JP2013053501A - 屋内でペットを飼うためのフローリング加工技術 - Google Patents

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Abstract

【課題】屋内でペットを飼う場合、木製フローリングの床は滑りやすいために、ペットの負担は大きい一方、ペットの爪によるキズはフローリング材の天板にまでダメージが及ぶことが多い。また、ペットの排尿は臭いも強く、実(さね)と呼ばれるフローリング材の継ぎ目や壁の巾木(はばき)の下部の隙間から基材内部にまで浸透して、悪臭やシミ・カビ、剥がれなどのフローリングの決定的なダメージの原因となる。
【解決手段】新築及び中古の木質フローリングの加工技術として、フローリングの継ぎ目である実(さね)部分及び巾木下部の隙間にシリコンコート剤を穴埋め剤として注入した構造とし、さらにフローリング全体にベースコートしてUV照射硬化型のアクリル塗料、トップコーティングとしてシリコン塗料によるコーティングを実施することにより、コーティング層の強度とペットによる汚れに対する耐久性を向上させて、木質フローリングをより長期間使用することを可能とする。
【選択図】図1

Description

本発明は建築分野に係わり、住宅のフローリング(床)の加工に関する技術についての発明である。より具体的には、一般家屋等の室内でペットとの共同生活を行うために、木質のフローリング材の耐久性を向上させるための加工技術を提供するものである。
何かとストレスの多い社会情勢と生活環境の中で、より密接なペットとのふれあいによる癒しの効果を求めて、一般家屋の室内でペットを飼う生活を望む人が急増している。しかし、ペットを屋内で一定範囲の囲いの中に入れたり、繋いだりすることによって、ペットの行動の自由を制限せずに活動させている場合には、ペットの排泄による汚れや爪によるキズなど、フローリングのダメージ(傷み)は必然的に激しくなる。
従来技術では、フローリングの耐久性を向上させるための方策として、ワックス塗布やウレタンコーティングが用いられてきた。しかし、汚れを防止するワックスの効果が持続している期間は数カ月と短いことから、フローリングをきれいに保持して長期間使用するためには、ワックス塗布の回数を増やさなければならず、そのために多く費用と手間がかかる。
また、ポリウレタンは、安価なフローリングのコーティング材として一般的に使用されており、抗張力や耐摩耗性、耐油性に優れているが、通常の使用環境においても、空気中の窒素酸化物や水分、紫外線、熱などの影響で徐々に分解していくことが確認されている。
木質フローリングや家具など関連する特許申請について検索した結果において、これまでに特許として成立している申請の概要を下記に示す。
特開2002−120336(特許3476140)の家具用化粧シート及びそれを用いた化粧天板では、下面側にエンボス加工を施したポリオレフィン系樹脂の下地シートの上に、着色処理を施したポリエチレンテレフタレート製の表層シートを積層し、その表面にUVコートを施した化粧シートであって、表層シートの厚みが25〜50μm、UVコートの厚みが6〜20μmであり、表層シートとUVコートの厚みの和が下地シートの厚みの10%以下であることを特徴とし、机やテーブル等の家具における天板に接着して使用するのに特に適した化粧シートであって、鉛筆硬度を確保しつつリサイクル性をも備えた新規な家具用化粧シートを提供している。
この特許は、木質系であるが、机、テーブル等の家具の天板に提供する化粧シートについてであり、下地シートに比較して10%以下の表層シートとUVコートに関するもので、用途も提供技術も限定されている。
特開2003−143990(特許3895151)のペット対応床材および製造方法では、部分的積層構造を有し、第1層を床下地合板上に接する該床材の基材とし、該基材上面に、断面凹凸形状をなす第2層が接する構造をなし、かつ、該第1層は該第2層より硬い人造繊維よりなり、第2層の凸部には人造繊維を素材とする中空繊維または発泡状体を含み、第2層の全表面を、硬い被覆を構成すべく合成樹脂によりコーティングしてなることを特徴とするもので、毛やダニがつきにくく、メンテナンス性に優れ、柔らかさやすべりにくさを備えた床材を提供する。
