JP2013060979A - リニアガイド装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】変形状態を確実に保持でき、転動体組込み作業時に予期せず変形状態が解除されることなく、容易で安全に転動体組込み作業が行え、作業効率が向上するリニアガイド装置を提供することを目的とする。
【解決手段】転動体保持器21に棒状の変形可能な長辺部25a、25bを形成し、長辺部25a、25bはそれぞれ長手方向の中央部において、他方の長辺部側へ向かい、長辺部25a、25bの間の中央近傍まで延在している延在部を備え、延在部の根元側に変形工具用穴部29a、29bを形成し、延在部の先端側には変形保持用穴部30a、30bを形成し、変形保持用穴部30a、30bの中間位置に面する水平板部12の部分に凹部32を形成する。
【選択図】図6

Description

本発明は、ボール保持器を備えたリニアガイド装置に関する。
従来、搬送装置や半導体製造装置等において直線的に運動する物体を低摩擦で支持する直動案内装置として、リニアガイド装置が知られている。リニアガイド装置としては、例えば、以下のようなものがある。すなわち、案内レールと、その案内レールを跨いで案内レールの長手方向に相対移動可能に遊嵌したベアリングとからなり、そのベアリングは、ベアリング本体と、ベアリングの移動時に先頭又は後尾となる両端部にエンドキャップとを備えており、多数のボールが、ベアリング内を循環しながら案内レールとベアリングとの間の転動路を転動することにより、案内レールとベアリングとの滑らかな相対移動を実現するものである。
このようなリニアガイド装置に用いるボール保持器において、リニアガイド装置の軸線方向に沿った長方形の枠型をしており、ボール抱持溝を形成した長辺部の中間位置の内側に、常時は間隔を隔てて相対するとともに両側長辺部を内側へ弓なりに引き寄せ、撓ませた状態で係合し、その状態を保持し、解除することのできる係合フック部をそれぞれ備えることにより、エンドキャップやボール保持器を取り外すことなく容易にベアリングのボールを着脱することを可能とするボール保持器がある(特許文献1参照)。
実公平6−19855号公報
しかしながら、このような構成のボール保持器は、係合フック部の保持力が弱く、ボール組込み作業時に作業員の手や作業道具、ボールの衝突等により、フックが外れてしまうという問題があった。また、予期せぬタイミングで変形状態が解除された場合、ボールが弾き飛ばされて作業員が怪我をする危険性もあった。さらに、ボール保持器の両側を変形させる場合には、ボール挿入が終わった側のボールが反対側のボール挿入作業の際に飛び出してしまうという問題があった。
このような問題に鑑みて、本発明は、変形状態を確実に保持でき、ボール組込み作業時に予期せず変形状態が解除されることなく、容易で安全にボール組込み作業が行え、作業効率が向上するリニアガイド装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明では、案内レールと、該案内レールとの間に複数のボールを介して該案内レールと相対移動可能に跨架し、前記案内レールに沿って配置された胴部と、該胴部から前記案内レールの両側に延在する一対の脚部とから成るベアリングと、前記一対の脚部と前記胴部と前記案内レールとに囲まれた空間に配置され、前記一対の脚部の前記案内レールに対向する面に形成された転動溝を転動するボールを保持する枠型のボール保持器と、を備え、前記ボール保持器には、変形可能なボール保持部が、前記一対の脚部の前記転動溝に対向して一対形成してあり、該一対のボール保持部はそれぞれ長手方向の中央部において、他方の前記ボール保持部側へ向かって延在している平板状の延在部を備えてあるリニアガイド装置において、前記延在部のそれぞれには前記案内レール側から前記胴部側へ貫通した変形保持用穴部が形成してあり、前記ボールを前記ベアリングに組み込むために前記ボール保持器を他方の前記ボール保持器の側に変形させた際に前記変形保持用穴部に面する前記胴部の部分に凹部が形成してあることを特徴とするリニアガイド装置を提供する。
好ましくは、前記凹部は、一対の前記変形保持用穴部の中間位置に面する前記胴部の部分に形成されている。
