JP2013071085A - パターン形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業工程管理が容易で、安価な装置を使用したパターン形成方法を提供する。
【解決手段】第1の液滴2と隣り合う第1の液滴2の中間に着弾した第2の液滴4とは、表面張力により液滴同士が集まり、瘤状からなる凝集体を形成しようとする。このとき、瘤状からなる凝集体を形成しようとすることによって部分的に途切れた箇所が生じるが、この途切れる箇所を補うように、中央ライン5の両側に交互に列方向にずれるように着弾配置した第1の液滴2が中央ライン5側に集まり、この結果、部分的に途切れた箇所が生じることなく、濡れ広がる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、インクジェット法を用いて液滴を基板上に吐出することにより、所定のパターンを形成するパターン形成方法に関する。
近年、インクジェット法を用いて液滴を吐出して、基板にパターンを形成するパターン形成方法が知られている。従来のリソグラフィを用いたパターン形成方法は、真空成膜工程、フォトリソグラフィ工程、エッチング工程、レジスト剥離工程といったコストのかかる工程が必要になる。
しかしながら、パターンの形成にインクジェット法を用いることにより、上記の工程を省略することができるため、安価にパターンを形成することができる。
特に、基板に配線パターンを描画するような場合には、配線抵抗を下げるために、配線パターンの断面積を大きくする必要がある。その一方で、回路の微細化に伴い、配線幅は小さいことが好まれる。それゆえ、回路基板の配線作成技術においては、厚膜細線形状のパターンを形成する技術が求められている。
インクジェット法を用いて基板にパターンを形成する場合、流動状のインクからなる液滴を吐出し、基板上の所定の位置に着弾させて配線を形成している。ここで、表面張力によりインク液滴同士が集まり、基板上に瘤状のインク溜まり(バルジ)からなる凝集体が形成されてしまう虞がある。着弾するインク液滴の大部分がこのバルジに集中してしまうと、形成されるパターンにおいて、パターン幅やパターン厚に極端な差異が生じてしまい、好ましくない。このため、着弾したインク液滴が拡がり過ぎる、あるいは、インク液滴が互いに分離することを極力抑え、基板上に所望するパターンを形成することのできる技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された樹脂膜形成方法は、複数の第1樹脂液の液滴が互いに接触しないように基板上に離間配置する第1樹脂液配置工程と、基板上に配置された第1樹脂液の少なくとも表面を硬化させる第1樹脂液硬化工程と、第1樹脂液の液滴の少なくとも表面が硬化した後、基板上の第1樹脂液の液滴間の略中央に第2樹脂液の液滴を配置する第2樹脂液滴配置工程と、基板上に配置された第2樹脂液の液滴を硬化させる第2液滴硬化工程と、を含むことを特徴としたものである。
この樹脂膜形成方法によれば、基板上に第1樹脂液の液滴を離間配置することで第1樹脂液の液滴は互いに合一することがなく、その表面が少なくとも硬化した状態で、第1樹脂液の液滴間に第2樹脂液の液滴を配置することで、第2樹脂液の液滴は隣接する第1樹脂液の液滴間をブリッジするように濡れ広がり、第1樹脂液の液滴間の隙間を埋めることが可能となる結果、バルジ等が発生することなく、樹脂膜パターンの幅や膜厚を均一にすることを可能としている。
特開2008−253859号公報
しかしながら、特許文献1に記載のパターン形成方法である樹脂膜形成方法では、熱硬化性の樹脂液と紫外線硬化性の樹脂液という異なった樹脂液を用いる必要がある。このため、樹脂液毎に液体吐出ヘッドを設置する必要がある。また、1つの吐出ヘッドからそれぞれ液滴化されて吐出してもよいとあるが、性質の異なった樹脂液が混合する虞がある。また、熱硬化工程を必要とするため、加熱装置を備える必要があり、装置を安価にできない。
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、その目的は、作業工程管理が容易で、安価な装置を使用したパターン形成方法を提供することにある。
