JP2013081109A - マルチリング網におけるパス設定方法及びパス切替方法 - Google Patents

マルチリング網におけるパス設定方法及びパス切替方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 1stリングネットワークのみならず、2ndリングネットワーク以降にも現用系光パスと予備系光パスの両方を開通させることができ、故障時においても無瞬断で通信を継続する。
【解決手段】 本発明は、1stリングから2ndリングには現用系と予備系の両方が開通されるように設定する。1stリングの現用系パスの故障時は、現用系パスを2ndリングに転送するリング間接続ノードにおいて、予備系パスに切り替える。リング間を接続する光伝送装置の故障時は、故障していない接続ノードから2ndリングへ信号を送信する。その際、2ndのリングでは、予備系パスを冗長化して開通する。リング間を接続する光伝送装置間の故障時は、故障切り替え動作は必要としない。
【選択図】 図9

Description

本発明は、マルチリング網におけるパス設定方法及びパス切替方法に係り、特に、1stリングネットワークのみならず、それ以外のリングネットワークにおいても障害発生時に通信を継続させるためのマルチリング網におけるパス設定方法及びパス切替方法に関する。
に関する。
光ファイバを用いて光伝送装置をリング上に接続したネットワークをリングネットワークとする。異なるリングネットワーク同士を接続したネットワークをマルチリングネットワークとする。
従来のマルチリングネットワークにおける故障切り替え方式は、ITU-Tにおいて勧告化されているSNCP(Sub-Network Connection Protection)が挙げられる(例えば、非特許文献1参照)。
図1に従来の故障切り替え方式を適用したマルチリング網のモデルを示す。図1のモデルでは、光伝送装置Aから光伝送装置Zに向かう光信号のみを示す。従来方式を適用してリングを跨ぐ光パスを開通する場合、送信端の光伝送装置Aが配備された1st リングでは、現用系光パスと予備系光パスの両方が開通される。しかし、受信端である光伝送装置Zが配備された2nd リングでは、1st リングの現用系パスのみが冗長化された上、開通される。
ITU-T, "Interworking of SDH network protection architectures," Recommendation G. 842. October 1998.
しかしながら、上記従来のマルチリング網は、現用系光パスと予備系光パスの両方が開通しているのは1stリングネットワークのみであり、それ以外のリングネットワークでは、予備系光パスが開通していたわけではなく、1stリングネットワークの現用系光パスのみが冗長化されていたため、1stリングネットワークの現用系に係るパスや装置に障害が発生すると通信が途絶えるという問題がある。以下に、従来のSNCP方式の課題を説明する。
<課題1>
図2に、図1に示すマルチリング網において、1stリングの現用系パスが故障した場合の、故障切り替え後のモデルを示す。
通常運用時には2ndリングでは現用系パスのみが開通されているため、図2(a)に示す故障が発生した直後は、2ndリングに一時的トラヒックが流れない状態が発生する。図2(b)に示すように、故障復旧のために予備系パスを2ndリングに転送する場合、1stリングに含まれるリング間接続ノードにおいて、予備系パスのスイッチング動作が必要となる。以上から、従来のマルチリング網において、図2に示す故障が発生した場合、2ndリングでは一時的に通信が途絶するため、迅速な故障復旧が困難であった。
<課題2>
図3に、図1に示すマルチリング網において、リング間を接続し、現用パスを1stリングから2ndリングに転送する光伝送装置が故障した場合の、故障切り替え後のモデルを示す。
