JP2013064837A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ベルト部材(中間転写ベルト)1の走行方向に沿って画像形成ユニット8〜11が配置され、その各感光体ドラム8a〜11aに対してベルト部材1を挟む位置に転写ローラ8e〜11eを備える。作像モードの切り替えにより、転写ローラ8e〜10eをベルト部材1に接触又は離れる位置に移動させる接離機構6等を有し、ベルト部材1の従動ローラ3をステアリングローラとし、ベルト部材1の周長を変えない方向に傾けてその寄り変動を制御する。さらに、作像モードの切り替え時にベルト部材1の姿勢が変化する領域に配置した位置調整ローラ20を、転写ローラ8e〜10eがベルト部材1から離れる作像モードでベルト部材1に所定の巻き付き角で接触させ、それを傾けることによりベルト部材1の幅方向の位置を調整する。
【選択図】 図1
Description
そのため、多色モード時にはベルト部材を複数の画像形成ユニットの全ての感光体に当接させ、単色モード時にはベルト部材を複数の画像形成ユニットのうちの一つの感光体にだけ当接させるように、その張り渡し姿勢を切り替える機構を備えている。
上記タンデム型のカラー画像形成装置においては、このベルトの寄り現象により、例えば中間転写ベルト上に各色の画像を重ねて転写する際に、各色の画像に相対的な位置ずれが発生し、それが色ずれや色むら等の原因になる。
そのため、高品質な出力画像すなわちカラー画像を得るには、ベルトの寄りを適切に修正する必要がある。
それにより、フルカラーモードへの切り替え時に、ベルト部材の寄りが原因で各色のトナー画像の転写位置が主走査方向(ベルトの幅方向)にずれて、色ずれした異常画像が発生することがある。
ステアリング方式ではまた、作像モードの切り替え時に急峻な寄り方向の変化が生じる。さらに、ベルト部材の張り渡し姿勢ごとにステアリングローラの安定位置が異なるという問題もある。
さらに、上記作像モードの切り替えによって上記ベルト部材の張り渡し姿勢が変化する領域における上記転写ローラと同じ側に、位置調整ローラを上記ベルト部材の幅方向に沿って配置し、上記一部の転写ローラが上記ベルト部材から離れる作像モードにおいて、上記位置調整ローラが上記ベルト部材に所定の巻き付き角で接触するようにし、その位置調整ローラを上記ベルト部材の周長を変えない方向に傾けることによって、そのベルト部材の幅方向の位置を調整するベルト位置調整手段を設けたことを特徴とする。
〔第1実施例の画像形成装置としての構成〕
図1は、この発明による画像形成装置の第1実施例の内部構成を示す概略図である。
この画像形成装置では、周回するベルト部材である中間転写ベルト1が、駆動ローラ2と従動ローラ3及び二次転写対向ローラ4と多数の従動ローラ50〜55によって、所定の張力をもって張り渡されている。
さらに、各画像形成ユニット8,9,10,11に対して中間転写ベルト1を挟んで対向する位置に、転写ローラである一次転写ローラ8e,9e,10e,11eが配置されている。
さらに、一次転写ローラ8eと9eとの間に、その間の中間転写ベルト1の下面に接するように位置調整ローラ20を設けている。この位置調整ローラ20の機能については、追って詳述する。
その二次転写位置から用紙搬送方向下流側には、用紙搬送装置17と定着器18、および排紙用搬送ローラ対19等が配設されている。
まず、各画像形成ユニット8,9,10,11での作像工程が順に開始され、各感光体ドラム8a,9a,10a,11aの表面が帯電器8c,9c,10c,11cによって均一に帯電され、画像書込ユニット22による光走査によって各色の画像に応じて露光されて、その各表面に静電潜像が形成される。それが現像器8d,9d,10d,11dの各色のトナーによってそれぞれ現像されて、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各トナー画像が順次形成される。
カラー画像が転写された用紙14は、用紙搬送装置17によって定着器18へ搬送され、そこで加熱及び加圧による定着処理がなされた後、複数の排紙用搬送ローラ対19によって図示していない排紙トレイに排出される。
こうした一連の画像形成動作において、中間転写ベルト1の位置がその幅方向にベルト寄りが発生すると、各画像形成ユニット8,9,10,11によって中間転写ベルト1上に転写されるトナー画像の位置に相対的なずれが生じ、それが出力画像(カラー画像)の色ずれや色むらとなって現れる。