上述した目的を達成するべく本発明に係るパターン形成方法は、インクジェット法で、紫外線硬化樹脂を含んだインクを液滴として吐出して基板上にパターンを形成するパターン形成方法であって、基板表面上に撥液処理を施す撥液処理工程と、基板に着弾した液滴の直径よりも大きいピッチで液滴を吐出し、前記インクにて第1の液滴を基板上に離間して着弾配置して列を形成する第1の液滴配置工程と、前記インクにて第2の液滴を吐出し、列の中の隣り合う前記第1の液滴の中間の位置に着弾配置する第2の液滴配置工程と、前記第1の液滴および前記第2の液滴を紫外線硬化させる硬化工程とを含むことを特徴とする。
紫外線硬化樹脂を含んだインクのみを用いて硬化工程を一度に行うので、作業工程管理が容易で、加熱装置を必要とすることなく、安価な装置を使用したパターン形成方法が得られる。
また、本発明に係るパターン形成方法は、前記第1の液滴で形成される列は3列を1グループとして、3列を同じピッチで交互に列方向にずれるように配置し、前記第1の液滴の3列の内、中央の列に着弾配置した隣り合う前記第1の液滴の中間に前記第2の液滴を着弾配置することを特徴とする。
第1の液滴と隣り合う第1の液滴の中間に着弾した第2の液滴とは、表面張力により液滴同士が集まり、瘤状からなる凝集体を形成しようとする。このとき、瘤状からなる凝集体を形成しようとすることによって部分的に途切れた箇所が生じるが、この途切れる箇所を補うように、中央の列の両側に交互に列方向にずれるように着弾配置した第1の液滴が中央の列側に集まり、この結果、部分的に途切れた箇所が生じることなく、濡れ広がる。
また、本発明に係るパターン形成方法は、前記第1の液滴で形成される列は2列を1グループとし、2列を同じピッチで配置し、前記第2の液滴を、同じピッチで前記第1の液滴が着弾配置された線上と同一線上ではなく、所定の量シフトした線上で、列の中の隣り合う前記第1の液滴の中間の位置に着弾配置することを特徴とする。
表面張力により、第1の液滴と第2の液滴同士が互いに集まり、凝集体を形成しようとする。このとき、第2の液滴は、第1の液滴が着弾配置された線上から所定の量だけシフトさせて着弾配置しているため、凝集の挙動が抑制される。
また、本発明に係るパターン形成方法は、前記第2の液滴が互いに離間する方向にシフトして着弾配置してなることを特徴とする。
また、本発明に係るパターン形成方法は、前記第1の液滴と前記第2の液滴は同じインクから液滴化したものであることを特徴とする。
上記のパターン形成方法によれば、複数の樹脂を用いることなく、紫外線硬化性の樹脂を含んだインクのみを用いるため、作業工程管理が容易となる。また、加熱装置を必要とすることなく、1つの液体吐出ヘッドから構成されるため、装置を安価にできるといった効果を奏する。
第1実施形態における基板上に第1の液滴を着弾配置した状態を示した図。 第2の液滴を着弾配置した状態を示した図。 図2におけるA部を拡大した図。 第1の液滴と第2の液滴を紫外線硬化してパターンを形成した図。 第2実施形態における基板上に第1の液滴を着弾配置した状態を示した図。 第2の液滴を着弾配置した状態を示した図。 第1の液滴と第2の液滴を紫外線硬化してパターンを形成した図。
本発明のパターン形成方法は、撥液処理工程と、第1の液滴配置工程と、第2の液滴配置工程と、硬化工程とを含む。以下で、本発明のパターン形成方法を、実施形態を挙げて詳しく述べる。
(第1実施形態)
図1は、基板としてのアクリル基板1上に第1の液滴2を着弾配置した状態を示した図である。図2は、第2の液滴4を着弾配置した状態を示した図である。図3は、図2におけるA部を拡大した図である。図4は、第1の液滴2と第2の液滴4を紫外線硬化してパターンを形成した図である。
(撥液処理工程)
撥液処理工程では、アクリル基板1上に表面処理として撥液処理を施した。
まず、アクリル基板1の表面の異物除去洗浄を行い、アクリル基板1の表面から異物を除去する。次に異物除去洗浄を行なったアクリル基板1の表面に公知の撥液性材料(例えば、紫外線硬化樹脂を含んだフッ素を含有するアクリル系樹脂材料)をスピンコート法により塗布した後、乾燥させ、その後、撥液性材料を紫外線硬化させた。
アクリル基板1の表面の撥液処理は、吐出したインクの液滴がアクリル基板1に着弾した際、インクに対する接触角が約30°〜約60°の範囲になるのが好ましい。
(第1の液滴配置工程)
