JP2013051245A - 結晶性化合物及びこれを用いた可変抵抗素子並びに電子デバイス - Google Patents
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Abstract
【課題】磁気抵抗効果の大きい新たな可変抵抗素子を提供する。
【解決手段】本発明による可変抵抗素子は、次の3つの特徴を備えた結晶性化合物を含む。第1の特徴は、トポロジカル誘電体特性を示すことにより、伝導帯と価電子帯がディラックコーンを形成する点である。第2の特徴は、ディラックコーンを構成する伝導帯の谷と価電子帯の山との間に、バンドギャップが形成される点である。第3の特徴は、異なるスピンが入る二つのバンドがΓポイントを中心に時間反転対称を持つことである。これら3つの特徴を全て備えることにより、著しい磁気抵抗効果が発現する。
【選択図】図1
【解決手段】本発明による可変抵抗素子は、次の3つの特徴を備えた結晶性化合物を含む。第1の特徴は、トポロジカル誘電体特性を示すことにより、伝導帯と価電子帯がディラックコーンを形成する点である。第2の特徴は、ディラックコーンを構成する伝導帯の谷と価電子帯の山との間に、バンドギャップが形成される点である。第3の特徴は、異なるスピンが入る二つのバンドがΓポイントを中心に時間反転対称を持つことである。これら3つの特徴を全て備えることにより、著しい磁気抵抗効果が発現する。
【選択図】図1
Description
本発明は結晶性化合物に関し、特に、トポロジカル誘電体特性を示す結晶性化合物に関する。また、本発明は、このような結晶性化合物を用いた可変抵抗素子並びに電子デバイスに関する。
可変抵抗素子の一種である磁気抵抗素子は、磁場の変化に応じて電気抵抗値が変化する素子であり、コバルト等を含む強磁性体薄膜を用いた磁気抵抗素子が古くから用いられている(例えば、非特許文献1)。近年、酸化マグネシウムを用いた新しい磁気抵抗素子が開発され、室温での磁気抵抗効果が飛躍的に向上した。このような磁気抵抗素子は既にハードディスクドライブの磁気ヘッドに応用され、記録密度の向上に大きく寄与している(例えば、非特許文献2)。
C. Claude et al. Nature Mater. 6,813 (2007).
S. Yuasa et al. Nature Mater. 3, 868 (2004).
H. Zhang et al. Nature Phys. 5, 438 (2009).
J. Kim et al. Phys. Rev. B, 82, 201312 (2010).
しかしながら、現在実用化されている磁気抵抗素子の磁気抵抗効果は200%程度であり、それ以上の磁気抵抗効果を有する実用的な材料は見つかっていない。ハードディスクドライブや磁気抵抗メモリの記録密度は、使用される磁気抵抗素子の磁気抵抗効果に大きく依存するため、より磁気抵抗効果の高い材料が発見されれば、ハードディスクドライブや磁気抵抗メモリの記録密度が飛躍的に向上する可能性がある。
本発明者らは、特許文献1,2などに記載された超格子構造を有する結晶性化合物について鋭意研究を重ねた結果、いくつかの結晶性化合物がトポロジカル誘電体特性を有していることを見いだした。トポロジカル誘電体特性とは、逆格子空間内の一点において伝導帯の谷と価電子帯の山が互いに近接するバンド構造を有し、これによってバルクの状態では絶縁性を示すにもかかわらず、結晶の表面においては面方向のみ導電性となる性質を指す(非特許文献3,4参照)。このようなバンド構造は「ディラックコーン」と呼ばれ、通常のトポロジカル誘電体においては、伝導帯の谷と価電子帯の山が接触している。
ところが、トポロジカル誘電体特性を示す材料の中でもスピン−軌道相互作用の強い材料においては、自発的な電子スピンの解離によりディラックコーンを構成する伝導帯の谷と価電子帯の山との間にバンドギャップが形成される。このため、トポロジカル誘電体特性を示す材料の中でもスピン−軌道相互作用の強い材料は、比較的高い電気抵抗値を示す。トポロジカル誘電体のうち、原子番号の大きな原子を含む化合物の多くは、スピン−軌道相互作用の強い材料である。たとえば非特許文献3に記載されているように、Sb2Te3結晶はそのc軸方向がトポロジカル誘電体特性を示すことが知られている。この方向(逆格子ではΓポイントと呼ばれ、k=0の点である)では、スピンの縮退が解けるため、バンドギャップが自発的に開く。
