JP2013068071A - 気泡シールド工法に用いられる低毒性の気泡材、及び、気泡シールド工法 - Google Patents

気泡シールド工法に用いられる低毒性の気泡材、及び、気泡シールド工法 Download PDF

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Abstract

【課題】毒性を低く抑えつつも気泡を安定的に生じさせることができる気泡シールド工法用の気泡材を提供する。
【解決手段】
気泡シールド工法に用いられる気泡材の主成分である気泡剤として、脂肪酸残基の炭素数が12のアルファスルホ脂肪酸メチルエステルのナトリウム塩(C12MES−Na)、又は、脂肪酸残基の炭素数が10のアルファスルホ脂肪酸メチルエステルのナトリウム塩(C10MES−Na)を用いる。
【選択図】図3

Description

本発明は、気泡シールド工法に用いられる気泡材であって、気泡を安定的に生じさせることができる低毒性の気泡材に関する。また、本発明は、低毒性の気泡材を用いた気泡シールド工法に関する。
シールド工法の一種である気泡シールド工法では、シェービングクリーム状の微細な気泡を切羽やチャンバーに注入しながら掘進を行う。この工法では、気泡によるベアリング効果によって掘削土の流動性が高められるし、チャンバー内における掘削土の付着も防止できる。また、土粒子の隙間に存在する水分が気泡に置換されるため、掘削土の止水性も高められる。これらによって、切羽の安定を保持しながらスムースな掘進が行える。
ここで、気泡が混合された状態の掘削土は流動性の高い泥状になっている。そのままでは運搬等が困難な場合もあるため、必要に応じて消泡材を混入して積極的に気泡を消滅させ、運搬等に適した性状にすることが行われている(例えば、特許文献1を参照)。
この気泡シールド工法において、消泡後の掘削土は埋め立て等に再利用される場合もある。このため、消泡後の掘削土に関し、再利用先での支障が生じない程度に毒性が抑えられていることが求められる。例えば、埋め立て地付近で生息している魚類に影響を及ぼさない程度に毒性が抑えられていることが求められる。
この点に関し、非特許文献1には、大気中で3日間掘削土を仮置きすることで、掘削に使用した気泡材(界面活性剤)がバクテリアによって自然分解され、埋め立て地の環境負荷を低減できる旨が記載されている。また、本出願人は、掘削土に活性炭を混合することで気泡材を活性炭に吸着させ、魚類への影響を低減させることを提案している。
特開2006−348727号公報
「日経コンストラクション」2011年6月13日号、日経BP社、P61
非特許文献1に記載された掘削土の仮置きや本出願人が提案する活性炭の混合を行うことで、掘削土の毒性を十分に低減できると考えられるが、それ以前に、気泡材の毒性が十分に低いことが望まれている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、毒性を低く抑えつつも気泡を安定的に生じさせることができる気泡シールド工法用の気泡材、及び、掘削土の毒性を低く抑えることのできる気泡シールド工法を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明は、気泡シールド工法に用いられる気泡材であって、脂肪酸残基の炭素数が12以下のアルファスルホ脂肪酸メチルエステル塩を含有することを特徴とする。
また、本発明は、気泡材の発泡で得られた微細気泡を混合することで、掘削土の流動性を向上させるようにした気泡シールド工法であって、前記気泡材は、脂肪酸残基の炭素数が12以下のアルファスルホ脂肪酸メチルエステル塩からなる気泡剤と前記気泡剤とは異なる種類の他の気泡剤を含有することを特徴とする。
これらの発明において、前記炭素数は8〜12であることが好ましく、12又は10であることがより好ましい。さらに、前記メチルエステル塩はナトリウム塩であることが好ましい。
本発明によれば、毒性を低く抑えつつも気泡を安定的に生じさせることができる気泡シールド工法用の気泡材を提供できる。また、気泡シールド工法で排出される掘削土に関し、毒性を低く抑えることができる。
