JP2013083500A - 角度検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】温度条件に変化があって、励磁信号に対してレゾルバ出力信号の遅延量が変動しても、角度検出誤差の発生を少なくできる角度検出装置を提供すること。
【解決手段】1相励磁2出力型のレゾルバ11を備え、レゾルバ11から出力される出力信号(a−s)、(a−c)と、同期検波を行う検波信号に基づいて角度を検出する角度検出装置において、SIN検出コイル7の出力信号(a−s)と、COS検出コイル8の出力信号(a−c)の自乗和出力を用いて、同期検波信号(f)を生成すること、を特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】1相励磁2出力型のレゾルバ11を備え、レゾルバ11から出力される出力信号(a−s)、(a−c)と、同期検波を行う検波信号に基づいて角度を検出する角度検出装置において、SIN検出コイル7の出力信号(a−s)と、COS検出コイル8の出力信号(a−c)の自乗和出力を用いて、同期検波信号(f)を生成すること、を特徴とする。
【選択図】 図1
Description
この発明は、1相励磁2相出力型のレゾルバを備え、前記レゾルバから出力される出力信号と、同期検波を行う検波信号に基づいて角度を検出する角度検出装置に関するものである。
ハイブリッド自動車や電気自動車においては、高出力のブラシレスモータが使用されており、今後もハイパワー化が予想されている。ハイブリッド自動車のブラシレスモータを制御するためには、モータの出力軸の回転角度を正確に把握する必要がある。ステータの各コイルへの通電切替えを制御するには、ロータの回転位置を正確に把握している必要があるからである。
このため、モータにはレゾルバを備えた角度検出装置が備えられ、正確に角度検出されることが望ましい。自動車の駆動機構に用いられるレゾルバには、耐環境性などに加えて駆動機構の回転数が高い為に高精度化が要求されることになる。そして、他の車載部品と同様に角度検出装置にも小型化と共に低コスト化が要求されている。
このため、モータにはレゾルバを備えた角度検出装置が備えられ、正確に角度検出されることが望ましい。自動車の駆動機構に用いられるレゾルバには、耐環境性などに加えて駆動機構の回転数が高い為に高精度化が要求されることになる。そして、他の車載部品と同様に角度検出装置にも小型化と共に低コスト化が要求されている。
特許文献1には、1相励磁2相出力型のレゾルバが記載されている。
ここで、検出信号の同期検波について、特許文献1では、励磁信号を用いて同期検波を行っている。
ここで、検出信号の同期検波について、特許文献1では、励磁信号を用いて同期検波を行っている。
しかしながら、特許文献2の同期検波技術には、次のような問題があった。
すなわち、温度条件の変化により、レゾルバ出力信号の遅延量が変動すると、検波信号とレゾルバ出力信号との間で位相のずれ量が変動し、検波後の出力振幅が変動する恐れがあった。そして、検波後の出力振幅が変動する、検出角度に誤差が発生する問題があった。
ハイブリッド自動車用モータは、小型でありながら高出力が求められるため、高温化する場合があり、ハイブリッド自動車用モータの角度検出装置において、特に問題であった。
すなわち、温度条件の変化により、レゾルバ出力信号の遅延量が変動すると、検波信号とレゾルバ出力信号との間で位相のずれ量が変動し、検波後の出力振幅が変動する恐れがあった。そして、検波後の出力振幅が変動する、検出角度に誤差が発生する問題があった。
ハイブリッド自動車用モータは、小型でありながら高出力が求められるため、高温化する場合があり、ハイブリッド自動車用モータの角度検出装置において、特に問題であった。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、温度条件に変化があって、励磁信号に対してレゾルバ出力信号の遅延量が変動しても、角度検出誤差の発生を少なくできる角度検出装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の角度検出装置は、次の構成を有する。
(1)1相励磁2相出力型のレゾルバを備え、前記レゾルバから出力される出力信号と、検波信号に基づいて角度を検出する角度検出装置において、2出力信号の自乗和出力を用いて、検波信号を生成すること、を特徴とする。
