第1の発明は、ピークカット運転する期間を設定するためのピークカット期間設定手段と、ピークカット運転する期間におけるピークカット運転する時間帯を設定するためのピークカット時間帯設定手段と、現在の年月日、曜日、時間を示すカレンダー情報を出力するカレンダー手段と、商品を収納する庫内を冷却または加熱する庫内温度調節手段と、前記庫内温度調節手段の運転を制御する運転制御手段とを有し、前記運転制御手段は、前記カレンダー手段のカレンダー情報が前記ピークカット期間設定手段で設定された期間内で前記ピークカット時間帯設定手段で設定された時間帯に入っている間は前記庫内温度調節手段を停止することを特徴とする自動販売機である。
上記構成において、ピークカット期間設定手段により、ピークカット運転する期間を自動販売機の設置する地域や場所の気温状況、電力事情(省エネ目標)、利用状況を考慮して柔軟に設定できると共に、ピークカット時間帯設定手段により、ピークカット運転する
期間におけるピークカット運転する時間帯を自動販売機の設置する地域や場所の気温状況、電力事情(省エネ目標)、利用状況を考慮して柔軟に設定できる。
そして、前記運転制御手段は、前記カレンダー手段のカレンダー情報が前記ピークカット期間設定手段で設定された期間内で前記ピークカット時間帯設定手段で設定された時間帯に入っている間は前記庫内温度調節手段を停止する(ピークカット運転を行う)。
したがって、ピークカット運転する期間を自動販売機の設置する地域や場所の気温状況、電力事情(省エネ目標)、利用状況を考慮して柔軟に設定できると共に、ピークカット運転する期間におけるピークカット運転する時間帯を自動販売機の設置する地域や場所の気温状況、電力事情(省エネ目標)、利用状況を考慮して柔軟に設定できる。
そこで、原則として、従来の7〜9月の3ヶ月間の平日の午後1〜4時の3時間を含むように、ピークカット運転する期間とピークカット運転する期間におけるピークカット運転する時間帯とを、それぞれ、設定することにより、自動販売機の年間消費電力量を従来よりも更に低減することができる。
第2の発明は、第1の発明における前記ピークカット期間設定手段が、月単位でピークカット運転する期間を設定可能に構成されることを特徴とするものであり、ピークカット運転する期間を月単位で設定できるので、週単位や日単位でピークカット運転する期間を設定する場合と比べて、ピークカット運転する期間の設定作業が容易に行える。
第3の発明は、第1または第2の発明における前記ピークカット期間設定手段が、ピークカット運転する期間を複数設定可能に構成されることを特徴とするものであり、ピークカット運転する期間を複数設定できる。
そこで、夏場に加えて冬場にも、ピークカット運転を行って、飲料の加熱のための消費電力量を低減したり、例えば、6月と10月に7〜9月よりもピークカット運転条件が緩いピークカット運転を行うようにすることにより、自動販売機の年間消費電力量を従来よりも更に低減することができる。
第4の発明は、第2の発明における前記ピークカット時間帯設定手段が、月毎にピークカット運転する時間帯を設定可能に構成されることを特徴とするものであり、月毎にピークカット運転する時間帯を設定できる。
例えば、8月のピークカット運転する時間帯を7月や9月のピークカット運転する時間帯より長くすることにより、自動販売機の年間消費電力量を従来よりも更に低減することができる。
第5の発明は、第3の発明における前記ピークカット時間帯設定手段が、前記ピークカット期間設定手段で設定された複数の期間毎にピークカット運転する時間帯を設定可能に構成されることを特徴とするものであり、複数のピークカット期間毎にピークカット運転する時間帯を設定できる。
例えば、夏場に加えて冬場にもピークカット運転を行う場合は、冬場のピークカット運転に適した時間帯を冬場に設定して、冬場の飲料の加熱のための消費電力量を効果的に低減できる。
また、例えば、6月と、7〜9月と、10月の3つの期間でピークカット運転を行う設定をした場合は、7〜9月よりも電力需要の少ない6月と10月のピークカット運転する
時間帯を7〜9月のピークカット運転する時間帯より短くして、6月と10月の時間帯による商品温度の変動を小さくして商品価値を高めることができる。
第6の発明は、第1から第5の発明における前記ピークカット期間設定手段が、ピークカット期間に休日を含む設定が可能に構成されていることを特徴とするものである。
従来は、7〜9月の3ヶ月間は、平日に限定してピークカット運転していたが、休日もピークカット運転するように設定することにより、自動販売機の年間消費電力量を従来よりも更に低減することができる。
第7の発明は、第1から第6の発明における前記カレンダー手段のカレンダー情報が所定条件を満たした場合にピークカット運転の対象を複数の前記庫内温度調節手段の内の特定の庫内温度調節手段に限定するためのピークカット対象限定手段を有し、前記運転制御手段は、前記カレンダー手段のカレンダー情報が前記所定条件を満たした場合に複数の前記庫内温度調節手段の内で前記ピークカット対象限定手段で限定されていない庫内温度調節手段についてはピークカット運転のために停止しないことを特徴とするものである。
例えば、冷却または加熱のための複数の庫内温度調節手段のいずれかが、他より消費電力量が少ない場合に、その消費電力量が少ない庫内温度調節手段については、ピークカット運転のために停止しないようにすることにより、商品価値を高めることができる。
第8の発明は、第7の発明における前記ピークカット対象限定手段により、前記カレンダー手段のカレンダー情報が所定の冬季条件を満たした場合にピークカット運転の対象を複数の前記庫内温度調節手段の内の庫内加熱手段に限定した場合、前記運転制御手段は、前記カレンダー手段のカレンダー情報が前記冬季条件を満たした場合に複数の前記庫内温度調節手段の内で前記庫内加熱手段以外の庫内温度調節手段についてはピークカット運転のために停止しないことを特徴とするものである。
例えば、商品の加熱に電気ヒータよりも消費電力量が少ないヒートポンプを用いている場合に、ヒートポンプによる加温運転をピークカット運転のために停止しないようにすることにより、商品価値を高めることができる。
第9の発明は、第1から第8の発明に加えて、ピークカット運転中にピークカット運転を解除する所定条件を満たした場合にピークカット運転を解除するかしないかを設定するピークカット解除設定手段を備え、前記ピークカット解除設定手段でピークカット運転を解除する設定をした場合には、前記運転制御手段は、ピークカット運転中にピークカット運転を解除する所定条件を満たせば前記ピークカット時間帯設定手段で設定された時間帯から外れなくてもピークカット運転を解除し、逆に、前記ピークカット解除設定手段でピークカット運転を解除しない設定をした場合には、前記運転制御手段は、ピークカット運転中にピークカット運転を解除する所定条件を満たしても前記ピークカット時間帯設定手段で設定された時間帯から外れるまで前記庫内温度調節手段を停止することを特徴とするものである。
