JP2013053834A - ヒートポンプ式給湯装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】除霜運転中の膨張弁の異常を検知し除霜継続するヒートポンプ式給湯装置を提供する。
【解決手段】冷媒回路8と、湯水を貯湯する貯湯タンク2と、該貯湯タンク2と冷媒水熱交換器5とを配管で環状に接続したヒーポン循環回路21と、前記冷媒水熱交換器5付近の湯水の温度を検出する温水温度センサ23と、膨張弁6を開いて圧縮機4で昇圧した冷媒を通過させ空気熱交換器7に流入させて空気熱交換器7の着霜を融解する除霜運転を制御する除霜制御手段11、12とを備えたヒートポンプ式給湯装置で、前記除霜制御手段11、12は、前記空気熱交換器7の除霜中に前記温水温度センサ23又は、前記圧縮機4から吐出する冷媒の温度を検出する冷媒温度センサ13での検出値が所定値以上であれば、前記膨張弁6の開度異常と判断し、圧縮機4の回転数を所定回転数に低下させると共に、除霜制限時間を延ばすように制御する。
【選択図】 図3

Description

この発明は、貯湯タンク内の湯水を冷媒回路で加熱するヒートポンプ式給湯装置に関するものである。
従来よりこの種のものに於いては、圧縮機、冷媒水熱交換器、膨張弁、空気熱交換器を配管で接続した冷媒回路と、湯水を貯湯する貯湯タンクと、該貯湯タンクと冷媒水熱交換器とを配管で環状に接続したヒーポン循環回路とを備え、ヒーポン循環回路に設置された循環ポンプを駆動して貯湯タンク内の湯水を冷媒水熱交換器で高温冷媒と熱交換させて加熱し、目標沸き上げ温度まで昇温する沸き上げ運転の際、沸き上げ運転開始から所定時間経過後に冷媒水熱交換器で加熱されたヒーポン循環回路内の湯水が所定の目標沸き上げ温度に達していなければ、循環ポンプの回転数を下限まで下げ、膨張弁の開度を下限まで閉塞させ、圧縮機の出力を上限まで上昇させて湯水の温度上昇を図り、目標沸き上げ温度まで湯水の温度が上昇しなければ膨張弁が異常であると判断するものがあった。
特開2002−213816号公報
しかし、この従来のものでは、膨張弁が中間開度で固着した場合は循環ポンプの回転数や圧縮機の出力を制御して目標沸き上げ温度にまで湯水を昇温することが可能であり、湯水が目標沸き上げ温度に達していれば膨張弁の異常を検出できず除霜運転も失敗に終わり、良好な除霜運転が行われないという問題があった。
この発明は上記課題を解決する為に、特にその構成を、圧縮機、冷媒水熱交換器、膨張弁、空気熱交換器を配管で接続した冷媒回路と、湯水を貯湯する貯湯タンクと、該貯湯タンクと前記冷媒水熱交換器とを配管で環状に接続したヒーポン循環回路と、前記冷媒水熱交換器付近の湯水の温度を検出する温水温度センサと、前記膨張弁を開いて前記圧縮機で昇圧した冷媒を通過させ前記空気熱交換器に流入させて空気熱交換器の着霜を融解する除霜運転を制御する除霜制御手段とを備えたヒートポンプ式給湯装置に於いて、前記除霜制御手段は、前記空気熱交換器の除霜中に前記温水温度センサ又は、前記圧縮機から吐出する冷媒の温度を検出する冷媒温度センサでの検出値が所定値以上であれば、前記膨張弁の開度異常と判断し、圧縮機の回転数を所定回転数に低下させると共に、除霜制限時間を延ばすように制御するものである。
この発明によれば、膨張弁が中間開度で固着しながらも、沸き上げ運転が行えるような場合であっても、除霜運転中に冷媒が中間開度で固着した膨張弁によって減圧されてしまうことに伴って、冷媒水熱交換器付近の湯水側の温度または圧縮機から吐出する冷媒温度が上昇することで膨張弁の異常を判断するので、膨張弁が固着した開度に関わらず異常を検出することが可能となり、そして膨張弁の異常と判断した場合には、圧縮機の回転数を下げると共に、除霜制限時間を延ばすことで、除霜運転をまずは完結して通常運転が出来るようにして、運転可能な状態でありながら異常停止で使用できなくなることを防止し、常に安心して使用出来るようにしたものである。
この発明の一実施形態を示す概略構成図 同発明のヒーポン制御部を説明する制御ブロック図 同発明の除霜運転の動作を説明するフローチャート
