JP2013050329A - 衛星信号受信装置、衛星信号受信方法、および、電子機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】衛星信号受信装置は、ソーラーセル22に当たる光の照度を検出する充電状態検出回路43および電圧検出回路44と、記憶部60と、制御回路40とを備える。制御回路40は、所定時間間隔で充電状態検出回路43および電圧検出回路44を作動し、充電状態検出回路43および電圧検出回路44で検出された照度および検出時刻を記憶部60に記憶させ、所定期間における照度が最も高い検出時刻を定時受信時刻として設定し、定時受信時刻にGPS受信回路30を作動する。
【選択図】図3
Description
を行う電子機器が知られている(例えば、特許文献1)。
このような電子機器として、例えば、腕時計のように、使用者と共に移動する機器を想定した場合、電子機器が屋内や地下街等の衛星信号を受信できない環境に移動していることが考えられる。
しかしながら、実際には、電子機器が屋外に配置されている場合でも、電子機器の使用状況によっては、発電量が閾値を超えない場合がある。例えば、衛星信号受信装置を備える電子機器が腕時計である場合には、ソーラーセルが袖等に覆われるために、電子機器が屋外に配置されている場合でも、発電量が閾値を超えない場合がある。また、季節や天候によっては、直射日光が当たらなかったり、弱かったりするために、電子機器が屋外に配置されている場合でも、発電量が閾値を超えない場合がある。
一方、例えば利用者が屋内を移動中に、窓から入射する直射日光が一瞬だけ電子機器に当たった場合には、発電量が閾値を超えて、屋外と判断される場合がある。しかし、このような場合に受信処理を開始すると、実際に衛星信号を受信するときには、利用者が窓から離れた位置に移動していることとなり、受信処理に失敗して、電力を無駄に消費してしまう。
本発明によれば、定時受信時刻になったら必ず受信処理を行うので、屋外であるにもかかわらず、衛星信号受信装置が袖に隠れていることなどで屋外であると判断できない場合であっても、衛星信号を受信することができる。また、過去において衛星信号を遮るものが最も少ない環境に衛星信号受信装置が配置されていると判断された時刻に受信を行うことで、受信の成功確率を高めることができる。さらに、屋内の移動中に直射日光が一瞬だけ衛星信号受信装置に当たり、屋外と判断されるような照度が検出された場合でも、定時受信時刻まで受信処理を行わないので、利用者が窓から離れている状態で受信処理を行うことがない。したがって、受信の失敗確率を低くすることができ、電力の無駄な消費を抑制できる。
ここで、照度が高くかつ検出回数が多い時間帯には、利用者が屋外にいる可能性が高いと考えられる。
本発明によれば、過去における照度が高い検出時刻のうち、検出回数が最も多い検出時刻に定時受信を行うことで、利用者が屋外にいる可能性が高いタイミングで受信を行うことができ、受信の成功確率を高めることができる。
ここで、過去において屋外で利用者が活動していた時刻であっても、生活パターンの変化により、当該時刻に屋内で活動するようになる場合がある。このような場合には、過去における照度が最も高い時刻や照度が高いことが検出された回数が多い時刻に受信を行っても、成功しないと考えられる。また、照明の種類によっては、屋内に利用者がいる場合であっても、屋外と同じように高い照度が検出される場合がある。
本発明では、定時受信時刻を設定する優先順位を、照度が高い順かつ当該照度が検出された回数が多い順に設定し、定時受信時刻に行った受信処理が失敗した場合には、当該定時受信時刻として設定されていた検出時刻以外の検出時刻のうち、優先順位が最も高い検出時刻を定時受信時刻として設定するため、上述のように生活パターンが変わった場合でも、次回の受信の成功確率を高めることができる。また、照明の影響で高い照度が検出された時刻が定時受信時刻として設定された場合には、当該定時受信時刻に受信を行っても失敗確率が高くなってしまうが、定時受信時刻を変更することにより、次回の受信の成功確率を高めることができる。
また、照度の高さに基づいて定時受信時刻を設定する構成では、例えば衛星信号受信装置が部屋の中に数日間置かれていた場合、記憶部に記憶される照度が全体として低くなるため、この記憶された照度の中で最も照度が高い時刻を選んで受信を行っても、受信に失敗してしまうことがある。
