JP2013072213A - 既設管路の耐震補強方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】非開削により既設管路の耐震化を図ることができ、短期且つ安価に施工可能な既設管路の耐震補強方法の提供。
【解決手段】折り畳まれた状態の押し付けバルーン21を内包するように外縁部を先端側に向けて封鎖部材15を窄ませ、窄ませた封鎖部材15の外側に先導部材29を被せ、その状態で内部管13の先端部を既設管路12の一方の出入口より導入し、且つ既設管路12内を通して内部管13の先端部を他方の出入口より導出させて既設管路12内に内部管13を設置し、先導部材29を取り外した後、押し付けバルーン21を拡開させることにより押し付けバルーン21に押圧させて封鎖部材15の後面側を他方の出入口の開口縁部に押し付けて他方の出入口部の既設管路12と内部管13との隙間を封鎖し、然る後、押し付け手段19を内部管13より離脱させる。
【選択図】図4

Description

本発明は、汚水桝等と下水道管本線とを結ぶ取付管路等の既設管路に非開削工法により耐震化を施すことができる既設管路の耐震補強方法に関する。
近年、大規模地震に対する懸念から下水道施設の耐震化が進められており、汚水桝等と下水道管路本線とを結ぶ既設の取付管路の耐震化も急がれている。
このような取付管路の耐震構造としては、取付管路を構成する管体間にベローズカップリング等の可撓性或いは可動性を有する自在継手を介在させ、地震による外力が取付管路に作用した際にその外力を自在継手に吸収させるようにした構造のものが知られている(例えば、特許文献1)。
このような自在継手を用いた耐震化を既設の取付管路に施すには、耐震化を図る既設管路が埋設された地表部を掘り起こし、該既設管路を表出させた後、既設管路を構成していた管体を取り除き、その部分を管体間に自在継手を介在させた塩化ビニール管に交換し、しかる後、掘り起こした部分に土砂を埋め戻すようにしている(開削工法)。
特開平11−63333号公報
しかしながら、上述の如き従来の開削工法では、既設管路を構成していた塩化ビニール管等の管体が健全な状態にある管体であっても自在継手を介在させるために新たな塩化ビニール管と交換しなければならず、その為、既設管路に用いられていた管体が廃棄物となり、不要な廃棄物の増加を招くという問題があった。
また、新たな塩化ビニール管及び自在継手の設置作業には、地表面部を掘り起こさなければならないために工期が長期化し、その分施工コストも増加するという問題があり、また、近隣道路を閉鎖して作業を行う必要がある等の環境面での影響も大きい。
そこで、本発明は、このような従来の問題に鑑み、非開削により既設管路の耐震化を図ることができ、短期且つ安価に施工可能な既設管路の耐震補強方法の提供を目的としてなされたものである。
上述の如き従来の問題を解決し、所期の目的を達成するための請求項1に記載の発明の特徴は、先端開口縁部にフランジ状の封鎖部材を固定させた可撓性を有する内部管を使用し、前記封鎖部材の後面側に接着剤層を形成するとともに、前記内部管の前記封鎖部材より先端側に拡開可能に折り畳まれた押し付けバルーンを有する押し付け手段を着脱可能に取り付け、該折り畳まれた状態の前記押し付けバルーンを内包するように外縁部を先端側に向けて前記封鎖部材を窄ませ、該窄ませた封鎖部材の外側に先導部材を被せ、その状態で前記内部管の先端部を既設管路の一方の出入口より導入し、且つ該既設管路内を通して前記内部管の先端部を他方の出入口より導出させて前記既設管路内に前記内部管を設置し、前記先導部材を取り外した後、前記押し付けバルーンを拡開させることにより前記押し付けバルーンに押圧させて前記封鎖部材の後面側を前記他方の出入口の開口縁部に押し付けて前記他方の出入口部の前記既設管路と前記内部管との隙間を封鎖し、然る後、前記押し付け手段を前記内部管より離脱させることにある。
