JP2013077692A - 光電変換装置 - Google Patents

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    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/541CuInSe2 material PV cells

Abstract

【課題】リークの発生を低減し、信頼性の高い光電変換装置を提供する
【解決手段】光電変換装置は、第1導電層と、該第1導電層上に設けられた光電変換層3と、該光電変換層3上の一部に設けられた絶縁層6とを備えている。さらに、本光電変換装置は、光電変換層3上および絶縁層6上に設けられた第2導電層と、該第2導電層上に設けられた線状導電部5とを備えている。そして、本光電変換装置において、線状導電部5は、平面視したときに、絶縁層6と重なるように設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、光電変換装置に関する。
太陽光発電などに使用される光電変換装置として、絶縁体の基板の上に複数の光電変換素子が設けられたものがある(例えば、特許文献1など)。該各光電変換素子においては、下部電極層と半導体層と透明電極層とがこの順に積層されている。そして、該各光電変換素子では、透明電極層を透過する光が半導体層に照射されることで、該半導体層における光電変換によって発生する電荷が下部電極層と透明電極層とによって取り出される。
また、各光電変換素子において透明電極層の上に線状の電極部がそれぞれ設けられることで、透明電極層をある程度薄くすることが可能となる。これにより、透明電極層における光の透過率が高まり、各光電変換素子における変換効率が高まり得る。さらに、各光電変換素子に設けられた線状の電極部が隣の光電変換素子の下部電極層に電気的に接続されることで、隣り合う光電変換素子同士が電気的に直列に接続される。これにより、光電変換装置から出力される電圧が高められ得る。
特開昭63−88868号公報
ところで、上記光電変換装置において、線状の電極部は、銀ペーストをスクリーン印刷することによって形成されている。透明電極層および半導体層の各部材は、製法上の不具合等によって、クラック等の欠陥が生じる場合がある。このような場合、上記スクリーン印刷時において、銀ペーストの一部が欠陥を通って下部電極層に到達することによって、リークが生じ得る可能性が高まっていた。
本発明の一つの目的は、リークの発生を低減し、信頼性の高い光電変換装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、一態様に係る光電変換装置は、第1導電層と、該第1導電層上に設けられた光電変換層と、該光電変換層上の一部に設けられた絶縁層とを備えている。さらに、本態様に係る光電変換装置は、前記光電変換層上および前記絶縁層上に設けられた第2導電層と、該第2導電層上に設けられた線状導電部とを備えている。そして、本態様に係る光電変換装置において、該線状導電部は、平面視したときに、前記絶縁層と重なるように設けられている。
上記一態様に係る光電変換装置によれば、第1導線層と線状導電部との電気的な接続で生じ得るリークの発生が低減されることによって、光電変換装置の信頼性が向上する。
一実施形態に係る光電変換装置の構成を模式的に示す平面図である。 図1にて一点鎖線II−IIで示した位置におけるXZ断面を示す図である。 図1にて一点鎖線III−IIIで示した位置におけるXZ断面を示す図である。 他の実施形態に係る光電変換装置の構成を模式的に示す平面図である。 光電変換装置の製造フローを示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、図面においては同様な構成および機能を有する部分については同じ符号が付されており、下記説明では重複説明が省略される。また、図面は模式的に示されたものであり、各図における各種構造のサイズおよび位置関係などは正確に図示されたものではない。なお、図1乃至図4には、光電変換セル10の配列方向(図1の図面視左右方向)をX軸方向とする右手系のXYZ座標系が付されている。
<(1)光電変換装置の構成>
<(1−1)光電変換装置の概略構成>
