JP2013038832A - 二次電池の充電システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 車両100に搭載される二次電池の充電システムCS1は、電池1と、この電流値Iを検知する電流検知装置130と、車両外の外部電源XVを用いて電池に外部充電を行う充電装置140と、前回の外部充電以降、新たな外部充電の開始までの期間TMにおいて、期間内の各時点での電流値を用いて、平均放電電流値IDから平均充電電流値ICを差し引いた、期間についての差引後平均放電電流値IFを取得する取得手段120,S13と、差引後平均放電電流値に基づいて、新たな外部充電における充電条件を決定する決定手段120,S20とを備える。
【選択図】 図4
Description
このような電池を充電する装置やシステムとして、例えば、特許文献1には、走行駆動用の電動機からの回生による充電ができるほか、非車載の充電器からも外部充電可能とする一方、電動機を駆動すべく、これに向けて放電可能とされるバッテリ(電池)とを備えた車両の電動式走行駆動装置が開示されている。この車両の電動式走行駆動装置は、バッテリが充電されるときの充電処理モードを記憶した充電処理記憶部と、電動機に対するバッテリの放電の履歴を記憶した放電処理記憶部とを備える。
また、特許文献2には、蓄電部(電池)のSOCを取得し、このSOCに基づいて蓄電部を所定の充電状態にするために必要な必要充電電力を演算する必要充電電力演算部と、充電電流決定部とを備える電力システムが開示されている。このうち、充電電流決定部は、必要充電電力演算部からの必要充電電力、及び、充電可能時間取得手段で予め取得する蓄電部の充電可能時間に基づいて充電電流を決定する。
また、この電池の充電システムの手法において、決定手段で充電条件を決定する手法としては、電池に充電を開始する前に予め充電条件を決定してしまう手法や、電池に充電を行っている各時点で、その都度、充電条件(例えば、充電電流値)を決定する手法が挙げられる。
また、充電装置としては、外部電源から供給された電力を電池に充電可能に制御して、電池に充電する装置であり、例えば、コンバータ、定電力−定電圧電源が挙げられる。
次に、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
まず、本実施形態にかかる車両100について説明する。図1に車両100の斜視図を示す。
この車両100は、組電池110をなす複数の電池1,1と、組電池110(電池1)を流れる電流の電流値Iを検知する電流センサ130と、車両100の外部に配置された外部電源XVを用いて組電池110(電池1)を充電するコンバータ140とを備えるプラグインハイブリッド電気自動車である。また、これらの他に、プラグインハイブリッド自動車制御装置(以下、PHV制御装置ともいう)120、エンジン150、ケーブル160、インバータ170、フロントモータ181、リアモータ182、車体190、及び、プラグ195Pを先端に配置したプラグ付ケーブル195を備える。なお、これらのうち、組電池110(電池1)、PHV制御装置120、電流センサ130、コンバータ140、ケーブル160及びプラグ付ケーブル195が、外部充電システムCS1をなしている。
また、負極板22は、銅製の帯状の銅箔(図示しない)と、この銅箔の両面に配置した負極活物質層(図示しない)とを有する。このうち、負極活物質層には、グラファイト及び結着材が含まれている。
また、図3には、今回の新たな外部充電の前に行った前回の外部充電以降、今回の新たな外部充電の開始までの期間TM(図5参照)のうち、車両100が作動している期間に実行されるフローチャート(第1ルーチンR1)を示す。
ステップS1では、車両100の作動が開始(キーオン)されたか否かを判別する。ここで、NO、即ちキーオンされていない場合、ステップS1を繰り返す一方、YES、即ちキーオンされた場合には、ステップS2に進み、電流センサ130を用いて電池1(組電池110)の電流値Iを測定する。
