JP2013069465A - 転写用ドナー基板およびこれを用いたデバイスの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】有機EL材料をはじめとした薄膜の特性を劣化させることなく、大型化かつ高精度の微細パターニングを可能とする転写用ドナー基板を提供すること。
【解決手段】支持体と、前記支持体上に光熱変換層を有する転写用ドナー基板であって、前記支持体の前記光熱変換層形成面側に溝を備えることを特徴とする転写用ドナー基板。
【選択図】図4

Description

本発明は、有機EL素子をはじめとし、有機TFTや光電変換素子、各種センサーなどのデバイスを構成する薄膜のパターニング方法、および、かかるパターニング方法を使用するデバイスの製造方法に関する。
有機EL素子は、陰極から注入された電子と陽極から注入された正孔とが両極に挟まれた有機発光層内で再結合するものである。コダック社のC.W.Tangらによって有機EL素子が高輝度に発光することが示されて以来、多くの研究機関で検討が行われてきた。
この発光素子は、薄型でかつ低駆動電圧下での高輝度発光と、発光層に種々の有機材料を用いることにより、赤(R)、緑(G)、青(B)の三原色をはじめとした多様な発光色を得ることが可能であることから、カラーディスプレイとしての実用化が進んでいる。例えば、図1に示すアクティブマトリクス型カラーディスプレイにおいては、画素を構成するR、G、Bの各副画素に対応させるように少なくとも発光層17R、17G、17Bを高精度にパターニングする技術が要求される。また、高性能有機EL素子を実現するためには多層構造が必要であり、典型的な膜厚が0.1μm以下である、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層などを順に積層する必要がある。
薄膜の微細パターニング方法として、フォトリソグラフィー法やインクジェット法などのウェットプロセスがあるが、薄膜を積層する際の下地層の溶解や混合を抑制することが困難であり、また、溶媒を乾燥させることで膜厚ムラが発生するなどの問題があった。これに対し、マスク蒸着法をはじめとした何種かのドライプロセスがある。しかし、マスク蒸着法ではカラーディスプレイの大型化とマスク穴の精度の両立が困難であり、また、大型化につれてデバイス基板と蒸着マスクとの密着性が損なわれる傾向にある。
大型化に対応した薄膜の微細パターニングの方法として、転写用のドナー基板に一旦、RGBの各発光材料をウェットプロセスにより形成し、その転写材料を対向するデバイス基板に転写する方法が開発されている。(例えば、特許文献1〜2参照)これらの転写法は、真空雰囲気下で行うことで、転写に必要なレーザー強度を下げることが可能となり、転写材料へのダメージの低減に効果があり、また、対向配置された基板同士の密着性が上がり、パターニング精度が向上することが知られている。
対向配置された基板の内部空間の真空雰囲気を確保する方法として、例えば、特許文献3では、真空中で重ね合わせた基板を内部の真空を維持した状態で大気中へ搬送することで、大気圧により二枚の基板が押し合わされ、内部空間の真空度を維持する方法が開示されている。また、特許文献4では、対向配置されたドナー基板の対向面側から反対側までに至る貫通孔が、パターン領域の周囲とパターン領域同士の間に配置されており、この貫通孔を介して排気することで、対向配置された基板の内部空間の中央部を容易に減圧できる方法が開示されている。
特許文献5では、成膜した有機材料の利用効率を上げるために、凹部を有するドナー基板を用いて発光素子を作製する方法が示されている。
国際公開WO2009/154156号パンフレット 特開2008−235011号公報 特開2008−59961号公報 特開2010−192826号公報 特開2011−40186号公報
しかしながら、特許文献3のように、真空中で重ね合わせた後に大気中に搬送し、基板を大気圧で密着させる方法は、内部空間が密閉されるため、基板からの脱ガスにより真空度が悪化し、材料の劣化や転写不良が起こり、デバイス性能が低下する問題があった。特許文献4では、ドナー基板に貫通孔を設けることで、基板の中央部を積極的に排気することが可能であるが、支持体の強度が低下する問題や、形成自体が難しいという問題があった。特許文献5では、ドナー基板の有機材料層の形成領域に凹部が設けられており、その凹部を溝状に配置した場合には内部空間の排気を効率的に行うことが可能となるが、凹部はR、G、Bの各副画素に対応して形成されるため、相当数凹部を設ける必要があり、支持体の強度が低下する問題があった。
本発明はかかる問題を解決し有機EL材料をはじめとした薄膜の特性を劣化させることなく、大型化かつ高精度の微細パターニングを可能とする転写用ドナー基板を提供することが目的である。
本発明は、支持体と、前記支持体上に光熱変換層を有する転写用ドナー基板であって、前記支持体の光熱変換層形成面側に溝が備えられていることを特徴とする転写用ドナー基板。
本発明の転写用ドナー基板によれば、ドナー基板とデバイス基板とを対向配置させて転写する工程において、基板が大型化した際にも、対向空間内のガスを支持体に備えられた溝から効率良く排気することが可能であり、デバイス性能を低下させることなく均一に転写工程を行うことができる。
発光層がパターニングされた有機EL素子の一例を示す断面図。 本発明のドナー基板を用いた転写による有機EL素子の発光層パターニング方法の一例を示す断面図。 図2における光照射方法の一例を示す平面図。 本発明のドナー基板の形態の一例を示す斜影図。 本発明のドナー基板の溝の形状の一例を示す断面図。 本発明のドナー基板の溝の形状の一例を示す平面図。 本発明のドナー基板の溝の形状の一例を示す平面図。 本発明のドナー基板の溝の形状の一例を示す平面図。 本発明のドナー基板の溝の配置の一例を示す平面図。 本発明のドナー基板の溝の配置の一例を示す平面図。 本発明のドナー基板の溝の配置の一例を示す平面図。 本発明のドナー基板の溝の配置の一例を示す平面図。 本発明のドナー基板の溝の配置の一例を示す平面図。 本発明のドナー基板の溝の配置の一例を示す平面図。 本発明のドナー基板の溝の形成方法の一例を示す断面図。 実施例1におけるドナー基板の形態を示す平面図。
図1は本発明の転写用ドナー基板を用いて製造することのできる有機EL素子の一例を示す図である。また本発明の図2および図3は、本発明の薄膜パターニング方法の一例を示す断面図および平面図である。なお、本明細書中で使用する多くの図は、カラーディスプレイにおける多数の画素を構成するRGB副画素の最小単位を抜き出して説明している。また、理解を助けるために、横方向(基板面内方向)に比較して縦方向(基板垂直方向)の倍率を拡大している。
