JP2013037156A - 光通信モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】光通信モジュールの低コスト化、高効率化及び低背化を図る。
【解決手段】光通信モジュールは、光送信部10、光受信部20及び光伝送路を備えている。光伝送路は、マルチコア光ファイバ31と、同ファイバ31の総コア径より小さいコア径を有した単一コア光ファイバ32とを有し、マルチコア光ファイバ31と単一コア光ファイバ32とは径変換コネクタ33により相互接続されている。また、マルチコア光ファイバ31の他端側から出された各素線311が偏平にされ、この状態で光送信部10のガイド溝111に収容されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、携帯電話機等に利用される光通信モジュールに関する。
最近、インターネットを利用した動画配信の普及に伴って携帯電話機等の電子機器においても高速で大容量の信号伝送が要求され、その関係で光インターコネクションの技術が注目されている。
光インターコネクションは、電気信号を光信号に変換し、光ファイバを用いて、高速かつ大容量の信号伝送を可能とする技術であって、電磁干渉(ノイズの発生)等の問題を解決することも可能となる。このような光インターコネクションに用いられる光通信モジュールにおいては、VCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting Laser:垂直共振器面発光レーザ)又はPD(Photo Diode )等の光学素子とその制御のためのICチップが収容され、光信号伝送のための光ファイバが光学素子に対して位置合わせされながら接続される(例えば、特許文献1等)。
特開2008−9333号公報
しかしながら、上記従来例による場合、光通信モジュールの小型軽量化に伴う低背化の要請により小コア径の光ファイバを用いたときには、光ファイバと光学素子との位置合わせが困難となり、これに伴ってコスト高となる。しかも光ファイバの送信側の結合ロスが大きくなるという問題もある。だからと言って、大コア径の光ファイバを用いると、低背化が困難となるだけでなく、光ファイバの受信側の結合ロスが大きくなる。要するに、光通信モジュールの低コスト化、高効率化及び低背化を図ることは非常に困難というのが現状であった。
本発明は上記背景に鑑みて創作されたものであり、その目的とするところは、低コスト化、高効率化及び低背化を容易に図ることが可能になる光通信モジュールを提供することにある。
本発明に係る光通信モジュールは、光信号を送信する光送信部と、当該光信号を受信する光受信部と、当該光信号の光伝送路とを備え、前記光伝送路は、マルチコア光ファイバと、当該マルチコア光ファイバの総コア径より小さいコア径を有した単一コア光ファイバとを有し、前記マルチコア光ファイバの一端と前記単一コア光ファイバの一端とが径変換して相互接続され、当該マルチコア光ファイバの他端が前記光送信部の出力側に結合される一方、単一コア光ファイバの他端が前記光受信部の入力側に結合されている。
上記発明による場合、光伝送路の送信側が大口径である一方、光伝送路の受信側が小口径である構成となっているので、光伝送路の寸法精度や光送信部の実装精度等の影響をおよそ受けることなく結合ロスを小さくすることができる。よって、高効率化及び低コスト化を図ることが可能になる。
マルチコア光ファイバの一端と単一コア光ファイバの一端とを径変換コネクタにより相互接続する場合、径変換コネクタについては、マルチコア光ファイバの一端から出射した光の光束径を縮小させて前記単一コア光ファイバの一端に入射させるための集光レンズが内蔵された構成のものを使用することが好ましい。
上記発明による場合、マルチコア光ファイバから出射した光が集光レンズにより収束されて単一コア光ファイバに入射する構成とっているので、光送信部の実装精度等を原因として光信号がマルチコア光ファイバ内の複数の素線のうち中心から大きく外れた部分を伝搬したとしても光受信部の受光可能エリアから外れることはないので、光送信部とマルチコア光ファイバとの位置合わせ作業が容易になり、この点で一層の低コスト化を図ることが可能になる。
上記径変換コネクタについては、プラグ・ソケット構造の偏平なインラインコネクタを用いることが好ましい。
上記発明による場合、径変換コネクタがプラグ・ソケット構造であることから組み立てが容易であり、偏平な形状を有していることから低背化を図ることが可能になる。