ベルトエッジセンサ13は、中間転写ベルト1の走行経路上に配置され、中間転写ベルト1の側端(エッジ)位置を検出するもので、ベルト走行方向(矢示X方向)においてステアリングローラ3より下流側で、二次転ローラ5までの間のいずれかの位置に配置される。この実施例では、駆動ローラ2と二次転写対向ローラ4との間の位置に配置されている。
図2はそのベルトエッジセンサ13の具体的な構成例を示す概略図である。図2において、中間転写ベルト1の幅方向における一側端部に対して、接触子131の一端側131aをスプリング132の引っ張り力によって押し圧力をかけて接触させている。
例えば、図3に示すように、中間転写ベルト1の幅方向における一側端部(エッジ部)を介して発光ダイオード(LED)135と光量センサ136を対向させて配置したものであってもよい。この場合、LED135から射出された光が、中間転写ベルト1の幅方向における一側端部の位置によって光量センサ136に入射される光量が変化し、その光量に応じて光量センサ136の出力レベルが変化する。
図1に記載した実施例では、中間転写ベルト1を矢示X方向に周回走行させながら、ステッピングモータであるステアリングモータによって駆動されるカムやレバー等の移動機構によって、ステアリングローラ3の図1で紙面に垂直な方向に延びる軸の一端側を、上下方向に移動させる。それによって、ステアリングローラ3を中間転写ベルト1の周長を変えない方向に僅かに傾けて、中間転写ベルト1の幅方向の寄りを修正し、ベルトエッジセンサ13によって検出されるエッジ位置すなわちベルト位置が所定の基準位置になるように制御する。
ベルト位置〔μm〕は、ベルトエッジセンサ13によって検出される中間転写ベルト1の幅方向における一側端部の位置(エッジ位置)であり、寄りのない基準位置を0として、その基準位置からのずれ量をずれ方向に対応した正負のμm単位で示す値であり、曲線Aで示している。
横軸は、秒(s)単位の時間を20秒間隔で示している。
また、このような急激なベルト位置の変動時に作像した画像は色ずれなどの異常画像が発生することになる。
この発明は、ステアリングローラの他に別の寄り修正用のローラである位置調整ローラも用いて、この結果と同様なモード切り替え時の挙動が得られるようにするものである。
そこで、この発明の第1実施例の要部とその制御について、主として図6〜図11によって説明する。図6及び図7は、図1に示した画像形成装置におけるベルト部材である中間転写ベルト1とそれに接触し得る各ローラを示す図であり、図6は全色モードでの状態を、図7は単色モードでの状態をそれぞれ示している。これらの図に示す各部には全て図1の対応する各部と同じ符号を付している。
図8は、この発明の第1実施例における制御部30とその関連部分の構成を示すブロック図である。この図においても図1に示された各部には同一の符号を付している。
そして、駆動ローラ2の回転によって中間転写ベルト1を矢示X方向に所定の速度で周回させながら、ステアリングローラ3を前述したように、その軸の一端側を矢示aで示すように、中間転写ベルト1を引っ張る方向に直交する方向に移動させて僅かに傾けることによって、周長を変化させずにステアリング方式で寄りを制御する。すなわち、ベルトエッジセンサ13によって検出されるベルト位置が基準位置になるように、中間転写ベルト1の幅方向(紙面に垂直な方向)の寄りをなくすように制御する。
一次転写ローラ8e,9e,10e,11eが全て完全に水平であれば、作像モードを切り替えても中間転写ベルト1の張り渡し姿勢が変化しないはずであるが、実際にはそれぞれ僅かな傾きを有しているため、作像モードの切り替えによって中間転写ベルト1の張り渡し姿勢が変化し、前述した寄りが発生することになる。
あるいは、全色モードのときにも位置調整ローラ20の外周面が中間転写ベルト1に、巻き付け角なし(0度)か僅かな巻き付け角で接触するようにし、単色モードのときには、その巻き付け角が全色モードのときより大きい所定の巻き付け角になるようにしてもよい。
ステアリングモータドライバ33は、コントローラ31に制御されて、ステッピングモータであるステアリングモータ41を正逆方向にステップ回転させ、図示していない移動機構を介してステアリングローラ3を、前述したように中間転写ベルト1の周長を変えない方向(図6及び図7おける矢示a方向)に傾けて、ステアリング方式の寄り制御を行う。これらがステアリング制御手段に相当する。
このメモリ38は、コントローラ31内のROM、RAM、あるいはNVRAMなどのメモリが兼ねてもよい。
図6に示した全色モードで作像を開始すると、図9に示す処理を開始する。そして、先ずステップS1で「全色モードのベルト制御」を実行し、その後に全色モードで作像を行う。なお、この発明によれば、全色モードで作像を開始する際の中間転写ベルト1の寄り変動は少ないので、画像品質の要求が厳しくなく多少の色ずれは許容できる場合には、全色モードで作像を開始してから、「全色モードのベルト制御」を並行して行うようにしてもよい。