(1)通常運用時において、2ndリングでは現用系パスのみが冗長化され、開通される。図3(a)に、リング間を接続する光伝送装置が故障した直後のマルチリング網を示す。故障したマルチリング網では、図2(a)と同様に、2ndリングにおいて一時的にトラヒックが流れない状態が発生する。図3(b)に故障切り替え完了後のマルチリング網を示す。
(2)図3(b)では、予備系パスが2ndリングにおいて冗長なしで開通されている。そのため、2nd リングの予備系パスがさらに故障した場合、通信断の状態となる。
以上から、図3に示す故障が発生した場合、故障直後は一時的に通信断となり、迅速な故障切り替えが困難である。さらに、切り替え完了後に2ndリングの予備系パスで故障が発生した場合、通信断となってしまう。
<課題3>
図4にリング間を接続する光伝送装置間の故障に対する、故障切り替え完了後のマルチリング網を示す。故障切り替えに際して、1stリングから2ndリングに予備系パスを転送するために、リング間を接続する光伝送装置で予備系パスの切り替え処理が必要となる。
本発明は、1stリングネットワークのみならず、2ndリングネットワーク以降にも現用系光パスと予備系光パスの両方を開通させることができ、故障時においても無瞬断で通信を継続することが可能なマルチリング網におけるパス設定方法及びパス切替方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明(請求項1)は、複数のリング上において、光ファイバを介して複数のノードが接続されたマルチリング網におけるパス設定方法であって、
前記リング上のノードは、光信号を多重化または複製して分岐して出力するスプリッタ手段と、入力された光信号のうち、所望の光信号のみを出力するセレクタ手段を有し、
第1のリングの送信端ノードAと該第1のリングとは異なる他のリングの受信端ノードZとの間に現用系パスと予備系パスの両方を、リング間接続ノードを介して開通させるパス設定ステップを行う。
また、本発明(請求項2)は、前記パス設定ステップにおいて、
前記第1のリングに送信端ノードAが、第2のリングに受信端ノードZが接続されている場合に、
前記第1のリングの送信端ノードAにおいて、前記スプリッタ手段が、送信するトラヒックを複製し、一方の波長が現用系パスに収容して該第1のリング内のリング間接続ノード1に出力され、もう一方が予備系パスに収容して該リング間接続ノード2に出力されるように設定し、
前記リング間接続ノード1において、前記スプリッタ手段が、前記現用系パスを複製し、一方が、第2のリングのリング間接続ノード3に出力され、もう一方が前記リング間接続ノード2のセレクタ手段に出力されるよう設定し、
前記リング間接続ノード2において、前記スプリッタ手段が、前記予備系パスを複製し、一方が、前記リング間接続ノード1に出力され、もう一方が第2のリングのリング間接続ノード4に出力されるよう設定し、
前記第2のリングのリング間接続ノード3において、前記セレクタ手段が、前記リング間接続ノード1から入力される前記現用系パスが前記受信端ノードZに出力されるように設定し、
前記リング間接続ノード4において、前記リング間接続ノード2から入力される前記予備系パスを前記スプリッタ手段により複製し、一方が、前記リング間接続ノード3に出力され、もう一方が前記受信端ノードZに出力されるよう設定し、
前記受信端ノードZにおいて、前記セレクタ手段が、前記リング間接続ノード3から入力される前記現用系パスをドロップするように、前記セレクタ手段を設定する。
本発明(請求項3)は、複数のリング上において、光ファイバを介して複数のノードが接続されたマルチリング網におけるパス切り替え方法であって、
前記リング上のノードは、光信号を多重化または複製して分岐して出力するスプリッタ手段と、入力された光信号のうち、所望の光信号のみを出力するセレクタ手段を有し、
請求項1のパス設定方法により、常時現用系パスと予備系パスの両方を第1のリングから第2のリングへ開通している状態において、第1のリングの現用系パス系路上で故障が発生した場合は、
前記第1のリングの送信端ノードからの現用系パスを前記第2のリングに転送するリング間接続ノードにおいて、予備系のパスに切り替えるパス切り替えステップを行う。