この特許は、ペット対応床材についてであり、用途としては、本出願特許と一つの用途分野として共通している。しかし、技術的には人造繊維を使用することが特徴であり、本出願特許との共通性はなく異質である。
特開2004−156165(特許4098602) 滑り防止加工床材では、基材層上と発泡層と表面層(印刷層+透明層)を設けた床材の裏面に非発泡合成樹脂の防滑層を設けたことにより、厚い特殊な層を設けることなく滑りを防止することができ、段差が発生せず、簡単に敷くこと、取り外すことで、だれでも模様替えができ、取り除いた場合にもあとが残らず、再度使用できる。
この特許は、床材の裏面に非発泡合成樹脂の防滑層を設けることで床材全体を滑ることなく取り外しを可能とすることを特徴する床材を提供するものであり、滑りを防止するという床材の一つの機能として共通点を持つが、対象とする床自体の取り外しが可能であることがその技術目的であり、床材の表面における人や動物の滑りを防止するという本出願特許との共通性はなく異質である。
特開2006−255561(特許4593325)の樹脂成形品及びその製造方法では、樹脂基材の表面に装飾が施されている樹脂成形品を製造するための製造方法及びその製品に関する特許で、前記樹脂基材の上に、紫外線硬化型の塗料を塗装してUV塗装部を形成し、さらにそのUV塗装部の上に、接着層を溶解させて熱転写することにより加飾を施す転写加飾部を形成する。そして、前記UV塗装部の最上層は、紫外線硬化型の塗料にシランカップリング剤が添加されたUVコート層が形成された構成であることを特徴としている。
この特許は、紫外線硬化型の塗料の層を有する多層構造の成型物である点については、本工法に関する内容との類似性があるが、基材部分が木質体ではないため、実質的な関連性や類似点が認められる技術ではない。
ペットを室内で飼う場合、フローリングについて下記のような問題点が挙げられる。
(1)一般的にフローリングの床は滑りやすいために、ペットの足腰にかかる負荷は大きく、転倒による怪我や長期間に及ぶ間接への負担からヘルニアの原因になることを心配している飼い主が多い。また、ペットの爪によるキズは小型犬でも少なからず発生しており、特に大型犬の場合、滑りやすいフローリングの上では重い体重の負荷が足先の爪に集中して体をささえることから、天板まで爪によるダメージが及ぶことは避けられない。
(2)ペットの排尿はアンモニアが含まれているため臭いも強く、実(さね)と呼ばれるフローリング材の継ぎ目や、壁の巾木の下部の隙間から基材内部にまで浸透すると、悪臭の原因となるだけでなく、シミ・カビや剥がれなどのフローリングの決定的なダメージとなることが避けられない。
(3)ペットを飼うことによって床は汚れやすく、そのため拭き掃除が欠かせなくなるため、従来一般的にフローリング表面処理として用いられてきたウレタン塗装やワックス塗布では防水効果が長続きせず、フローリング内部へのダメージにつながりやすい。
最新の表面コーティング処理材料としては、シリコン、アクリル(UV照射硬化型)、アクリルウレタン及び水性ウレタン等が挙げられるが、本発明で選択して使用しているコーティング材の種類と性能について、表1に整理した。
Figure 2013053501
前述のペットを室内で飼う場合のフローリングの課題に対して、本発明ではコーティング剤の選択と、フローリング構造の特殊な改善処置によって、難しい課題を克服している。
前述の問題点(1)のフローリングの床が滑りやすい上に、ペットの爪によってキズがつきやすい課題、問題点(2)及び(3)のペット特有の汚れ対策、即ち、防水及び耐アンモニア対策として、シリコンをペット向けのトップコーティング材として選択した。
シリコンコーティングは、塗膜厚の調整でツヤの度合いを調整でき、塗膜表面の耐摩耗性に加え適度な柔軟性も確保できるため、塗膜の厚さを確保することによって、犬や猫などのペットの爪によるキズがフローリングの天板にまで達することを防止できる。また、シリコンの撥水性は高く、塗膜として汚れを弾くため、水拭きや中性洗剤で簡単に拭き掃除が可能となる。
さらに大型犬への対応としては、シリコンコーティングの下層にベースコートとしてUV照射硬化型のアクリルコーティングを実施する“ハイブリッド”方式を実施している。UV照射硬化型のアクリルコーティングは、塗膜の表面及び塗膜層全体が硬質(鉛筆の強度では5H相当)なため、フローリングの強度を確保するためのコーティング材として最適である。
