JP2013040136A - 4−アルコキシ−2−(4−アミノスチリル)ベンゾチアゾリウム塩、その製造方法およびそれを用いる核酸の検出方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、二本鎖核酸を検出するための蛍光色素として有用な、4−アルコキシ−2−(4−アミノスチリル)ベンゾチアゾリウム塩、その製造方法およびそれを用いた核酸の検出方法に関する。
近年、遺伝子診断技術の発達に伴い、遺伝子を検出する技術の重要性が増している。二本鎖DNAやDNA−RNAハイブリッド等の二本鎖核酸の検出には、従来よりエチジウムブロミドやオキサゾールイエロー等の蛍光色素を用いた検出が用いられている(非特許文献1)。また、それらの蛍光色素をオリゴヌクレオチドに結合させて得られるオリゴヌクレオチドプローブは、癌遺伝子やウイルス等の遺伝子診断に用いられている(特許文献1)。
本発明の4−アルコキシ−2−(4−アミノスチリル)ベンゾチアゾリウム塩はこれまでに全く報告されておらず、新規の化合物である。なお非特許文献2には、本発明の類似化合物である2−(4−アミノスチリル)ベンゾチアゾリウム塩が開示されているが、本発明の4−アルコキシ−2−(4−アミノスチリル)ベンゾチアゾリウム塩とは、少なくともベンゾチアゾール環4位にアルコキシ基を有している点で異なる。
The Handbook,A Guide to Fluorescent Probes and Labeling Technologies;Molecular Probe;315−412(2005)
Dyes and Pigments,67,47−54(2005)
Dyes and Pigments,11,21−35(1989)
エチジウムブロミドやオキサゾールイエロー等二本鎖核酸を検出するのに用いられる従来の蛍光色素は、ストークスシフトが小さい、蛍光強度が弱いといった問題があった。具体的には、エチジウムブロミドには、蛍光強度値が低く、当該色素と核酸との接触による蛍光強度値の増加の割合、いわゆる蛍光増感率が小さいという問題があった。オキサゾールイエローには、ストークスシフトが小さいという問題があった。
また非特許文献2に開示の2−(4−アミノスチリル)ベンゾチアゾリウム塩は、二本鎖核酸を検出するための蛍光色素として用いることができるが、ストークスシフトが小さく、蛍光強度値が低く、蛍光増感率も小さいため、実用には十分ではないという問題があった。
本発明の課題は、ストークスシフトが大きく、蛍光強度値が大きく、さらに蛍光増感率も大きい、二本鎖核酸を検出するための蛍光色素を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を鑑み鋭意検討を重ねた結果、本発明の4−アルコキシ−2−(4−アミノスチリル)ベンゾチアゾリウム塩が、ストークスシフトが大きく、蛍光強度値が大きく、さらに蛍光増感率も大きい、二本鎖核酸を検出するための蛍光色素であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、一般式(2)
また本発明は、一般式(4)
さらに本発明は、一般式(2)
本発明の4−アルコキシ−2−(4−アミノスチリル)ベンゾチアゾリウム塩は、二本鎖核酸を検出するための蛍光色素として用いることができる。また本発明の4−アルコキシ−2−(4−アミノスチリル)ベンゾチアゾリウム塩は、非特許文献2で開示の2−(4−アミノスチリル)ベンゾチアゾリウム塩と比較し、大きなストークスシフト、強い蛍光強度、および高い蛍光増感を示すため、遺伝子検査、遺伝子診断、遺伝子研究の分野等で極めて有用である。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明の4−アルコキシ−2−(4−アミノスチリル)ベンゾチアゾリウム塩(以下、本発明の蛍光色素という)中、R1で表される炭素数1から3のアルキル基としては、直鎖状、分岐状のいずれであってもよく、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基を例示することができる。中でも蛍光強度が強い点で、メチル基がR1として好ましい。
本発明の蛍光色素中、R2で表される炭素数1から8のアルキル基としては、直鎖状、分岐状のいずれであってもよく、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基を例示することができる。また、R2で表される炭素数1から8のハロアルキル基としては、ブロモメチル基、2−ブロモエチル基、3−ブロモプロピル基、4−ブロモブチル基、5−ブロモペンチル基、6−ブロモヘキシル基、7−ブロモヘプチル基、8−ブロモオクチル基、ヨードメチル基、2−ヨードエチル基、3−ヨードプロピル基、4−ヨードブチル基、5−ヨードペンチル基、6−ヨードヘキシル基、7−ヨードヘプチル基、8−ヨードオクチル基を例示することができる。中でも蛍光強度が強い点で、エチル基、3−ヨードプロピル基、4−ヨードブチル基、5−ヨードペンチル基または6−ヨードヘキシル基がR2として好ましい。