従来では、ピークカット運転中にピークカット運転を解除する所定条件を満たした場合、例えば、ピークカット運転により冷却装置の運転を停止している時に、冷却販売する商品が収納された庫内の温度が上昇して所定の上限温度に達した場合には、商品価値を損なわないように、通常運転に戻るようにしていたが、ピークカット解除設定手段でピークカット運転を解除しない設定をした場合には、ピークカット運転を解除する所定条件を満たしてもピークカット時間帯から外れるまで庫内温度調節手段を停止できる。
そのため、多少、商品価値を損なっても、消費電力量低減を優先しなければならない事情のある設置場所の自動販売機については、消費電力量低減を優先させる設定をして、自動販売機の年間消費電力量を従来よりも更に低減することができる。
第10の発明は、第1から第9の発明に加えて、自動販売機の扉の開放時間を計測する扉開放時間計測手段を有し、ピークカット運転中に前記扉開放時間計測手段で計測した前記扉の開放時間が所定時間以上になった場合に、前記運転制御手段は、所定条件を満たすまでピークカット運転を解除して前記庫内温度調節手段を連続運転することを特徴とするものである。
上記構成において、ピークカット運転中に扉開放時間計測手段で計測した扉の開放時間が前記所定時間以上になった場合に、運転制御手段は、所定条件を満たすまでピークカット運転を解除して庫内温度調節手段を連続運転するので、ピークカット運転中に扉が所定時間以上開放された場合に、庫内温度調節手段を連続運転して商品温度を元に戻した(補充された商品を保存温度にした)後に、ピークカット運転に戻すことができる。
したがって、ピークカット運転中に、扉が所定時間以上開放されたことが原因で、冷却の場合、収納された庫内の温度が上昇(加温の場合は下降)して所定の上限温度(加温の場合は下限温度)に達すると、通常運転に戻す従来の自動販売機と異なる制御で、自動販売機の年間消費電力量の低減、または、電力需要の平準化に貢献できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における自動販売機のピークカット運転に関連する要部の制御ブロック図、図2は同実施の形態における自動販売機の通常運転とピークカット運転の切り替え動作を示すフローチャートである。
図1に示すように、本実施の形態の自動販売機は、ピークカット運転する期間を設定するためのピークカット期間設定手段1と、ピークカット運転する期間におけるピークカット運転する時間帯を設定するためのピークカット時間帯設定手段2と、現在の年月日、曜日、時間を示すカレンダー情報を出力するカレンダー手段3と、商品を収納する庫内を冷却または加熱する庫内温度調節手段4と、庫内温度調節手段4の運転を制御する運転制御手段5とを有する。
そして、運転制御手段5は、カレンダー手段3のカレンダー情報がピークカット期間設定手段1で設定された期間内でピークカット時間帯設定手段2で設定された時間帯に入っている間は、冷却販売する商品が収納された庫内の温度が上昇して所定の上限温度に達した場合等のピークカット運転を解除する所定条件が満たされない限り、庫内温度調節手段4を停止する。
なお、カレンダー手段3と、運転制御手段5は、自動販売機の主制御部6内に構成される。また、ピークカット期間設定手段1と、ピークカット時間帯設定手段2は、ピークカット設定手段7内に構成される。
また、庫内温度調節手段4は、圧縮機と庫外熱交換器(凝縮器)と減圧手段と庫内熱交換器(蒸発器)とを順次環状に連接した冷凍サイクルと、庫外熱交換器用送風機と、庫内熱交換器用送風機とを有する冷却システム、または、冷凍サイクルの庫外熱交換器を蒸発器、庫内熱交換器を凝縮器に切り替え可能にした以外は冷却システムと同様の構成のヒー
トポンプ冷却加温システム、または、庫内を加熱する電気ヒータで構成される。
ピークカット期間設定手段1は、ピークカットを実施する期間の開始日と終了日とを設定することによりピークカット期間を設定することも可能であるが、期間の設定作業を容易にするために、月単位でピークカット運転する期間を設定できるようにしている。
なお、月単位の設定は、ピークカットを実施する月を、それぞれ入力または選択するようにしても、ピークカットを実施する期間の開始する月と終了する月とを設定するようにしても構わない。
ピークカット時間帯設定手段2は、ピークカット運転する期間におけるピークカットを開始する時刻と終了する時刻とを設定することにより、ピークカット運転する時間帯を設定する。
カレンダー手段3は、特定の商品収納室(庫内)で季節により加温販売可能な商品を加温販売する場合や、季節により庫内設定温度を変える場合にも、利用され、最初に現在の年月日、時刻を手動で設定するものでも、標準電波を受信する等して自動で時刻合わせするものでも構わない。
以上のように構成された本実施の形態の自動販売機について、以下、図2を参照しながら、通常運転とピークカット運転の切り替え動作を説明する。
なお、ここでは、最初は、ピークカット期間設定手段1で設定された期間前の状態(通常運転中)であったと仮定して、説明する。
まず、STEP1で、運転制御手段5が、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の年月日)とピークカット期間設定手段1で設定された期間とを比較する。
そして、STEP1での比較の結果、まだ、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の年月日)がピークカット期間設定手段1で設定された期間内に入っていなければ、STEP1をNO側に分岐して、庫内温度調節手段4は通常運転を継続する(STEP4からエンドに進んだ後、スタートに戻る)。
時間の経過により、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の年月日)がピークカット期間設定手段1で設定された期間内に入れば、STEP1をYES側に分岐して、STEP2に進む。
次のSTEP2では、運転制御手段5が、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の時刻)とピークカット時間帯設定手段2で設定された時間帯とを比較する。