さらに、本発明者らの研究によれば、トポロジカル誘電体特性を示す一部の結晶性化合物においては、異なるスピンが入る二つのバンドがΓポイントを中心に時間反転対称を持つことが明らかとなった。時間反転対称とは、運動量kとスピンがΓポイントを中心にE(k, spin-up) = E(-k, spin-down)の条件が成立する状態を指す。このようなトポロジカル誘電体は量子スピンホール効果をもっており、電場および磁場に敏感である。非特許文献4で最近開示されたように、相変化メモリに用いられているGe2Sb2Te5化合物が理論的にはZ2型のトポロジカル誘電体であることが予想されているが、実験的には証明されてはいないし、相変化メモリとしてどのような作用をもたらすのかに関して実験的な結果は一つも開示されていない。しかし、この予想が正しいのであれば、一部の相変化メモリは磁気を高感度で感知できる可能性があり、磁場を利用する抵抗変化メモリ(磁気抵抗メモリ)や磁気抵抗素子に応用できる。また、電場によって内部磁場が発生すれば、外部から磁場を印加した場合と同じ効果が得られるため、電場を利用する抵抗変化メモリにも応用できる。
本発明は、このような技術的知見に基づき成されたものであって、トポロジカル誘電体特性を示す磁気抵抗効果の高い結晶性化合物を提供するものである。
本発明による結晶性化合物は、次の3つの特徴を備えた材料である。第1の特徴は、トポロジカル誘電体特性を示すことにより、伝導帯と価電子帯がディラックコーンを形成する点である。第2の特徴は、ディラックコーンを構成する伝導帯の谷と価電子帯の山との間に、バンドギャップが形成される点である。第3の特徴は、異なるスピンが入る二つのバンドがΓポイントを中心に時間反転対称を持つことである。これら3つの特徴を全て備えることにより、著しい磁気抵抗効果が発現する。
また、本発明による可変抵抗素子は、上記の結晶性化合物を含むことを特徴とする。さらに、本発明による電子デバイスは、上記の可変抵抗素子と、前記可変抵抗素子に磁界又は電界を印加する手段とを備えることを特徴とする。
本発明による結晶性化合物においては、異なるスピンが入る二つのバンドが磁場によって開くため、磁場を印加するとバンドギャップがより開くことになる。このことは、磁場によって当該結晶性化合物の電気抵抗値が変化することを意味するため、磁気抵抗素子として機能することになる。磁場は、外部が印加する磁場(外部磁場)であっても構わないし、電場の印加によって内部で生じる磁場(内部磁場)であっても構わない。本発明による結晶性化合物は、室温で200倍(20,000%)程度の磁気抵抗効果が得られ、既存の磁気抵抗素子と比べて著しく高い感度を得ることが可能となる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明による結晶性化合物の模式的な電子バンド構造を示す図である。
本発明による結晶性化合物はトポロジカル誘電体特性を示すため、電子バンドがディラックコーンを形成している。ディラックコーンとは、逆格子空間内のΓポイントにおいて伝導帯の最下部に谷Aが形成されるとともに価電子帯の最上部に山Bが形成され、これによって伝導帯の谷Aと価電子帯の山Bが互いに近接するバンド構造を指す。トポロジカル誘電体特性を示す一般的な材料では、ディラックコーンを構成する伝導帯の谷Aと価電子帯の山Bが接触しており、これによって面内方向において導電性を示す。
しかしながら、本発明による結晶性化合物は、ディラックコーンを構成する伝導帯の谷Aと価電子帯の山Bが接触しておらず、両者はΓポイントにおいてバンドギャップを形成している。これはスピン−軌道相互作用によって自発的な電子スピンの解離が生じているためであり、結果として比較的高い電気抵抗値を示すことになる。