これに対して、本発明では、照度が第1閾値以上となったか否かに基づいて定時受信時刻を設定するため、利用者が屋外にいることを検出できるような値に第1閾値を設定することで、利用者が屋外にいるタイミングで定時受信を行うことができる。したがって、受信が失敗する確率を減らすことができ、電力の無駄な消費を抑制できる。
ここで、照度が第1閾値以上でありかつ検出回数が多い時刻には、利用者が屋外にいる可能性が高いと考えられる。
本発明によれば、過去における照度が第1閾値以上の時刻が複数存在する場合でも、検出回数が最も多い時刻に定時受信を行うことで、利用者が屋外にいる可能性が高いタイミングで受信を行うことができ、受信の成功確率を高めることができる。
本発明によれば、照度が第1閾値以上であることを検出した回数が最も多い定時受信時刻に受信を失敗した場合には、当該定時受信時刻として設定されていた検出時刻以外の検出時刻のうち、検出回数が最も多い検出時刻を定時受信時刻として設定するため、利用者の生活パターンが変わった場合でも、次回の受信の成功確率を高めることができる。また、照明の影響で第1閾値以上の照度が検出された時刻が定時受信時刻として設定された場合には、当該定時受信時刻に受信を行っても失敗確率が高くなってしまうが、定時受信時刻を変更することにより、次回の受信の成功確率を高めることができる。
本発明によれば、照度の検出時刻をそのまま記憶させずに、当該検出時刻が含まれる時間帯の特定時刻を検出時刻として記憶させるため、定時受信時刻の管理数を少なくできるとともに、記憶部の記憶容量を最小限に抑えることができる。また、利用者が定時受信時刻を把握しやすくなる。
本発明によれば、例えば、生活パターンが変わったなどの理由により、以前に受信が成功した時刻に利用者が屋内で生活することになったとしても、受信に失敗した時刻を定時受信時刻の設定対象から外すことにより、受信の失敗確率を低くできる。また、照明の影響で高い照度が検出された時刻が定時受信時刻として設定された場合でも、受信が失敗した場合には、当該定時受信時刻を次回以降の定時受信時刻として設定することがなくなるため、受信の失敗確率を低くできる。
本発明によれば、受信を行う前に照度を確認するため、受信の成功確率を高めることができる。
以下、この発明の好適な実施の形態の一つである第1実施形態を、添付図面等を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る衛星信号受信装置を備える電子機器100の平面図であり、図2は電子機器100の概略断面図である。図1から明らかなように、電子機器100は、使用者の手首に装着される腕時計(電子時計)であり、文字板11および指針12を備え、時刻を計時して表面に表示する。文字板11の大部分は、光および1.5GHz帯のマイクロ波が透過し易い非金属の材料(例えば、プラスチックまたはガラス)で形成されている。指針12は、文字板11の表面側に設けられている。また、指針12は、回転軸13を中心に回転移動する秒針121、分針122および時針123を含み、歯車を介してステップモーターで駆動される。
なお、これらの秒針121による指示は受信中も行われる。すなわち、測時モードで受信中は秒針121が「Time」の位置(5秒位置)に移動し、測位モードで受信中は秒針121が「Fix」の位置(10秒位置)に移動する。また、GPS衛星が捕捉できない場合は秒針121が「N」の位置(20秒位置)に移動する。
例えば、過充電により電池特性が劣化する状態にならないよう、二次電池24の電池電圧が所定値以上となる場合には、充電制御用スイッチ42をオフする。
記憶部60は、各種情報を記憶する。記憶部60の記憶容量は、記憶させる情報の数や大きさによって選択されればよい。
(照度検出レベルの記憶処理)
図4は、第1実施形態における制御回路40での照度検出レベルの記憶処理を示すフローチャートである。図5は、充電状態検出および開放電圧検出の作動タイミングを説明する図である。図6は、電子機器100のソーラーセル22に当たる光の照度とソーラーセル22の開放電圧との関係を示すグラフである。図7は、各照度検出レベルにおけるソーラーセル22での開放電圧およびソーラーセル22に当たる光の照度との関係を示す図である。図8は、定時受信時刻の設定に用いる各照度検出レベルでの検出時刻および検出回数の関係を示す図である。
