JP2013067223A - ハイブリッド車 - Google Patents

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Abstract

【課題】走行中に車両のメインスイッチがOFF/ONされた場合にモータ及びインバータの発熱による温度上昇を抑制するハイブリッド車を提供する。
【解決手段】本明細書が開示するハイブリッド車100は、モータに電力を供給するインバータ12と、インバータ又はモータの少なくとも一方に冷媒を送るポンプ34と、ポンプを制御するコントローラ38を備える。コントローラ38は、運転席に備えられた車両のメインスイッチ21が走行中にOFFからONに切り換えられたときに、エンジン始動によるモータ回転数増分が予め定められた増分閾値を下回っている場合はポンプ34を第1出力で駆動し、モータ回転数増分が増分閾値を上回っている場合はポンプ34を第1出力よりも高い第2出力で駆動する。
【選択図】図2

Description

本発明は、エンジンとモータの2種類の動力源で走行するハイブリッド車に関する。
ハイブリッド車は、エンジン出力とモータ出力を組み合わせて走行トルクを決定する。また、車両制動時の運動エネルギを利用してモータを車軸側から逆駆動し、モータを発電機として用いてバッテリを充電する。モータは車両を加速するトルクを出力することもあれば、車両を減速させる負荷(発電機)となることもある。前者を力行と称し、後者を回生と称することがある。両者を統一的に扱うため、本明細書では、回生時にモータが負荷となる場合、即ち、モータが車両を減速させる方向のトルクを発生する場合も含めて、「モータ出力」と称する。即ち、ハイブリッド車は、制動時も含めて、エンジン出力とモータ出力を組み合わせて走行トルクを決定する。
ハイブリッド車は車輪を駆動するためのエンジンとモータを有することから、通常のエンジン車には無い、ハイブリッド車特有の様々な対策が講じられる。例えば、特許文献1には、ハイブリッド車において、走行中にエンジン停止信号が制御装置に入力されるとエンジンが強制的に停止されるのでモータに大電流が流れてしまい、メインバッテリの放電量が上限を超え、その結果、バッテリの寿命が低下してしまうことを防止する技術が開示されている。
特開2007−216833号公報
ハイブリッド車特有の対策の一つに、ドライバが走行中に誤って車両のメインスイッチをOFFしたり再度ONしたりしてしまったときの対策がある。ここで、車両のメインスイッチとは、一般には「イグニッションスイッチ」と呼ばれる、運転席に設けられているスイッチである。ハイブリッド車の場合は、ON状態で、インバータとメインバッテリをつなぐリレーが閉じ(電気系統とメインバッテリが接続され)、モータが駆動可能な状態となるとともに、エンジンも駆動可能な状態となる。OFF状態では、インバータとメインバッテリの間のリレーが開放されるとともに、エンジンの始動が禁止される(典型的には、燃料供給が遮断される)。以後、説明を簡単にするため、車両のメインスイッチをOFFした後に再度ONすることをOFF/ONと称することにする。
走行中にメインスイッチがOFF/ONされることは、通常の使用態様ではないが、ドライバが誤ってそのような操作を行ってしまうことがある。メインスイッチがOFFされると、エンジンとモータが停止する。その後、車両が走行している間にメインスイッチが再びONされると、車両の慣性力によりエンジンが車軸側から駆動させられ、その結果エンジンが再び始動する。このとき、車速が高いと、エンジン回転数の増加に伴ってモータの回転数が急激に変化し、大きな逆起電力が流れ、モータ(及びインバータ)が発熱する。従来はそのような状況に対して対策が講じられておらず、走行中にメインスイッチがOFF/ONされたときにはモータ(及びインバータ)の冷却装置は起動開始直後であり、モータ(及びインバータ)の急激な発熱への対応が遅れる。本明細書は、走行中に車両のメインスイッチがOFF/ONされた場合のモータ(及びインバータ)の発熱に対策する技術を提供する。