図2において、ドナー基板30は、支持体31、光熱変換層33、区画パターン34、溝35、区画パターン内に存在する転写材料37(有機ELのRGB各発光材料の塗布膜)からなる。有機EL素子(デバイス基板)10は、支持体11、その上に形成されたTFT(取出電極含む)12と平坦化膜13、絶縁層14、第一電極15、正孔輸送層16からなる。なお、これらは例示であるため、後述のように各基板の構成はこれらに限定されない。また、ドナー基板30の区画パターン34と、デバイス基板10の絶縁層14との位置を合わせた状態で、両基板は対向するように配置される。ドナー基板30の支持体31側からレーザーを入射して光熱変換層33に吸収させ、そこで発生する熱により転写材料37R、37G、37Bを同時に加熱・蒸発させ、それらをデバイス基板10の正孔輸送層16上に堆積させることで、発光層17R、17G、17Bを一括して転写、形成するものである。転写材料37R、37G、37Bに挟まれる区画パターン34の全域と、転写材料37R、37Bの外側に位置する区画パターン34の一部の領域が転写材料37と同時に加熱されるようにレーザーを照射することが、図2および図3の態様における特徴である。図3は、図2におけるレーザー照射の様子をドナー基板30の支持体31側から見た模式図である。全面に形成された光熱変換層33があるために、支持体31(ガラス板)側から区画パターン34や転写材料37R、37G、37Bは実際には見えないが、レーザーとの位置関係を説明するために点線にて図示した。レーザービームは矩形であり、転写材料37R、37G、37Bを跨ぐようにして照射され、かつ、転写材料37R、37G、37Bの並びに対して垂直方向にスキャンされる。なお、レーザービームは相対的にスキャンされればよく、レーザーを移動させても、ドナー基板30とデバイス基板20とのセットを移動させても、その両方でもよい。また、図2および図3において溝はRGB副画素の最小単位に対して、その周囲に設けられているが、実際のカラーディスプレイにおいては、図4のように無数に配列されたRGB副画素からなる転写領域38に対してその周囲に溝が設けられる。
図4は本発明におけるドナー基板30とデバイス基板20を位置あわせ対向配置したときの対向空間の排気の一例を示す斜影図である。転写領域38は図4においては詳細を省略しているが、支持体31、支持体上の光熱変換層33、光熱変換層上の転写材料37が存在し、RGB副画素が無数に配列されている。転写領域38以外の領域に溝35が設けられている。ドナー基板とデバイス基板とを対向配置させると、転写材料や絶縁層、区画パターンなどの、ドナー基板またはデバイス基板の構成部材が吸着していたガスが脱離し、対向空間に充満して真空度を悪化させる場合がある。ドナー基板に溝を設けることで、対向空間外への気体の流れを生み出して、対向空間を高真空に保つことが可能である。
以下では、本発明をさらに詳細に説明する。
(1)ドナー基板
ガスを効率よく排気するためには溝は大きい方が好ましく、少なくとも深さが50μm以上であることが好ましく、0.1mm以上であると更に好ましい。しかしながら、溝が大きくなりすぎると、その部分に応力が集中し、支持体の変形や破損が生じるため、溝の深さは最大でも1mm以下であることが好ましく、0.5mm以下であると更に好ましい。また、この場合の溝の深さとは、図2の深さDのように支持体の光熱変換層形成面から溝の最深部までの距離のことである。
溝による排気の効果は、用いる支持体の大きさにも影響される。大きな支持体を用いれば、その対向空間の滞留ガスも多くなるので、支持体の大きさに合わせて溝幅を調整する必要がある。支持体の辺の長さに対し、溝の幅はその1%以上であると好ましく、2%以上であると更に好ましい。しかしながら、溝の幅が大きくなりすぎると支持体の強度が低下してしまうため、溝の幅は支持体の辺の長さに対し、最大でも20%以下であると好ましく、10%以下であると更に好ましい。支持体が矩形の板などの場合は、その長辺の長さに対して溝の幅を定める。溝の幅とは、図2の幅Wのように支持体の光熱変換層形成面と溝の接点の表面における幅距離のことである。したがって、後述の図5(b)(c)のように溝の断面形状が矩形とならない場合は、溝のトップ部分の幅が上記範囲であることが好ましい。
溝の数は特に限定されないが、数が多い方が溝の全容積が大きくなり、より効率よく排気できるので好ましい。溝の深さや幅を変更せずに排気の効果を高めたい場合などに、溝の数を増やすことで対応すると良い。しかしながら、溝の数があまりに多くなりすぎると、支持体の強度が低下してしまうので、支持体を平面で見たときの溝の面積が全体の50%以下であることが好ましい。
発生したガスが溝から効率良く排気されれば、溝の断面形状は特に限定されず、例えば図5(a)に示すように凹形状となっても良く、これが順テーパーまたは逆テーパー状となっていてもよい。また、図5(b)(c)に示すように半円形状や三角形状となっても良い。基本的には使用する支持体に応じて加工しやすい断面形状を形成すれば良いが、溝の容積が大きいとより効率よくガスを排気できるため、図5(a)の形状が好ましい。溝の平面形状は図6(a)に示すように直線状であっても、図6(b)に示すように曲線状であってもよく、その両方が混在した形状でも良い。転写領域の形状に適した形状を用いればよい。例えば、図6(c)のような矩形の転写領域の周囲に溝を設ける場合、転写領域の辺に対しては、その形状に沿うように直線状とし、転写領域の角に対しては曲線状とすることで、転写領域と溝との距離dを略一定にすることができ、排気のムラを軽減できるので好ましい。
溝の配置は転写領域以外に設けられるのであれば特に限定はされないが、転写領域の周囲に設けられていることが好ましい。溝が転写領域の周囲に設けられている状態の例を図7に示す。図7(a)のように溝それぞれが独立して配置されても良く、図7(b)のようにそれぞれの溝が連結されて転写領域を囲むように配置されても良い。転写領域を囲むように配置することで、転写領域面内の排気のムラが解消され素子性能のムラを抑制できる。また、複数ある転写領域とその溝を、図7(c)のように繋げて配置すると、各転写領域間の排気効果がより均一になり、性能のばらつきを抑制できるので好ましく、図7(d)のように溝を基板の縁まで伸ばして配置することで、発生ガスの排気のさらなる効果が期待でき、素子性能の悪化を軽減できるので最も好ましい。溝は図7(a)〜(d)のように必ずしも転写領域の辺に沿って平行または略平行に配置されるものではなく、例えば図7(e)のように転写領域の辺に対して垂直または略垂直に配置されてもよく、図7(f)のように斜めに配置されてもよい。また、斜めに配置した場合の角度については特に限定されない。