(2)(1)に記載する角度検出装置において、前記自乗和出力を90度シフトさせた後、分周することにより前記検波信号を生成すること、を特徴とする。
(3)(2)に記載する角度検出装置において、前記90度シフトを、微分回路を用いて行うこと、を特徴とする。
(1)1相励磁2相出力型のレゾルバを備え、前記レゾルバから出力される出力信号と、検波信号に基づいて角度を検出する角度検出装置において、2出力信号の自乗和出力を用いて、検波信号を生成すること、を特徴とする。
(2)(1)に記載する角度検出装置において、前記自乗和出力を90度シフトさせた後、分周することにより前記検波信号を生成すること、を特徴とする。
(3)(2)に記載する角度検出装置において、前記90度シフトを、微分回路を用いて行うこと、を特徴とする。
本発明のレゾルバは、上記構成を有することにより、次のような作用、効果を奏する。
(1)1相励磁2相出力型のレゾルバを備え、前記レゾルバから出力される出力信号と、検波信号に基づいて角度を検出する角度検出装置において、2出力信号の自乗和出力を用いて、検波信号を生成すること、を特徴とするので、レゾルバ信号の出力信号から自己信号である同期検波信号を生成しているため、温度条件の変化があり、レゾルバ出力信号に遅延が発生しても、レゾルバ出力信号と検波信号との位相は変動せず、角度検出誤差を生じることがない。
また、自乗和を用いているため、検波信号の振幅がゼロとなることがなく、常にタイミング信号としての検波信号を出力することができる。
(1)1相励磁2相出力型のレゾルバを備え、前記レゾルバから出力される出力信号と、検波信号に基づいて角度を検出する角度検出装置において、2出力信号の自乗和出力を用いて、検波信号を生成すること、を特徴とするので、レゾルバ信号の出力信号から自己信号である同期検波信号を生成しているため、温度条件の変化があり、レゾルバ出力信号に遅延が発生しても、レゾルバ出力信号と検波信号との位相は変動せず、角度検出誤差を生じることがない。
また、自乗和を用いているため、検波信号の振幅がゼロとなることがなく、常にタイミング信号としての検波信号を出力することができる。
(2)(1)に記載する角度検出装置において、自乗和出力を90度シフトさせた後、分周することにより前記検波信号を生成すること、を特徴とする。出力信号の自乗信号は、周波数が出力信号の2倍になる。また、全ての値がプラスになるため、自乗信号の中心線における位相が、出力信号と比較して90度遅れることになる。したがって、自乗和の信号(自乗和信号)のタイミングを出力信号と同期させるためには、自乗和信号を90度遅延する方向にシフトさせる必要がある。
そして、出力信号の波形を90度シフトさせた後、2パルス分を1パルスとする分周を行うことにより、自乗和の信号の周波数を出力信号の周波数に合わせることができる。
(3)(2)に記載する角度検出装置において、前記90度シフトを、微分回路を用いて行うこと、を特徴とするので、低コストの簡単な回路で、出力信号の位相を90度シフトすることができる。
そして、出力信号の波形を90度シフトさせた後、2パルス分を1パルスとする分周を行うことにより、自乗和の信号の周波数を出力信号の周波数に合わせることができる。
(3)(2)に記載する角度検出装置において、前記90度シフトを、微分回路を用いて行うこと、を特徴とするので、低コストの簡単な回路で、出力信号の位相を90度シフトすることができる。
レゾルバ(レゾルバステータとレゾルバロータとを備える。)の構造は、一般的な構成を用いることができるので、詳細な説明を省略する。
図1に、レゾルバの角度検出装置の構成をブロック図で示す。
レゾルバ11は、1相励磁2相出力型のレゾルバであって、1相の励磁コイル9、2相の検出コイル(SIN検出コイル7、COS検出コイル8)を備えている。SIN検出コイル7とCOS検出コイル8とは、90度位相をずらせて形成されている。
励磁コイル9は、励磁信号発生器10で生成された100kHzの励磁信号が入力される。また、SIN検出コイル7は、自乗(2乗)計算を行う乗算器12に接続している。また、COS検出コイル8は、自乗(2乗)計算を行う乗算器13に接続している。
図1に、レゾルバの角度検出装置の構成をブロック図で示す。
レゾルバ11は、1相励磁2相出力型のレゾルバであって、1相の励磁コイル9、2相の検出コイル(SIN検出コイル7、COS検出コイル8)を備えている。SIN検出コイル7とCOS検出コイル8とは、90度位相をずらせて形成されている。