請求項2に記載の発明の特徴は、請求項1の構成の加え、前記押し付け手段は、前記内部管の先端開口部に挿入される取付部を備え、該取付け部は、流体を注入することにより管径方向に拡開する抜け止めバルーンを備えたことにある。
請求項3に記載の発明の特徴は、請求項1又は2の構成に加え、前記内部管は、外周部に螺旋状の突条が形成され、該内部管の後端部に前記他方の出入口を閉鎖する閉鎖部材が螺合され、該閉鎖部材は、円筒状の嵌めこみ部と、該嵌めこみ部の先端側端部を閉鎖する端板と、前記嵌めこみ部の上半部に配置された先端側に向けて縮径した形状の楔部とを備え、前記端板には、該端板の中心より下側に偏心した半径の異なる大小の同心円からなる挿通孔が形成されるとともに、該挿通孔の大径部縁より内向きに張り出した一対の螺合部材を備え、一方の螺合部材を前記端板の先端側に、他方の螺合部材を前記端板の後端側に配置し、前記両螺合部材間に前記内管部の突条が挿入されるようにしたことにある。
請求項4に記載の発明の特徴は、請求項1、2又は3の構成に加え、前記既設管路内周面と前記内部管外周面との間の間隙に弾性を有する弾性充填材を充填することにある。
請求項5に記載の発明の特徴は、請求項4の構成に加え、前記弾性充填材は、発泡性樹脂をもって構成されたことにある。
本発明に係る既設管路の耐震補強方法は、上述したように、先端開口縁部にフランジ状の封鎖部材を固定させた可撓性を有する内部管を使用し、前記封鎖部材の後面側に接着剤層を形成するとともに、前記内部管の前記封鎖部材より先端側に拡開可能に折り畳まれた押し付けバルーンを有する押し付け手段を着脱可能に取り付け、該折り畳まれた状態の前記押し付けバルーンを内包するように外縁部を先端側に向けて前記封鎖部材を窄ませ、該窄ませた封鎖部材の外側に先導部材を被せ、その状態で前記内部管の先端部を既設管路の一方の出入口より導入し、且つ該既設管路内を通して前記内部管の先端部を他方の出入口より導出させて前記既設管路内に前記内部管を設置し、前記先導部材を取り外した後、前記押し付けバルーンを拡開させることにより前記押し付けバルーンに押圧させて前記封鎖部材の後面側を前記他方の出入口の開口縁部に押し付けて前記他方の出入口部の前記既設管路と前記内部管との隙間を封鎖し、然る後、前記押し付け手段を前記内部管より離脱させることにより、人力で作業できないような個所であっても非開削により取付管路等の既設管路に耐震補強を短期且つ低コストで施すことができる。
また、本発明において、前記押し付け手段は、前記内部管の先端開口部に挿入される取付部を備え、該取付け部は、流体を注入することにより管径方向に拡開する抜け止めバルーンを備えたことにより、押し付け手段を内部管に容易に着脱することができる。
更に本発明において、前記内部管は、外周部に螺旋状の突条が形成され、該内部管の後端部に前記他方の出入口を閉鎖する閉鎖部材が螺合され、該閉鎖部材は、円筒状の嵌めこみ部と、該嵌めこみ部の先端側端部を閉鎖する端板と、前記嵌めこみ部の上半部に配置された先端側に向けて縮径した形状の楔部とを備え、前記端板には、該端板の中心より下側に偏心した半径の異なる大小の同心円からなる挿通孔が形成されるとともに、該挿通孔の大径部縁より内向きに張り出した一対の螺合部材を備え、一方の螺合部材を前記端板の先端側に、他方の螺合部材を前記端板の後端側に配置し、前記両螺合部材間に前記内管部の突条が挿入されるようにしたことにより、閉鎖部材により他方の出入口部の既設管路と内部管との隙間を封鎖するとともに、内部管の後端開口部を汚水桝等の底部に形成されたインバート溝等と連通配置に固定することができる。
更にまた、本発明において、前記既設管路内周面と前記内部管外周面との間の間隙に弾性を有する弾性充填材を充填することにより、地震による外力を吸収可能な状態で内部管を補強することができる。
また、本発明において、前記弾性充填材は、発泡性樹脂をもって構成されたことにより、弾性を有するとともに、既設管路内周面と内部管外周面との間の間隙に好適に充填することができる。