さらに、本発明による結晶性化合物では、スピン−軌道相互作用による自発的磁場の発生により縮退が解け、伝導帯の谷AがバンドA1,A2に分離している。空間対称性が破れた2つのバンドA1,A2は、Γポイントを中心に時間反転対称性を有しており、それぞれ異なるスピンが入る。例えば、図1に示すバンドA1はスピンアップが入るバンドであり、図1に示すバンドA2はスピンダウンが入るバンドである。このようなバンドの分離はラシュバ効果と呼ばれる。本発明は、トポロジカル誘電体特性を有する結晶性化合物にラシュバ効果を発現させることにより、強い磁気抵抗効果を獲得するものである。
上記の特性は、超格子構造を有する結晶性化合物においてしばしば発現する。特に、セレン(Se)又はテルル(Te)を主成分とする複数の結晶層を備えた超格子型の結晶性化合物において多く発現する。
磁気抵抗効果を有する超格子型の結晶性化合物の一例としては、図2に示すように、セレン(Se)及びテルル(Te)の一方とゲルマニウム(Ge)を主成分とする結晶層1と、セレン(Se)及びテルル(Te)の一方とアンチモン(Sb)を主成分とする結晶層2とが交互に積層された超格子型の結晶性化合物が挙げられる。ここで「主成分」とは、各結晶層の基本単位格子を形成する元素をいう。このような結晶性化合物においては、結晶層1を構成する構成原子の位置がエネルギーの印加によって可逆的に入れ替わるため、相変化材料として機能することが知られている。但し、本発明による磁気抵抗効果は、相変化特性を有する超格子型の結晶性化合物を用いた場合であっても、相変化によって生じるものではなく、相変化を伴わなくても発現する性質である。このことは、本発明による結晶性化合物が相変化材料に限定されるものではないことを意味する。
本発明による結晶性化合物の一例として、図2に示す結晶層1がゲルマニウム(Ge)とテルル(Te)を主成分とするカルコゲン化合物(GeTe結晶相)からなり、結晶層2がアンチモン(Sb)とテルル(Te)を主成分とするカルコゲン化合物(Sb2Te3結晶相)からなる超格子型の結晶性化合物が挙げられる。GeTe結晶相は、エネルギーを印加すると、テルル原子の位置は実質的に変化しないものの、ゲルマニウム原子の位置が変化する。しかも、変化の前後における結晶のエネルギー安定度に著しい差がないことから、ゲルマニウム原子の位置を可逆的に移動させることが容易となる。このような現象は、ゲルマニウム(Ge)とテルル(Te)の比を1:1とすることにより再現性良く発現する。但し、本発明による磁気抵抗効果が相変化を前提としたものではない点は上述の通りである。本発明による結晶性化合物は、あくまで、上述した3つの特性を備えていれば足り、これによって磁気抵抗効果が発現する。
図3は、ゲルマニウム(Ge)とテルル(Te)の比が1:1であるカルコゲン化合物の結晶構造の変化を説明するための模式図であり、(a)は結晶構造Aを示し、(b)は結晶構造Bを示している。
図3(a)に示すように、結晶構造Aにおいては、中央の1個のゲルマニウム原子がNaCl型の立方格子を構成するテルル原子のうち、前後、左右および上下の6個のテルル原子Te(1)〜Te(6)に配位している。図3(a)において、Te(1)とは格子の前面に位置するテルル原子であり、Te(2)とは格子の背面に位置するテルル原子であり、Te(3)とは格子の左面に位置するテルル原子であり、Te(4)とは格子の右面に位置するテルル原子であり、Te(5)とは格子の上面に位置するテルル原子であり、Te(6)とは格子の下面に位置するテルル原子である。かかる構造は安定的な構造であり、外部から所定以上のエネルギーを与えない限り変化しない。
これに対し、図3(b)に示す結晶構造Bにおいては、中央の1個のゲルマニウム原子が4個のテルル原子Teに配位している。具体的には、結晶構造Aと比べると、Te(1),Te(3),Te(5)には配位せず、代わりにTe(7)に配位した構造となる。図3(b)において、Te(7)とは格子の右下奥の角に位置するテルル原子である。かかる構造も安定的な構造であり、外部から所定以上のエネルギーを与えない限り変化しない。
結晶構造A,Bはいずれも安定的な構造であるが、結晶構造Aでは有意の磁気抵抗効果が現れないのに対し、結晶構造Bでは著しい磁気抵抗効果が発現する。これは、結晶構造Aはトポロジカル誘電体特性を有していないのに対し、結晶構造Bではトポロジカル誘電体特性を有しているためである。このように、相変化特性を有する超格子型の結晶性化合物の場合、相状態によって磁気抵抗効果が発現したりしなかったりする。
