JP2013074839A - 分注装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】底面及び底面を囲む側面を有して形成されるディッシュが装着される装着面23を有するディッシュ装着部22と、ディッシュ装着部22より上方に、ディッシュ内に向けて液体を吐出するノズル11を有するシリンジ1を備えた分注装置100であって、ディッシュ装着部22の装着面23における垂線と直交する第1軸を中心として前記シリンジ1の向きを変える第1駆動部31を備える。
【選択図】図1
Description
例えば、特許文献1では、ディッシュ(培養容器)に対するピペッティング操作に用いられる分注装置(ピペット装置)を備えた自動細胞培養装置が開示されている。
図1を参照して、本発明の一実施形態における分注装置100の構成について説明する。
図1は、本実施形態の分注機構101を備えた分注装置100の適用例として、細胞培養装置の構成を示している。図1に示されている分注装置(細胞培養装置)100は、液体を分注するためのシリンジ1、及びシリンジ1より相対的に下方にあって、分注対象物である液体を入れるディッシュ5を装着可能なディッシュ装着部22を含み、さらにシリンジ1やディッシュ装着部22を移動させる駆動部8を含んで構成されている。駆動部8は、シリンジ1を移動させるシリンジ駆動部3、およびディッシュ装着部22を移動させるディッシュ駆動部4を含んで構成される。
ディッシュ5は、例えば円形の底面及び底面の周囲を囲む側面を有して形成される例えば樹脂製の細胞培養容器である。
液体は、例えば、ディッシュ5内で細胞を培養するための培地、用途に応じて例えばトリプシンやPBS(Phosphate buffered saline)などとすることができる。
ディッシュ駆動部4は、ディッシュ装着部22の位置や姿勢、さらに回転などを制御することができる。
図2を参照して、本発明の一実施形態における分注装置100が有する分注機構101の構成について説明する。
図2に示されている分注機構101は、シリンジ1、制御部2、フィルタ12、ポンプP1、P2、およびバルブV1、V2を含んで構成されている。また、制御部2は、各ポンプおよび各バルブを制御するための制御信号Sp1、Sp2、およびSv1、Sv2を出力している。
次に、駆動部8の構成について、図3から図5を参照しながら説明する。
図3は、分注装置100の側面図である。図4は分注装置100の正面図である。図5は、分注装置100の上面図である。
シリンジ駆動部3は、第1駆動機構31、第2駆動機構32、第3駆動機構33を有する。またディッシュ駆動部4は、第4駆動機構34、第5駆動機構35を有する。
例えば、シリンジ1のノズル11の向きを、ディッシュ5の内底面と内側面とが接する円環状の領域内の所定位置(例えばこの円環状の領域のうち、傾斜したディッシュ5の内底面の最上部近傍の位置)に向けることができ、さらに、この円環状の領域に沿って周回するように、シリンジ1のノズル11の向きを変えることもできる。
なお、第1〜第5駆動機構31〜35はそれぞれ、第1〜第5回転軸の回転角度を検出可能な例えばロータリポテンショメータや、原点センサとロータリーエンコーダ等による位置検出手段を有する。これにより、第1〜第5駆動機構31〜35は、シリンジ1やディッシュ装着部22の正確な位置制御を行うことができる。
図6に示すように、本実施形態に係る分注装置100は、制御部2、記憶部41、サーボモータ51〜55、ポンプP1、P2、バルブV1、V2を備えている。また制御部2にはタッチパネル42やディスプレイ43が接続される。
制御部2は、分注装置100の全体の動作を司る装置である。制御部2は、例えば、記憶部41に記憶されているプログラムを実行可能なマイコンによって構成される。
タッチパネル42は、分注装置100のオペレータが、分注装置100に対して、動作開始や動作停止などの各種指令を入力するために使用する装置である。またオペレータは、例えば分注装置100の初期設定時や再設定時等に、タッチパネル42から、シリンジ1やディッシュ装着部22の目標位置、あるいは、第1〜第5駆動機構31〜35の各回転軸の位置情報などを入力することにより、シリンジ1の長さやディッシュ5のサイズ等に合わせて、正確な分注操作が行われるようにすることができる。
制御部2は、タッチパネル42から入力された指令に基づいて、記憶部41に記憶されているプログラムを実行することによって、上記サーボモータ51〜55、ポンプP1、P2、バルブV1、V2を制御する。
