JP2013057564A - 形状評価方法、形状評価装置、プログラム及び記録媒体 - Google Patents

形状評価方法、形状評価装置、プログラム及び記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】輪帯面と壁面とが交互に連続して形成された被測定面であっても、フィッティング精度を向上させることを目的とする。
【解決手段】複数の点データを列毎にグループ化して複数の点列データを生成する(S102)。点列データ毎に走査軌跡面関数をそれぞれ求める(S103)。複数の点データの中から各輪帯面のデータと見做せる点データを各輪帯面に対応して抽出し、得られた抽出データ毎に、その抽出データを関数近似して輪帯面を示す輪帯面関数をそれぞれ求める(S104)。設計データに基づいて壁面関数をそれぞれ求める(S105)。各面関数が交差する各々の交点データを求める(S106)。参照データと交点データとをフィッティングさせる座標変換パラメータを求める(S107)。座標変換パラメータで各点データを座標変換する(S108)。座標変換した点データと被測定面の設計データとの差分を求める(S110)。
【選択図】図4

Description

本発明は、輪帯面と壁面とが交互に連続して形成された被測定面の形状を測定した際に、測定データと設計データとをフィッティングして被測定面の形状を評価する形状評価方法、形状評価装置、プログラム及び記録媒体に関する。
撮像カメラをはじめレーザビームプリンタ、複写機、半導体露光装置など各種光学装置の性能向上に伴い、これらの光学装置に組み込まれる光学素子に求められる要求はますます高度化している。特に近年では、光の回折現象を利用した回折光学素子が、様々な製品に利用されている。回折光学素子では、表面に周期的な段差を形成することで透過光または反射光に位相差をつけて、回折現象を発生させている構造のものが多い。
図10(a)は回折光学素子の断面形状を表した模式図である。回折光学素子の表面2aには、輪帯面21と壁面22とが交互に連続して形成されている。また、輪帯面21と壁面22との境界線を山部(頂部)23、谷部24とする。図10(a)では、特徴をわかりやすくするために全体の形状に対して段差が大きく描かれている。実際の段差はサブμmから数十μmほどの高さであり、100から1000輪帯ほどの数がある。
回折光学素子の面形状のデータを測定した際に、測定して得られた点データを計算処理して、輪帯面21の形状が設計式に対して、どれだけずれているかを評価する必要がある。以下、一般的な透過光学素子、反射光学素子を被測定物として、その面形状を測定した際に、その面形状を評価する例について説明する。
データサンプリング装置で被測定物の面形状を示す複数の点データを所定の時間間隔でサンプリングし、形状評価装置の演算部は、これら点データを、データサンプリング装置から取得する。
続いて、演算部は、設計式などを参照式として、これら点データが参照式に最もよくあてはまる位置・姿勢を求める。この際に、参照式の係数を同時に変化させながらあてはめることもある。演算部は、求めた位置・姿勢に各点データを座標変換する。ここで、各点データを指定の参照式に最もよくあてはまるように座標変換する処理をフィッティングと呼ぶ。また、フィッティングで求めた参照式の係数をフィッティング係数と呼ぶ。
演算部は、被測定面の形状の評価指標(評価値)として、フィッティング後の点データから設計式の形状を差し引いて残差形状データを求める。これにより、残差形状データとフィッティング係数を参考に光学素子の性能を評価することができる。したがって、残差形状データやフィッティング係数はフィッティング精度に大きく左右されるため、フィッティングは形状測定において重要な工程である。
光学素子のフィッティングにおいて、各点データと参照式とを比較し、光軸方向あるいは面法線方向の残差の二乗和が最小になるような位置・姿勢、フィッティング係数を求める事が多い。透過光学素子、反射光学素子であれば、面が滑らかであるため、最急降下法等の方法を用いて比較的容易に正確なフィッティングが行える。
一方、周期的な段差形状を有する光学素子の場合、位置・姿勢、フィッティング係数を微小量変化させるだけで、点データと参照式との残差が非連続に変化するという特徴がある。そのため、局所的な最小値に留まってしまい、十分な精度でフィッティングを行うことが困難であった。そこで、複数の点データの中から、例えば段差形状の山部又は谷部付近のデータを抽出し、抽出データを対象にフィッティングを行うことが考えられている(特許文献1参照)。
特開2009−300507号公報
しかしながら、複数の点データの中から段差の山部又は谷部付近の点データを抽出してフィッティングする方法では、以下の理由によりフィッティング精度が低下する。
(1)図10(b)は、接触式のプローブ1が段差を越えて走査する様子を表した図である。段差の壁面22は、Z方向に対しておおよそ平行であるとする。段差のZ方向高さに比較してプローブ先端球の半径rが大きい場合、あるいは開角θが小さい場合、プローブ1は壁面22を倣うことができない。また、プローブ先端球の半径rが小さく、開角θが大きい場合でも、プローブ1をX軸におおよそ一定速度で送りながら倣い走査する方法では、プローブ1の動特性の点から壁面22を倣い走査することは難しい。壁面22を倣い走査するためには、プローブ1の送り方向を逐次変化させながら倣い走査する方法が考えられるが、一般的に走査速度が低下する。輪帯数が多い回折光学素子では、測定時間が大幅に増加するという問題がある。また、測定光を全面あるいは一部に照射して、その反射光を検出することで形状を測定する方法においても、輪帯面と壁面の両方に測定光を照射することは難しい。このように、測定原理上、壁面の形状を測定することは困難であるため、山部や谷部の付近の点データは形状を正確に表していないことがある。このような点データを用いる場合、フィッティング精度が低下する。