結晶層1がGeTe結晶相からなる場合、結晶層2を構成する材料としては、テルル(Te)及びアンチモン(Sb)を主成分とする結晶性化合物(Sb2Te3結晶相)又はテルル(Te)及びビスマス(Bi)を主成分とする結晶性化合物(Bi2Te3結晶相)を選択することが好ましい。これらの材料は六方晶であり、そのc軸がGeTe結晶相の<111>方向と一致するからである。
GeTe結晶相とSb2Te3結晶相からなる超格子型の結晶性化合物は、220℃以上の高温では六方晶であるSb2Te3結晶相のc軸と、面心立方晶であるGeTe結晶相の<111>方向が揃って形成されるという特徴をもつ。また、Sb2Te3結晶相の代わりにBi2Te3結晶相を用いた場合も、同様に指向性をもって結晶相を形成することができる。GeTe結晶相の<111>方向の単位膜厚(化合物としての1ユニットの原子層厚さ)は約0.45ナノメートルである。また、Sb2Te3結晶相のc軸方向の単位膜厚は約0.98ナノメートルであり、Bi2Te3結晶相のc軸方向の単位膜厚は約1.02ナノメートルである。これらの値は第一原理計算と呼ばれる量子力学的な計算によって得られる。
上述の通り、GeTe結晶相で大きな磁気抵抗効果を示す状態はGe原子が隣接するTe原子との間で4配位の共有性結合をもつ状態(結晶構造B)に限られる。上記の超格子型化合物は、約150℃でGeTe結晶相のGe原子が結晶層2との界面に向かって拡散し、6配位の共有性結合をもつ状態(結晶構造A)に相転移する。この相状態ではトポロジカル誘電特性が発現せず、したがって有意の磁気抵抗効果が現れない。また、350℃付近の温度になると、逆に界面からGe原子をGeTe結晶相に取り込んだ方が自由エネルギーが低くなるため、4配位の共有性結合をもつ状態(結晶構造B)に戻り、トポロジカル誘電体特性が再び出現する。このため、上記の超格子型化合物を可変抵抗素子として利用する場合、約150℃以下又は約350℃以上で使用する必要がある。
GeTe結晶相は、最低でも一単位以上の膜厚が必要である。Sb2Te3結晶相又はBi2Te3結晶相についても、最低でも一単位以上の膜厚が必要である。なお、Sb2Te3結晶相又はBi2Te3結晶相の膜厚が厚くなるに従って、バンドギャップが小さくなるため、Sb2Te3結晶相又はBi2Te3結晶相の厚さは4単位以下が望ましい。
上記の超格子型化合物は、スパッタリング法、分子ビームエピタキシャル法等の真空成膜技術で形成することができる。特にスパッタリング法は大面積に均一な膜を形成できる点、また、大量生産に向くため工業的に優れている。成膜温度は220℃以上を必要とするが、350℃以上では成膜時にTe原子が昇華して、成膜した超格子膜の組成に変化が生じるため、好ましくない。したがって、350℃以下で成膜することが好ましい。スパッタリング法によって成膜する場合、それぞれの組成をもった高純度化合物からなるターゲットを作製し、これらを同一の真空容器にセットする。そして、前もって単位時間当たりの成膜膜厚を測定しておき、成膜に必要な単位膜厚に応じて成膜時間を決定すればよい。スパッタリング装置を用いた成膜では、同一の真空容器内でシャッターを必要な時間毎に開閉すれば、GeTe結晶相の<111>方向と、Sb2Te3結晶相又はBi2Te3結晶相のc軸方向を、成膜面に対して垂直に立てることが可能となる。
トポロジカル誘電体特性は、相変化特性を有するカルコゲン化合物に思わぬ特性を導入できる。一例として、GeTe結晶相の基本膜厚の2単位とSb2Te3結晶相の基本膜厚の1単位〜4単位からなる、[(GeTe)2 (Sb2Te3)]ブロックシート、[(GeTe)2 (Sb2Te3)2]ブロックシート、[(GeTe)2 (Sb2Te3)3]ブロックシート及び[(GeTe)2 (Sb2Te3)4]ブロックシートについて、それぞれ量子力学に基づく第一原理計算を実施した結果、これらのブロックシートはいずれもトポロジカル誘電体であることが予想された。これらのブロックシートは、GeTe結晶相の<111>方向とSb2Te3結晶相のc軸方向が揃っており、成膜面に対して垂直に配向している。