図1乃至図3で示されるように、光電変換装置100は、基板1と、該基板1の上に平面的に並べられた複数の光電変換セル10とを備えている。隣り合う光電変換セル10は溝部P3によって分離されている。図1および図2では、図示の都合上、2つの光電変換セル10の一部のみが示されている。光電変換装置100には、図面の左右方向に、所定数の光電変換セル10が平面的に配列され得る。ここで、所定数は、例えば8などであれば良い。そして、例えば、光電変換装置100のX軸方向の両端部に、発電による電圧および電流を得るための電極が配され得る。なお、光電変換装置100には、例えば、多数の光電変換セル10がマトリックス状に配置されていても良い。
なお、光電変換装置100では、多数の光電変換セル10が高密度に平面的に配置されていれば、変換効率が向上する。変換効率は、光電変換装置100において太陽光のエネルギーが電気エネルギーに変換される割合を示す。例えば、変換効率は、光電変換装置100から出力される電気エネルギーの値が、光電変換装置100に入射される太陽光のエネルギーの値で除されて、100が乗じられることで導出され得る。
<(1−2)光電変換セルの基本的な構成>
各光電変換セル10は、第1導電層としての下部電極層2、光電変換層3、第2導電層としての上部電極層4、線状導電部5および絶縁層6を備えている。また、各光電変換セル10には、溝部P1と溝部P2とが配されている。そして、光電変換装置100では、上部電極層4が配されている側の主面が受光面となっている。
基板1は、複数の光電変換セル10を支持するものである。基板1に含まれる主な材料には、例えば、ガラス、セラミックス、樹脂および金属などが採用され得る。なお、本実施形態では、基板1が青板ガラス(ソーダライムガラス)である例が示されている。また、基板1の厚さは、1mm以上で且つ3mm以下程度であれば良い。さらに、例えば、基板1の形状は平板状であれば良く、基板1の+Z側の主面(上面とも言う)は略平坦であれば良い。
下部電極層2は、基板1の上面の上に配されている導電層である。下部電極層2に含まれる主な材料には、例えば、モリブデン、アルミニウム、チタン、タンタルおよび金などの導電性を有する各種金属などが採用され得る。また、下部電極層2の厚さは、例えば、0.2μm以上で且つ1μm以下程度であれば良い。下部電極層2は、例えば、スパッタリング法または蒸着法などによって形成され得る。
光電変換層3は、下部電極層2の上に配されている。該光電変換層3は、光吸収層31とバッファ層32とを備えている。光吸収層31およびバッファ層32は、この順に下部
電極層2の上に積層されている。
光吸収層31は、下部電極層2の+Z側の主面(上面とも言う)の上に配されている。該光吸収層31は、第1導電型を有する半導体を主に含んでおり、光を吸収して電荷を生じる。ここで、第1導電型を有する半導体としては、例えば、カルコパイライト系の化合物半導体であるI−III−VI族化合物半導体などが適用され得る。なお、第1導電型は、例えばp型の導電型であれば良い。
I−III−VI族化合物半導体とは、I−III−VI族化合物を主に含む半導体である。なお、I−III−VI族化合物を主に含む半導体とは、半導体がI−III−VI族化合物を70mol%以上含むことを言う。以下の記載においても、「主に含む」は「70mol%以上含む」ことを意味する。I−III−VI族化合物は、I−B族元素(11族元素とも言う)とIII−B族元素(13族元素とも言う)とVI−B族元素(16族元素とも言う)とを主に含む化合物である。
I−III−VI族化合物としては、例えば、Cu(In,Ga)Se(CIGSとも言う)、Cu(In,Ga)(Se,S)(CIGSSとも言う)、およびCuInSe(CISとも言う)などが採用され得る。なお、Cu(In,Ga)Seは、CuとInとGaとSeとを主に含む化合物である。また、Cu(In,Ga)(Se,S)は、CuとInとGaとSeとSとを主に含む化合物である。ここでは、光吸収層31が、CIGSを主に含むものとする。
なお、光吸収層31がI−III−VI族化合物半導体を主に含んでいれば、光吸収層31の厚さが10μm以下であっても、光吸収層31による光電変換の効率が高めら得る。このため、光吸収層31の厚さは、例えば、1μm以上で且つ3μm以下程度であれば良い。