そして、STEP2での比較の結果、また、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の時刻)がピークカット時間帯設定手段2で設定された時間帯内に入っていなければ、STEP2をNO側に分岐して、庫内温度調節手段4は通常運転を継続(STEP4からエンドに進んだ後、スタートに戻る)。
時間の経過により、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の時刻)がピークカット時間帯設定手段2で設定された時間帯内に入れば、STEP2をYES側に分岐して、STEP3に進み、運転制御手段5が庫内温度調節手段4を停止して、ピークカット運転を開始する。
そして、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の時刻)がピークカット時間帯設定手段2で設定された時間帯内に入っている間は、STEP1をYES側に分岐し、STEP2をYES側に分岐して、STEP3に進み、ピークカット運転を継続する(庫内温度調節手段4は停止)。
時間の経過により、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の時刻)がピークカット時間帯設定手段2で設定された時間帯から外れると、STEP2をNO側に分岐して、次のSTEP4で、運転制御手段5が庫内温度調節手段4の運転を再開(ピークカット運転を終了)する。
なお、カレンダー手段3のカレンダー情報がピークカット期間設定手段1で設定された期間内でピークカット時間帯設定手段2で設定された時間帯に入っている間(ピークカット運転中)であっても、冷却販売する商品が収納された庫内の温度が上昇して商品価値に影響が出てくる所定のピークカット解除温度に到達した場合や加温販売する商品が収納された庫内の温度が低下して商品価値に影響が出てくる所定のピークカット解除温度に到達した場合等のピークカット運転を解除する所定条件が満たされた場合は、運転制御手段5が庫内温度調節手段4の運転を再開(ピークカット運転を終了)する。
なお、本実施の形態では、通常運転とピークカット運転とを切り替える動作を説明しているが、ピークカット運転の開始する時刻の直前の数時間の間については、庫内温度と庫内設定温度とに基づいて庫内温度が所定の商品の保存温度になるように庫内温度調節手段4を運転する、所謂、通常運転を行う代わりに、庫内温度に関係なく庫内温度調節手段4を強制的に連続運転させても構わない。
ここで、庫内が冷却に設定されている時のピークカット運転とは、運転制御手段5により、庫内温度調節手段4の冷却システムの圧縮機と送風機の運転を停止することにより、冷却運転を停止することである。
また、庫内が加温に設定されている時のピークカット運転とは、運転制御手段5により、庫内温度調節手段4のヒートポンプ冷却加温システムと電気ヒータの両方、または、ヒートポンプ冷却加温システムでの加熱に比べて加熱時の消費電力量が多い電気ヒータのみを停止することである。
以上説明したように本実施の形態の自動販売機は、ピークカット運転する期間を設定するためのピークカット期間設定手段1と、ピークカット運転する期間におけるピークカット運転する時間帯を設定するためのピークカット時間帯設定手段2と、現在の年月日、曜日、時間を示すカレンダー情報を出力するカレンダー手段3と、商品を収納する庫内を冷却または加熱する庫内温度調節手段4と、庫内温度調節手段4の運転を制御する運転制御手段5とを有している。
そして、運転制御手段5は、カレンダー手段3のカレンダー情報がピークカット期間設定手段1で設定された期間内でピークカット時間帯設定手段2で設定された時間帯に入っている間は、冷却販売する商品が収納された庫内の温度が上昇して所定の上限温度に達した場合等のピークカット運転を解除する所定条件が満たされない限り、庫内温度調節手段4を停止するのである。
上記構成において、ピークカット期間設定手段1により、ピークカット運転する期間を自動販売機の設置する地域や場所の気温状況、電力事情(省エネ目標)、利用状況を考慮して柔軟に設定できると共に、ピークカット時間帯設定手段2により、ピークカット運転する期間におけるピークカット運転する時間帯を自動販売機の設置する地域や場所の気温
状況、電力事情(省エネ目標)、利用状況を考慮して柔軟に設定できる。
そして、運転制御手段5は、カレンダー手段3のカレンダー情報がピークカット期間設定手段1で設定された期間内でピークカット時間帯設定手段2で設定された時間帯に入っている間は庫内温度調節手段4を停止する(ピークカット運転を行う)。
したがって、ピークカット運転する期間を自動販売機の設置する地域や場所の気温状況、電力事情(省エネ目標)、利用状況を考慮して柔軟に設定できると共に、ピークカット運転する期間におけるピークカット運転する時間帯を自動販売機の設置する地域や場所の気温状況、電力事情(省エネ目標)、利用状況を考慮して柔軟に設定できる。
そこで、原則として、従来の7〜9月の3ヶ月間の平日の午後1〜4時の3時間を含むように、ピークカット運転する期間とピークカット運転する期間におけるピークカット運転する時間帯とを、それぞれ、設定することにより、自動販売機の年間消費電力量を従来よりも更に低減することができる。
さらに、ピークカット期間設定手段1が、月単位でピークカット運転する期間を設定可能に構成される場合は、ピークカット運転する期間を月単位で設定できるので、週単位や日単位でピークカット運転する期間を設定する場合と比べて、ピークカット運転する期間の設定作業が容易に行える。
さらに、ピークカット期間設定手段1が、ピークカット運転する期間を複数設定可能に構成される場合は、ピークカット運転する期間を複数設定できる。
そこで、夏場に加えて冬場にも、ピークカット運転を行って、飲料の加熱のための消費電力量を低減したり、例えば、6月と10月に7〜9月よりもピークカット運転条件が緩いピークカット運転を行うようにすることにより、自動販売機の年間消費電力量を従来よりも更に低減することができる。
また、ピークカット期間設定手段1が、月単位でピークカット運転する期間を設定可能に構成される場合は、ピークカット時間帯設定手段2が、月毎にピークカット運転する時間帯を設定可能に構成されることが好ましい。
そのようにした場合は、例えば、8月のピークカット運転する時間帯を7月や9月のピークカット運転する時間帯より長くすることにより、自動販売機の年間消費電力量を従来よりも更に低減することができる。