溝の効果は排気機能だけに限定されるものではなく、意図的にガスを流入し、対向空間を所望のガスで満たすためにも利用される。例えば、ある特定のガスと反応することで発光性能が向上するような転写材料を用いる場合、そのガスで対向空間を満たした状態で材料を転写することで、転写材料とガスとが反応し、反応後の材料をデバイス基板に転写することができる。
溝の形成方法は成型加工や研削加工、エッチング加工など用いる支持体に適した方法で形成すれば良く、図8に示すように第二支持体層32を部分的に形成して、その存在しない領域を溝としても良い。溝の形成はドナー基板作製工程のどの段階で行っても良いが、形成方法によっては光熱変換層や区画パターンなどへ影響を及ぼすため、光熱変換層や区画パターンなどを形成する前のドナー基板作製工程の初期段階で行うことが好ましい。
ドナー基板の支持体は、光の吸収率が小さく、その上に光熱変換層や区画パターン、転写材料を安定に形成できる材料であれば特に限定されない。条件によっては樹脂フィルムを使用することが可能であり、樹脂材料としては、ポリエステル、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリアクリル、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリイミド、ポリアミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリエポキシ、ポリプロピレン、ポリオレフィン、アラミド樹脂、シリコーン樹脂などを例示できる。
化学的・熱的安定性、寸法安定性、機械的強度、透明性の面で、好ましい支持体としてガラス板を挙げることができる。ソーダライムガラス、無アルカリガラス、含鉛ガラス、ホウ珪酸ガラス、アルミノ珪酸ガラス、低膨張ガラス、石英ガラスなどから条件に応じて選択することができる。本発明の転写プロセスを真空中で実施する場合には、支持体からのガス放出が少ないことが要求されるので、ガラス板は特に好ましい支持体である。
光熱変換層が高温に加熱されても、支持体自体の温度上昇(熱膨張)を許容範囲内に収める必要があるので、支持体の熱容量は光熱変換層のそれより十分大きいことが好ましい。従って、支持体の厚さは光熱変換層の厚さの10倍以上であることが好ましい。許容範囲は転写領域の大きさやパターニングの要求精度などに依存するために一概には示せないが、例えば、光熱変換層が室温から300℃上昇し、その熱拡散により支持体が加熱された場合の支持体自体の温度上昇を、光熱変換層の温度上昇分の1/100である3℃以下に抑制したい場合には、光熱変換層と支持体の体積熱容量が同程度の場合には、支持体の厚さは光熱変換層の厚さの100倍以上であることが好ましい。また、支持体自体の温度上昇を、光熱変換層の温度上昇分の1/300である1℃以下に抑制したい場合には、支持体の厚さは光熱変換層の厚さの300倍以上であることが更に好ましい。光熱変換層の体積熱容量が支持体の2倍程度である典型的な場合には、支持体の厚さは光熱変換層の厚さの200倍以上であることが好ましく、600倍以上であることが更に好ましい。このようにすることで、大型化しても熱膨張による寸法変位量が少なく、高精度パターニングが可能になる。
第二支持体層の材質は、支持体と同様に、光の吸収率が小さく、その上に光熱変換層や区画パターン、転写材料を安定に形成できる材料であれば特に限定されないが、化学的性質、熱的性質、物理的性質が下地となる支持体と近いほうが良いため、用いた支持体の材質と同じであることが好ましい。
光熱変換層は、効率よく光を吸収して熱を発生し、発生した熱に対して安定である材料・構成であれば特に限定されない。例として、カーボンブラック、黒鉛、チタンブラック、有機顔料または金属粒子などを樹脂に分散させた薄膜、もしくは金属薄膜などの無機薄膜を利用することができる。本発明では、光熱変換層が300℃程度に加熱されることがあるので、光熱変換層は耐熱性に優れた無機薄膜からなることが好ましく、光吸収や成膜性の面で、金属薄膜からなることが特に好ましい。金属材料としては、タングステン、タンタル、モリブデン、チタン、クロム、金、銀、銅、白金、鉄、亜鉛、アルミニウム、コバルト、ニッケル、マグネシウム、バナジウム、ジルコニウム、シリコン、カーボンなどの単体や合金の薄膜、それらの積層薄膜を使用できる。
光熱変換層の支持体側には必要に応じて反射防止層を形成することができる。さらに、支持体の光入射側の表面にも反射防止層を形成してもよい。これらの反射防止層は屈折率差を利用した光学干渉薄膜が好適に使用され、シリコン、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化チタンなどの単体や混合薄膜、それらの積層薄膜を使用できる。
光熱変換層の転写材料側には必要に応じて転写補助層を形成することができる。転写補助層の機能の一例は、加熱された光熱変換層の触媒効果により転写材料が劣化することを防止する機能であり、タングステンやタンタル、モリブデン、シリコンや酸化物・窒化物など不活性な無機薄膜を使用することができる。転写補助層の機能の別の一例は、転写材料を塗布法により成膜する際の表面改質機能であり、例示した不活性な無機薄膜の粗表面薄膜や金属酸化物の多孔質膜などを使用することができる。
光熱変換層は転写材料の蒸発に十分な熱を与える必要があるので、光熱変換層の熱容量は転写材料のそれより大きいことが好ましい。従って、光熱変換層の厚さは転写材料の厚さより厚いことが好ましく、転写材料の厚さの5倍以上であることが更に好ましい。数値としては0.02〜2μmが好ましく、0.1〜1μmが更に好ましい。光熱変換層は照射光の90%以上、更に95%以上を吸収することが好ましいので、これらの条件を満たすように光熱変換層の厚さを設計することが好ましい。転写補助層を形成する場合は、光熱変換層にて発生した熱を効率よく転写材料に伝えることの妨げにならないように、要求される機能を満たす範囲内で薄くなるように設計することが好ましい。