また、本発明(請求項4)は、前記パス切り替えステップにおいて、
前記第1のリングに送信端ノードAが、第2のリングに受信端ノードZが接続されている場合に、
前記第2のリングの受信端ノードZにおいて、現用系パスの通信断、または、品質劣化を検知し、前記セレクタ手段により、ドロップする光信号を前記予備系パスに切り替え、
前記第1のリングのリング間接続ノード1の、前記第2のリングのリング間接続ノード3に接続される前記セレクタ手段が、該リング間接続ノード3に出力する光パスを、現用系パスから前記第1のリングのリング間接続ノード2から該リング間接続ノード1へ入力される予備系パスに切り換える。
本発明(請求項5)は、複数のリング上において、光ファイバを介して複数のノードが接続されたマルチリング網におけるパス切り替え方法であって、
前記リング上のノードは、光信号を多重化または複製して分岐して出力するスプリッタ手段と、入力された光信号のうち、所望の光信号のみを出力するセレクタ手段を有し、
請求項1のパス設定方法により、常時現用系パスと予備系パスの両方を第1のリングから第2のリングへ開通している状態において、リング間接続ノードが故障した場合は、
前記第1のリングの故障していないリング間接続ノードから前記第2のリングへ信号を送信するパス切り替えステップを行う。
また、本発明(請求項6)は、前記パス切り替えステップにおいて、
前記第1のリングに送信端ノードAが、第2のリングに受信端ノードZが接続されている場合に、
現用系パスを前記第1のリングから前記第2のリングへ転送するリング間接続ノード1が故障した場合は、
前記第2のリングの受信端ノードZにおいて、現用系パスの通信断、または、品質劣化を検知し、前記セレクタ手段により、ドロップする光信号を前記予備系パスに切り替え、
前記第2のリングのリング間接続ノード3の、前記受信端ノードZに接続されているセレクタ手段が、該第2のリングのリング間接続ノード4から入力される予備系パスに切り替える。
本発明によれば、1stリングネットワークのみならず、2ndリングネットワーク以降にも現用系光パスと予備系光パスの両方を開通させることにより、故障時においても無瞬断で通信を継続させることが可能となる。
通常運用時のマルチリング網モデルである。 1stリングにおける現用パス故障後のマルチリング網である。 リング間を接続する光伝送装置故障後のマルチリング網である。 リング間を接続する光伝送装置間故障後のマルチリング網である。 解決方法の正常時の光パス開通モデルである。 課題1の解決方法による故障切り替えである。 課題2の解決方法による故障切り替えである。 本発明によるリング接続ノード間故障切り替えモデルである。 本発明の第1の実施の形態におけるリング網モデルである。 本発明の第1の実施の形態における光伝送装置の構成図である。 本発明の第2の実施の形態における光パスの通常運用時モデルである。 本発明の第3の実施の形態におけるリング接続ノード間故障切り替えモデルである。 本発明の第4の実施の形態における1stリングの光パス故障切り替えモデルである。 本発明の第5の実施の形態におけるリング間接続ノード故障切り替えモデルである。 本発明と従来技術の比較を示す図である。
以下図面と共に、本発明の実施の形態を説明する。
まず、本明細書中で用いる用語の定義を示す。
・現用系光パス:通常運用時に光伝送装置Z(終端装置)に受信させるパス。
・予備系光パス:故障時に光伝送装置Zに受信させるパス。
現用系光パスと予備系光パスは、送信端である光伝送装置Aにおいて、転送するトラヒックがコピーされ収容されている。そのため、現用系光パスと予備系光パスには常に同じ内容のトラヒックが収容されている。
前述の課題1〜3を解決するための概要を説明する。
以下で述べる解決方法では、正常時の光パス開通を図5に示すように実施することを前提とする。図5では、常時に現用系パスと予備系パスの両方を1st リングから2nd リングへ開通する。
<課題1の解決方法>
