JP2013053225A - ナノ微粒子複合体の製造方法 - Google Patents
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工程1.非水媒体中に、分散安定化剤として、少なくとも下記一般式(I)で表される構成単位(1)を有し、更に前記構成単位(1)が有するアミノ基の少なくとも一部と、重合性基を有するハロゲン化炭化水素とが4級アンモニウム塩を形成した重合体を溶解乃至分散させた溶液に、微粒子を添加してナノ微粒子分散体を形成する分散工程
工程2.前記重合体を架橋させる架橋工程
xは1〜18の整数、yは1〜5の整数、zは1〜18の整数を示す。)
xは1〜18の整数、yは1〜5の整数、zは1〜18の整数を示す。)
R25は、水素原子、あるいは炭素数1〜18のアルキル基、アラルキル基、アリール基、−CHO、−CH2CHO又は−CH2COOR28で示される1価の基であり、R26は、炭素数1〜18のアルキル基、アリール基、アラルキル基、シアノ基、−[CH(R23)−CH(R24)−O]x−R25、−[(CH2)y−O]z−R25、−[CO−(CH2)y−O]z−R25で示される1価の基である。R27は炭素数1〜18のアルキル基であり、R28は水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を示す。
mは1〜5の整数、n及びn’は5〜200の整数を示す。xは1〜18の整数、yは1〜5の整数、zは1〜18の整数を示す。)
本発明の製造方法によれば、ナノサイズの微粒子を均一かつ安定的に分散させ、かつ分散時の微粒子の平均粒径を小さく保つことができる。
本発明においては、分散安定化剤として、少なくとも一般式(I)で表される構成単位(1)を有し、更に前記構成単位(1)が有するアミノ基の少なくとも一部と、重合性基を有するハロゲン化炭化水素とが4級アンモニウム塩を形成した重合体を用いる。上記重合体の4級アンモニウム塩形成部位は、微粒子に対する吸着性が強く、一方で上記重合体全体としては、非水媒体に対して溶解性を有する。
本発明の製造方法は、まず、上記重合体の溶液に、上記微粒子を添加することにより、微粒子の表面に重合体が集積し、かつ微粒子表面の全体を覆うように存在するものと推定される。更に微粒子表面を覆う上記重合体が有する上記重合性基を有するハロゲン化炭化水素の重合性基を架橋することにより、上記重合体を微粒子表面に固定させることができる。これにより、ナノ微粒子複合体の粒径を小さくし、かつ、微粒子同士の再凝集を効果的に防ぐことができるものと推定される。従って、本発明のナノ微粒子複合体の製造方法によれば、ナノサイズの微粒子を均一かつ安定的に分散させ、かつ分散時の微粒子の平均粒径を小さく保つことができるものと推定される。
また、4級アンモニウム塩形成部位の方が、有機酸化合物で塩を形成した部位と比較して、非水媒体に対する溶解性が低く、微粒子表面への吸着力が強いため、4級アンモニウム塩形成部位は、表面が不活性な微粒子(例えば、平板な分子構造が積み重なった結晶構造を有するフタロシアニン系顔料等)に対しても吸着できるものと推定される。
このように、重合性基を有するハロゲン化炭化水素を用いて4級アンモニウム塩を形成した重合体は、微粒子への吸着力が強いうえに、非水媒体中で重合性基の解離が起こりにくいため、本発明の製造方法により得られたナノ微粒子複合体は、従来よりも分散安定性が向上し、適用できる微粒子の種類が増えるものと推定される。
以下、本発明のナノ微粒子複合体の製造方法の各工程について説明する。
本発明のナノ微粒子複合体の製造方法が有する工程1は、非水媒体中に、分散安定化剤として、少なくとも下記一般式(I)で表される構成単位(1)を有し、更に前記構成単位(1)が有するアミノ基の少なくとも一部と、重合性基を有するハロゲン化炭化水素とが4級アンモニウム塩を形成した重合体を溶解させた溶液に、微粒子を添加してナノ微粒子分散体を形成する分散工程である。
xは1〜18の整数、yは1〜5の整数、zは1〜18の整数を示す。)
以下、本工程について詳細に説明する。
本発明においては、分散化安定剤として、少なくとも下記一般式(I)で表される構成単位(1)を有し、更に前記構成単位(1)が有するアミノ基の少なくとも一部と、重合性基を有するハロゲン化炭化水素とが4級アンモニウム塩を形成した重合体が用いられる。
xは1〜18の整数、yは1〜5の整数、zは1〜18の整数を示す。)
本発明においては、上記R2及びR3は、互いに同一であってもよいし、異なるものであってもよい。
R6及びR7は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基である。
xは1〜18の整数、好ましくは1〜4の整数、より好ましくは1〜2の整数であり、yは1〜5の整数、好ましくは1〜4の整数、より好ましくは2又は3である。zは1〜18の整数、好ましくは1〜4の整数、より好ましくは1〜2の整数である。本発明においては、x、y、及びzが、上記の範囲内にあれば、微粒子の分散性を優れたものとすることができる。