より好ましくは、前記マルチコア光ファイバの他端側から出された各素線が偏平にされ、この状態で収容される構成とすると良い。
上記発明による場合、マルチコア光ファイバ内の各素線が偏平にされた分だけ低背化を図ることが可能になる。
マルチコア光ファイバの各素線が偏平にされ、この状態で収容される場合の具体例としては、光送信部のケースの外面には、マルチコア光ファイバの他端側から出された各素線を偏平にした状態で入れるための断面矩形状のガイド溝が前記光送信部の光出力部位に向けて形成された構成にすると良い。
上記発明による場合、光送信部のケースの外面にマルチコア光ファイバの他端側から出した各素線を入れるガイド溝が形成された構成になっているので、光送信部の出力部位に対するマルチコア光ファイバの位置合わせを含めて組み立て作業が簡単になり、この点で低コスト化を図ることが可能になる。
本発明の実施の形態を説明するための図であって、通信モジュールの概略的斜視図である。 同光通信モジュールの縦断面図である。 図2中A−A断面図である。 同光通信モジュールを携帯電話機に使用した例を示す図であって、(A)は光通信モジュールが内部に実装された様子を併せて示す携帯電話機の正面図、(B)は同携帯電話機の一部省略内部構成図である。 同光通信モジュールの変形例を説明するための図であって、通信モジュールの概略的斜視図である。
以下、本発明の実施の形態を図1乃至図4を参照して説明する。ここに例として挙げる光通信モジュール1は、図4に示された折りたたみ式の携帯電話機100に使用されている。携帯電話機100は、マイクロコンピュータその他の電子回路(図示省略)等が実装された電話機本体110と、液晶パネル等が実装された表示器120と、電話機本体110と表示器120とを開閉自在に連結するヒンジ130とを備え、携帯電話機100には、電話機本体110のマイクロコンピュータ等と表示器120の液晶パネル等との間をデータ通信するための部品として光通信モジュール1が備えられている。
光通信モジュール1は、図1に示されているように光信号を送信するための半導体レーザーや発光ダイオード等の発光素子13等を有した半導体チップである光送信部10と、当該光信号を受信するための受光素子23を有した半導体チップである光受信部20と、当該光信号を伝送する光伝送路30とを備えている。
なお、光送信部10については、電話機本体110内の基板(図示省略)上に上記電子回路等とともに実装されている。光受信部20についても同様であって、表示器120内の基板(図示省略)上に上記液晶パネル等とともに実装されている。光伝送路30については、電話機本体110からヒンジ130を経て表示器120に導かれている(図4(B)参照)。
光伝送路30は、図1及び図2に示されているように、送信側のマルチコア光ファイバ31と、受信側の単一コア光ファイバ32とを有し、マルチコア光ファイバ31の一端(図2中左側)と単一コア光ファイバ32の一端(図2中右側)とは径変換コネクタ33により相互接続されている。マルチコア光ファイバ31の他端(図2中右側)は光送信部10の発光素子13の光出力部13lに結合されている一方、単一コア光ファイバ32の他端(図2中左側)は光受信部20の受光素子23の光入力部231に結合されている。
マルチコア光ファイバ31は、複数の素線(コア)311が二次元的に配列された構造を有した光ファイバである。複数の素線311の直径を合計した総コア径d1については、発光素子13の光出力部13lの発光面積A1に比べて大きく設定されている。マルチコア光ファイバ31の他端側は被覆を破って複数の素線311が取り出されている。その端面は発光素子13の光出力部13lを覆うように対向配置されている。
単一コア光ファイバ32は、マルチコア光ファイバ31の複合コア径d1に比べて小さいコア径d2のコア321を有した光ファイバである。コア径d2については、受光素子23の光入力部23lの受光面積A2と略同一に設定されている。単一コア光ファイバ32の他端側の端面は受光素子23の光入力部23lに突き合わされるように対向配置されている。
径変換コネクタ33については、プラグ・ソケット構造を有した円筒状のインラインコネクタであって、マルチコア光ファイバ31の一端側に接続されたソケット331と、単一コア光ファイバ32の一端側に接続されたプラグ332とを有し、内部にはマルチコア光ファイバ31及び単一コア光ファイバ32の光軸上に集光レンズ333、334が設けられている。
