JP2013035972A - カルボニル基及びチオエーテル基を含有する変性エポキシ樹脂、その水分散体、及び該水分散体を含む水性塗料組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】カルボニル基及びチオエーテル基を含有する変性エポキシ樹脂と、該カルボニル基と反応性を有する架橋剤としてヒドラジン誘導体とを含有する水性塗料組成物は、常温で硬化することができ、塗料の貯蔵安定性に優れることから1液型として使用可能である。上記水性塗料組成物は、耐水性と耐酸性に優れた塗膜を形成できる。
【選択図】なし
Description
1.メルカプト基及びカルボニル基を有する化合物(A1)、ならびにエポキシ基と反応性を有する有機基、チオエーテル基及びカルボニル基を有する化合物(A2)からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物(A)と、エポキシ樹脂(B)とを反応させてなるカルボニル基及びチオエーテル基を含有する変性エポキシ樹脂(X)。
2.化合物(A2)が、一般式(1)で表わされる化合物(A2−1)及び一般式(2)で表わされる化合物(A2−2)からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である1項に記載のカルボニル基及びチオエーテル基を含有する変性エポキシ樹脂(X)。
3.化合物(A2−1)がエポキシ基と反応性を有する基及びメルカプト基を有する化合物(C)と、ダイアセトン(メタ)アクリルアミドとをマイケル付加反応させてなる化合物である2項に記載の変性エポキシ樹脂(X)。
4.化合物(A2−2)が、エポキシ基と反応性を有する基及びメルカプト基を有する化合物(C)と、α,β−不飽和カルボニル化合物(D)とをマイケル付加反応させてなる化合物である2項に記載の変性エポキシ樹脂(X)。
5.エポキシ基と反応性を有する基が、カルボキシル基、水酸基、アミノ基及びメルカプト基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基である1〜4項に記載の変性エポキシ樹脂(X)。
6.変性エポキシ樹脂(X)のカルボニル基濃度が樹脂固形分に基づいて0.1〜2.5mol/kgの範囲である1〜5項の何れか1項に記載の変性エポキシ樹脂(X)。
7.変性エポキシ樹脂(X)のチオエーテル基濃度が樹脂固形分に基づいて0.1〜3.0mol/kgの範囲である1〜6項の何れか1項に記載の変性エポキシ樹脂(X)。
8.1〜7項の何れか1項に記載の変性エポキシ樹脂(X)の水分散体。
9.8項に記載の変性エポキシ樹脂(X)の水分散体と、該変性エポキシ樹脂(X)の有するカルボニル基と反応しうる官能基を1分子中に2個以上含有する硬化剤とを含む水性塗料組成物。
10.硬化剤に含有されるカルボニル基と反応しうる官能基がヒドラジド基及び/又はセミカルバジド基であって、変性エポキシ樹脂(X)中のカルボニル基1モルに対して、ヒドラジド基とセミカルバジド基の合計が0.01〜2モルの範囲内である9項に記載の水性塗料組成物。
11.さらに、水性アニオン性樹脂を含有する9又は10項に記載の水性塗料組成物。
12.8〜11項の何れか1項に記載の変性エポキシ樹脂(X)の水分散体の製造方法であって、ノニオン性又はアニオン性のポリオキシアルキレン化合物に由来する乳化成分の存在下に該変性エポキシ樹脂(X)を水性媒体中に分散させるか、又はポリオキシアルキレン基及び/又はアニオン性基を化学結合を介して導入した変性エポキシ樹脂(X)を水性媒体中に分散させてなる変性エポキシ樹脂(X)の水分散体の製造方法、に関する。
上記化合物(A1)は、メルカプト基及びカルボニル基を有し、チオエーテル基を有さない化合物であり、例えば、3−メルカプト−2−ブタノン、3−メルカプト−2−ペンタノン、8−メルカプトメントン等を挙げることができる。