次に、撥液処理を施したアクリル基板1上にインクジェット法で用いるインクジェットヘッドによりインク(紫外線照射により硬化する紫外線硬化樹脂を含んだインク)を液滴化し、アクリル基板1に向けて複数の第1の液滴2を吐出し、アクリル基板1上に着弾させる。
図1に示すように、この第1の液滴2は3列で1グループ列3を形成したもので、1列方向の中でのインクジェットヘッドから吐出された隣り合う第1の液滴2のピッチは約70μmで、第1の液滴2は互いに離間してアクリル基板1上に配置される。
また、隣接する列間のピッチは約35μmで、着弾した第1の液滴2の直径と略同じである。そして、隣接する列では、第1の液滴2は同じ位置に着弾せず交互に列方向にずれるように配置される。また、隣接するグループ列3間は、約70μmのピッチで隙間を形成している。なお、この時点ではアクリル基板1上に着弾した第1の液滴2は硬化させない。
第1の液滴2のインクは粘度(10.4mPa・s(at25℃))、表面張力(24mN/m)で、吐出時の温度は30℃にて使用した。そして、インクジェットヘッドから吐出された第1の液滴2の1滴の体積は14plであった。
(第2の液滴配置工程)
次に、第1の液滴2と同じ吐出液滴量である第2の液滴4をインクジェットヘッドから複数の液滴として吐出し、図2に示すように、アクリル基板1上に離間配置された3列で1グループ列を形成した第1の液滴2の中央の列の中央ライン5上に着弾配置した隣り合う第1の液滴2の中間であって、中央ライン5上に着弾するように吐出する。このとき、第2の液滴4は第1の液滴2と当接させる。
インクジェットヘッドから吐出された第2の液滴4のピッチは第1の液滴同様、70μmであった。なお、この時点ではアクリル基板1上に着弾した第2の液滴4も硬化させない。
第1の液滴2と隣り合う第1の液滴2の中間に着弾した第2の液滴4とは、表面張力により液滴同士が集まり、瘤状からなる凝集体を形成しようとする。このとき、瘤状からなる凝集体を形成しようとすることによって部分的に途切れた箇所が生じるが、この途切れる箇所を補うように、中央ライン5の両側に交互に列方向にずれるように着弾配置した第1の液滴2が中央ライン5側に集まり、この結果、部分的に途切れた箇所が生じることなく、濡れ広がる。
(硬化工程)
次に、第1の液滴2と第2の液滴4が互いに濡れ広がった状態であるパターンに紫外線を照射させて第1の液滴2と第2の液滴4を硬化させる。この硬化によって、図4に示すように瘤状のバルジが生じることのない直線状パターン6が形成できる。
以上の工程で、第1の液滴2と第2の液滴4は同じインクを用いて同じ条件にて液滴化している。
(第2実施形態)
第1実施形態では、離間した第1の液滴2の間に第2の液滴4を着弾配置させ、第1の液滴2と第2の液滴4からなる中央ライン5の両側に着弾配置した第1の液滴2が中央ライン5側に集まることによって直線状パターンを形成したものであるが、以下の第2実施形態の直線状パターンであってもよい。
第1実施形態では、図2に示すように第1の液滴2は3列を1グループとし、第2の液滴4は第1の液滴2の中央ライン5と同一線上に、第1の液滴2の中間に着弾配置したものであるが、第2実施形態では、これと相違する。
図面を基に説明するが、同じ部材には同じ引用符号を記して適宜説明は省略する。
図5は、基板としてのアクリル基板1上に第1の液滴2を着弾配置した状態を示した図である。図6は、第2の液滴4を着弾配置した状態を示した図である。図7は、第1の液滴2と第2の液滴4を紫外線硬化してパターンを形成した図である。
(第1の液滴配置工程)
まず、第1実施形態と同じ条件の基板およびインクにて、撥液処理を施したアクリル基板1上にインクジェットヘッドによりインクを液滴化し、図5に示すように、アクリル基板1に向けて複数の第1の液滴2を吐出し、アクリル基板1上に着弾させる。インクジェットヘッドから吐出された第1の液滴2のピッチは70μmで、第1の液滴2は互いに離間してアクリル基板1上に2列で着弾配置されている。なお、この時点ではアクリル基板1上に着弾した第1の液滴2は硬化させない。
(第2の液滴配置工程)
次に、第1の液滴2と同じ吐出液滴量である第2の液滴4をインクジェットヘッドから複数の液滴として吐出し、アクリル基板1上に離間配置された第1の液滴2の中間に着弾するように吐出す。このとき、図6に示すように、第2の液滴4は、第1の液滴2が着弾配置された列の中心線7上から所定の量Sだけシフトさせて着弾配置する。
