JP2013063636A - シート状成形体及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】結晶性の熱可塑性樹脂12を主成分とし、熱可塑性樹脂12が層状の結晶構造を有しているシート状成形体1であって、シート状成形体1の面方向と直交する断面に向かってX線を照射したときの広角X線測定において、異方性を示す結晶12a由来のピークを示すシート状成形体1及びシート状成形体1の製造方法。
【選択図】図1
Description
図1は、本発明のシート状成形体の模式的斜投影図である。図1に示すように、本実施形態のシート状成形体1では、複数の樹脂層11が積層されている。なお、本発明のシート状成形体は、複数の樹脂層11が積層された構造を備えずともよく、単一の樹脂層11からなるシート状成形体であってもよい。もっとも、複数の樹脂層11が積層されたシート状成形体1では、後述の理由により機械的強度が高められた及び線膨張率が低められた薄い樹脂層11を複数積層することにより、厚みのあるシート状成形体1の機械的強度を効果的に高めること及び線膨張率を効果的に低めることができる。そのため、シート状成形体1は、複数の樹脂層11が積層された構造を有することが好ましい。その場合には、樹脂層11が20層以上積層されていることが好ましく、30層以上がより好ましい。
図2は、本発明の実施形態のシート状成形体1の変形例に係るシート状成形体2を示す模式的斜投影図である。図2に示すように、シート状成形体2では、熱可塑性樹脂12は板状のフィラー15を含んでいる。このように、本発明のシート状成形体では、樹脂層11はフィラー15を含んでいてもよい。
本発明のシート状成形体1または2では、上記シート状成形体1または2の面方向と直交する断面に向かってX線を照射したときの広角X線測定において異方性を示す結晶由来のピークを示す限り、樹脂層11以外の他の層が積層されていてもよい。その場合においても、本発明のシート状成形体1または2では、熱可塑性樹脂12の結晶12aの配向性が高められているため、上記シート状成形体1または2の機械的強度を高めること及び線膨張率を低めることができる。シート状成形体1または2が上記他の層を含む場合においては、上記シート状成形体1または2における樹脂層11と上記他の層との積層状態は特に限定されない。
次に、本発明のシート状成形体1の製造方法の一実施形態について説明する。
ポリプロピレン(日本ポリプロ社製、商品名:ノバテックEA9)を、2台の押出機にそれぞれ0.5kg/時間ずつ導入した。上記押出機のスクリュー回転数を共に200rpmとして、上記押出機により200℃で上記ポリプロピレンを押出して、2つの樹脂層を形成した。押し出された2つの樹脂層を、フィードブロック内において積層して、積層体を形成した。次に、多層形成ブロックにおいて、上記積層体を分割し、分割された上記積層体をさらに積層することにより多層成形して、1層あたりの厚み0.05μm、総厚み300μmのシート状成形体を得た。
1層あたりの厚み0.1μm、総厚み300μmとなるように上記多層形成ブロックを調整した以外は実施例1と同様にして、シート状成形体を得た。
1層あたりの厚み1.0μm、総厚み300μmとなるように上記多層形成ブロックを調整した以外は実施例1と同様にして、シート状成形体を得た。
ポリプロピレン(日本ポリプロ社製、商品名:ノバテックEA9)を、1台の押出機に1.0kg/時間ずつ導入した。上記押出機のスクリュー回転数を共に200rpmとして、上記押出機により200℃で上記ポリプロピレンを総厚み100μmとなるように単層押出成形して、シート状成形体を得た。
総厚み300μmとなるよう単層押出成形した以外は比較例1と同様にして、シート状成形体を得た。
ポリプロピレン(日本ポリプロ社製、商品名:ノバテックEA9)を、200℃に温度調節された熱プレス装置によりプレス成形して、総厚み500μmのシート状成形体を得た。
実施例1〜3及び比較例1〜3により得られたシート状成形体について、引張弾性率、線膨張変化率及び広角X線測定によるX線回折パターンを、以下の要領により評価した。
JIS K7113に従って、実施例1〜3及び比較例1〜3により得られたシート状成形体の引張弾性率を測定した。結果を表1に示す。
JIS K7197に従って、実施例1〜3及び比較例1〜3により得られたシート状成形体の線膨張係数を測定した。比較例1のシート状成形体の線膨張係数を1.0として、各シート状成形体の線膨張変化率を算出した。結果を表1に示す。
実施例1〜3及び比較例1〜3により得られたシート状成形体を、上記成形体の厚み方向に切断し、面方向と直交する断面が露出している切断された成形体1Aを得た。次に、図4に示されるように、切断された成形体1Aの上記断面に向かって、X線照射源31よりビーム径が0.3mmとなるようにX線を照射した。これにより検出フィルム32に現れたX線回折パターンを検出した。検出フィルム32上の異方性ピーク検出の有無を表1に示す。
1A…切断された成形体
11…樹脂層
12…熱可塑性樹脂
12a…結晶
15…フィラー
21…積層体
21A,21B,21C,21D…積層体
22…第1の層
23…第2の層
24…積層体
26A,26B,26C,26D…積層体
31…X線照射源
32…検出フィルム
Claims (10)
- 結晶性の熱可塑性樹脂を主成分とし、前記熱可塑性樹脂が層状の結晶構造を有しているシート状成形体であって、
前記シート状成形体の面方向と直交する断面に向かってX線を照射したときの広角X線測定において、異方性を示す結晶由来のピークを示す、シート状成形体。 - 前記熱可塑性樹脂の結晶の層と直交する方向が、前記シート状成形体の厚み方向である、請求項1に記載のシート状成形体。
- 前記シート状成形体は、複数の樹脂層が積層された構造を備えており、
前記樹脂層のそれぞれについて、前記熱可塑性樹脂の結晶の層と直交する方向が、前記樹脂層の厚み方向である、請求項1および2に記載のシート状成形体。 - 前記複数の樹脂層における1層の樹脂の厚みが0.01μm〜1.0μmの範囲である、請求項3に記載のシート状成形体。
- 前記シート状成形体が板状のフィラーを含み、前記板状のフィラーが前記熱可塑性樹脂中に分散されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載のシート状成形体であって、
各々の前記フィラーの長手方向と、全ての前記フィラーの長手方向の平均となる方向とのなす角度が±6°以下であるシート状成形体。 - 前記板状のフィラーのアスペクト比が10〜500の範囲である、請求項5に記載のシート状成形体。
- 前記板状のフィラーが薄片化黒鉛である、請求項5または6に記載のシート状成形体。
- 前記熱可塑性樹脂がポリオレフィン系樹脂である、請求項1〜7のいずれか1項に記載のシート状成形体。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載のシート状成形体の製造方法であって、
前記熱可塑性樹脂を主成分とする樹脂組成物を共押出し成形することにより、前記樹脂層の積層体を形成する工程と、
前記積層体を分割し、分割された前記積層体をさらに積層する工程とを備える、シート状成形体の製造方法。 - 前記樹脂層の積層体を形成する工程の前に、前記熱可塑性樹脂と板状のフィラーとを含み、前記フィラーが前記熱可塑性樹脂中に分散されている前記樹脂組成物を用意する工程をさらに備える、請求項9に記載のシート状成形体の製造方法。
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