光熱変換層は転写材料が存在する部分に形成されていれば、その平面形状は特に限定されない。上記において例示したようにドナー基板全面に形成されていてもよいし、例えば、区画パターンが、支持体との密着性は良好であるが光熱変換層との密着性に乏しい場合には、区画パターンの下部で光熱変換層が不連続となり、区画パターンと支持体の少なくとも一部が接触するようにパターニングされていてもよい。光熱変換層がパターニングされる場合には、区画パターンと同種の形状となる必要はなく、例えば、区画パターンが格子状で、光熱変換層はストライプ状であってもよい。光熱変換層は光吸収率が大きいことから、光熱変換層を利用して転写領域内外の適切な位置にドナー基板の位置マークを形成することが好ましい。
光熱変換層や転写補助層の形成方法としては、スピンコートやスリットコート、真空蒸着、EB蒸着、スパッタリング、イオンプレーティングなど、材料に応じて公知技術を利用できる。パターニングする場合には公知のフォトリソグラフィー法やレーザーアブレーションなどを利用できる。
(2)転写材料
転写材料は、有機EL素子をはじめとし、有機TFTや光電変換素子、各種センサーなどのデバイスを構成する薄膜を形成する材料である。転写材料は、有機材料、金属を含む無機材料いずれでもよく、加熱された際に、蒸発、昇華、あるいはアブレーション昇華するか、あるいは、接着性変化や体積変化を利用して、ドナー基板からデバイス基板へと転写されるものであればよい。また、転写材料が薄膜形成の前駆体であり、転写前あるいは転写中に熱や光によって薄膜形成材料に変換されて転写膜が形成されてもよい。
転写材料の厚さは、それらの機能や転写回数により異なる。例えば、フッ化リチウムなどのドナー材料(電子注入材料)を転写する場合には、その厚さは1nmで十分であるし、電極材料の場合には、その厚さは100nm以上になることもある。本発明の好適なパターニング薄膜である発光層の場合は、転写材料の厚さは10〜100nmが、さらに20〜50nmであることが好ましい。
転写材料の形成方法は特に限定されず、真空蒸着やスパッタリングなどのドライプロセスを利用することもできるが、大型化に対応が容易な方法として、少なくとも転写材料と溶媒からなる溶液を区画パターン内に塗布し、前記溶媒を乾燥させた後に転写することが好ましい。塗布法としては、インクジェット、ノズル塗布、電界重合や電着、オフセットやフレキソ、平版、凸版、グラビア、スクリーンなどの各種印刷などを例示できる。特に、本発明では各区画パターン内に定量の転写材料を正確に形成することが重要であり、この観点から、インクジェットを特に好ましい方法として例示できる。
区画パターンがないと、塗液から形成されるRGB有機EL材料層は互いに接することになり、その境界は一様ではなく、少なからず混合層が形成される。これを防ぐために、互いに接しないように隙間を空けて形成した場合には、境界領域の膜厚を中央と同一にすることが困難である。いずれの場合も、この境界領域はデバイスの性能低下を招くために転写することができないので、ドナー基板上の有機EL材料パターンよりも幅の狭い領域を選択的に転写する必要がある。従って、実際に使用可能な有機EL材料の幅が狭くなり、有機ELディスプレイを作製した際には、開口率の小さな(非発光領域の面積が大きな)画素となってしまう。また、境界領域を除いて転写しなければならない都合上、一括転写ができないので、R、G、Bを順次にレーザー照射して、それぞれ独立に転写する必要があり、高強度レーザー照射の高精度位置合わせが必要となる。このような問題を解決する観点から、区画パターンと塗液から形成された転写材料を有するドナー基板を用いて、前記の方法で一括転写する方法を、本発明の特に好ましい態様として例示できる。
転写材料と溶媒とからなる溶液を塗布法に適用する場合には、一般的には界面活性剤や分散剤などを添加することで溶液の粘度や表面張力、分散性などを調整してインク化することが多い。しかしながら、本発明では、それらの添加物が転写材料に残留物として存在すると、転写時にも転写膜内に取り込まれて、不純物としてデバイス性能に悪影響を及ぼすことが懸念される。従って、これらの不純物の添加または意図せぬ混入を最小にすることが好ましく、乾燥後の転写材料の純度が95%以上、さらに98%以上となるように溶液を調製することが好ましい。インク中の溶剤以外の成分に占める転写材料の割合を95重量%以上とすることで、このような調整が可能である。
溶媒としては、水、アルコール、炭化水素、芳香族化合物、複素環化合物、エステル、エーテル、ケトンなど公知の材料を使用することができる。本発明において好適に使用されるインクジェット法では、100℃以上、さらに150℃以上の比較的高沸点の溶媒が使用されること、さらに、有機EL材料の溶解性に優れていることから、N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルイミダゾリジノン(DMI)、γ−ブチルラクトン(γBL)、安息香酸エチル、テトラヒドロナフタレン(THN)、キシレン、クメンなどを好適な溶媒として例示できる。
転写材料が溶解性と転写耐性、転写後のデバイス性能を全て満たす場合には、転写材料の原型を溶媒に溶解させることが好ましい。転写材料が溶解性に乏しい場合には、転写材料に、アルキル基などの溶媒に対する可溶性基を導入することで、可溶性を改良することができる。デバイス性能面で優れる転写材料の原型に可溶性基を導入した場合には、性能が低下することがある。その場合には、例えば転写時の熱において、この可溶性基を脱離させて原型材料をデバイス基板に堆積させることもできる。
可溶性基を導入した転写材料を転写する際に、ガスの発生や転写膜への脱離物の混入を防止するためには、転写材料が塗布時に溶媒に対する可溶性基をもち、塗布後に熱または光によって可溶性基を変換または脱離させた後に、転写材料を転写することが好ましい。例えば、ベンゼン環やアントラセン環を有する材料を例に挙げると、式(1)〜(2)に示すような可溶性基をもつ材料に光を照射して原型材料に変換することができる。また、式(3)〜(6)に示すように、可溶性基としてエチレン基やジケト基などの分子内架橋構造を導入し、そこからエチレンや一酸化炭素を脱離させるプロセスによって原型材料に復帰させることもできる。可溶性基の変換または脱離は乾燥前の溶液状態でも、乾燥後の固体状態でもよいが、プロセス安定性を考慮すると、乾燥後の固体状態で実施することが好ましい。転写材料の原型分子は非極性的であることが多いために、固体状態にて可溶性基を脱離する際に脱離物を転写材料内に残留させないためには、脱離物の分子量は小さく極性的(非極性的な原型分子に対して反発的)であることが好ましい。また、転写材料内に吸着されている酸素や水を脱離物と一緒に除去するためには、脱離物がこれらの分子と反応しやすいことが好ましい。これらの観点からは一酸化炭素を脱離するプロセスで可溶化基を変換または脱離することが特に好ましい。本手法はナフタセン、ピレン、ペリレンなどの縮合多環炭化水素化合物の他、縮合多環複素化合物にも適用できる。もちろん、これらは置換されていても無置換であっても良い。