また、ピークカット期間設定手段1が、ピークカット運転する期間を複数設定可能に構成される場合は、ピークカット時間帯設定手段2が、ピークカット期間設定手段1で設定された複数の期間毎にピークカット運転する時間帯を設定可能に構成されることが好ましい。
そのようにした場合は、例えば、夏場に加えて冬場にもピークカット運転を行う場合は、冬場のピークカット運転に適した時間帯を冬場に設定して、冬場の飲料の加熱のための消費電力量を効果的に低減できる。
また、例えば、6月と、7〜9月と、10月の3つの期間でピークカット運転を行う設定をした場合は、7〜9月よりも電力需要の少ない6月と10月のピークカット運転する時間帯を7〜9月のピークカット運転する時間帯より短くして、6月と10月の時間帯による商品温度の変動を小さくして商品価値を高めることができる。
また、従来は、7〜9月の3ヶ月間は、平日に限定してピークカット運転していたが、ピークカット期間設定手段1を、ピークカット期間に休日を含む設定が可能に構成し、休日もピークカット運転するように設定することにより、自動販売機の年間消費電力量を従来よりも更に低減することができる。
(実施の形態2)
図3は本発明の実施の形態2における自動販売機のピークカット運転に関連する要部の制御ブロック図、図4は同実施の形態における自動販売機の通常運転とピークカット運転の切り替え動作を示すフローチャートである。
本実施の形態は、図3に示すように、実施の形態1におけるピークカット設定手段7に、カレンダー手段3のカレンダー情報が所定条件を満たした場合にピークカット運転の対象を複数の庫内温度調節手段4,4aの内の特定の庫内温度調節手段4aに限定するためのピークカット対象限定手段8を加えている。
そして、運転制御手段5が、カレンダー手段3のカレンダー情報が所定条件を満たした場合に複数の庫内温度調節手段4,4aの内でピークカット対象限定手段8で限定されていない庫内温度調節手段4についてはピークカット運転のために停止しないものである。
もう少し具体的に説明すれば、ピークカット対象限定手段8により、カレンダー手段3のカレンダー情報が所定の冬季条件を満たした場合にピークカット運転の対象を複数の庫内温度調節手段4,4aの内の庫内加熱手段(電気ヒータ)4aに限定した場合、運転制御手段5は、カレンダー手段3のカレンダー情報が冬季条件を満たした場合に複数の庫内温度調節手段4,4aの内で庫内加熱手段(電気ヒータ)4a以外の庫内温度調節手段(冷却システムとヒートポンプ冷却加温システム)4についてはピークカット運転のために停止しないものである。
その他の構成は、実施の形態1と同様の構成であり、実施の形態1と同一構成については、同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
以上のように構成された本実施の形態の自動販売機について、以下、図4を参照しながら、通常運転とピークカット運転の切り替え動作を説明する。
なお、ここでは、本実施の形態の自動販売機が、冷却販売する商品と加熱販売する商品とを収納し、庫内温度調節手段4,4aとして、庫内温度調節手段(冷却システムとヒートポンプ冷却加温システム)4と庫内加熱手段(電気ヒータ)4aを用いており、最初は、ピークカット期間設定手段1で設定された冬季のピークカット期間前の状態(通常運転中)であったと仮定して、説明する。
まず、STEP1で、運転制御手段5が、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の年月日)とピークカット期間設定手段1で設定された期間とを比較する。
そして、STEP1での比較の結果、まだ、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の年月日)がピークカット期間設定手段1で設定された冬季のピークカット期間内に入っていなければ、STEP1をNO側に分岐して、庫内温度調節手段4,4aは通常運転を継続する(STEP5からエンドに進んだ後、スタートに戻る)。
時間の経過により、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の年月日)がピークカット期間設定手段1で設定された冬季のピークカット期間内に入れば、STE
P1をYES側に分岐して、STEP2に進む。
次のSTEP2では、運転制御手段5が、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の時刻)とピークカット時間帯設定手段2で設定された冬季のピークカット時間帯とを比較する。
そして、STEP2での比較の結果、また、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の時刻)がピークカット時間帯設定手段2で設定された冬季のピークカット時間帯内に入っていなければ、STEP2をNO側に分岐して、庫内温度調節手段4,4aは通常運転を継続(STEP5からエンドに進んだ後、スタートに戻る)。
時間の経過により、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の時刻)がピークカット時間帯設定手段2で設定された冬季のピークカット時間帯内に入れば、STEP2をYES側に分岐して、STEP3に進む。
次のSTEP3では、運転制御手段5が、カレンダー手段3のカレンダー情報が冬季条件を満たした場合で庫内加熱手段(電気ヒータ)4aが用いられているか判断する。
そして、STEP3での判断の結果、カレンダー手段3のカレンダー情報が冬季条件を満たしており、庫内加熱手段(電気ヒータ)4aが用いられている場合は、庫内加熱手段(電気ヒータ)4aについては、STEP4に進み、運転制御手段5が庫内加熱手段(電気ヒータ)4aを停止して、ピークカット運転を開始する。
一方、庫内温度調節手段(冷却システムとヒートポンプ冷却加温システム)4については、STEP3をNO側に分岐して、STEP5に進み、(冷却システムとヒートポンプ冷却加温システム)4については、通常運転を継続(STEP5からエンドに進んだ後、スタートに戻る)。
そして、庫内加熱手段(電気ヒータ)4aについては、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の時刻)がピークカット時間帯設定手段2で設定された冬季のピークカット時間帯内に入っている間は、STEP1をYES側に分岐し、STEP2をYES側に分岐し、STEP3をYES側に分岐して、STEP4に進み、ピークカット運転を継続する(庫内加熱手段(電気ヒータ)4aは停止)。