ソケット331の一端面(図2中左側端面)には、プラグ332が挿入可能な穴331 2が形成される一方、ソケット331の他端面(図2中右側端面)にはマルチコア光ファイバ31の一端側を挿入保持するための穴3311が形成されている。穴3312の底面中央部には集光レンズ333が取り付けられており、穴3311と連通している。穴3312の内周面にはプラグ332を着脱自在にするための環状の凸部3313が形成されている。
プラグ332の一端面(図2中左側端面)には、単一コア光ファイバ32の一端側を挿入保持するための穴3321が形成される一方、プラグ332の他端(図2中右側端面)には、集光レンズ334を取り付けるための穴3322が形成されている。穴3321の底面中央部は穴3322に連通している。プラグ332の外周面には、凸部3313に係合可能な環状の凹部3323が形成されている。
このようにプラグ332をソケット331の穴3312に挿入すると、凸部3313が凹部3323に係合され、プラグ332がソケット331に接続される この状態では集光レンズ333と集光レンズ334とが相対向し、これにより、マルチコア光ファイバ31の一端から出射した光の光束径が縮小して単一コア光ファイバ32の一端に入射され、径変換が行なわれる。このような径変換が行なわれる結果、発光素子13の実装上のバラツキ等を原因として光がマルチコア光ファイバ31内の各素線311のうち中心から大きく離れた部分を伝搬したとしても受光素子23の受光可能エリアから外れるということがなくなる。
光送信部10については、発光素子13と、発光素子13を入力信号に応じて駆動する等の機能を有した送信回路14と発光素子13、入力端子や電源端子が含まれたリード端子12と、樹脂モールド等のケース11とを備えている。
ケース11の表面上には、マルチコア光ファイバ31の他端側部分を沿わしめて位置決め保持するための断面矩形状のガイド溝111が形成されている。ガイド溝111の奥側には発光素子13が配置されており、発光素子13の光出力部131が露出している(図2参照)。即ち、ガイド溝111については、発光素子13の光出力部131(光出力部位)に向けて直線状に形成されている。
マルチコア光ファイバ31の他端側から出された各素線311については、図3に示すように偏平にされており、この状態でガイド溝111に収容され、接着剤等を用いて固定されている。
光受信部20については、受光素子23と、受光素子23の出力信号を所定変換する等の機能を有した受信回路24と、出力端子や電源端子が含まれたリード端子22と、樹脂モールド等のケース21とを備えている。
ケース21の表面上には、単一コア光ファイバ32の他端側部分を沿わしめて位置決め保持するための断面V状のガイド溝211が形成されている。ガイド溝211の奥側には受光素子23が配置されており、受光素子23の光入力部231が露出している。即ち、ガイド溝211については、受光素子233の入力部231に向けて直線状に形成されている。
単一コア光ファイバ32の他端側については、マルチコア光ファイバ31と同様にガイド溝211に収容され、接着剤等を用いて固定されている。
上記のように構成された光通信モジュール1による場合、光伝送路30の送信側が発光素子13の光出力部131に比べて大口径であることから、発光素子13から出力された光信号の大部分が光伝送路30に入力される。これはマルチコア光ファイバ31のファイバ真円度、ファイバ寸法精度及び発光素子13の実装精度等により大きな影響を受けることがない。一方、光伝送路30の受信側がその送信側に比べて小口径であることから、光伝送路30から出力された光信号の大部分が受光素子23に入力される。よって、光伝送路30の送信側及び受信側の結合ロスが小さく、その結果、高効率化を図ることができる。
また、ガイド溝111により発光素子31の出力部位に対するマルチコア光ファイバ31の位置合わせが容易になったことを含めて、組み立て作業が簡単になり、これらの点で低コスト化を図ることも可能になった。
しかもマルチコア光ファイバ31内の各素線311を偏平にした状態で光送信部10のケース11のガイド溝111に固定したことから、光送信部10の厚みh(図3参照)が偏平にした分だけ小さくなり(図3中示す破線は、マルチコア光ファイバ31と同一コア径の光ファイバを用いた場合の光送信部10の厚みを仮想的に示している。)、光送信部10、ひいては電話機本体110(携帯電話機100)の低背化を図ることが可能になった。