(a)はシールドマシンの断面図である。(b)は気泡材の組成を説明する図である。 気泡混合土の観察結果を説明する図である。 魚毒性試験の結果を説明する図であり、(a)は原体換算値での半数致死濃度(LC50)を、(b)は製品換算値での半数致死濃度をそれぞれ示す。 残存性試験の結果を説明する図である。 ミニスランプ試験の結果を説明する図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。まず、気泡シールド工法に用いられるシールドマシンの概略、及び気泡材の概略について説明する。
図1(a)に示すように、本工法に用いられるシールドマシン1は、スキンプレート2と、隔壁3と、カッター4と、カッターモータ5と、気泡注入管6と、スクリューコンベア7と、土圧センサ8を備えている。
スキンプレート2は、シールドマシン1の外殻部となる鋼製の筒状部材である。隔壁3は、スキンプレート2に設けられており、スキンプレート2の前側部分にチャンバー9を区画する。カッター4は、回転によって地中を掘削する部分であり、スキンプレート2よりも前方に配設されている。カッターモータ5は、カッター4を回転させるための駆動源であり、隔壁3の後側に設けられている。カッターモータ5の駆動力は支持アーム10を介してカッター4に伝達される。
気泡注入管6は、気泡材が発泡装置(図示せず)で発泡されることで得られたシェービングクリーム状の微細気泡を案内する部材である。気泡注入管6の先端はカッター4の前方に位置しているため、案内された微細気泡は切羽に向けて注入される。カッター4で掘削された掘削土は、このカッター4の回転によって気泡と混合されることで流動性が高められ、チャンバー9に流入する。そして、チャンバー9では、気泡の存在によって壁面への掘削土の付着が抑制される。また、土粒子同士の間に気泡が入り込むので、止水性も高められる。
スクリューコンベア7は、チャンバー9に流入した掘削土を後側に排出する部材である。土圧センサ8は、チャンバー9に流入した掘削土の圧力を測定する部材である。この土圧センサ8で測定された掘削土の圧力に応じて、シールドマシン1の推進力やスクリューコンベア7による掘削土の排出量が調整される。
微細気泡の基となる気泡材は、例えば図1(b)に示すように、気泡剤を主成分として含有する。そして、気泡添加剤や変質防止剤が必要に応じて添加される。
気泡剤は、気泡の基となる成分であり、界面活性剤が用いられる。本実施形態では、この気泡剤としてスルホ脂肪酸メチルエステル塩を用いていることに特徴を有している。この気泡剤については後述する。
気泡添加剤は、気泡を安定させるとともに強化する成分である。気泡添加剤としては、パルプを主原料として得られるセルロース系の水溶性高分子や、ゲル化剤としての天然植物性有機ポリマーなどが用いられる。変質防止剤は、気泡材の保存性を高めるための成分であり、有機窒素化合物などが用いられる。
以下、気泡剤について詳細に説明する。気泡剤は、生成される気泡の性状を左右する主要成分であり、気泡材の大部分を占めている。この気泡剤には、きめ細かな微細気泡を容易に発生する性質と、発生した気泡を一定期間維持する性質が求められる。また、掘削土の処理や再利用を考慮すると、気泡材の毒性はできるだけ低いことが望まれる。
本実施形態では、これらの事項を考慮して気泡剤の選定を行い、アルファスルホ脂肪酸メチルエステル塩が適するとの知見を得た。アルファスルホ脂肪酸メチルエステル塩は、陰イオン系界面活性剤の一種であり、α位にスルホ基を持つ長鎖アルキルカルボン酸エステル塩である。このアルファスルホ脂肪酸メチルエステル塩は、例えば、脂肪酸メチルエステルをスルホン化し、得られたアルファスルホ脂肪酸メチルエステルをアルカリ金属の水酸化物(例えば水酸化ナトリウム)の水溶液で中和することで製造される。示性式を以下に示す。
なお、上記式(I)中のRは直鎖アルキル基を表し、炭素数は10以下である。本発明における脂肪酸残基は、式(I)におけるR、―CH(−SOM)−、及び、エステルの−COO−の炭素数の合計を表す。