次にこの発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
1は湯水を貯湯する貯湯タンク2等を収納した貯湯タンクユニット、3は貯湯タンク2内の湯水を加熱するヒートポンプユニットである。
前記ヒートポンプユニット3は、冷媒を高温高圧に圧縮する圧縮機4と、高温高圧の冷媒との熱交換によって湯水を加熱する冷媒水熱交換器5と、冷媒を減圧する電動式の膨張弁6と、空気熱で冷媒を蒸発させる空気熱交換器7とを配管で環状に接続した冷媒回路8と、空気熱交換器7に周囲の空気を送り込む送風ファン9とを備えており、冷媒回路8内には冷媒として二酸化炭素が使用され超臨界ヒートポンプサイクルを構成している。
10はヒートポンプユニット3内に備えられ圧縮機4の出力や送風ファン9の回転数等を制御するヒーポン制御部であり、該ヒーポン制御部10には除霜制御手段として、冷媒回路8内を流動する冷媒温度と所定値とを比較することで空気熱交換器7の着霜状態を確認し除霜運転の有無を判断する比較手段11と、除霜運転中における各種動作の経過時間を計測する計時手段12とを備えている。
ここで、冷媒水熱交換器5は冷媒と被加熱水である貯湯タンク2内の湯水とが対向して流れる対向流方式を採用しており、超臨界ヒートポンプサイクルでは熱交換時に於いて冷媒は超臨界状態のまま凝縮されるため効率よく高温まで被加熱水を加熱することが出来、冷媒水熱交換器5に流入する冷媒の入口温度と流出する出口温度の温度差が一定になるように膨張弁6又は圧縮機4を制御して、冷媒水熱交換器5に流入する被加熱水の温度が5〜20℃の低温であれば効率よく加熱することができるのでCOPが向上する。
13は圧縮機4から吐出し冷媒水熱交換器5に流入する冷媒の温度を検出する冷媒温度センサとしての水熱交入口温度センサ、14は冷媒水熱交換器5で放熱した冷媒の温度を検出する水熱交出口温度センサ、15は膨張弁6で減圧され空気熱交換器7に流入する冷媒の温度を検出する空熱交入口温度センサ、16は空気熱交換器7で蒸発した冷媒の温度を検出する空熱交出口温度センサ、17は空気熱交換器7の上部に設置され周囲の気温を検出する外気温センサである。
18は貯湯タンク2下部と冷媒水熱交換器5とを配管で接続するヒーポン往き管、19は冷媒水熱交換器5と貯湯タンク2上部とを配管で接続するヒーポン戻り管、20はヒーポン往き管18の途中に設置され配管内の湯水を循環させる循環ポンプであり、該循環ポンプ20を駆動することで貯湯タンク2下部にある湯水をヒーポン往き管18から冷媒水熱交換器5に流入して加熱し、ヒーポン戻り管19から貯湯タンク2に流入することで高温水を貯湯するヒーポン循環回路21を形成している。
22はヒーポン往き管18に設置され冷媒水熱交換器5に流入する湯水の温度を検出する往き管温度センサ、23はヒーポン戻り管19に設置され冷媒水熱交換器5で加熱された湯水の温度を検出する戻り管温度センサであり、温水温度センサとしての往き管温度センサ22及び戻り管温度センサ23は検出された湯水の温度に基づいて圧縮機4の出力や循環ポンプ20の回転数を制御し、設定された目標沸き上げ温度まで沸き上げるものである。
24は貯湯タンク2に市水を流入する給水管、25は貯湯タンク2上部にある高温水を出湯する出湯管、26は給水管24から分岐した給水バイパス管27と出湯管25とに接続され弁の開度を調節して設定温度の湯水にする電動式の混合弁であり、使用者が設定した温度となるよう混合弁26の開度を調節して給湯管28に供給する。
29は貯湯タンク2の上下方向に複数配置された貯湯温度センサで、この実施形態では貯湯温度センサ29a、29b、29c、29d、29eの5つが設置されているものであり、この貯湯温度センサ29が検出する温度情報によって貯湯タンク2内の残熱量と、貯湯タンク2内の上下方向の温度分布が確認できる。
30は貯湯タンク2上部に連通し加熱した湯水の体積膨張による圧力上昇を防止する逃し弁、31は市水からの圧力を一定に減圧する減圧弁、32は給水管24に設置され栓を備えた給水栓である。
33は台所等に設置されたリモコンであり、使用者が各種スイッチを操作することで給湯温度や風呂温度、風呂の湯張り量等を設定することができ、設定温度や風呂の湯張り完了等を音声で案内する報知部34が備えられている。
