JP2013068943A - 弦楽器 - Google Patents

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清徳 国吉
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Abstract

【課題】弦楽器の棹に直接に密閉空洞を形成することで計画的に予め設計した通りの密閉空洞を形成して減衰時間の長い良音質を得る。
【解決手段】三線等の弦楽器の棹部2の内部に棹の長手方向の細長い空洞1を形成すると、弦の振動に前記空洞1が共鳴するので、弦の振動に胴部が共鳴して音を出す作用と相まって、弦楽器全体の共鳴音の減衰時間が延び音質が改善される。また、棹2に空洞1が出来るため、棹部2が軽量化される。この空洞1の一端又は両端が開放していると、音が逃げてしまって、音質が悪くなるが、前記空洞1の両端が閉じられて密閉していると、共鳴音が逃げないので、音質が改善される。
【選択図】図2

Description

本発明は、三味線(沖縄の三線を含む)などの音質向上のために棹の内部に密閉空洞を開けた弦楽器に関する。
特願2010−156876のように、カンカラ三線の音質向上のために、空き缶の底も開けて円筒状に形成し、空いた底部に布や皮を張ることが提案されているが、空き缶からなる胴が前提となるので、汎用性が無い。
特開2007-47688のように、ギターの胴につき、裏板をチタン合金製にした技術が知られているが、三味線の胴のように裏側に動物の皮を張る構造には適用できない。
特開平8−160940
一方、特許文献1のように、合成樹脂製の棹では、補強の目的で金属製の筒体をインサートする際に両端から樹脂が入り込み、結果的に棹部に空洞が形成されることが開示されている。しかしながら、筒体の両端に樹脂が入り込む際の条件が一定に保障されず、成り行き任せのため、空洞を一定に制御できないという問題がある。しかも、金属製の補強筒体が必要となる。
本発明の技術的課題は、このような問題に着目し、弦楽器の棹に直接に密閉空洞を形成することで計画的に予め設計した通りの密閉空洞を形成して減衰時間の長い良音質を得ることにある。
請求項1は、弦楽器の棹部の内部に棹の長手方向の細長い空洞を形成して、音質の改善と棹部の軽量化を実現してなる弦楽器である。先に棹を形成した後に空洞を形成する場合は、ドリルで穴あけするのがよい。溝を形成して貼り合わせて棹を形成することも可能である。
請求項2は、前記空洞は両端が閉じられた密閉構造であることを特徴とする請求項1に記載の弦楽器である。閉じ方は、どのような方法でもよい。
請求項3は、弦楽器の棹部の内部に棹の長手方向の空洞を形成して、両端を閉じることで、音質の改善と棹部の軽量化を実現することを特徴とする弦楽器の音質向上方法である。
請求項1のように、弦楽器の棹部の内部に棹の長手方向の細長い空洞を形成すると、弦の振動に前記空洞が共鳴するので、弦の振動に胴部が共鳴して音を出す作用と相まって、弦楽器全体の共鳴音の減衰時間が延び音質が改善される。また、棹に空洞が出来るため、棹部が軽量化される。
前記空洞の一端又は両端が開放していると、音が逃げてしまって、音質が悪くなるが、請求項2のように、前記空洞の両端が閉じられて密閉していると、共鳴音が逃げないので、音質が改善される。
請求項3のように、弦楽器の棹部の内部に棹の長手方向の細長い空洞を形成し、両端を閉じて密閉する方法によると、共鳴音の減衰の少ない、良音質が得られるだけでなく、棹部が軽量化される。
本発明を三線に実施した場合の平面図である。 図1の三線の棹の長手方向の断面図である。 図2のA−A方向の拡大断面図である。 従来の三線の波形を示す図である。 本発明により空洞を設けた三線の波形を示す図である。
次に本発明による弦楽器が実際上どのように具体化されるか実施形態を詳述する。図1は、本発明を三線に実施した場合の平面図であり、本発明による空洞1は破線で示されている。空洞1が開けられた棹2は、断面形状を示す図2から明らかなように、胴部3を貫通する心軸4を有している。
また、反対側に形成された糸巻き枠(弦蔵)5には、男弦6、中弦7、女弦8をそれぞれ巻き取る糸巻き棒6' 、7' 、8' をそれぞれ支持し、胴部3側に歌口9を設けてある。
三線の胴部3は、本皮製品の場合は、ニシキヘビの皮を表裏に貼ってあり、人工皮製品の場合は、サテンなどの丈夫な繊布を表裏に貼った構成になっている。
そして、3本の弦6〜8の根元は、糸掛け10で纏めて猿尾11に取付け、3本の弦6〜8と胴表31との間に駒12を挟み、各弦6〜8の振動が胴部に伝わるように構成されている。
このような構成において、前記細長い空洞1は、図2からも明らかなように、弦蔵5側の端部1aも胴部3側の端部1bも閉じられており、密閉構造となっている。また、空洞1の棹2と直角方向の形状は、図3のように円形をしている。