Figure 2013069465
(3)デバイス基板
デバイス基板の支持体は特に限定されず、ドナー基板で例示した材料を用いることができる。両者を対向させて転写材料を転写させる際に、温度変化による熱膨張の違いによりパターニング精度が悪化するのを防ぐためには、デバイス基板とドナー基板の支持体の熱膨張率の差は10ppm/℃以下であることが好ましく、またこれらの基板が同一材料からなることが更に好ましい。ドナー基板の特に好ましい支持体として例示したガラス板は、デバイス基板の特に好ましい支持体としても例示できる。なお、両者の厚さは同じでも異なっていてもよい。
デバイス基板は転写時には支持体のみから構成されていてもよいが、デバイスの構成に必要な構造物をあらかじめ支持体上に形成しておくほうが一般的である。例えば、図1に示した有機EL素子では、絶縁層14や正孔輸送層16までを従来技術によって形成しておき、それをデバイス基板として使用することができる。
上記絶縁層のような構造物は必須ではないが、デバイス基板とドナー基板とを対向させる際に、ドナー基板の区画パターンがデバイス基板に形成済みの下地層に接触し、傷つけることを防止する観点から、デバイス基板にあらかじめ形成されているのが好ましい。絶縁層の形成には、ドナー基板の区画パターンとして例示した材料や成膜方法、パターニング方法を利用することができる。絶縁層の形状や厚さ、幅、ピッチについても、ドナー基板の区画パターンで例示した形状や数値を例示することができる。
(4)照射光
照射光の光源としては、容易に高強度が得られ、照射光の形状制御に優れるレーザーを好ましい光源として例示できるが、赤外線ランプ、タングステンランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプ、フラッシュランプなどの光源を利用することもできる。レーザーでは、半導体レーザー、ファイバーレーザー、YAGレーザー、アルゴンイオンレーザー、窒素レーザー、エキシマレーザーなど公知のレーザーが利用できる。また、連続発振モード(CW)レーザーと間欠発振モード(パルス)レーザーのいずれを用いてもよい。連続発振モードレーザーは比較的低温でゆっくり転写材料を加熱するため耐熱性が低い転写材料に対して使用する場合に有効である。また、間欠発振モードレーザーは瞬時に高熱で昇華を行なうため、昇華温度の異なる材料を同時に転写したい場合に有効である。このように転写材料の特性によってレーザーを使い分けることができる。
照射光の波長は、照射雰囲気とドナー基板の支持体における吸収が小さく、かつ、光熱変換層において効率よく吸収されれば特に限定されない。従って、可視光領域だけでなく紫外光から赤外光まで利用できる。ドナー基板の好適な支持体の材料を考慮すると、好ましい波長領域として、300nm〜5μmを、更に好ましい波長領域として、380nm〜2μmを例示することができる。
照射光の形状は図3で例示した矩形に限定されるものではない。線状、楕円形、正方形、多角形など転写条件に応じて最適な形状を選択できる。複数の光源から重ね合わせにより照射光を形成してもよいし、逆に、単一の光源から複数の照射光に分割することもできる。スキャン速度は特に限定されないが、0.01〜2m/sの範囲が一般的に好ましく使用される。光の照射強度が比較的小さく、より低速でスキャンすることで転写材料へのダメージを低減する場合には、スキャン速度は0.6m/s以下、さらに0.3m/s以下であることが好ましい。
スキャンを同じ場所に繰り返して転写を行う分割転写の場合は、分割回数を増やすことで全体の低温下を図る場合には、1回のスキャン当たりの投入熱量を減らすために、スキャン速度は比較的高速の0.3m/s以上であることが好ましい。このとき分割数は2回から50回が好ましい。これは回数が少なすぎると転写時の分子の熱がデバイス側の正孔輸送層を劣化させるためであり、逆に回数が多すぎると生産性が低下するだけでなく、投入される熱量の合計が大きくなりデバイス側・ドナー側の有機分子を劣化させるからである。
照射強度や転写材料の加熱温度の好ましい範囲は、照射光の均一性、照射時間(スキャン速度)、ドナー基板の支持体や光熱変換層の材質や厚さ、反射率、区画パターンの材質や形状、転写材料の材質や厚さなど様々な条件に影響される。本発明では、光熱変換層に吸収されるエネルギー密度が0.01〜10J/cmの範囲となり、転写材料が220〜400℃の範囲に加熱される程度の照射条件を整えることが目安となる。
(5)転写プロセス
本発明の転写プロセスは真空中で行うことが好ましい。例えば正孔輸送層が真空プロセスで形成され、発光層を本発明によってパターニングし、電子輸送層も真空プロセスで形成する場合は、ドナー基板とデバイス基板とを真空中で対向させ、真空中で転写を実行することが好ましい。この場合に、ドナー基板とデバイス基板とを真空中で高精度に位置合わせし、対向状態を維持する方法には、例えば、液晶ディスプレイの製造プロセスにおいて使用されている、液晶材料の真空滴下・貼り合わせ工程などの公知技術を利用することができる。また、転写雰囲気によらず、転写時にドナー基板を放熱あるいは冷却することもできるし、ドナー基板を再利用する場合には、ドナー基板をエンドレスベルトとして利用することも可能である。金属などの良導体で形成した光熱変換層を利用することで、ドナー基板を静電方式により容易に保持することができる。
本発明においては蒸着モードの転写が好ましいために、1回の転写において単層の転写膜をパターニングすることが好ましい。しかしながら、剥離モードやアブレーションモードを利用することで、例えば、ドナー基板上に電子輸送層/発光層の積層構造を形成しておき、その積層状態を維持した状態でデバイス基板に転写することで、発光層/電子輸送層の転写膜を1回でパターニングすることもできる。
転写雰囲気は減圧下であることが好ましいが、場合によっては大気圧下であってもよい。例えば、反応性転写の場合には、酸素などの活性ガスの存在下で転写を実施することもできる。その場合、溝はガスを対向空間へ均一に満たすための通気溝として機能する。本発明では転写材料の転写ダメージの低減が課題の1つであるので、窒素ガスなどの不活性ガス中、あるいは真空下であることが好ましい。圧力を適度に制御することで、転写時に膜厚ムラの均一化を促進することが可能である。転写材料へのダメージ低減や転写膜への不純物混入の低減、蒸発温度の低温下の観点では、真空下であることが特に好ましい。