(2)図10(b)に示すように、プローブ1を倣い走査しながら、指定の時間間隔で一点ごとに点データdをサンプリングする。この場合、山部23、谷部24を通過するタイミングで点データdがサンプリングされるとは限らない。また、山部23、谷部24で点データdをサンプリングするには、非常に密なデータを取得しなければならない。それには、装置構成が高コストになったり、データが大容量なったりする。コストまたはデータ容量に制約がある場合、取得される点データdは山部23あるいは谷部24の位置からずれた位置になる。また、測定光を全面あるいは一部に照射して、その反射光をCCD等のセンサで空間的に離散化してデータをサンプリングする場合でも、山部や谷部の位置に対して十分に正確な位置で点データを取得することは難しい。このように、点データは離散化して取得されるため、山部や谷部の位置に対して点データがずれることがある。このような点データを用いる場合、フィッティング精度が低下する。
(3)周期的な段差形状を表面に形成するために、加工バイトで機械的に切削する方法や、樹脂やガラスを金型に押し込んで成型する方法、化学反応によるエッチングなどがある。いずれの製造方法においても山部や谷部では不良形状が発生しやすい。また、製造上、意図的に面取り等施すこともある。このように、山部や谷部の点データは、輪帯面の点データに比べ、参照式と大きく異なっていることがある。このような点データを用いる場合、フィッティング精度が低下する。
本発明は、輪帯面と壁面とが交互に連続して形成された被測定面であっても、フィッティング精度を向上させることを目的とする。
本発明は、輪帯面と前記輪帯面に交差する壁面とが交互に連続して形成された被測定面の形状を測定することにより得られた複数の点データから、前記被測定面の形状を評価する演算部を備えた形状評価装置を用いた形状評価方法において、前記演算部が、前記複数の点データを前記輪帯面及び前記壁面に跨って延びる列毎にグループ化して複数の点列データを生成する点列データ生成工程と、前記演算部が、前記点列データごとに、その点列データを関数近似して該点列データの配列方向を示す第1の面関数をそれぞれ求める第1の面関数計算工程と、前記演算部が、前記複数の点データの中から前記各輪帯面のデータと見做せる点データを前記各輪帯面に対応して抽出し、得られた抽出データ毎に、その抽出データを関数近似して前記輪帯面を示す第2の面関数をそれぞれ求める第2の面関数計算工程と、前記演算部が、前記被測定面の設計データ上における各壁面を示す第3の面関数をそれぞれ求める第3の面関数計算工程と、前記演算部が、前記各第2及び各第3の面関数が交差して形成された各山部及び各谷部のうちの少なくとも一方と、前記各第1の面関数とが交差する各々の交点データを求める交点計算工程と、前記演算部が、前記設計データ上における前記交点データの対応点を示す参照データと、前記交点データとをフィッティングさせる座標変換パラメータを求める座標変換パラメータ計算工程と、前記演算部が、前記座標変換パラメータで各点データを座標変換するフィッティング工程と、前記演算部が、座標変換した点データと前記被測定面の設計データとの差分を求める形状評価工程と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、指定の範囲に含まれる複数の点データを関数近似して第1及び第2の面関数を求め、被測定面の設計データから壁面を示す第3の面関数を求め、これら面関数の交点データを求めている。そして、求めた交点データを山部又は谷部の点データと見做して、交点データを用いて座標変換パラメータを求めている。このように、座標変換パラメータを求める際に、信頼性の低い山部や谷部の付近の点データを使用せず、より山部や谷部に近いデータである交点データを使用しているので、フィッティング精度が向上する。
本発明の第1実施形態に係る形状評価装置が組み込まれている形状測定装置の概略構成を示す説明図である。 形状評価装置の構成を示すブロック図である。 被測定面の設計データ、参照データを説明するための図である。 形状評価装置のCPUによる処理動作を説明するためのフローチャートである。 CPUによる各処理動作を説明するための図である。(a)は点列データ生成工程、(b)は第1の面関数計算工程、(c)は第2の面関数計算工程、(d)は第3の面関数計算工程、(e)は交点計算工程を示す図である。 測定により得られた点列データと、計算により求めた交点データとをプロットした図であり、(a)は全体図、(b)は部分拡大図である。 本発明の第2実施形態に係る形状評価装置のCPUによる処理動作を説明するためのフローチャートである。 点データ変換工程及び交点データ復元工程を説明するための図である。(a)は点データ変換工程を実行する前を示す図、(b)は点データ変換工程を実行した後を示す図、(c)は交点データ復元工程を実行する前を示す図、(d)は交点データ復元工程を実行した後を示す図である。 点列データ投影工程を説明するための図である。(a)及び(b)は点列データ投影工程を実行する前の図、(c)及び(d)は点列データを区分平面に投影した状態を示す図、(e)は区分平面に投影した点列データを平面座標で表した状態を示す図である。 被測定面の形状の測定動作を説明するための図であり、(a)は回折光学素子の断面形状を表した模式図、(b)は接触式のプローブが段差を越えて走査する様子を表した図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る形状評価装置が組み込まれている形状測定装置の概略構成を示す説明図である。形状測定装置100は、接触式のプローブ1と、被測定物としての光学素子2が載置される定盤3と、ミラー等を有し、プローブ1の後端に取り付けられた干渉計4と、プローブ1を垂直方向に移動可能に支持したリニアガイド5とを備えている。定盤3は、床からの振動による影響を抑えるために、除振機能を備えていると良い。干渉計4は、プローブ1の3次元位置を測定する。