「ステコン制御」は、ステッピングモータであるステアリングモータ41を正方向又は逆方向にステップ回転させ、ステアリングローラ3を中間転写ベルト1の周長を変えない方向に傾けて、ステアリング方式の寄り制御を行うことである。
全色モードで作像を開始してから、「全色モードのベルト制御」を並行して行う場合にも、図11に示すサブルーチンと同様なベルト制御を全色モードでの作像処理と並行して実行するが、ステアリングローラの傾きの安定位置NAを記憶して保存した後は、その制御状態を維持して、全色モードでの作像処理を継続する。
ステップS3で終了しないと判断すると、ステップS4でモード切り替えか否かを判断し、モード切り替えでなければステップS2へ戻って全色モードで作像を繰り返し実行する。
このステップS6では、単色モードの作像処置と並行して「単色モードのベルト制御」を行う。それは、ベルト駆動モータ40によって中間転写ベルト1を回動させながら、先のステップS1の「全色モードのベルト制御」で保存した安定位置NAを目標値をとしてステコン制御を行うと共に、位置調整ローラ20を制御することである。
また、単色モードでは色ずれは発生しないが、この場合もベルトエッジセンサ13の検出値Psが所定条件を満たすように制御するのは、中間転写ベルト1の位置が幅方向にずれ過ぎると、他の部材に接触したりして回動不良を起こしたり、極端な場合は破損する恐れがあるし、どのモードでも中間転写ベルト1がなるべく所定の位置にあるのが動作の安定上望ましいからである。
ステップS7で終了しないと判断すると、ステップS8でモード切り替えか否かを判断し、モード切り替えでなければステップS6へ戻って、単色モードで作像処理と上述したベルト制御を繰り返し実行する。
以下、上述した処理を、ステップS3又はS7で終了と判断するまで繰り返し実行する。
図7に示した単色モードで作像を開始すると、図10に示す処理を開始する。
そして、図10のステップS21で単色モードで作像処理を実行し、それと並行して図9におけるステップS6で説明したような「単色モードのベルト制御」を実行する。
ステップS22で終了しないと判断すると、ステップS23でモード切り替えか否かを判断し、モード切り替えでなければステップS21へ戻って、単色モードで作像処理と上述したベルト制御を繰り返し実行する。
そのNAとN1との差(絶対値)が所定値未満であれば、モード切り替え直前のステアリングローラ3の位置と全色モードでのステアリングローラ3の安定位置との差が小さい(殆ど同じである)ので、そのままステップS27へ進んで全色モードの作像を実行する。この場合は待ち時間なく、直ちに全色モードの作像を開始できる。
最初は全色モードでのステアリングローラの安定位置NAが保存されていないため、|NA−N1|が所定値未満になることはなく、ステップS28で「全色モードのベルト制御」を実行することになる。
ステップS29で終了しないと判断すると、ステップS30でモード切り替えか否かを判断し、モード切り替えでなければステップS27へ戻って全色モードで作像を繰り返し実行する。
以下、上述した処理を、ステップS22又はS29で終了と判断するまで繰り返し実行する。
また、多少の色ずれが許容される場合には、前述したように、単色モードから全色モードに切り替えたときにも|NA−N1|の判断を行わずに、すぐに全色モードで作像を開始し、その処理と並行して全色モードのベルト制御と同様な制御を行うようにしてもよい。
次に、この発明による画像形成装置の第2実施例について、主に図12〜図22によって説明する。
この第2実施例の画像形成装置としての構成は、図1に示した第1実施例と略同様である。しかし、ステアリングローラ3は図1の位置より左方にずれた位置にあり、中間転写ベルト1が画像形成ユニット8より左方に延びて張り渡されている。そして、その中間転写ベルト1の上側のイエロー(Y)用の画像形成ユニット8の左側(中間転写ベルト1の走行方向の上流側)に、もう1個の画像形成ユニットを配置している。
その特殊色用の画像形成ユニットの感光体ドラムと中間転写ベルト1を挟んで対向する位置に、図12〜図14に示す一次転写ローラ12eが設けられている。
そして、この第2実施例においては、全ての画像形成ユニットを使用して作像する「全色モード」の場合には、図12に示すように全ての一次転写ローラ8e,9e,10e,11e,12eを中間転写ベルト1に接触させる。