本発明においてエポキシ樹脂(B)は、分子中に1個以上のエポキシ基を有するものであれば特に制限されるものではなく、既知の方法で変性されたものであってもよい。該エポキシ樹脂(B)は、例えば、ビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂、ビスフェノ−ルF型エポキシ樹脂、ビスフェノ−ルA/F型エポキシ樹脂、ノボラック型フェノ−ル樹脂などのポリフェノ−ル類と、エピクロルヒドリンなどのエピハロヒドリンとを反応させてグリシジル基を導入してなる樹脂又はこのグリシジル基導入反応生成物にさらにポリフェノ−ル類を反応させて分子量を増大させてなる芳香族エポキシ樹脂;脂肪族エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂;エポキシ基含有重合性不飽和モノマ−とその他の重合性不飽和モノマ−とを共重合させてなるエポキシ基含有アクリル系共重合体;エポキシ基を有するポリブタジエン樹脂;エポキシ基を有するポリウレタン樹脂;ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル等のポリオキシアルキレン基を有するエポキシ化合物(市販品としてナガセケムテックス株式会社のデナコールEX−830、デナコールEX−841、デナコールEX−861、デナコールEX−941、デナコールEX−931等);ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル等のポリオール化合物から誘導されたグリシジルエーテル化合物;フタル酸ジグリシジル等のポリカルボン酸のグリシジルエステル化合物等が挙げられる。エポキシ樹脂(B)は、そのエポキシ当量が、140〜5,000の範囲内、好ましくは150〜2,000の範囲内及び数平均分子量が200〜50,000の範囲内、好ましくは160〜10,000の範囲内のものを使用することが変性エポキシ樹脂(X)水分散体の安定性や粘性の点から好ましい。
上記化合物(A)と、エポキシ樹脂(B)との配合比はカルボニル基及びチオエーテル基を含有する変性エポキシ樹脂(X)中のカルボニル基濃度が樹脂固形分に基づいて、0.1〜2.5mol/kgの範囲とするように決定することが好ましく、より好ましくは0.2〜1.9mol/kgの範囲内である。上記カルボニル基濃度が0.1mol/kgよりも低いと、本発明の水性塗料組成物から得られる塗膜の耐水性又は耐酸性が不十分になることがあり、該濃度が2.5mol/kgよりも高いと、変性エポキシ樹脂(X)の粘度が高くなることがある。
一般式(5)の化合物を用いた上記反応においては、変性エポキシ樹脂(X)にアミノ基が導入されるが、本発明の水性塗料組成物の安定性、或いは得られ塗膜の耐酸性に問題ない濃度の範囲内での導入であればよく、アミノ基の濃度は変性エポキシ樹脂(X)の固形分を基準として、好ましくは1.0モル/Kg以下、さらに0.5モル/Kg以下が好ましい。
<化合物Aの製造>
エポキシ基と反応性を有する有機基、チオエーテル基及びカルボニル基を有する化合物(A2)の製造について製造例1〜4に説明する。
化合物A2−1−1の製造
撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入口を備えた1L容のフラスコ内の空気を窒素置換し、カレンズMT NR1(注1)397.4g、トリエチルアミン0.5g、N−メチルピロリドン214.0gを加え撹拌し、80℃まで昇温して溶解させた。次にダイアセトンアクリルアミド118.5gをN−メチルピロリドン118.5gに溶解させた溶液を30分に渡って加えた。ここで、フラスコに仕込んだカレンズMT NR1のメルカプト基と、ダイアセトンアクリルアミドの不飽和基のモル比率は約3対1である。フラスコ内の反応溶液を攪拌しながら80℃で3時間保持した後、重クロロホルム溶媒を用いた反応溶液の1H−NMR測定を行ったところ、ダイアセトンアクリルアミドの不飽和基に起因する6.19〜6.23ppmのピークは観察されなかった。このことからカレンズMT NR1と、ダイアセトンアクリルアミドとのマイケル付加反応が完結したことを確認した。該反応による生成物A2−1−1は、メルカプト基と、マイケル付加反応により生成したチオエーテル基と、原料のダイアセトンアクリルアミドに由来するカルボニル基とを有する。
(注1)カレンズMT NR1:昭和電工社製、下記式で表される化合物を主成分とする、分子量約568、1分子当たりのメルカプト基数は3個。
A2−1−2の製造
撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入口を備えた1L容のフラスコ内の空気を窒素置換し、jERキュアQX11(注2)435.8g、トリエチルアミン0.5g、N−メチルピロリドン234.7gを加え撹拌し、80℃まで昇温して溶解させた。次にダイアセトンアクリルアミド101.5gをN−メチルピロリドン101.5gに溶解させた溶液を30分に渡って加えた。ここで、フラスコに仕込んだjERキュアQX11のメルカプト基と、ダイアセトンアクリルアミドの不飽和基のモル比率は約3対1である。フラスコ内の反応溶液を攪拌しながら80℃で3時間保持した後、重クロロホルム溶媒を用いた反応溶液の1H−NMR測定を行ったところ、ダイアセトンアクリルアミドの不飽和基に起因する6.19〜6.23ppmのピークは観察されなかった。このことからjERキュアQX11と、ダイアセトンアクリルアミドとのマイケル付加反応が完結したことを確認した。該反応による生成物A2−1−2は、メルカプト基と、マイケル付加反応により生成したチオエーテル基と、原料のダイアセトンアクリルアミドに由来するカルボニル基とを有する。
(注2)jERキュアQX11:三菱化学社製の下記式で表される化合物を主成分とする、メルカプタン当量230〜260g/eq、1分子当たりのメルカプト基数は2個。
A2−1−3の製造
撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入口を備えた1L容のフラスコ内の空気を窒素置換し、チオリンゴ酸225.2g、トリエチルアミン0.5g、N−メチルピロリドン121.3gを加え撹拌し、80℃まで昇温して溶解させた。次にダイアセトンアクリルアミド253.8gをN−メチルピロリドン253.8gに溶解させた溶液を30分に渡って加えた。ここで、フラスコに仕込んだチオリンゴ酸のメルカプト基と、ダイアセトンアクリルアミドの不飽和基のモル比率は約1対1である。フラスコ内の反応溶液を攪拌しながら80℃で3時間保持した後、重クロロホルム溶媒を用いた反応溶液の1H−NMR測定を行ったところ、ダイアセトンアクリルアミドの不飽和基に起因する6.19〜6.23ppmのピークは観察されなかった。このことからチオリンゴ酸と、ダイアセトンアクリルアミドとのマイケル付加反応が完結したことを確認した。該反応による生成物A2−1−3は、カルボキシル基と、マイケル付加反応により生成したチオエーテル基と、ダイアセトンアクリルアミドに由来するカルボニル基とを有する。
A2−2−1の製造
撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入口を備えた1L容のフラスコ内の空気を窒素置換し、カレンズMT NR1 454.2g、トリエチルアミン0.5g、N−メチルピロリドン244.5gを加え撹拌し、80℃まで昇温して溶解させた。次にメチルビニルケトン56.1gを30分に渡って加えた。80℃で3時間保持することでA2−2−1を得た。
メルカプト基及びカルボニル基を有する化合物(A1)、ならびに製造例1〜4において製造したエポキシ基と反応性を有する有機基、チオエーテル基及びカルボニル基を有する化合物(A2)から選ばれる少なくとも1種の化合物(A)と、エポキシ樹脂(B)とを反応させてなるカルボニル基及びチオエーテル基を含有する変性エポキシ樹脂(X)及びその水分散体の製造について実施例1〜15に説明する。
変性エポキシ樹脂(X−1)及びその水分散体の製造
撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入口を備えた1L容のフラスコ内の空気を窒素置換し、「jER1001」(商品名、ジャパンエポキシレジン(株)製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量約480、1分子に2個のエポキシ基を有する)96.0g、メチルイソブチルケトン134.6gを加え撹拌し、60℃まで昇温し溶解させた。その後、製造例1で得られたA2−1−1 97.0gを加え、80℃に昇温して80℃で3時間保持した。次にジメチロールプロピオン酸5.4g、テトラブチルアンモニウムブロミド0.07gを加え、115℃に昇温して115℃で2時間保持した後、シクロヘキサンジカルボン酸無水物12.3gを加え、115℃で1時間保持し、50℃において、2−(ジメチルアミノ)エタノール7.1gを加え中和し、水520gを加えた後、減圧しながらメチルイソブチルケトンと水を共沸させながら約300g除去し、さらに加熱残分が約30%になるように水で希釈して、樹脂固形分中のカルボニル基濃度が0.46mol/kgおよびチオエーテル基濃度が1.39mol/kgである変性エポキシ樹脂(X−1)の水分散体を得た。この樹脂の酸価は26mg−KOH/g、重量平均分子量は約10,000であった。