また、形状測定装置100は、リニアガイド5に取り付けられ、プローブ1の自重を補償し、指定した力でプローブ1を光学素子2の被測定面2aに押し付ける力発生装置6と、リニアガイド5にハウジング7を介して取り付けられたステージ8とを備えている。また、形状測定装置100は、ステージ8に取り付けられた駆動装置9を備えている。駆動装置9は、3軸並進方向にステージ8を移動させる。これにより、プローブ1を用いて光学素子2の被測定面2aを倣い走査して被測定面2aの形状を測定する。
また、形状測定装置100は、干渉計4に接続され、指定した所定の時間間隔でプローブ1の3次元位置を示す測定データをサンプリングするデータサンプリング装置10を備えている。また形状測定装置100は、データサンプリング装置10に接続され、データサンプリング装置10からサンプリングされた点データを取得してデータ処理するコンピュータからなる形状評価装置11を備えている。形状評価装置11は、データサンプリング装置10でサンプリングされた複数の点データ(離散データ)を取得して、これら離散データを被測定面2aの形状の評価に使用する。
本第1実施形態では、光学素子2は、回折光学素子であり、被測定面2aには、輪帯面21と、輪帯面21に交差する壁面22とが交互に半径方向に連続して形成されている。ここで、被測定面2aの外形は平面視円形である。そして、被測定面2aの中央に位置する円形状の輪帯面21を中央輪帯面といい、中央輪帯面から外側に向かって壁面22を跨いで形成された円環形状の輪帯面21を、第1輪帯面、第2輪帯面…という。
プローブ1は壁面22に対しておおよそ直交するように走査される。ここで、プローブ1を、壁面22を上る方向に走査すると、プローブ1が壁面22に衝突して、形状を崩す恐れがあるため、壁面22を下る方向に走査すると良い。
図2は、形状評価装置11の構成を示すブロック図である。形状評価装置11は、演算部としてのCPU130、ROM131、RAM132、HDD133、記録ディスクドライブ134及び各種のインターフェース135,136,137を備えたコンピュータである。
CPU130には、これらROM131、RAM132、HDD133、記録ディスクドライブ134及び各種のインターフェース135,136,137が、バス138を介して接続されている。
ROM131には、CPU130を動作させるためのプログラム150が格納されている。CPU130は、ROM131に格納されたプログラム150に基づいて各種処理を実行する。RAM132は、CPU130の処理結果を一時的に記憶するためのものである。HDD133は、記憶装置であり、光学素子2の被測定面2aの設計データ(本実施形態では設計式のデータ)や参照データ(本実施形態では参照式のデータ)等を予め記憶している。
詳述すると、図3に示すような光軸方向をZ軸とした3次元のX−Y−Z直交座標系を定義した際、HDD133には、被測定面2aの設計データとして、この直交座標系で規定された被測定面2aの設計式A(図3中実線)のデータが記憶されている。また、HDD133には、参照データとして、このX−Y−Z直交座標系で規定された被測定面2aの設計式Aにおいて、各谷部に対応する対応点データbを結んだ包絡面を示す参照式B(図3中破線)のデータが、予め記憶されている。
データサンプリング装置10は、インターフェース135に接続されており、データサンプリング装置10からの複数の点データがバス138に出力される。HDD133には、CPU130による演算結果や点データ等がCPU130の指令の下で記憶される。
また、モニタ105は、インターフェース136に接続されており、モニタ105には、各種画像が表示される。インターフェース137は、書き換え可能な不揮発性メモリや外付けHDD等の外部記憶装置140が接続可能に構成されている。記録ディスクドライブ134は、記録ディスク141に記録された各種データを読み出すことができる。
図4は、形状評価装置11のCPU130による処理動作を説明するためのフローチャートである。CPU130は、ROM131に格納されたプログラム150を実行することで、図4に示す各処理を実行する。
CPU130は、処理を開始し、被測定面2aの形状を測定したデータとして、データサンプリング装置10より、複数の点データを取得する(S101)。これら点データは、CPU130により、記憶装置であるHDD133に記憶(格納)される。これら点データは、形状測定装置100の3次元のX−Y−Z直交座標系で表されており、設計データの3次元のX−Y−Z座標系(図3)とは異なる座標系である。つまり、点データの位置・姿勢(X−Y−Z座標系)と設計データの位置・姿勢(X−Y−Z座標系)とは、必ずしも一致しない。したがって、被測定面2aの形状を評価する際には、点データを設計データの座標系に変換する、即ちフィッティングする必要がある。以下、その処理について説明する。
まず、CPU130は、複数の点データを輪帯面21及び壁面22に跨って延びる列毎にグループ化して複数の点列データを生成する(S102:点列データ生成工程)。つまり、複数の点データの中から空間的に並んだ順序で点データを抽出してグループ化し、複数の点列データを生成する。
図5は、CPU130による各処理動作を説明するための図である。本実施形態では、図5(a)に示すように、プローブ1(図1)を輪帯面21と壁面22とが交差する山部23及び谷部24に略直交するように、位置を変えて複数走査しており、CPU130は、走査線(走査軌跡)T毎に点列データDを生成している。点列データDにおける各点データdは、各サンプリングタイミングにより走査軌跡Tに沿うように配列された点の形状測定装置100のX−Y−Z直交座標系での位置情報である。ここで、点列データDを生成するとは、点データdを列毎に区分けすることであり、例えば各点データdに点列データDを示す個別の番号を付与すればよい。