K用の画像形成ユニットのみを使用して作像する「単色モード」の場合は、図14に示すように一次転写ローラ8e,9e,10e,12eがいずれも中間転写ベルト1から離れ、K用の一次転写ローラ11eのみが中間転写ベルト1に接触している。
あるいは、全色モードのときにも位置調整ローラ21の外周面が中間転写ベルト1に、巻き付け角なし(0度)か僅かな巻き付け角で接触するようにし、4色モード及び単色モードのときには、その巻き付け角が全色モードのときより大きい所定の巻き付け角になるようにしてもよい。
この制御部30′は、図8に示した制御部30に、接離駆動モータドライバ35と位置調整モータドライバ37とを追加したものである。
図16及び図17は単色モードで作像を開始した場合の処理のメインルーチン、図18及び図19は全色モードで作像を開始した場合の処理のメインルーチン、図20及び図21は4色モードで作像を開始した場合の処理のメインルーチンのフロー図である。これらの図は、いずれも各メインルーチンの処理を図示の都合で2つの図に分けて示しているが、それぞれ端子に同じ記号を記した流れ線は接続されている。
図14に示した単色モードで作像を開始すると、図16及び図17に示す処理を開始する。そして、単色モードの場合は色ずれの問題はないので、図16に示すステップS41で直ちに単色モードで作像処理を開始し、その処理と並行して単色モードのベルト制御を実行する。
なお、以前に全色モードのベルト制御を行ったことがなく、安定位置NAが保存されていない場合には、全色モードでの最適値として予めメモリ38に記憶されたステアリングモータ41の回転ステップ数のデフォルト値NAdを目標値としてステコン制御を行う。
ステップS42で終了しないと判断すると、ステップS43でモード切り替えか否かを判断し、モード切り替えでなければステップS41へ戻って、単色モードでの作像処理と単色モードのベルト制御を繰り返し実行する。
最初は、ステアリングローラの安定位置N4が保存されていないので、|N4−N1|が所定値未満になることはないから、ステップS47の判断でNOになり、ステップS49で図22に示す「4色モードのベルト制御」を実行する。
検出値Psが所定条件を満たすまでは、ステップS204で検出値Psと基準位置との差に応じて位置調整ローラ21を制御し、ステップS202〜S204の処理を繰り返す。
ステップS50で終了しないと判断すると、ステップS51でモード切り替えか否かを判断し、モード切り替えでなければステップS48へ戻って4色モードで作像を繰り返し実行する。
そして、ステップS56で|NA−N1又はN4|が所定値未満か否かを判断する。NAは前回の「全色モードのベルト制御」において保存したステアリングローラ3の安定位置、N1はステップS44で記憶した切替直前値であり、N4はステップS49の「4色モードのベルト制御」で保存したステアリングローラ3の傾きの安定位置である。
最初は、前回の全色モードでの安定値NAが保存されてないので、|NA−N1又はN4|が所定値未満になることはなく、ステップS58で「全色モードのベルト制御」を実行する。
その「全色モードのベルト制御」は、図11に示した第1実施例における「全色モードのベルト制御」と同様である。この場合は、位置調整ローラ20,21による制御はいずれも行なわない。
ステップS59で終了しないと判断すると、ステップS60でモード切り替えか否かを判断し、モード切り替えでなければステップS57へ戻って全色モードで作像を繰り返し実行する。
しかし、ステップS61の判断でNOの場合は、ステップS63へ進んで図13に示した4色モードに切り替える。
以下、上述した処理をステップS43、S50又はS59で終了と判断するまで繰り返し実行する。
図12に示した全色モードで作像を開始すると、図18及び図19に示す処理を開始する。そして、先ず図18に示すステップS71で図11に示したのと同様な「全色モードのベルト制御」を実行する。
ステップS73で終了しないと判断すると、ステップS74でモード切り替えか否かを判断し、モード切り替えでなければステップS72へ戻って全色モードで作像を繰り返し実行する。
そして、ステップS77で|N4−NA|が所定値未満か否かを判断する。そのN4とNAの差が所定値未満であれば、そのままステップS78へ進んで4色モードの作像を実行する。通常はN4≒NAになっているはずなので、モード切り替え後待ち時間なく、直ちに4色モードの作像を開始できる。
最初は、ステアリングローラの安定位置N4が保存されていないので、|N4−NA|が所定値未満になることはないから、ステップS77の判断でNOになり、ステップS79で「4色モードのベルト制御」を実行し、ステアリングローラの安定位置N4を保存する。
