JP2013039396A - 椅子 - Google Patents

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Abstract

【課題】背もたれの組み立てが簡単でしかも背板が外れることがない椅子を提供する。
【解決手段】背もたれは背フレームと背インナーシェル15とを備えている。背フレームは上下長手のサイドメンバー20を備えており、その前板20aに係合穴38,40が形成されている。背板15には、係合穴38,40に嵌まり込む係合爪42と、サイドメンバー20の上端を抱持する補助係合爪40とが形成されている。補助係合爪40は裏カバー16の上側板16b″で上向き動不能に保持されている。裏カバー16を背フレームに固定すると背板15は上向き移動不能に保持される。
【選択図】図11

Description

本願発明は、背もたれの構造に特徴を有する椅子に関するものである。
椅子において背もたれの構造は多種多様であるが、一つのタイプとして、強度メンバーとして金属製の背フレームを設けてこれにクッション付き背板等の背サポート体を取付けたものがある。
背フレームへの背板の取付け構造の一例が特許文献に開示されている。すなわち特許文献1では、背フレームは左右縦杆部を左右横長の連結杆で連結した構成であり、縦杆部の上部には頭付きの係合突起を前向きに突設し、縦杆部の下部には側面視で上向き鉤状の軸受けを前向きに突設している一方、背板には、縦杆部の係合突起が嵌まる係合穴と、縦杆部の軸受に上方から嵌入する水平軸とを設けている。
特許文献では、背板の係合穴は、係合突起の頭が嵌脱する大きさの大径部と係合突起の首部だけが嵌まる上向きのスリットとを連続させたダルマ形に形成されており、係合突起がスリットに嵌まった状態を保持しつつ、背板の水平軸を背フレームの軸受けに嵌め込むことにより、背板を背フレームから離脱不能に保持している。
特開2001−128789号公報
特許文献1は、背板の取付け手段として係合爪と係合穴との嵌め合わせであるキャッチ方式を採用したものであり、このようなキャッチ方式を採用すると背もたれの組み立てを簡単に行える利点がある。
さて、特許文献1では、係合穴のスリットの上下長さ長くすることにより、水平軸が軸受に嵌まった状態で係合突起が係合穴に嵌まった状態を確保しており、従って、背もたれに荷重が掛かっていないニュートラル状態では、係合突起は係合穴におけるスリットの上下中途部に位置しており、背もたれに荷重が掛かって当該背もたれが伸びるように弾性変形すると、係合穴の大径部が上向き動することになり、このため、例えば着座した人が背もたれに勢いよくもたれ掛かった際の衝撃で係合突起が係合穴から抜け出ることが懸念され、また、ロッキングに際して背板はその上部が上方に移動するため、着座した人の背中との間に相対的な滑りが生じていわゆる「背ずれ」や「シャツ捲れ」の現象が生じ易くなる。
また、特許文献1において背フレームは金属又は樹脂製と記載されているが、この場合、樹脂製の場合は射出成形品であると解され、他方、金属製の場合は明示されてはいないが図面を参照するとダイキャストのような成形品であると解される。しかして、成形品は板金加工品に比べて応力分布の解析が面倒で設計に手間を要するという問題がある。
本願発明は、このような現状を改善すべく成されたものである。
本願発明の椅子は、座と背もたれとを備えており、前記背もたれは、前面にクッションが張られた樹脂製の背インナーシェルと、前記背インナーシェルの裏側に配置された金属製の背フレームとを備えており、そして請求項1の発明は、前記背インナーシェルの裏面
部と背フレームとには、背インナーシェルを背フレームに重なるように後ろ向き移動させてから下向き動させることで当該背インナーシェルを前向き動不能及び左右動不能に保持する係合手段が設けられており、更に、前記背フレームには、背インナーシェルの一部の上方に位置することで背インナーシェルを背フレームから上向き離脱不能に保持するストッパー手段が取付けられている。
請求項2の発明では、請求項1において、前記背フレームは金属板から成っていて、上下長手の左右サイドメンバーと左右横長のアッパーメンバー及びロアメンバーとで正面視略四角形に形成されており、前記左右サイドメンバーは前面板を有する後ろ向きに開口の溝形であり、このサイドメンバーの前面板に複数個の係合溝が上下に隔てて形成されている一方、前記背インナーシェルには前記係合穴に嵌まり込む係合爪が形成されており、前記係合穴と係合爪が前記係合手段を構成しており、更に、背フレームには当該背フレームを後ろから覆う裏カバーが取付けられており、前記裏カバーにストッパー部を形成している。
なお、請求項2の「金属板」は、パイプや溝形鋼のような加工品を使用する場合と、帯板を材料にしてプレス等で板金加工したものとの両方を含んでいる。従って、アッパーメンバーとロアメンバーとは、サイドメンバーと同様に後ろ向きに開口した溝形のものやパイプ形状のものも含んでいる。
請求項3の発明は、請求項2において、前記背インナーシェルには、前記背フレームにおけるサイドメンバーの前面板の上端部を上方から抱持する側面視鉤状の補助係合爪が形成されており、このためサイドメンバーの前面板と背インナーシェルの補助係合爪も前記係合手段を構成しており、更に、前記裏カバーには背フレームのアッパーメンバーを上方から覆う上側板が形成されており、前記上側板の左右端部を前記背インナーシェルの補助係合爪の上方に位置せしめることにより、裏カバーにおける上側板の左右端部を前記ストッパー部と成している。
本願発明では、背フレームに対する背板の取り付けは、それら背フレームと背板とに形成した係合手段の嵌め合わせによって行われるものであり、従って、背もたれの組み立てを能率良く行うことができる。しかも、背フレームに設けたストッパー手段によって背板は上向き動不能に保持されているため、ロッキングに際しての衝撃等によって背板が背フレームから離脱することはない。
請求項2では、背フレームは金属板から成っているが、鋼板等の金属板は強度や耐久性が知悉されていて信頼性が高いため、応力分布の解析が容易で設計に要する手間を軽減できる利点がある。そして、請求項2の発明では、金属板製のサイドメンバーに係合穴を形成しているが、係合穴は打ち抜きによってごく簡単に加工できる一方、背板の係合爪も一体成形によって手間無しで加工できる。このため請求項2では、強度に優れた背もたれを簡単に製造できる。
また、請求項2では、背フレームを覆う裏カバーの一部をストッパー手段に兼用しているため、それだけ部材点数を少なくして構造の簡素化とコストダウンとに貢献できる。この点は請求項2の優れた効果である。
請求項3のように構成すると、背板は補助係合爪によっても前向き移動不能に保持されているため、背板の取付け強度が一層高くなっており、かつ、背板はその上部において上向き動不能に保持されているため、背板がロッキングに際しての荷重によって上下方向に伸び変形する場合、背板はその下部が下方に逃げることで伸び変形か許容されることにな
り、すると、いわゆる背ずれ又はシャツめくれを防止又は抑制できる利点がある。
本願発明では、ストッパー手段を裏カバーとは別の部材とすることも可能であるが、その場合、ストッパー手段で背板の上部を拘束すると、請求項3と同様に背ずれ又はシャツ捲れを防止又は抑制できる。