課題1の解決方法は、図5のように現用系パスと予備系パスを開通することである。1stリングにおける現用系パスの故障復旧は、図6に示すように、故障が発生した1stリングのリング間接続ノードにおいて、現用パスから予備系パスへの切り替え動作のみで実施できる。
<課題2の解決方法>
(1)課題2の(1)の解決方法は、図5のように現用系パスと予備系パスを開通することである。1stリングにおいて現用系パスを2ndリングに転送する光伝送装置の故障復旧は、受信端の光伝送装置Zにおける現用パスから予備系パスへの切り替え動作のみで実施する。
(2)課題2の(2)の解決方法は、予備系パスを1stリングから2ndリングに転送する光伝送装置において、予備系パスを2ndリングにおいて冗長化する。
図7に解決方法を用いた場合の、故障切り替え後のマルチリング網モデルを示す。図7のように、故障発生後に2ndリングで予備系を冗長化して開通することによって、2ndリングでさらに故障が発生した場合、受信端の光伝送装置Zで切り替え動作を行い、通信断を回避できる。
<課題3の解決方法>
課題3の解決方法は、図5のように現用系パスと予備系パスを開通することである。リング間を接続する光伝送装置間で故障が生じた場合、受信端の光伝送装置Zにおける現用パスから予備系パスへの切り替え動作は必要ない。
以下に、本発明を具体的に説明する。
[第1の実施の形態]
本実施の形態では、パスの設定方法について説明する。
図9は本発明の第1の実施の形態におけるマルチリングネットワークのモデルを示す。マルチリングネットワークは1stリングと2ndリングから構成されている。リング間の接続は、1st リングの光伝送装置(リング間接続ノード)1,2と2ndリングの光伝送装置(リング間接続ノード)3、4によって構成されている。光伝送装置間は2本の光ファイバによって接続されており、各ファイバには互いに異なる一方向の光信号しか収容されない。
図10に伝送装置1の構成を示す。同図では伝送装置1のみを示すが、他の伝送装置2,3,4も同様の構成である。1stリング及び2ndリングを構成する各光伝送装置1,2,3,4は、スプリッタ110とセレクタ120を具備する。ここで、スプリッタ110は入力された光信号を多重化または複製して分岐し、出力する機能を指す。セレクタ120は入力された光信号の内、所望の光信号のみを出力する機能を指す。
光パス端ノードと成り得る光伝送装置(送信端ノード)A及び光伝送装置(受信端ノード)Zでは、光信号をAddする場合、入力されたクライアント信号を広域転送用の光信号に変換する。次に、スプリッタ110により複製した二つの光信号の内、一方を現用系光パス、もう一方を予備系光パスとして、それぞれ異なる方路に出力する。また、光伝送装置AとZが光信号をDropする場合、光伝送装置の両側から入力される同一の光信号の内、信号品質に優れた一方をセレクタ120によって選択し、受信する。
本実施の形態において定義されたネットワークモデルにおいて、光伝送装置A から光伝送装置Zにトラヒックを送信する場合の現用パスと予備パスの設定手順を以下に示す。
ステップ1) パス開通を実施するオペレータが1stリングと2ndリングで共通して利用可能な波長を探す。利用可能な波長のうち、現用パスに割り当てるものをλW、予備パスに割り当てるものをλP と呼称する。
ステップ2) 現用パス及び予備パスが通過する伝送装置において以下の設定を実施する。
(ア) 1stリングの光伝送装置A において、送信するトラヒックを複製し、一方をλW の波長パスに収容し、光伝送装置1と接続されたファイバに出力するよう設定する。もう一方のトラヒックをλPの波長パスに収容し、光伝送装置2と接続されたファイバに出力するよう設定する。
(イ) 1stリングの光伝送装置1において、光伝送装置A と接続されたファイバから入力されるλWの波長パスをスプリッタ110によって複製し、一方を2ndリングの光伝送装置3と接続された光ファイバに出力し、もう一方を光伝送装置2に接続されるセレクタ120に出力するよう設定する。