このAとしては、炭素数1〜8のアルキレン基が好ましく、メチレン基及びエチレン基がより好ましい。炭素数が1〜8の範囲内であれば、微粒子の分散性を良好に保つことができる。
本発明において、分散化安定剤として用いられる重合性基は、前記構成単位(1)が有するアミノ基の少なくとも一部と、重合性基を有するハロゲン化炭化水素とが4級アンモニウム塩を形成している。前記構成単位(1)が有するアミノ基の少なくとも一部と、重合性基を有するハロゲン化炭化水素とが4級アンモニウム塩を形成していることにより、非水媒体中での微粒子の安定化を図ることができ、その結果、微粒子の分散性及び安定性に優れたものとすることができる。
エチレン性不飽和結合含有基としては、例えば、炭素数2〜18のアルケニル基、(メタ)アクリロイル基、−[CH(R31)−CH(R32)−O]a−R33又は−[(CH2)b−O]c−R33で示される1価の基であり、且つ、R31及びR32がそれぞれ独立に水素原子又はメチル基であり、R33が、炭素数2〜18のアルケニル基、−CO−CH=CH2、又は−CO−C(CH3)=CH2等を挙げることができる。ここで、aは1〜18の整数、好ましくは1〜4の整数、より好ましくは1〜2の整数であり、bは1〜5の整数、好ましくは1〜4の整数、より好ましくは2又は3である。cは1〜18の整数、好ましくは1〜4の整数、より好ましくは1〜2の整数である。中でも、ビニル基、アリル基あるいは−[CH(R31)−CH(R32)−O]a−R33、又は−[(CH2)b−O]c−R33であり、且つ、R33が−CO−CH=CH2又は−CO−C(CH3)=CH2であるものが好ましく、特に、ビニル基、アリル基、(メタ)アクリロイル基、であることが好ましい。
以下、好ましい特定のブロック共重合体、及び好ましいグラフト共重合体について、順に説明する。
本発明においては、前記分散化安定剤として用いられる前記重合体が、前記一般式(I)で表される構成単位(1)と、下記一般式(II)で表される構成単位(2)とを有し、更に前記構成単位(1)が有するアミノ基の少なくとも一部と、重合性基を有するハロゲン化炭化水素とが4級アンモニウム塩を形成したブロック共重合体(塩型ブロック共重合体と称することがある)であることが、ナノサイズの微粒子を均一かつ安定的に分散させ、かつ分散時の微粒子の平均粒径を小さく保つことができるナノ微粒子複合体を製造できる点から好ましい。
xは1〜18の整数、yは1〜5の整数、zは1〜18の整数を示す。)
上記炭素数1〜18のアルキル基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、各種ペンチル基、各種ヘキシル基、各種オクチル基、各種デシル基、各種ドデシル基、各種テトラデシル基、各種ヘキサデシル基、各種オクタデシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基、シクロドデシル基、ボルニル基、イソボルニル基、ジシクロペンタニル基、アダマンチル基、低級アルキル基置換アダマンチル基などを挙げることができる。
置換基を有していてもよいアラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、ビフェニルメチル基等が挙げられる。アラルキル基の炭素数は、7〜20が好ましく、更に7〜14が好ましい。
アリール基やアラルキル基等の芳香環の置換基としては、炭素数1〜4の直鎖状、分岐状のアルキル基の他、ニトロ基、ハロゲン原子などを挙げることができる。
なお、上記好ましい炭素数には、置換基の炭素数は含まれない。
上記R8で示される1価の基において、有してもよい置換基としては、例えば炭素数1〜4の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、F、Cl、Brなどのハロゲン原子などを挙げることができる。
上記R8のうちの炭素数1〜18のアルキル基、及び、アラルキル基、アリール基は、前記R5で示したとおりである。
上記R4において、x、y及びzは、前記Aで説明したとおりである。
また、上記一般式(II)で表される繰り返し単位(2)中のR4及びR5は、互いに同一であってもよいし、異なるものであってもよい。
ここで、上記R5をこのように設定する理由は、上記R5を含む構成単位(2)が、上記非水媒体に対して溶解性を有し、上記構成単位(1)のアミノ基と、前記重合性基を有するハロゲン化炭化水素とが形成する塩形成部位が微粒子に対して高い吸着性を有するものであることにより、微粒子の分散性、及び安定性を特に優れたものとすることができるからである。
さらに、上記R5は、上記ブロック共重合体の分散性能等を妨げない範囲で、アルコキシ基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基、イソシアネート基、水素結合形成基等の置換基によって置換されたものとしてもよい。