ここでYES、即ち、電流値Iが充電電流の値である場合、ステップS4に進み、このタイミング(時刻)での総充電電気量QC及び総充電時間TCを取得する。このうち、総充電電気量QCは、前述した期間TM内に、外部電源XV以外の電源(例えば、回生電力を発生させるフロントモータ181,リアモータ182)から電池1(組電池110)に充電した充電電気量の総和である。また、総充電時間TCは、期間TM内に外部電源XV以外の電源で充電を行った総時間である。
一方、NO、即ち、電流値Iが充電電流の値ではない(つまり、電流値Iが電池1(組電池110)の放電電流の値、又は、電池1(組電池110)に電流が流れていない)場合には、ステップS5に進む。
ここでYES、即ち、電流値Iが放電電流の値である場合、ステップS6に進み、このタイミング(時刻)での総放電電気量QD及び総放電時間TDを取得する。このうち、総放電電気量QDは、前述した期間TM内に電池1(組電池110)から放電させた放電電気量の総和である。また、総放電時間TDは、期間TM内に電池1(組電池110)の放電を行った総時間である。
一方、NO、即ち、電流値Iが放電電流の値ではない(つまり、電池1(組電池110)に電流が流れていない)場合には、ステップS8に進む。
なお、ステップS8では、車両100の作動を終了(キーオフ)したか否かを判定する。ここで、NOであれば、ステップS2に戻って、ステップS2〜S8を繰り返す一方、YESであれば、第1ルーチンR1を終了する。
まず、ステップS11では、車両100のプラグ付ケーブル195のプラグ195Pが、外部電源XVに挿入されたか否かを判別する。ここで、NO、即ちプラグ195Pが外部電源XVに挿入されていない場合、ステップS11を繰り返す一方、YES、即ちプラグ195Pが外部電源XVに挿入された場合には、ステップS12に進む。
また、平均充電電流値ICは、総充電電気量QCを総充電時間TCで除した値(IC=QC/TC)である。具体的には、RAMに記憶させた総充電電気量QC及び総充電時間TCを用いて、平均充電電流値ICを算出する。
なお、本実施形態では、電池1(組電池110)の外部充電の手法として、定電力−定電圧充電(CP−CV充電)を行うことを基本とする。但し、後半のCV充電に先立つ、電圧上昇期間TVでの外部充電において、充電電流値IX(t)を差引後平均放電電流値IFの0.2〜5.0倍の値の範囲内とするため、CP充電でなく定電流充電(CC充電)を行うこともある。即ち、電圧上昇期間TVにおける充電電流値IX(t)が、差引後平均放電電流値IFの0.2〜5.0倍の範囲内となる充電条件を、ステップS20の充電条件決定サブルーチンで決定し、これに基づいて外部充電を行う。
第1時刻t1でCP充電を開始し、一定の電力Pで電池1(組電池110)に充電を行う。すると、電池1(組電池110)への充電が進むにつれて、電池1(組電池110)の電圧V(t)が充電開始時電圧VSから徐々に上昇すると共に、電力Pを一定とすべく充電電流値IX(t)は徐々に小さくなる。このCP充電において、充電上限電圧(目標電圧)VMに達する時刻tを第2時刻t2とすれば、第1時刻t1から第2時刻t2までの期間が電圧上昇期間TVに該当する(なお、VM=V(t2))。
また、この電圧上昇期間TVにおいて、充電電流値IX(t)は、第1電流値IP1(=IX(t1))から第2電流値IP2(=IX(t2))まで単調減少する。なお、第1電流値IP1と充電開始時電圧VSとの積、及び、第2電流値IP2と充電上限電圧VMとの積は、同じ電力Pである(VS・IP1=VM・IP2=P)。
そこで、以下に、複数のケース(第1〜第6のケース)についてそれぞれ詳述する。
まず、第1電流値IP1が差引後平均放電電流値IFの5.0倍以下の値(IP1≦5.0×IF)で、かつ、第2電流値IP2が差引後平均放電電流値IFの0.2倍以上の値(IP2≧0.2×IF)である場合について、図7を用いて説明する。