この配向方向は、電子バンド構造を表す逆格子ベクトルを用いて表記した場合、Γ点と呼ばれる点に相当し、運動量を示す波数ベクトルではk=0点となる。アンチモン(Sb)やテルル(Te)といった原子番号の大きな原子では、内核電子は他の原子と違ってかなり速い速度で運動していることがわかっており、その速度は原子番号に比例し、コアの主量子数nに反比例する。内核電子の挙動を精密に計算に取り入れるためには、光速度に対する相対論的量子力学を用いて、ディラック方程式を解く必要がある。内核電子の相対論的な相互作用は、スピン−軌道相互作用と呼ばれる。この補正を追加して、フェルミ準位近傍のバンド状態を精密に再現できる。発明者等の計算によれば、[(GeTe)2 (Sb2Te3)4]を代表とする超格子型相変化膜は、Γ点付近にバンドが二つの円錐の頂点を対にしたような構造をもつことがわかった。この状態は、ディラックコーンと呼ばれ、トポロジカル誘電体特性を示すことが示唆される。
また、スピン−軌道相互作用による自発的磁場の発生により縮退が解けると、Γ点を境に自発的な空間対称性が破れた二つのエネルギー状態が現れる。これはラシュバ効果と呼ばれ、Γ点(k=0近傍)で時間反転対称をもつ状態が存在するようになる。その結果、相対論的効果を考慮しない計算ではΓ点近傍においてほとんど閉じおり金属的挙動を示すと考えられていたバンド構造が、実はスピン−軌道相互作用によってΓ点近傍で開き、超格子型化合物を貫く方向に電流が流れにくくなる誘電体特性が存在することを発明者等は発見した。
この計算結果の予測から、[(GeTe)2 (Sb2Te3)4]ブロックシートを8層積層した超格子型化合物にさらに磁場を加え、スピン−軌道相互作用によって開いたバンド構造をさらに拡大させる試みが発明者等によって行われた。その結果、0.1〜0.3T(テスラ)程度の磁場を加えると、本来、一定電圧下において示していた抵抗値が、瞬時に一桁以上の高い値を示し、さらに電圧を増加させると電流値が二桁も減少する異常な磁気抵抗効果が発見された。この現象は相転移温度である150℃を超えると次第に減少してゆく。通常、強磁性体からなる薄膜で達成されている室温での磁気抵抗効果は100%程度が最大であるが、上記のブロックシートにおいては発現する磁気抵抗効果が20,000%を超える。
このように、上述した超格子型の結晶性化合物は、磁場の印加によって電気抵抗値が増大する磁気抵抗効果を有するとともに、電場の印加によっても電気抵抗値が増大する。電場の印加によって電気抵抗値が増大する理由は、電場によって結晶性化合物において内部磁場が発生し、外部から磁場を印加した場合と同じ効果が得られるためである。
本発明による結晶性化合物は、磁気抵抗素子に利用することができる。また、電場の印加によって電気抵抗値が変化する特性を利用して、電界効果素子として利用することもできる。
図4は、本発明による結晶性化合物を利用した固体メモリの模式図である。図4に示す固体メモリは、本発明による結晶性化合物を含む可変抵抗素子MRと、可変抵抗素子MRを挟むように上下に配置された一対の電極11,12と、電極11,12に接続された読み出し回路10と、可変抵抗素子MRに磁界又は電界を印加する記憶素子MCとを備える。記憶素子MCとして磁性体を用いた場合、記憶素子MCによって可変抵抗素子MRに与えられる磁界の強度に応じて、可変抵抗素子MRの抵抗値が変化する。したがって、例えば電極11,12間に所定の電圧を印加すれば、磁界の強度によって可変抵抗素子MRに流れる電流量が変化する。このことは、磁界強度の形で記憶素子MCに書き込まれたデータを読み出し回路10によって電子データの形で読み出し可能であることを意味する。
また、記憶素子MCとしてキャパシタなどを用いれば、電界強度の形で記憶素子MCにデータを書き込むことができる。記憶素子MCから発せられる電場は、可変抵抗素子MRに内部磁場を発生させるため、記憶されたデータを読み出し回路10によって読み出すことが可能となる。