次に、図7〜図10を参照して、本実施形態における分注装置100の動作について、トリプシン等の剥離剤で剥離した付着細胞や、浮遊細胞を培地を使って回収する一連の作業を例に説明する。
図7において、まず分注装置100は、分注装置100近傍の所定位置に設置されているリザーバ6に溜められた培地溶液などの液体をシリンジ1内に吸引(充填動作)する。そして分注装置100は、シリンジ1内の液体をディッシュ5に吐出(分注動作)する。そして分注装置100は、ディッシュ5内の細胞を含む液体をシリンジ1内に吸引(吸引動作)し、シリンジ1内の液体を、分注装置100近傍の所定位置に設置されている貯留タンク7に吐出(放出動作)する。即ち、細胞を回収する。
制御部2は、シリンジ1を第2領域に向けるために、第1〜第3サーボモータ51〜53を駆動し、第1〜第3回転軸を中心に第1〜第3駆動機構31〜33の構成要素をそれぞれ所定角度だけ回転させる。シリンジ1を第2領域に向けるためのそれぞれの目標回転量あるいは目標回転位置は、予め記憶部41に記憶されている。制御部2は、ロータリポテンショメータからの検出信号と記憶部41に記憶されている目標回転量あるいは目標回転位置とを比較しながら、シリンジ1を第2領域に向ける。
また本分注装置100は、ノズル11を第2領域に向ける際に、第3駆動機構33を駆動することによって、シリンジ1を鉛直下向に移動させるようにしている。このため、傾斜したディッシュ5の第2領域に溜まった液中、最も深い所にノズル11の先端を配置させることができるので、第2領域に流下した液体を残留させることなく回収することができる。
分注位置は、例えば、傾斜したディッシュ5の内底面と内側面とが接する円環状の領域内の所定位置である。
制御部2は、シリンジ1を第1領域に向けるために、第1〜第3サーボモータ51〜53を駆動し、第1〜第3回転軸を中心に第1〜第3駆動機構31〜33の構成要素をそれぞれ所定角度だけ回転させる。それぞれの目標回転量あるいは目標回転位置は、予め記憶部41に記憶されている。制御部2は、ロータリポテンショメータからの検出信号と記憶部41に記憶されている目標回転量あるいは目標回転位置とを比較しながら、シリンジ1を第1領域に向ける。
このようにすることにより、ディッシュ5を回転させながら液体を吐出することができるので、シリンジ1のノズル11から圧力をもって第1領域に吐出された液体を、ディッシュ5の内底面の周囲に渡って直接掛けることが可能となる。そしてこれにより、ディッシュ5の内底面上に軽く付着または粘着している細胞を、より効果的に流すことが可能となる。
そして分注装置100は、分注終了動作を行う(S17)。分注終了動作では、例えばシリンジ1のノズル11から液滴や泡が垂れるのを防止するため、制御部2が駆動部8を駆動することによって、例えばノズル11の先端をディッシュ5の内側面に接触させ、ノズル11の先端の液滴や泡を除去する。
制御部2は、シリンジ1を第2領域に向けるために、第1〜第3サーボモータ51〜53を駆動し、第1〜第3回転軸を中心に第1〜第3駆動機構31〜33の構成要素をそれぞれ所定角度だけ回転させる。シリンジ1を第2領域に向けるためのそれぞれの目標回転量あるいは目標回転位置は、予め記憶部41に記憶されている。制御部2は、ロータリポテンショメータからの検出信号と記憶部41に記憶されている目標回転量あるいは目標回転位置とを比較しながら、シリンジ1を第2領域に向ける。
また本分注装置100は、ノズル11を第2領域に向ける際に、第3駆動機構33を駆動することによって、シリンジ1を鉛直下向に移動させるようにしている。このため、傾斜したディッシュ5の第2領域に溜まった液中、最も深い所にノズル11の先端を配置させることができるので、第2領域に流下した液体を残留させることなく回収することができる。
制御部2は、シリンジ1を放出位置に移動させるために、第1〜第3サーボモータ51〜53を駆動し、第1〜第3回転軸を中心に第1〜第3駆動機構31〜33の構成要素をそれぞれ所定角度だけ回転させる。シリンジ1を放出位置に移動させるためのそれぞれの目標回転量あるいは目標回転位置は、予め記憶部41に記憶されている。制御部2は、ロータリポテンショメータからの検出信号と記憶部41に記憶されている目標回転量あるいは目標回転位置とを比較しながら、放出位置までシリンジ1を移動させる。