この場合には、図7のグラフに示すように、電圧上昇期間TVの全期間において、一定電力PのCP充電を行う。これにより、電圧上昇期間TVの全期間において、電池1(組電池110)を流れる充電電流値IX(t)は、差引後平均放電電流値IFの0.2〜5.0倍の範囲内に収まるからである。これにより、後に詳述するが、差引後平均放電電流値IFの0.2〜5.0倍の範囲から外れた値の充電電流値IX(t)で外部充電を行った電池に比して、電池1(組電池110)における電池抵抗の上昇を抑制できる。
次に、第1電流値IP1が差引後平均放電電流値IFの5.0倍以下、0.2倍以上の範囲内(0.2×IF≦IP1≦5.0×IF)であるが、第2電流値IP2が差引後平均放電電流値IFの0.2倍より小さい値(IP2<0.2×IF)である場合について、図8を用いて説明する。この場合には、電池1(組電池110)を一定電力PのCP充電で充電すると、充電電流値IX(t)は、当初は、差引後平均放電電流値IFの0.2〜5.0倍の範囲内に収まる。しかし、その後、電池1(組電池110)の電圧V(t)が上昇すると、電圧V(t)が充電上限電圧VMに達する前に、充電電流値IX(t)が、上記の範囲を下回る(IX(t)<0.2×IF)ことになる(図8参照)。
そこで、この場合には、当初は、一定電力PでのCP充電で電池1(組電池110)を充電するが、充電電流値IX(t)が差引後平均放電電流値IFの0.2倍(IX(t)=0.2×IF)の大きさになった第3時刻t3で、定電流(=0.2×IF)による定電流充電(CC充電)に切り換える(図8中の実線部分)。このような充電条件で充電すれば、電圧上昇期間TVの全期間にわたり、充電電流値IX(t)を差引後平均放電電流値IFの0.2〜5.0倍の範囲内に収めることができる。これにより、差引後平均放電電流値IFの0.2〜5.0倍の範囲から外れた値の充電電流値IX(t)で外部充電を行った電池に比して、電池1(組電池110)における電池抵抗の上昇を抑制できる。
次に、第2電流値IP2に加え、第1電流値IP1も差引後平均放電電流値IFの0.2倍以下の値(IP2<IP1≦0.2×IF)である場合について、図9を用いて説明する。この場合には、一定電力PのCP充電で電池1(組電池110)を充電しようとすると、充電電流値IX(t)は、当初から、差引後平均放電電流値IFの0.2〜5.0倍の範囲から外れる(下回る)こととなる(図9参照)。
そこで、この場合には、当初から定電流(=0.2×IF)によるCC充電を行う(図9中の実線部分で示す第1CC充電)。このような充電条件で充電すれば、電圧上昇期間TVの全期間にわたり、充電電流値IX(t)を差引後平均放電電流値IFの0.2〜5.0倍の範囲内に収めることができる。これにより、この範囲から外れた値の充電電流値IX(t)で外部充電を行った電池に比して、電池1(組電池110)における電池抵抗の上昇を抑制できる。
次に、第1電流値IP1が差引後平均放電電流値IFの5.0倍より大きな値(IP1>5.0×IF)で、かつ、第2電流値IP2が差引後平均放電電流値IFの0.2倍より小さい値(IP2<0.2×IF)である場合について、図10を用いて説明する。この場合には、一定電力PのCP充電で電池1(組電池110)を充電しようとすると、充電電流値IX(t)は、充電当初、及び、充電終期において、差引後平均放電電流値IFの0.2〜5.0倍の範囲から外れることとなる(図10参照)。
そこで、この場合には、例えば、図10のグラフに示すように、当初から電圧V(t)が充電上限電圧VMになるまで、定電流(=5.0×IF)によるCC充電を行う(図10中の実線部分で示す第2CC充電)。このような充電条件で充電すれば、電圧上昇期間TVの全期間にわたり、充電電流値IX(t)を差引後平均放電電流値IFの0.2〜5.0倍の範囲内に収めることができる。これにより、この範囲から外れた値の充電電流値IX(t)で外部充電を行った電池に比して、電池1(組電池110)における電池抵抗の上昇を抑制できる。