本発明の蛍光色素中、R3およびR4で表される炭素数1から3のアルキル基としては、直鎖状、分岐状のいずれであってもよく、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基を例示することができる。また、R3とR4が結合している窒素原子と一体となって形成される複素環としては、該窒素原子を含む複素環の名称で例示すると、アジリジニル基、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基を例示することができる。中でも蛍光強度が強い点で、メチル基がR3およびR4として好ましい。
本発明の蛍光色素中、R5−1、R5−2、R5−3およびR5−4で表される炭素数1から3のアルキル基で置換していてもよいアミノ基としては、アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、アジリジニル基、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基を例示することができる。中でも蛍光強度が強い点で、水素原子がR5−1、R5−2、R5−3およびR5−4として好ましい。
本発明の蛍光色素中、R6−1、R6−2およびR6−3で表される炭素数1から3のアルキル基としては、直鎖状または分岐状のいずれであってもよく、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基を例示することができる。また、R6−1、R6−2およびR6−3で表される炭素数1から3のアルコキシ基としては、直鎖状または分岐状のいずれであってもよく、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロピルオキシ基を例示することができる。中でも蛍光強度が強い点で、水素原子、メチル基またはメトキシ基がR6−1、R6−2およびR6−3として好ましい。
本発明の蛍光色素中、Xで表されるハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を例示することができる。またXで表される炭素数1から8のアルコキシスルホニルオキシ基としては、メトキシスルホニルオキシ基、エトキシスルホニルオキシ基、プロポキシスルホニルオキシ基、ブトキシスルホニルオキシ基、ペントキシスルホニルオキシ基、ヘキサノキシスルホニルオキシ基、ヘプタノキシスルホニルオキシ基、オクタノキシスルホニルオキシ基を例示することができる。中でも蛍光強度が強い点で、ヨウ素原子またはトリフルオロメチルスルホニルオキシ(TfO)基がXとして好ましい。
次に、本発明の蛍光色素の製造方法(以下、単に本発明の製造方法という)について詳細に説明する。本発明の蛍光色素(2)は、下記スキームにより製造することができる。
本発明の製造方法は、4−アルコキシ−2−メチルベンゾチアゾリウム塩(4)とベンズアルデヒド誘導体(5)を縮合させ、本発明の蛍光色素(2)を製造する方法である。本発明の製造方法の原料である4−アルコキシ−2−メチルベンゾチアゾリウム塩(4)は、例えば文献記載の方法(Dyes and Pigments,11,21−35(1989):非特許文献3)を参考に、対応する4−アルコキシ−2−メチルベンゾチアゾール誘導体から調製することができる。
なお本発明の製造方法は、縮合剤の存在下に行なうことが必須であり、縮合剤としては塩基または脱水剤を用いることができる。本工程の縮合剤として用いることのできる塩基としては、ピペリジン、ピロリジン、モルフォリン等の有機塩基を例示することができる。また、本工程の縮合剤で用いることのできる脱水剤としては、無水酢酸、無水トリフルオロ酢酸等の酸無水物を例示することができる。中でも収率が良い点で、ピペリジンまたは無水酢酸が縮合剤として好ましい。
本工程の反応は反応を阻害しない溶媒であれば、溶媒中で行なってもよい。本工程で用いることができる溶媒として、具体的には、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、メチル−tert−ブチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル系溶媒、ヘキサン、ペンタン、ヘプタン、シクロヘキサン等の炭化水素系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系溶媒、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン等の非プロトン性極性溶媒、メタノール、エタノール、tert−ブチルアルコール等のアルコール系溶媒、水等を例示することができ、これらの溶媒の中から2種類以上を混合して用いてもよい。また前述した縮合剤である、ピペリジン、ピロリジン、モルフォリン等の有機塩基、無水酢酸、無水トリフルオロ酢酸等の酸無水物を溶媒として用いてもよい。