本願発明の実施形態に係る椅子を前方から見た斜視図である。 (A)は正面図、(B)は側面図である。 座を中心にした箇所の分離斜視図である。 背フレームの取付け構造を示す斜視図である。 機構部の分離斜視図である。 (A)は背フレームと補強部材との分離斜視図、(B)は補強部材を前から見た斜視図である。 (A)は背フレームと背インナーシェルとの分離斜視図、(B)は上係合爪の斜視図である。 背フレームの構造を示す図である。 背フレームと背インナーシェルとの分離斜視図である。 (A)は背もたれの平断面図、(B)は(A)の部分的な拡大図、(C)(D)は組立後における図9(A)の XC-XC視断面図、 XD-XD視断面図である。 (A)は背もたれの上部のみの図10の XIA-XIA視断面図、(B)は背もたれの下部のみの図10の XIA-XIA視断面図でかつ組み立て後における図9の XIB-XIB視断面図(C)は背もたれの下部のみの図10の XIC-XIC視断面図である。 背フレームと裏カバーとの分離斜視図である。 (A)は背フレームの左右中間部でかつ上部の縦断側面図、(B)は図10の下部の XIIIB-XIIIB視断面図である。
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は、児童・生徒が学習机とセットで使用する椅子に適用しているが、勿論、事務用椅子のような成人用の椅子にも使用できる。
(1).椅子の概要
まず、図1〜図5に基づいて概要を説明する。図1は椅子を前方から見た斜視図、図2のうち(A)は正面図で(B)は側面図、図4は傾動フレーム及び背フレームの斜視図、図5はロッキング機構の一部を示す分離斜視図である。
椅子は、主要要素として、キャスター付きの脚1と、脚1の上端に固定したベース2と、ベース2の上方に配置された座3と、座3の後方及び上方に配置された背もたれ4と、オプション品としての肘掛け装置5とを備えている。脚1は伸長自在及び回転自在な脚支柱(ガスシリンダ)6を備えており、脚支柱6の上端にベース2が固定されている。
また、脚1は放射状に延びる5本の枝足7を備えており、隣り合った3本の枝足7に平面視円弧状のステップ板8を固定している。ベース2の外側には、ロッキング用ばねの弾性を調節するためのハンドル9、座3を高さ調節するに際して脚支柱6のロックを解除する昇降レバー10、座3の前後位置を調節するに際してロックを解除する前後レバー11が露出している。
図示していないが、座3は、樹脂製の座インナーシェル(座板)とその上面に張った座クッションとを備えており、座クッションは上方からクロスで覆われている。座3は例えば図2(B)に示す座アウターシェル(座受け部材)12に固定されている。座アウターシェル12は図示しない中間金具に前後位置調節可能に支持されており、中間金具は図2(B)に符号13で示すカバーで左右外側から覆われている。
図4から理解できるように、背もたれ4は、金属板を材料として背面視(或いは正面視)四角形に形成された背フレーム14を備えている。この背フレーム14は背もたれ4の強度メンバーの役割を果たすもので、その前面に樹脂製の背インナーシェル(背板)15が取付けられており、また、背フレーム14の背面には樹脂製の裏カバー16が取付けられている。背インナーシェル15の前面に背クッション17が重ね配置されており、背クッション17と背インナーシェル15とは袋状のクロス18で覆われている。
背フレーム14は、左右の上下長手の左右サイドメンバー20と左右長手のアッパーメンバー21及びロアメンバー22とで正面視略四角形に形成されており、ロアメンバー22には、当該ロアメンバー22から前向きに延びる左右一対の傾動フレーム23が溶接によって固着されている。左右の傾動フレーム23の前端間には左右横長の第2軸24が固着されており、また、傾動フレーム23の前後中途部間には板材製のブリッジ材25が固着されている。
図3(C)に示すように、背インナーシェル15には撓み変形や前後方向の延び変形を容易ならしめるためのスリット19が多数形成されている。図1に部分的に破断して示すように、背もたれ4において、背クッション17の外周部を伸縮性はあるが型崩れしにく
い硬さの保形材17aで構成することにより、外周部のシャープな角張った形態を保持している(この点は座3も同じである。)。
背もたれ4は後傾動し、また、座3は背もたれ4の後傾動に連動して後退しつつ後傾する。この点に関して若干触れておく。図5に示すように、ベース2は上向きに開口して箱状に形成されており、その左右側板2aには前向きに開口した切り開き溝26が形成されており、前記した中間金具の前部に設けた左右横長の第1軸がブッシュを介して切り開き溝26に前後スライド自在に装着されている。第1軸の後退動は、ベース2に内蔵したロッキング用ばね(図示せず)で弾性的に支持される。
傾動フレーム23は断面小判形の金属パイプ(鋼管)を使用しており、ベース2の左右両側に配置している。そして、左右傾動フレーム23の前端部に固着した第2軸24は、上センターブッシュ28と下センターブッシュ29とで上下から挟まれており、かつ、上下センターブッシュ28,29はセンター金具30を介してベース2の下面に固定されている。上センターブッシュ28はベース2に対して左右動不能に嵌まっている。
詳細は省略するが、前記した中間金具の後部には左右横長の第3軸が設けられており、第3軸は、左右傾動フレーム23に架け渡し配置されたブリッジ部材25にリアブッシュ及びリア金具で連結されている。従って、ベース2と中間金具と傾動フレーム23とは一種のリンク機構になっており、背もたれ4がロッキング(後傾)すると、座3は背もたれ4の後傾動に連動して後退しつつ後傾する。図5に示すように、ベース2の後端と背フレーム14の下端との間には、背もたれ4を任意の後傾角度に保持できる背用ガスシリンダ31を配置している。背用ガスシリンダ31はベース2と背フレーム14とに相対回動可能に連結されている。背もたれ4の後傾動と座3のシンクロ動とは、ロッキング用ばねと背用ガスシリンダ31とで弾性的に支持される。
背フレーム14の下部の左右中間部には、背用ガスシリンダ31を連結するための連結用突起部32が突設されており、また、左側の傾動フレーム23の後部には受け部材33が固着されており、この受け部材33には、背用ガスシリンダ31をロック状態とフリー状態とに切り替えるレバー(図示せず)が取付けられている。
(2).背フレームの構造
次に、従前の図に加えて図7〜8も参照して背フレーム14の構造を説明する。図6のうち(A)は背フレーム14と補強部材との分離斜視図、(B)は補強部材の前から見た斜視図、図7のうち(A)は背フレーム14と背インナーシェル15との分離斜視図、(B)をストッパー係合爪を下方から見た斜視図、(C)は上係合爪を下方から見た斜視図、(D)は下係合爪の斜視図、図8のうち(A)は上コーナー部の斜視図、(B)は下コーナー部の背面図、(C)は図6(A)のVIIIC-VIIIC 視断面図、(D)は図6(A)のVIIID-VIIID視断面図、(E)は(B)のE−E視断面図、(F)は(B)のF−F視断
面図で、(G)は(B)のG−G視断面図である。
既述のとおり、背フレーム14は、その側部を構成する上下長手の左右サイドメンバー20と、上部を構成する左右横長のアッパーメンバー21と、下部を構成する左右横長のロアメンバー22との4つの主要部材を備えており、かつ、左右の下コーナー部35には、それぞれ補強部材36が溶接によって固着されている。各メンバーはそれぞれ鋼板を材料にした板金加工によって製造されており、隣り合ったメンバーは溶接によって一体化している。