さらに、上記ブロック共重合体の質量平均分子量Mwは、500〜20000の範囲内であることが好ましく、1000〜15000の範囲内であることがより好ましく、3000〜12000の範囲内であることがさらに好ましい。上記範囲内であることにより、微粒子を均一に分散させる分散初期の微粒子に対する濡れ性と分散安定性を両立することが可能となる。
本発明において、塩型ブロック共重合体の製造方法としては、前記の構成単位(1)と、構成単位(2)とを有し、かつ構成単位(1)が有するアミノ基と、前記重合性基を有するハロゲン化炭化水素とが4級アンモニウム塩を形成したものを製造することができる方法であればよく特に限定されない。本発明においては、例えば、前記の構成単位(1)および構成単位(2)を公知の重合手段を用いて重合した後、後述する非水媒体中に溶解または分散し、次いで前記重合性基を有するハロゲン化炭化水素を添加し、30〜120℃の温度で反応させることにより製造することができる。
上記重合手段としては、前記の構成単位(1)および構成単位(2)を所望のユニット比で重合し、所望の分子量とすることができる手段であればよく、特に限定されず、ビニル基を有する化合物の重合に一般的に用いられる方法を採用することができ、例えば、アニオン重合やリビングラジカル重合などを用いることができる。本発明においては、なかでも、「J.Am.Chem.Soc.」105、5706(1983)に開示されているグループトランスファー重合(GTP)のようにリビング的に重合が進行する方法を用いることが好ましい。この方法によると、分子量、分子量分布などを所望の範囲とすることが容易であるので、分散性などの特性を均一にすることができる。
本発明においては、前記分散化安定剤として用いられる前記重合体が、下記一般式(I’)で表される窒素含有モノマーと、ポリマー鎖及びその末端にエチレン性不飽和二重結合を有する基を含むマクロモノマーとを共重合成分として含有するグラフト共重合体であって、さらに前記窒素含有モノマー由来のアミノ基の少なくとも一部と、重合性基を有するハロゲン化炭化水素とが4級アンモニウム塩を形成したグラフト共重合体(塩型グラフト共重合体と称することがある)であることが、ナノサイズの微粒子を均一かつ安定的に分散させ、かつ分散時の微粒子の平均粒径を小さく保つことができるナノ微粒子複合体を製造できる点から好ましい。
エチレン性不飽和二重結合を有する基としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基などが好ましく挙げられ、なかでも(メタ)アクリロイル基、ビニル基が好ましく、特に(メタ)アクリロイル基が好ましい。
R25は、水素原子、あるいは炭素数1〜18のアルキル基、アラルキル基、アリール基、−CHO、−CH2CHO又は−CH2COOR28で示される1価の基であり、R26は、炭素数1〜18のアルキル基、アリール基、アラルキル基、シアノ基、−[CH(R23)−CH(R24)−O]x−R25、−[(CH2)y−O]z−R25、−[CO−(CH2)y−O]z−R25で示される1価の基である。R27は炭素数1〜18のアルキル基であり、R28は水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を示す。
mは1〜5の整数、n及びn’は5〜200の整数を示す。xは1〜18の整数、yは1〜5の整数、zは1〜18の整数を示す。)
上記R25で示される1価の基において、有してもよい置換基としては、例えば炭素数1〜4の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、F、Cl、Brなどのハロゲン原子などを挙げることができる。
上記R22、R25、R26及びR27のうちの炭素数1〜18のアルキル基、アラルキル基、アリール基は、前記のR5で示したとおりである。
上記R22及びR26において、x、y及びzは、前記R5で説明したとおりである。
ここで、上記R22及びR26をこのように設定する理由は、上記R22及びR26を含む構成単位が、上記非水媒体に対して溶解性を有し、上記窒素含有モノマーのアミノ基と後述するハロゲン化炭化水素とが形成する塩形成部位が微粒子に対して高い吸着性を有するものであることにより、微粒子の分散性、及び安定性を特に優れたものとすることができるからである。
本発明において、分散安定化剤として用いる塩型グラフト共重合体の製造方法としては、前記窒素含有モノマーと、ポリマー鎖とその末端にエチレン性不飽和二重結合を有する基とからなるマクロモノマーとを共重合体成分として含有し、かつ窒素含有モノマーが有するアミノ基と、重合性基を有するハロゲン化炭化水素とが塩を形成したものを製造することができる方法であればよく特に限定されない。本発明においては、例えば、前記窒素含有モノマーと前記マクロモノマーと、必要に応じてその他のモノマーとを公知の重合手段を用いてグラフト重合させることが可能である。次いで、後述する非水媒体に上記重合性基を有するハロゲン化炭化水素を添加し、30〜120℃の温度で反応させることにより塩型グラフト共重合体を製造することができる。なお、上記重合においては、重合に一般的に用いられる添加剤、例えば重合開始剤、連鎖移動剤などを用いてもよい。