制御回路40は、例えば、電子機器100が初めて利用される場合、あるいは、システムリセット後に、照度検出レベルの記憶処理を行い、数日分あるいは数時間分のデータを蓄積する。また、後述する図9に示すような衛星信号の受信処理中にも照度検出レベルの記憶処理を行い、データを蓄積していく。
したがって、充電状態でないと判定した場合、制御回路40は、電子機器100が屋外に配置されておらず、GPS信号の受信に適した場所に配置されていない可能性が高いと判断できる。
なお、充電制御用スイッチ42がオフ状態では充電状態検出回路43によって充電状態を検出できない。このため、制御回路40は、充電状態検出回路43に対する制御信号CTL1の出力タイミングと、電圧検出回路44に対する制御信号CTL2の出力タイミングとが一致しないように、制御信号CTL1と制御信号CTL2の出力タイミングをずらしている。
なお、電圧検出回路44として、ソーラーセル22の開放電圧の代わりにソーラーセル22の短絡電流を検出することで、ソーラーセル22に当たる照度を検出する構成を用いてもよい。
なお、この時間帯は、1分間隔に限らず、5分、10分、15分、30分間隔としてもよい。また、検出時刻は、秒単位を切り捨てたものに限らず、秒単位および分単位の両方を切り捨てたものであってもよい。さらに、時間帯が例えば10分間隔で設定されている場合において、「19時55分00秒」から「20時04分59秒」までの時間帯の検出時刻は、最初の「19時55分00秒」であってもよいし、中間の「20時00分00秒」であってもよい。
さらに、制御回路40は、照度検出レベルが高い順かつ検出回数が多い順にデータを並び替えて、当該照度検出レベルの検出時刻を定時受信時刻として設定する優先順位を設定する。具体的に、制御回路40は、図8に示すように、まず、照度検出レベルが高い順にデータを並べ、照度検出レベルが同じ場合には、検出回数が多い順にデータを並べる。そして、この並べた順序で優先順位を設定する。ここで、図8に示す優先順位は、値が小さいほど優先順位が高いことを表すものである。
図9は、第1実施形態における制御回路40での衛星信号の受信処理を示すフローチャートである。
制御回路40は、毎日12時00分00秒に制御を始める。まず、制御回路40は、現在の時刻が予め設定された定時受信時刻か否かを判定する(SD11)。ここで、記憶部60に記憶された過去の照度検出レベルの検出結果に基づいて、優先順位が最も高い検出時刻が定時受信時刻として設定されている。図8に示す状態でSD11の処理を行う場合には、優先順位が「1」の「20時00分00秒」が定時受信時刻として設定されている。
このとき開始される定時受信処理では、測時モードでの受信処理が行われる。すなわち、測位モードでは、位置を検出するために3個以上のGPS衛星から信号を受信しなければならず、受信処理時間も長くなる。このため、信号受信が終了するまで電子機器100を屋外に配置しておくことが好ましいが、定時受信処理では利用者が受信中であることに気がつかず、受信中であっても屋内に移動してしまうおそれもある。このため、測位モードでの受信は、利用者が意図して受信操作を行った場合のみ、つまり強制受信処理時のみ行うことが好ましい。
一方、測時モードでは、1つのGPS衛星からの信号受信でも時刻情報を取得でき、受信処理時間も短くできる。したがって、利用者が意図しなくても、受信処理を実行することができ、定時受信処理に適している。
また、受信処理中は、アンテナ基板27の上面に指針12があると受信感度に影響するため、アンテナ基板27の上面に指針12が重ならないようにモーターを制御することが好ましい。
そして、制御回路40は、SD14でYesと判定した場合、定時受信時刻を変更せずに、制御再開時刻である翌日の12時00分00秒まで待機状態に移行する。
制御回路40は、ソーラーセル22に当たる光の照度を充電状態検出回路43と電圧検出回路44とで検出し、当該検出した照度に対応する照度検出レベルを、照度の検出時刻に対応する検出時刻とともに記憶部60に記憶させる。そして、制御回路40は、照度検出レベルが最も高い検出時刻を定時受信時刻として設定し、当該定時受信時刻に衛星信号の受信を開始する。