この密閉空洞1を形成するには、ドリルで心軸4側から穴開けして空洞1を形成した後に、空洞1の端部1bを塞いである。
このように棹2の内部に、棹2の長手方向の細長い空洞1が有ると、弦6〜8の振動が歌口9や弦6〜8の指先で押さえた部位を通して伝わり、棹2中の細長い空洞1中の空気が共鳴し、かつ胴部3の共鳴と相まって、音質が向上する。すなわち、空洞1の共鳴が胴部3の共鳴に加わるので、音が大きくなる上に減衰が長くなり、音色も良くなる。
チューナーで測定した結果、棹2に細長い空洞1を設けると、空洞を有しない三線に比べて、共鳴音が2〜3秒も長かった。
次に、測定方法を示し、測定結果を表1に示した。
三線の材料名:木魔王。三線A・三線Bの材質:ほぼ同じ(木の固さ)。空洞有りを三線Aとし、空洞なしを三線Bとする。
三線Aと三線Bの発する音のテスト方法を以下に述べる。チューナーは、KORGINC.製。モデルNo.CA-40。下記の三線調弦表を使用。テスト者:国吉清徳。テスト場所:室内での反響音を防ぐ為、屋外で行った。
調弦方法:本調子(調弦の基本開放弦)、第1弦ド、第2弦ファ、第3弦ド。調弦音の高さ(1)、第1弦A、第2弦D、第3弦A。
音の高さ(2)第1弦Bb、第2弦Eb、第3弦B。
音の高さ(3)第1弦B、第2弦E、第3弦B。
三線Aと三線Bのテスト結果、三線Aのチューナーの音の振動時間の表示が2〜3秒長かった。三線Aの弦の振動が歌口9や弦6〜8の指先で押さえた部位を通して棹に伝わり、棹の振動や棹の空洞内の音の振動が胴部に伝わった結果であろう。音色が良かった。
Figure 2013068943
平成24年7月に、図4、図5のような波形図が得られた。図4に示した従来三線の波形に比べて、棹の内部に細長い空洞を形成した本発明三線の波形は、図5のように減衰が少なく、かつ徐々に減衰し、音質が改善されている。しかも、振幅が大きいことから、音も大きくなっている。
組立て式の三線のように、棹を繋いで所定の長さにする場合は、繋ぎ目からドリルで穴あけして空洞1を形成してから、最後に開口に栓を挿入して塞ぐことにより、密閉した空洞1を形成できる。
ギターなどのように、ネックの部分が広い楽器の場合は、空洞を複数本開けることができる。また、貼り合わせ式のネックの場合は、貼り合わせ面から溝を掘り、貼り合わせることで、密閉された空洞にすることもできる。
なお、本発明の発想は三線やギターに限らず、バイオリンなど他の弦楽器にも適用できる。
以上のように、本発明によると、弦楽器の棹の部分に棹の長手方向の細長い空洞を形成してあるので、弦の振動に前記空洞が共鳴し、弦の振動に胴部が共鳴して音を出す作用と相まって、弦楽器全体の共鳴音の減衰時間が延び音質が改善される。しかも、棹に空洞が出来るため、棹部が軽量化される。
1 空洞
2 棹
3 胴部
31 胴表
4 心軸
5 糸巻き枠(弦蔵)
6 男弦
7 中弦
8 女弦
9 歌口
10 糸掛け
11 猿尾
12 駒
1a・1b 端
請求項1は、三味線の木製の棹部の内部に断面が円形で同一径の細長い空洞を形成し、両端は閉じてあることで、音質の改善を実現してなる三味線である。
請求項2は、三味線の木製の棹部の内部に断面が円形で同一径の細長い空洞を形成し、両端は閉じて、音質の改善を実現することを特徴とする三味線の音質向上方法である。
請求項3は、三味線の木製の棹部に、心軸側からドリルで穴あけした後、心軸側の端部を閉じることにより、断面が円形で同一径の細長い空洞を形成することを特徴とする三味線の製造方法である。
請求項1のように、弦楽器の棹部の内部に棹の長手方向の細長い空洞を形成すると、弦の振動に前記空洞が共鳴するので、弦の振動に胴部が共鳴して音を出す作用と相まって、三味線全体の共鳴音の減衰時間が延び音質が改善される。ドリルで穴あけすると、断面が円形で同一径の細長い空洞を容易に形成できる。
請求項3のように、弦楽器の棹部の内部に棹の長手方向の細長い空洞を形成し、両端を閉じて密閉する方法によると、共鳴音の減衰の少ない、良音質が得られる。

Claims (3)

  1. 弦楽器の棹部の内部に棹の長手方向の細長い空洞を形成して、音質の改善と棹部の軽量化を実現してなる弦楽器。
  2. 前記空洞は両端が閉じられた密閉構造であることを特徴とする請求項1に記載の弦楽器。
  3. 弦楽器の棹部の内部に棹の長手方向の空洞を形成して、両端を閉じることで、音質の改善と棹部の軽量化を実現することを特徴とする弦楽器の音質向上方法。
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Citations (7)

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