次に、第1電流値IP1が差引後平均放電電流値IFの5.0倍より大きな値(IP1>5.0×IF)であるが、第2電流値IP2が差引後平均放電電流値IFの0.2倍以上、5.0倍以下の範囲内(0.2×IF≦IP2≦5.0×IF)である場合について、図11を用いて説明する。この場合には、一定電力PのCP充電で電池1(組電池110)を充電しようとすると、充電電流値IX(t)は、充電当初において、差引後平均放電電流値IFの0.2〜5.0倍の範囲から外れる(上回る)こととなる(図11参照)。
そこで、この場合には、例えば、図11のグラフに示すように、当初から電圧V(t)が充電上限電圧VMになるまで、定電流(=5.0×IF)によるCC充電を行う(図11中の実線部分)。このような充電条件で充電すれば、電圧上昇期間TVの全期間にわたり、充電電流値IX(t)を差引後平均放電電流値IFの0.2〜5.0倍の範囲内に収めることができる。これにより、この範囲から外れた値の充電電流値IX(t)で外部充電を行った電池に比して、電池1(組電池110)における電池抵抗の上昇を抑制できる。
なお、このケースでは、例えば、当初は定電流(=5.0×IF)によるCC充電を行い、電圧V(t)と充電電流値IX(t)との積が電力Pになった時刻以降、一定電力PのCP充電を行う手法をとることもできる(図11中の二点鎖線で示す充電手法)。
次に、第1電流値IP1に加え、第2電流値IP2も差引後平均放電電流値IFの5.0倍より大きな値(IP1>IP2>5.0×IF)である場合について、図12を用いて説明する。この場合にも、一定電力PのCP充電で電池1(組電池110)を充電しようとすると、充電電流値IX(t)は、当初から、差引後平均放電電流値IFの0.2〜5.0倍の範囲から外れる(上回る)こととなる(図12参照)。
そこで、この場合にも、当初から電圧V(t)が充電上限電圧VMになるまで、定電流(=5.0×IF)によるCC充電を行う(図12中の実線部分)。このような充電条件で充電すれば、電圧上昇期間TVの全期間にわたり、充電電流値IX(t)を差引後平均放電電流値IFの0.2〜5.0倍の範囲内に収めることができる。これにより、この範囲から外れた値の充電電流値IX(t)で外部充電を行った電池に比して、電池1(組電池110)における電池抵抗の上昇を抑制できる。
具体的には、まず、ステップS21で、組電池110(電池1)の電圧V(t)のうち、充電開始時電圧VSを検知する。具体的には、図示しない電圧センサを用いて100個の電池1,1の総電圧を測定して、充電開始時電圧VSとする。
ここで、第1電流値IP1が差引後平均放電電流値IFの0.2倍よりも小さい(IP1<0.2×IF)場合には、ステップS24に進み、電圧上昇期間TVの外部充電を、前述の第3のケース(図9参照)に示した定電流(=0.2×IF)によるCC充電(第1CC充電)に決定する。
第1電流値IP1及び差引後平均放電電流値IFが上述の関係にある場合には、第3のケースに示したように、この第3のケースとして示す第1CC充電で充電すれば、電圧上昇期間TVの全期間にわたり、組電池110(電池1)に流れる充電電流値IX(t)を差引後平均放電電流値IFの0.2〜5.0倍の範囲内に収めることができる。
このステップS24の後、第2ルーチンR2に戻る。
ここで、YES、即ち第2電流値IP2が差引後平均放電電流値IFの0.2倍以上の値(IP2≧0.2×IF)である場合、ステップS26に進み、電圧上昇期間TVの外部充電を、一定電力PのCP充電に決定する。
第2電流値IP2及び差引後平均放電電流値IFが上述の関係にある場合には、前述の第1のケース(図7参照)に示したように、CP充電で充電すれば、電圧上昇期間TVの全期間において、充電電流値IX(t)を差引後平均放電電流値IFの0.2〜5.0倍の範囲内に収めることができる。
このステップS26の後、第2ルーチンR2に戻る。
第1電流値IP1、第2電流値IP2及び差引後平均放電電流値IFが上述の関係にある場合には、第2のケースに示すCP−CC充電で充電すれば、電圧上昇期間TVの全期間にわたり、充電電流値IX(t)を差引後平均放電電流値IFの0.2〜5.0倍の範囲内に収めることができる。
このステップS27の後、第2ルーチンR2に戻る。