また好ましくは、前記変形保持用穴部は前記延在部の先端側にそれぞれ形成してあり、前記延在部の根元側には前記案内レール側から前記胴部側へ貫通した変形工具用穴部がそれぞれ形成してある。
さらに好ましくは、一対の前記延在部は、端部が非対向となる程度に厚さ方向に位置をずらして配置してある。
さらに好ましくは、前記凹部は、内周面が雌ねじである。
さらに好ましくは、前記凹部は、前記案内レールの軸線方向に延在している。
さらに好ましくは、前記ボール保持器は、合成樹脂からなる。
本発明によれば、変形状態を確実に保持でき、ボール組込み作業時に予期せず変形状態が解除されることなく、容易で安全にボール組込み作業が行え、作業効率が向上する保持器、及びそれを備えたリニアガイド装置を提供することができる。
本願の第1実施形態に係るリニアガイド装置を示す一部切り欠き斜視図である。 本願の第1実施形態に係るリニアガイド装置の軸線方向と垂直な側面の側面図である。 本願の第1実施形態に係るリニアガイド装置の軸線方向と平行な側面の一部切り欠き側面図である。 本願の第1実施形態に係るリニアガイド装置に用いるボール保持器の平面図である。 本願の第1実施形態に係るリニアガイド装置に用いるボール保持器の断面図である。 本願の第1実施形態に係るリニアガイド装置のベアリングを示す平面図及び断面図である。(a)ボール保持器を変形させていない状態を示している。(b)ボール保持器を両側とも変形させた状態を示している。(c)ボール保持器を片側のみ変形させた状態を示している。 本願の第1実施形態に係るリニアガイド装置に用いるベアリングのベアリング穴部周辺の拡大断面図である。(a)延在部の間隔を広くした状態を示している。(b)延在部の間隔を狭くした状態を示している。(c)延在部を重ねて配置した状態を示している。 本願の第2実施形態に係るリニアガイド装置のベアリングを示す平面図及び断面図である。(a)ボール保持器を両側とも変形させた状態を示している。(b)ボール保持器を片側のみ変形させた状態を示している。 本願の第3実施形態に係るリニアガイド装置のベアリングを示す平面図及び断面図である。(a)ボール保持器を両側とも変形させた状態を示している。(b)ボール保持器を片側のみ変形させた状態を示している。 本願の第4実施形態に係るリニアガイド装置のベアリングを示す平面図及び断面図である。(a)ボール保持器を両側とも変形させた状態を示している。(b)ボール保持器を片側のみ変形させた状態を示している。
(第1実施形態)
本願の第1実施形態に係るリニアガイド装置を図1ないし図7を参照しつつ説明する。図1は、本願の第1実施形態に係るリニアガイド装置1を示す一部切り欠き斜視図である。
リニアガイド装置1は、案内レール2と、案内レール2を跨いで案内レール2の長手方向に相対移動可能に遊嵌したベアリング3とから構成されている。案内レール2は金属製で、細長い略四角柱状をしており、上下に貫通して固定部材を通す案内レール取付け穴4を有し、ボール5が転動するための断面が略円弧状の転動溝6を両側面に2本ずつ有している。下側に設けられた転動溝6の内部には逃げ溝7が形成されている。ベアリング3は、金属製のベアリング本体8と、ベアリングの移動時に先頭又は後尾となる両端部に着脱可能に固設された樹脂製のエンドキャップ9a、9bと、そのさらに外側にねじ止めされた樹脂製のサイドシール10a、10bと、サイドシール10aからエンドキャップ9aまで貫通した雌ねじ部に螺合されたグリースニップル11とから成る。ベアリング本体8は、胴部12と、その下面から案内レール2を跨ぐように下方へ延在する脚部13a、13bとから形成されている。脚部13a、13bの案内レール2に対向する面には、案内レール2に形成された転動溝6に対向する転動溝(不図示)がそれぞれ2本ずつ、計4本形成されており、案内レールの転動溝6とともにボールが転動する転動路14を構成している。転動路14は、エンドキャップ9a、9bの内部にそれぞれ形成された円弧状の湾曲路15a、15b(不図示)によってその両端部をベアリング本体8の内部に形成された案内レールと平行な直線状の循環路16に連結されており、これら全体として環状路17を形成している。環状路17は案内レールの両側に上下に2本ずつ、計4本設けてあり、環状路17には多数のボール5が転動可能に収容されている。環状路17を形成する上側の転動路14には、ボールの脱落を防ぐ枠型保持器21が設けられており、下側の転動路14にはボールの脱落を防ぐ棒型保持器18が設けられている。棒型保持器18は、その端部がエンドキャップ9a、9bに支持されており、その他の部分は案内レール2に形成された逃げ溝8に収容されている。エンドキャップ9aには、グリースニップル11からエンドキャップ9a内の湾曲路15まで潤滑剤の供給路19が形成されている。サイドシール10a、10bには、案内レールの断面形状に対応した形状のシールリップ20が形成されている。