ステップS80で終了しないと判断すると、ステップS81でモード切り替えか否かを判断し、モード切り替えでなければステップS78へ戻って4色モードで作像を繰り返し実行する。
そして、ステップS84で|NA−N4|が所定値未満か否かを判断する。NAはステップS71の「全色モードのベルト制御」において、N4はステップS79の「4色モードのベルト制御」において、それぞれ保存したステアリングローラの安定位置である。
しかし、ステップS84の判断でNOの場合は、モード切り替えによるステアリングローラ3の傾きの変化が大きくなるので、図18のステップS71に戻って「全色モードのベルト制御」(図11)を実行してから、ステップS72で全色モードの作像を実行する。
そして、ステップS86で単色モードの作像を実行し、それと並行してステップS41で説明したのと同様な単色モードのベルト制御を実行する。
ステップS87で終了しないと判断すると、ステップS88でモード切り替えか否かを判断し、モード切り替えでなければステップS86へ戻って単色モードで作像処理と単色モードのベルト制御を繰り返し実行する。
図19のステップ90で全色モードではないと判断した場合は、ステップS93へ進んで図13に示した4色モードに切り替える。
以下、上述した処理をステップS73、S80又はS87で終了と判断するまで繰り返し実行する。
図13に示した4色モードで作像を開始すると、図20及び図21に示す処理を開始する。そして、先ず図20に示すステップS301で、図22に示した「4色モードのベルト制御」を実行する。そこでNA(保存されていない場合はデフォルト値NAd)を目標値としてステコン制御を行いながら、位置調整ローラ21を制御して、ベルトエッジセンサ13の検出値Psが所定条件を満たしたら、そのときまでにステアリングモータ41が初期位置から回転したステップ数を、ステアリングローラ3の安定位置N4として保存する。
ステップS303で終了しないと判断すると、ステップS304でモード切り替えか否かを判断し、モード切り替えでなければステップS302へ戻って4色モードで作像を繰り返し実行する。
そして、ステップS307で|NA−N4|が所定値未満か否かを判断する。NAは「全色モードのベルト制御」において保存するステアリングローラの安定位置である。N4はステップS301の「4色モードのベルト制御」において保存したステアリングローラの安定位置である。そのNAとN4の差が所定値未満であれば、そのままステップS308へ進んで全色モードの作像を実行する。
最初は、ステアリングローラの安定位置NAが保存されていないので、|NA−N4|が所定値未満になることはないから、ステップS307の判断でNOになり、ステップS309で図11に示した「全色モードのベルト制御」を実行する。
そして、ベルトエッジセンサ13の検出値Psが所定条件を満たすと、そのときまでにステアリングモータ41が初期位置から回転したステップ数を、ステアリングローラの傾きの安定位置NAとして保存する。
ステップS310で終了しないと判断すると、ステップS311でモード切り替えか否かを判断し、モード切り替えでなければステップS308へ戻って、全色モードで作像を繰り返し実行する。
そして、ステップS314で|N4−NA|が所定値未満か否かを判断する。そのN4とNAの差が所定値未満であれば、そのまま図21のステップS302へ戻って4色モードの作像を実行する。
しかし、ステップS314の判断でNOの場合は、モード切り替えによるステアリングローラ3の傾きの変化が大きくなるので、図20のステップS301に戻って「4色モードのベルト制御」(図22)を実行してから、ステップS302で4色モードの作像を実行する。
その後ステップS316で、単色モードで作像を開始するとともに、その処理と並行してステップS41及びS86で説明したのと同様な「単色モードのベルト制御」を実行する。
ステップS317で終了しないと判断すると、ステップS318でモード切り替えか否かを判断し、モード切り替えでなければステップS316へ戻って単色モードでの作像処理とベルト制御を繰り返し実行する。
そして、ステップS322で|N4−N1|が所定値未満か否かを判断する。そのN4とN1の差が所定値未満であれば、そのまま図20のステップS302へ戻って4色モードの作像を実行する。
しかし、ステップS322の判断でNOの場合は、図20のステップS301へ戻って「4色モードのベルト制御」(図22)を実行してから、ステップS302で4色モードの作像を実行する。
そして、ステップS324で|NA−N1|が所定値未満か否かを判断する。そのNAとN1の差が所定値未満であれば、そのまま図20のステップS308へ戻って全色モードの作像を実行する。