脂肪酸メチルエステルのスルホン化メカニズムについては、Smith and Stirton:JAOCS vol.44,P.405(1967)、及び、Schmid, Baumann, Stein, Dolhaine: Proceeding of the World Surfactants Congress Munchen, vol.2, P.105, Gelnhausen, Kurle(1984)、及び、H.Yoshimura:油化学(JJOCS),41巻,10頁 (1992)等に示されている。
本実施形態では、上記の知見に基づき、気泡混合土の観察試験、気泡剤の魚毒性試験及び残存性試験を行った。そして、脂肪酸残基の炭素数が12以下(すなわち、上記式(I)においてRは直鎖アルキル基を表し、炭素数が10以下)のアルファスルホ脂肪酸メチルエステル塩がより好適であることを見いだした。以下、各試験について説明する。
まず、気泡混合土の観察試験について説明する。この観察試験では、ミキサーによって発泡させた気泡剤を、土丹から採取したサンプル土に混合することで気泡混合土を作製した。気泡が全体に行き渡る程度まで掻き混ぜた後、この気泡混合土をバットに拡げて状態を観察した。観察は、気泡混合土をバットに拡げた直後、バットに拡げてから10分後、及び同じく30分後の合計3回行った。
また、気泡剤は、代表的なアニオン系界面活性剤であるアルファオレフィンスルホン酸ナトリウム(AOS)と、上記脂肪酸残基の炭素数が12のアルファスルホ脂肪酸メチルエステルのナトリウム塩(C12MES−Na)と、上記炭素数が10のアルファスルホ脂肪酸メチルエステルのナトリウム塩(C10MES−Na)とを用いた。各薬剤の示性式を以下に示す。
各薬剤は、粉体状の製品をあらかじめ水で所定濃度に希釈した溶液状で使用した。図2に示すように、各薬剤の濃度に関し、AOSは0.45%とし、C12MES−Naは0.90%及び0.60%とし、C10MES−Naは0.95%とした。そして、8倍発泡の気泡を地山に30%添加すると仮定し、各薬剤の添加量を定めた。具体的には、土丹500gに対して気泡10.1ml(粉体で10.1g)となるように各薬剤を添加した。以下、試験結果について説明する。
各薬剤の発泡に関し、AOSと、C12MES−Na(0.90%)と、C10MES−Naについては、きめが細かい良好な微細気泡が得られることが確認された。一方、C12MES−Na(0.60%)については、発泡そのものは良好なものの、全体として水分過多の傾向がある(水っぽくなる)ことが確認された。このことから、C12MES−Na及びC10MES−Naは、AOSの2倍程度の濃度に調整することで、AOSと同程度の微細気泡が得られるといえる。また、水分過多の傾向はあるものの、C12MES−Na(0.60%)についても発泡性は良好であるといえる。
気泡の持続性に関し、気泡混合土をバットに拡げた直後において、AOSと、C12MES−Na(0.90%)と、C12MES−Na(0.60%)とを用いた気泡混合土では、それぞれ十分な量の気泡が土中に残っていた。ここで、濃度の異なるC12MES−Naを用いた気泡混合土では、いずれもAOSを用いた気泡混合土よりも気泡が多く残っていた。一方、C10MES−Naを用いた気泡混合土では、他の気泡混合土に比べて気泡が消えやすいことが確認された。
10分間静置した状態において、AOSを用いた気泡混合土では、土表面と土内部のそれぞれにおいて気泡が残っていることが確認された。C12MES−Na(0.90%)を用いた気泡混合土では、土表面にて気泡が少し残っており、土内部には十分な量の気泡が残っていることが確認された。C12MES−Na(0.60%)を用いた気泡混合土では、土表面の気泡は消えてしまうものの、土内部の気泡は残っていることが確認された。C10MES−Naを用いた気泡混合土では、土表面に気泡は残っていないが、土内部の気泡は残っていることが確認された。