このため、定時受信時刻になったら必ず受信処理を行うので、屋外であるにもかかわらず、電子機器100が袖に隠れていることなどで屋外であると判断できない場合であっても、衛星信号を受信することができる。また、建物などの衛星信号を遮るものが少ない環境下であると考えられる時刻に定時受信を行うことができ、受信の成功確率を高めることができる。さらに、屋内の移動中に直射日光が一瞬だけ電子機器100に当たり、屋外と判断されるような照度が検出された場合でも、定時受信時刻まで受信処理を行わないので、利用者が窓から離れている状態で受信処理を行うことがない。したがって、受信処理の失敗確率を低くすることができ、電力の無駄な消費を抑制できる。
このため、過去における照度が高い検出時刻のうち、検出回数が最も多い検出時刻に受信を行うことで、利用者が屋外にいる可能性が高いタイミングで受信を行うことができ、受信の成功確率を高めることができる。
このため、例えば、利用者の生活パターンが変わったり、照明の影響で照度検出レベルが屋内と同じように高かったことにより、過去における照度が最も高い時刻に受信を失敗しても、次回の定時受信を次に照度が高いあるいは検出回数が多い時刻に行うため、次回の定時受信の成功確率を高めることができる。
このため、定時受信時刻の管理数を少なくできるとともに、記憶部60の記憶容量を最小限に抑えることができる。また、利用者が定時受信時刻を把握しやすくなる。
次に、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、本実施形態の電子機器の構造および制御回路での衛星信号の受信処理は、前記第1実施形態と同様であるから、その詳細な説明は省略または簡略化する。
図10は、第2実施形態における制御回路40での検出時刻の記憶処理を示すフローチャートである。図11は、定時受信時刻の設定に用いる各検出時刻での検出回数を示す図である。
本実施形態では、前記第1実施形態に対して、
(i)定時受信時刻を、過去に照度検出レベルが第1閾値としての第1閾値レベル以上となった検出時刻および検出回数に基づいて設定する点、
が異なる。
なお、制御回路40でのSE1〜SE4の処理については、第1実施形態におけるSD1〜SD4と同様の処理である。
具体的に、制御回路40は、SE1〜SE4の処理を行い、SE4で検出した開放電圧に対応する照度検出レベルが、2回連続して第1閾値レベル(例えば、「5」)以上か否かを判定する(SE5)。
また、蛍光灯下においてソーラーセル22に照射された場合の光の照度は通常500〜1000ルクスであるのに対し、曇りの日の日光がソーラーセル22に照射された場合の光の照度は通常5000ルクス程度である。そこで、ソーラーセル22に5000ルクスの光を当てた場合に対応する照度検出レベルである「5」を、第1閾値レベルとして規定している。
なお、第1閾値レベルは、「5」以外のレベルに規定されていてもよい。
すなわち、電子機器100が屋外に配置され、かつ、昼間であれば、ソーラーセル22には、第1閾値レベル以上の光が1秒以上継続して照射されるはずである。したがって、1秒間隔で開放電圧を検出した場合、2回以上連続して第1閾値レベル以上の開放電圧を検出した場合には、電子機器100が屋外に配置されている可能性が高いと判断できる。
一方、2回以上連続して第1閾値レベル以上の開放電圧を検出できない場合には、例えば、電子機器100である腕時計を装着した人が、屋内を移動しているために開放電圧が1回も第1閾値レベル以上とならない場合や、建物の窓から瞬間的に直射日光がソーラーセル22に当たったために2回以上連続して第1閾値レベル以上とはならない場合等が想定される。このような条件では、GPS衛星信号を感度よく受信することが難しい。
したがって、本実施形態では、SE5において、2回連続して照度検出レベルが第1閾値レベル以上であるかを判断している。なお、このような判定としては、2回連続して照度検出レベルが第1閾値レベル以上であるかを判断するものに限定されない。例えば、利用者が屋外にいることをより高精度に判定したい場合には、3回以上連続して照度検出レベルが第1閾値レベル以上であることを条件としてもよい。