分散安定化剤のナノ微粒子分散体中における含有量は、非水媒体中で微粒子を均一に分散することができれば特に限定されるものではなく、微粒子の種類によっても異なるが、後述する微粒子100質量部に対して、5〜200質量部の範囲で用いることが好ましく、10〜150質量部の範囲で用いることがより好ましく、20〜100質量部の範囲内で用いることがさらに好ましい。分散安定化剤の含有量が上記範囲内にあることにより、微粒子を均一に分散することが可能となる。
本発明で用いられる非水媒体としては、上記重合体が可溶性を示す媒体であれば特に限定されるものではない。通常、比較的極性の低い媒体が好適に用いられるが、本発明においては、比較的極性の高い媒体を併用することもできる。
本発明で用いられる非水媒体としては、具体的には、テトラヒドロフランなどのエーテル類;エチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルキレングリコール類;ジエチレングリコール、ジプロピレングリコールなどのジアルキレングリコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルなどのアルキレングリコールアルキルエーテル類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテルなどのジエチレングリコールアルキルエーテル類や、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテルなどのジプロピレングリコールアルキルエーテル類などのジアルキレングリコールアルキルエーテル類;メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテートなどのエチレングリコールアルキルエーテルアセテート類や、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテートなどのプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類などのアルキレングリコールアルキルエーテルアセテート類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;エトキシ酢酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸−3−メトキシブチルなどのエステル類;ヘキサン、ヘプタンなどのアルカン類などが挙げられ、なかでもジエチレングリコール類、アルキレングリコールアルキルエーテル類、ジアルキレングリコールアルキルエーテル類、及びアルキレングリコールアルキルエーテルアセテート類が好ましく、特に3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸−3−メトキシブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、及びプロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルが好ましい。
ここで、SP値(単位:(cal/cm3)1/2)とは、お互いの分子間の引き合う力、すなわち凝集エネルギー密度CED(Cohensive Energy Density)の平方根で表されるものである。ここで、CEDの定義は、1cm3のものを蒸発させるのに要するエネルギー量(単位:cal/cm3)である。
本発明で用いられる微粒子としては、上記非水媒体に対して不溶であるものであれば特に限定されるものではない。このような微粒子としては、例えば、無機・有機の顔料、染料、金属粉末、樹脂製造用のモノマー成分、化粧品、医薬品、微生物、細胞などが挙げられる。
なお、上記微粒子の平均粒径は、電子顕微鏡写真から一次粒子の大きさを直接計測する方法で求めることができる。具体的には、個々の一次粒子の短軸径と長軸径を計測し、その平均をその粒子の粒径とした。次に、100個以上の粒子について、それぞれの粒子の体積(重量)を求めた粒径の直方体と近似して求め、体積平均粒径を求めそれを平均粒径とした。なお、電子顕微鏡は透過型(TEM)または走査型(SEM)のいずれを用いても同じ結果を得ることができる。
工程1で形成されるナノ微粒子分散体は、上記分散安定化剤の溶液に、上記微粒子を添加することにより、微粒子の表面に重合体が集積したものである。本発明においては、構成単位(1)に含まれるアミノ基と重合性基を有するハロゲン化炭化水素とが形成する塩形成部位が非水媒体に対して不溶性を示すものであるため、微粒子を分散剤溶液に添加した際に、重合体が微粒子の表面に選択的に集積することができる。そのため、微粒子の分散性及び安定性に優れたナノ微粒子分散体が形成される。
なお、上記ナノ微粒子分散体の平均粒径は、レーザ散乱法により測定した値である。具体的には、微粒子を非水媒体中に分散し、その分散体にレーザ光線を当てて得られた散乱光を捕捉し、演算することにより、平均粒径を測定する。