各メンバー20,21,22は、いずれも平坦状の前面板と側板とを有して後ろ向きに開口した断面略コ字状の溝型形状であり、このため、各メンバー20,21,22の前面
は広巾面になっている。また、サイドメンバー20は、着座した人の腰部の高さ位置の箇所が最も前端となるように側面視で前向き凸状に緩い曲率で湾曲しており、他方、アッパーメンバー21とロアメンバー22は平面視で前向き凹状に緩く湾曲している。
各メンバー20,21,22はそれぞれ前面板と内外の側板とを有して断面コ字状の溝型に形成されている(以下の説明では、サイドメンバー20についてのみ、前面板,内外側板にそれぞれ符号20a,20b,20cを付している。)。各メンバー20,21,22は溝型であるが、幅寸法よりも奥行き寸法は小さくなっている。
例えば図4から理解できるように、サイドメンバー20の前面板20aは平面視で内側に行くに従って後退するように僅かの角度で傾斜しており、既述のとおりアッパーメンバー21とロアメンバー22とは平面視で前向き凹状に緩く湾曲している。このため、アッパーメンバー21及びロアメンバー22とサイドメンバー20の前面は滑らかに連続している。
また、アッパーメンバー21の前面は鉛直面に対して側面視でやや後傾し、ロアメンバー22の前面は鉛直面に対して側面視でやや前傾している。従って、各メンバー20,21,22は実際にはかなり複雑な形態になっている。背インナーシェル15は、背フレーム14の前面に重なるように側面視では前向き凸状に湾曲して平面視では前向き凹状に湾曲している。
ロアメンバー22の前面板には左右の傾動フレーム23の後部27aが貫通しており、傾動フレーム23の後部27aはロアメンバー22に溶接によって固着されている。また、ロアメンバー22の左右両端には上向きの起立部22aが一体に形成されており、起立部22aにサイドメンバー20の下部を溶接している(従って、正確には、背フレーム14の左右側部の一部はロアメンバー22の起立部22aによっても構成されている。)。
この場合、起立部22aの上半分程度を板厚分だけ左右内側と後ろ側とに段落ちした細幅部22bとなし、この細幅部22bにサイドメンバー20の下部を重ね合わせて、そして細幅部22bとサイドメンバー20とを溶接によって一体に固着している。
そして、ロアメンバー22の水平部と起立部22a,22bで構成される下コーナー部35に内側から補強部材36を嵌め入れている。補強部材36は鋼板製でありロアメンバー22のうち傾動フレーム23よりも外側の部分と起立部22aとに重なるL形の形態であり、また、内外の側板35aを有していて前向き開口の樋状に形成されている。
補強部材36の起立部はロアメンバー22の起立部22aに左右ずれ不能にきっちり嵌まっており、また、側板35aの起立部には、ロアメンバー22の起立部22aの細幅部22bに対応して切欠き部57を形成しており、このため、補強部材36の起立部22aはロアメンバー22における起立部22aの内底面にきっちり重なっている。
補強部材36のうち水平部はロアメンバー22の水平部にきっちり重なっており、また、補強部材36の水平部の端面は傾動フレーム23の後端部27aに横から当たっている。そして、補強部材36とロアメンバー22の水平部及び起立部とが溶接によって固着されていると共に、補強部材36と傾動フレーム23の後端部が溶接によって固着されている。
背フレーム14には、ロッキングに際して図6に実線矢印A及び点線矢印Bで示すようにねじり力が作用することがあり、このねじ力は背フレーム14のうち下コーナー部35に集中的に作用する。しかるに、本実施形態では、補強部材36の存在によって下コーナ
ー部35は堅牢な構造になっているため、高い信頼性と耐久性を確保できる。
起立部22aのうち細幅部22bの下方の部位には、背インナーシェル15の下部を取り付けるための下係合穴37が空いている。下係合穴37はその左右中間部に位置した下向きスリット部37aを備えていて略T字形になっている。サイドメンバー20の上部には背インナーシェル15の上部を取り付けるための上係合穴38が空いている。上係合穴38も下向きスリット部38aを有して略T字形になっている。
アッパーメンバー21における前面板と下側板との左右両端面は、サイドメンバー20の内側板20aに当接しており、両メンバー21,20の当接箇所が溶接されている。また、図8(A)に明示するように、アッパーメンバー21の上側板の左右両端部は、サイドメンバー20の内側板20aの外側に突出した張り出し部21aになっており、この張り出し部21aに取付け穴39が形成されている。
(3).背インナーシェルの取付け構造
次に、従前の図に加えて図9〜図11も参照して背インナーシェル15の取付け構造を説明する。図9は背フレーム14と背インナーシェル15との分離斜視図、図10のうち(A)は背もたれ4の平断面図、(B)は(A)の部分的な拡大図、(C)は組立後における図9の XC-XC視断面図、(D)は組立後における図9の XD-XD視断面図、図11のうち(A)は背もたれ4の上部のみの図10の XIA-XIA視断面図、(B)は背もたれ4の下部のみの図10の XIA-XIA視断面図でかつ組み立て後における図9の XIB-XIB視断面図、(C)は背もたれの下部のみの図10の XIC-XIC視断面図である。
背インナーシェル15の左右両端部の背面には、上端近くに配置された側面視鉤型のストッパー係合爪40と、その下方に配置された上係合爪41と、下端縁近くに配置された下係合爪42との3対の係合爪が形成されている。また、左右中間部のにセンター係合爪43が下向きに突設されている。
ストッパー係合爪40は側面視で鉤状に形態であり、背フレーム14におけるサイドメンバー20の前面板の上端縁に上方から嵌まっている。上係合爪41は基本的には側面視鉤状であるが、左右中間部には縦長の壁部41aが背インナーシェル15に連続した状態で一体に形成されている。そして、上係合爪41は、サイドメンバー20に形成された上係合穴38に前方から嵌まって下方にスライドさせるようになっており、図10(C)に示すように、鉤状の部分が上係合爪41の広巾部に嵌合することで背インナーシェル15を前向き移動不能に保持すると共に、壁部41aが上係合穴38の下向きスリット38aに嵌まり込むことで背インナーシェル15を左右動不能に保持している。
下係合爪42は平面視T型に形成されており、下係合穴37に前方から嵌め入れて下方にスライドさせると、図10(D)に示すように、下係合穴37の下向きスリット部37aに落し込まれる。このため、背インナーシェル15は下係合爪42によって左右動ずれ不能及び前向き移動不能に保持されている。また、図11(B)に示すように、背もたれ4に人の体圧が掛かっていない状態で、下係合爪42は下係合穴37の下向きスリット部37aの上部に位置している。
そして、背もたれ4に人の体圧が掛かると背インナーシェル15は扁平な状態に向けて伸びるように変形するが、下係合爪42が下向きスリット部37aに嵌まった状態で下向きにスライドすることにより、背インナーシェル15の伸び変形が許容されており、その結果、突っ張り感を無くして高いフィット性を確保できる。