さらに、制御回路40は、検出回数が多い順にデータを並び替えて、検出時刻を定時受信時刻として設定する優先順位を設定する。具体的に、制御回路40は、図11に示すように、まず、検出回数が多い順にデータを並べ、この並べた順序で優先順位を設定する。ここで、図11に示す優先順位は、値が小さいほど優先順位が高いことを表すものである。
なお、第2実施形態では、時間帯および検出時刻が15分間隔で設定されているため、1分間隔で設定されている第1実施形態の構成と比べて、定時受信時刻の管理数をより少なくできるとともに、利用者が定時受信時刻をより把握しやすくなる。また、記憶部60の記憶容量を小さくできる。
また、制御回路40は、図9に示すように、SD11〜SD15の衛星信号の受信処理を行う。本実施形態では、制御回路40は、記憶部60に記憶された過去の検出結果に基づいて、検出回数が最も多い検出時刻を、SD11での判断基準となる定時受信時刻として設定する。
制御回路40は、ソーラーセル22に当たる光の照度に対応する照度検出レベルが、2回連続して第1閾値レベル以上の場合に、当該照度の検出時刻に対応する検出時刻を記憶部60に記憶させる。そして、制御回路40は、所定条件としての検出回数が最も多い検出時刻を定時受信時刻として設定し、当該定時受信時刻に衛星信号の受信を開始する。
このため、定時受信時刻になったら必ず受信処理を行うので、屋外であるにもかかわらず、屋外であると判断できない場合であっても、衛星信号を受信することができる。また、過去においてソーラーセルに当たる光の照度が第1閾値レベル以上であった時刻を選んで受信を行うことで、受信の成功確率を高めることができる。さらに、屋内の移動中に直射日光が一瞬だけ電子機器100に当たり、照度が第1閾値レベル以上となった場合でも、定時受信時刻まで受信処理を行わないので、利用者が窓から離れた位置に移動している状態で受信処理を行うことがない。したがって、受信処理の失敗を少なくすることができ、電力の無駄な消費を抑制できる。
これに対して、第2実施形態では、照度検出レベルが第1閾値レベル以上となったか否かに基づいて定時受信時刻を設定するため、利用者が屋外にいることを検出できるような値に第1閾値レベルを設定することで、利用者が屋外にいるタイミングで定時受信を行うことができ、受信が失敗する確率を減らすことができる。
このため、利用者が屋外にいる可能性が高いタイミングで受信を行うことができ、受信の成功確率を高めることができる。
このため、例えば、利用者の生活パターンが変わったり、照明の影響で照度検出レベルが屋内と同じように高かったことにより定時受信を失敗しても、次回の定時受信の成功確率を高めることができる。
次に、本発明の第3実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、本実施形態の電子機器の構造および制御回路での制御回路での検出時刻の記憶処理は、前記第2実施形態と同様であるから、その詳細な説明は省略または簡略化する。
図12は、第3実施形態における制御回路40での衛星信号の受信処理を示すフローチャートである。
本実施形態では、前記第2実施形態に対して、
(i)照度検出レベルが第2閾値としての第2閾値レベル以上となった場合のみ、定時受信を行う点、
が異なる。
なお、制御回路40でのSF11,SF12,SF15〜SF17の処理については、第1,第2実施形態におけるSD11,SD12,SD13〜SD15と同様の処理である。
制御回路40は、照度検出レベルが2回連続して第2閾値レベル以上でない(SF14:No)と判定された場合、処理を終了する。一方で、2回連続して第2閾値レベル以上である(SF14:Yes)と判定された場合、衛星信号の受信処理を開始する(SF15)。そして、制御回路40は、受信が成功した(SF16:Yes)場合には、処理を終了し、失敗した(SF16:No)場合には、定時受信時刻を変更する(SF17)。
上述のように、第2閾値レベルを低くすれば、ソーラーセル22の劣化が進むことにより、5000ルクスの光が当たった場合に、照度検出レベルが第2閾値レベルである「5」よりも低い「4」以下にしかならなくても、GPS受信回路30を作動させる機会を設けることができる。