しかし、ステップS324の判断でNOの場合は、図20のステップS309へ戻って「全色モードのベルト制御」(図11)を実行してから、ステップS308で4色モードの作像を実行する。
以下、上述した処理をステップS303、S310又はS317で終了と判断するまで繰り返し実行する。
単色モードへの切り替え時には、常に直ちに単色モードで作像を開始できる。
次に、この発明による画像形成装置のベルト制御を簡単にした第3実施例について、主に図23及び図24によって説明する。
この第3実施例の画像形成装置としての構成は、図1に示した第1実施例と同じである。また、図1に示した画像形成装置における中間転写ベルト1とそれに接触し得る各ローラの全色モードでの状態及び単色モードでの状態も、図6及び図7と同じである。その画像形成装置における制御部とその関連部分の構成も図8に示したブロック図と同じである。
図23はこの発明の第3実施例において全色モードで作像を開始した場合の制御部による処理のフロー図であり、図24は単色モードで作像を開始した場合の処理のフロー図である。
この実施例において、図6に示した全色モード(フルカラーモード)で作像を開始すると、図23に示す処理を開始する。
そして、ステップS401で全色モードで作像を開始すると共に、その処理と並行して、第1実施例において図11によって説明したのと同様な「全色モードのベルト制御」を実行する。
このベルト制御の途中で1枚の画像形成が完了すると、ステップS402へ進むが、次のステップS403でモード切替と判断するまで、ベルト制御は継続する。そして、ステアリングローラの安定位置NAを保存した後は、その状態を維持するようにベルト制御を継続する。
以下、上述した処理を、ステップS403又はS406で終了と判断するまで繰り返し実行する。
この実施例において、図7に示した単色モードで作像を開始すると、図24に示す処理を開始する。
そして、ステップS411で単色モードで作像処理を実行し、それと並行してベルト制御も行う。
終了しないと判断すると、ステップS413でモード切り替えか否かを判断し、モード切り替えでなければステップS411へ戻って、単色モードで作像処理と上述したベルト制御を繰り返し実行する。
このとき、前回の全色モードにおけるステアリングローラの安定位置NAが保存されていれば、まずステアリングローラの傾斜位置をその安定位置NAにしてから、ステコン制御を開始する。
また、モード切り替え時のステアリングローラの傾斜位置は、略安定位置NA又はデフォルト値NAdと同じになっている筈であるから、そのままの状態からステコン制御を開始してもよい。
終了しないと判断すると、ステップS417でモード切り替えか否かを判断し、モード切り替えでなければステップS415へ戻って全色モードで作像処理と全色モードのベルト制御を繰り返し実行する。
この2回目以降のステップS411では、ステアリングローラ3の傾斜位置を、ステップS415におけるステアリングローラ3の安定位置NAのままに固定して、位置調整ローラ20の傾きを制御して、ベルトエッジセンサ13の検出値Psが基準位置付近で安定するように調整する。
以下、上述した処理を、ステップS412又はS416で終了と判断するまで繰り返し実行する。
全色モードのベルト制御も、ステアリングローラの傾斜位置を、モード切り替え直前の傾斜位置(殆ど前回の全色モードでの安定位置と同じになっている)からステコン制御を開始すればよいので、制御が簡単であり、しかもすぐに新たな安定位置にすることができる。
そして、全色モード又は4色モードへの切り替え後も、ステアリングローラの安定位置又は切替直前値との差に関する判断を行うことなく、直ちに切り替え後のモードで作像を開始することができる。そして、その作像処理と並行して、上述したベルト制御を実行することができる。
上述した第2実施例では、図15に示した単色モードにおけるベルト制御では、ステアリングローラ3によるステコン制御に加えて、位置調整ローラ20と21の両方を制御して中間転写ベルト1の寄り調整をするようにした。しかし、単色モードでは位置調整ローラ21が中間転写ベルト1から離れるようにして、位置調整ローラ20のみによって中間転写ベルト1の寄り調整をするようにしてもよい。
3:従動ローラ(ステアリングローラ) 4:二次転写対向ローラ
5:二次転写ローラ 6,6B:接離機構 6a:偏心カム
7:カラーブラケット 8,9,10,11:Y,M,C,K用の画像形成ユニット
8a,9a,10a,11a:Y,M,C,K用の感光体ドラム
8c,9c,10c,11c:Y,M,C,K用の帯電器
8d,9d,10d,11d:Y,M,C,K用の現像器