上記の課題に対し、本明細書が開示する技術は、走行中に車両のメインスイッチがOFFからONに切り換えられた場合、エンジン始動によるモータ回転数増分が大きければ、モータ及び/又はインバータに冷媒を送るポンプを高い出力で駆動する。定常走行時は、冷却装置のポンプは、冷媒の温度に応じてその出力が定められる。しかし、走行中にメインスイッチがOFFからONに切り換えられた場合は、冷媒温度によらず、モータ回転数増分に応じてポンプを高い出力で駆動する。具体的には、本明細書が開示するハイブリッド車は、インバータ又はモータの少なくとも一方に冷媒を送るポンプ(冷却装置のポンプ)を制御するコントローラを備え、そのコントローラが次の制御を行う。即ち、コントローラは、運転席に備えられた車両のメインスイッチが走行中にOFFからONに切り換えられたときに、エンジン始動によるモータ回転数増分が予め定められた増分閾値を下回っている場合はポンプを第1出力で駆動し、モータ回転数増分が増分閾値を上回っている場合はポンプを第1出力よりも高い第2出力で駆動する。即ち、本明細書によるハイブリッド車は、走行中のメインスイッチOFF/ONによるモータ発熱に備え、冷媒温度に関わらずに冷却装置のポンプを高出力側にシフトする。
走行中にメインスイッチがONに切り換えられるとエンジンが始動する。始動後のエンジン回転数は、そのときの車速とアクセル開度に依存して定まる。モータの負荷は、回転数の増分に依存するが、その増分は、エンジン始動後のエンジン回転数と車速に依存する。従って、メインスイッチがOFFからONに切り換えられたときのモータ回転数増分(その推定値)は、エンジン始動後の回転数と車速から算出することができる。
走行中にメインスイッチがOFF/ONされたときのモータの負荷は、次の動力分配機構を備えるハイブリッド車において顕著である。その動力分配機構はプラネタリギアを含み、プラネタリキャリアがエンジン(エンジンの出力軸)に連結しており、サンギアとリングギアの一方のギアが第1モータ(第1モータの出力軸)に連結しており他方のギアが第2モータ(の出力軸)に連結している。その他方のギアは、動力分配機構の出力軸に相当し、車軸に連結している。そのような動力分配機構では、エンジンと第1及び第2モータの出力の割合で車軸の出力トルクが定まる。なお、ここで、「連結している」とは、ギアとエンジンあるいはモータの出力軸が直結している場合だけでなく、他のギアあるいはベルトを介して係合している場合も含む。
上記の動力分配機構を有するハイブリッド車において、走行中のメインスイッチのOFF/ONがモータ(第1モータ)に多大な発熱を強いる原理を概説する(詳しくは実施例にて説明する)。上記の動力分配機構では、メインスイッチがOFFされると、エンジン回転、即ち、プラネタリキャリアの回転がゼロになる。そうすると、リングギアとサンギアは互いに異なる方向に回転する。サンギアが第1モータに連結しており、リングギアが第2モータと車軸に連結していると仮定すると、リングギアは、車両走行方向に応じた回転方向に回転するが、プラネタリキャリアの回転がゼロなので、サンギア(即ち第1モータ)はリングギアとは逆方向に回転する。その状態で、メインスイッチがONされるとエンジンが回転し出す。エンジン回転の上昇にともなってサンギア(即ち第1モータ)の回転方向が逆転することになる。即ち、走行中にメインスイッチがOFF/ONされると、第1モータには極めて短時間に、回転方向の反転を伴う大きな回転数変化が生じる。回転方向の反転を伴う大きな回転数変化によって、第1モータの負荷が増大し、発熱量も増大する。本明細書が開示する技術は、上記した動力分配機構を備えるハイブリッド車に特に有効である。
ハイブリッド車の駆動システムのブロック図である。 ハイブリッド車の冷却システムのブロック図である。 動力分配機構のギアセットのスケルトン図である。 動力分配機構を構成するプラネタリギアの共線図である。
図1に、実施例のハイブリッド車100の駆動系のブロック図を示す。ハイブリッド車100は、駆動源として、2個のモータ(第1モータ3(MG1)と第2モータ5(MG2))と、1個のエンジン2を備える。なお、車輪を駆動するのは主として第2モータ5であり、第1モータ3は、セルモータとして、及び発電機として機能する。第1モータ3は、定常走行時のエンジン2あるいは第2モータ5のトルクにより発電する。制動時は第2モータ5が発電機として機能する。2個のモータ3、5と動力分配機構4は、ドライブトレイン8を構成する。動力分配機構4は、エンジン2、第1モータ3、及び、第2モータ5の出力を合成/分配し車軸6に出力する。なお、前述したように、発電の際にモータが車軸に制動力を付与する場合も、「モータ出力」とみなす。即ち、ハイブリッド車100は、エンジン出力とモータ出力を組み合わせて走行トルク(減速トルクを含む)を決定する。