次に、CPU130は、HDD133に記憶されている点列データD毎に、その点列データDを関数近似して走査軌跡面関数(第1の面関数)31をそれぞれ求める(S103:第1の面関数計算工程)。具体的に説明すると、CPU130は、図5(b)に示すように、空間的に点在する走査軌跡Tに沿う各点データd(即ち点列データD)を関数近似した走査軌跡面関数31を計算する。走査軌跡面関数31は、点列データD毎、言い換えれば走査軌跡T毎に求められる。走査軌跡面関数31は、点列データDの配列方向を示す面関数である。換言すると、走査軌跡面関数31は、点列データDの配列方向(即ち走査軌跡T)に沿って延びるよう形成された面関数である。
次に、CPU130は、HDD133に記憶されている複数の点データdの中から各輪帯面21のデータと見做せる点データdを各輪帯面21に対応して抽出する。つまり、CPU130は、図5(c)に示すように、各輪帯面21に対応する点データdを抽出してグループ化して、各抽出データDを得る。CPU130は、得られた抽出データD毎に、その抽出データDを関数近似して輪帯面21を示す輪帯面関数(第2の面関数)32をそれぞれ求める(S104:第2の面関数計算工程)。
ここで、輪帯面21毎に点データdを抽出する方法として、次のような方法が考えられる。まず、CPU130は、設計式Aを参照して輪帯面21のおおよそ中央付近の点データを選択する。CPU130は、中央付近の点データから徐々に隣の点データを選択して、点データ間の相対位置の変化が大きい点データd(つまり、予め設定した閾値を超えるデータ)を検出する。点データ間の相対位置の変化が小さい点データd(閾値以下の点データ)をグループ化して抽出し、抽出データDとする。これにより、グループ化した点データdは同じ輪帯面21の点データdと見做せる。以上の抽出動作は、各輪帯面21についてそれぞれ行う。
次に、CPU130は、HDD133に記憶されている被測定面2aの設計データから、設計データ上における各壁面22を示す壁面関数(第3の面関数)33をそれぞれ求める(S105:第3の面関数計算工程)。上述したように、壁面22において点データを測定するのは困難であるため、CPU130は、図5(d)に示すように、設計データに基づき壁面関数33を計算する。本実施形態では、HDD133には、設計データとして設計式Aのデータが記憶されており、CPU130は、この設計式Aのデータを読み出して、壁面関数33におけるパラメータを決定すればよい。
ただし、加工誤差や成型収縮等により、壁面22の位置がずれることがある。このような場合には、点データdを参考として壁面関数33のパラメータを調整しても良い。例えばプローブ1の先端球が壁面22を倣わないとしても、プローブ1の先端球と壁面22の幾何学的関係から壁面22の位置を推定する方法が挙げられる。
ここで、壁面関数33は、形状測定装置のX−Y−Z直交座標系で表されるものではなく、設計データのX−Y−Z直交座標系で表されているものであるが、形状測定装置のX−Y−Z直交座標系のものと見做して、座標変換せずにそのまま用いる。
次にCPU130は、各輪帯面関数32と各壁面関数33とが交差して形成された各山部34及び各谷部35のうちの少なくとも一方(本実施形態では各谷部35)と、各走査軌跡面関数31とが交差する各々の交点データdを求める(S106:交点計算工程)。図5(e)には、その交点データdを表している。CPU130は、走査軌跡面関数31と輪帯面関数32、壁面関数33の交点である交点データdを計算する。ここでは、谷部35を計算しているが、同様の方法で山部34を計算することができる。
図6は、測定により得られた点列データDと、計算により求めた交点データdとをプロットした図である。図6(a)において、複数の段差で交点データdを計算できていることがわかる。図6(b)は、一部を拡大して示している。図6(b)によると、点列データDが存在しない位置に交点データdを設定している。このように、段差の壁面22を倣うことができない状態、サンプリング密度が疎な状態、形状が参照式と異なっている状態においても、谷部の位置と推定する位置に交点データdを設定できる。さらに、交点データdは、点データdの関数近似で求めている。具体的には、点列データDの関数近似で求めた走査軌跡面関数31と、抽出データDの関数近似で求めた輪帯面関数32とを用いて交点データdが求められている。そのため、測定ばらつき等のノイズの影響が低減されている。このような交点データdを対象にフィッティングすれば、高精度なフィッティングを行うことができる。
したがって、本実施形態では、CPU130は、被測定面2aの設計データ上における交点データdの対応点bを示す参照データと、交点データdとをフィッティングさせる座標変換パラメータを求める(S107:座標変換パラメータ計算工程)。これにより、交点データdが参照式Bと最もよくあてはまる位置・姿勢が求まる。
ここで、参照データは、HDD133に予め参照式Bのデータとして記憶されており、CPU130は、HDD133から参照式Bのデータと、交点データdとを読み出して、座標変換パラメータを求める。座標変換パラメータは、並進3軸、回転3軸の6つのパラメータであり、座標変換行列として表される。
次に、CPU130は、座標変換パラメータで、HDD133に記憶されている各点データdを座標変換することでフィッティングを行い、HDD133に記憶されている各点データdを、座標変換した各点データdに更新する(S108:フィッティング工程)。ここで、更新するとは、HDD133の記憶内容である各点データdを座標変換した各点データdに書き換えることである。以上のステップS107,S108で交点データdを対象にフィッティングが行なわれる。
次に、CPU130は、座標変換する量が予め設定された閾値以下であるか否かを判断する(S109:判断工程)。ステップS109で座標変換する量が閾値より大きい場合は、ステップS103の処理に戻る。即ち、計算が収束していないため、再度、ステップS103〜S108を実行する。その際、HDD133に記憶されている各点データdは、ステップS108のフィッティング処理で更新されているので、ステップS103〜S108では、新たな点データdで改めて計算処理を行うこととなる。つまり、これらステップS103〜S108を繰り返すことで、HDD133に記憶されている各点データdの位置姿勢(座標系)は、設計データの位置姿勢(座標系)に近づけられていく。なお、ステップS105は、設計式Aに基づいて壁面関数33を求めるので、2回目以降は、省略することが可能である。