上記したナノ微粒子分散体は、公知の攪拌・分散手段により形成することができる。攪拌、あるいは分散において採用される分散機としては、例えば2本ロール、3本ロールなどのロールミル、ボールミル、振動ボールミルなどのボールミル、ペイントシェーカー、連続ディスク型ビーズミル、連続アニュラー型ビーズミルなどのビーズミルなどが挙げられる。ビーズミルを用いる場合、使用するビーズ径は、0.03mm〜2.0mmが好ましく、より好ましくは0.05mm〜1.0mmである。
次に、本発明の工程2を説明する。工程2は、上記重合体を架橋させる架橋工程である。本工程においては、重合体を微粒子表面に固定させることができるため、ナノ微粒子分散体と比べて分散性と安定性とに優れたナノ微粒子複合体を形成することができる。
また、上記ナノ微粒子分散体を形成する上記重合体が、微粒子表面に選択的に集積し、かつ微粒子表面の全体を覆うように存在することから、ナノ微粒子複合体の粒径を小さくし、かつ微粒子同士の再凝集を効果的に防ぐことができる。このことから、本発明で得られたナノ微粒子複合体は、例えば、非水媒体から取出し、乾燥した後に、用途に応じた媒体に再分散させることもできる。
さらに、本工程においては、上記重合体が架橋することでナノ微粒子複合体を形成するものであり、溶解度の差を利用して析出させることによるものではないため、非水媒体の再置換、乾燥などの工程が不要であり、生産性を向上させることもできる。
また、本架橋工程は30〜150℃の温度条件が好ましく、30〜50℃がより好ましい。架橋工程の温度条件が上記範囲内にあれば、加熱条件による微粒子の再凝集などを防止することができる。
本工程において用いられる開始剤としては、従来知られている各種光開始剤、熱開始剤の中から適宜選択して用いることができる。光開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、4,4´−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4´−ジメチルアミノベンゾフェノン、2−エチルアントラキノン、フェナントレンなどの芳香族ケトン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテルなどのベンゾインエーテル類、メチルベンゾイン、エチルベンゾインなどのベンゾイン;2−(o−クロロフェニル)−4,5−フェニルイミダゾール2量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾール2量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2,4,5−トリアリールイミダゾール2量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メチルフェニル)イミダゾール2量体、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、2−トリクロロメチル−5−スチリル−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(p−シアノスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(p−メトキシスチリル)−1,3,4−オキサジアゾールなどのハロメチルオキサジアゾール化合物、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−p−メトキシスチリル−S−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(1−p−ジメチルアミノフェニル−1,3−ブタジエニル)−S−トリアジン、2−トリクロロメチル−4−アミノ−6−p−メトキシスチリル−S−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−S−トリアジン、2−(4−エトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−S−トリアジン、2−(4−ブトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−S−トリアジンなどのハロメチル−S−トリアジン系化合物、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパノン、1,2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1,1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、ベンジル、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−ベンゾイル−4´−メチルジフェニルサルファイド、ベンジルメチルケタール、ジメチルアミノベンゾエート、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