ここで、木製フローリングでペットを飼うことの最大の課題である問題点(2)について、詳しく説明するために、フローリングの実(さね)と巾木部分の構成図を図1及び図2に示した。
木製のフローリング材は、図1−(a)が示すように、最上部の1:天板の下に、2:合板基材部分1及び3:合板基材部分2が積層されて構成しており、個々のブロックとブロックをつなぐための構造として、4:実(さね)と呼ばれる隣接したブロックの凸凹の部分を組み合わせて拡張していく。
通常ではこの継ぎ目には特別な処置をしないため、隙間が存在する。また、図2が示すように、10:壁材の下部には床材のつなぎ部分の蔽いとして9:巾木と呼ばれる部材が設置されている。この部分も一般的に特別な処置はしないため、8:隙間が存在する。そのため、ペットの尿がフローリングの内部にまで浸透することは、従来の木製フローリングの構造的な欠陥とも考えられる問題点が原因であり、何らかの対策が必要とされる。
本発明では、このような上記課題(2)の実(さね)や壁の巾木の下部の隙間からの“ペットの尿の浸透”に対し、図1−(b)に示しているように、5:実(さね)補修充填材を継ぎ目の隙間に注入した構造とすることによって問題を解決することができる。充填材としては、撥水性と耐薬品性に優れたコート剤であるシリコン塗料を選択した。
さらに、最終的な製品としての構造は、天板の上にUV照射硬化型アクリルの6:ベースコーティングとシリコンの7:トップコーティングを施した塗膜による積層構造(図1−(b))となる。
以上のように、本発明では、屋内でのペットとの共同生活のためのフローリングに対する使用条件を考慮して、最適なコーティング材による表面処理と、ペットの尿がフローリング内部に浸透するルートとなっているフローリングの構造欠陥を改善することによって、ペットとの生活に適した床材としての機能を向上させることを実現している。
本発明の“ペット工法”は、新居でペットとの快適な暮らしを実現させるためのフローリング加工技術としてその効果を十分に確認できる。柔軟性のあるコーティング加工を床に施すことで、ペットを怪我から守り、床の天板も強化するため、ペットの安全性と家屋の床のダメージ最小限に抑えることを両立することができる。
フローリングの美観と耐久性保持の効果の点で、従来一般的に用いられてきたワックス塗布と比較すると、ワックスよりもはるかに経済的でかつ省力化を図れ、新築家屋の床の耐久性を大幅に向上させることができる。
また、本発明では、すでにキズやシミなどができてしまった中古のフローリング(木質床材)であっても、「レストア工法」としてのサービングのオリジナルなリニューアル再生のための工法技術により、今ある基材を貼り替えずに再生して、コーティングによる特殊加工で保護、強化することができる。
フローリングの実(さね)部分の断面拡大イメージ図の変化 図1−(a) ペットコーティング実施前の断面拡大イメージ図 図1−(b) ペットコーティング実施後の断面拡大イメージ図 フローリングの断面イメージ図における実(さね)部分と巾木の隙間
図1は、フローリングの実(さね)部分の構成を理解するために作成したイメージ図で、本特許のペット工法(ペットコーティング)によって、木製フローリングのコーティング処理を実施した前後の実(さね)部分の構成の変化を表している。図2は、一般的なフローリングの構造的な問題点と考えられるフローリングの継ぎ目である実(さね)部分と、フローリング周囲の壁材に付けられる巾木とフローリング間の隙間を表したイメージ図である。
本発明は上記のような特徴・効果を持つものであるが、その実施するための形態の事例を以下に示す。
本発明のフローリング加工技術(ペット工法)よる施工の実施例として、まず、リニューアルの場合の施工方法について詳細に説明する。
(1)現場と作業の確認:まず、引渡し日、注意事項を確認の上で、指令書の内容を図面と照らし合わせて施工範囲と基材を確認し、養生が必ず必要な部分も確認する。
(2)床面に付着しているドアストッパー等の取り外し(基本):ストッパー取り外し後、ドアノブが壁に直接当たるので、ドアノブにクッションを取り付け、壁面に傷がつかない様にする。
(3)掃除機がけ(1回目):フローリング上に残存するゴミを掃除機で除去する。最初にフローリングの端・隅を追い、フローリングの貼り方向に板目毎にずらしながら抜けの無いように掃除機をかけていく。