環状路17に収容された多数のボール5のうち案内レール2側の転動路14に位置するボール7は、ベアリング3を案内レール2に支持し、案内レール2とベアリング3とが相対移動する際に転動して、案内レール2とベアリング3の滑らかな相対移動を実現している。これらのボール5は、やがてエンドキャップ9a、9b内に入り、後続のボール5に押されることでエンドキャップ9a、9b内部の湾曲路15で反転してベアリング本体8内部の循環路16を通って、反対側のエンドキャップ9a、9bに入り、エンドキャップ9a、9b内部の湾曲路15によって再度反転して、案内レール2側の転動路14に戻るという循環がなされる。
図2は、リニアガイド装置1の案内レール2の軸線方向と垂直な側面を示す側面図であり、図面に向かって左側にエンドキャップ9a(不図示)とサイドシール10aとを取り付けた状態を、図面に向かって右側にエンドキャップ9aとサイドシール10aとを取り外した状態を示している。枠型保持器21は、図面右側に示すように、ベアリング本体8の胴部12と案内レール2との間に配置されているが、図面左側に示すように、エンドキャップ9aとサイドシール10aとを取り付けた状態においては外観に表れない。枠型保持器21を備えることで、案内レール2をベアリング3から抜いても上側の転動路14に配置されたボール5が容易には脱落しないようになる。枠型保持器21には、その長手方向の両端部に係合部22a、22bが設けられており、係合部22a、22bはエンドキャップに形成された凹部23a、23bと係合する。
図3は、リニアガイド装置1の案内レール2の軸線方向と平行な側面を示す側面図であり、一部切り欠いて枠型保持器21の配置とエンドキャップとの係合の状態を断面図により示している。枠型保持器21は、胴部12の平滑な下面と案内レール2の上面との間のスペース内に配置されている。枠型保持器21の長手方向の両端部にはそれぞれ係合部22aと係合部22bが形成されており、この係合部22aはエンドキャップ9aに形成された凹部23aと係合し、係合部22bはエンドキャップ9bに形成された凹部23bと係合している。これにより枠型保持器21はエンドキャップ9a、9bに支持されている。枠型保持器21の取付けはエンドキャップ9a又は9bをベアリング本体8に取付けた後に、その取付けられたエンドキャップ9a又は9bの凹部23a又は23bに、対応する係合部22a又は22bを挿入し、その後、もう一方のエンドキャップ9a又は9bを取付けることにより行うことができる。または、枠型保持器21の取付けは、枠型保持器21を取付け位置に配置した後に、その係合部22a及び22bに凹部23a及び23bを合わせてエンドキャップ9a及び9bを同時に取付けることにより行うことができる。
図4は、枠型保持器21のベアリング本体8の胴部12に対向する面の平面図を示している。枠型保持器21は、合成樹脂から形成されており、棒状の長辺部25a、25bと短辺部26a、26bとによって長方形状の枠型に形成されている。長辺部25a、25bにはボール5を保持する断面が円弧状の保持面27a、27bがそれぞれ形成されている。長辺部25a、26bの内側には長辺部25a、25bに沿って内方へ延在した平板状の平板部28a、28bがそれぞれ形成されており、その長手方向の中間部には、更に内方へ向かって長辺部25a、25bの中間付近まで延在する延在部24a、24bがそれぞれ形成されている。延在部24a、24bの根元側には、それぞれ変形工具用穴部部29a、29bが形成されており、延在部24a、24bの先端側には、それぞれ変形工具用穴部部29a、29bよりも径の小さい変形保持用穴部30a、30bが形成されている。短辺部26a、26bの外側には、エンドキャップ9a、9bに形成された凹部23a、23bと係合する係合部22a、22bが突出して形成されている。なお、本発明において、枠型保持器21はエラストマ、ゴム等から形成することもできる。