4−アルコキシ−2−メチルベンゾチアゾリウム塩(4)とベンズアルデヒド誘導体(5)とのモル比に特に制限はないが、1:1から1:10の範囲が好ましく、中でも収率が良い点で1:1から1:3がさらに好ましい。また、4−アルコキシ−2−メチルベンゾチアゾリウム塩(4)と縮合剤とのモル比も特に制限はないが、縮合剤を溶媒として用いない場合には、1:1から1:10が好ましく、中でも収率が良い点で1:1から1:3がさらに好ましい。
本工程の反応温度は、−78℃から150℃の範囲から適宜選ばれた温度で行なうことができる。中でも収率が良い点で室温から120℃の範囲が好ましい。
本工程で得られた、本発明の蛍光色素(2)は、必要に応じて反応終了後、反応溶液から精製することで得ることができる。精製する方法には特に限定はないが、溶媒抽出、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、分取薄層クロマトグラフィー、分取液体クロマトグラフィー、再結晶または昇華等の汎用的な方法で目的物を精製することができる。
本発明の蛍光色素(2)は、二本鎖核酸と分子間相互作用することにより顕著な蛍光増感を示すので、二本鎖核酸の検出に用いることができる。分子間相互作用の方法に特に制限はないが、例えば、インターカレーション、マイナーグルーブバインディング、メジャーグルーブバインディング等があげられる。好ましくはインターカレーションまたはマイナーグルーブバインディングであり、さらに好ましくはインターカレーションである。検出対象の二本鎖核酸は、二本鎖DNA、二本鎖RNA、DNA−RNAハイブリッドのいずれであってもよく、PCR等に代表される核酸増幅反応により合成された二本鎖核酸、化学的に合成された二本鎖核酸、血液、組織、細胞等の生体由来試料から抽出された二本鎖核酸、食品、土壌、排水等から分離された微生物由来試料から抽出された二本鎖核酸等を用いることができる。
本発明の蛍光色素(2)と二本鎖核酸とを分子間相互作用させ、該蛍光色素(2)の蛍光増感を観測する溶媒に特に制限はないが、緩衝液を用いると好ましい。該緩衝液としては、トリス−塩酸緩衝液、酢酸ナトリウム緩衝液、HEPES−KOH緩衝液、リン酸ナトリウム緩衝液、リン酸カリウム緩衝液を例示することができる。また、検出対象の二本鎖核酸の熱的安定性の向上を目的に、前述の緩衝液に任意の濃度で無機塩を添加してもよい。用いることのできる無機塩としては、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、塩化カリウム、臭化ナトリウム、臭化マグネシウム、臭化カリウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム等を例示することができ、これらの無機塩の中から2種類以上を混合して用いてもよい。なお、無機塩の添加濃度は0Mから5Mの範囲が好ましい。前述の緩衝液に、さらに0%から80%の割合で該緩衝液と混和可能な有機溶媒を添加してもよい。該有機溶媒としては、ジメチルスルホキシド、メタノール、エタノール、ヘキサメチルリン酸トリアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフランを例示することができ、これらの有機溶媒の中から2種類以上を混合して用いてもよい。有機溶媒の添加割合は、検出対象の二本鎖核酸が安定して存在する点で、0%から20%の範囲が好ましい。
本発明の蛍光色素(2)と二本鎖核酸とを分子間相互作用させ、本発明の蛍光色素(2)の蛍光増感を観測する温度に特に制限はないが、検出対象の二本鎖核酸の融解温度(Tm値)以下である0℃から80℃が好ましく、0℃から60℃の範囲が特に好ましい。
次に本発明を実施例および参考例によってさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ 8.02(d,J=15.2Hz,1H),7.91(d,J=9.0Hz,2H),7.83(dd,J=8.1Hz,1H),7.62(t,J=8.1Hz,1H),7.57(d,J=15.2Hz,1H),7.40(d,J=8.1Hz,1H),6.83(d,J=9.0Hz,2H),4.98(q,J=7.0Hz,2H),4.06(s,3H),3.11(s,6H),1.47(t,J=7.0Hz,3H).