制御回路40は、定時受信時刻になると、照度検出レベルを判定し、当該照度検出レベルが2回連続して第2閾値レベル以上となった場合に受信処理を開始し、2回連続して第2閾値レベル以上にならなかった場合に受信処理を開始しない。
このため、定時受信を行う前に照度を確認するため、受信の成功確率を高めることができる。
なお、本発明は前記実施形態の構成に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
また、第1実施形態での衛星信号の受信処理において、定時受信時刻になった(SD11:Yes)と判定した場合に、直ちに受信を開始(SD12)しないで、第3実施形態のように、照度検出レベルを判定して(SF13)、当該照度検出レベルが2回連続で第2閾値レベル以上であると判定した(SF14:Yes)場合に、受信を開始してもよい。
さらに、第2,第3実施形態において、照度検出レベルが2回連続して第1閾値レベル以上であった場合に、検出回数とともに照度検出レベルを記憶させ、第1実施形態のように、検出回数と照度検出レベルの高さに基づいて優先順位を設定し、この優先順位に基づいて定時受信時刻を設定してもよい。
このような構成にすれば、例えば、生活パターンが変わったり、照明の影響で照度検出レベルが屋内と同じように高かったことなどの理由で、定時受信が失敗しても、受信が失敗した時刻が再度定時受信時刻として設定されることがないので、受信の失敗確率を低くすることができる。
また、第1〜第3実施形態において、予め設定された時間帯の特定時刻を検出時刻として記憶部60に記憶させたが、照度の検出時刻をそのまま記憶させてもよい。
例えば、第1閾値レベルを第2閾値レベルよりも高くした場合、以下の効果を期待できる。すなわち、例えば、第1閾値レベルを晴天の昼間に対応するレベル(以下、高照度レベルという)まで高くすることで、利用者が確実に屋外にいた時刻を定時受信時刻として設定できる。
そして、第2閾値レベルを第1閾値レベルと同じ高照度レベルに設定すると、定時受信時刻に利用者が屋外にいたとしても、曇天や雨天あるいは電子機器100が袖に隠れるなどして、高照度レベルの照度を検出できない場合には、照度検出レベルが第2閾値レベル以上とならないため、受信処理を開始することができない。
これに対して、第2閾値レベルを第1閾値レベルよりも低く設定すれば、定時受信時刻に利用者が屋外にいれば、曇天や雨天あるいは電子機器100が袖に隠れるなどしても、照度検出レベルが第2閾値レベル以上となるため受信処理を開始することができる。
したがって、利用者が確実に屋外にいた時刻における受信機会を増やすことができ、衛星信号を高い成功確率でかつ高頻度で受信できる。
さらに、本発明では、ソーラーセル22、二次電池24、充電制御用スイッチ42、電圧検出回路44を備えることで、ソーラーセル22に照射された光の照度を高精度に検出することができる。これらの構成による照度の検出機構は、衛星信号受信装置のみに利用されるものではなく、他の機器にも適用できる。特に、照度の検出によって、何らかの装置を起動する機器に適している。例えば、照度に応じて、照明をオン・オフしたり、照明の光量を変化させる機器や、照度に応じて受信を開始する長波の電波修正時計等に応用できる。また、本発明の衛星信号受信装置をソーラーセル22を照度検出のみに用いる電子機器に適用してもよい。
Claims (12)
- 位置情報衛星から送信される衛星信号を受信する衛星信号受信装置であって、
前記衛星信号を受信する受信回路と、
ソーラーセルと、
記憶部と、
前記ソーラーセルに当たる光の照度を検出する照度検出回路と、
前記受信回路および前記照度検出回路を制御する制御回路とを備え、
前記制御回路は、所定時間間隔で前記照度検出回路を作動し、
前記照度検出回路で検出された照度および当該照度の検出時刻を前記記憶部に記憶させ、
所定期間における前記照度が最も高い前記検出時刻を定時受信時刻として設定し、
前記定時受信時刻に前記受信回路を作動する
ことを特徴とする衛星信号受信装置。 - 請求項1に記載の衛星信号受信装置において、
前記制御回路は、前記照度が最も高い検出時刻が複数存在する場合には、当該照度が検出された回数が最も多い前記検出時刻を前記定時受信時刻として設定する
ことを特徴とする衛星信号受信装置。 - 請求項2に記載の衛星信号受信装置において、