励磁コイル9は、励磁信号発生器10で生成された100kHzの励磁信号が入力される。また、SIN検出コイル7は、自乗(2乗)計算を行う乗算器12に接続している。また、COS検出コイル8は、自乗(2乗)計算を行う乗算器13に接続している。
乗算器12及び乗算器13は、加算器14の入力部に接続している。加算器14の出力部は、微分器15の入力部に接続している。微分器15の出力部は、コンパレータ16の非反転入力端子に接続している。コンパレータ16の反転入力端子には、所定の電圧が入力されている。
コンパレータ16の出力部は、分周器17の入力部に接続している。分周器17の出力部は、乗算器18の入力部、及び乗算器19の入力部に接続している。乗算器18の出力部は、ローパスフィルタ20に接続している。乗算器19の出力部は、ローパスフィルタ21に接続している。
励磁信号が、SINω0tで、ロータの角度がθのときのSIN検出コイル7の出力信号は、SINω0t・SINθであるので、乗算器12の出力は、(SINω0t・SINθ)2である。また、COS検出コイル8の出力信号は、SINω0t・COSθであるので、乗算器13の出力は、(SINω0t・COSθ)2である。したがって、加算器14の出力信号である自乗和信号は、(SINω0t)2である。自乗和を採ることにより、θの影響がなくなり、検波信号として使用できるようになるのである。
コンパレータ16の出力部は、分周器17の入力部に接続している。分周器17の出力部は、乗算器18の入力部、及び乗算器19の入力部に接続している。乗算器18の出力部は、ローパスフィルタ20に接続している。乗算器19の出力部は、ローパスフィルタ21に接続している。
励磁信号が、SINω0tで、ロータの角度がθのときのSIN検出コイル7の出力信号は、SINω0t・SINθであるので、乗算器12の出力は、(SINω0t・SINθ)2である。また、COS検出コイル8の出力信号は、SINω0t・COSθであるので、乗算器13の出力は、(SINω0t・COSθ)2である。したがって、加算器14の出力信号である自乗和信号は、(SINω0t)2である。自乗和を採ることにより、θの影響がなくなり、検波信号として使用できるようになるのである。
θ=0度におけるSIN検出コイル7の出力信号(a−s)を図2の(a)に示し、COS検出コイル8の出力信号(a−c)を図2の(b)に示す。
励磁信号が、SINω0tのときのSIN検出コイル7の出力信号は、SINω0t・SINθであるので、θ=0ではSINθ=0だから、SINω0t・SINθ=0となる。したがって、図2の(a)に示す出力信号(a−s)は、0の直線となっている。
一方、COS検出コイル8の出力信号波は、SINω0t・COSθであるので、θ=0ではCOSθ=1だから、SINω0t・COSθ=SINω0tとなる。したがって、図2の(b)に示す出力信号(a−c)は、サインカーブとなっている。
励磁信号が、SINω0tのときのSIN検出コイル7の出力信号は、SINω0t・SINθであるので、θ=0ではSINθ=0だから、SINω0t・SINθ=0となる。したがって、図2の(a)に示す出力信号(a−s)は、0の直線となっている。
一方、COS検出コイル8の出力信号波は、SINω0t・COSθであるので、θ=0ではCOSθ=1だから、SINω0t・COSθ=SINω0tとなる。したがって、図2の(b)に示す出力信号(a−c)は、サインカーブとなっている。
乗算器12の出力信号(b−s)を図3の(a)に示し、乗算器13の出力信号(b−c)を図3の(b)に示す。
乗算器12は、出力信号(a−s)を自乗するものであり、出力信号(b−s)は、(SINω0t・SINθ)2であり、θ=0では、(SINω0t・SINθ)2=0である。したがって、図3の(a)に示す出力信号(b−s)は、0の直線となっている。
一方、乗算器13は、出力信号(a−c)を自乗するものであり、自乗信号(b−c)は、(SINω0t・COSθ)2であり、θ=0ではCOSθ=1だから、(SINω0t・COSθ)2=(SINω0t)2である。したがって、図3の(b)に示す自乗信号(b−c)は、サインカーブの自乗曲線となっている。すなわち、周波数が出力信号(a−c)の2倍になっている。また、全ての値がプラスになり、自乗信号(b−c)の中心線における位相が、出力信号と比較して90度遅れることになる。