時間の経過により、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の時刻)がピークカット時間帯設定手段2で設定された冬季のピークカット時間帯から外れると、STEP2をNO側に分岐して、次のSTEP5で、運転制御手段5が庫内加熱手段(電気ヒータ)4aの運転を再開(ピークカット運転を終了)する。
以上説明したように本実施の形態の自動販売機は、ピークカット対象限定手段8により、カレンダー手段3のカレンダー情報が所定の冬季条件を満たした場合にピークカット運転の対象を複数の庫内温度調節手段4,4aの内の庫内加熱手段(電気ヒータ)4aに限定した場合、運転制御手段5は、カレンダー手段3のカレンダー情報が冬季条件を満たした場合に複数の庫内温度調節手段4,4aの内で庫内加熱手段(電気ヒータ)4a以外の庫内温度調節手段(冷却システムとヒートポンプ冷却加温システム)4についてはピークカット運転のために停止しないことを特徴とする。
そして、本実施の形態の自動販売機は、相対的に消費電力量が少ない庫内温度調節手段(冷却システムとヒートポンプ冷却加温システム)4については、ピークカット運転のために停止しないようにしたことにより、商品価値を高めることができる。
具体的には、電気ヒータの他に、商品の加熱に電気ヒータよりも消費電力量が少ないヒートポンプを用いており、ヒートポンプによる加温運転をピークカット運転のために停止しないようにしたことにより、商品価値を高めることができる。
(実施の形態3)
図5は本発明の実施の形態3における自動販売機のピークカット運転に関連する要部の制御ブロック図、図6は同実施の形態における自動販売機の通常運転とピークカット運転の切り替え動作を示すフローチャートである。
本実施の形態は、図5に示すように、実施の形態1におけるピークカット設定手段7に、ピークカット運転中にピークカット運転を解除する所定条件(庫内温度が商品価値に影響が出てくる所定のピークカット解除温度に到達)を満たした場合にピークカット運転を解除するかしないかを設定するピークカット解除設定手段9を備え、庫内に、庫内の温度をサーミスタ等で検知する庫内温度検知手段10を有している。
そして、ピークカット解除設定手段9でピークカット運転を解除する設定をした場合には、運転制御手段5が、ピークカット運転中にピークカット運転を解除する所定条件を満たせば(庫内温度検知手段10により検知した庫内温度がピークカット解除温度に到達すれば)ピークカット時間帯設定手段2で設定された時間帯から外れなくてもピークカット運転を解除するものである。
逆に、ピークカット解除設定手段9でピークカット運転を解除しない設定をした場合には、運転制御手段5は、ピークカット運転中にピークカット運転を解除する所定条件を満たしても(庫内温度検知手段10により検知した庫内温度がピークカット解除温度に到達しても)ピークカット時間帯設定手段2で設定された時間帯から外れるまで庫内温度調節手段4を停止するものである。
その他の構成は、実施の形態1と同様の構成であり、実施の形態1または実施の形態2と同一構成については、同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
以上のように構成された本実施の形態の自動販売機について、以下、図6を参照しながら、通常運転とピークカット運転の切り替え動作を説明する。
ここでは、ピークカット運転中にピークカット運転を解除する条件は、冷却販売する商品が収納された庫内の温度が上昇して商品価値に影響が出てくる所定のピークカット解除温度に到達した場合や加温販売する商品が収納された庫内の温度が低下して商品価値に影響が出てくる所定のピークカット解除温度に到達した場合である。
最初は、ピークカット期間設定手段1で設定された期間前の状態(通常運転中)であったと仮定して、ピークカット解除設定手段9でピークカット運転を解除しない設定をしている場合から説明する。
まず、STEP1で、運転制御手段5が、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の年月日)とピークカット期間設定手段1で設定された期間とを比較する。
そして、STEP1での比較の結果、まだ、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の年月日)がピークカット期間設定手段1で設定された期間内に入っていなければ、STEP1をNO側に分岐して、庫内温度調節手段4は通常運転を継続する(STEP5からエンドに進んだ後、スタートに戻る)。
時間の経過により、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の年月日)がピークカット期間設定手段1で設定された期間内に入れば、STEP1をYES側に分岐して、STEP2に進む。
次のSTEP2では、運転制御手段5が、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の時刻)とピークカット時間帯設定手段2で設定された時間帯とを比較する。
そして、STEP2での比較の結果、また、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の時刻)がピークカット時間帯設定手段2で設定された時間帯内に入っていなければ、STEP2をNO側に分岐して、庫内温度調節手段4は通常運転を継続(STEP5からエンドに進んだ後、スタートに戻る)。
時間の経過により、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の時刻)がピークカット時間帯設定手段2で設定された時間帯内に入れば、STEP2をYES側に分岐して、STEP3に進み、ピークカット解除設定手段9でピークカット運転を解除しない設定をしていれば、STEP3をYES側に分岐して、STEP4に進み、運転制御手段5が庫内温度調節手段4を停止して、ピークカット運転を開始する。
そして、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の時刻)がピークカット時間帯設定手段2で設定された時間帯内に入っている間は、STEP1をYES側に分岐し、STEP2をYES側に分岐し、STEP3をYES側に分岐して、STEP4に進み、ピークカット運転を継続する(庫内温度調節手段4は停止)。
時間の経過により、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の時刻)がピークカット時間帯設定手段2で設定された時間帯から外れると、STEP2をNO側に分岐して、次のSTEP5で、運転制御手段5が庫内温度調節手段4の運転を再開(ピークカット運転を終了)する。