CPU130は、ステップS109で閾値より小さいと判断した場合、計算が収束したと判定できるので、次のステップに進む。CPU130は、形状評価処理を行う(形状評価工程:S110)。具体的には、CPU130は、形状評価処理として、座標変換した点データd(つまり、HDD133に記憶されている点データd)と被測定面2aの設計データとの差分(残差データ)を求め、その結果を評価指標として出力する。例えば、HDD133等の記憶装置や外部機器(例えばモニタ105)に出力する。これにより、評価処理を終了する。なお、CPU130に、求めた評価指標を参照させて光学素子2の性能を評価させることもできる。
以上、本第1実施形態によれば、指定の範囲に含まれる複数の点データdを関数近似して走査軌跡面関数31及び輪帯面関数32を求め、被測定面2aの設計データから壁面22を示す壁面関数33を求め、これら面関数の交点データdを求めている。そして、求めた交点データdを谷部の点データと見做して、交点データdを用いて座標変換パラメータを求めている。このように、座標変換パラメータを求める際に、信頼性の低い山部や谷部の付近の点データdを使用せず、より谷部のデータに近い、演算により求めた交点データdを使用しているので、フィッティング精度が向上する。
特に、プローブ1を走査して被測定面2aの点データdを取得するような場合であっても、演算した交点データdで座標変換パラメータを求めているため、測定原理上、山部及び谷部の点データが得られなくても、高精度にフィッティングすることができる。また、演算した交点データdで座標変換パラメータを求めているので、山部及び谷部近傍で点データdのサンプリング間隔を極端に狭くしなくてもよい。
また、被測定面2aの山部23又は谷部24にバリ等、形状不良があっても、その点データを用いずに、演算した交点データdを用いて座標変換パラメータを求めているので、高精度にフィッティングすることができる。
また、座標変換パラメータの算出に交点データdを使用することにより、座標変換パラメータが収束しないという事態が発生するのを防止することができる。
また、関数近似による平均化効果によって、測定ばらつきの影響を低減することができるので、フィッティング精度が向上する。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る形状評価装置による形状評価方法について説明する。図7は、本発明の第2実施形態に係る形状評価装置のCPUによる処理動作を説明するためのフローチャートである。なお、本第2実施形態において、上記第1実施形態と同様の構成、動作については、詳細な説明を省略する。本第2実施形態では、形状測定装置及び形状測定装置に組み込まれた形状評価装置の構成は、上記第1実施形態と同様であり、上記第1実施形態と同様の符号を付して、それらの動作について説明する。なお、本第2実施形態では、図2に示すプログラム150の内容が上記第1実施形態と異なるものであり、CPU130の処理動作が上記第1実施形態と異なるものである。
まず、CPU130は、処理を開始し、上記第1実施形態と同様に、被測定面2aの形状を測定したデータとして、データサンプリング装置10より、複数の点データdを取得する(S201)。これら点データdは、CPU130により、記憶装置であるHDD133に記憶(格納)される。
次に、CPU130は、上記第1実施形態と同様に、複数の点データdを輪帯面21及び壁面22に跨って延びる列毎にグループ化して複数の点列データDを生成する(S202:点列データ生成工程)。
次に、CPU130は、ステップS205,S206で面関数31,32を求める前に、被測定面2aの設計データ上の各輪帯面に含まれる曲面成分を、点データdから差し引く(S203:点データ変換工程)。この減算処理により、点データd’が生成される。この点データd’は、HDD133に記憶されている点データdを書き換えることなく、一時的にRAM132やHDD133に保持(記憶)される。
次に、CPU130は、ステップS205,S206で面関数31,32を求める前に、点列データの中から少なくとも2つの区分端点データを選択して、隣接する2つの区分端点データを端辺に有する区分平面を定義する。次いで、CPU130は、点列データの各点データd’を、空間座標から区分平面の平面座標に投影ベクトルに沿って投影する(S204:点列データ投影工程)。この投影処理により、点データd’’が生成される。この点データd’’は、HDD133に記憶されている点データdを書き換えることなく、一時的にRAM132やHDD133に保持(記憶)される。
次に、CPU130は、HDD133等に一時的に保持されている点データd’’からなる点列データ毎に、その点列データを関数近似して走査軌跡面関数(第1の面関数)31をそれぞれ求める(S205:第1の面関数計算工程)。
次に、CPU130は、HDD133等に一時的に保持されている複数の点データd’’の中から各輪帯面21のデータと見做せる点データを各輪帯面21に対応して抽出する。そして、CPU130は、得られた抽出データ毎に、その抽出データを関数近似して輪帯面21を示す輪帯面関数(第2の面関数)32をそれぞれ求める(S206:第2の面関数計算工程)。
次に、CPU130は、HDD133に記憶されている被測定面2aの設計データから、設計データ上における各壁面22を示す壁面関数(第3の面関数)33をそれぞれ求める(S207:第3の面関数計算工程)。
次にCPU130は、各輪帯面関数32と各壁面関数33とが交差して形成された各山部及び各谷部のうちの少なくとも一方(本実施形態では各谷部)と、各走査軌跡面関数31とが交差する各々の交点データd’’を求める(S208:交点計算工程)。