本発明に係る既設管路の耐震補強方法に使用する内部管の一例を示す平面図である。 図1中の内部管に押し付け手段を取り付けた状態を示す部分拡大縦断面図である。 同上の内部管に押し付け手段及び先導部材を取り付けた状態を図2中のA-A矢視方向から見た部分拡大断面図である。 同2中の押し付け手段を作動させた状態を示す部分拡大縦断面図である。 本発明方法における引き込み線材導入工程の概略を示す縦断面図である。 同上の内部管導入工程の概略を示す縦断面図である。 同上の内部管を既設管路内に設置した状態を示す縦断面図である。 同上の内部管の下水道管路側出入口の封鎖工程の概略を示す縦断面図である。 同上の弾性充填材の充填工程及び内部管の汚水桝側出入口の封鎖工程の概略を示す縦断面図である。 図9中の内部管の汚水桝側出入口部を示す縦断面図である。 図10中のB-B線断面図である。 (a)は図9中の閉鎖部材の一例を示す正面図、(b)(c)は縦断面図である。
次に、本発明に係る既設管路の耐震補強方法の態様を図1〜図12に基づいて説明する。尚、図中符号10は下水道本線管路、符号11は汚水桝、符号12は下水道本線と汚水桝11とを繋ぐ取付管路等の既設管路、符号13は既設管路12内に設置される耐震補強用の内部管である。
内部管13は、図1に示すように、ポリエチレン等の樹脂材からなる可撓性を有する円筒管状に形成され、下水道環境に対する耐久性、即ち、耐薬品性能、耐高圧性能及び耐高温性能を具備し、高圧洗浄(圧力80kg/平方メートル以上)にも耐えることができ、また、80℃以上の排水も流すことができるようになっている。
この内部管13は、既設管路12を構成する塩化ビニール管等の管体より小径に形成され、外周面部に螺旋状に突条14が形成されている。
また、この内部管13の先端開口縁部には、封鎖部材15がフランジ状に取り付けられている。
封鎖部材15は、円筒状の取付部16と、取付部16の先端側開口縁部に配置された中空円盤状の封鎖部材本体17とを備え、取付部16を内部管13の先端部外側に被せ、その外周部を結束帯等の固定部材18により締め付けることにより固定されている。
封鎖部材本体17は、布材等をもって中空円盤状に形成され、柔軟性を有するとともに、2液性エポキシ樹脂等からなる接着剤を含浸させることができ、後面側に接着剤層を形成できるようになっている。
一方、この内部管13の先端開口部には、押し付け手段19を着脱可能に取り付けることができるようになっている。
押し付け手段19は、図2に示すように、内部管13の先端開口部に着脱可能に取り付けられる取付部20と、取付部20の先端側に支持させた押し付けバルーン21とを備えている。
取付け部20は、外周部にバルーン収容部22を有するフレーム23と、バルーン収容部22に収容された中空円環状の抜け止めバルーン24とを備えている。
フレーム23は、円筒状のフレーム本体23aの両端部に円盤状の抜け止め板23b,23bが固定され、両抜け止め板23b,23b間のフレーム本体23a外周部にバルーン収容部22が溝状に形成されている。
抜け止めバルーン24は、ゴム材をもって中空円環状(チューブ状)に形成され、内径部がフレーム本体23aの外周部に嵌め込まれ、両抜け止め板23b,23bにより抜け止めされている。また、この抜け止めバルーン24の外径は、拡開させた際に内部管13の内径より大きくなるようになっている。
この抜け止めバルーン24には、給排ホース25の一端がチューブ内と連通させて接続され、この給排ホース25の他方の端部が、後方側抜け止め板23bに形成された挿通孔26を通して内部管13内に導出され、且つ内部管13内を通して汚水桝11内又は汚水桝11の外部に設置された図示しないエアコンプレッサー等の空気給排装置に接続されている。
この取付部20は、内部管13先端部内に挿入し、空気給排装置より抜け止めバルーン24内に圧縮空気を注入して抜け止めバルーン24を拡開させて取付部20を内部管13内に嵌合させることにより押し付け手段19を内部管13先端部に固定することができ、一方抜け止めバルーン24内より流体を排出させバルーンを縮径させることにより嵌合状態が解除され、押し付け手段19を内部管13より取り外すことができるようになっている。