さらに、記憶素子MCの代わりに電極を用いた場合、電極に印加される電圧が変化すると、これによって生じる電界の変化を可変抵抗素子MRによって検出することができる。したがって、可変抵抗素子MRを電界効果素子として利用することができる。
その他、本発明による結晶性化合物は、ハードディスクドライブの磁気ヘッドなどにも応用できることは言うまでもない。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
<実施例1>
GeTe結晶相の基本膜厚の2単位とSb2Te3結晶相の基本膜厚の4単位からなる[(GeTe)2 (Sb2Te3)4]ブロックシートを8ブロック積層した構造について、量子力学に基づく第一原理計算を実施するとともに、ディラック方程式を解くことによりスピン−軌道相互作用を考慮した補正を行った。ブロックの構造は図5に示すとおりである。計算の結果を図6に示す。
GeTe結晶相の基本膜厚の2単位とSb2Te3結晶相の基本膜厚の4単位からなる[(GeTe)2 (Sb2Te3)4]ブロックシートを8ブロック積層した構造について、量子力学に基づく第一原理計算を実施するとともに、ディラック方程式を解くことによりスピン−軌道相互作用を考慮した補正を行った。ブロックの構造は図5に示すとおりである。計算の結果を図6に示す。
図6に示すように、Γ点において約0.1eV程度のバンドが開き、Γ点を境に伝導体の最低バンドが左右に分裂するラシュバ効果が発生していることが確認された。例えば、Γ点右側からΓ点に接近するバンドA1はΓ点が近づく前に最低エネルギーをとり、Γ点を境に左側ではバンドA2に接続される。また、Γ点左側からΓ点に接近するバンドA2はΓ点が近づく前に最低エネルギーをとり、Γ点を境に右側ではバンドA1に接続される。そして、一方のバンドにはspin-upが入り、他方にspin-downが入る。
したがって、運動量kとスピンが、結晶の逆格子点のある一点(Γ)を中心にE(k, spin-up) = E(-k, spin-down)の条件が成立し、時間反転対称が保存されため、トポロジカル誘電体であることが確認できる。
<実施例2>
シリコンウェーハ上にTiNからなる下部電極を形成した後、下地膜としてSb2Te3を単位膜厚で5単位形成した。次に、下地膜上に、GeTe結晶相の基本膜厚の2単位とSb2Te3結晶相の基本膜厚の4単位からなる[(GeTe)2 (Sb2Te3)4]ブロックシートを8ブロック積層した。その構造は、図5に示した構造と同じである。カルコゲン化合物の成膜にはいずれもスパッタリング法を用い、成膜温度を250℃に設定した。成膜されたブロックの膜厚は45nmである。次に、TiNからなる上部電極を60nmの膜厚で形成し、下部電極及び上部電極をテスタに接続した。
シリコンウェーハ上にTiNからなる下部電極を形成した後、下地膜としてSb2Te3を単位膜厚で5単位形成した。次に、下地膜上に、GeTe結晶相の基本膜厚の2単位とSb2Te3結晶相の基本膜厚の4単位からなる[(GeTe)2 (Sb2Te3)4]ブロックシートを8ブロック積層した。その構造は、図5に示した構造と同じである。カルコゲン化合物の成膜にはいずれもスパッタリング法を用い、成膜温度を250℃に設定した。成膜されたブロックの膜厚は45nmである。次に、TiNからなる上部電極を60nmの膜厚で形成し、下部電極及び上部電極をテスタに接続した。
そして、下部電極と上部電極との間に0.5Vの電圧を印加した状態で、外部磁場の大きさを0Tから1.0Tの範囲で段階的に変化させ、これに伴って下部電極と上部電極との間を流れる電流量から抵抗値を測定した。
測定の結果、外部磁場を印加しない状態(0T)では200kΩであった超格子構造体の抵抗値は、外部磁場が大きくなるほど増大し、1.0Tの外部磁場を印加すると2.2MΩまで増大した。抵抗値は、外部磁場を大きくするとこれに連動して増大し、外部磁場を小さくするとこれに連動して低下する追従特性を示した。そして、磁場を取り除くと、抵抗値は再び200kΩに低下し、初期の特性を回復した。これにより、外部磁場を調整することよって、抵抗値を200kΩ〜2.2MΩの範囲で任意に設定できることが確認された。
<実施例3>