第4〜6のケースに示したように、第1電流値IP1及び差引後平均放電電流値IFが上述の関係にある場合には、第2電流値IP2と5.0×IF、及び、0.2×IFとの大小関係に拘わらず、第2CC充電で充電すれば、電圧上昇期間TVの全期間にわたり、充電電流値IX(t)を差引後平均放電電流値IFの0.2〜5.0倍の範囲内に収めることができる。
このステップS25の後、第2ルーチンR2に戻る。
まず、製造して間もない新品(初期)の100個の電池1,1を、図示しないバスバを用いて直列接続しつつ組電池ケース110Aに収容し、前述した車両100に用いる組電池110とした。そして、この組電池110の総+電極及び総−電極を、図示しない外部電源装置に接続して、組電池110の内部抵抗を測定した。
具体的には、SOC60%にした組電池110について、外部電源装置を用いて、30Cの定電流放電を行い、放電開始から10秒経過時点の電圧を測定した。そして、定電流放電による電圧変化分を、定電流放電の電流値(30C)で除して、組電池110の内部抵抗の値を算出した。なお、このときの内部抵抗の値を、組電池110の「初期内部抵抗値R0」とする。
このうち、充放電試験は、図示しない充放電装置を用いて、組電池110について充放電を行った。具体的には、図14に示すような、連続420秒間の充放電パターンを実行するよう、充放電装置を制御した(図14中に示す充放電パターンの縦軸は組電池110の電流値Iであり、+側が充電電流を、−側が放電電流を表している)。この充放電パターンは、最大約70Aのパルス放電と最大約40Aのパルス充電とを交互に繰り返すパターンである。この充放電パターンにおける差引後平均放電電流値IFに相当するテスト値IFTを予め求めておく。
また、外部充電は、外部電源装置を用いて、充電上限電圧VMまで、一定の充電電流値ITのCC充電で組電池110を充電した。なお、この充電電流値ITは、上述した充放電試験におけるテスト値IFTの大きさと等しくしている(IT=IFT)。つまり、充電電流値ITを、テスト値IFTで割った電流値倍率IJ(=IT/IFT)は1.0である。
そして、この組電池110について、試験の前後間の内部抵抗初期比HRを算出した。具体的には、内部抵抗初期比HRは、試験後内部抵抗値R1を初期内部抵抗値R0で除して得る(HR=R1/R0)。
但し、充電電流値ITの大きさを変更して、組電池110に外部充電を行った点で上述の実施例1とは異なる。
具体的には、充電電流値ITをテスト値IFTの0.12倍の値にして、充放電試験及び外部充電を交互に100回繰り返した(比較例1)。また、充電電流値ITをテストIFTの0.2倍の値にして、充放電試験及び外部充電を交互に繰り返した(実施例2)。同様にして、充電電流値ITをテストIFTの0.32倍の値(実施例3)、3.0倍の値(実施例4)、5.0倍の値(実施例5)及び8.0倍の値(比較例2)にして、充放電試験及び外部充電を交互に繰り返した。つまり、実施例2、実施例3、実施例4、実施例5、比較例1及び比較例2の電流値倍率IJ(=IT/IFT)はそれぞれ、0.2、0.32、3.0、5.0、0.12及び8.0である。
そして、各実施例2〜5及び比較例1,2を行った各組電池110について、充放電試験を行い、試験の前後間の内部抵抗初期比HRをそれぞれ算出した。
図15によれば、電流値倍率IJを0.2〜5.0の範囲内とした場合、各内部抵抗初期比HRは、電流値倍率IJをIJ<0.2、または、IJ>5.0とした場合の内部抵抗初期比HRに比べて小さいことが判る。
このことを踏まえると、外部充電の際に、その充電条件を、充電電流値IX(t)が差引後平均放電電流値IFの0.2〜5.0倍の範囲内の値となる充電条件として、組電池110の外部充電を繰り返した場合には、この範囲から外れた充電電流値IX(t)で外部充電を繰り返した組電池110に比して、電池抵抗の上昇を抑制できることが判る。
次に、本発明の変形形態について、図面を参照しつつ説明する。
なお、本変形形態にかかる外部充電システムCS2は、組電池110(電池1)に充電を行っているときに、その都度、充電条件(充電電流値)を決定する点で、上述した実施形態とは異なる。