光吸収層31は、スパッタリング法または蒸着法などといった真空プロセスによって形成され得る。また、光吸収層31は、塗布法あるいは印刷法と称されるプロセスによっても形成され得る。塗布法あるいは印刷法では、例えば、光吸収層31に主に含まれる金属元素を含む溶液が下部電極層2の上に塗布され、その後、乾燥および熱処理が行われる。該塗布法あるいは印刷法と称されるプロセスが用いられることで、光電変換装置100の製造に要するコストが低減され得る。
バッファ層32は、光吸収層31の+Z側の主面(上面とも言う)の上に配されており、光吸収層31の第1導電型とは異なる第2導電型を有する半導体を主に含む。ここで、導電型が異なる半導体とは、伝導担体(キャリア)が異なる半導体である。そして、第2導電型は、例えばn型の導電型であれば良い。なお、光吸収層31の導電型がn型であり、バッファ層32の導電型がp型であっても良い。ここでは、光吸収層31とバッファ層32との間にヘテロ接合領域が形成されている。このため、光電変換セル10では、ヘテロ接合領域を形成する光吸収層31とバッファ層32とにおいて光電変換が生じ得る。
バッファ層32は、化合物半導体を主に含む。バッファ層32に含まれる化合物半導体としては、例えば、CdS、In、ZnS、ZnO、InSe、In(OH,S)、(Zn,In)(Se,OH)および(Zn,Mg)Oなどが採用され得る。そして、バッファ層32が1Ω・cm以上の抵抗率を有していれば、リーク電流の発生が抑制され得る。なお、バッファ層32は、例えば、化学浴槽堆積(CBD)法などによって形成され得る。
また、バッファ層32は、光吸収層31の上面の法線方向に厚さを有する。バッファ層
32の厚さは、例えば、10nm以上で且つ200nm以下であれば良い。バッファ層32の厚さが100nm以上で且つ200nm以下であれば、バッファ層32の上に上部電極層4がスパッタリング法などで形成される際に、バッファ層32においてダメージが生じ難くなる。
絶縁層6は、光電変換層3の+Z側の主面(上面とも言う)の上に配されている。絶縁層6としては、例えば、ガラスが挙げられる。このようなガラスとしては、例えば、石英ガラスが挙げられる。また、このようなガラスは、酸化アルミニウム(Al)が含まれたソーライムガラス等であっても良い。なお、絶縁層6の詳細な構造については後述する。
上部電極層4は、光電変換層3および絶縁層6の+Z側の主面(上面とも言う)の上に設けられている。そして、該上部電極層4は、例えば、n型の導電型を有する透明の導電層(透明導電層とも言う)である。該上部電極層4は、光電変換層3において生じた電荷を取り出す電極となる。上部電極層4は、バッファ層32よりも低い抵抗率を有する材料を主に含んでいれば良い。上部電極層4には、いわゆる窓層と呼ばれるものが含まれても良いし、窓層と透明導電層とが含まれても良い。
上部電極層4は、禁制帯幅が広く且つ透明で低抵抗の材料を主に含んでいる。このような材料としては、例えば、ZnO、ZnOの化合物、Snが含まれたITOおよびSnOなどの金属酸化物半導体などが採用され得る。ZnOの化合物は、Al、B、Ga、InおよびFのうちの何れか1つの元素などが含まれたものであれば良い。
このとき、上部電極層4がAlを含むZnOの化合物、すなわち、AZOで形成される場合、絶縁層6が酸化アルミニウムを含むガラスで形成されている形態であっても良い。この形態あれば、絶縁層6からアルミニウム成分が上部電極層4に拡散しても、当該アルミニウム成分による上部電極層4の特性劣化が生じにくくなる。
上部電極層4は、スパッタリング法、蒸着法または化学的気相成長(CVD)法などによって形成され得る。上部電極層4の厚さは、例えば、0.1μm以上で且つ2.0μm以下程度であれば良い。ここで、上部電極層4が、1Ω・cm未満の抵抗率と、50Ω/□以下のシート抵抗とを有していれば、上部電極層4を介して光電変換層3から電荷が良好に取り出され得る。
ここで、バッファ層32および上部電極層4が、光吸収層31が吸収し得る光の波長帯域に対して、光を透過させ易い性質(光透過性とも言う)を有していれば、光吸収層31における光の吸収効率の低下が抑制され得る。また、上部電極層4の厚さが0.05μm以上で且つ0.5μm以下であれば、上部電極層4における光透過性が高められ、光電変換によって生じた電流が上部電極層4によって良好に伝送され得る。さらに、上部電極層4の絶対屈折率とバッファ層32の絶対屈折率とが略同一であれば、上部電極層4とバッファ層32との界面で光が反射することで生じる入射光のロスが低減され得る。