乗算器12は、出力信号(a−s)を自乗するものであり、出力信号(b−s)は、(SINω0t・SINθ)2であり、θ=0では、(SINω0t・SINθ)2=0である。したがって、図3の(a)に示す出力信号(b−s)は、0の直線となっている。
一方、乗算器13は、出力信号(a−c)を自乗するものであり、自乗信号(b−c)は、(SINω0t・COSθ)2であり、θ=0ではCOSθ=1だから、(SINω0t・COSθ)2=(SINω0t)2である。したがって、図3の(b)に示す自乗信号(b−c)は、サインカーブの自乗曲線となっている。すなわち、周波数が出力信号(a−c)の2倍になっている。また、全ての値がプラスになり、自乗信号(b−c)の中心線における位相が、出力信号と比較して90度遅れることになる。
自乗信号(b−s)と自乗信号(b−c)を加算するための加算器14の出力信号である自乗和信号(c)を図4に示す。θ=0では、SINθ=0、COSθ=1であるので、自乗和信号(c)は、自乗信号(b−c)と同じ波形となる。
自乗和信号(c)の中心線をゼロ線に合わせると共に、位相を90度遅らせるための微分器15の微分出力信号(d)を図5に示す。
微分器15を用いて、自乗和信号(c)の中心線をゼロ線に合わせると共に、90度遅延する方向にシフトさせることにより、自乗和信号(c)のタイミングを出力信号(a−s)、(a−c)と同期させている。
自乗和信号(c)の中心線をゼロ線に合わせると共に、位相を90度遅らせるための微分器15の微分出力信号(d)を図5に示す。
微分器15を用いて、自乗和信号(c)の中心線をゼロ線に合わせると共に、90度遅延する方向にシフトさせることにより、自乗和信号(c)のタイミングを出力信号(a−s)、(a−c)と同期させている。
微分出力信号(d)は、コンパレータ16の非反転入力端子に送られる。コンパレータ16の反転入力端子には、ゼロ点が入力されており、コンパレータ16は、ゼロ点を基準とした矩形波信号を生成する。コンパレータ16の出力信号(e)を図6に示す。
出力信号である検波信号(f)を図7に示す。自乗和信号(c)の周波数は、出力信号(a−s)、(a−c)の周波数の2倍になっているので、周波数を半分にする分周を行う。これにより、分周器17の同期検波信号(f)は、出力信号(a−s)、(a−c)と同期する。
出力信号である検波信号(f)を図7に示す。自乗和信号(c)の周波数は、出力信号(a−s)、(a−c)の周波数の2倍になっているので、周波数を半分にする分周を行う。これにより、分周器17の同期検波信号(f)は、出力信号(a−s)、(a−c)と同期する。
SIN検出コイルの出力信号(a−s)と分周器17の出力信号(f)を乗算する乗算器18の出力信号(g−s)を図8の(a)に示す。
図2の(a)に示す出力信号(a−s)と、図7に示す検波信号である出力信号(f)を乗算したときに、(a−s)は、ゼロ直線なので、出力信号(g−s)も、ゼロ直線となる。
一方、COS検出コイルの出力信号(a−c)と分周器17の出力信号(f)を乗算する乗算器19の出力信号(g−c)を図8の(b)に示す。
図2の(b)に示す出力信号(a−c)と、図7に示す同期信号である出力信号(f)を乗算したときに、出力信号(g−s)は、サインカーブのプラス側のみの波形となる。
乗算器18の出力信号(g−s)は、ローパスフィルタ20により、搬送波の周波数成分が除かれ、復調が完了する。乗算器19の出力信号(g−c)は、ローパスフィルタ21により、搬送波の周波数成分が除かれ、復調が完了する。ここで、復調とは、検波信号との乗算とLPFでの平滑化の組み合わせをいう。
そして、復調が完了したSIN検出コイル側出力と、復調が完了したCOS検出コイル側出力の比較により、ロータの回転角度が検出できる。
図2の(a)に示す出力信号(a−s)と、図7に示す検波信号である出力信号(f)を乗算したときに、(a−s)は、ゼロ直線なので、出力信号(g−s)も、ゼロ直線となる。
一方、COS検出コイルの出力信号(a−c)と分周器17の出力信号(f)を乗算する乗算器19の出力信号(g−c)を図8の(b)に示す。
図2の(b)に示す出力信号(a−c)と、図7に示す同期信号である出力信号(f)を乗算したときに、出力信号(g−s)は、サインカーブのプラス側のみの波形となる。
乗算器18の出力信号(g−s)は、ローパスフィルタ20により、搬送波の周波数成分が除かれ、復調が完了する。乗算器19の出力信号(g−c)は、ローパスフィルタ21により、搬送波の周波数成分が除かれ、復調が完了する。ここで、復調とは、検波信号との乗算とLPFでの平滑化の組み合わせをいう。