実施例2で使用した超格子型の結晶性化合物を用いて、磁場を0.1Tに固定したまま、下部電極と上部電極との間に印加する電圧を0.1V〜1.25Vの範囲で段階的に変化させた。これに伴って下部電極と上部電極との間を流れる電流量から抵抗値を測定した。測定の結果を図7に示す。
実施例2で使用した超格子型の結晶性化合物を用いて、磁場を0.1Tに固定したまま、下部電極と上部電極との間に印加する電圧を0.1V〜1.25Vの範囲で段階的に変化させた。これに伴って下部電極と上部電極との間を流れる電流量から抵抗値を測定した。測定の結果を図7に示す。
図7に示すように、電圧が0.1Vである場合の抵抗値は20kΩであり、電圧を0.5Vまで上昇させると抵抗値は200kΩとなった。これは実施例2のデータと一致する。そして、さらに電圧を高めると徐々に抵抗値が増大し、1.25Vの電圧を印加すると2.2MΩまで増大した。抵抗値は、電圧を大きくするとこれに連動して増大し、電圧を小さくするとこれに連動して低下する追従特性を示した。これにより、印加する電圧を調整することよって、抵抗値を20kΩ〜2.2MΩの範囲で任意に設定できることが確認された。
<比較例>
8層の[(GeTe)2 (Sb2Te3)4]ブロックシートの代わりに、Ge1Sb4Te7からなる合金を用いて積層体を作成し、実施例2及び3と同様の実験を行った。合金の膜厚は45nmとし、実施例2及び3の膜厚と一致させた。その結果、磁場の変化及び電圧の変化に伴う抵抗値の変化は、ほとんど確認されなかった。
8層の[(GeTe)2 (Sb2Te3)4]ブロックシートの代わりに、Ge1Sb4Te7からなる合金を用いて積層体を作成し、実施例2及び3と同様の実験を行った。合金の膜厚は45nmとし、実施例2及び3の膜厚と一致させた。その結果、磁場の変化及び電圧の変化に伴う抵抗値の変化は、ほとんど確認されなかった。
本発明による結晶性化合物は顕著な磁気抵抗効果を有するため、ハードディスクドライブの磁気ヘッドや磁気抵抗メモリなどに使用する可変抵抗素子の材料として好適である。
1,2 結晶層
10 読み出し回路
11,12 電極
A 伝導帯の谷
B 価電子帯の山
MC 記憶素子
MR 可変抵抗素子
10 読み出し回路
11,12 電極
A 伝導帯の谷
B 価電子帯の山
MC 記憶素子
MR 可変抵抗素子
Claims (9)
- トポロジカル誘電体特性を示す結晶性化合物であって、自発的な電子スピンの解離によって逆格子空間内の一点において伝導帯の谷と価電子帯の山との間にバンドギャップが形成されており、且つ、自発的な電子スピンの解離によって異なるスピンが入る二つのバンドが前記一点を中心に時間反転対称をもって存在することを特徴とする結晶性化合物。
- 少なくとも第1及び第2の結晶層を含む複数の結晶層が積層された超格子構造を有することを特徴とする請求項1に記載の結晶性化合物。
- 前記第1及び第2の結晶層の主成分がセレン(Se)又はテルル(Te)であることを特徴とする請求項2に記載の結晶性化合物。
- 前記第1の結晶層と前記第2の結晶層が交互に積層されており、前記第1の結晶層はゲルマニウム(Ge)をさらに主成分とし、前記第2の結晶層はアンチモン(Sb)をさらに主成分とすることを特徴とする請求項3に記載の結晶性化合物。
- 前記第1の結晶層は、ゲルマニウム(Ge)とテルル(Te)が1:1の割合であるカルコゲン化合物からなり、1個のゲルマニウム原子が4個のテルル原子に配位する結晶構造を有していることを特徴とする請求項4に記載の結晶性化合物。
- 前記第1の結晶層は(GeTe)2からなり、前記第2の結晶層はSb2Te3からなることを特徴とする請求項5に記載の結晶性化合物。
- 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の結晶性化合物を含む可変抵抗素子。
- 請求項7に記載の可変抵抗素子と、前記可変抵抗素子に磁界又は電界を印加する手段とを備えることを特徴とする電子デバイス。
- 前記可変抵抗素子の電気抵抗値に基づいて電子データを生成する読み出し回路をさらに備えることを特徴とする請求項8に記載の電子デバイス。
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