また、取付部20の先端側抜け止め板23bには、図3に示すように、引き込み線材27の一端が連結される連結金具28が固定され、取付部16を内部管13内に嵌合させた状態で既設管路12内に通した引き込み線材27を引っ張ることにより内部管13全体を既設管路12内で移動させることができるようになっている。尚、図中符号29は後述する先導部材である。
押し付けバルーン21は、ゴム製布材により中空直方体状に形成され、その後端側面の大きさは、拡開させた際に前記封鎖部材15より大きくなるように形成され、また、この後端側面部は下水道管路10の内周面形状に合わせて円弧状に膨出した形状に形成されている。
この押し付けバルーン21には、給排ホース30の一端が頂部にチューブ内と連通させた状態に接続され、この給排ホース30の他方の端部が、両抜け止め板23bの中央に形成された挿通孔31を通して内部管13内に導出され、且つ内部管13内を通して汚水桝11内又は汚水桝11の外部に設置された図示しない空気給排装置に接続され、給排ホース30を通して内部に圧縮空気を注入することにより図4に示すように拡開し、一方、内部の流体を抜き出すことにより収縮してシート状となり、図2、図3に示すように折り畳むことができるようになっている。
次に、この内部管13を使用した本発明方法の手順について説明する。
まず、汚水桝11外部の地表部分において、封鎖部材本体17に2液性エポキシ樹脂からなる接着剤を含浸させ、封鎖部材15の後面部に接着剤層を形成するとともに、押し付けバルーン21を折り畳んだ状態で押し付け手段19を内部管13の先端部に取り付ける。
次に、外縁部を先端側に向けて封鎖部材15を窄め、図2に示すように、折り畳まれた状態の押し付けバルーン21を内包するようにし、その状態で図3に示すように封鎖部材15の外側に先導部材29を被せる。
先導部材29は、先端側が細いテーパ状の導入部32と、導入部32の後方側に支持させた筒状のカバー部33とを備え、カバー部33が押し付けバルーン21を内包した状態で折り畳まれた封鎖部材15の外側部を覆うようになっている。
導入部32には、中央部に先後に向けた導出孔34が形成されており、この導出孔34を通して一端を取付部16に連結させた引き込み線材27を導出させるようになっている。
また、導入部32の外周部には、操作線材35の一端が連結されており、この操作線材35を引っ張ることにより先導部材29を内部管13先端部より離脱させることができるようになっている。
この引き込み線材27及び操作線材35を図5に示すように、汚水桝側出入口36より既設管路12内に導入し、既設管路12内を通して下水道管路側出入口37より導出させ、更には下水道管路本線10を通して図示しないマンホール等の竪穴部まで導出させる。
次に、図6〜図7に示すように、引き込み線材27を引っ張ることにより内部管13の先端部を汚水桝側出入口36より導入し、更に引き込み線材27を引っ張ることにより既設管路12内に内部管13を通して下水道管路側出入口37より内部管13の先端部を導出させ、既設管路12内に内部管13を設置する。
そして、操作線材35のみを引っ張り先導部材29を内部管13の先端部より離脱させる。このとき、先導部材29がポリプロピレン等の樹脂材をもって形成されたことにより封鎖部材15に含浸させた接着剤が先導部材29の内側部に固着されることがなく、スムースに取り外せるようになっている。
そして、図4、図8に示すように、図示しない空気給排手段より給排ホース30を通して圧縮空気を押し付けバルーン21内に供給し、押し付けバルーン21を拡開させる。