ハイブリッド車100は、夫々のモータに供給する電力を蓄えるメインバッテリ17を備える。なお、図示を省略しているが、ハイブリッド車100は、メインバッテリ17のほかに、補機(ヘッドライトやオーディオなどの低電力で駆動するデバイス)に電力を供給するサブバッテリを備える。メインバッテリ17の出力電圧は100[V]を超え、サブバッテリの出力電圧は12〜42[V]である。
バッテリ17はシステムメインリレー16を介して電圧コンバータ15に接続されている。電圧コンバータ15は2個のインバータ12a、12bと接続されている。2個のインバータ12a、12bが夫々第1モータ3、第2モータ5に交流電力を供給する。なお、以後、2個のインバータを総称する場合にはインバータ12と称する。
電圧コンバータ15は、メインバッテリ17の電圧をモータ駆動に適した電圧に昇圧する機能と、モータが生成した電力(回生エネルギによる電力)をメインバッテリ17の充電に適した電圧に降圧する機能を有する。電圧コンバータ15とインバータ12は、多数のスイッチング素子(IGBT等)を有する。駆動系を制御するパワーコントローラ13が、各スイッチング素子に与える指令(PWM信号)を生成する。パワーコントローラ13は、上位のコントローラであるHVコントローラ14からの指令を受けて電圧コンバータ15とインバータ12に与える指令を生成する。HVコントローラ14は、車速、モータやインバータを冷却する冷媒の温度、バッテリ残量(SOC:State Of Chage)、アクセル開度などの情報に基づき、駆動系が出力すべき走行トルクを算出し、その結果に基づいてパワーコントローラ13に対して適切な指令を出す。HVコントローラ14は、車速センサ22から車速を得る。
HVコントローラ14は、また、運転席に設けられている車両のメインスイッチ21の信号を受ける。車両のメインスイッチ21は、いわゆるイグニッションスイッチと呼ばれているものである。メインスイッチ21はロータリ式であり、次の4段階の状態を取り得る。
(1)OFF:車両システムが完全に停止した状態である(但し、時計やセキュリティシステムなど、常時通電を要するデバイスには電力が供給される)。
(2)ACC−ON(Ready−OFF):いわゆるアクセサリ−オンであり、オーディオやヘッドライト、エアコンなどへは電力が供給された状態である(ただし、それらのデバイスのスイッチがOFFであればそれらのデバイスは作動しない)。なお、メインバッテリ17をインバータ12に接続するリレー(システムメインリレー16)は開放されたままであり、駆動系には電力は供給されない。
(3)Ready−ON:システムメインリレー16が閉じた状態(メインバッテリ17と走行駆動系の電気系が接続された状態)である。この状態では、インバータ12に電力が供給される(ただし、インバータ12内のスイッチング素子が作動しないかぎり、モータへは電力は供給されない)。
(4)Cell−Start:いわゆるセルスタート状態であり、セルモータ(第1モータ3)が駆動し、エンジン2を始動させる。Cell−Start状態で運転者が手を離すと、メインスイッチ21は、スプリングの反力によりReady−ON位置に戻る。
HVコントローラ14は、メインスイッチ21の信号に基づき、システムメインリレー16を制御する。仮に車速がゼロでなくとも、HVコントローラ14は、メインスイッチ21がReady−ONの位置から、ACC−ONの位置、あるいは、OFFの位置に切り換えられると、システムメインリレー16を開放するとともに、エンジン2への燃料供給を停止する。即ち、メインスイッチ21がReady−ONの位置から、ACC−ONの位置、あるいは、OFFの位置に切り換えられると、車両の駆動系が停止する。以後、メインスイッチ21がONであるとは、Ready−ON状態あるいは、Cell−Start状態にあることを意味し、メインスイッチ21がOFFであるとは、ACC−ON状態、あるいは、上述したOFFの状態であることを意味する。別言すれば、メインスイッチ21がONであるとは、エンジン及びモータが作動しているかあるいは作動可能状態にあることを意味し、メインスイッチ21がOFFであるとは、エンジン及びモータが停止していること(エンジン及びモータの作動が禁止されていること)を意味する。