35は貯湯タンクユニット1内に設置された各センサの入力を受け、各アクチュエータの駆動を制御するマイコンを内蔵した給湯制御部である。この給湯制御部35は、リモコン33と無線又は有線により接続され、使用者が任意の給湯設定温度及び風呂設定温度を設定でき、給湯運転や風呂の追い焚き運転等を制御するものである。
次にこの一実施形態の作動を説明する。
まず、沸き上げ運転について説明すると、深夜電力時間帯になって貯湯温度センサ29が貯湯タンク2内に貯湯された湯水の温度を検出し、翌日に必要な熱量が残っていないことを確認したら、給湯制御部35はヒーポン制御部10に対して沸き上げ開始命令を下す。
指令を受けたヒーポン制御部10は、圧縮機4を起動させた後に循環ポンプ20の駆動を開始させ、水熱交入口温度センサ13で検出される冷媒温度が目標温度となるように膨張弁6の開度を制御すると共に、戻り管温度センサ23で検出される温度が目標沸き上げ温度となるように循環ポンプ20の回転数または圧縮機4の駆動周波数を制御して、貯湯タンク2下部に接続されたヒーポン往き管18から取り出した5〜20℃程度の低温水を冷媒水熱交換器5で70〜90℃程度の目標沸き上げ温度に加熱して、ヒーポン戻り管19から貯湯タンク2上部へ戻す。
貯湯タンク2上部から順次積層して目標沸き上げ温度に加熱した湯水を貯湯していき、必要な熱量が貯湯されたことを貯湯温度センサ29で検出すると、給湯制御部35はヒーポン制御部10に対して沸き上げ停止命令を下し、ヒーポン制御部10は圧縮機4を停止すると共に循環ポンプ20も停止して沸き上げ運転を終了する。
次に沸き上げ運転中に発生する除霜運転について、図3のフローチャートに基づいて説明する。
なお、図3に示される数値は一例であり、除霜運転の有無を決定するために数値を限定するものではない。各種判断の具体的な数値は貯湯タンクユニット1及びヒートポンプユニット3の基本性能や使用環境等に基づいて、適宜設定されるものである。
沸き上げ運転をおこなっている際(S101)、比較手段11は、空熱交出口温度センサ16で検出された冷媒温度が除霜運転の開始条件として設定された所定値以下か判断し(S102)、所定値以下であると判断すれば、圧縮機4の出力を所定値増加させ膨張弁6の開度を最大にし送風ファン9と循環ポンプ20を停止させ、空気熱交換器7へ高温の冷媒を流入して着霜を融解する除霜運転を開始する(S103)。
S103で除霜運転を開始したら、比較手段11は、戻り管温度センサ23で検出された温度が所定値である108℃以上であるか判断し(S104)、108℃以上であると判断すれば、次に、108℃以上の状態が所定時間である10秒以上継続しているか計時手段12で判断して(S105)、108℃以上の状態が10秒以上継続していると判断すれば、膨張弁6が全開になっておらず圧縮機4から吐出する冷媒の温度が異常高温であるとして検知し(S106)、ヒーポン制御部10の除霜制御手段である比較手段11に圧縮機4の出力である回転数を4000rpmの最大回転数から、2500rpmの回転数に低下させる。(S107)これは、圧力を下げることで温度は低下するが、冷媒が全開となっていない膨張弁6をスムーズに通過できるようにし、そして除霜制限時間を15分から25分に延ばし(S108)、これを計時手段12がカウントし(S109)、低温で除霜に時間がかかる分を除霜制限時間を延ばすことでカバーするもので、カウントアップのYESで除霜運転終了と共に、膨張弁6の異常を報知するエラー信号をリモコン33に送信し、報知部34から膨張弁6に異常があり修理、交換が必要なことを音声で報知した(S110)後に、圧縮機4の出力と膨張弁6の開度を除霜運転前の状態に戻し送風ファン9と循環ポンプ20とを駆動させて、沸き上げ運転を再開する(S111)。