次に、CPU130は、交点データd’’は区分平面に投影した平面座標であるため、交点データにより前記座標変換パラメータを求める前に、交点データd’’を空間座標に展開する(S209:交点データ展開工程)。これにより、交点データd’が生成される。
さらに、CPU130は、交点データはステップS203で曲面成分を差し引いた点データd’で計算されているため、交点データにより前記座標変換パラメータを求める前に、曲面成分を交点データd’に加える(S210:交点データ復元工程)。これにより、交点データdが生成される。
次に、CPU130は、被測定面2aの設計データ上における交点データdの対応点bを示す参照データと、交点データdとをフィッティングさせる座標変換パラメータを求める(S211:座標変換パラメータ計算工程)。
次に、CPU130は、座標変換パラメータで、HDD133に記憶されている各点データdを座標変換することでフィッティングを行い、HDD133に記憶されている各点データdを、座標変換した各点データdに更新する(S212:フィッティング工程)。ここで、更新するとは、HDD133の記憶内容である各点データdを座標変換した各点データdに書き換えることである。これらステップS211,S212の処理は、上記第1実施形態と同様である。以上のステップS211,S212で交点データdを対象にフィッティングが行なわれる。
次に、CPU130は、座標変換する量が予め設定された閾値以下であるか否かを判断する(S213:判断工程)。ステップS213で座標変換する量が閾値より大きい場合は、ステップS203の処理に戻る。即ち、計算が収束していないため、再度、ステップS203〜S212を実行する。その際、HDD133に記憶されている各点データdは、ステップS212のフィッティング処理で更新されているので、ステップS203〜S212では、新たな点データdで改めて計算処理を行うこととなる。つまり、これらステップS203〜S212を繰り返すことで、HDD133に記憶されている各点データdの位置姿勢(座標系)は、設計データの位置姿勢(座標系)に近づけられていく。なお、ステップS207は、設計式に基づいて壁面関数33を求めるので、2回目以降は、省略することが可能である。
CPU130は、ステップS213で閾値より小さいと判断した場合、計算が収束したと判定できるので、次のステップに進む。CPU130は、形状評価処理を行う(形状評価工程:S214)。この形状評価処理は、上記第1実施形態と同様である。
ここで、ステップS203の点データ変換工程と、ステップS210の交点データ復元工程について詳細に説明する。なお、説明を簡単化するため、ステップS204,S209の処理は行っていないものとして説明する。
図8は、点データ変換工程及び交点データ復元工程を説明するための図である。ここでは説明を簡略化するため断面データとしている。図8(a)は、ある点列データの各点データdを示す図である。点データdからZ方向の曲面成分を差し引くと、図8(b)に示すように、各輪帯面がおおよそ平面となる階段状に配列された点データd’となる。ここで、点データdの位置・姿勢が設計データの位置・姿勢に合っていないと、十分に平面と見なせる点データd’に変換できないことがある。この場合であっても、ステップS203〜S212の処理を繰り返すことで、徐々に平面に近い点データd’を得ることができる。
輪帯面のデータをおおよそ平面と見なせるならば、平面式で関数近似を行うことができる。具体的には、ステップS206で輪帯面関数32を平面式で計算することができる。これにより、関数近似で求める輪帯面関数32の係数が少なくなるため、関数近似の精度が向上する。また、計算量を低減できる。
この状態で、ステップS208で交点データd’を計算すると、図8(c)の位置になる。図8(d)に示すように、差し引かれた曲面成分を交点データd’に加えると、求めたい交点データdを得ることができる。
次に、ステップS204の点列データ投影工程と、ステップS209の交点データ展開工程について詳細に説明する。なお、説明を簡略化するため、ステップS203,S210の処理は行っていないものとして説明する。図9は、点列データ投影工程を説明するための図である。まず、点列データ投影工程について説明する。
図9(a)及び図9(b)には、測定して得られた1列の点列データDを表す。走査軌跡Tに沿ってZ軸(光軸)に平行な曲面を走査軌跡曲面Pとする。CPU130は、予め決められた方法で少なくとも2つの区分端点dを選択する。図9(c)及び図9(d)の例では、4つの区分端点dを選択する。CPU130は、隣接する2つの区分端点d,dに挟まれた空間に図9(d)に示すように区分平面P’’を定義する。具体的には、2つの区分端点d,dが端辺となるような区分平面P’’を定義する。区分端点dの決める際には、区分平面P’’と走査軌跡曲面Pとの距離ができるだけ小さくなるように選択すると良い。
図9(e)に示すように、CPU130は、点列データDの各点データdを区分平面P’’に投影して点データd’’を求める。区分平面P’’の平面座標をX2d−Y2dと定義すると、図9(e)のように一つの平面として扱うことができる。このような平面座標で関数近似を行うならば、点列データD’’を曲線式で関数近似できる。具体的には、ステップS206で輪帯面関数32を曲線式で計算することができる。なお、ステップS203の処理を実行していれば、ステップS206で輪帯面関数32を直線式で計算することができる。
また、走査軌跡面関数31を区分平面P’’として定義すれば、ステップS205で走査軌跡関数を同じ処理で計算できる。これにより、関数近似で求める係数が少なくなるため、関数近似の精度が向上する。また、計算量を低減できる。
次に、ステップS209の交点データ展開工程について詳細に説明する。交点データは、区分平面P’’の平面座標で計算されているため、空間座標に展開する必要がある。CPU130は、投影ベクトルの逆ベクトルを用いて交点データd’’を区分平面P’’の平面座標から空間座標に展開する展開ベクトルを求め、交点データd’’を展開ベクトルによって展開する。