次に、ハイブリッド車100の冷却システムについて説明する。図2に冷却システムのブロック図を示す。冷却システムは、インバータ12(インバータ12a、12b)と、ドライブトレイン8内のモータ3、5を冷却する。冷却システムは、インバータ12とオイルクーラ37とリザーブタンク33とラジエータ31一巡する冷媒流路32内に冷媒を循環させて、インバータ12とモータ3、5を冷却する。なお、厳密には、冷媒流路32を流れる冷媒が直接モータ3、5を冷却するのではない。モータ3、5を内蔵したドライブトレイン8には、オイルを冷媒とする独自の冷媒流路42及びポンプ41が備えられている。冷媒流路32を流れる冷媒は、オイルクーラ37にてオイルの熱を奪う。冷却されたオイルがドライブトレイン8内を循環し、モータ3、5を冷却する。即ち、冷媒流路32を流れる冷媒は、別の冷媒(オイル)を介して間接的にモータ3、5を冷却する。なお、冷媒は、例えばLLCである。LLC(Long Life Coolant)とは、ラジエータ液と俗称されている冷媒であり、エチレングリコール等の不凍液である。
ラジエータ31は、車両が走行している間に受ける空気によって冷媒を冷却する。リザーブタンク33は、冷媒流路32を循環する冷媒を一時的に貯めておくタンクである。冷媒流路32には上記の他に、冷媒を循環させるポンプ34が備えられている。ポンプ34は電動ポンプである。ポンプ34には、その回転数を計測する回転数センサ35が備えられている。また、ポンプ34の近傍には、冷媒流路32を流れる冷媒の温度を計測する温度センサ36が備えられている。
ポンプ34は、冷却コントローラ38によって制御される。具体的には、冷却コントローラ38は、電圧指令によってポンプ34の出力を制御する。通常は、冷却コントローラ38は、温度センサ36によって計測される冷媒の温度に応じて、ポンプ34を制御する。冷却コントローラ38は、冷媒温度が高いほど、強い運転モード(ポンプ出力が大きいモード)でポンプ34を駆動する。なお、ポンプ出力とは、冷媒吐出能力であり、冷却システムの冷却能力に等価である。本実施例では、ポンプ34の運転モードは次の5段階に分かれている。(5)から(1)の順にポンプ出力が大きくなる。(1)スーパーHi/(2)Hi/(3)Mid/(4)Lo/(5)スーパーLo
図1、図2に示すように、ハイブリッド車100では、HVコントローラ14が、パワーコントローラ13、冷却コントローラ38と連携し、走行駆動力と冷却力を決定する。コントローラ群(HVコントローラ14、パワーコントローラ13、及び、冷却コントローラ38)は、走行中にメインスイッチ21がOFFからONに切り換えられた際、エンジン始動によるモータ回転数増分(第1モータ3の回転数増分)が予め定められた増分閾値を下回っている場合はポンプ34を第1出力(第1運転モード)で駆動し、モータ回転数増分が増分閾値を上回っている場合はポンプ34を第1出力よりも高い第2出力(第2運転モード)で駆動する。そのような制御の効果を説明するための準備として、次に、動力分配機構4の働きについて説明する。
図3は、動力分配機構4を構成するプラネタリギア50のスケルトン図である。プラネタリギア50は、サンギア51、プラネタリキャリア52、及び、リングギア53が組み合わさったギアセットである。プラネタリキャリア52は、エンジン2の出力軸に連結している。サンギア51は、第1モータ3の出力軸に連結している。リングギア53は、第2モータ5に連結している。なお、リングギア53の一部が第2モータ5のロータを構成している。また、リングギア53は、リングギア53に同軸に固定されているアウトプットギア54、アイドルギア55を介して車軸6に係合(連結)している。なお、図3の符号56は、車軸6に固定された伝達ギアである。上記構成の動力分配機構4により、エンジン2と第1モータ3、及び、第2モータ5の出力の割合で車軸6の出力トルクが定まる。プラネタリギア50の構造と機能は、良く知られているので詳しい説明は省略する。