センター係合爪43は背インナーシェル15の下部が過度に前向き動しないように保持
する補助的なものであり、下端部は前向き凹状に凹んだ凹み部43aになっており、この凹み部43aを、図11(C)に示すように、背用ガスシリンダ31の上連結軸44の後ろ側に位置させている。なお、上連結軸44はブラケット45に取付けられており、ブラケット45は、ロアメンバー22に設けた軸支用突起部32にビスで固定されている。
(4).裏カバーの取付け構造
次に、裏カバー16の取付け構造を従前の図に加えて図12及び図13も参照して説明する。図12は背フレーム14と裏カバー16との分離斜視図、図13のうち(A)は背フレーム14の上部のうち左右中間部の縦断側面図、(B)は図10の下部の XIIIB-XIIIB視断面図である。
裏カバー16は背フレーム14と相似形の四角枠状に形成されており、背フレーム14の各メンバーに対応してサイド部16a,上部16b,下部16cとで略矩形に形成されている。サイド部16aと上部16bとはそれぞれ背フレーム14を内外から覆う前向きの内側板16a′,16b′と外側板16a″,16b″とを備えており、他方、下部16cは内側板16c′は備えているが外側板は備えていない。これは、通常の使用状態で背フレーム14におけるロアメンバー22の3下面は人目に触れないからである(下外側板を設けても良い。)。
裏カバー16を背フレーム14に固定する手段としては、上部16bの外側板16b″の左右両端部を背フレーム14のアッパーメンバー21にビス46で固定すること、サイド部16bの内側板16a″をビス46でサイドメンバー20の内面に締結すること、下部16cに前向き突設したブラケット片47をロアメンバー22の下面にビス46で締結すること、を採用している。勿論、係合爪を利用したキャッチ方式等の他の方式を採用することも可能である。
裏カバー16における上部16bの外側板16b″は裏カバー16の上側板(或いは上面板)と呼ぶことができる。そして、既述のとおり、裏カバー16の上側板16b″は背フレーム14のアッパーメンバー21にビス46で固定されているが、本実施形態の特徴として、図11(A)から理解できるように、裏カバー16の上側板16b″が背インナーシェル15におけるストッパー係合爪40の上方に位置するように設定している。すなわち、裏カバー16の上側板16b″の端部が背板15の上向き移動を阻止するストッパー部になっている。
従って、背インナーシェル15は単に係合爪40,41,42を背フレーム14に嵌め入れただけであるのに離脱不能に保持されている。すなわち、簡単に組立できるにも拘わらず背インナーシェル15を抜け不能に保持できる。図10(C)(D)や図13に示すように、裏カバー16の前面板は背フレーム19の背面に当接又は近接している。
(5).まとめ
本実施形態において、左右の傾動フレーム23と背フレーム14とはそれぞれ別々に製造されてから、溶接によって組み立てられている。また、背フレーム14も4つのメンバー20〜22で構成されていて各メンバー20〜22はそれぞれ個別に製造されてから溶接によって一体化している。従って、背フレーム14は全体として三次元的に曲がった複雑な形状でかつ係合穴37,38等が存在しているが、各メンバー20〜22は帯板を素材として型(例えば雄型と雌型)を使用したプレス加工によって容易に加工することができる。
また、背インナーシェル15は係合爪40,41,42を背フレーム19のサイドメンバー20に落し込むことで極めて簡単に取付けでき、しかも、裏カバー16の上側板16
b″が背板15の上向き動を阻止するストッパー手段として機能しているため、簡単に組み立てできる背もたれ4でありながら、例えば使用中に背板15が背フレーム14から外れるような不具合は生じない。
本実施形態では、背インナーシェル15はその左右両側部のみがサイドメンバー20で拘束されているに過ぎずに、背インナーシェル15とアッパーメンバー21及びロアメンバー22との間には隙間が空いているため、着座した人の体圧によって後ろ側に逃げるように伸び変形することが許容されており、このため高いフィット性を得ることができる。
また、背板15は、多数のスリット19の存在により、縦断側面視で扁平な状態に向けて伸びるようにも変形するが、この場合、背板15は裏カバー16の上側板16b″によって上端が上向き動不能に拘束されているため、背板15は主としてその下部が下向き動するように逃げることで伸び変形が許容されており、その結果、背ずれ又はシャツ捲れが防止又は抑制される。
ロッキングに伴って背板15に内側に引かれる力が作用することになり、その場合、上係合爪41が単なる鉤状であると鉤部が上係合穴38の内面に当たるが、上係合爪41は単なる鉤状に過ぎないと片持ち梁の状態であってロッキングに伴う荷重が大きなモーメントとして生じるため、高い支持強度を確保できない。さりとて、上係合爪41を過度に大きくすることはできない。
これに対して本実施形態のように上係合爪41に壁部41aを設けると、壁部41aは背板15に連続していて曲げに対して高い剛性を確保できるため、上係合爪41は過度に厚くすることなく高い強度と耐久性を確保することができる利点がある。
更に、本実施形態のように下係合爪42を上下略全体にわたってT字形に形成すると、背板15が上下方向に伸び変形することを確実に吸収できる利点がある。更に、本実施形態のように補助係合爪40を設けると、背フレーム14に対する取付け強度を一層向上できるのみでならず、上補助係合爪40は背フレーム14の上端から手前に離反することはないため、背フレーム14の上側板16b″で背板15を上向き動不能に保持する機能がより完璧になる利点がある。
本実施形態において、背フレーム14における左右サイドメンバー20の上下中途高さ部位(例えば側面視で最も前向き突出た頂点部)に中間係合穴を設けて、これに背板の中間係合爪を嵌め込むといったことも可能である。
(6).その他
本願発明は上記の実施形態の他にも様々に具体化できる。例えば背もたれがロッキングしない椅子にも適用できる。また、ロッキング椅子に適用する場合、ロッキング機構は各種のものを採用できる。
背フレームは正面視でおおむね四角形であれば良く、従って、台形又は逆台形であっても良い。背フレームは例えば、アッパーメンバーとロアメンバーとの間に中間メンバーを有する日字形に形成することも可能であり、また、裏カバーを設ける場合、背板の全体を覆う形態とすることも可能である。また、背フレームは例えば1枚の鋼板を材料にしてプレス加工で一体物に加工することも可能である。傾動フレームは単一構造体とすることも可能である。
また、背フレームの各構成メンバーのうち全部又は一部を角パイプやC形チャンネル材で構成することとも可能であり、更に、各メンバーを溝形に形成する場合、前向きに開口
させることも可能である。
係合手段としては実施形態のような係合穴と係合爪との組み合わせに限定されるものではなく、例えば、背フレームのサイドメンバーに、外向き又は内向き若しくは両側に突出した係止バーを設ける一方、背板には、前記係止バーに上方から被嵌する側面視鉤状の係合爪を設ける、といったことも可能である。
サイドメンバーを前向きに開口した溝形に形成して、その内部に係止バーを設けることも可能である。或いは、サイドメンバーの前面に上向き鉤状の係合爪を形成して、これに背板の係合爪を上方から嵌め込む、といったことも可能である。或いは、背フレームがアッパーメンバーとロアメンバーとを備えている場合、背板に、アッパーメンバーとロアメンバーとに上方から嵌合する係合爪を形成することも可能である(この場合はアッパーメンバーとロアメンバーとはそれ自身が係合手段として機能している。)。