(ウ) 1stリングの光伝送装置2において、光伝送装置Aと接続されたファイバから入力されたλPの光信号をスプリッタ110で複製する。複製した一方を光伝送装置1が接続されたファイバに出力し、もう一方を2ndリングの光伝送装置4が接続された光ファイバに出力されるよう設定する。
(エ) 2ndリングの光伝送装置3において、光伝送装置1と接続されたファイバから入力されるλWの波長が、光伝送装置Zと接続された光ファイバに出力されるようセレクタ 120を設定する。
(オ) 光伝送装置4において、光伝送装置2と接続された光ファイバから入力される波長λP を、スプリッタ110によって複製する。一方を光伝送装置3 と接続された光ファイバに出力し、もう一方を光伝送装置Zと接続された光ファイバに出力するよう設定する。
(カ) 光伝送装置Zにおいて、光伝送装置3 と接続されたファイバから入力される波長λWをDropするようセレクタ120を設定する。
ステップ3) 光伝送装置Aにおいて、波長λW とλP をトランスポンダ(図示せず)から出力する。
ステップ4) パス開通を実施するオペレータが光伝送装置Zに送信するトラヒックデータを、光伝送装置Aに入力する。
[第2の実施の形態]
本実施の形態は、図9に示したネットワークにおいて、光パスを通常運用した例を示す。
図11は、本発明の第2の実施の形態における光パスの通常運用時モデルを示す。同図では、簡単のために光伝送装置Aから光伝送装置Zへ向かう光信号のみを図示している。
同図の構成も、第1の実施の形態と同様に、マルチリングネットワークは1stリングと2ndリングから構成されている。リング間の接続は、1stリングの光伝送装置1,2と2ndリングの光伝送装置3、4によって構成されている。
光伝送装置Aにおいて、Zに向かう光信号はスプリッタ110により複製・分岐される。実線で示す現用系光パスは光伝送装置Aから出力されると、光伝送装置1に入力される。また、点線で示す予備系光パスは光伝送装置Aから出力されると、光伝送装置2に入力される。
伝送装置1に入力された現用系光パスは、スプリッタ110によって複製・分岐され、一方は光伝送装置2へ出力されるセレクタ120に入力され、もう一方は2ndリングの光伝送装置3に出力される。光伝送装置2に入力された予備系光パスは、スプリッタ110によって複製・分岐され、一方は光伝送装置1に入力され、光伝送装置3に出力されるセレクタ120に入力される。もう一方は光伝送装置4に入力される。
2ndリングの光伝送装置3に入力された現用系光パスは、光伝送装置Zが接続されている方路の光ファイバに出力が接続されたセレクタ120に入力され、そのまま出力される。光伝送装置4に入力された予備系光パスは、スプリッタ110によって複製・分岐され、一方は光伝送装置3に入力される。もう一方は光伝送装置Zが接続されたファイバに出力される。
光伝送装置Zでは、光伝送装置3から入力される現用系光パスと、光伝送装置4から入力される予備系光パスをセレクタ120によって選択し、現用系光パスをDropする。Dropされた現用系光パスは、クライアント信号に変換される。
[第3の実施の形態]
本実施の形態では、前述の第1、第2の実施の形態のネットワークにおいて、1stリング、2ndリング間を接続する光伝送装置1,2間で故障が発生した場合の例を示す。
図12は、本発明の第3の実施の形態におけるリング接続ノード間故障切替モデルを示す。同図に示すように、光伝送装置1,2間で故障が発生した場合には、光伝送装置Aからの現用系パスは、光伝送装置1⇒光伝送装置3⇒光伝送装置Zとなるため、当該故障時の切替動作は必要ない。
[第4の実施の形態]
本実施の形態では、前述の第1、第2の実施の形態に示すネットワークにおいて、1stリングの現用系光パス経路上で故障が発生し、受信端である光伝送装置Zにおいて光信号の再生が困難になった場合の故障切り替えを示す。