線状導電部5は、上部電極層4の上面の上に配されている。該線状導電部5は、例えば、金属ペーストが上部電極層4の上面の上に塗布された後に乾燥されて該金属ペーストが固化されることで形成され得る。金属ペーストは、例えば、透光性を有する樹脂などのバインダーに光反射率が高く且つ導電性を有する粒子が添加されることで作製され得る。ここで、透光性を有する樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂などが採用され得る。また、金属ペーストに含まれる粒子としては、例えば、銅、アルミニウム、ニッケルならびに亜鉛と銀の合金などの金属粒子が採用され得る。この場合、線状導電部5には、導電性を有する多数の粒子が含まれており、該多数の粒子が相互に接触し合うことで、線状導電部5
における良好な導電性が確保され得る。
線状導電部5は、複数の集電部5aと連結部5bと垂下部5cとを備えている。複数の集電部5aは、Y軸方向に離間しており、各集電部5aがX軸方向に延在している。連結部5bは、Y軸方向に延在している。そして、該連結部5bには、各集電部5aが電気的に接続されている。垂下部5cは、図2および図3で示されるように、連結部5bの下部に接続され、溝部P2を通って隣の光電変換セル10から延伸されている下部電極層2に接続され得る。
集電部5aは、光電変換層3において発生して上部電極層4において取り出された電荷を集電する役割を担う。集電部5aが配されていることで、上部電極層4における導電性が補われるため、上部電極層4の薄層化が可能となる。その結果、電荷の取り出し効率の確保と、上部電極層4における光透過性の向上とが両立し得る。
上部電極層4および複数の集電部5aによって集電された電荷は、垂下部5cを通じて、隣の光電変換セル10に伝達される。これにより、光電変換装置100においては、隣り合う光電変換セル10が電気的に直列に接続されている。
また、集電部5aの幅が50μm以上で且つ400μm以下であれば、隣接する光電変換セル10の間における良好な導電が確保され、光吸収層31への光の入射量の低下が抑制され得る。1つの光電変換セル10に配されている複数の集電部5aのY方向における間隔は、例えば、2.5mm程度であれば良い。
<(1−3)溝部の配置とその役割>
溝部P1は、Y軸方向に直線状に延在している。1以上の該溝部P1が配されていることで、複数の下部電極層2がX軸方向に分離されている。図2では、2つの下部電極層2が示されている。溝部P1には、直上に配された光吸収層31の延在部分が埋入している。これにより、隣り合う光電変換セル10において、一方の光電変換セル10の下部電極層2と、他方の光電変換セル10の下部電極層2とが電気的に分離されている。溝部P1の幅は、例えば、線状導電部5の幅と同程度の50μm以上で且つ400μm以下程度であれば良い。
溝部P2は、Y軸方向に直線状に延在している。そして、該溝部P2は、上部電極層4の上面から下部電極層2の上面に至るまで配されている。このため、溝部P2は、1つの光電変換セル10内において、光電変換層3と上部電極層4とが積層された積層部をX軸方向に分離している。
溝部P3は、隣り合う光電変換セル10の間においてY軸方向に延在している。そして、該溝部P3は、光電変換セル10の+Z側の主面(上面とも言う)から下部電極層2の上面に至るまで配されている。つまり、溝部P3は、隣り合う光電変換セル10を分離する領域である。溝部P3の幅は、例えば、40μm以上で且つ1000μm以下程度であれば良い。なお、各溝部P3には、光電変換装置100がモジュール化される際に、例えば、樹脂などの絶縁材料が入り込む。
また、受光面の上方(ここでは+Z側)から各光電変換セル10を平面透視した場合、各光電変換セル10には、+X方向に溝部P1と溝部P2と溝部P3とがこの順に配されている。このため、各光電変換セル10においては、下部電極層2の上から溝部P1を越えて、隣の下部電極層2の上に至るまで光電変換層3が配されている。ここで、隣の下部電極層2は、隣の光電変換セル10から延伸している下部電極層2である。
また、受光面の上方(ここでは+Z側)から各光電変換セル10を平面透視した場合、各光電変換セル10には、溝部P2を包含して溝部P1と溝部P3とに挟まれた領域と、溝部P1が配されている領域と、残余の領域とがある。そして、該残余の領域が、発電に寄与する領域となる。