(4)養生作業:コーティング施工するフローリング周囲の家屋部材へのコーティング剤の付着を防止するために、玄関部(タイル、石材など)、巾木・敷居部、階段部、さらに、その他の白木、石材、ステンレス、アルミ、キッチン廻り、点検口、移動物(キャスター付き引き出し等)、ガス警報器など必要な場所にロールマスカーを使用して養生を実施する。
(5)サンディング:コーティングの結着を強める為(足付け作業)に、サンディングによりフローリング表面に付着している微細な異物を除去する。耐水ペーパー#600(標準)を使用して、掃除機がけと同じように板目に沿って足付けする。その際、ボンド等の付着物に注意し、スクレーパーで除去しながらかけて行く。
(6)掃除機がけ(2回目):サンディングによって発生した余分な粉を吸い上げるために、掃除機かけを行う。1回目と同様、この時も付着物等には注意を払う。
(7)クリーナー拭き(現場状況により行う):掃除機で吸い取りにくい目地の中の削粉や残存するホコリや油分を除去するために、専用のクリーナー液で拭き掃除を行う。専用のクリーナー液を、64〜128倍程度に水で希釈する。油分等の汚れがひどい時には、クリーナーをはじく部分が出る場合もあるのでよく確認する。次の工程に進む前に、乾燥したことを確認する。
(8)シンナー拭き:フローリング表面に付着している接着剤(ボンド)などの異物や油性の汚れの除去するために、シンナー拭きを実施する。異物の付着(はじき)がないか確認しながら拭き上げていく。はじきの有る所は、ペーパーやスクレーパーで除去する。仕上がりをイメージしながら、フローリングのキズやヘコミもチェックする。
(9)キズ補修:フローリング表面についたキズに対して穴埋め作業を行う。まず、比較的深い穴については、植物性のカルナバ蝋を主成分としたワックスを専用の補修剤として使用する。カルナバ蝋には木材の色合いを配慮した複数色のブロックがセットとして準備されていることから、周囲の木材に近い色合いのブロックを選択して電気ゴテを使用して穴埋めを行う。さらに、浅い打痕と補修剤で埋めきれないキズの補修には、ポリウレタン樹脂塗料をフロアー全体に塗布する。乾燥のため、約1時間程度の養生時間を取る。
(10)掃除機がけ(仕上げ):掃除機の吸引力ゲージを確認した上で、ゴミ・ホコリを残さないように掃除機をかける。最終的な下地の仕上げと考え、キズ・や汚れの見落としもチェックする。仕上げた部屋にはあまり出入りしないようにする。
(11)プライマー塗布(下地剤):常にフローリング上の異物に対して気を配る。最初に、コーター担当者とモップ作業者は基材に対する塗布量や進行の仕方を打ち合わせておく。コーター担当者は、巾木廻り(壁際等)から塗り始め、モップ担当者が塗り伸ばす速度を考えながら塗っていく。その後にモップ担当でフローリングの板目に沿って、塗り忘れがないように塗り伸ばしていく。コーター担当者は、クローゼット等の仕切りがありモップの入らない場所はあらかじめ塗っておき、また、巾木や建具にコーターがあたらない様に注意する。また、モップ担当者の注意点としては、1回でモップに含ませる材料の量と、1回で塗り伸ばす範囲をあらかじめ決めておき、常にそれを守りながら均一に塗っていく。プライマーは、乾燥が早いため、1度にあまり広い範囲を塗らないほうが良く、45〜50m/lを塗布量の目安とする。
(12)乾燥+下地確認:プライマー塗布後の乾燥時間は、夏は45〜60分、冬は60〜90分程度を目安とする。乾燥中は、玄関扉の開閉などでホコリが作業中の部屋の中に入らないよう注意する。乾燥後に下地を確認し、必要であれば下地の補修・調整を行う。はじき、ホコリ等が見当たれば耐水ペーパー#1000〜#2000で除去する。部分的に再塗布も考える。また、プライマーが完全に硬化していない時には、同じ場所に立ち止まっていると足跡がつく恐れがあるので立ち止まらないようにする。
(13)ペットコート塗布(トップコート):プライマーと同様に、コーター担当者とモップ作業者が協力して作業を進めていく。まず、コーター担当者がコーターで巾木廻りを塗りながら、巾木の下やフローリングの実(さね)部分にペットコートを注入する。塗布量は20〜25m/lを目安とする。モップ担当者は、プライマーと同じ要領で塗り伸ばしていく。プライマーよりは乾燥が遅いため、1度で塗り伸ばす範囲を少し広くしても良い。