そこで、実施形態と異なる点を中心に説明し、実施形態と同様の部分の説明は省略または簡略化する。なお、実施形態と同様の部分については同様の作用効果を生じる。また、同内容のものには同番号を付して説明する。
次いで、ステップS31では、図示しない電圧センサを用いて組電池110(電池1)の電圧V(t)を検知する。
ここで、NO、即ち電圧V(t)が充電上限電圧VMに到達していない場合、ステップS33に進む。一方、YES、即ち電圧V(t)が充電上限電圧VMに到達した場合には、ステップS39に進み、更にCV充電で組電池110(電池1)を充電する。
ここで、仮充電電流値IY(t)が差引後平均放電電流値IFの0.2倍よりも小さい(IY(t)<0.2×IF)場合には、ステップS35に進み、0.2×IFを充電電流値IX(t)に決定する(IX(t)=0.2×IF)。
このステップS35の後、ステップS38に進む。
このステップS36の後、ステップS38に進む。
このステップS37の後、ステップS38に進む。
例えば、実施形態では、電池1(組電池110)の外部充電の手法として、CP−CV充電を行うことを基本とした。しかし、例えば、一定の電流値で充電を行うCC充電や、電池の電圧(端子間電圧)が所定の電圧となるまで一定の電流値で充電した後、上述の所定の電圧を保ちつつ電流値を徐々に低下させて充電を行うCC−CV充電を行っても良い。この場合も、充電電流値IX(t)が(0.2×IF)〜(5.0×IF)の範囲内となるようにすれば良い。
なお、CC充電の具体例として、充電開始に先立って、仮充電電流値IZを設定し、この仮充電電流値IZが0.2×IF≦IZ≦5.0×IFのときには、そのままこの仮充電電流値IZを充電電流値IX(t)とする(IX(t)=IZ)。一方、IZ<0.2×IFのときには、IX(t)=0.2×IFとする。他方、IZ>5.0×IFのときには、IX(t)=5.0×IFとするものが挙げられる。
100 車両
120,220 プラグインハイブリッド自動車制御装置(取得手段,決定手段)
130 電流センサ(電流検知装置)
140 コンバータ(充電装置)
150 エンジン(外部電源以外の電源)
181 フロントモータ(外部電源以外の電源)
182 リアモータ(外部電源以外の電源)
CS1,CS2 外部充電システム(二次電池の充電システム)
I 電流値
IC 平均充電電流値
ID 平均放電電流値
IF 差引後平均放電電流値
IX(t) 充電電流値(外部充電の電流値)
QC 総充電電気量
QD 総放電電気量
TC 総充電時間
TD 総放電時間
TM 期間
TV 電圧上昇期間(期間)
V(t) 電圧
VM 充電上限電圧
XV 外部電源
Claims (2)
- 車両に搭載される二次電池の充電システムであって、
二次電池と、
上記二次電池を流れる電流の電流値を検知する電流検知装置と、
上記車両外の外部電源を用いて上記二次電池に外部充電を行う充電装置と、
前回の外部充電以降、新たな外部充電の開始までの期間において、
上記電流検知装置で得た上記期間内の各時点での上記電流値を用いて、
上記二次電池から放電させた総放電電気量をこの放電を行った総放電時間で除した平均放電電流値から、上記二次電池に上記外部電源以外の電源から充電した総充電電気量をこの充電を行った総充電時間で除した平均充電電流値を差し引いた、
上記期間についての差引後平均放電電流値を取得する取得手段と、
上記差引後平均放電電流値に基づいて、上記新たな外部充電における充電条件を決定する決定手段と、を備える
二次電池の充電システム。 - 請求項1に記載の二次電池の充電システムであって、
前記決定手段は、
前記新たな外部充電における充電条件のうち、前記外部充電により前記二次電池の電圧が上昇して充電上限電圧に達するまでの電圧上昇期間における充電条件を、上記外部充電の電流値が前記差引後平均放電電流値の0.2〜5.0倍の範囲内となる充電条件に決定する
二次電池の充電システム。
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