、2−n−ブトキシエチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(o−アセチルオキシム)、4−ベンゾイル−メチルジフェニルサルファイド、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、2−ベンジル−2−(ジメチルアミノ)−1−[4−(4−モルフォリニル)フェニル]−1−ブタノン、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン、α−ジメトキシ−α−フェニルアセトフェノン、フェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フォスフィンオキサイド、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−(4−モルフォリニル)−1−プロパノンなどが挙げられる。これらの光開始剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
このようにして得られたナノ微粒子複合体は、ナノサイズの微粒子を均一かつ安定的に分散させ、かつ分散時の微粒子の平均粒径を小さく保つことができるものである。ナノ微粒子複合体の平均粒径は、10nm〜200nmの範囲内であることが好ましく、10nm〜100nmの範囲内であることがより好ましく、10nm〜50nmの範囲内であることがさらに好ましい。ナノ微粒子複合体の平均粒径が上記範囲内にあれば、微粒子が有する特性をより効果的、安定的に発揮することができるからである。なお、ナノ微粒子分散体の平均粒径は、上記したナノ微粒子分散体の平均粒径と同様にして測定することができる。
また、近年のパーソナルコンピューター、特に携帯用パーソナルコンピューターの発達に伴い、液晶ディスプレイの需要が増加している。そして最近においては家庭用の液晶テレビの普及率も高まっており、ますます液晶ディスプレイの市場は拡大しつつあり、さらにその大画面化の傾向が強まっている。このような中、液晶表示装置や有機発光表示装置をカラー表示化させる機能を有するカラーフィルタの製造に用いられる着色樹脂組成物に適用される顔料にも好適に適用することができる。
冷却管、添加用ロート、窒素用インレット、機械的攪拌機、デジタル温度計を備えた反応器に、テトラヒドロフラン(THF)300質量部および開始剤のジメチルケテンメチルトリメチルシリルアセタール2.68質量部を添加用ロートを介して加え、充分に窒素置換を行った。触媒のテトラブチルアンモニウムm−クロロベンゾエートの1モル/Lのアセトニトリル溶液0.40質量部をシリンジを用いて注入し、メタクリル酸メチル50質量部、メタクリル酸n−ブチル30質量部、メタクリル酸ベンジル20質量部の混合液を添加用ロートを用いて、60分かけて滴下した。反応フラスコを氷浴で冷却することにより、温度を40℃未満に保った。1時間後、メタクリル酸2−(ジメチルアミノ)エチル(略称DMA)50質量部を20分かけて滴下した。1時間反応させた後、メタノール1質量部を加えて反応を停止させた。得られたブロック共重合体THF溶液をエバポレーション、真空乾燥により精製を行い、ブロック共重合体を得た。このようにして得られたブロック共重合体を、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)にて、N−メチルピロリドン、0.01モル/Lの臭化リチウム添加/ポリスチレン標準の条件で確認したところ、重量平均分子量Mw:9250、数平均分子量Mn:7850、分子量分布Mw/Mnは1.18であった。なおアミン価は120mgKOH/gであった。
冷却管、添加用ロート、窒素用インレット、機械的攪拌機、デジタル温度計を備えた反応器に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(略称PGMEA)80.0重量部を仕込み、窒素気流下攪拌しながら、温度90℃に加温した。メタクリル酸メチル50.0重量部、メタクリル酸−n−ブチル30.0重量部、メタクリル酸ベンジル20.0重量部、メルカプトエタノール4.0重量部、PGMEA30重量部、α,α’−アゾビスイソブチロニトリル(略称AIBN)1.0重量部の混合溶液を1.5時間かけて滴下し、さらに3時間反応した。次に、窒素気流を止めて、この反応溶液を80℃に冷却し、カレンズMOI(昭和電工(株)社製)8.74重量部、ジラウリン酸ジブチルすず0.125g、p−メトキシフェノール0.125重量部、及びPGMEA10重量部、を加えて3時間攪拌することで、マクロモノマーAの49.5%溶液を得た。得られたマクロモノマーAを、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)にて、N−メチルピロリドン、0.01mol/L臭化リチウム添加/ポリスチレン標準の条件で確認したところ、重量平均分子量(Mw)4010、数平均分子量(Mn)1910、分子量分布(Mw/Mn)は2.10であった。