図4に、プラネタリギア50の共線図を示す。グラフL1とL2は、いずれも車両が所定の車速で走行しているときのギア比を表すが、グラフL1はエンジン2が回転数C1で回転しているときのグラフを示しており、グラフL2はエンジン回転数がゼロのときのグラフを示している。リングギア53の回転数は、車軸の回転数に比例するため、エンジンが回転していても停止していても回転数R1である。車両が定常走行している場合は、エンジン2が駆動しており、グラフL1が示す回転数となる。このとき、第1モータ3に連結しているサンギア51の回転数はS1である。この場合、第1モータ3は発電している。
走行中にドライバが誤ってメインスイッチ21をOFFすると、エンジン2への燃料供給が停止し、エンジン2は停止する。第2モータ5も電力供給が遮断されて停止するが、車両は慣性力により走行し続けているため、リングギア53の回転数は、R1のままである。なお、リングギア53の回転数は、車速の低下に伴って低下する。リングギア53の回転数がR1のままエンジン回転数がC1からC2(ゼロ)に低下すると、サンギア51の回転数はS1からS2に低下する。即ち、各ギアの回転数の関係がグラフL1からグラフL2に変化する。図4の共線図から明らかなとおり、サンギア51の回転方向は反転する。
グラフL2の状態においてメインスイッチ21がOFFからONに切り換えられると、エンジン2が始動し、各ギアの回転数は、グラフL2からグラフL1へと戻る。なお、メインスイッチがOFFされてから短時間後にONに切り換えられた場合、車両の状態はOFF時とほぼ同じであるので、エンジン始動後の予定回転数はOFF直前の回転数C1となる。このとき、サンギア51(即ち第1モータ3)は、負回転から正回転への反転を含む急激な回転数変化(S1−S2)を起こす。回転数のこの反転を含む急激な変化により、第1モータ3には大きな電流が流れ、一気に発熱する。そこで、そのような第1モータ3の発熱による温度上昇を抑制するため、ハイブリッド車100は、メインスイッチ21が走行中にOFFからONに切り換えられた際、エンジン始動によるモータ回転数増分が予め定められた増分閾値を下回っている場合はポンプ34を第1出力で駆動し、モータ回転数増分が増分閾値を上回っている場合はポンプ34を第1出力よりも高い第2出力で駆動する。
発熱の大きさは、第1モータ3に加わる負荷に依存するが、その負荷は、第1モータ3の回転数変化(即ちサンギア51の回転数変化)の大きさに依存する。図4の場合、モータ回転数増分は、S1−S2である。走行中にエンジンが停止した場合の第1モータ3の回転数(サンギア51の回転数)は、リングギア53の回転数、即ち、車速で定まる。メインスイッチ21がONに切り換えられ、エンジンが再始動したときの第1モータ3の予想回転数は、リングギア53の回転数(即ち車速)と、エンジンの始動後の予定回転数(図4の回転数C1)で定まる。従って、HVコントローラ14は、メインスイッチ21がOFFからONに切り換えられた際、エンジン始動後のエンジン予定回転数と車速から、第1モータ3のモータ回転数増分を推定し、モータ回転数増分が大きければ、冷却システムのポンプ34を大出力で駆動する。
HVコントローラ14は、例えば、モータ回転数増分が予め定められた第1増分閾値を下回っている場合にはポンプ34を運転モード「Mid」で駆動し、モータ回転数増分が第1増分閾値を上回っており、第2増分閾値(第2増分閾値>第1増分閾値)を下回っている場合には、ポンプ34を運転モード「Hi」で駆動し、さらにモータ回転数増分が第2増分閾値を上回っている場合には、ポンプ34を運転モード「スーパ−Hi」で駆動する。前述したように、ポンプ34の出力は、「Mid」<「Hi」<「スーパーHi」である。なお、第1増分閾値、第2増分閾値、及び、第3増分閾値は、予めシミュレーションや実験により定めておけばよい。
以上説明したように、ハイブリッド車100は、運転席に備えられた車両のメインスイッチ21が走行中にOFFからONに切り換えられたときに、エンジン始動によるモータ回転数増分が予め定められた増分閾値を下回っている場合はポンプ34を第1出力で駆動し、モータ回転数増分が増分閾値を上回っている場合はポンプ34を第1出力よりも高い第2出力で駆動する。そのような制御ルールを導入することによって、走行中に誤ってメインスイッチがOFF/ONされたときにモータの発熱による温度上昇を抑制することができる。