図13は、本発明の第4の実施の形態における1stリングの光パス故障切替モデルを示す。同図に示すように、光伝送装置Aと光伝送装置1間の現用系光パスが故障した場合、光伝送装置Zにおいて、現用系光パスの通信断または品質劣化を検知する。光伝送装置Zはセレクタ120を用いて、Dropする光信号を予備系光パスに切り替え、故障切り替えを完了する。
次に、2ndリングにおける予備系光パスの冗長化を目的とした光パススイッチング動作を、光伝送装置1において実施する。光伝送装置1において、2ndリングの光伝送装置3に出力が接続されたセレクタ120を用い、光伝送装置3へ出力する光パスを現用系光パスから、光伝送装置2から光伝送装置1へ入力された予備系光パスに切り替える。予備系光パスは光伝送装置1から光伝送装置Zへ入力され、光伝送装置4から光伝送装置Zへ入力される予備系光パスと同一のセレクタ120に入力される。
[第5の実施の形態]
本実施の形態では、第1、第2の実施の形態に記載したネットワークにおいて、現用系光パスを1stリングから2ndリングへ転送する光伝送装置1が故障した場合について説明する。
図14は、本発明の第5の実施の形態におけるリング間接続ノード故障切替モデルを示す。
光伝送装置1が故障すると、受信端である光伝送装置Zが、現用光パスの通信断または品質劣化を検知する。光伝送装置Zはセレクタ120を用いて、Dropする光信号を予備系光パスに切り替え、故障切り替えを完了する。
次に、2ndリングにおける予備系光パスの冗長化を目的とした光パススイッチング動作を、光伝送装置3において実施する。光伝送装置3において、光伝送装置Zに向かう光信号が収容される光ファイバに、セレクタ120の出力が接続されている。セレクタ120において、出力光パスを光伝送装置4から入力される予備系光パスに切り替える。
図15は、本発明と従来技術の比較を示す。
本発明は、通常時に、1stリングから2ndリングには現用と予備の両方が開通されることにより、1stリングの現用パスが故障したとしても、現用系パスを2ndリングに転送するリング間接続ノードにおいて、予備系パスに切り換えるだけで、故障切り替えが完了する。そのため、無瞬断切り替えが可能となる。
また、リング間を接続する光伝送装置が故障した場合でも、故障していない接続ノードから2ndリングへ信号を送る。その際、2ndリングでは予備系パスを冗長化して開通するため、2ndリングでさらにパス故障が生じても通信を継続できる。
さらに、リング間を接続する光伝送装置間で故障が発生した場合には、故障切り替え動作は必要とせず、通信を継続することができる。
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲内において種々変更・応用が可能である。
1,2,3,4 光伝送装置
110 スプリッタ
120 セレクタ

Claims (6)

  1. 複数のリング上において、光ファイバを介して複数のノードが接続されたマルチリング網におけるパス設定方法であって、
    前記リング上のノードは、光信号を多重化または複製して分岐して出力するスプリッタ手段と、入力された光信号のうち、所望の光信号のみを出力するセレクタ手段を有し、
    第1のリングの送信端ノードAと該第1のリングとは異なる他のリングの受信端ノードZとの間に現用系パスと予備系パスの両方を、リング間接続ノードを介して開通させるパス設定ステップを行う
    ことを特徴とするマルチリング網におけるパス設定方法。
  2. 前記パス設定ステップは、
    前記第1のリングに送信端ノードAが、第2のリングに受信端ノードZが接続されている場合に、
    前記第1のリングの送信端ノードAにおいて、前記スプリッタ手段が、送信するトラヒックを複製し、一方の波長が現用系パスに収容して該第1のリング内のリング間接続ノード1に出力され、もう一方が予備系パスに収容して該リング間接続ノード2に出力されるように設定し、
    前記リング間接続ノード1において、前記スプリッタ手段が、前記現用系パスを複製し、一方が、第2のリングのリング間接続ノード3に出力され、もう一方が前記リング間接続ノード2のセレクタ手段に出力されるよう設定し、