30分間静置した状態において、AOSを用いた気泡混合土では、土表面の気泡は消えてしまったが、土内部の気泡は残っていることが確認された。C12MES−Na(0.90%)を用いた気泡混合土では、土表面に気泡は残っていないが、土内部に気泡が多少残っていることが確認された。C12MES−Na(0.60%)を用いた気泡混合土では、10分後の状態と同様に、土内部の気泡は残っていることが確認された。C10MES−Naを用いた気泡混合土では、10分後の状態と同様に、土内部の気泡は残っていることが確認された。
以上の結果を総括すると、気泡剤としてC12MES−Na(0.90%)を用いた場合には、攪拌から10分後までの期間において、AOSを用いた場合よりも良好な性状、すなわち発泡性が良好であり、かつ、気泡の持続性も良好であることが確認できた。また、攪拌から30分程度経過すると、土内部の気泡量がAOSを用いた場合よりも少なくなることから、シールドマシン1から排出された後における泡切れ性に関し、AOSを用いた場合よりも良好であることが確認できた。このため、AOSの代替品として十分に使用できると考えられる。
気泡剤としてC12MES−Na(0.60%)を用いた場合には、AOSを用いた場合よりも、初期の発泡性が良好であることが確認できた。また、静置状態における気泡の持続性はAOSよりも多少劣るものの、使用には支障がない程度と考えられる。このため、AOSの代替品として使用可能と考えられる。
気泡剤としてC10MES−Naを用いた場合には、AOSを用いた場合よりも発泡性や気泡の持続性が低いことが確認できた。しかしながら、AOSとの差はあまり大きくないため、土粒子がほぐれやすい地山などにおいては、気泡剤として使用することも可能と考えられる。
次に、気泡剤の魚毒性試験について説明する。この魚毒性試験では、ジャワメダカ(Oryzias javanicus)に対する半数致死濃度(LC50)を求めた。このジャワメダカは、マレー半島からジャワ、ボルネオ島の汽水に生息するメダカであり、化学物質に対する感受性が比較的高いこと、及び、海水用の試験魚としての有用性が報告されている。本実施形態では、化学物質に対する感受性の高いことが既知である、ふ化後2週前後の稚魚を用いて魚毒性試験を行った。
試験方法について説明する。この試験では、各薬剤の粉体状製品をあらかじめ水で希釈した溶液を用いた。具体的には、AOSと、C12MES−Naと、C14MES−Na及びC16MES−Naの混合物を用いた。ここで、C14MES−Naは、脂肪酸残基の炭素数が14のアルファスルホ脂肪酸メチルエステルのナトリウム塩であり、C16MES−Naは、上記炭素数が16のアルファスルホ脂肪酸メチルエステルのナトリウム塩である。C14,C16MES−Naの示性式を以下に示す。
なお、各薬剤の製品においては、対象成分の含有率が異なっている。例えば図3に示すように、AOS製品におけるAOS含有量は75.6%、C12−MES製品におけるMES含有量は81.4%、C14,C16−MES製品におけるMES含有量は98.2%である。魚毒性試験では対象成分の量を揃える必要があるので、希釈に際しては対象成分の含有率を加味して、溶解する粉体量を定めた。
この魚毒性試験では、所定濃度の試験液を100mL調製し、インキュベーターで26℃に維持した。試験液は、濃度に応じた量の薬剤を人工海水に溶解したものである。半数致死濃度(LC50)を求める観点から、試験液は、低濃度から高濃度までの複数種類を各薬剤に対して調整した。
そして、ジャワメダカの稚魚10個体を上記試験液に導入し、14時間明条件、10時間暗条件で96時間までの暴露試験を実施した。試験期間中、毎日新たに調製した試験水で換水した。試験水の水質は、pH7.9−8.4、溶存酸素濃度5.4mg/L以上、塩分3.3%前後で、いずれも良好な試験条件を維持できた。
魚毒性試験の結果を図3に示す。この試験結果(ジャワメダカに対するLC50)を求めるに際しては、解析用のプログラム(Ecotox-Statics,環境毒性学会)を用い、各薬剤の設定濃度に基づいてプロビット法により計算した。
なお、各薬剤の製品では対象成分の含有率が異なっているので、有効成分の濃度を揃えた場合の比較結果(原体換算)を図3(a)に示す。また、製品としても比較する観点から、製品基準の比較結果(製品換算)を図3(b)に示す。さらに、効果が明確になることから、代表的な気泡剤であるAOSでのLC50を値「1」とし、他の薬剤のLC50を、AOSでのLC50に対する比率で表した。仮に、AOSのLC50が濃度「100」であり、C12MES−NaのLC50が濃度「1000」であった場合、比率は「0.1」になる。すなわち、比率の値が小さいほど魚毒性が低いといえる。