なお、本実施形態では、各光電変換セル10において、光電変換層3が、下部電極層2の上から隣の下部電極層2の上にかけて配されていたが、これに限られない。例えば、光電変換層3が、下部電極層2の上から溝部P1の内部に至るまで配されていれば良い。
<(1−4)絶縁層および線状導電部の配置>
線状導電部5(集電部5a)は、XY平面で平面視したときに、絶縁層6と重なるように設けられている。すなわち、絶縁層6は、図2で示されるように、上部電極層4を介して線状導電部5の直下に位置するように配置されている。これにより、Z方向に縦断するような欠陥が光電変換層3および上部電極層4に生じていても、線状導電部5となり得る金属ペーストが上部電極層4に塗布された際に、該金属ペーストが上記欠陥を通って下部電極層2と電気的に接続されにくくなる。これは、上部電極層4に存在する欠陥から光電変換層3に向かって流出される金属ペーストが、絶縁層6上に滞留するためである。このような事象は、上記金属ペーストが塗布される位置、すなわち、線状導電部5(集電部5a)が配される位置に応じて、絶縁層6が配されているからである。これにより、金属ペーストは、光電変換層3と接触しにくくなる。それゆえ、金属ペーストが光電変換層3の欠陥を介して下部電極層2と電気的に接続されにくい。その結果、線状導電部5と下部電極層2との電気的な接続に起因するリークが低減されるため、光電変換装置100の信頼性が向上する。
また、絶縁層6は、光電変換層3の上記欠陥内に入り込むように配されていても良い。すなわち、上記欠陥は、絶縁層6の一部で埋められていても良い。これにより、光電変換層3の剛性を高めることができる。その結果、外部からの衝撃などの外力の作用による上記欠陥の進行が低減される。なお、絶縁層6は、上部電極層4に存在する欠陥を埋めても良い。
絶縁層6は、光電変換層3の上面の一部に設けられている。すなわち、上部電極層4と光電変換層3とが少なくとも一部で接触するように、絶縁層6が配されている。これにより、光電変換層3からの電荷を上部電極層4で取り出すことができる。絶縁層6のXY平面における面積は、線状導電部5の集電部5aと同等の面積であればよい。これにより、上述したリークの発生を低減しつつ、光電変換層3と上部電極層4との接触面積を高めることができる。その結果、光電変換装置100の光電変換効率が高まる。
一方で、絶縁層6は、図4で示されるように、XY平面で平面視したときに、線状導電部5(集電部5a)よりも面積が大きくても良い。なお、図4では、XY平面で平面透視して見え得る絶縁層6が点線で囲われた部位として示されている。これにより、金属ペーストを塗布した際に、にじみ等によって金属ペーストが所望の位置より広がっても、絶縁層6上で金属ペーストを滞留させやすくなる。その結果、リークがより発生しにくくなる。このとき、1本の集電部5aの直下に位置する絶縁層6の大きさは、集電部5aの面積よりも1.1〜2倍であれば良い。これにより、上部電極層4の集電作用の過度な低下を小さくしつつ、上述したリークの発生を低減できる。
また、絶縁層6のZ方向における厚みは、100nm以上で且つ500nmであれば良い。これにより、絶縁層6の絶縁抵抗が確保されやすい。
<(2)光電変換装置の製造プロセス>
ここで、上記構成を有する光電変換装置100の製造プロセスの一例について説明する。図8は、光電変換装置100の製造フローを例示するフローチャートである。
まず、ステップSp1では、略矩形の盤面を有する平板状の基板1が準備される。
ステップSp2では、洗浄された基板1の一主面の略全面に、スパッタリング法または蒸着法などが用いられて、下部電極層2が形成される。
ステップSp3では、下部電極層2の上面のうちの所定の形成対象位置からその直下の基板1の上面にかけて、一方向(ここでは図1等に示されているY軸方向)に直線状に延在する溝部P1が形成される。溝部P1は、例えば、YAGレーザーまたはその他のレーザーの光が走査されつつ所定の形成対象位置に照射されることで形成され得る。
ステップSp4では、下部電極層2の上に、光吸収層31に主に含まれる金属元素を含む皮膜が形成される。皮膜は、例えば、光吸収層31に主に含まれる金属元素を含む溶液が下部電極層2の上に塗布された後に乾燥される処理が行われることで形成され得る。
ステップSp5では、皮膜に対する加熱処理が行われることで、皮膜における化合物半導体の結晶化が進み、光吸収層31が形成される。