本願発明は背もたれに裏カバーを備えていない場合も含んでおり、この場合は、当然ながらストッパー手段は専用の部材として背フレームにビス等で固定される。また、この場合は、背板の背面にはストッパー手段の下方に位置する後ろ向きのストッパー部を設けたらよい。ストッパー手段は、例えば背フレームにねじ込み固定したビスとすることも可能である。ストッパー部(或いはストッパー材)は、弾性変形を利用した嵌め込み方式で背フレームに取付けてもよい。
1 脚装置
2 ベース
3 座
4 背もたれ
14 背フレーム
15 背板の一例としての樹脂製の背インナーシェル
16 裏カバー
16b″ ストッパー手段を兼用する裏カバーの上側板
23 傾動フレーム
20 背フレームのサイドメンバー
20a 前面板
20b 内側板
20c 外側板
21 背フレームのアッパーメンバー
22 背フレームのロアメンバー
本願発明は、背もたれの構造に特徴を有する椅子に関するものである。
椅子において背もたれの構造は多種多様であるが、一つのタイプとして、強度メンバーとして金属製の背フレームを設けてこれにクッション付き背板(背インナーシェル)等の背サポート体を取付けたものがある。
背フレームへの背板の取付け構造の一例が特許文献に開示されている。すなわち特許文献1では、背フレームは左右縦杆部を左右横長の連結杆で連結した構成であり、縦杆部の上部には頭付きの係合突起を前向きに突設し、縦杆部の下部には側面視で上向き鉤状の軸受けを前向きに突設している一方、背板には、縦杆部の係合突起が嵌まる係合穴と、縦杆部の軸受に上方から嵌入する水平軸とを設けている。
特許文献では、背板の係合穴は、係合突起の頭が嵌脱する大きさの大径部と係合突起の首部だけが嵌まる上向きのスリットとを連続させたダルマ形に形成されており、係合突起がスリットに嵌まった状態を保持しつつ、背板の水平軸を背フレームの軸受けに嵌め込むことにより、背板を背フレームから離脱不能に保持している。
特開2001−128789号公報
特許文献1は、背板の取付け手段として係合爪と係合穴との嵌め合わせであるキャッチ方式を採用したものであり、このようなキャッチ方式を採用すると背もたれの組み立てを簡単に行える利点がある。
また、特許文献1において背フレームは金属又は樹脂製と記載されているが、この場合、樹脂製の場合は射出成形品であると解され、他方、金属製の場合は明示されてはいないが図面を参照するとダイキャストのような成形品であると解される。しかして、成形品は板金加工品に比べて応力分布の解析が面倒で設計に手間を要するという問題がある。
本願発明は、このような現状を改善すべく成されたものである。
本願発明の椅子は、座と背もたれとを有しており、前記背もたれは、強度メンバーとしての背フレームと、前記背フレームに取り付けられていて身体を支える背サポート体と、前記背フレームを後ろから覆うカバーとを備えている構成において、前記背フレームは、上下長手の左右サイドメンバーと左右横長のアッパーメンバー及びロアメンバーとを有して前後に開口している一方、前記裏カバーは、前記背フレームのサイドメンバーを後ろから覆う上下長手の左右サイド部と、前記背フレームのアッパーメンバーを後ろから覆う左右横長の上部と、前記背フレームのロアメンバーを後ろから覆う左右横長の下部とを有していて前後に開口しており、前記前記裏カバーの内周に、前記背フレームの内周を内側から覆う内側板を設けている。
請求項2の発明では、請求項1において、前記背フレームにおける左右サイドメンバーの前面は、平面視で内側に行くに従って後退するように傾斜している一方、前記裏カバーのサイド部は前向きに突出した内外の側板を有していて前向きに開口した溝型になっている。
請求項3の発明は、請求項1又2において、脚とその上端に固定されたベースとを備えており、前記ベースに後傾動自在に連結された傾動フレームに前記背フレームを取り付けており、かつ、前記背もたれは正面視で逆台形状になっている。
本願発明では背フレームは裏カバーで後ろから覆われている。このため、強度に優れた背もたれを簡単に製造できる。
本願発明の実施形態に係る椅子を前方から見た斜視図である。 (A)は正面図、(B)は側面図である。 座を中心にした箇所の分離斜視図である。 背フレームの取付け構造を示す斜視図である。 機構部の分離斜視図である。 (A)は背フレームと補強部材との分離斜視図、(B)は補強部材を前から見た斜視図である。 (A)は背フレームと背インナーシェルとの分離斜視図、(B)は上係合爪の斜視図である。 背フレームの構造を示す図である。 背フレームと背インナーシェルとの分離斜視図である。 (A)は背もたれの平断面図、(B)は(A)の部分的な拡大図、(C)(D)は組立後における図9(A)の XC-XC視断面図、 XD-XD視断面図である。 (A)は背もたれの上部のみの図10の XIA-XIA視断面図、(B)は背もたれの下部のみの図10の XIA-XIA視断面図でかつ組み立て後における図9の XIB-XIB視断面図(C)は背もたれの下部のみの図10の XIC-XIC視断面図である。 背フレームと裏カバーとの分離斜視図である。 (A)は背フレームの左右中間部でかつ上部の縦断側面図、(B)は図10の下部の XIIIB-XIIIB視断面図である。
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は、児童・生徒が学習机とセットで使用する椅子に適用しているが、勿論、事務用椅子のような成人用の椅子にも使用できる。
(1).椅子の概要
まず、図1〜図5に基づいて概要を説明する。図1は椅子を前方から見た斜視図、図2のうち(A)は正面図で(B)は側面図、図4は傾動フレーム及び背フレームの斜視図、図5はロッキング機構の一部を示す分離斜視図である。
椅子は、主要要素として、キャスター付きの脚1と、脚1の上端に固定したベース2と、ベース2の上方に配置された座3と、座3の後方及び上方に配置された背もたれ4と、オプション品としての肘掛け装置5とを備えている。脚1は伸長自在及び回転自在な脚支柱(ガスシリンダ)6を備えており、脚支柱6の上端にベース2が固定されている。
また、脚1は放射状に延びる5本の枝足7を備えており、隣り合った3本の枝足7に平面視円弧状のステップ板8を固定している。ベース2の外側には、ロッキング用ばねの弾性を調節するためのハンドル9、座3を高さ調節するに際して脚支柱6のロックを解除する昇降レバー10、座3の前後位置を調節するに際してロックを解除する前後レバー11が露出している。
図示していないが、座3は、樹脂製の座インナーシェル(座板)とその上面に張った座クッションとを備えており、座クッションは上方からクロスで覆われている。座3は例えば図2(B)に示す座アウターシェル(座受け部材)12に固定されている。座アウターシェル12は図示しない中間金具に前後位置調節可能に支持されており、中間金具は図2(B)に符号13で示すカバーで左右外側から覆われている。