C12MES−Naを用いた場合、図3(a)の原体換算において、比率0.0167(48h)、比率0.0199(96h)であった。この結果から、C12MES−Naの魚毒性は、AOSの魚毒性に対して1/60から1/50程度であるといえる。図3(b)の製品換算においても、比率0.0179(48h)、比率0.0213(96h)であったことから、製品レベルでも魚毒性が十分に低いことが確認された。
一方、C14,C16MES−Naを用いた場合、原体換算において比率2.1(48h)、比率2.5(96h)であり、製品換算において比率2.75(48h)、比率3.29(96h)であった。この結果から、C14,C16MES−Naの魚毒性は、AOSと同等であることが確認された。
魚毒性については魚のえらに対して作用するものとの知見があり、炭素数が多くなる程に悪影響をおよぼすといわれていることから、炭素数が少なくなれば悪影響も少なくなると考えられる。従って、C10MES−Naを用いた場合も、C12MES−Naを用いた場合と同様に、魚毒性は十分低くなると考えられる。
次に、残存性試験について説明する。この残存性試験では、海水や河川水に導入された気泡剤の残存率を経時的に測定する。図4に示すように、本実施形態では、先の2つの試験で良好な結果が得られたC12MES−Naと、代表的な気泡剤であるAOSの2種類について試験を行った。そして、溶液としては、海水と河川水の2種類用意し、それぞれについて薬剤の濃度を5mg/Lと50mg/Lに調整して試験を行った。
AOSは界面活性剤の中でも生分解性の良好な薬剤として知られている。そのことを裏付けるように、この残存性試験においても比較的早期から残存率の低下が確認できた。例えば、濃度50mg/Lの海水において、3時間後には残存率が半分以下になり、6日後には10%程度まで低下した。濃度50mg/Lの河川水においても同様の結果が得られた。濃度5mg/Lにおいても、3日後には海水及び河川とも残存率が10%程度まで低下した。
一方、C12MES−Naは、AOSには及ばなかったものの相応の分解性を示した。例えば、河川水の試験において、1日経過時点では濃度50mg/Lと5mg/Lのいずれも80%から90%が液中に残存していたが、3日後には濃度50mg/Lで残存率が15%に、濃度5mg/Lで残存率が35%に低下した。さらに、6日後には濃度50mg/Lと5mg/Lのいずれも残存率が1〜2%まで低下した。
また、海水については、3日経過時点で濃度50mg/Lと5mg/Lのいずれも80%から90%が液中に残存していた。その後、濃度50mg/Lについては、残存率が、6日後に66%まで、14日後に20%まで低下した。さらに、28日後には2%まで低下した。濃度50mg/Lについては、残存率が、6日後に38%まで、14日後に1%まで低下した。
この残存性試験から、C12MES−Naは、特に海水においてAOSよりも生分解に時間を要することが確認された。しかし、C12MES−Naにおける14日経過時の残存率が濃度50mg/Lで20%であること、及び、C12MES−Naの魚毒性はAOSに比べて極めて低いことから、実用上は何等支障がないと考えられる。
以上説明した各試験によって次のことが確認できた。
海水で生息する魚類への毒性に関し、脂肪酸残基の炭素数が12以下のMES−Naの毒性は、AOSの毒性に比べて極めて低いことが確認できた。発泡性(起泡性)に関し、C12,C10MES−Naは、AOSと遜色ないことが確認できた。生成された気泡の持続性に関し、C12MES−Naは、AOSと遜色ないことが確認できた。また、C10MES−Naは、AOSよりは劣るものの、土粒子がほぐれやすいような地山であれば、好適に用いられることが確認できた。
従って、C12MES−NaやC10MES−Naを、気泡シールド工法用の気泡材の主成分(気泡剤)として用いれば、毒性を低く抑えつつも気泡を安定的に生じさせることができるといえる。