ステップSp6では、光吸収層31の上にバッファ層32が形成される。これにより、光吸収層31とバッファ層32とが積層されている光電変換層3が形成される。バッファ層32は、例えば、化学浴槽堆積(CBD)法によって形成され得る。具体的には、例えば、酢酸カドミウムとチオ尿素とがアンモニアに溶解させられることで作製された溶液に光吸収層31が浸漬されることで、CdSを主に含むバッファ層32が形成され得る。
ステップSp7では、バッファ層32(光電変換層3)の上に絶縁層6が形成される。絶縁層6は、例えば、ガラス材料を利用したスパッタリング法などを用いて、所望のパターン形状を有するように形成される。また、絶縁層6は、バッファ層32の上面の全面にガラス材料をスパッタリング法で配した後、所望のパターン形状となるようにエッチング処理を施すことによって形成されても良い。
ステップSp8では、光電変換層3および絶縁層6の上にかけて上部電極層4が形成される。上部電極層4は、例えば、スパッタリング法、蒸着法または化学的気相成長(CVD)法などで形成され得る。具体的には、例えば、バッファ層32および絶縁層6の上に、Alが添加されたZnOを主に含む透明な上部電極層4が形成される。
ステップSp9では、上部電極層4の上面のうちの所定の形成対象位置から下部電極層2の上面に至る領域に、一方向(ここでは図1等に示されているY軸方向)に直線状に延在する溝部P2が形成される。溝部P2は、スクライブ針が用いられたメカニカルスクライビングなどによって形成され得る。
ステップSp10では、上部電極層4の上面のうちの所定の形成対象位置から溝部P2の内部にかけて線状導電部5が形成される。線状導電部5は、例えば、金属ペーストが所定のパターンを有するように印刷され、印刷後の金属ペーストが乾燥によって固化されることで形成され得る。
ステップSp11では、上部電極層4の上面のうちの所定の形成対象位置から下部電極層2の上面に至る領域に、一方向(ここでは図1等に示されているY軸方向)に直線状に延在する溝部P3(図1乃至図3参照)が形成される。これにより、基板1の上に複数の
光電変換セル10が配されている光電変換装置100が得られる。溝部P3は、例えば、溝部P2と同様に、スクライブ針が用いられたメカニカルスクライビングなどによって形成され得る。
なお、本発明は上記一実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良などが可能である。
例えば、上記一実施形態では、直列に接続された複数の光電変換セル10が光電変換装置100に含まれていたが、これに限られない。例えば、光電変換装置100には、1以上の光電変換セル10が含まれていれば良い。
また、上記一実施形態では、光吸収層31が、カルコパイライト系の化合物半導体であるI−III−VI族化合物半導体を主に含む例が挙げられたが、これに限られない。例えば、光吸収層31に主に含まれる半導体は、その他のカルコゲン元素を含む化合物半導体であっても良い。その他のカルコゲン元素を含む化合物半導体としては、例えば、Cu、Zn、Sn、Sの4元素を主に含むI−II−IV−VI族化合物半導体(CZTS)およびCdとTeの2元素を主に含むII−VI族化合物半導体などが採用され得る。また、光吸収層31に主に含まれる半導体は、例えば、非晶質のシリコンであっても良い。
1 基板
2 下部電極層
3 光電変換層
31 光吸収層
32 バッファ層
4 上部電極層
5 線状導電部
6 絶縁層
10 光電変換セル
100 光電変換装置

Claims (4)

  1. 第1導電層と、
    該第1導電層上に設けられた光電変換層と、
    該光電変換層上の一部に設けられた絶縁層と、
    前記光電変換層上および前記絶縁層上に設けられた第2導電層と、
    該第2導電層上に設けられた線状導電部とを備え、
    該線状導電部は、平面視したときに、前記絶縁層と重なるように設けられている、光電変換装置。
  2. 前記絶縁層は、平面視したときに、前記線状導電部よりも面積が大きい、請求項1に記載の光電変換装置。
  3. 前記絶縁層は、ガラスからなる、請求項1または請求項2に記載の光電変換装置。
  4. 前記第2導電層は、AZOからなり、
    前記ガラスは、酸化アルミニウムを含む、請求項3に記載の光電変換装置。
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