実施例2
1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ 8.04(d,J=15.3Hz,1H),7.91(d,J=9.6Hz,2H),7.84(d,J=8.1Hz,1H),7.62(t,J=8.1Hz,1H),7.52(d,J=15.3Hz,1H),7.42(d,J=8.1Hz,1H),6.89(d,J=9.6Hz,2H),5.10−4.90(m,2H),4.09(s,3H),3.47(t,J=7.4Hz,2H),3.12(s,6H),2.41−2.37(m,2H).
実施例3
1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ 8.07(d,J=15.2Hz,1H),7.91(d,J=9.0Hz,2H),7.83(d,J=8.1Hz,1H),7.62(d,J=8.1Hz,1H),7.54(d,J=15.2Hz,1H),7.39(d,J=8.1Hz,1H),6.84(d,J=9.0Hz,2H)5.10−5.00(m,2H),4.07(s,3H),3.40−3.35(m,2H),3.11(s,6H),2.00−1.90(m,4H).
実施例4
1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ 8.06(d,J=15.3Hz,1H),7.91(d,J=9.2Hz,2H),7.83(d,J=8.2Hz,1H),7.63(t,J=8.2Hz,1H),7.56(d,J=15.3Hz,1H),7.39(d,J=8.2Hz,1H),6.83(d,J=9.2Hz,2H),4.96−4.93(m,2H),4.06(s,3H),3.30−3.29(m,2H),3.11(s,6H),1.90−1.80(m,4H),1.60−1.50(m,2H).
実施例5
1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ 8.03(d,J=15.3Hz,1H),7.91(d,J=9.0Hz,2H),7.83(d,J=8.1Hz,1H),7.62(t,J=8.1Hz,1H),7.56(d,J=15.3Hz,1H),7.40(d,J=8.1Hz,1H),6.85(d,J=9.0Hz,2H),4.94(t,J=8.0Hz,2H),4.07(s,3H),3.29(t,J=6.8Hz,2H),3.12(s,6H),1.90−1.70(m,4H),1.52−1.40(m,4H).
実施例6
1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.05(d,J=15.5Hz,1H),8.00(dd,J=2.0,16.1Hz,1H),7.87(d,J=8.2Hz,1H),7.72(d,J=15.5Hz,1H),7.68(m,1H),7.66(t,J=8.2Hz,1H),7.43(d,J=8.2Hz,1H),6.96(t,J=9.2Hz,1H),5.03(q,J=7.0Hz,2H),4.07(s,3H),3.04(d,J=2.0Hz,6H),1.48(t,J=7.0Hz,3H).
19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ −77.7(s,3F),−123.1(s,1F).
実施例7
1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.06(t,J=9.0Hz,1H),7.95(d,J=15.4Hz,1H),7.84(d,J=8.1Hz,1H),7.64(t,J=8.1Hz,1H),(d,J=15.4Hz,1H),7.42(d,J=8.1Hz,1H),6.73(dd,J=2.5,9.0Hz,1H),6.66(dd,J=2.5,15.2Hz,1H),4.98(q,J=7.1Hz,2H),4.07(s,3H),3.11(s,6H),1.48(t,J=7.1Hz,3H).
19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ −77.7(s,3F),−122.2(s,1F).
実施例8
1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.07(d,J=15.1Hz,1H),7.92(d,J=9.0Hz,1H),7.75(d,J=8.1Hz,1H),7.57(t,J=8.1Hz,1H),7.45(d,J=15.1Hz,1H),7.36(d,J=8.1Hz,1H),6.51(dd,J=2.0,9.0Hz,1H),6.24(d,J=2.0Hz,1H),4.90(q,J=7.1Hz,2H),4.04(s,3H),3.97(s,3H),3.53(q,J=7.0Hz,4H),1.45(t,J=7.1Hz,3H),1.18(t,J=7.0Hz,6H).
19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ −77.7(s,3F).
実施例9
1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.01(d,J=15.2Hz,1H),7.91(d,J=8.8Hz,2H),7.81(d,J=8.1Hz,1H),7.61(t,J=8.1Hz,1H),7.53(d,J=15.2Hz,1H),7.38(d,J=8.1Hz,1H),6.79(d,J=8.8Hz,2H),4.97(q,J=7.0Hz,2H),4.06(s,3H),3.42(t,J=6.4Hz,4H),2.02−1.98(m,4H),1.46(t,J=7.0Hz,3H).