以上の実施形態の説明は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に本発明にはその等価物が含まれる。例えば、次のように構成してもよい。
前述の実施形態では、脂肪酸残基の炭素数12以下のアルファスルホ脂肪酸メチルエステル塩として、C12MES−NaとC10MES−Naについて試験を行ったが、これらの薬剤に限定されるものではない。例えば、メチルエステル塩の部分に関し、カリウムなど他の種類のアルカリ金属塩であっても、発泡剤として機能するための主要部分が共通であるため、同等の作用効果を奏すると考えられる。
また、気泡剤に関し、C10MES−Naよりも脂肪酸残基の炭素数が少ない薬剤であっても、攪拌によって発泡して微細気泡が得られ、この微細気泡が気泡混合土の内部で既存の気泡剤と同程度の時間残るものであれば、好適に用いることができる。例えば、脂肪酸残基の炭素数が8のアルファスルホ脂肪酸メチルエステル塩(C8MES)については、好適に用いることができる。
本発明で用いられる気泡剤として、脂肪酸残基の炭素数が12以下のアルファスルホ脂肪酸メチルエステル塩(MES)を含有していれば特に限定されるものではない。そして、ハンドリング性を確保する観点から、使用する気泡剤全量に対する上記MESの含有比率は、好ましくは1〜100質量%、より好ましくは20〜100質量%、さらに好ましくは30〜90質量%である。
本発明に用いられるMESは、単一化合物であることが好ましいが、脂肪酸残基の炭素数が12以下のMESを含有していれば、混合物であってもよい。混合物を用いる場合は、脂肪酸残基の炭素数が10〜12のMESを10〜100質量%、脂肪酸残基の炭素数が14のMESを、0〜90質量%、炭素数16のMESを0〜10質量%の範囲で含有することが、良好な魚毒性を確保できることから好ましい。
本発明に用いられる気泡剤は、性能を損なわない範囲において、種類の異なる公知の界面活性剤(他の気泡剤に相当する)、例えば、アルキル硫酸塩(AS)、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩(AES)、アルファオレフィンスルホン酸塩(AOS)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(AE)と併用することも可能である。他の気泡剤を併用する場合には、MESと他の気泡剤の合計量を100質量%とした時、MESを10〜90質量%とすることが、良好な魚毒性を確保できる点で好ましい。
ところで、複数種類の気泡剤を混合して用いた場合、その組み合わせによっては掘削土の流動性が損なわれてしまうという知見がある。そこで、複数種類の気泡剤によるミニスランプ試験を行った。このミニスランプ試験において、本発明に係る気泡剤としてはC12MES−Naを用い、他の気泡剤としてはAOS、AES、ASを用いた。そして、これらの気泡剤を用いて気泡混合土を作製した。
まず、試験用のサンプルについて説明する。図5に示すように、第1サンプルは、濃度0.45%のAOS溶液を気泡剤として使用して作製されたものである。第2サンプルは、濃度0.45%のAES溶液を気泡剤として使用して作製され、第3サンプルは、濃度0.45%のAS溶液を気泡剤として使用して作製されたものである。第4サンプルは、濃度0.90%のC12MES−Na溶液を気泡剤として使用して作製され、第5サンプルは、濃度0.60%のC12MES−Na溶液を気泡剤として使用して作製されたものである。また、第6サンプルで使用する気泡剤は、濃度0.225%のAOS及び濃度0.45%のC12MES−Naを含有している溶液である。第7サンプルで使用する気泡剤は、濃度0.225%のAES及び濃度0.45%のC12MES−Naを含有している溶液である。第8サンプルで使用する気泡剤は、濃度0.225%のAS及び濃度0.45%のC12MES−Naを含有している溶液である。