以下に空間座標に展開するための展開ベクトルを求める例を示す。CPU130は、区分平面P’’の平面座標において、交点データd’’から距離が近い2つ以上の点データd’’を選択する。CPU130は、選択した点データd’’の空間座標から区分平面P’’の平面座標への投影ベクトルを取得する。次いで、CPU130は、投影ベクトルの逆ベクトルを計算する。CPU130は、逆ベクトルと交点データd’’の位置関係から補間して展開ベクトルを求める。展開ベクトルを用いて交点データd’’を空間座標に展開する。
以上、本第2実施形態では、上記第1実施形態と同様の効果を奏するほか、点データdから曲面成分を差し引くため、各輪帯面の点データd’をおおよそ平面と見ることができるようになる。これにより、平面式で精度の良い関数近似を行うことができる。つまり、曲面式から平面式に関数近似で求める係数が少なくなる。関数近似で求める係数が少なくなると、関数近似の精度向上および計算量の低減という効果がある。
また、点列データDを区分平面P’’に投影するため、平面座標で表現することができるようになる。これにより、平面座標で関数近似を行うことができる。つまり、空間座標から平面座標に関数近似で求める係数が少なくなる。関数近似で求める係数が少なくなると、関数近似の精度向上および計算量の低減という効果がある。
特に、ステップS203,S204の両処理を行うことにより、空間座標の曲面式から平面座標の直線式に関数近似で求める係数を低減できる。
なお、本発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、多くの変形が本発明の技術的思想内で当分野において通常の知識を有する者により可能である。
上記実施形態では、被測定物が回折光学素子である場合について説明したが、これに限定するものではなく、回折光学素子を製造するための成形用金型であってもよく、被測定面に周期的な段差を有していれば、これら以外の被測定物であってもよい。
また、上記実施形態では、演算に使用する点データとして、取得した元データを使用したが、元データをコピーしたコピーデータやこれらを補正した補正データを使用してもよい。
また、上記実施形態では、接触式のプローブを被測定面に倣い走査して点データを取得した場合について説明したが、非接触式のプローブを用いた場合であっても本発明は適用可能である。また、プローブを用いて被測定面の面形状を測定する場合に限らず、干渉計を用いてCCDやCMOS等のセンサで取得する場合であってもよい。この場合、点列データは、センサから取得した後に作成されるイメージデータにおいて、画素の縦列あるいは横列ごとにグループ化して生成すればよい。
また、上記実施形態では、被測定面の設計データが設計式である場合について説明したが、設計データが設計値であってもよい。同様に、上記実施形態では、参照データが参照式である場合について説明したが、参照データが参照値であってもよい。
また、上記実施形態では、フィッティングの際に、座標変換パラメータを求めているが、当該座標変換パラメータを計算する際に、更に、参照式の係数も変更してもよい。この場合、形状評価工程では、評価指標として、変更後の参照式の係数も出力するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、形状測定装置の測定により得られた点データについて説明を行ったが、光線追跡計算や有限要素計算等によって取得した点データについても同様に考えることができる。
また、上記実施形態では、交点データとして谷部に対する交点データを求めたが、山部に対する交点データを求めてもよい。この場合、参照データは、山部に対応するデータとなる。例えば、山部を結ぶ包絡面となる参照式でもよい。
同様に、交点データとして山部及び谷部に対する交点データを求めてもよい。この場合、参照データは、山部を結ぶ包絡面となる参照式と、谷部を結ぶ包絡面となる参照式と、からなるものであってもよい。
また、上記第2実施形態では、ステップS203,S210の処理及びステップS204,S209の処理のうち、両方の処理を行う場合について説明したが、いずれかの処理を省略することは可能である。例えば、ステップS203,S210の処理を省略してもよいし、ステップS204,S209の処理を省略してもよい。
また、上記実施形態では、点データや交点データ等を記憶装置としてHDD133に記憶させたが、記憶装置としてはHDD133に限定するものではく、書き込み可能な記憶装置であれば、いかなる記憶装置でもよい。例えばRAM132、外部記憶装置140(例えばUSBメモリやメモリカード等の書き換え可能な不揮発性メモリ、外付けHDD等)、又は記録ディスクドライブ134に設置された記録ディスク141等の記憶装置であってもよい。記録ディスク141としては、CD−R等の書き込み可能な記録ディスクであれば、いかなる記録ディスクでもよい。これら以外にも、例えば、フレキシブルディスク,光ディスク,光磁気ディスク,磁気テープ,EEPROM,シリコンディスク等であってもよい。
また、上記実施形態では、プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体がROM131である場合について説明したが、これに限定するものではなく、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であれば、いかなる記録媒体であってもよい。例えば、プログラムがHDD133、外部記憶装置140、記録ディスク141等に記録されていてもよい。外部記憶装置140としては、例えばUSBメモリやメモリカード等の不揮発性メモリ、外付けHDD等を用いることができ、記録ディスク141としては、例えばCD−ROM,CD−R,DVD−ROMを用いることができる。これら以外にも、例えば、フレキシブルディスク,光ディスク,光磁気ディスク,磁気テープ,EEPROM,シリコンディスク等であってもよい。