図5は、枠型保持器21の図4に示すA−A断面を示しており、枠型保持器21によってベアリング本体8に保持されるボール5を一点鎖線により示している。延在部24a、24bは、互いに先端部が対向しないように、厚さ方向(図面の左右方向)にずらして配置してある。ボール5を保持する保持面27a、27bは円弧状をしている。
次にボール5の組込み方法について説明する。図6は本第1実施形態に係るリニアガイド装置のベアリングのボール組込み前の状態を示す平面図及び断面図である。図6(a)の図面に向かって左側の図がボール保持器を変形させていない状態のベアリングの案内レール側の面の平面図、図6(a)の図面に向かって右側の図が左側の平面図に示すA−A断面と棒状工具31を示す断面図である。枠型保持器21の長辺部25aとベアリング本体8の脚部13aとの間にはボールが組み込まれるボール用隙間部33aが、長辺部25bと脚部13bとの間にはボール用隙間部33bが設けられている。また、図6(a)の右側の断面図に示すようにベアリング本体8の胴部12の枠型保持器21側の面の中央部にはベアリング穴部32が形成されている。枠型保持器21が変形していない状態においては、ボール用隙間部33a、33bへのボール挿入口となる長辺部25a、25bと脚部13a、13bとの間隔がボールの径より小さいため、ボール5を組み込み難い。
そこで、ボール5の組込みに際し、使用者は変形工具用穴部29a、29bに変形用工具(不図示)を差し込み、変形工具用穴部29a、29bが互いに近づくように変形用工具を操作する。そうすると、図6(b)の平面図に示すように、合成樹脂から成形された枠型保持器21の長辺部25a、25bが、内側に弓なりに弾性変形する。変形保持用穴部30a、30bが重なるまで弾性変形させたところで、図6(b)の右側のB−B断面図に示すように、変形保持用穴部30a、30bからドライバー(ねじ回し)等の棒状工具31を挿入し、ベアリング穴部32まで差し込む。これにより、枠型保持器21の変形状態を確実に維持しつつ、変形によって広がったボール用隙間部33a、33bに容易で安全にボールを組み込むことができる。ボール5の組込みが終了したら、棒状工具31を引き抜くことで枠型保持器21の変形が解除されボール5の組込み作業が完了する。なお、棒状工具31は、棒状部分の径が変形保持用穴部30a、30b及びベアリング穴部32の径と合うものであって、枠型保持器21の復元力に耐えられる強度を有するものであればどのようなものであってもよい。
また、以下のように長辺部25a、25bを片側ずつ変形させてボールを組み込むこともできる。すなわち、使用者は変形工具用穴部29aに変形用工具を差し込み、変形工具用穴部29aが変形工具用穴部29b側に近づくように変形用工具を操作し、変形保持用穴部30aがベアリング穴部32と重なったところで、変形保持用穴部30aから棒状工具31を挿入し、ベアリング穴部32まで差し込む。これにより、変形によって広がったボール用隙間部33aにボール5を組み込むことができる。ボール用隙間部33aへボール5を組み込んだら、棒状工具31を引き抜く。これと同様の作業を長辺部25b側において行うことで、ボールの組込み作業が完了する。これにより、ボールの組込み作業を片側ずつ確実で簡便に行うことができる。
このように長辺部25a、25bの両側を変形させてボールを組み込むことも、片側ずつ変形させてボールを組み込むことも可能とする延在部24a、24b、ベアリング穴部32、変形保持用穴部30a、30b及び棒状工具31の関係について図7を参照しつつ説明する。図7はベアリング穴部32周辺の拡大断面図であり、図7(a)、図7(b)においては左側に長辺部を変形させていない状態を示し、右側に延在部24a側の長辺部25aを変形させた状態を示している。図7(a)は、延在部24aの先端部と延在部24bの先端部との間隔Aをベアリング穴部32の縦方向の幅と同程度とした場合である。