図4から理解できるように、背もたれ4は、金属板を材料として背面視(或いは正面視)四角形に形成された背フレーム14を備えている。この背フレーム14は背もたれ4の強度メンバーの役割を果たすもので、その前面に、背支持体としての樹脂製の背インナーシェル(背板)15が取付けられており、また、背フレーム14の背面には樹脂製の裏カバー16が取付けられている。背インナーシェル15の前面に背クッション17が重ね配置されており、背クッション17と背インナーシェル15とは袋状のクロス18で覆われている。
背フレーム14は、左右の上下長手の左右サイドメンバー20と左右長手のアッパーメンバー21及びロアメンバー22とで正面視略四角形に形成されており、ロアメンバー22には、当該ロアメンバー22から前向きに延びる左右一対の傾動フレーム23が溶接によって固着されている。左右の傾動フレーム23の前端間には左右横長の第2軸24が固着されており、また、傾動フレーム23の前後中途部間には板材製のブリッジ材25が固着されている。
図3(C)に示すように、背インナーシェル15には撓み変形や前後方向の延び変形を容易ならしめるためのスリット19が多数形成されている。図1に部分的に破断して示すように、背もたれ4において、背クッション17の外周部を伸縮性はあるが型崩れしにくい硬さの保形材17aで構成することにより、外周部のシャープな角張った形態を保持している(この点は座3も同じである。)。
背もたれ4は後傾動し、また、座3は背もたれ4の後傾動に連動して後退しつつ後傾する。この点に関して若干触れておく。図5に示すように、ベース2は上向きに開口して箱状に形成されており、その左右側板2aには前向きに開口した切り開き溝26が形成されており、前記した中間金具の前部に設けた左右横長の第1軸がブッシュを介して切り開き溝26に前後スライド自在に装着されている。第1軸の後退動は、ベース2に内蔵したロッキング用ばね(図示せず)で弾性的に支持される。
傾動フレーム23は断面小判形の金属パイプ(鋼管)を使用しており、ベース2の左右両側に配置している。そして、左右傾動フレーム23の前端部に固着した第2軸24は、上センターブッシュ28と下センターブッシュ29とで上下から挟まれており、かつ、上下センターブッシュ28,29はセンター金具30を介してベース2の下面に固定されている。上センターブッシュ28はベース2に対して左右動不能に嵌まっている。
詳細は省略するが、前記した中間金具の後部には左右横長の第3軸が設けられており、第3軸は、左右傾動フレーム23に架け渡し配置されたブリッジ部材25にリアブッシュ及びリア金具で連結されている。従って、ベース2と中間金具と傾動フレーム23とは一種のリンク機構になっており、背もたれ4がロッキング(後傾)すると、座3は背もたれ4の後傾動に連動して後退しつつ後傾する。図5に示すように、ベース2の後端と背フレーム14の下端との間には、背もたれ4を任意の後傾角度に保持できる背用ガスシリンダ31を配置している。背用ガスシリンダ31はベース2と背フレーム14とに相対回動可能に連結されている。背もたれ4の後傾動と座3のシンクロ動とは、ロッキング用ばねと背用ガスシリンダ31とで弾性的に支持される。
背フレーム14の下部の左右中間部には、背用ガスシリンダ31を連結するための連結用突起部32が突設されており、また、左側の傾動フレーム23の後部には受け部材33が固着されており、この受け部材33には、背用ガスシリンダ31をロック状態とフリー状態とに切り替えるレバー(図示せず)が取付けられている。
(2).背フレームの構造
次に、従前の図に加えて図7〜8も参照して背フレーム14の構造を説明する。図6のうち(A)は背フレーム14と補強部材との分離斜視図、(B)は補強部材の前から見た斜視図、図7のうち(A)は背フレーム14と背インナーシェル15との分離斜視図、(B)はストッパー係合爪を下方から見た斜視図、(C)は上係合爪を下方から見た斜視図、(D)は下係合爪の斜視図、図8のうち(A)は上コーナー部の斜視図、(B)は下コーナー部の背面図、(C)は図6(A)のVIIIC-VIIIC 視断面図、(D)は図6(A)のVIIID-VIIID 視断面図、(E)は(B)のE−E視断面図、(F)は(B)のF−F視断面図で、(G)は(B)のG−G視断面図である。
既述のとおり、背フレーム14は、その側部を構成する上下長手の左右サイドメンバー20と、上部を構成する左右横長のアッパーメンバー21と、下部を構成する左右横長のロアメンバー22との4つの主要部材を備えており、かつ、左右の下コーナー部35には、それぞれ補強部材36が溶接によって固着されている。各メンバーはそれぞれ鋼板を材料にした板金加工によって製造されており、隣り合ったメンバーは溶接によって一体化している。
各メンバー20,21,22は、いずれも平坦状の前面板と側板とを有して後ろ向きに開口した断面略コ字状の溝型形状であり、このため、各メンバー20,21,22の前面は広巾面になっている。また、サイドメンバー20は、着座した人の腰部の高さ位置の箇所が最も前端となるように側面視で前向き凸状に緩い曲率で湾曲しており、他方、アッパーメンバー21とロアメンバー22は平面視で前向き凹状に緩く湾曲している。
各メンバー20,21,22はそれぞれ前面板と内外の側板とを有して断面コ字状の溝型に形成されている(以下の説明では、サイドメンバー20についてのみ、前面板,内外側板にそれぞれ符号20a,20b,20cを付している。)。各メンバー20,21,22は溝型であるが、幅寸法よりも奥行き寸法は小さくなっている。
例えば図4から理解できるように、サイドメンバー20の前面板20aは平面視で内側に行くに従って後退するように僅かの角度で傾斜しており、既述のとおりアッパーメンバー21とロアメンバー22とは平面視で前向き凹状に緩く湾曲している。このため、アッパーメンバー21及びロアメンバー22とサイドメンバー20の前面は滑らかに連続している。
また、アッパーメンバー21の前面は鉛直面に対して側面視でやや後傾し、ロアメンバー22の前面は鉛直面に対して側面視でやや前傾している。従って、各メンバー20,21,22は実際にはかなり複雑な形態になっている。背インナーシェル15は、背フレーム14の前面に重なるように側面視では前向き凸状に湾曲して平面視では前向き凹状に湾曲している。
図4,5から理解できるように、ロアメンバー22の前面板には左右の傾動フレーム23の後部27aが貫通しており、傾動フレーム23の後部27aはロアメンバー22に溶接によって固着されている。また、ロアメンバー22の左右両端には上向きの起立部22aが一体に形成されており、起立部22aにサイドメンバー20の下部を溶接している(従って、正確には、背フレーム14の左右側部の一部はロアメンバー22の起立部22aによっても構成されている。)。
この場合、図5に示すように、起立部22aの上半分程度を板厚分だけ左右内側と後ろ側とに段落ちした細幅部22bとなし、この細幅部22bにサイドメンバー20の下部を重ね合わせて、そして細幅部22bとサイドメンバー20とを溶接によって一体に固着している。
そして、例えば図6に示すように、ロアメンバー22の水平部と起立部22a,22bで構成される下コーナー部35に内側から補強部材36を嵌め入れている。補強部材36は鋼板製であって、ロアメンバー22のうち傾動フレーム23よりも外側の部分と起立部22aとに重なるL形の形態であり、また、内外の側板36aを有していて前向き開口の樋状に形成されている。