次に、ピークカット解除設定手段9でピークカット運転を解除する設定をしている場合を説明する。
まず、STEP1で、運転制御手段5が、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の年月日)とピークカット期間設定手段1で設定された期間とを比較する。
そして、STEP1での比較の結果、まだ、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の年月日)がピークカット期間設定手段1で設定された期間内に入っていなければ、STEP1をNO側に分岐して、庫内温度調節手段4は通常運転を継続する(STEP5からエンドに進んだ後、スタートに戻る)。
時間の経過により、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の年月日)がピークカット期間設定手段1で設定された期間内に入れば、STEP1をYES側に分岐して、STEP2に進む。
次のSTEP2では、運転制御手段5が、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の時刻)とピークカット時間帯設定手段2で設定された時間帯とを比較する。
そして、STEP2での比較の結果、また、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の時刻)がピークカット時間帯設定手段2で設定された時間帯内に入っていなければ、STEP2をNO側に分岐して、庫内温度調節手段4は通常運転を継続(ST
EP5からエンドに進んだ後、スタートに戻る)。
時間の経過により、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の時刻)がピークカット時間帯設定手段2で設定された時間帯内に入れば、STEP2をYES側に分岐して、STEP3に進み、ピークカット解除設定手段9でピークカット運転を解除する設定をしていれば、STEP3をNO側に分岐して、STEP6に進む。
STEP6では、庫内温度検知手段10によって検知された庫内温度と、ピークカット解除温度(あらかじめ、庫内の商品価値が下がらないように設定された温度で、冷却設定の場合は上限温度、加温設定の場合は下限温度)に到達しているかを判定し、庫内温度検知手段10によって検知された庫内温度がピークカット解除温度に到達していなければ、STEP6をNO側に分岐して、STEP4に進み、運転制御手段5が庫内温度調節手段4を停止して、ピークカット運転を開始する。
そして、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の時刻)がピークカット時間帯設定手段2で設定された時間帯内に入っている間で、庫内温度検知手段10によって検知された庫内温度がピークカット解除温度に到達していない内は、STEP1をYES側に分岐し、STEP2をYES側に分岐し、STEP3をNO側に分岐し、STEP6をNO側に分岐して、STEP4に進み、ピークカット運転を継続する(庫内温度調節手段4は停止)。
そして、時間の経過により、または、外気温の影響により、または、商品補充のために自動販売機の前面扉が開けられた影響により、庫内温度検知手段10によって検知された庫内温度がピークカット解除温度に到達すれば、STEP6をYES側に分岐して、次のSTEP7で、運転制御手段5が庫内温度調節手段4の運転を再開(ピークカット運転を終了)する。
そして、STEP7で、運転制御手段5が庫内温度調節手段4の運転を再開(ピークカット運転を終了)した後は、ピークカット終了時刻までに、庫内温度がピークカット解除温度に到達していない温度になっても、ピークカット運転に戻らない(STEP7に進んだ後は、ピークカット時間帯から外れるまでは、STEP8をYES側に分岐して、STEP7に戻るループを繰り返す)。
一方、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の時刻)がピークカット時間帯設定手段2で設定された時間帯内に入っている間に、庫内温度検知手段10によって検知された庫内温度がピークカット解除温度に到達しなくても、時間の経過により、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の時刻)がピークカット時間帯設定手段2で設定された時間帯から外れると、STEP2をNO側に分岐して、次のSTEP5で、運転制御手段5が庫内温度調節手段4の運転を再開(ピークカット運転を終了)する。
以上のように本実施の形態は、ピークカット解除設定手段9でピークカット運転を解除する設定をした場合には、運転制御手段5が、ピークカット運転中にピークカット運転を解除する所定条件(庫内温度検知手段10によって検知され庫内温度が商品価値に影響が出てくる所定のピークカット解除温度に到達)を満たせば、ピークカット時間帯設定手段2で設定された時間帯から外れなくてもピークカット運転を解除し、逆に、ピークカット解除設定手段9でピークカット運転を解除しない設定をした場合には、運転制御手段5が、ピークカット運転中にピークカット運転を解除する所定条件を満たしてもピークカット時間帯設定手段2で設定された時間帯から外れるまで庫内温度調節手段4を停止する(ピークカット運転を継続する)ことを特徴とする。
従来では、ピークカット運転により冷却装置の運転を停止している時に、冷却販売する商品が収納された庫内の温度が上昇して所定の上限温度に達した場合には、商品価値を損なわないように、通常運転に戻るようにしていたが、ピークカット解除設定手段9でピークカット運転を解除しない設定をした場合には、庫内温度に関係なく、ピークカット時間帯から外れるまで庫内温度調節手段4を停止できる。
そのため、多少、商品価値を損なっても、消費電力量低減を優先しなければならない事情のある設置場所の自動販売機については、消費電力量低減を優先させる設定をして、自動販売機の年間消費電力量を従来よりも更に低減することができる。
(実施の形態4)
図7は本発明の実施の形態4における自動販売機のピークカット運転に関連する要部の制御ブロック図、図8は同実施の形態における自動販売機の通常運転とピークカット運転と連続運転の切り替え動作を示すフローチャートである。
本実施の形態は、図7に示すように、実施の形態3の構成に加えて、自動販売機の扉の開放時間を計測する扉開放時間計測手段11を有している。