前記制御回路は、前記検出時刻を前記定時受信時刻として設定する優先順位を、前記照度が高い順かつ前記照度が検出された回数が多い順に設定し、
前記定時受信時刻に行った前記衛星信号の受信が失敗した場合には、当該定時受信時刻として設定されていた検出時刻以外の前記検出時刻のうち、前記優先順位が最も高い前記検出時刻を前記定時受信時刻として設定し、前記定時受信時刻に行った前記衛星信号の受信が成功した場合には、前記定時受信時刻を変更しない
ことを特徴とする衛星信号受信装置。 - 位置情報衛星から送信される衛星信号を受信する衛星信号受信装置であって、
前記衛星信号を受信する受信回路と、
ソーラーセルと、
記憶部と、
前記ソーラーセルに当たる光の照度を検出する照度検出回路と、
前記受信回路および前記照度検出回路を制御する制御回路とを備え、
前記制御回路は、所定時間間隔で前記照度検出回路を作動し、
前記照度検出回路で検出された照度が予め設定された第1閾値以上の場合には、前記照度の検出時刻を前記記憶部に記憶させ、
前記記憶部に記憶させた前記検出時刻のうち、所定条件を満たす前記検出時刻を定時受信時刻として設定し、
前記定時受信時刻に前記受信回路を作動する
ことを特徴とする衛星信号受信装置。 - 請求項4に記載の衛星信号受信装置において、
前記制御回路は、前記検出時刻が複数存在する場合には、前記照度が検出された回数が最も多い前記検出時刻を前記定時受信時刻として設定する
ことを特徴とする衛星信号受信装置。 - 請求項5に記載の衛星信号受信装置において、
前記制御回路は、前記定時受信時刻に行った前記衛星信号の受信が失敗した場合には、当該定時受信時刻として設定されていた検出時刻以外の前記検出時刻のうち、前記回数が最も多い前記検出時刻を前記定時受信時刻として設定し、前記定時受信時刻に行った前記衛星信号の受信が成功した場合には、前記定時受信時刻を変更しない
ことを特徴とする衛星信号受信装置。 - 請求項1から請求項6のいずれかに記載の衛星信号受信装置において、
前記制御回路は、前記検出時刻が一定時間間隔で設定された複数の時間帯のうちいずれの時間帯に含まれるかを判定して、前記検出時刻が含まれる時間帯の特定時刻を前記記憶部に記憶させる
ことを特徴とする衛星信号受信装置。 - 請求項1から請求項7のいずれかに記載の衛星信号受信装置において、
前記制御回路は、前記衛星信号の受信が所定回数失敗した場合には、当該失敗した時刻を前記定時受信時刻の設定対象から外す
ことを特徴とする衛星信号受信装置。 - 請求項1から請求項8のいずれかに記載の衛星信号受信装置において、
前記制御回路は、前記定時受信時刻に前記受信回路を作動する前に、前記照度検出回路を作動し、
前記照度検出回路で検出された照度を取得し、
当該取得した照度が予め設定された第2閾値以上の場合には、前記受信回路を作動し、前記第2閾値未満の場合には、前記受信回路を作動しない
ことを特徴とする衛星信号受信装置。 - 位置情報衛星から送信される衛星信号を受信する衛星信号受信方法であって、
所定時間間隔でソーラーセルに当たる光の照度を検出することと、
前記検出された照度および当該照度の検出時刻を記憶することと、
所定期間における前記照度が最も高い前記検出時刻を定時受信時刻として設定することと、
前記定時受信時刻に前記衛星信号を受信することと、
を含むことを特徴とする衛星信号受信方法。 - 位置情報衛星から送信される衛星信号を受信する衛星信号受信方法であって、
所定時間間隔でソーラーセルに当たる光の照度を検出することと、
前記検出された照度が予め設定された第1閾値以上の場合には、前記照度および当該照度の検出時刻を記憶することと、
前記記憶された前記検出時刻のうち、所定条件を満たす検出時刻を定時受信時刻として設定することと、
前記定時受信時刻に前記衛星信号を受信することと、
を含むことを特徴とする衛星信号受信方法。 - 請求項1から請求項9のいずれかに記載の衛星信号受信装置と、
前記ソーラーセルで変換された電気エネルギーを蓄積する電池とを備え、
前記受信回路、前記照度検出回路および前記制御回路は、前記電池に蓄積された電気エネルギーにより駆動される
ことを特徴とする電子機器。
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