補強部材36の起立部はロアメンバー22の起立部22aに左右ずれ不能にきっちり嵌まっており、また、側板36aの起立部には、ロアメンバー22の起立部22aの細幅部22bに対応して切欠き部57を形成しており、このため、補強部材36の起立部22aはロアメンバー22における起立部22aの内底面にきっちり重なっている。
補強部材36のうち水平部はロアメンバー22の水平部にきっちり重なっており、また、図7(A)に示すように、補強部材36の水平部の端面は傾動フレーム23の後端部27aに横から当たっている。そして、補強部材36とロアメンバー22の水平部及び起立部とが溶接によって固着されていると共に、補強部材36と傾動フレーム23の後端部が溶接によって固着されている。
背フレーム14には、ロッキングに際して図6に実線矢印A及び点線矢印Bで示すようにねじり力が作用することがあり、このねじ力は背フレーム14のうち下コーナー部35に集中的に作用する。しかるに、本実施形態では、補強部材36の存在によって下コーナー部35は堅牢な構造になっているため、高い信頼性と耐久性を確保できる。
例えば図6に示すように、ロアメンバー22の起立部22aのうち細幅部22bの下方の部位には、背インナーシェル15の下部を取り付けるための下係合穴37が空いている。下係合穴37はその左右中間部に位置した下向きスリット部37aを備えていて略T字形になっている。同じく図7に示すように、サイドメンバー20の上部には背インナーシェル15の上部を取り付けるための上係合穴38が空いている。上係合穴38も下向きスリット部38aを有して略T字形になっている。
例えば図6に示すように、アッパーメンバー21における前面板と下側板との左右両端面は、サイドメンバー20の内側板20aに当接しており、両メンバー21,20の当接箇所が溶接されている。また、図8(A)に明示するように、アッパーメンバー21の上側板の左右両端部は、サイドメンバー20の内側板20aの外側に突出した張り出し部21aになっており、この張り出し部21aに取付け穴39が形成されている。
(3).背インナーシェルの取付け構造
次に、従前の図に加えて図9〜図11も参照して背インナーシェル15の取付け構造を説明する。図9は背フレーム14と背インナーシェル15との分離斜視図、図10のうち(A)は背もたれ4の平断面図、(B)は(A)の部分的な拡大図、(C)は組立後における図9の XC-XC視断面図、(D)は組立後における図9の XD-XD視断面図、図11のうち(A)は背もたれ4の上部のみの図10の XIA-XIA視断面図、(B)は背もたれ4の下部のみの図10の XIA-XIA視断面図でかつ組み立て後における図9の XIB-XIB視断面図、(C)は背もたれの下部のみの図10の XIC-XIC視断面図である。
例えば図9に示すように、背インナーシェル15の左右両端部の背面には、上端近くに配置された側面視鉤型のストッパー係合爪40と、その下方に配置された上係合爪41と、下端縁近くに配置された下係合爪42との3対の係合爪が形成されている。また、左右中間部にセンター係合爪43が下向きに突設されている。
ストッパー係合爪40は側面視で鉤状に形態であり、背フレーム14におけるサイドメンバー20の前面板の上端縁に上方から嵌まっている。上係合爪41は基本的には側面視鉤状であるが、図10(C)に示すように、左右中間部には縦長の壁部41aが背インナーシェル15に連続した状態で一体に形成されている。そして、上係合爪41は、サイドメンバー20に形成された上係合穴38に前方から嵌まって下方にスライドさせるようになっており、図10(C)に示すように、鉤状の部分が上係合爪41の広巾部に嵌合することで背インナーシェル15を前向き移動不能に保持すると共に、壁部41aが上係合穴38の下向きスリット38aに嵌まり込むことで背インナーシェル15を左右動不能に保持している。
図10(D)のとおり、下係合爪42は平面視T型に形成されており、下係合穴37に前方から嵌め入れて下方にスライドさせると、図10(D)に示すように、下係合穴37の下向きスリット部37aに落し込まれる。このため、背インナーシェル15は下係合爪42によって左右動ずれ不能及び前向き移動不能に保持されている。また、図11(B)に示すように、背もたれ4に人の体圧が掛かっていない状態で、下係合爪42は下係合穴37の下向きスリット部37aの上部に位置している。
そして、背もたれ4に人の体圧が掛かると背インナーシェル15は扁平な状態に向けて伸びるように変形するが、下係合爪42が下向きスリット部37aに嵌まった状態で下向きにスライドすることにより、背インナーシェル15の伸び変形が許容されており、その結果、突っ張り感を無くして高いフィット性を確保できる。
例えば図9に示すセンター係合爪43は背インナーシェル15の下部が過度に前向き動しないように保持する補助的なものであり、下端部は前向き凹状に凹んだ凹み部43aになっており、この凹み部43aを、図11(C)に示すように、背用ガスシリンダ31の上連結軸44の後ろ側に位置させている。なお、上連結軸44はブラケット45に取付けられており、ブラケット45は、ロアメンバー22に設けた軸支用突起部32にビスで固定されている。
(4).裏カバーの取付け構造
次に、裏カバー16の取付け構造を従前の図に加えて図12及び図13も参照して説明する。図12は背フレーム14と裏カバー16との分離斜視図、図13のうち(A)は背フレーム14の上部のうち左右中間部の縦断側面図、(B)は図10の下部の XIIIB-XIIIB視断面図である。
裏カバー16は背フレーム14と相似形の四角枠状に形成されており、背フレーム14の各メンバーに対応してサイド部16a上部16b下部16cとで略矩形に形成されている。サイド部16aと上部16bとはそれぞれ背フレーム14を内外から覆う前向きの内側板16a′,16b′と外側板16a″,16b″とを備えており、他方、下部16cは内側板16c′は備えているが外側板は備えていない。これは、通常の使用状態で背フレーム14におけるロアメンバー22の3下面は人目に触れないからである(下外側板を設けても良い。)。
裏カバー16を背フレーム14に固定する手段としては、上部16bの外側板16b″の左右両端部を背フレーム14のアッパーメンバー21にビス46で固定すること、サイド部16bの内側板16a″をビス46でサイドメンバー20の内面に締結すること、下部16cに前向き突設したブラケット片47をロアメンバー22の下面にビス46で締結すること、を採用している。勿論、係合爪を利用したキャッチ方式等の他の方式を採用することも可能である。
裏カバー16における上部16bの外側板16b″は裏カバー16の上側板(或いは上面板)と呼ぶことができる。そして、既述のとおり、裏カバー16の上側板16b″は背フレーム14のアッパーメンバー21にビス46で固定されているが、本実施形態の特徴として、図11(A)から理解できるように、裏カバー16の上側板16b″が背インナーシェル15におけるストッパー係合爪40の上方に位置するように設定している。すなわち、裏カバー16の上側板16b″の端部が背インナーシェル15の上向き移動を阻止するストッパー部になっている。
従って、背インナーシェル15は単に係合爪40,41,42を背フレーム14に嵌め入れただけであるのに離脱不能に保持されている。すなわち、簡単に組立できるにも拘わらず背インナーシェル15を抜け不能に保持できる。図10(C)(D)や図13に示すように、裏カバー16の前面板は背フレーム19の背面に当接又は近接している。