塗布法により形成した薄膜を有機EL素子の機能層として直接利用する従来法の問題の1つは膜厚ムラであった。本発明においても、塗布法によって転写材料を形成した時点では同等の膜厚ムラが発生しうるが、本発明における好ましい転写方式である蒸着モードでは、転写時に転写材料が分子(原子)レベルにほぐれた状態で蒸発した後に、デバイス基板に堆積するために、転写膜の膜厚ムラは軽減される。従って、例えば、塗布時には転写材料が顔料のように分子集合体からなる粒子であり、たとえ転写材料がドナー基板上において連続膜ではなくても、それを転写時に分子レベルにほぐして蒸発させ、堆積させることで、デバイス基板上においては膜厚均一性にすぐれた転写膜を得ることができる。
次に、本発明のパターニング方法を用いてデバイスを製造する方法について説明する。本発明において、デバイスとは有機EL素子をはじめとし、有機TFTや光電変換素子、各種センサーなどをいう。有機TFTでは有機半導体層や絶縁層、ソース、ドレイン、ゲートの各種電極などを、有機太陽電池では電極などを、センサーではセンシング層や電極などを本発明によりパターニングすることができる。以下では、有機EL素子を例に挙げてその製造方法について説明する。
図1は、有機EL素子10(ディスプレイ)の典型的な構造の例を示す断面図である。支持体11上にTFT12や平坦化層13などで構成されるアクティブマトリクス回路が構成されている。素子部分は、その上に形成された第一電極15/正孔輸送層16/発光層17/電子輸送層18/第二電極19である。第一電極の端部には、電極端における短絡発生を防止し、発光領域を規定する絶縁層14が形成される。素子構成はこの例に限定されるものではなく、例えば、第一電極と第二電極との間に正孔輸送機能と電子輸送機能とを合わせもつ発光層が一層だけ形成されていてもよく、正孔輸送層は正孔注入層と正孔輸送層との、電子輸送層は電子輸送層と電子注入層との複数層の積層構造であってもよく、発光層が電子輸送機能をもつ場合には電子輸送層が省略されてもよい。また、第一電極/電子輸送層/発光層/正孔輸送層/第二電極の順に積層されていてもよい。また、これらの層はいずれも単層であっても複数層であってもよい。なお、図示されていないが、第二電極の形成後に、公知技術あるいは本発明のパターニング方法を利用して、保護層の形成やカラーフィルターの形成、封止などが行われてもよい。
カラーディスプレイでは少なくとも発光層がパターニングされる必要があり、発光層は本発明において好適にパターニングされる薄膜である。絶縁層や第一電極、TFTなどは公知のフォトリソグラフィー法によりパターニングされることが多いが、本発明によりパターニングしてもよい。また、正孔輸送層や電子輸送層、第二電極などの少なくとも一層をパターニングする必要がある場合には、本発明によりパターニングしてもよい。また、発光層のうちR、Gのみを本発明によりパターニングして、その上にBの発光層とR、Gの電子輸送層を兼ねる層を全面形成することもできる。
図1に示した有機EL素子の作製例としては、第一電極15まではフォトリソグラフィー法を、絶縁層14は感光性ポリイミド前駆体材料を利用した公知技術によりパターニングし、その後、正孔輸送層16を真空蒸着法を利用した公知技術によって全面形成する。この正孔輸送層16を下地層として、その上に、図2に示した本発明により、発光層17R、17G、17Bをパターニングする。その上に、電子輸送層18、第二電極19を真空蒸着法などを利用した公知技術によって全面形成すれば、有機EL素子を完成することができる。
発光層は単層でも複数層でもよく、各層の発光材料は単一材料でも複数材料の混合物であってもよい。発光効率、色純度、耐久性の観点から、発光層はホスト材料とドーパント材料との混合物の単層構造であることが好ましい。従って、発光層を成膜する転写材料はホスト材料とドーパント材料との混合物であることが好ましい。
区画パターン内に転写材料を配置する際に、後述の塗布法を利用する場合には、ホスト材料とドーパント材料との混合溶液を塗布、乾燥させて転写材料を形成することができる。ホスト材料とドーパント材料との溶液を別に塗布してもよい。転写材料を形成した段階でホスト材料とドーパント材料とが均一に混合されていなくても、転写時に両者が均一に混合されればよい。また、転写時にホスト材料とドーパント材料との蒸発温度の違いを利用して、発光層中のドーパント材料の濃度を膜厚方向に変化させることもできる。
発光材料としては、アントラセン誘導体、ナフタセン誘導体、ピレン誘導体、トリス(8−キノリノラート)アルミニウム(Alq)などのキノリノール錯体やベンゾチアゾリルフェノール亜鉛錯体などの各種金属錯体、ビススチリルアントラセン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、クマリン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ベンゾオキサゾール誘導体、カルバゾール誘導体、ジスチリルベンゼン誘導体、ピロロピリジン誘導体、ペリノン誘導体、シクロペンタジエン誘導体、オキサジアゾール誘導体、チアジアゾロピリジン誘導体、ルブレン、キナクリドン誘導体、フェノキサゾン誘導体、ペリノン誘導体、ペリレン誘導体、クマリン誘導体、クリセン誘導体、ピロメテン誘導体、リン光材料と呼ばれるイリジウム錯体系材料などの低分子材料や、ポリフェニレンビニレン誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体などの高分子材料を例示することができる。特に、発光性能に優れ、本発明のパターニング方法に好適な材料としては、アントラセン誘導体、ナフタセン誘導体、ピレン誘導体、クリセン誘導体、ピロメテン誘導体、各種リン光材料を例示できる。
正孔輸送層は単層でも複数層でもよく、各層は単一材料でも複数材料の混合物であってもよい。正孔注入層と呼ばれる層も正孔輸送層に含まれる。正孔輸送性(低駆動電圧)や耐久性の観点から、正孔輸送層には正孔輸送性を助長するアクセプタ材料が混合されていてもよい。従って、正孔輸送層を成膜する転写材料は単一材料からなっても複数材料の混合物からなってもよい。区画パターン内に転写材料を配置する際は、発光層と同様に、様々な手法にて形成することができる。