そして、ピークカット解除設定手段9でピークカット運転を解除する設定をした場合には、ピークカット運転中にピークカット運転を解除する所定条件を満たし(庫内温度検知手段10により検知した庫内温度がピークカット解除温度に到達し)、扉開放時間計測手段11で計測した扉の開放時間が所定時間以上になった場合には、運転制御手段5が、所定条件を満たす(庫内温度検知手段10により検知した庫内温度が設定温度に戻る)までピークカット運転を解除して庫内温度調節手段4を連続運転する。
また、ピークカット解除設定手段9でピークカット運転を解除する設定をした場合には、ピークカット運転中にピークカット運転を解除する所定条件を満たし(庫内温度検知手段10により検知した庫内温度がピークカット解除温度に到達し)、扉開放時間計測手段11で所定時間以上の扉の開放を計測しなかった場合には、運転制御手段5が、ピークカット時間帯設定手段2で設定された時間帯から外れなくてもピークカット運転を解除するものである。
なお、ピークカット解除設定手段9でピークカット運転を解除しない設定をした場合の動作と、その他の構成は、実施の形態3と同様であり、実施の形態3と同一構成については、同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
以上のように構成された本実施の形態の自動販売機について、以下、図8を参照しながら、通常運転とピークカット運転と連続運転の切り替え動作を説明する。
ここでは、ピークカット運転中にピークカット運転を解除する条件は、冷却販売する商品が収納された庫内の温度が上昇して商品価値に影響が出てくる所定のピークカット解除温度に到達した場合や加温販売する商品が収納された庫内の温度が低下して商品価値に影響が出てくる所定のピークカット解除温度に到達した場合である。
最初は、ピークカット期間設定手段1で設定された期間前の状態(通常運転中)であったと仮定して、ピークカット解除設定手段9でピークカット運転を解除しない設定をしている場合から説明する。
まず、STEP1で、運転制御手段5が、カレンダー手段3が出力しているカレンダー
情報(現在の年月日)とピークカット期間設定手段1で設定された期間とを比較する。
そして、STEP1での比較の結果、まだ、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の年月日)がピークカット期間設定手段1で設定された期間内に入っていなければ、STEP1をNO側に分岐して、庫内温度調節手段4は通常運転を継続する(STEP5からエンドに進んだ後、スタートに戻る)。
時間の経過により、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の年月日)がピークカット期間設定手段1で設定された期間内に入れば、STEP1をYES側に分岐して、STEP2に進む。
次のSTEP2では、運転制御手段5が、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の時刻)とピークカット時間帯設定手段2で設定された時間帯とを比較する。
そして、STEP2での比較の結果、また、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の時刻)がピークカット時間帯設定手段2で設定された時間帯内に入っていなければ、STEP2をNO側に分岐して、庫内温度調節手段4は通常運転を継続(STEP5からエンドに進んだ後、スタートに戻る)。
時間の経過により、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の時刻)がピークカット時間帯設定手段2で設定された時間帯内に入れば、STEP2をYES側に分岐して、STEP3に進み、ピークカット解除設定手段9でピークカット運転を解除しない設定をしていれば、STEP3をYES側に分岐して、STEP4に進み、運転制御手段5が庫内温度調節手段4を停止して、ピークカット運転を開始する。
そして、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の時刻)がピークカット時間帯設定手段2で設定された時間帯内に入っている間は、STEP1をYES側に分岐し、STEP2をYES側に分岐し、STEP3をYES側に分岐して、STEP4に進み、ピークカット運転を継続する(庫内温度調節手段4は停止)。
時間の経過により、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の時刻)がピークカット時間帯設定手段2で設定された時間帯から外れると、STEP2をNO側に分岐して、次のSTEP5で、運転制御手段5が庫内温度調節手段4の運転を再開(ピークカット運転を終了)する。
次に、ピークカット解除設定手段9でピークカット運転を解除する設定をしている場合を説明する。
まず、STEP1で、運転制御手段5が、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の年月日)とピークカット期間設定手段1で設定された期間とを比較する。
そして、STEP1での比較の結果、まだ、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の年月日)がピークカット期間設定手段1で設定された期間内に入っていなければ、STEP1をNO側に分岐して、庫内温度調節手段4は通常運転を継続する(STEP5からエンドに進んだ後、スタートに戻る)。
時間の経過により、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の年月日)がピークカット期間設定手段1で設定された期間内に入れば、STEP1をYES側に分岐して、STEP2に進む。
次のSTEP2では、運転制御手段5が、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の時刻)とピークカット時間帯設定手段2で設定された時間帯とを比較する。
そして、STEP2での比較の結果、また、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の時刻)がピークカット時間帯設定手段2で設定された時間帯内に入っていなければ、STEP2をNO側に分岐して、庫内温度調節手段4は通常運転を継続(STEP5からエンドに進んだ後、スタートに戻る)。
時間の経過により、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の時刻)がピークカット時間帯設定手段2で設定された時間帯内に入れば、STEP2をYES側に分岐して、STEP3に進み、ピークカット解除設定手段9でピークカット運転を解除する設定をしていれば、STEP3をNO側に分岐して、STEP6に進む。