この場合に、延在部24a側の長辺部25aを変形させてその変形を維持するとしたとき、延在部24bは作業に於いて特に影響を及ぼすことはないため、使用者は、変形保持用穴部30aとベアリング穴部32のいずれか径の小さい方に挿入することができる太さの棒状工具を挿入すれば良い。一方、長辺部25a、25bを大きく変形させる必要がない場合等において、図7(b)に示すように延在部24aの先端部と延在部24bの先端部とをより長く延在させて間隔Aを狭めると、挿入することができる棒状工具31の太さは、延在部24bの先端面からベアリング穴部32の上側の面までの上下方向の距離に拘束されることとなる。したがって、このように延在部24aの先端と延在部24bの先端を接近させて配置する場合、図7(b)の右側の断面図に示すように当該距離に合った細い棒状工具31を用いるか、ベアリング穴部32の上下方向の幅を大きくする必要がある。ただし、棒状工具31の太さに対してベアリング穴部32の上下方向の幅が大きくなり過ぎると、長辺部25a及び25bの両方の変形を保持する際に棒状工具31を安定させにくくなる。したがって、このような場合、長辺部25a及び25bの両方の変形を保持するときには太い棒状工具31を用い、長辺部25a又は25bのいずれか一方の変形を保持するときには細い棒状工具31を用いることが好ましい。
図7(c)の左の図に示すように、延在部24a及び24bが変形前の状態において重なるまで延在部24a、24bを長く延在させることも可能である。しかし、この場合、長辺部25a又は25bのいずれか一方の変形を保持するには、さらに細い棒状工具31を用いるか、ベアリング穴部32の上下方向の幅を広くする必要がある。そこで、図7(c)に示す例においては、ベアリング穴部32の上下方向の幅を広くして、それに対応して変形保持用穴部30a、30bの上下方向の幅を広くした例を示している。図7(c)において、中央の図は延在部24a側の長辺部25a及び延在部24b側の長辺部25bの両方の変形を保持している状態を示しており、右の図は延在部24a側の長辺部25aのみの変形を保持している状態を示している。長辺部25a及び25bの両方の変形を保持した状態(中央の図)においては、ベアリング穴部32の上下方向の幅を広くした分、棒状工具31として太いものを用いている。一方、長辺部25aのみの変形を保持している状態(右の図)においては、延在部24bとの干渉を避けるために細い棒状工具31を用いている。このような場合、長辺部25a及び25bの両方の変形を保持する場合(中央の図)と、長辺部25a又は25bの一方の変形を保持する場合(右の図)とで、長辺部25a、25bの各変形量が大きく異なる。すなわち、両方を変形させる場合よりも一方を変形させる場合の変形量の方が大幅に小さくなる。以上の説明においては、長辺部25a又は25bの一方を変形させた場合の例として、長辺部25aのみを変形させた場合について説明したが、長辺部25bのみを変形させた場合についても同様のことが言える。
なお、本発明においては、長辺部25a、25bの両方を変形させてボールを組み込む必要がなく、片方ずつ変形させてボールを組み込むだけの場合には、延在部24a、24bの長さを短くして変形保持用穴部30a、30bを距離を離して配置し、ボール組込み時に長辺部25a、25bを変形させた状態で変形保持用穴部30a、30bの面する胴部12の部分のそれぞれに(計2箇所)凹部32を設けることもできる。また、変形保持用穴部30a、30bに挿入した棒状工具31によって長辺部25a、25bを変形させる場合や、ボール用隙間部33a、33bに変形用工具を差し込んで長辺部25a、25bを変形させる場合には、延在部24a、24bに変形工具用穴部29a、29bを形成する必要はない。
さらに、本第1実施形態においては、図5に示すように、延在部24a及び24bが対向しないように、厚さ方向(図面の左右方向)にずらして配置しているが、本発明においては延在部24a及び24bを対向させて配置してもよい。その場合、長辺部25a、25bを変形させる際に、使用者が厚さ方向に変形させる力を加えることで、延在部24aと24bの先端面が当接しないようにすることができる。また、本発明においては、延在部24a及び24bを対向して配置し、延在部24aの先端面と延在部24bの先端面とを、長手方向の軸線周りに回転させた互いに平行な傾斜面とすることもできる。この場合、長辺部25a、25bを変形させると、延在部24a及び24bの先端面が当接し、傾斜によって互いに厚さ方向に避けるように弾性変形することから、所望の変形をさせることができる。