なお、放出動作は、例えば、十分な深さの貯留タンク7にノズル11を深く挿入し、ノズル11の先端を貯留タンク7の内壁に接触させながら行うなど、ポンプ駆動吐出を行っても周囲が汚染されないような対策を行うことがより望ましい。
他方、所定回数に達していなければ(S23;No)、制御部2は駆動部8を駆動し、シリンジ1を充填位置(図7において、シリンジ1のノズル11がリザーバ6内の液中になる位置)に移動させ(S24)、充填動作を行う(S25)。
これにより、例えばディッシュ5から細胞を回収する処理において、ディッシュ5の底に軽く付着または粘着した細胞をより多く洗い流すことができて、細胞の回収効率を向上させることができる。また、トリプシンなどの剥離剤によって剥がれかけた細胞や、ディッシュ底面に沈殿、粘着した細胞など、流下する液体の流れや、短時間の分注だけでは回収が困難であった細胞に対しても、細胞を流すのに十分な量の液体を所定時間、所定流量で直接掛けることができるので、回収率が向上する。
これまでの装置で吐出液を直接掛けることができなかった領域は、内底部の周囲5[mm]程度のリング状の領域であると推定すると、これまでの装置では、40[mm]×40[mm]×3.14=5024.0[mm2]の面積にしか、吐出液を直接掛けることができなかったことになる。
上記各面積を比較すると、6358.5[mm2]/ 5024.0[mm2]=1.27であるから、約27[%]もの効率向上が実現できることになる。
あるいは、ディッシュ装着部22を回転させる場合には、ディッシュ装着部22を、交互に逆回転させるようにしてもよい。例えば、ディッシュ装着部22を1周毎に逆回転させるようにしてもよいし、半周毎に逆回転させるようにしても良い。このようにしても、ディッシュ5の上記円環状の領域の全周に亘り、液体を直接掛けることが可能となる。また特に、回転の向きを変えることにより、ノズル11から吐出された液体がディッシュ5に降り注ぐ際に、回転方向によって異なる向きから降り注ぐようにできるので、ディッシュ5に軽く付着または粘着している細胞の回収効果をより向上させることが可能となる。
2 制御部
3 シリンジ駆動部
4 ディッシュ駆動部
5 ディッシュ(培養皿)
6 リザーバ
7 貯留タンク
8 駆動部
11 ノズル
12 フィルタ
22 ディッシュ装着部
31 第1駆動機構
32 第2駆動機構
33 第3駆動機構
34 第4駆動機構
35 第5駆動機構
36 第1ロッド
37 第2ロッド
41 記憶部
42 タッチパネル
43 ディスプレイ
51 第1サーボモータ
52 第2サーボモータ
53 第3サーボモータ
54 第4サーボモータ
55 第5サーボモータ
100 分注装置
101 分注機構
P1、P2 ポンプ
V1、V2 バルブ
Claims (5)
- 底面及び前記底面を囲む側面を有して形成されるディッシュが装着される装着面を有するディッシュ装着部と、
前記ディッシュ装着部より上方に、ディッシュ内に向けて液体を吐出するノズルを有するシリンジを備えた分注装置であって、
前記ディッシュ装着部の装着面における垂線と直交する第1軸を中心として前記シリンジの向きを変える第1駆動部を備えることを特徴とする分注装置。 - 前記垂線に直交するとともに前記第1軸に垂直な第2軸を中心として前記シリンジの向きを変える第2駆動部を備えることを特徴とする請求項1に記載の分注装置。
- 前記シリンジを前記ディッシュ装着部から離間する方向および近接する方向に移動する第3駆動部を備えることを特徴とする請求項2に記載の分注装置。
- 前記第1軸に平行なディッシュ第1軸を中心として、前記ディッシュ装着部に装着された前記ディッシュの内底面を前記シリンジに向けて傾けた状態と水平な状態とに向きを変える第4駆動部を備えることを特徴とする請求項3に記載の分注装置。
- 前記ディッシュ第1軸に垂直なディッシュ第2軸を中心として、前記ディッシュ装着部に装着された前記ディッシュの内底面に平行な面に沿って前記ディッシュ装着部を回転する第5駆動部を備えることを特徴とする請求項4に記載の分注装置。
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JP2011216706A JP2013074839A (ja) | 2011-09-30 | 2011-09-30 | 分注装置 |
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