冷却管、添加用ロート、窒素用インレット、機械的攪拌機、デジタル温度計を備えた反応器に、PGMEA85.0重量部を仕込み、窒素気流下攪拌しながら、温度85℃に加温した。製造例2のマクロモノマーA溶液67.34重量部(有効固形分33.33重量部)、メタクリル酸2−(ジメチルアミノ)エチル(略称DMA)16.67重量部、n−ドデシルメルカプタン1.24重量部、PGMEA20.0重量部、AIBN0.5重量部の混合溶液混合溶液を1.5時間かけて滴下し、3時間加熱攪拌したのち、AIBN0.10重量部 、PGMEA10.0重量部 の混合液を10分かけて滴下し、さらに同温で1時間熟成することで、グラフト共重合体の26.0%溶液を得た。得られたグラフト共重合体は、GPC測定の結果、重量平均分子量(Mw)12420、数平均分子量(Mn)4980、分子量分布(Mw/Mn)は2.49であった。なおアミン価は118mgKOH/gであった。
300mL丸底フラスコ中で、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)130.0質量部、n−ブトキシエタノール30.0重量部、製造例1で調製したブロック共重合体35.9質量部を溶解させ、重合性基を有するハロゲン化炭化水素として、4−クロロメチルスチレン(アクロス社製)を4.1質量部(ブロック共重合体のDMAユニットに対し、0.35モル当量)加え、反応温度80℃で6時間攪拌することにより、固形分20質量%の塩型ブロック共重合体溶液を調製した。このとき、ブロック共重合体のアミノ基は、4−クロロメチルスチレンとの4級化反応により塩形成されている。
300mL丸底フラスコ中で、PGMEA29.2質量部、n−ブトキシエタノール30.0重量部、製造例3で調製したグラフト共重合体136.2質量部を溶解させ、重合性基を有するハロゲン化炭化水素として、4−クロロメチルスチレン(アクロス社製)を4.6質量部(グラフト共重合体のDMAユニットに対し、0.40モル当量)加え、反応温度80℃で6時間攪拌することにより、固形分20質量%の塩型グラフト共重合体溶液を調製した。このとき、グラフト共重合体のアミノ基は、4−クロロメチルスチレンとの4級化反応により塩形成されている。
(ナノ微粒子分散体Aの製造)
製造例4で得られた塩型ブロック共重合体溶液30.0重量部(固形分量:6.0重量部)、微粒子として市販のC.I.ピグメントイエロー150(平均一次粒径:20〜50nm)10.0重量部、PGMEA55.8重量部、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)4.2重量部、2.0mmジルコニアビーズ100重量部をマヨネーズビンに入れて、予備解砕としてペイントシェーカー(浅田鉄工社製)にて1時間振とうし、次いでその分散液100重量部と粒径0.1mmのジルコニアビーズ200重量部とをマヨネーズビンに入れ、同様に本解砕としてペイントシェーカーにて3時間分散を行い、ナノ微粒子分散体Aを得た。
50mlのナスフラスコ中に、上記で得られたナノ微粒子分散体A30重量部に対して、開始剤として2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)(V−70:和光純薬社製)0.010質量部を加えて、超音波処理を行いながら50℃で3時間反応させることでナノ微粒子複合体Aを含有するナノ微粒子複合体分散液Aを得た。
実施例1において、微粒子を市販のC.I.ピグメントブルー15:6(平均一次粒径:10〜40nm)とした以外は実施例1と同様にしてナノ微粒子複合体Bを含有するナノ微粒子複合体分散液Bを得た。
実施例1において、微粒子を市販のピグメントレッド209(平均一次粒径:30〜60nm)とした以外は実施例1と同様にしてナノ微粒子複合体Cを含有するナノ微粒子複合体分散液Cを得た。
実施例1において、微粒子を市販のシリカ微粒子(平均一次粒径:10〜30nm)とし、本解砕として12時間分散した以外は実施例1と同様にしてナノ微粒子複合体Dを含有するナノ微粒子複合体分散液Dを得た。
実施例1〜4におけるナノ微粒子分散体A〜Dを含有する分散液を各々比較例1〜4とした。
(ナノ微粒子分散体Eの製造)
製造例5で得られた塩型グラフト共重合体溶液30.0重量部(固形分量:6.0重量部)、微粒子として市販のC.I.ピグメントイエロー150(平均一次粒径:20〜50nm)10.0重量部、PGMEA55.8重量部、PGME4.2重量部、2.0mmジルコニアビーズ100重量部をマヨネーズビンに入れて、予備解砕としてペイントシェーカー(浅田鉄工社製)にて1時間振とうし、次いでその分散液100重量部と粒径0.1mmのジルコニアビーズ200重量部とをマヨネーズビンに入れ、同様に本解砕としてペイントシェーカーにて3時間分散を行い、ナノ微粒子分散体Eを得た。
50mlのナスフラスコ中に、上記で得られたナノ微粒子分散体A30重量部に対して、開始剤としてV−70 0.010質量部を加えて、超音波処理を行いながら50℃で3時間反応させることでナノ微粒子複合体Eを含有するナノ微粒子複合体分散液Eを得た。