(14)乾燥:ペットコート塗布後の乾燥時間は、夏は3〜4時間、冬は7〜8時間程度を目安とする。乾燥後は、出来るだけ窓を開けて換気を行った方が良い。完全硬化には3〜4日が必要とされる。
(15)最終確認:塗り忘れ、塗りムラ、髪の毛等の異物混入がないか十分にチェックする。フローリングの継ぎ目や巾木との接地部は、コーティング剤により接着された状態となっているため、その部分を踏み歩くと、きしみが生じる建付け床ではコーティングに割れが生じて大きな音が出る場合があるので、あらかじめ、最終確認の時点に踏んで回ってこの音が出ないことを確認しておく。換気は十分に行う。補修が必要であることが判明した場合には、その原因も確認しながら確実に仕上げる。
本発明の実施例2として、新築で大型犬を飼う場合の施工方法について記述する。新築の場合のフローリング加工においても、基本的にはリニューアルの場合と同じ段取りで、養生までのコーティングまでの準備作業を実施していく(実施例1参照)。
また、コーティング剤の結着を強める為(足付け作業)のサンディング処理も、耐水ペーパーを使用して板目に沿って行い、サンディングの後には異物除去のために仕上げの掃除機がけを必ず実施する。
新築であるので、リニューアルの場合には必要となるシミやカビ抜き作業や、キズや凹みの補修作業は発生しない。コーティング剤の塗布や乾燥についても、実施例1のリニューアルの場合で詳細に説明した方法で、塗布量や乾燥時間に注意して実施していく。
本工法では、フローリングの実(さね)部分及び巾木の下の隙間にトップコート剤であるシリコン塗布剤を注入してくことが最大の特徴であり、新築の場合においてもこの隙間補修剤の注入の実施によって、犬のマーキング行為などによる尿のフローリング基材内部への浸透を防止することができる。
新築の場合においても、爪によるフローリングのキズの発生を防止するためには、アクリルをプライマー(下地コート)としての塗布し、さらにシリコンをトップコートとして塗布することが望ましい。特に大型犬の場合には、体重が重いことから強度の高いアクリルをプライマーとして塗布することを推奨している。小型犬の場合には、プライマー塗布を省略することは可能である。
本発明が提供するフローリング加工技術については、新築住宅の建築や中古住宅のリフォームを実施する住宅建設会社、又はペットを癒しの手段として提供する老人ホームや介護施設などを建築又はリフォームする建築会社が実際の使用者となる。
発明者が帰属するサービングでは、本発明のフローリング加工技術について、“ペット工法”及び“ペットコーティング”として商標登録を済ませている。そして、その概要の紹介をパンフレットやペット情報誌などで行っていることから、次第に認知度は高まり、既に多くの新築住宅や中古住宅のリフォームでの施工実績(数10件)がある。施工を実施した室内でペットとの共同生活を実践している方々からも好評を博してしており、口コミによる需要の拡大への期待も大きい。
1:天板
2:合板基材部分1
3:合板基材部分2
4:実(さね)
5:実(さね)補修充填材
6:ベースコーティング
7:トップコーティング
8:隙間部分
9:巾木(はばき)
10:壁材

Claims (3)

  1. 一般家屋の室内で犬、猫、ウサギなどのペットを飼う場合の木質フローリングにおいて、フローリングの継ぎ目である実(さね)部分に穴埋め剤を注入した構造とし、さらにフローリング全体にシリコンコーティング処理を実施することにより、新築の木質フローリングをより長期間使用することを可能とするフローリング加工技術。
  2. 屋内で犬、猫、ウサギなどのペットを飼う場合の木質フローリングにおいて、フローリングの継ぎ目である実(さね)部分及び巾木(はばき)下部の隙間に、防水かつ耐薬品性に優れたシリコンコート剤を穴埋め剤として注入し、さらにフローリング全体にもシリコンコーティング処理を実施することにより、新築及び中古の木質フローリングを、より長期間使用することを可能とするフローリング加工技術。
  3. 請求項1又は請求項2で実現できるペットとの屋内での共同生活のためのフローリング加工の表面コーティング処理において、シリコンコーティング処理の下層にUV照射硬化型のアクリルコーティングを実施することにより、コーティング層の強度を向上させることを特徴とするフローリング加工技術。
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