STEP6では、庫内温度検知手段10によって検知された庫内温度と、ピークカット解除温度(あらかじめ、庫内の商品価値が下がらないように設定された温度で、冷却設定の場合は上限温度、加温設定の場合は下限温度)に到達しているかを判定し、庫内温度検知手段10によって検知された庫内温度がピークカット解除温度に到達していなければ、STEP6をNO側に分岐して、STEP4に進み、運転制御手段5が庫内温度調節手段4を停止して、ピークカット運転を開始する。
そして、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の時刻)がピークカット時間帯設定手段2で設定された時間帯内に入っている間で、庫内温度検知手段10によって検知された庫内温度がピークカット解除温度に到達していない内は、STEP1をYES側に分岐し、STEP2をYES側に分岐し、STEP3をNO側に分岐し、STEP6をNO側に分岐して、STEP4に進み、ピークカット運転を継続する(庫内温度調節手段4は停止)。
そして、時間の経過により、または、外気温の影響により、または、商品補充のために自動販売機の前面扉が開けられた影響により、庫内温度検知手段10によって検知された庫内温度がピークカット解除温度に到達すれば、STEP6をYES側に分岐して、次のSTEP7に進む。
STEP7では、ピークカット運転中に扉開放時間計測手段11で所定時間以上の扉の開放を計測しているかを判定し、扉開放時間計測手段11で所定時間以上の扉の開放を計測していなければ、STEP7をNO側に分岐して、STEP8に進み、運転制御手段5が庫内温度調節手段4の運転を再開(ピークカット運転を終了)する。
そして、STEP8で、運転制御手段5が庫内温度調節手段4の運転を再開(ピークカット運転を終了)した後は、ピークカット終了時刻までに、庫内温度がピークカット解除温度に到達していない温度になっても、ピークカット運転に戻らない(STEP8に進んだ後は、ピークカット時間帯から外れるまでは、STEP9をYES側に分岐して、STEP8に戻るループを繰り返す)。
また、STEP7で、ピークカット運転中に扉開放時間計測手段11で所定時間以上の扉の開放を計測していれば、STEP7をYES側に分岐して、STEP10に進み、運転制御手段5が、庫内温度検知手段10により検知した庫内温度が設定温度に戻るまで(STEP11をYES側に分岐するまで)STEP11をNO側に分岐して、STEP10に戻るループを繰り返して、ピークカット運転を解除して庫内温度調節手段4を連続運転する。
そして、庫内温度調節手段4を連続運転した結果、ピークカット設定時間帯内(ピークカット終了時刻まで)に庫内温度検知手段10により検知した庫内温度が設定温度に戻れば、STEP6をNO側に分岐して、STEP4に進み、ピークカット運転を再開する(庫内温度調節手段4は停止)。
一方、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の時刻)がピークカット時間帯設定手段2で設定された時間帯内に入っている間に、ピークカット運転のためにSTEP6で庫内温度検知手段10によって検知された庫内温度がピークカット解除温度に到達しなくても、時間の経過により、カレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の時刻)がピークカット時間帯設定手段2で設定された時間帯から外れると、STEP2をNO側に分岐して、次のSTEP5で、運転制御手段5が庫内温度調節手段4の運転を再開(ピークカット運転を終了)する。
なお、STEP7で、ピークカット運転中に扉開放時間計測手段11で所定時間以上の扉の開放を計測したことにより、STEP7をYES側に分岐して、次のSTEP10で、運転制御手段5が、ピークカット運転を解除して庫内温度調節手段4を連続運転する場合は、扉が閉まっていることを確認して(扉が、まだ開いている状態であったならば、扉が閉まるのを待って)庫内温度調節手段4を連続運転するものとする。
また、STEP7をNO側に分岐して、次のSTEP8で、運転制御手段5が庫内温度調節手段4の運転を再開(ピークカット運転を終了)する場合も、扉が閉まっていることを確認して(扉が、まだ開いている状態であったならば、扉が閉まるのを待って)庫内温度調節手段4を運転するものとする。
このようにすることで、扉開放中の庫内温度調節手段4の運転による消費電力の無駄をなくすことができる。
ここで、扉の開閉状態は、扉開放時間計測手段11の計測値が、現在も増加していれば(扉開放時間計測用のタイマーが動作中であれば)扉が開いており、扉開放時間計測手段11の計測値が、現在は増加していないのであれば(扉開放時間計測用のタイマーが停止中であれば)扉が閉まっていると判断できる。
なお、図8のフローチャートでは、ピークカット運転中に扉開放時間計測手段11で所定時間以上の扉の開放を計測したことによる庫内温度調節手段4の連続運転を、庫内温度が設定温度に戻るまで行うようにしているが、庫内温度調節手段4の連続運転により庫内温度が設定温度に戻る前にカレンダー手段3が出力しているカレンダー情報(現在の時刻)がピークカット時間帯設定手段2で設定された時間帯から外れた場合に、連続運転を通常運転に切り替えるようにしても構わない。
以上のように本実施の形態は、ピークカット解除設定手段9でピークカット運転を解除する設定をした場合には、ピークカット運転中にピークカット運転を解除する所定条件を満たし(庫内温度検知手段10により検知した庫内温度がピークカット解除温度に到達し)、扉開放時間計測手段11で計測した扉の開放時間が所定時間以上になった場合には、運転制御手段5が、所定条件を満たす(庫内温度検知手段10により検知した庫内温度が設定温度に戻る)までピークカット運転を解除して庫内温度調節手段4を連続運転する。
そのため、ピークカット運転中に扉が所定時間以上開放された場合に、庫内温度調節手段4を連続運転して商品温度を元に戻した(補充された商品を保存温度にした)後に、ピークカット運転に戻すことができる。
したがって、ピークカット運転中に、扉が所定時間以上開放されたことが原因で、冷却の場合、収納された庫内の温度が上昇(加温の場合は下降)して所定の上限温度(加温の場合は下限温度)に達すると、通常運転に戻す従来の自動販売機と異なる制御で、自動販売機の年間消費電力量の低減、または、電力需要の平準化に貢献できる。