正孔輸送材料としては、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジナフチル−1,1’−ジフェニル−4,4’−ジアミン(NPD)やN,N’−ビフェニル−N,N’−ビフェニル−1,1’−ジフェニル−4,4’−ジアミン、N,N’−ジフェニル−N,N’−(N−フェニルカルバゾリル)−1,1’−ジフェニル−4,4’−ジアミンなどに代表される芳香族アミン類、N−イソプロピルカルバゾール、ピラゾリン誘導体、スチルベン系化合物、ヒドラゾン系化合物、オキサジアゾール誘導体やフタロシアニン誘導体に代表される複素環化合物などの低分子材料や、これら低分子化合物を側鎖に有するポリカーボネートやスチレン誘導体、ポリビニルカルバゾール、ポリシランなどの高分子材料を例示できる。アクセプタ材料としては、7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン(TCNQ)、ヘキサアザトリフェニレン(HAT)やそのシアノ基誘導体(HAT−CN6)などの低分子材料を例示することができる。また、第一電極表面に薄く形成される酸化モリブデンや酸化ケイ素などの金属酸化物も正孔輸送材料やアクセプタ材料として例示できる。
電子輸送層は単層でも複数層でもよく、各層は単一材料でも複数材料の混合物であってもよい。正孔阻止層や電子注入層と呼ばれる層も電子輸送層に含まれる。電子輸送性(低駆動電圧)や耐久性の観点から、電子輸送層には電子輸送性を助長するドナー材料が混合されていてもよい。電子注入層と呼ばれる層は、このドナー材料として論じられることも多い。電子輸送層を成膜する転写材料は単一材料からなっても複数材料の混合物からなってもよい。区画パターン内に転写材料を配置する際は、発光層と同様に、様々な手法にて形成することができる。
電子輸送材料としては、Alqや8−キノリノラートリチウム(Liq)などのキノリノール錯体、ナフタレン、アントラセンなどの縮合多環芳香族誘導体、4,4’−ビス(ジフェニルエテニル)ビフェニルに代表されるスチリル系芳香環誘導体、アントラキノンやジフェノキノンなどのキノン誘導体、リンオキサイド誘導体、ベンゾキノリノール錯体、ヒドロキシアゾール錯体、アゾメチン錯体、トロポロン金属錯体およびフラボノール金属錯体などの各種金属錯体、電子受容性窒素を含むヘテロアリール環構造を有する化合物などの低分子材料や、これら低分子化合物を側鎖に有する高分子材料を例示できる。
ドーパント材料としては、リチウムやセシウム、マグネシウム、カルシウムなどのアルカリ金属やアルカリ土類金属、それらのキノリノール錯体などの各種金属錯体、フッ化リチウムや酸化セシウムなどのそれらの酸化物やフッ化物を例示することができる。電子輸送材料やドナー材料は各RGB発光層との組み合わせによる性能変化が起こりやすい材料の1つであり、本発明によりパターニングされる別の好ましい例として例示される。
第一電極および第二電極は、発光層からの発光を取り出すために少なくとも一方が透明であることが好ましい。第一電極から光を取り出すボトムエミッションの場合には第一電極が、第二電極から光を取り出すトップエミッションの場合には第二電極が透明である。区画パターン内に転写材料を配置する際は、発光層と同様に、様々な手法にて形成することができる。また、転写の際に、例えば転写材料と酸素を反応させるなど、反応性転写を実施することもできる。透明電極材料およびもう一方の電極には、例えば、特開平11−214154号公報記載の如く、従来公知の材料を用いることができる。
本発明における有機EL素子は、一般的に第二電極が共通電極として形成されるアクティブマトリクス型に限定されるものではなく、例えば、第一電極と第二電極とが互いに交差するストライプ状電極からなる単純マトリクス型や、予め定められた情報を表示するように表示部がパターニングされるセグメント型であってもよい。これらの用途としては、テレビ、パソコン、モニター、時計、温度計、オーディオ機器、自動車用表示パネルなどを例示することができる。
本発明のパターニング方法は、有機EL素子だけでなく、有機TFTや光電変換素子、各種センサーなどのデバイスにも適用可能である。例えば、有機TFTの従来技術として特開2003−304014号公報、特開2005−232136号公報、特開2004−266157号公報などに例示されているように、半導体の前駆体材料をデバイス基板上に直接塗布してから変換することで、半導体層を形成する手法が開示されているが、この半導体層を本発明のパターニング方法によって形成することで、有機EL素子と同様の効果を得ることが可能である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。ただしこれらはあくまで例示であり、本発明の内容が以下の実施例に限定されるわけではない。
実施例1
ドナー基板を以下のとおり作製した。支持体として厚み0.7mmの無アルカリガラス基板AN−100を用い、190×214mmのサイズにカットした後、洗浄/UVオゾン処理後に、通気溝形成用のメタルレジスト金属層としてクロムを0.005μm、次いで銅0.2μmをスパッタ法により積層製膜した。この上にフォトレジスト(東京応化製PMER-300RH)をスピンコート塗布、乾燥し、転写領域を囲む格子状の溝パターンを形成できるフォトマスクを用いて露光、現像した。次に、開口部のメタルレジスト層を過酸化水素水0.5wt%を添加した1wt%希硫酸によりエッチングし、フォトレジストをアセトンにより剥離して、所望の溝パターンのメタルレジストを形成した。この後5wt%のフッ酸溶液により、メタルレジスト開口部の支持体をエッチングし、支持体に深さが0.05mmで幅が3mmの凹形状の溝パターンを形成した。図9に示すように形成した溝は各転写領域38を囲むように格子状に配置され、ドナー基板の縁まで続いている。ガラスをエッチング後、過酸化水素水0.5wt%を添加した1wt%希硫酸によりメタルレジストを剥離した。表面を洗浄/UVオゾン洗浄した後、光熱変換層としてタンタルを0.4μmの膜厚で全面にスパッタ製膜した。この光熱変換層を同様に洗浄/UVオゾン洗浄をした後、区画パターンとしてポジ型ポリイミド系感光性コーティング剤(東レ株式会社製、PW−1000)をスピンコート塗布、乾燥、露光した後に、現像液(多摩科学製、TMAH2.38%)により露光部を現像し、ホットプレートで300℃、10分間ベーキングして、ポリイミド系の区画パターンを形成した。この区画パターンは厚さが7μm、幅が20μmで、断面が順テーパー形状であり、縦が300μmピッチ、横が100μmピッチで格子状に形成された。
支持体の区画パターン内にピレン系赤色ホスト材料RH−1に対してピロメテン系赤色ドーパント材料RD−1をホスト材料に対し0.5wt%含み、RH−1とRD−1の合計が1wt%であるキシレン溶液をインクジェット方式で塗布し、40nmの厚さの膜を形成した。