(5).まとめ
本実施形態において、左右の傾動フレーム23と背フレーム14とはそれぞれ別々に製造されてから、溶接によって組み立てられている。また、背フレーム14も4つのメンバー20〜22で構成されていて各メンバー20〜22はそれぞれ個別に製造されてから溶接によって一体化している。従って、背フレーム14は全体として三次元的に曲がった複雑な形状でかつ係合穴37,38等が存在しているが、各メンバー20〜22は帯板を素材として型(例えば雄型と雌型)を使用したプレス加工によって容易に加工することができる。
また、背インナーシェル15は係合爪40,41,42を背フレーム19のサイドメンバー20に落し込むことで極めて簡単に取付けでき、しかも、裏カバー16の上側板16b″が背インナーシェル15の上向き動を阻止するストッパー手段として機能しているため、簡単に組み立てできる背もたれ4でありながら、例えば使用中に背インナーシェル15が背フレーム14から外れるような不具合は生じない。
本実施形態では、背インナーシェル15はその左右両側部のみがサイドメンバー20で拘束されているに過ぎずに、背インナーシェル15とアッパーメンバー21及びロアメンバー22との間には隙間が空いているため、着座した人の体圧によって後ろ側に逃げるように伸び変形することが許容されており、このため高いフィット性を得ることができる。
また、背インナーシェル15は、多数のスリット19の存在により、縦断側面視で扁平な状態に向けて伸びるようにも変形するが、この場合、背インナーシェル15は裏カバー16の上側板16b″によって上端が上向き動不能に拘束されているため、背インナーシェル15は主としてその下部が下向き動するように逃げることで伸び変形が許容されており、その結果、背ずれ又はシャツ捲れが防止又は抑制される。
ロッキングに伴って背インナーシェル15に内側に引かれる力が作用することになり、その場合、上係合爪41が単なる鉤状であると鉤部が上係合穴38の内面に当たるが、上係合爪41は単なる鉤状に過ぎないと片持ち梁の状態であってロッキングに伴う荷重が大きなモーメントとして生じるため、高い支持強度を確保できない。さりとて、上係合爪41を過度に大きくすることはできない。
これに対して本実施形態のように上係合爪41に壁部41aを設けると、壁部41aは背インナーシェル15に連続していて曲げに対して高い剛性を確保できるため、上係合爪41は過度に厚くすることなく高い強度と耐久性を確保することができる利点がある。
更に、本実施形態のように下係合爪42を上下略全体にわたってT字形に形成すると、背インナーシェル15が上下方向に伸び変形することを確実に吸収できる利点がある。更に、本実施形態のように補助係合爪40を設けると、背フレーム14に対する取付け強度を一層向上できるのみでならず、上補助係合爪40は背フレーム14の上端から手前に離反することはないため、背フレーム14の上側板16b″で背インナーシェル15を上向き動不能に保持する機能がより完璧になる利点がある。
本実施形態において、背フレーム14における左右サイドメンバー20の上下中途高さ部位(例えば側面視で最も前向き突出た頂点部)に中間係合穴を設けて、これに背インナーシェルの中間係合爪を嵌め込むといったことも可能である。
(6).その他
本願発明は上記の実施形態の他にも様々に具体化できる。例えば背もたれがロッキングしない椅子にも適用できる。また、ロッキング椅子に適用する場合、ロッキング機構は各種のものを採用できる。
背フレームは正面視でおおむね四角形であれば良く、従って、台形又は逆台形であっても良い。また、背フレームは例えば1枚の鋼板を材料にしてプレス加工で一体物に加工することも可能である。傾動フレームは単一構造体とすることも可能である。
また、背フレームの各構成メンバーのうち全部又は一部を角パイプやC形チャンネル材で構成することとも可能であり、更に、各メンバーを溝形に形成する場合、前向きに開口させることも可能である。
係合手段としては実施形態のような係合穴と係合爪との組み合わせに限定されるものではなく、例えば、背フレームのサイドメンバーに、外向き又は内向き若しくは両側に突出した係止バーを設ける一方、背インナーシェルには、前記係止バーに上方から被嵌する側面視鉤状の係合爪を設ける、といったことも可能である。
サイドメンバーを前向きに開口した溝形に形成して、その内部に係止バーを設けることも可能である。或いは、サイドメンバーの前面に上向き鉤状の係合爪を形成して、これに背インナーシェルの係合爪を上方から嵌め込む、といったことも可能である。或いは、背フレームがアッパーメンバーとロアメンバーとを備えている場合、背インナーシェルに、アッパーメンバーとロアメンバーとに上方から嵌合する係合爪を形成することも可能である(この場合はアッパーメンバーとロアメンバーとはそれ自身が係合手段として機能している。) 。
1 脚装置
2 ベース
3 座
4 背もたれ
14 背フレーム
15 背板の一例としての樹脂製の背インナーシェル
16 裏カバー
16b″ ストッパー手段を兼用する裏カバーの上側板
23 傾動フレーム
20 背フレームのサイドメンバー
20a 前面板
20b 内側板
20c 外側板
21 背フレームのアッパーメンバー
22 背フレームのロアメンバー

Claims (3)

  1. 座と背もたれとを備えており、前記背もたれは、前面にクッションが張られた樹脂製の背インナーシェルと、前記背インナーシェルの裏側に配置された金属製の背フレームとを備えており、
    前記背インナーシェルの裏面部と背フレームとには、背インナーシェルを背フレームに重なるように後ろ向き移動させてから下向き動させることで当該背インナーシェルを前向き動不能及び左右動不能に保持する係合手段が設けられており、更に、前記背フレームには、背インナーシェルの一部の上方に位置することで背インナーシェルを背フレームから上向き離脱不能に保持するストッパー手段が取付けられている、
    椅子。
  2. 前記背フレームは金属板から成っていて、上下長手の左右サイドメンバーと左右横長のアッパーメンバー及びロアメンバーとで正面視略四角形に形成されており、前記左右サイドメンバーは前面板を有する後ろ向きに開口の溝形であり、このサイドメンバーの前面板に複数個の係合溝が上下に隔てて形成されている一方、前記背インナーシェルには前記係合穴に嵌まり込む係合爪が形成されており、前記係合穴と係合爪が前記係合手段を構成しており、
    更に、背フレームには当該背フレームを後ろから覆う裏カバーが取付けられており、前記裏カバーにストッパー部を形成している、
    請求項1に記載した椅子。
  3. 前記背インナーシェルには、前記背フレームにおけるサイドメンバーの前面板の上端部を上方から抱持する側面視鉤状の補助係合爪が形成されており、このためサイドメンバーの前面板と背インナーシェルの補助係合爪も前記係合手段を構成しており、
    更に、前記裏カバーには背フレームのアッパーメンバーを上方から覆う上側板が形成されており、前記上側板の左右端部を前記背インナーシェルの補助係合爪の上方に位置せしめることにより、裏カバーにおける上側板の左右端部を前記ストッパー部と成している、請求項2に記載した椅子。
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