8e,9e,10e,11e:Y,M,C,K用の一次転写ローラ(転写ローラ)
8f,9f,10f,11f:Y,M,C,K用のクリーナー
13:ベルトエッジセンサ 14:用紙(記録媒体)
15:ピックアップローラ 16:搬送ローラ対 17:用紙搬送装置
18:定着器 19:排紙用搬送ローラ対 20,21:位置調整ローラ
22:画像書込ユニット 25:給紙カセット 30,30′:制御部
31:コントローラ 32:ベルト駆動モータドライバ
36,37:位置調整モータドライバ 38:メモリ(記憶手段)
40:ベルト駆動モータ 41:ステアリングモータ 42,43:位置調整モータ
60,61:接離駆動モータ 50〜55:従動ローラ
131:接触子 132:スプリング 133:軸 134:変位センサ
135:発光ダイオード(LED) 136:光量センサ
Claims (10)
- 駆動ローラと複数の従動ローラとによって張り渡されたベルト部材を備え、そのベルト部材の走行方向に沿って、それぞれ感光体上に異なる色のトナー画像を形成する複数の画像形成ユニットが配置され、その複数の画像形成ユニットの各感光体と前記ベルト部材を挟んでそれぞれ対向する位置に複数の転写ローラを備え、
前記複数の画像形成ユニットの各感光体上に形成されたトナー画像を、前記各転写ローラによって前記ベルト部材上又は前記ベルト部材によって搬送される記録媒体上に順次重ねて転写する画像形成装置であって、
複数の作像モードの切り替えに応じて、前記複数の転写ローラのうちの一部を前記ベルト部材に対して接触する位置と離れる位置の一方から他方に移動させる接離手段を有し、
前記複数の従動ローラのうちの一本を寄り補正用のステアリングローラとして前記ベルト部材の周長を変えない方向に傾けることによって、該ベルト部材の幅方向の位置変動を制御するステアリング制御手段を備えるとともに、
前記作像モードの切り替えによって前記ベルト部材の張り渡し姿勢が変化する領域における前記転写ローラと同じ側に、位置調整ローラを前記ベルト部材の幅方向に沿って配置し、
前記一部の転写ローラが前記ベルト部材から離れる作像モードにおいて、前記位置調整ローラが前記ベルト部材に所定の巻き付き角で接触するようにし、その位置調整ローラを前記ベルト部材の周長を変えない方向に傾けることによって、該ベルト部材の幅方向の位置を調整するベルト位置調整手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像形成装置において、
少なくとも前記複数の転写ローラの全てが前記ベルト部材に接触する作像モードで、前記ステアリング制御手段の制御により前記中間転写ベルトの幅方向の位置が安定したときの前記ステアリングローラの傾きの安定位置を保存する手段を有し、
前記一部の転写ローラが前記ベルト部材から離れる作像モードにおいては、前記ステアリング制御手段が、前記ステアリングローラの前記保存した安定位置を目標値として制御するとともに、前記ベルト位置調整手段が、前記位置調整ローラを制御して前記ベルト部材の幅方向の位置を調整するようにしたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項2に記載の画像形成装置において、
前記一部の転写ローラが前記ベルト部材から離れる作像モードから、前記複数の転写ローラの全てが前記ベルト部材に接触する作像モードに切り替わった場合、保存されている前記ステアリングローラの安定位置と、前記作像モードが切り替わる直前の前記ステアリングローラの傾き位置との差が所定値未満又は所定値以下であれば、直ちに切り替え後の作像モードで作像を開始し、所定値未満又は所定値以下でなければ、前記ステアリング制御手段のみ又は前記ステアリング制御手段と前記ベルト位置調整手段によって前記中間転写ベルトの幅方向の位置を安定させた後に、前記切り替え後の作像モードで作像を開始するようにしたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像形成装置において、