本明細書が開示した技術の留意点を述べる。本明細書が開示する技術は、運転席に備えられたメインスイッチが走行中にOFFからONに切り換えられた際の処理に関する。但し、走行中であるから、本明細書が開示する技術は、厳密にいえば、ONからOFFに切り換えられ、その後、OFFからONに切り換えられるケースを想定している。
第1モータに大きな発熱が予想されるのは、実施例にて説明したように、メインスイッチがOFFからONに切り換えられた際に、モータ(第1モータ3)の回転が反転するときである。さらに詳しくは、第1モータに大きな発熱が予想されるのは、メインスイッチがOFFからONに切り換えられた際に、モータ(第1モータ3)の回転が反転するとともに回転数増分が既定の増分閾値を上回るときである。従って、コントローラは、メインスイッチがOFFからONに切り換えられた際に、モータ(第1モータ3)の回転が反転するとともに回転数増分が既定の増分閾値を上回っている場合に、増分閾値を下回っていた場合のポンプ出力よりも大きい出力でポンプ34を駆動するようにしてもよい。
モータ回転数増分は、メインスイッチがOFFからONに切り換えられた直後、第1モータ3の回転が上がりきる前にコントローラが推定する値であってもよく、あるいは、メインスイッチがOFFからONに切り換わってエンジンが再始動し、第1モータ3の回転数が実際に変化した後の実測値であってもよい。前者の場合は、エンジン始動後のエンジン予定回転数と車速からモータ回転数増分を推定することができる。
実施例のハイブリッド車は2モータ1エンジンを有し、プラネタリギアによる動力分配機構を備えた。本明細書が開示する技術は、そのようなタイプのハイブリッド車に限られない。例えば、1モータ1エンジンのハイブリッド車に対しても本明細書が開示した技術を適用することができる。
請求項における「コントローラ」が実行する処理は、実施例のパワーコントローラ13、HVコントローラ14、及び、冷却コントローラ38のいずれが実行してもよい。あるいは、請求項における「コントローラ」が実行する処理は、いくつかのコントローラが分担して実行してもよい。近年の自動車は機能ごとに個別のコントローラを有しているが、処理を実行する主体は、どのコントローラであってもよい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:エンジン
3:第1モータ
4:動力分配機構
5:第2モータ
6:車軸
8:ドライブトレイン
12a、12b:インバータ
13:パワーコントローラ
14:HVコントローラ
15:電圧コンバータ
16:システムメインリレー
17:メインバッテリ
21:メインスイッチ
22:車速センサ
31:ラジエータ
32:冷媒流路
33:リザーブタンク
34:ポンプ
35:回転数センサ
36:温度センサ
37:オイルクーラ
38:冷却コントローラ
41:ポンプ
42:冷媒流路
50:プラネタリギア
51:サンギア
52:プラネタリキャリア
53:リングギア
54:アウトプットギア
55:アイドルギア
100:ハイブリッド車

Claims (3)

  1. エンジンとモータが連動して回転するハイブリッド車であり、
    モータに電力を供給するインバータと、
    インバータ又はモータの少なくとも一方に冷媒を送るポンプと、
    ポンプを制御するコントローラと、
    を備えており、
    コントローラは、運転席に備えられた車両のメインスイッチが走行中にOFFからONに切り換えられたときに、エンジン始動によるモータ回転数増分が予め定められた増分閾値を下回っている場合はポンプを第1出力で駆動し、モータ回転数増分が増分閾値を上回っている場合はポンプを第1出力よりも高い第2出力で駆動することを特徴とするハイブリッド車。
  2. コントローラは、車速とエンジン始動後のエンジン回転数から前記モータ回転数増分を算出することを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車。
  3. プラネタリギアをさらに備えており、
    プラネタリキャリアがエンジンに連結しており、
    サンギアとリングギアの一方のギアが第1モータに連結しており、
    サンギアとリングギアの他方のギアが第2モータに連結しているとともに車軸に連結していることを特徴とする請求項1または2に記載のハイブリッド車。
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