そして、復調が完了したSIN検出コイル側出力と、復調が完了したCOS検出コイル側出力の比較により、ロータの回転角度が検出できる。
次に、θ=45度のときについて説明する。
θ=45度におけるSIN検出コイル7の出力信号(a−s)を図9の(a)に示し、COS検出コイル8の出力信号(a−c)を図9の(b)に示す。
乗算器12の出力信号(b―s)を図10の(a)に示し、乗算器13の出力信号(b―c)を図10の(b)に示す。
自乗信号(b−s)と自乗信号(b−c)を加算するための加算器14の出力信号(c)を図11に示す。前述の通り、自乗信号(c)は、θに依存しないため、図4に示されたθ=0のときと同じである。
SIN検出コイルの出力信号(a−s)と分周器17の出力信号(f)を乗算する乗算器18の出力信号(g−s)を図12の(a)に示す。
図10の(a)に示す出力信号(a−s)と、検波信号である出力信号(f)を乗算したときに、(a−s)は、振幅の小さいサインカーブなので、出力信号(g−s)も、振幅の小さいサインカーブのプラス側のみの波形となる。
θ=45度におけるSIN検出コイル7の出力信号(a−s)を図9の(a)に示し、COS検出コイル8の出力信号(a−c)を図9の(b)に示す。
乗算器12の出力信号(b―s)を図10の(a)に示し、乗算器13の出力信号(b―c)を図10の(b)に示す。
自乗信号(b−s)と自乗信号(b−c)を加算するための加算器14の出力信号(c)を図11に示す。前述の通り、自乗信号(c)は、θに依存しないため、図4に示されたθ=0のときと同じである。
SIN検出コイルの出力信号(a−s)と分周器17の出力信号(f)を乗算する乗算器18の出力信号(g−s)を図12の(a)に示す。
図10の(a)に示す出力信号(a−s)と、検波信号である出力信号(f)を乗算したときに、(a−s)は、振幅の小さいサインカーブなので、出力信号(g−s)も、振幅の小さいサインカーブのプラス側のみの波形となる。
一方、COS検出コイルの出力信号(a−c)と分周器17の出力信号(f)を乗算する乗算器19の出力信号(g−c)を図12の(b)に示す。
図10の(b)に示す出力信号(a−c)と、検波信号である出力信号(f)を乗算したときに、(a−c)は、振幅の小さいサインカーブなので、出力信号(g−s)は、振幅の小さいサインカーブのプラス側のみの波形となる。
本実施例では、出力信号を90度シフトするのに、微分回路15を用いているが、微分回路15の代わりに、オールパスフィルタを用いても良い。
乗算器18の出力信号(g−s)は、ローパスフィルタ20により、搬送波の周波数成分が除かれて、復調が完了する。乗算器19の出力信号(g−c)は、ローパスフィルタ21により、搬送波の周波数成分が除かれて、復調が完了する。
そして、復調が完了したSIN検出コイル側出力と、復調が完了したCOS検出コイル側出力の比較により、ロータの回転角度が検出できる。
図10の(b)に示す出力信号(a−c)と、検波信号である出力信号(f)を乗算したときに、(a−c)は、振幅の小さいサインカーブなので、出力信号(g−s)は、振幅の小さいサインカーブのプラス側のみの波形となる。
本実施例では、出力信号を90度シフトするのに、微分回路15を用いているが、微分回路15の代わりに、オールパスフィルタを用いても良い。
乗算器18の出力信号(g−s)は、ローパスフィルタ20により、搬送波の周波数成分が除かれて、復調が完了する。乗算器19の出力信号(g−c)は、ローパスフィルタ21により、搬送波の周波数成分が除かれて、復調が完了する。
そして、復調が完了したSIN検出コイル側出力と、復調が完了したCOS検出コイル側出力の比較により、ロータの回転角度が検出できる。
以上詳細に説明したように、第1実施例の角度検出装置によれば、(1)1相励磁2出力型のレゾルバ11を備え、レゾルバ11から出力される出力信号(a−s)、(a−c)と、検波信号に基づいて角度を検出する角度検出装置において、SIN検出コイル7の出力信号(a−s)と、COS検出コイル8の出力信号(a−c)の自乗和出力を用いて、検波信号(f)を生成すること、を特徴とするので、レゾルバ信号の出力信号(a−s)、(a−c)から自己信号である同期検波信号(f)を生成しているため、温度条件の変化があり、レゾルバ出力信号(a−s)、(a−c)に遅延が発生しても、レゾルバ出力信号(a−s)、(a−c)と検波信号(f)との位相は変動せず、角度検出誤差を生じることがない。