19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ −77.7(s,3F).
実施例10
1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.13(d,J=15.2Hz,1H),7.90(d,J=9.0Hz,2H),7.55(d,J=15.2Hz,1H),7.34(d,J=9.0Hz,1H),7.22(d,J=9.0Hz,1H),6.83(d,J=9.0Hz,2H),4.95(q,J=7.1Hz,2H),4.00(s,3H),3.99(s,3H),3.11(s,6H),1.45(t,J=7.1Hz,3H).
19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ −77.7(s,3F).
実施例11
1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.93(d,J=15.2Hz,1H),7.78(d,J=9.0Hz,2H),7.53(d,J=15.2Hz,1H),7.48(d,J=2.3Hz,1H),6.95(d,J=2.3Hz,1H),6.82(d,J=9.0Hz,2H),4.93(q,J=7.1Hz,2H),4.03(s,3H),3.88(s,3H),3.09(s,6H),1.44(t,J=7.1Hz,3H).
実施例12
1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.34(d,J=15.1Hz,1H),7.91(d,J=9.0Hz,2H),7.56(d,J=15.1Hz,1H),6.84(d,J=9.0Hz,2H),4.87(q,J=7.1Hz,2H),4.05(s,3H),4.03(s,3H),3.96(s,3H),3.95(s,3H),3.12(s,6H),1.46(t,J=7.1Hz,3H).
19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ −77.7(s,3F).
実施例13
実施例14
1H−NMR(400MHz,DMSO−d6)/1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.13(d,J=15.2Hz,1H),7.90(d,J=9.0Hz,2H),7.55(d,J=15.2Hz,1H),7.34(d,J=9.0Hz,1H),7.22(d,J=9.0Hz,1H),6.84(d,J=9.0Hz,2H),4.94(m,2H),4.00(s,3H),3.99(s,3H),3.38−3.35(m,2H),3.11(s、6H),1.96−1.80(m,4H).
実施例15
1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ 8.07(d,J=15.7Hz,1H),7.98(d,J=15.7Hz,1H),7.90(d,J=8.1Hz,1H),7.70(d,J=9.3Hz,1H),7.69(t,J=8.1Hz,1H),7.68(t,J=8.1Hz,1H),7.44(d,J=8.1Hz,1H),6.97(t,J=9.3Hz,1H),5.04−5.01(m,2H),4.08(s,3H),3.38−3.35(m,2H),3.06(s,3H),3.05(s,3H),1.96−1.94(m,4H).
19F−NMR(376MHz,CDCl3):δ −123.1(s,1F).
参考例1
1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ 6.85(d,J=7.9Hz,1H),6.77(d,J=7.9Hz,1H),6.54(t,J=7.9Hz,1H),3.84(s,3H).
参考例2
1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.40(d,J=8.0Hz,1H),7.29(t,J=8.0Hz,1H),6.88(d,J=8.0Hz,1H),4.03(s,3H),2.85(s,3H).
13C−NMR(100MHz,CDCl3):δ 165.0,152.9,143.3,125.6,113.4,106.3,55.8,20.0.
参考例3
1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ 7.95(d,J=8.2Hz,1H),7.72(t,J=8.2Hz,1H),7.48(d,J=8.2Hz,1H),4.85(q.J=7.2Hz,2H),4.08(s,3H),3.15(s,3H),1.48(t,J=7.2Hz,3H).
13C−NMR(100MHz,DMSO−d6):δ 175.5,149.5,131.1,130.1,129.1,116.0,111.7,57.1,48.1,16.5,14.3.
19F−NMR(376MHz,DMSO−d6):δ −77.7.
参考例4
mp:145から147℃.
1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ 7.96(d,J=8.2Hz,1H),7.72(t,J=8.2Hz,1H),7.47(d,J=8.2Hz,1H),4.83−4.79(m,2H),4.08(s,3H),3.45−3.30(m,2H),3.14(s,3H),1.97−1.94(m,4H).
13C−NMR(100MHz,DMSO−d6):δ 175.8,149.4,131.1,130.2,129.1,116.0,111.7,57.2,51.3,30.0,29.8,16.8,7.60.