各サンプルは、前述した気泡混合土の観察試験と同様の手順で作製した。すなわち、上記濃度の各気泡剤をミキサーによって発泡させ、試料土としての山砂に混合し、気泡が全体に行き渡る程度まで掻き混ぜた。各薬剤の添加量は、8倍発泡の気泡を地山に30%添加すると仮定して定めた。具体的には、山砂1kgに対して気泡剤が20.3gとなる割合で各薬剤を添加した。
作製された各サンプルついてミニスランプ試験を行った。このミニスランプ試験では、JIS A 1171に規定されるミニスランプコーン(上端内径50±0.5mm,下端内径100±0.5mm,高さ150±0.5mm)を用いた。また、手順は、JIS A 1101に規定されるスランプ試験に準拠して行った。簡単に説明すると、サンプルを略当量の3層に分けてミニスランプコーンに詰める。各層は、突き棒でならした後、一様に突く。その後、ミニスランプコーンに詰めたサンプルの上面をコーンの上端にあわせてならし、ミニスランプコーンを静かに鉛直に引き上げる。そして、サンプルの中央部において下がりを0.5cm単位で測定し、これをスランプとする。また、ミニスランプ試験において、気泡混合土の観察も行った。この観察では、掻き混ぜが終了した気泡混合土をバットに拡げて状態を観察した。以下、試験結果について説明する。
ミニスランプ試験に関し、スランプ値2.5cm〜10.0cmであり、泡が全体に残っていて纏まり感のあるサンプルを合格とした。この条件を満たせば、掘削土について必要な流動性が得られるためである。そして、気泡剤を単体で含有する第1〜第5サンプルのうち、ASを含有する第3サンプル以外の4つのサンプルは、この基準を満たしていた。
すなわち、各サンプルのスランプ値に関し、第1サンプル(AOS)は6.5cm、第2サンプル(AOS)は4.5cm、第4サンプル(C12MES−Na,0.90%)は3.0cm、第5サンプル(C12MES−Na,0.60%)は2.5cmであった。一方、第3サンプル(AS)は0.5cmであった。
C12MES−Naと他の気泡剤とが混合された第6〜第8サンプルは、何れも上記の基準を満たしていた。すなわち、各サンプルのスランプ値に関し、第6サンプル(AOS+C12MES−Na)は4.5cm、第7サンプル(AES+C12MES−Na)は2.5cm、第8サンプル(AS+C12MES−Na)は4.5cmであった。
また、第3サンプルを除く7つのサンプルにおいて、気泡混合土の全体が白っぽくなっており、気泡混合土の全体に気泡が混ざっていることが確認された。これに対し、第3サンプルでは、気泡の残存量が少ないことが確認された。
これらの結果より、C12MES−Naについては、他の気泡剤と併用しても流動性が損なわれないことが確認された。特に、ASとの組み合わせにおいては、顕著な作用を奏することが確認された。すなわち、AS単体の第3サンプルでは、スランプ値が0.5cmと不合格であったが、C12MES−NaとASとが併用された第8サンプルでは、スランプ値が4.5cmと合格範囲にまでスランプ値を上昇させることができた。
1…シールドマシン,2…スキンプレート,3…隔壁,4…カッター,5…カッターモータ,6…気泡注入管,7…スクリューコンベア,8…土圧センサ,9…チャンバー,10…支持アーム

Claims (4)

  1. 気泡シールド工法に用いられる気泡材であって、
    脂肪酸残基の炭素数が12以下のアルファスルホ脂肪酸メチルエステル塩を含有することを特徴とする気泡シールド工法用気泡材。
  2. 前記脂肪酸残基の炭素数が12又は10であることを特徴とする請求項1に記載の気泡シールド工法用気泡材。
  3. 前記メチルエステル塩がナトリウム塩であることを特徴とする請求項1又は2に記載の気泡シールド工法用気泡材。
  4. 気泡材の発泡で得られた微細気泡を混合することで、掘削土の流動性を向上させるようにした気泡シールド工法であって、
    前記気泡材は、
    脂肪酸残基の炭素数が12以下のアルファスルホ脂肪酸メチルエステル塩からなる気泡剤と前記気泡剤とは異なる種類の他の気泡剤を含有することを特徴とする気泡シールド工法。
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