また、自乗和を用いているため、検波信号(f)がゼロとなることがなく、常にタイミング信号としての検波信号を出力することができる。特に、SINの自乗とCOSの自乗の和を採っているので、SIN信号振幅の小さいときには、COS振幅が大きく、COS振幅が小さいときには、SIN振幅が大きいので、和を採ることにより、振幅変化に対する振幅補償を行うことができる。
また、自乗和を用いているため、検波信号(f)がゼロとなることがなく、常にタイミング信号としての検波信号を出力することができる。特に、SINの自乗とCOSの自乗の和を採っているので、SIN信号振幅の小さいときには、COS振幅が大きく、COS振幅が小さいときには、SIN振幅が大きいので、和を採ることにより、振幅変化に対する振幅補償を行うことができる。
(2)(1)に記載する角度検出装置において、自乗和出力を90度シフトさせた後、分周することにより検波信号(f)を生成すること、を特徴とする。出力信号(a−s)、(a−c)の自乗信号(b−s)、(b−c)は、周波数が出力信号の2倍になる。また、全ての値がプラスになり、自乗信号(b−s)、(b−c)の中心線における位相が、出力信号(a−s)、(a−c)と比較して90度遅れることになる。したがって、自乗和の信号(自乗和信号)のタイミングを出力信号と同期させるためには、自乗和信号を90度遅延する方向にシフトさせる必要がある。
そして、出力信号の波形を90度シフトさせた後、2パルス分を1パルスとする分周を行うことにより、自乗和の信号の周波数を出力信号の周波数に合わせることができる。
(3)(2)に記載する角度検出装置において、90度シフトを、微分回路15を用いて行うこと、を特徴とするので、低コストの簡単な回路で、出力信号(a−s)、(a−c)の位相を90度シフトすることができる。
そして、出力信号の波形を90度シフトさせた後、2パルス分を1パルスとする分周を行うことにより、自乗和の信号の周波数を出力信号の周波数に合わせることができる。
(3)(2)に記載する角度検出装置において、90度シフトを、微分回路15を用いて行うこと、を特徴とするので、低コストの簡単な回路で、出力信号(a−s)、(a−c)の位相を90度シフトすることができる。
次に、本発明の第2実施例について説明する。第2実施例は、基本的内容は、第1実施例と同じなので、同じ内容の説明は割愛し、異なる点のみ説明する。
図13に第2実施例のレゾルバの角度検出装置の構成をブロック図で示す。図13に示すように、加算器14の出力部は、コンパレータ16の非反転入力端子に接続している。また、コンパレータ16の出力部は、PLL回路30の入力部に接続している。PLL回路30の出力部は、分周器17の入力部に接続している。PLL(フェーズ・ロックド・ループ)回路は、2種類の交流入力電圧の位相を比較し、その結果を出力する位相比較回路(PC)、直流制御入力電圧によって、その発振周波数を可変する電圧制御発振回路(VCO)、及びPCの出力から交流成分を除去し、直流電圧としてVCOに供給するローパスフィルタ(LPF)から成る一種のサーボ回路である。PLL回路は、デジタル信号を処理することができる。
PLL回路30を用いることにより、VCOからの発振周波数を使えば、入力信号に対して、90度位相のずれた周波数の等しい信号を得ることができる。
図13に第2実施例のレゾルバの角度検出装置の構成をブロック図で示す。図13に示すように、加算器14の出力部は、コンパレータ16の非反転入力端子に接続している。また、コンパレータ16の出力部は、PLL回路30の入力部に接続している。PLL回路30の出力部は、分周器17の入力部に接続している。PLL(フェーズ・ロックド・ループ)回路は、2種類の交流入力電圧の位相を比較し、その結果を出力する位相比較回路(PC)、直流制御入力電圧によって、その発振周波数を可変する電圧制御発振回路(VCO)、及びPCの出力から交流成分を除去し、直流電圧としてVCOに供給するローパスフィルタ(LPF)から成る一種のサーボ回路である。PLL回路は、デジタル信号を処理することができる。
PLL回路30を用いることにより、VCOからの発振周波数を使えば、入力信号に対して、90度位相のずれた周波数の等しい信号を得ることができる。
加算回路14の出力信号は自乗和信号(c)であり、図4、図11に示すものと同じである。