(第2実施形態)
次に、本願の第2実施形態について図8を参照しつつ説明する。図8は本第2実施形態に係るリニアガイド装置1のベアリング3を示す平面図及び断面図である。図8(a)は、上下の長辺部25a、25bを両方とも変形させて、その変形を保持した状態を示している。図8(b)は、上部の長辺部25aのみを変形させて、その変形を保持した状態を示している。本第2実施形態に係るリニアガイド装置は、上記第1実施形態に係るリニアガイド装置と同じ構成をしている。しかしながら、本第2実施形態においては、変形の保持に棒状工具31を用いるのではなく、変形保持専用に準備した変形保持用工具34を用いている点において上記第1実施形態と異なっている。変形保持用工具34は、軸部35と頭部36とから形成されており、一般的なドライバー(ねじ回し)等の棒状工具に比べ全長が短く、軸部35の径を変形保持用穴部30a、30bやベアリング穴部32に適した寸法としている。これにより、変形保持用工具がボール組込み作業の邪魔とならずに、確実に変形状態を維持することができる。図8(a)、(b)に示すように、本第2実施形態においても、上記第1実施形態と同様に、枠型保持器21の両側の長辺部25a、25bを同時に変形させて、その変形を保持しながらボールを組み込むことも可能あり、また、長辺部25a、25bを片側ずつ変形させてボールを組み込むことも可能である。
(第3実施形態)
次に、本願の第3実施形態について図9を参照しつつ説明する。図9は本第3実施形態に係るリニアガイド装置のベアリング100を示す平面図及び断面図である。図9(a)は上下の長辺部39a、39bを両方とも変形させて、その変形を保持した状態を示している。図9(b)は、上部の長辺部39aのみを変形させて、その変形を保持した状態を示している。本第3実施形態に係るリニアガイド装置は、基本的な構成において上記第1、第2実施形態に係るリニアガイド装置と共通しているが、ベアリング穴部として雌ねじ部37が形成され、棒状工具等の代わりにねじ38が用いられており、ねじ38を雌ねじ部37に螺入することで長辺部39a、39bの変形を保持している点において上記第1、第2実施形態に係るリニアガイド装置と異なっている。これにより、枠型保持器40の変形をより確実に保持することが可能となる。図9(a)、(b)に示すように、本第3実施形態においても、上記第1、第2実施形態と同様に、枠型保持器40の両側の長辺部39a、39bを同時に変形させて、その変形を保持しながらボールを組み込むことも可能であり、また、長辺部39a、39bを片側ずつ変形させてボールを組み込むことも可能である。なお、本第3実施形態においては、ねじ38の代わりに第1及び第2実施形態に示す棒状工具や変形保持用工具を用いることも可能である。
(第4実施形態)
最後に、本願の第4実施形態について図10を参照しつつ説明する。図10は本第4実施形態に係るリニアガイド装置のベアリング200を示す平面図及び断面図である。図10(a)は上下の長辺部41a、41bを両方とも変形させて、その変形を保持した状態を示している。図10(b)は、上部の長辺部41aのみを変形させて、その変形を保持した状態を示している。本第4実施形態に係るリニアガイド装置は、基本的な構成において上記第1、第2実施形態に係るリニアガイド装置と共通しているが、ベアリング穴部の代わりに案内レールの軸線方向と平行なベアリング溝部42を設けている点において、上記第1、第2実施形態に係るリニアガイド装置とは異なる。ボールの組込み作業において弾性変形した長辺部41a、41bの復元力は棒状工具31に対して図10(a)の上下方向にかかるため、このように上下に側壁部が配置された溝であれば復元力に対抗することが可能である。ベアリング本体43は、一般に引き抜き加工によって概略の形状を形成するため、ベアリング溝部42を引き抜き加工により同時に形成すれば、後加工により穴を加工する必要がなく、生産コストの上昇を抑制することが可能となる。なお、溝の形状については図示した角型形状の他に、三角形状、U字形状などでも良い。図10(a)、(b)に示すように、本第4実施形態においても、上記第1ないし第3実施形態と同様に、枠型保持器44の両側の長辺部41a、41bを同時に変形させて、その変形を保持しながらボールを組み込むことも可能であり、また、長辺部41a、41bを片側ずつ変形させてボールを組み込むことも可能である。なお、本第4実施形態においては、棒状工具31の代わりに第2実施形態において示した変形保持用工具31を用いても良い。