    前記リング間接続ノード2において、前記スプリッタ手段が、前記予備系パスを複製し、一方が、前記リング間接続ノード1に出力され、もう一方が第2のリングのリング間接続ノード4に出力されるよう設定し、
    前記第2のリングのリング間接続ノード3において、前記セレクタ手段が、前記リング間接続ノード1から入力される前記現用系パスが前記受信端ノードZに出力されるように設定し、
    前記リング間接続ノード4において、前記リング間接続ノード2から入力される前記予備系パスを前記スプリッタ手段により複製し、一方が、前記リング間接続ノード3に出力され、もう一方が前記受信端ノードZに出力されるよう設定し、
    前記受信端ノードZにおいて、前記セレクタ手段が、前記リング間接続ノード3から入力される前記現用系パスをドロップするように、前記セレクタ手段を設定する
    請求項1記載のマルチリング網におけるパス設定方法。
  3. 複数のリング上において、光ファイバを介して複数のノードが接続されたマルチリング網におけるパス切り替え方法であって、
    前記リング上のノードは、光信号を多重化または複製して分岐して出力するスプリッタ手段と、入力された光信号のうち、所望の光信号のみを出力するセレクタ手段を有し、
    請求項1のパス設定方法により、常時現用系パスと予備系パスの両方を第1のリングから第2のリングへ開通している状態において、第1のリングの現用系パス系路上で故障が発生した場合は、
    前記第1のリングの送信端ノードからの現用系パスを前記第2のリングに転送するリング間接続ノードにおいて、予備系のパスに切り替えるパス切り替えステップを行う
    ことを特徴とするマルチリング網におけるパス切り替え方法。
  4. 前記パス切り替えステップは
    前記第1のリングに送信端ノードAが、第2のリングに受信端ノードZが接続されている場合に、
    前記第2のリングの受信端ノードZにおいて、現用系パスの通信断、または、品質劣化を検知し、前記セレクタ手段により、ドロップする光信号を前記予備系パスに切り替え、
    前記第1のリングのリング間接続ノード1の、前記第2のリングのリング間接続ノード3に接続される前記セレクタ手段が、該リング間接続ノード3に出力する光パスを、現用系パスから前記第1のリングのリング間接続ノード2から該リング間接続ノード1へ入力される予備系パスに切り換える
    請求項3記載のマルチリング網におけるパス切り替え方法。
  5. 複数のリング上において、光ファイバを介して複数のノードが接続されたマルチリング網におけるパス切り替え方法であって、
    前記リング上のノードは、光信号を多重化または複製して分岐して出力するスプリッタ手段と、入力された光信号のうち、所望の光信号のみを出力するセレクタ手段を有し、
    請求項1のパス設定方法により、常時現用系パスと予備系パスの両方を第1のリングから第2のリングへ開通している状態において、リング間接続ノードが故障した場合は、
    前記第1のリングの故障していないリング間接続ノードから前記第2のリングへ信号を送信するパス切り替えステップを行う
    ことを特徴とするマルチリング網におけるパス切り替え方法。
  6. 前記パス切り替えステップは、
    前記第1のリングに送信端ノードAが、第2のリングに受信端ノードZが接続されている場合に、
    現用系パスを前記第1のリングから前記第2のリングへ転送するリング間接続ノード1が故障した場合は、
    前記第2のリングの受信端ノードZにおいて、現用系パスの通信断、または、品質劣化を検知し、前記セレクタ手段により、ドロップする光信号を前記予備系パスに切り替え、
    前記第2のリングのリング間接続ノード3の、前記受信端ノードZに接続されているセレクタ手段が、該第2のリングのリング間接続ノード4から入力される予備系パスに切り替える
    請求項5記載のマルチリング網におけるパス切り替え方法。
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