デバイス基板は以下のとおり作製した。ITO透明導電膜を125nm堆積させた無アルカリガラス基板(ジオマテック株式会社製、スパッタリング成膜品)をフォトリソグラフィー法によりITOを所望の形状にエッチングし、200×214mmのサイズにカット(株式会社厚木ミクロ製)した。次に、ポリイミド樹脂(PW−1000:東レ株式会社製)をスピンコート塗布、乾燥した後、所望の絶縁パターンに露光・現像し、300℃10分の条件にてホットプレートでキュアして絶縁層を作製した。この絶縁層の高さは7μmで、断面は順テーパー形状であり、絶縁層のパターン内部には幅70μm、長さ270μmのITOを露出する開口部が、それぞれ100、300μmのピッチで格子状に配置されていた。この基板をUVオゾン処理し、真空蒸着装置内に設置して、装置内の真空度が3×10−4Pa以下になるまで排気した。抵抗加熱法によって、正孔輸送層として、TPD232(オージェック社:LT−N216)を50nm、次いでNPD(東洋インキ製造株式会社製:TYH−501)10nmを発光領域全面に蒸着により積層した。
次に、ドナー基板の区画パターンとデバイス基板の絶縁層との位置を合わせて、ドナー基板の転写材料とデバイス基板の被転写面との間隙が15μmとなるように対向配置させ、3×10−4Pa以下の真空中で保持した。この状態でドナー基板のガラス基板側から中心波長が940nmで、照射形状を横340μm、縦50μmの矩形に成形した光を用いた(光源:半導体レーザーダイオード)。区画パターンおよび絶縁層の縦方向と光の縦方向を一致させるようにドナー基板のガラス基板側から光を照射し、転写材料と区画パターンが同時に加熱されるように縦方向にスキャンすることで、転写材料である共蒸着膜をデバイス基板の下地層である正孔輸送層上に転写した。光は横方向に約300μmピッチでオーバーラップさせながら、発光領域全面に転写されるように転写回数が24回となるように繰り返しスキャンを実施した。その後、転写後のデバイス基板上に抵抗加熱法によって電子輸送層E−1を30nm、発光領域全面に蒸着した。次に、電子注入層としてフッ化リチウムを0.5nm、さらに、第二電極としてアルミニウムを100nm蒸着して、5×5mmの発光領域をもつ有機EL素子を作製した。1個の素子には5mm×5mmの発光領域を持つ発光箇所が4つある。200×214mmの基板から16個の素子が得られ、図9のドナー基板の転写領域に対応して、左上から順に素子番号を1〜16まで割り当てた。なお、図9の中央列の素子には絶縁層を形成していないため、番号を割り当てていない。
Figure 2013069465
実施例2
ドナー基板に設けられた溝の深さが0.3mmで幅が5mmであること以外は、実施例1と同様にして有機EL素子を作製した。
比較例1
ドナー基板に溝を設けないこと以外は、実施例1と同様にして有機EL素子を作製した。
実施例1〜2、比較例1で作製した素子に2.5mA/cmの一定電流を流して分光光度計CS-1000(ミノルタ社製)で初期輝度測定した。その結果を表1に示す。また、同条件で電流を流し続けた場合の輝度半減時間も合わせて表1に示す。比較例1では、基板の中央付近に該当する素子番号6,7,10,11で5.9cd/A以下の低い初期輝度を示しており、輝度半減時間も1800時間以下で非常に悪い。基板の端部分に該当する素子番号1,4,13,16では6.2cd/A以上の初期輝度で、輝度半減時間が3200時間以上を示している。ドナー基板に溝を設けていないために、転写工程の際に対向空間内で発生したガスが内部で滞留し、初期輝度と輝度半減時間に影響を与えていると考えられる。そのため、比較的排気が行われやすい、基板端部分の素子では性能が良くなっている。
実施例1では比較例1と比べて、基板の中央と端とでの素子性能の差が少なくなっている。例えば比較例1では、素子番号1と素子番号6において初期輝度で0.4cd/A、輝度半減時間で1500時間の差があったのに対し、実施例1では素子番号1と素子番号6とでの差が初期輝度で0.3cd/A、輝度半減時間で1100時間に軽減されている。ドナー基板に溝を設けることで、対向空間で発生したガスを排気し、基板面内における素子性能のムラを改善していると言える。
実施例2では溝を実施例1よりも大きく設けて素子を作製した。そのため、実施例1よりもさらに、基板の中央と端とでの素子性能の差が軽減されている。例えば、素子番号1と素子番号6とでは、初期輝度の差が0.1cd/Aであり、輝度半減時間の差が400時間と大きく改善していることを確認できた。
上記の実施例において、基板サイズは研究設備にて用いられるような200mm角程度の小型のガラス基板を用いて行ったが、実際の生産設備では2000mm角を越える大型のガラス基板も多く用いられるため、実施例にて支持体に設けた溝の大きさを2000mm角の大型のガラス基板に照らすならば、溝の幅は実施例の値の10倍程度になると考えてよい。また、ガラス基板の厚みは、大きさに関わらず一定であることが多いため、溝の深さは実施例の値をそのまま用いてよい。
Figure 2013069465
10 有機EL素子(デバイス基板)
11 支持体
12 TFT(取り出し電極含む)
13 平坦化層
14 絶縁層
15 第一電極
16 正孔輸送層
17 発光層
18 電子輸送層
19 第二電極
20 デバイス基板
21 支持体
27 転写膜
30 ドナー基板
31 支持体
32 第二支持体
33 光熱変換層
34 区画パターン
35 溝
37 転写材料
38 転写領域

Claims (6)

  1. 支持体と、前記支持体上に光熱変換層を有する転写用ドナー基板であって、前記支持体の前記光熱変換層形成面側に溝を備えることを特徴とする転写用ドナー基板。
  2. 前記転写用ドナー基板は前記光熱変換層上に転写層が形成される転写領域を有し、前記溝が前記転写領域以外の領域に設けられている請求項1記載の転写用ドナー基板。
  3. 前記溝の深さが50μm以上である請求項1または2に記載の転写用ドナー基板。
  4. 前記溝の幅が前記支持体の辺の長さの1%以上である請求項1〜3のいずれかに記載の転写用ドナー基板。
  5. 前記光熱変換層上に区画パターンを備える請求項1〜4のいずれかに記載の転写用ドナー基板。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の転写用ドナー基板を真空雰囲気下にてデバイス基板と対向させ、前記支持体側から前記光熱変換層に光を照射することで、前記光熱変換層上に形成された転写材料をデバイス基板に転写してデバイスを構成する層の少なくとも1層をパターニングすることを特徴とするデバイスの製造方法。
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