前記ベルト部材に接触する前記転写ローラの数が減少する作像モードに切り替わった場合、前記ステアリング制御手段が、前記ステアリングローラを該作像モードが切り替わる直前の傾き位置、又は前記複数の転写ローラの全てが前記ベルト部材に接触する作像モードにおけるステアリングローラの傾きの安定位置に固定して、前記ベルト位置調整手段が、前記位置調整ローラを制御して前記ベルト部材の幅方向の位置を調整するようにしたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1から4のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記一部の転写ローラが前記ベルト部材に接触する作像モードでは、前記位置調整ローラが前記ベルト部材に前記所定の巻き付き角より小さい巻き付き角又は巻き付き角なしで接触するようにしたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1から4のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記一部の転写ローラが前記ベルト部材に接触する作像モードでは、前記位置調整ローラが前記ベルト部材から離れているようにしたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1から6のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
切り替え可能な作像モードが3種類あり、そのうちの2つの作像モードで前記複数の転写ローラのうちの一部が前記ベルト部材から離れ、該2つの作像モードの一方より他方の方が前記ベルト部材から離れる転写ローラの数が多く、
前記位置調整ローラを前記2つの作像モードに対応して二本配置したことを特徴とする画像形成装置。 - 前記二本の位置調整ローラのうちの一方は、前記2つの作像モードのうちの前記他方でのみ前記ベルト部材に所定の巻き付き角で接触し、前記二本の位置調整ローラのうちの他方は、前記2つの作像モードの両方で前記ベルト部材に所定の巻き付き角で接触することを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
- 請求項1から6のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
感光体上に異なる色のトナー画像を形成する複数の画像形成ユニットが、ブラックのトナー画像を形成する1個のブラック用の画像形成ユニットと、それぞれイエロー、マゼンタ、シアンの各色のトナー画像を形成する3個のカラー用の画像形成ユニットであり、
前記複数の転写ローラが、前記ブラック用の画像形成ユニットの感光体と前記ベルト部材を挟んで対向する1個のブラック用の転写ローラと、前記3個のカラー用の画像形成ユニットの各感光体と前記ベルト部材を挟んでそれぞれ対向する3個のカラー用の転写ローラであり、
前記複数の作像モードが、前記複数の画像形成ユニットを全て使用する全色モードと、前記ブラック用の画像形成ユニットのみを使用する単色モードであり、
前記全色モードでは、前記複数の転写ローラを全て前記ベルト部材に接触させ、
前記単色モードでは、前記3個のカラー用の転写ローラを前記ベルト部材から引き離して、前記位置調整ローラが前記ベルト部材に所定の巻き付き角で接触するようにしたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項7又は8に記載の画像形成装置において、
感光体上に異なる色のトナー画像を形成する複数の画像形成ユニットが、ブラックのトナー画像を形成する1個のブラック用の画像形成ユニットと、それぞれイエロー、マゼンタ、シアンの各色のトナー画像を形成する3個のカラー用の画像形成ユニットと、特殊色のトナー画像を形成する1個の特殊色用の画像形成ユニットとであり、
前記複数の転写ローラが、前記ブラック用の画像形成ユニットの感光体と前記ベルト部材を挟んで対向する1個のブラック用の転写ローラと、前記3個のカラー用の画像形成ユニットの各感光体と前記ベルト部材を挟んでそれぞれ対向する3個のカラー用の転写ローラと、前記特殊色用の画像形成ユニットの感光体と前記ベルト部材を挟んで対向する1個の特殊色用の転写ローラであり、
前記3種類の作像モードが、前記複数の画像形成ユニットを全て使用する全色モードと、前記ブラック用の画像形成ユニットと前記3個のカラー用の画像形成ユニットを使用する4色モードと、前記ブラック用の画像形成ユニットのみを使用する単色モードであり、
前記全色モードでは、前記複数の転写ローラを全て前記ベルト部材に接触させ、
前記4色モードでは前記特殊色用の転写ローラだけを前記ベルト部材から引き離して、前記二本の位置調整ローラのうちの一本だけが前記ベルト部材に所定の巻き付き角で接触するようにし、
前記単色モードでは、前記3個のカラー用の転写ローラと前記特殊色用の転写ローラとを前記ベルト部材から引き離して、前記二本の位置調整ローラがいずれも前記ベルト部材に所定の巻き付き角で接触するようにしたことを特徴とする画像形成装置。
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