この押し付けバルーン21の拡開動作に伴い、押し付けバルーン21の外側に配置された封鎖部材本体17が押し付けバルーン21の外面に押圧されてフランジ状に広げられるとともに、押し付けバルーン21に押圧されて封鎖部材本体17の後面側、即ち接着剤層が形成された側が下水道管路側出入口37の開口縁部、即ち下水道管路10を構成する管体の内側面に押し付けられる。
尚、押し付けバルーン21の拡開に際しては、下水道管路12内に受け台を設置しておき、押し付けバルーン21がこの受け台に反力をとって封鎖部材本体17を下水管路12の内面側に向けて押圧させるようにしてもよい。
この押し付けバルーン21による押圧状態を所定時間維持することにより2液性エポキシ樹脂からなる接着剤が一次硬化を開始する。このタイミングで押し付けバルーン21内の空気を排除して押し付けバルーン21を収縮させるとともに、抜け止めバルーン24内の空気を排除して押し付け手段19を内部管13先端部より離脱可能な状態とし、その状態で引き込み線材27を引っ張り、押し付け手段19を内部管13より離脱させる。
そして、接着剤を養生・硬化させることにより、封鎖部材15により下水道管路側出入口37の既設管路12と内部管13との隙間が封鎖される。
次に、汚水桝11側の出入口部36より既設管路12内周面と内部管13外周面との間の間隙50に弾性を有する弾性充填材51を注入・充填する。
この弾性充填材51は、発泡性樹脂をもって構成され、既設管路12内周面と内部管10外周面との間の間隙50に注入すると間隙50内部で発泡して樹脂内部に空隙を形成しつつ膨張し、それにより間隙50内に充填されるようになっている。
そして、このように間隙50内に弾性を有する弾性充填材51を充填し、既設管路12に弾性充填材51を介して内部管13を支持させることにより、内部管13は、可撓性を確保しつつ補強される。
そして弾性充填材51の充填が完了した後、内部管13の後端部には、図9〜図11に示すように、閉鎖部材38を螺合させ、この閉鎖部材38により汚水桝11側の出入口部36の既設管路12と内部管13との隙間を封鎖する。
閉鎖部材38は、図12に示すように、円筒状の嵌め込み部39と、嵌め込み部39の先端側端部を閉鎖する端板40と、嵌め込み部39の上半部に配置された先端側に向けて縮径した形状の楔部41とを備えている。
この端板40には、端板40の中心より下側に偏心した半径の異なる大小の同心円孔を組み合わせてなる挿通孔42が形成されるとともに、挿通孔42の大径部縁42aより内向きに張り出した一対の螺合部材43a、43bを備えている。
挿通孔42は、半径の大きい大径部42aの下側内縁部に段部42b,42bを介して半径の小さな小径部42cの内縁部が連続した形状に形成されている。
螺合部材43a,43bは、円弧状に形成され、円弧状内縁部の曲率半径が挿通孔42の小径部42cの半径と同じ長さとするとともに、外縁部の曲率半径が挿通孔42の大径部42aの半径より大きく形成され、一方の螺合部材43aが端板40の先端側に、他方の螺合部材43bが端板40の後端側にそれぞれ互いに固定されている。
この両螺合部材43a,43b間の隙間に内部管13の突条14が螺旋方向に向けて挿入され、それにより閉鎖部材41が内部管13の端部に螺合されるようになっている。
そして、この内部管13の後端部に螺合させた閉鎖部材41汚水桝側出入り口35に嵌合させ、嵌め込み部42の下側外縁部と既設管路12の内面との間に生じる隙間にモルタル44を充填することにより、閉鎖部材38により汚水桝側出入口36部の既設管路12と内部管13との隙間を封鎖するとともに、内部管13の後端開口部を汚水桝11底部に形成されたインバート溝45と連通配置に固定することができるようになっている。
このように本発明方法により耐震補強が施された管路は、内部管13の外側に既設管路12を残存させることにより地盤より受ける外部圧力に対し十分な強度を確保することができる一方、地震により外力が生じた場合には、流路である内部管13が可撓性を有していることにより外力を吸収し、破損が生じないようになっている。