このとき、2列に着弾配置される第2の液滴4は、互いに離間する方向にシフトさせて着弾配置されると共に、第2の液滴4は第1の液滴2と当接させる。
本実施形態では約9μmシフトさせている。インクジェットヘッドから吐出された第2の液滴4のピッチは第1の液滴2と同様、70μmである。図6における引用符号8は第2の液滴4が着弾配置された中心線を示している。なお、この時点ではアクリル基板1上に着弾した第2の液滴4は硬化させない。
アクリル基板1との表面張力により、第1の液滴2と第2の液滴4同士が互いに集まり、凝集体を形成しようとする。このとき、第2の液滴4は、第1の液滴2が着弾配置された中心線7上から所定の量Sだけシフトさせて着弾配置しているため、第1の液滴2と第2の液滴4が同一線上に着弾配置した実施例1の構成に比べて凝集の挙動が抑制される。
(硬化工程)
次に、第1の液滴2と第2の液滴4が互いに濡れ広がった状態であるパターンに紫外線を照射して硬化させる。この硬化によって瘤状のバルジが生じることがなく、片側が綺麗な直線の直線状パターン9を形成できる(図7参照)。
以上の工程で、第1の液滴2と第2の液滴4は同じインクを用いて同じ条件にて液滴化している。
尚、本発明は上述した実施例に限定されるものではない。例えば、例として挙げた液滴のピッチ、列間の距離、グループ列間の距離、シフト量S、粘度、表面張力、吐出時の温度、液滴の体積等は、実施形態以外の数値も選択可能である。
また、その他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施可能である。
1:アクリル基板、2:第1の液滴、3:グループ列、4:第2の液滴、5:中心線、6:直線状パターン、7:第1の液滴列の中心線、8:第2の液滴列の中心線、9:直線状パターン。

Claims (5)

  1. インクジェット法で、紫外線硬化樹脂を含んだインクを液滴として吐出して基板上にパターンを形成するパターン形成方法であって、
    基板表面上に撥液処理を施す撥液処理工程と、
    基板に着弾した液滴の直径よりも大きいピッチで液滴を吐出し、前記インクにて第1の液滴を基板上に離間して着弾配置して列を形成する第1の液滴配置工程と、
    前記インクにて第2の液滴を吐出し、列の中の隣り合う前記第1の液滴の中間の位置に着弾配置する第2の液滴配置工程と、
    前記第1の液滴および前記第2の液滴を紫外線硬化させる硬化工程とを含む
    ことを特徴とするパターン形成方法。
  2. 請求項1に記載のパターン形成方法において、
    前記第1の液滴で形成される列は3列を1グループとして、3列を同じピッチで交互に列方向にずれるように配置し、
    前記第1の液滴の3列の内、中央の列に着弾配置した隣り合う前記第1の液滴の中間に前記第2の液滴を着弾配置する
    ことを特徴とするパターン形成方法。
  3. 請求項1に記載のパターン形成方法において、
    前記第1の液滴で形成される列は2列を1グループとし、2列を同じピッチで配置し、前記第2の液滴を、同じピッチで前記第1の液滴が着弾配置された線上と同一線上ではなく、所定の量シフトした線上で、列の中の隣り合う前記第1の液滴の中間の位置に着弾配置する
    ことを特徴とするパターン形成方法。
  4. 請求項3に記載のパターン形成方法において、
    前記第2の液滴が互いに離間する方向にシフトして着弾配置してなる
    ことを特徴とするパターン形成方法。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のパターン形成方法において、
    前記第1の液滴と前記第2の液滴は同じインクから液滴化したものである
    ことを特徴とするパターン形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018026443A (ja) * 2016-08-10 2018-02-15 住友重機械工業株式会社 膜形成方法及び膜形成装置

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