また、上記実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体を、システムあるいは装置に供給してもよい。そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成される。この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
また、上記実施形態におけるプログラムを、ネットワークを介してダウンロードしてコンピュータにより実行するようにしてもよい。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上記実施形態の機能が実現されるだけに限定するものではない。そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれてもよい。そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上記実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
2a…被測定面、11…形状評価装置、21…輪帯面、22…壁面、23…山部、24…谷部、31…走査軌跡面関数(第1の面関数)、32…輪帯面関数(第2の面関数)、33…壁面関数(第3の面関数)、130…CPU(演算部)、150…プログラム

Claims (6)

  1. 輪帯面と前記輪帯面に交差する壁面とが交互に連続して形成された被測定面の形状を測定することにより得られた複数の点データから、前記被測定面の形状を評価する演算部を備えた形状評価装置を用いた形状評価方法において、
    前記演算部が、前記複数の点データを前記輪帯面及び前記壁面に跨って延びる列毎にグループ化して複数の点列データを生成する点列データ生成工程と、
    前記演算部が、前記点列データごとに、その点列データを関数近似して該点列データの配列方向を示す第1の面関数をそれぞれ求める第1の面関数計算工程と、
    前記演算部が、前記複数の点データの中から前記各輪帯面のデータと見做せる点データを前記各輪帯面に対応して抽出し、得られた抽出データ毎に、その抽出データを関数近似して前記輪帯面を示す第2の面関数をそれぞれ求める第2の面関数計算工程と、
    前記演算部が、前記被測定面の設計データ上における各壁面を示す第3の面関数をそれぞれ求める第3の面関数計算工程と、
    前記演算部が、前記各第2及び各第3の面関数が交差して形成された各山部及び各谷部のうちの少なくとも一方と、前記各第1の面関数とが交差する各々の交点データを求める交点計算工程と、
    前記演算部が、前記設計データ上における前記交点データの対応点を示す参照データと、前記交点データとをフィッティングさせる座標変換パラメータを求める座標変換パラメータ計算工程と、
    前記演算部が、前記座標変換パラメータで各点データを座標変換するフィッティング工程と、
    前記演算部が、座標変換した点データと前記被測定面の設計データとの差分を求める形状評価工程と、
    を備えたことを特徴とする形状評価方法。
  2. 前記演算部が、前記第1及び第2の面関数を求める前に、前記被測定面の設計データ上の各輪帯面に含まれる曲面成分を、前記点データから差し引く点データ変換工程と、
    前記演算部が、前記交点データにより前記座標変換パラメータを求める前に、前記交点データに前記曲面成分を加える交点データ復元工程と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の形状評価方法。
  3. 前記演算部が、前記第1及び第2の面関数を求める前に、前記点列データの中から少なくとも2つの区分端点データを選択して、隣接する2つの区分端点データを端辺に有する区分平面を定義し、前記点列データの各点データを空間座標から前記区分平面の平面座標に投影ベクトルに沿って投影する点列データ投影工程と、
    前記演算部が、前記交点データにより前記座標変換パラメータを求める前に、前記投影ベクトルの逆ベクトルを用いて前記交点データを前記区分平面の平面座標から前記空間座標に展開する展開ベクトルを求め、前記交点データを前記展開ベクトルによって展開する交点データ展開工程と、を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の形状評価方法。
  4. 輪帯面と前記輪帯面に交差する壁面とが交互に連続して形成された被測定面の形状を測定することにより得られた複数の点データから、前記被測定面の形状を評価する演算部を備えた形状評価装置において、
    前記演算部は、
    前記複数の点データを前記輪帯面及び前記壁面に跨って延びる列毎にグループ化して複数の点列データを生成し、
    前記点列データごとに、その点列データを関数近似して該点列データの配列方向を示す第1の面関数をそれぞれ求め、
    前記複数の点データの中から前記各輪帯面のデータと見做せる点データを前記各輪帯面に対応して抽出し、得られた抽出データ毎に、その抽出データを関数近似して前記輪帯面を示す第2の面関数をそれぞれ求め、
    前記被測定面の設計データ上における各壁面を示す第3の面関数をそれぞれ求め、
    前記各第2及び各第3の面関数が交差して形成された各山部及び各谷部のうちの少なくとも一方と、前記各第1の面関数とが交差する各々の交点データを求め、
    前記設計データ上における前記交点データの対応点を示す参照データと、前記交点データとをフィッティングさせる座標変換パラメータを求め、
    前記座標変換パラメータで各点データを座標変換し、
    座標変換した点データと前記被測定面の設計データとの差分を求める、ことを特徴とする形状評価装置。
  5. コンピュータに請求項1乃至3のいずれか1項に記載の形状評価方法を実行させるためのプログラム。
  6. 請求項5に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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