次に光通信モジュール1の変形例を図5を参照して説明する。但し、上記実施形態と共通する構成部分については同一の部品番号を付してその説明を省略するものとする。
図5に係る光通信モジュール77a’においては、光伝送路の形態が光通信モジュール1と異なる。光伝送路30’は、送信側のマルチコア光ファイバ31と、受信側の単一コア光ファイバ32と、中間ケーブルの単一コア光ファイバである光ファイバ34とを有し、マルチコア光ファイバ31と光ファイバ34との間が径変換コネクタ33により相互接続される一方、光ファイバ34と単一コア光ファイバ32との間が光コネクタ35により相互接続されている。特にマルチコア光ファイバ31及び単一コア光ファイバ32の長さが光ファイバ34に比べて短くなっている。
この変形例による場合、光送信部10を作成する段階で、径変換コネクタ33のソケット331が端部に取り付けられたマルチコア光ファイバ31との接続を同時に行う。また、光受信部20を作成する段階で、光コネクタ35のプラグ/ソケットが端部に取り付けられた単一コア光ファイバ32との接続を同時に行う。そして、光通信モジュールの組み立ての段階で、一端部に径変換コネクタ33のプラグ332、他端部に光コネクタ35のソケット/プラグが取り付けられた光ファイバ34を用いて、マルチコア光ファイバ31と単一コア光ファイバ32との相互接続を同時に行う。よって、光通信モジュールを効率良く組み立てることが可能となり、この点で低コスト化を図ることが可能になる。
径変換コネクタ33の他の変形例として、コネクタの上下面をDカットすることによりプラグ・ソケット構造の偏平なインラインコネクタにすると良い。このような径変換コネクタを用いると、光通信モジュールの低背化を図ることが可能になる。また、コネクタ自体を回動可能な構造とすることにより、例えば、図4に示す携帯電話機100のヒンジ130内に組み込む形態にしてもかまわない。
なお、本発明に係る光通信モジュールは、携帯電話機だけの適用に限定されず、パソコン、音楽録音再生機等の電子機器にも同様に適用可能である。また、光送信部/光受信部については、発光素子/受光素子を含んだ半導体チップではなく発光素子/受光素子それ自体でもかまわない。光伝送路については、双方向通信の形態であっても良い。光送信部/光受信部との結合の形態やマルチコア光ファイバ及び単一コア光ファイバの本数等も適宜設計変更すれば良い。
1 光通信モジュール
10 光送信部
11 ケース
111 ガイド溝
13 発光素子
20 光受信部
23 受光素子
30 光伝送路
31 マルチコア光ファイバ
32 単一コア光ファイバ
33 径変換コネクタ
331 ソケット
332 プラグ
333、334 集光レンズ

Claims (5)

  1. 光信号を送信する光送信部と、当該光信号を受信する光受信部と、当該光信号の光伝送路とを備え、前記光伝送路は、マルチコア光ファイバと、当該マルチコア光ファイバの総コア径より小さいコア径を有した単一コア光ファイバとを有し、前記マルチコア光ファイバの一端と前記単一コア光ファイバの一端とが相互接続され、当該マルチコア光ファイバの他端が前記光送信部の出力側に結合される一方、単一コア光ファイバの他端が前記光受信部の入力側に結合されていることを特徴とする光通信モジュール。
  2. 請求項1記載の光通信モジュールにおいて、前記マルチコア光ファイバの一端と前記単一コア光ファイバの一端とが径変換コネクタにより接続され、当該径変換コネクタは、前記マルチコア光ファイバの一端から出射した光の光束径を縮小させて前記単一コア光ファイバの一端に入射させるための集光レンズが内蔵されていることを特徴とする光通信モジュール。
  3. 請求項2記載の光通信モジュールにおいて、前記径変換コネクタは、プラグ・ソケット構造の偏平なインラインコネクタであることを特徴とする光通信モジュール。
  4. 請求項1記載の光通信モジュールにおいて、前記マルチコア光ファイバの他端側から出された各素線が偏平にされていることを特徴とする光通信モジュール。
  5. 請求項4記載の光通信モジュールにおいて、前記光送信部のケースの外面には、前記マルチコア光ファイバの他端側から出された各素線を偏平にした状態で入れるための断面矩形状のガイド溝が前記光送信部の光出力部位に向けて形成されていることを特徴とする光通信モジュール。
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