変性エポキシ樹脂(X−2)及びその水分散体の製造
撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入口を備えた1L容のフラスコ内の空気を窒素置換し、「jER1001」96.0g、メチルイソブチルケトン122.9gを加え撹拌し、60℃まで昇温し溶解させた。次に製造例1で得られたA2−1−1 97.0gを加え、80℃に昇温して80℃で3時間保持した後、チオリンゴ酸6.0gを加え、80℃で2時間保持し、50℃において、2−(ジメチルアミノ)エタノール7.1gを加え中和し、水480gを加えた後、減圧しながらメチルイソブチルケトンと水を共沸させながら約270g除去し、さらに加熱残分が約30%になるように水で希釈して、樹脂固形分中のカルボニル基濃度が0.50mol/kgおよびチオエーテル基濃度が1.74mol/kgである変性エポキシ樹脂(X−2)の分散体を得た。この樹脂の酸価は28mg−KOH/g、重量平均分子量は約9,500であった。
変性エポキシ樹脂(X−3)及びその水分散体の製造
撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入口を備えた1L容のフラスコ内の空気を窒素置換し、「jER1001」92.2g、メチルイソブチルケトン122.7gを加え撹拌し、60℃まで昇温し溶解させた。次に製造例1で得られたA2−1−1 97.0gを加え、80℃に昇温して80℃で3時間保持した。その後、カルボキシル基を有するアクリル樹脂(H−1)[モノマー組成:メタクリル酸/スチレン/アクリル酸エチル=30/30/40(質量比)、数平均分子量6000、酸価196mg−KOH/g、加熱残分60%]48.0g、テトラブチルアンモニウムブロミド0.07gを加え、115℃に昇温して115℃で2時間保持し、50℃において、2−(ジメチルアミノ)エタノール5.0gを加え中和し、水540gを加えた後、減圧しながらメチルイソブチルケトンと水を共沸させながら約300g除去し、さらに加熱残分が約30%になるように水で希釈して、樹脂固形分中のカルボニル基濃度が0.44mol/kgおよびチオエーテル基濃度が1.33mol/kgである変性エポキシ樹脂(X−3)の分散体を得た。この樹脂の酸価は31mg−KOH/gであった。
変性エポキシ樹脂(X−4)及びその水分散体の製造
撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入口を備えた1L容のフラスコ内の空気を窒素置換し、「jER1001」86.4g、メチルイソブチルケトン132.6gを加え撹拌し、60℃まで昇温し溶解させた。次に製造例1で得られたA2−1−1 80.0gを加え、80℃で3時間保持した。その後、ジメチロールプロピオン酸4.0g、テトラブチルアンモニウムブロミド0.07gを加え、115℃に昇温して115℃で2時間保持した後、SURFONAMINE L−207(商品名、HUNTSMAN社製、片末端に1級アミノ基を有するポリオキシアルキレン化合物、数平均分子量約2000) 18.0gを加え、115℃で1時間保持した。次にシクロヘキサンジカルボン酸無水物6.9gを加え、115℃で1時間保持し、50℃において、2−(ジメチルアミノ)エタノール4.0gを加え中和し、水492gを加えた後、減圧しながらメチルイソブチルケトンと水を共沸させながら約280g除去し、さらに加熱残分が約30%になるように水で希釈して、樹脂固形分中のカルボニル基濃度が0.40mol/kg、およびチオエーテル基濃度が1.21mol/kgである変性エポキシ樹脂(X−4)の分散体を得た。この樹脂の酸価は15mg−KOH/g、重量平均分子量は約13,000であった。