以上、実施例1から15および参考例1から4に例示した方法により製造可能な、本発明の4−アルコキシ−2−(4−アミノスチリル)ベンゾチアゾリウム塩の例を表1から7に示す。ただし、本発明はこれらの例示に限定されるものではない。
(a)方法
以下の条件で、本発明の4−アルコキシ−2−(4−アミノスチリル)ベンゾチアゾリウム塩(2)(化合物1、化合物10、化合物18)に二本鎖DNAまたはDNA−RNAハイブリッドを添加して蛍光スペクトルを測定した。なお対照化合物として下記の対照色素Aを用いて、同様の測定を行なった。
以下の条件で、本発明の4−アルコキシ−2−(4−アミノスチリル)ベンゾチアゾリウム塩(2)(化合物1、化合物10、化合物18)に二本鎖DNAまたはDNA−RNAハイブリッドを添加して蛍光スペクトルを測定した。なお対照化合物として下記の対照色素Aを用いて、同様の測定を行なった。
5’−d(CGACGCAGGGATGTTAAGTATAACATTTGC)−
3’(配列番号1)と5’−d(GCAAATGTTATACTTAACATCC
CTGCGTCG)−3’(配列番号2)からなる二本鎖DNA
DNA−RNAハイブリッド:
5’−d(CGACGCAGGGATGTTAAGTATAACATTTGC)−
3’(配列番号1)と5’−r(GCAAAUGUUAUACUUAACAUCC
CUGCGUCG)−3’(配列番号3)からなるDNA−RNAハイブリッド
測定溶液:
リン酸バッファー(137mM NaCl,2.68mM KCl,8.1mM
Na2HPO4,1.47mM KH2PO4、pH7.4),0.1% DMS
O
色素濃度:1.0μM
二本鎖核酸の濃度:0.5μM
測定温度:43℃
(b)結果
本発明の4−アルコキシ−2−(4−アミノスチリル)ベンゾチアゾリウム塩(本発明の蛍光色素)(2)(化合物1、化合物10、化合物18)および対照色素A(対照A)のみでの最大励起波長、最大蛍光波長および蛍光強度、ならびに二本鎖核酸(二本鎖DNA(DNA−DNA)またはDNA−RNAハイブリッド)添加時の各化合物の最大蛍光波長、蛍光強度、蛍光増感率(二本鎖核酸添加時の蛍光強度値を色素のみでの蛍光強度値で割った値)を表8に示す。
以上の結果より、対照色素Aのベンゾチアゾール環4位をアルコキシ基に置換した、本発明の蛍光色素(2)は、対照色素Aと比較し、二本鎖核酸添加による、ストークスシフトの有意な増大、蛍光強度値の増大および蛍光増感率の有意な増加が確認できる。
Claims (11)
- 一般式(2)
- R6−1、R6−2およびR6−3が各々独立に水素原子またはメトキシ基である、請求項1に記載の4−アルコキシ−2−(4−アミノスチリル)ベンゾチアゾリウム塩。
- R5−1、R5−2、R5−3、R5−4、R6−1、R6−2およびR6−3が水素原子である、請求項1に記載の4−アルコキシ−2−(4−アミノスチリル)ベンゾチアゾリウム塩。
- R1がメチル基である、請求項1から3のいずれかに記載の4−アルコキシ−2−(4−アミノスチリル)ベンゾチアゾリウム塩。
- R3およびR4がメチル基である、請求項1から4のいずれかに記載の4−アルコキシ−2−(4−アミノスチリル)ベンゾチアゾリウム塩。
- R2がエチル基、3−ヨードプロピル基、4−ヨードブチル基、5−ヨードペンチル基または6−ヨードヘキシル基である、請求項1から5のいずれかに記載の4−アルコキシ−2−(4−アミノスチリル)ベンゾチアゾリウム塩。
- Xがヨウ素原子またはトリフルオロメチルスルホニルオキシ基である、請求項1から6のいずれかに記載の4−アルコキシ−2−(4−アミノスチリル)ベンゾチアゾリウム塩。
- 一般式(4)
- 一般式(2)
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- 2011-08-17 JP JP2011178374A patent/JP2013040136A/ja active Pending
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