また、既設管路12の内周面と内部管13の外周面との間の間隙50内に弾性を有する弾性充填材51を充填させたことにより、内部管13の可撓性を確保しつつ、弾性充填材51が既設管路12の内周面に反力をとって内部管13を支持し、地震による外力を吸収可能な状態で内部管13が補強されている。
尚、上述の実施例では、後端側端部に閉鎖部材38を螺合させた例について説明したが、後端側端部にも封鎖部材15を取り付け封鎖部材15により汚水桝側出入口36の既設管路と内部管との隙間を封鎖するようにしてもよい。
10 下水道本線管路
11 汚水桝
12 既設管路
13 内部管
14 突条
15 封鎖部材
16 取付部
17 封鎖部材本体
18 固定部材
19 押し付け手段
20 取付部
21 押し付けバルーン
22 バルーン収容部
23 フレーム
24 抜け止めバルーン
25 給排ホース
26 挿通孔
27 引き込み線材
28 連結金具
29 先導部材
30 給排ホース
31 挿通孔
32 導入部
33 カバー部
34 導出孔
35 操作線材
36 汚水桝側出入口
37 下水道管路側出入口
38 閉鎖部材
39 嵌め込み部
40 端板
41 楔部
42 挿通孔
43 螺合部材
44 モルタル
45 インバート溝
50 間隙
51 弾性充填材

Claims (5)

  1. 先端開口縁部にフランジ状の封鎖部材を固定させた可撓性を有する内部管を使用し、前記封鎖部材の後面側に接着剤層を形成するとともに、前記内部管の前記封鎖部材より先端側に拡開可能に折り畳まれた押し付けバルーンを有する押し付け手段を着脱可能に取り付け、
    該折り畳まれた状態の前記押し付けバルーンを内包するように外縁部を先端側に向けて前記封鎖部材を窄ませ、該窄ませた封鎖部材の外側に先導部材を被せ、その状態で前記内部管の先端部を既設管路の一方の出入口より導入し、且つ該既設管路内を通して前記内部管の先端部を他方の出入口より導出させて前記既設管路内に前記内部管を設置し、前記先導部材を取り外した後、前記押し付けバルーンを拡開させることにより前記押し付けバルーンに押圧させて前記封鎖部材の後面側を前記他方の出入口の開口縁部に押し付けて前記他方の出入口部の前記既設管路と前記内部管との隙間を封鎖し、然る後、前記押し付け手段を前記内部管より離脱させることを特徴としてなる既設管路の耐震補強方法。
  2. 前記押し付け手段は、前記内部管の先端開口部に挿入される取付部を備え、該取付け部は、流体を注入することにより管径方向に拡開する抜け止めバルーンを備えた請求項1に記載の既設管路の耐震補強方法。
  3. 前記内部管は、外周部に螺旋状の突条が形成され、該内部管の後端部に前記他方の出入口を閉鎖する閉鎖部材が螺合され、
    該閉鎖部材は、円筒状の嵌めこみ部と、該嵌めこみ部の先端側端部を閉鎖する端板と、前記嵌めこみ部の上半部に配置された先端側に向けて縮径した形状の楔部とを備え、
    前記端板には、該端板の中心より下側に偏心した半径の異なる大小の同心円からなる挿通孔が形成されるとともに、該挿通孔の大径部縁より内向きに張り出した一対の螺合部材を備え、
    一方の螺合部材を前記端板の先端側に、他方の螺合部材を前記端板の後端側に配置し、前記両螺合部材間に前記内管部の突条が挿入されるようにした請求項1又は2に記載の既設管路の耐震補強方法。
  4. 前記既設管路内周面と前記内部管外周面との間の間隙に弾性を有する弾性充填材を充填する請求項1、2又は3に記載の既設管路の耐震補強方法。
  5. 前記弾性充填材は、発泡性樹脂をもって構成された請求項4に記載の既設管路の耐震補強方法。
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KR101492207B1 (ko) 2013-07-10 2015-02-13 신일동 주식회사 나선형 스트립재를 이용한 관로 보수방법

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