コンパレータ16の出力信号(h)を図14に示す。図14に示すように、出力信号(h)は、90度位相の進んだパルス信号となっている。この信号を、PLL回路30を用いて90度遅延させることにより、PLL回路30の出力信号は、図6に示すパルス信号となる。以下は、第1実施例と同じ内容なので、説明を割愛する。
第2実施例では、PLL回路30を用いているが、単純な遅延回路を用いても良い。
コンパレータ16の出力信号(h)を図14に示す。図14に示すように、出力信号(h)は、90度位相の進んだパルス信号となっている。この信号を、PLL回路30を用いて90度遅延させることにより、PLL回路30の出力信号は、図6に示すパルス信号となる。以下は、第1実施例と同じ内容なので、説明を割愛する。
第2実施例では、PLL回路30を用いているが、単純な遅延回路を用いても良い。
以上説明したように、第2実施例の角度検出装置によれば、90度シフトするためにPLL回路30を用いているので、デジタル信号を扱うことができるため、コンパレータ16の後にPLL回路30を入れた構成を採ることにより、ノイズに強い角度検出装置を得ることができる。また、位相を90度正確にシフトさせることができる。
以上本発明の具体的な実施例について詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定されることなく、色々な応用が可能である。
例えば、信号を90度シフトさせる手段として、微分器15、PLL回路30について説明したが、オールパスフィルタ、その他の遅延回路を用いても良い。
例えば、信号を90度シフトさせる手段として、微分器15、PLL回路30について説明したが、オールパスフィルタ、その他の遅延回路を用いても良い。
7 SIN検出コイル
8 COS検出コイル
9 励磁コイル
11 レゾルバ
12、13 乗算器
14 加算器
15 微分器
16 コンパレータ
30 PLL回路
8 COS検出コイル
9 励磁コイル
11 レゾルバ
12、13 乗算器
14 加算器
15 微分器
16 コンパレータ
30 PLL回路
Claims (3)
- 1相励磁2相出力型のレゾルバを備え、前記レゾルバから出力される出力信号と、検波信号に基づいて角度を検出する角度検出装置において、
前記2出力信号の自乗和出力を用いて、前記検波信号を生成すること、
を特徴とする角度検出装置。 - 請求項1に記載する角度検出装置において、
前記自乗和出力を90度シフトさせた後、分周することにより前記検波信号を生成すること、
を特徴とする角度検出装置。 - 請求項2に記載する角度検出装置において、
前記90度シフトを、微分回路を用いて行うこと、
を特徴とする角度検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011222568A JP2013083500A (ja) | 2011-10-07 | 2011-10-07 | 角度検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011222568A JP2013083500A (ja) | 2011-10-07 | 2011-10-07 | 角度検出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013083500A true JP2013083500A (ja) | 2013-05-09 |
Family
ID=48528846
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011222568A Pending JP2013083500A (ja) | 2011-10-07 | 2011-10-07 | 角度検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2013083500A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016145558A (ja) * | 2015-02-09 | 2016-08-12 | 株式会社デンソー | センサ信号処理装置 |
-
2011
- 2011-10-07 JP JP2011222568A patent/JP2013083500A/ja active Pending
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