S104で戻り管温度センサ23で検出された温度が108℃未満か、S105で108℃以上の状態が10秒以上継続していないと判断すれば、比較手段11は、水熱交入口温度センサ13で検出される圧縮機4から吐出した冷媒温度が所定値である130℃以上であるか判断し(S112)、130℃以上であると判断すれば、次に、130℃以上の状態が5秒以上継続しているか計時手段12で判断して(S113)、130℃以上の状態が5秒以上継続していると判断すれば、S106で膨張弁6に異常がありを検知して、ヒーポン制御部10の除霜制御手段である比較手段11に圧縮機4の出力である回転数を4000rpmの最大回転数から、2500rpmの回転数に低下させ(S107)、そして除霜制限時間を15分から25分に延ばし(S108)、これを計時手段12がカウントし(S109)、低温で除霜に時間がかかる分を除霜制限時間を延ばすことでカバーするもので、カウントアップのYESで除霜運転終了と共に、膨張弁6の異常を報知するエラー信号をリモコン33に送信し、報知部34から膨張弁6に異常があり修理、交換が必要なことを音声で報知した(S110)後に、圧縮機4の出力と膨張弁6の開度を除霜運転前の状態に戻し送風ファン9と循環ポンプ20とを駆動させて、沸き上げ運転を再開する(S111)ものである。
以上のように、空気熱交換器7の着霜を融解する除霜運転を行っている際、戻り管温度センサ23又は水熱交入口温度センサ13で検出された温度が所定時間以上継続して所定値以上であれば、ヒーポン制御部10の除霜制御手段である比較手段11が、膨張弁6が全開されていない開度異常と判断し、圧縮機4の回転数を低下させると共に、除霜制限時間を延長させることで、時間はかかるが大事な除霜運転を先ずは完了させて凍結の危険を回避してから、報知された膨張弁6の修理を沸き上げ運転中に依頼すれば、修理のぎりぎりまでお湯を使いながら修理出来、お湯を使用出来ない期間が短くて済み使用勝手が極めて良いものである。
なお、本発明は上記内容に限定されるものではなく、例えば、往き管温度センサ22で検出された温度から膨張弁6の異常を報知することも可能であり、除霜運転中に往き管温度センサ22で検出された温度が所定時間以上継続して所定値以上であれば膨張弁6が異常だと判断し、膨張弁6に異常があり修理、交換が必要なことを報知部34で報知する制御であってもよく、往き管温度センサ22及び戻り管温度センサ23は冷媒水熱交換器5付近の配管に設置されることで、冷媒温度上昇に伴う湯水の温度の上昇を確実に検出するものである。
また、今回の実施形態では膨張弁6が異常と判断したらリモコン33の報知部34から音声で報知する制御であるが、例えば、給湯設定温度や風呂設定温度等を表示する画面に膨張弁6が異常であり修理、交換の必要がある旨の表示をする制御でもよく、その他、使用者が膨張弁6の異常を把握可能な手段であればよいものである。
1 貯湯タンクユニット
2 貯湯タンク
3 ヒートポンプユニット
4 圧縮機
5 冷媒水熱交換器
6 膨張弁
7 空気熱交換器
8 冷媒回路
11 比較手段
12 計時手段
13 水熱交入口温度センサ(冷媒温度センサ)
21 ヒーポン循環回路
23 戻り管温度センサ(温水温度センサ)
34 報知部

Claims (1)

  1. 圧縮機、冷媒水熱交換器、膨張弁、空気熱交換器を配管で接続した冷媒回路と、湯水を貯湯する貯湯タンクと、該貯湯タンクと前記冷媒水熱交換器とを配管で環状に接続したヒーポン循環回路と、前記冷媒水熱交換器付近の湯水の温度を検出する温水温度センサと、前記膨張弁を開いて前記圧縮機で昇圧した冷媒を通過させ前記空気熱交換器に流入させて空気熱交換器の着霜を融解する除霜運転を制御する除霜制御手段とを備えたヒートポンプ式給湯装置に於いて、前記除霜制御手段は、前記空気熱交換器の除霜中に前記温水温度センサ又は、前記圧縮機から吐出する冷媒の温度を検出する冷媒温度センサでの検出値が所定値以上であれば、前記膨張弁の開度異常と判断し、圧縮機の回転数を所定回転数に低下させると共に、除霜制限時間を延ばすように制御する事を特徴とするヒートポンプ式給湯装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020020505A (ja) * 2018-07-31 2020-02-06 日立グローバルライフソリューションズ株式会社 給湯装置及び給湯装置の制御方法

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