以上のように、本発明によれば、変形状態を確実に保持でき、ボール組込み作業時に予期せず変形状態が解除されることなく、容易で安全にボール組込み作業が行え、作業効率が向上する保持器、及びそれを備えたリニアガイド装置を提供することができる。
1 リニアガイド装置
2 案内レール
3、100、200 ベアリング
4 案内レール取付け穴
5 ボール
6 転動溝
7 逃げ溝
8、43 ベアリング本体
9a、9b エンドキャップ
10a、10b サイドシール
11 グリースニップル
12 胴部
13a、13b 脚部
14 転動路
15a 湾曲路
16 循環路
17 環状路
18 棒型保持器
19 供給路
20 シールリップ
21、40、44 枠型保持器
22a、22b 係合部
23a、23b 凹部
24a、24b 延在部
25a、25b、39a、39b、41a、41b 長辺部
26a、26b 短辺部
27a、27b 保持面
28a、28b 平板部
29a、29b 変形工具用穴部
30a、30b 変形保持用穴部
31 棒状工具
32 ベアリング穴部
33a、33b ボール用隙間部
34 変形保持用工具
35 軸部
36 頭部
37 雌ねじ部
38 ねじ
42 ベアリング溝部

Claims (7)

  1. 案内レールと、
    該案内レールとの間に複数のボールを介して該案内レールと相対移動可能に跨架し、前記案内レールに沿って配置された胴部と、該胴部から前記案内レールの両側に延在する一対の脚部とから成るベアリングと、
    前記一対の脚部と前記胴部と前記案内レールとに囲まれた空間に配置され、前記一対の脚部の前記案内レールに対向する面に形成された転動溝を転動するボールを保持する枠型のボール保持器と、を備え、
    前記ボール保持器には、変形可能なボール保持部が、前記一対の脚部の前記転動溝に対向して一対形成してあり、
    該一対のボール保持部はそれぞれ長手方向の中央部において、他方の前記ボール保持部側へ向かって延在している平板状の延在部を備えてあるリニアガイド装置において、
    前記延在部のそれぞれには前記案内レール側から前記胴部側へ貫通した変形保持用穴部が形成してあり、
    前記ボールを前記ベアリングに組み込むために前記ボール保持器を他方の前記ボール保持器の側に変形させた際に前記変形保持用穴部に面する前記胴部の部分に凹部が形成してあることを特徴とするリニアガイド装置。
  2. 前記凹部は、一対の前記変形保持用穴部の中間位置に面する前記胴部の部分に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のリニアガイド装置。
  3. 前記変形保持用穴部は前記延在部の先端側にそれぞれ形成してあり、
    前記延在部の根元側には前記案内レール側から前記胴部側へ貫通した変形工具用穴部がそれぞれ形成してあることを特徴とする請求項1又は2に記載のリニアガイド装置。
  4. 一対の前記延在部は、端部が非対向となる程度に厚さ方向に位置をずらして配置してあることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のリニアガイド装置。
  5. 前記凹部は、内周面が雌ねじであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のリニアガイド装置。
  6. 前記凹部は、前記案内レールの軸線方向に延在していることを特徴とする請求項1ないし4に記載のリニアガイド装置。
  7. 前記ボール保持器は、合成樹脂からなることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載のリニアガイド装置。
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