実施例5において、微粒子を市販のC.I.ピグメントブルー15:6(平均一次粒径:10〜40nm)とした以外は実施例5と同様にしてナノ微粒子複合体Fを含有するナノ微粒子複合体分散液Fを得た。
実施例5において、微粒子を市販のピグメントレッド209(平均一次粒径:30〜60nm)とした以外は実施例5と同様にしてナノ微粒子複合体Gを含有するナノ微粒子複合体分散液Gを得た。
実施例5において、微粒子を市販のシリカ微粒子(平均一次粒径:10〜30nm)とし、本解砕として12時間分散した以外は実施例5と同様にしてナノ微粒子複合体Hを含有するナノ微粒子複合体分散液Hを得た。
実施例5〜8におけるナノ微粒子分散体E〜Hを含有する分散液を各々比較例5〜8とした。
分散安定性の評価として、各実施例及び比較例で得られた分散液を、40℃で1週間静置し、静置前後の上記分散液中のナノ微粒子複合体及びナノ粒子分散体の平均粒径とせん断粘度の測定を行った。平均粒径の測定には、日機装社製「ナノトラック粒度分布計UPA−EX150」を用い、粘度測定には、Anton Paar製「レオメータMCR301」を用いて、せん断速度が60rpmのときのせん断粘度を測定した。
結果を表1及び2に示す。
非水媒体中に、分散安定化剤として、一般式(I)で表される構成単位(1)を有し、更に前記構成単位(1)が有するアミノ基の少なくとも一部と、重合性基を有するハロゲン化炭化水素とが4級アンモニウム塩を形成した重合体を溶解させた溶液に、微粒子を添加してナノ微粒子分散体を形成し、前記重合体を架橋させて得られた、実施例1〜8のナノ粒子複合体は、同一の粒子と分散剤を用いた、対応する比較例1〜8のナノ粒子分散体よりも、粒径が小さく、粘度が低くなることが明らかとなった。更に、実施例1〜8のナノ粒子複合体は、保存安定性試験後においても、粒径及び粘度がほとんど変化せず、分散安定性に優れることが明らかとなった。
52 マクロモノマーの重合性部位
53 マクロモノマーによるポリマー鎖
54 重合性基を有するハロゲン化炭化水素
Claims (8)
- 下記の工程1及び工程2を有するナノ微粒子複合体の製造方法。
工程1.非水媒体中に、分散安定化剤として、少なくとも下記一般式(I)で表される構成単位(1)を有し、更に前記構成単位(1)が有するアミノ基の少なくとも一部と、重合性基を有するハロゲン化炭化水素とが4級アンモニウム塩を形成した重合体を溶解乃至分散させた溶液に、微粒子を添加してナノ微粒子分散体を形成する分散工程
工程2.前記重合体を架橋させる架橋工程
xは1〜18の整数、yは1〜5の整数、zは1〜18の整数を示す。) - 前記重合体が、前記一般式(I)で表される構成単位(1)と、下記一般式(II)で表される構成単位(2)とを有し、更に前記構成単位(1)が有するアミノ基の少なくとも一部と、重合性基を有するハロゲン化炭化水素とが4級アンモニウム塩を形成したブロック共重合体である、請求項1に記載のナノ粒子複合体の製造方法。
xは1〜18の整数、yは1〜5の整数、zは1〜18の整数を示す。) - 前記マクロモノマーの前記ポリマー鎖が、下記一般式(III)又は、一般式(IV)で表される構成単位を少なくとも1種有するものである、請求項3に記載のナノ粒子複合体の製造方法。
R25は、水素原子、あるいは炭素数1〜18のアルキル基、アラルキル基、アリール基、−CHO、−CH2CHO又は−CH2COOR28で示される1価の基であり、R26は、炭素数1〜18のアルキル基、アリール基、アラルキル基、シアノ基、−[CH(R23)−CH(R24)−O]x−R25、−[(CH2)y−O]z−R25、−[CO−(CH2)y−O]z−R25で示される1価の基である。R27は炭素数1〜18のアルキル基であり、R28は水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を示す。
mは1〜5の整数、n及びn’は5〜200の整数を示す。xは1〜18の整数、yは1〜5の整数、zは1〜18の整数を示す。) - 前記重合性基を有するハロゲン化炭化水素が、重合性基を有するハロゲン化アラルキルである、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のナノ粒子複合体の製造方法。
- 前記重合性基を有するハロゲン化炭化水素の重合性基が、エチレン性不飽和二重結合含有基である、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のナノ粒子複合体の製造方法。
- 前記架橋工程が、30〜150℃で行われる、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のナノ粒子複合体の製造方法。
- 前記微粒子の平均粒径が10〜100nmである、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のナノ粒子複合体の製造方法。
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