変性エポキシ樹脂(X−5)及びその水分散体の製造
撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入口を備えた1L容のフラスコ内の空気を窒素置換し、MPEG2000(商品名、日本油脂(株)製、ポリオキシエチレングリコールモノメチルエーテル、数平均分子量約2000) 16.8g、メチルイソブチルケトン47.3g、イソホロンジイソシアネート1.9g、ネオスタンU−100(商品名、日東化成株式会社製、ジブチル錫ジラウレート) 0.01g加え撹拌し、80℃まで昇温して80℃で1時間保持した。次に「jER1001」80.6gをメチルイソブチルケトン80.6gに溶解させた溶液を加え、80℃で1時間保持した。その後、製造例1で得られたA2−1−1 84.9gを加え、80℃で3時間保持した。次にジメチロールプロピオン酸3.8g、テトラブチルアンモニウムブロミド0.07gを加え、115℃に昇温して115℃で2時間保持した後、シクロヘキサンジカルボン酸無水物6.5gを加え、115℃で1時間保持し、50℃において、2−(ジメチルアミノ)エタノール3.7gを加え中和し、水483gを加えた後、減圧しながらメチルイソブチルケトンと水を共沸させながら約270g除去し、さらに加熱残分が約30%になるように水で希釈して、樹脂固形分中のカルボニル基濃度が0.43mol/kgおよびチオエーテル基濃度が1.30mol/kgである変性エポキシ樹脂(X−5)の分散体を得た。この樹脂の酸価は15mg−KOH/g、重量平均分子量は約14,000であった。
変性エポキシ樹脂(X−6)及びその水分散体の製造
撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入口を備えた1L容のフラスコ内の空気を窒素置換し、MPEG2000 42.0g、メチルイソブチルケトン66.4g、イソホロンジイソシアネート4.7g、ネオスタンU−100(日東化成社製、商品名、ジブチル錫ジラウレート) 0.01g加え撹拌し、80℃まで昇温して80℃で1時間保持した。次に「jER1001」72.0gをメチルイソブチルケトン72.0gに溶解させた溶液を加え、80℃で1時間保持した。その後、製造例1で得られたA2−1−1 72.7gを加え、80℃で3時間保持した。次にジメチロールプロピオン酸4.0g、テトラブチルアンモニウムブロミド0.07gを加え、115℃に昇温して115℃で2時間保持し、50℃において、水500gを加えた後、減圧しながらメチルイソブチルケトンと水を共沸させながら約280g除去し、さらに加熱残分が約30%になるように水で希釈して、樹脂固形分中のカルボニル基濃度が0.36mol/kg、およびチオエーテル基濃度が1.08mol/kgである変性エポキシ樹脂(X−6)の分散体を得た。この樹脂の重量平均分子量は約13,000であった。
変性エポキシ樹脂(X−7)及びその水分散体の製造
撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入口を備えた1L容のフラスコ内の空気を窒素置換し、「jER1001」97.9g、メチルイソブチルケトン100.0gを加え撹拌し、60℃まで昇温し溶解させた。その後、製造例1で得られたA2−1−1 103.0gを加え、80℃に昇温して80℃で3時間保持した。次にジメチロールプロピオン酸4.6g、テトラブチルアンモニウムブロミド0.07gを加え、115℃に昇温して115℃で2時間保持し、50℃において、ニューコール780(60)[商品名、日本乳化剤(株)製、ノニオン型乳化剤]24.8g、水495gを加えた後、減圧しながらメチルイソブチルケトンと水を共沸させながら約280g除去し、さらに加熱残分が約30%になるように水で希釈して、樹脂固形分中のカルボニル基濃度が0.52mol/kgおよびチオエーテル基濃度が1.54mol/kgである変性エポキシ樹脂(X−7)の分散体を得た。この樹脂の重量平均分子量は約11,000であった。
変性エポキシ樹脂(X−8)及びその水分散体の製造
撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入口を備えた1L容のフラスコ内の空気を窒素置換し、「jER1001」80.6g、メチルイソブチルケトン117.0gを加え撹拌し、60℃まで昇温し溶解させた。その後、製造例1で得られたA2−1−1 50.9g、製造例2で得られたA2−1−2 61.2gを加え、80℃に昇温して80℃で
3時間保持した。次にシクロヘキサンジカルボンサン無水物11.3gを加え、115℃に昇温して115℃で1時間保持し、50℃において、2−(ジメチルアミノ)エタノール6.6gを加え中和し、水480gを加えた後、減圧しながらメチルイソブチルケトンと水を共沸させながら約280g除去し、さらに加熱残分が約30%になるように水で希釈して、樹脂固形分中のカルボニル基濃度が0.52mol/kgおよびチオエーテル基濃度が1.57mol/kgである変性エポキシ樹脂(X−8)の水分散体を得た。この樹脂の酸価は26mg−KOH/g、重量平均分子量は約9,000であった。
変性エポキシ樹脂(X−9)及びその水分散体の製造
撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入口を備えた1L容のフラスコ内の空気を窒素置換し、「jER828」(商品名、ジャパンエポキシレジン(株)製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量約190、1分子に2個のエポキシ基を有する)87.8g、ビスフェノールA33.6g、テトラブチルアンモニウムブロミド0.6gを加え撹拌し、160℃まで昇温し160℃で1時間保持した。その後115℃に冷却し、製造例3で得られたA2−1−3 35.8g、メチルイソブチルケトン144.3gを加え、115℃で4時間保持した。次にジメチロールプロピオン酸5.6gを加え、115℃で2時間保持した後、シクロヘキサンジカルボン酸無水物12.9gを加え、115℃で1時間保持し、50℃において、2−(ジメチルアミノ)エタノール7.5gを加え中和し、水480gを加えた後、減圧しながらメチルイソブチルケトンと水を共沸させながら約270g除去し、さらに加熱残分が約30%になるように水で希釈して、樹脂固形分中のカルボニル基濃度が0.39mol/kgおよびチオエーテル基濃度が0.39mol/kgである変性エポキシ樹脂(X−9)の水分散体を得た。この樹脂の酸価は30mg−KOH/g、重量平均分子量は約9,000であった。
変性エポキシ樹脂(X−10)及びその水分散体の製造
撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入口を備えた1L容のフラスコ内の空気を窒素置換し、「jER1001」96.0g、メチルイソブチルケトン140.3gを加え撹拌し、60℃まで昇温し溶解させた。その後、製造例4で得られたA2−2−1 75.5gを加え、80℃に昇温して80℃で3時間保持した。次にジメチロールプロピオン酸5.4g、テトラブチルアンモニウムブロミド0.07gを加え、115℃に昇温して115℃で2時間保持した後、シクロヘキサンジカルボン酸無水物12.3gを加え、115℃で1時間保持し、50℃において、2−(ジメチルアミノ)エタノール7.1gを加え中和し、水500gを加えた後、減圧しながらメチルイソブチルケトンと水を共沸させながら約280g除去し、さらに加熱残分が約30%になるように水で希釈して、樹脂固形分中のカルボニル基濃度が0.49mol/kgおよびチオエーテル基濃度が1.46mol/kgである変性エポキシ樹脂(X−10)の水分散体を得た。この樹脂の酸価は27mg−KOH/g、重量平均分子量は約10,500であった。
変性エポキシ樹脂(X−11)及びその水分散体の製造
撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入口を備えた1L容のフラスコ内の空気を窒素置換し、「jER828」30.4g、ビスフェノールA27.4g、テトラブチルアンモニウムブロミド0.03gを加え撹拌し、160℃まで昇温し160℃で1時間保持した。その後「jER154」(商品名、ジャパンエポキシレジン(株)製、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ当量約180、72.0gをメチルイソブチルケトン18.0gに溶解させた溶液を加え、溶媒を留去しながら160℃で1時間保持した。その後80℃に冷却し、3−メルカプト−2−ブタノン(A1−1) 33.3g、メチルイソブチルケトン175.4g、トリエチルアミン0.1gを加え、80℃で4時間保持した。次にシクロヘキサンジカルボン酸無水物12.3gを加え、115℃に昇温し115℃で1時間保持し、50℃において、2−(ジメチルアミノ)エタノール7.1gを加え中和し、水525gを加えた後、減圧しながらメチルイソブチルケトンと水を共沸させながら約300g除去し、さらに加熱残分が約30%になるように水で希釈して、樹脂固形分中のカルボニル基濃度が1.82mol/kgおよびチオエーテル基濃度が1.82mol/kgである変性エポキシ樹脂(X−11)の水分散体を得た。この樹脂の酸価は26mg−KOH/g、重量平均分子量は約10,000であった。
変性エポキシ樹脂(X−12)及びその水分散体の製造
撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入口を備えた1L容のフラスコ内の空気を窒素置換し、「jER828」79.8g、ビスフェノールA33.6g、テトラブチルアンモニウムブロミド0.6gを加え撹拌し、160℃まで昇温し160℃で1時間保持した。溶解させた。その後80℃に冷却し、製造例1で得られたA2−1−1 50.9g、メチルイソブチルケトン141.3gを加え、80℃で3時間保持した。次にジメチロールプロピオン酸5.6gを加え、115℃に昇温し115℃で2時間保持した後、シクロヘキサンジカルボン酸無水物11.3gを加え、115℃で1時間保持し、50℃において、2−(ジメチルアミノ)エタノール6.6gを加え中和し、水480gを加えた後、減圧しながらメチルイソブチルケトンと水を共沸させながら約270g除去し、さらに加熱残分が約30%になるように水で希釈して、樹脂固形分中のカルボニル基濃度が0.26mol/kgおよびチオエーテル基濃度が0.78mol/kgである変性エポキシ樹脂(X−12)の水分散体を得た。この樹脂の酸価は26mg−KOH/g、重量平均分子量は約9,500であった。
変性エポキシ樹脂(X−13)及びその水分散体の製造
撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入口を備えた1L容のフラスコ内の空気を窒素置換し、「jER828」54.7g、メチルイソブチルケトン105.0gを加え撹拌し、60℃まで昇温し溶解させた。その後、製造例1で得られたA2−1−1 152.7gを加え、80℃に昇温して80℃で3時間保持した。次にジメチロールプロピオン酸4.8g、テトラブチルアンモニウムブロミド0.07gを加え、115℃に昇温して115℃で2時間保持した後、シクロヘキサンジカルボン酸無水物12.5gを加え、115℃で1時間保持し、50℃において、2−(ジメチルアミノ)エタノール7.2gを加え中和し、水495gを加えた後、減圧しながらメチルイソブチルケトンと水を共沸させながら約280g除去し、さらに加熱残分が約30%になるように水で希釈して、樹脂固形分中のカルボニル基濃度が0.76mol/kgおよびチオエーテル基濃度が2.29mol/kgである変性エポキシ樹脂(X−13)の水分散体を得た。この樹脂の酸価は28mg−KOH/g、重量平均分子量は約12,500であった。
変性エポキシ樹脂(X−14)及びその水分散体の製造
撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入口を備えた1L容のフラスコ内の空気を窒素置換し、「jER828」68.4g、ビスフェノールA15.4g、テトラブチルアンモニウムブロミド0.04gを加え撹拌し、160℃まで昇温し160℃で1時間保持した。溶解させた。その後80℃に冷却し、製造例1で得られたA2−1−1 81.8g、メチルイソブチルケトン126.0gを加え、80℃で3時間保持した。次にジメチロールプロピオン酸12.1gを加え、115℃に昇温し115℃で2時間保持した後、シクロヘキサンジカルボン酸無水物12.5gを加え、115℃で1時間保持し、50℃において、2−(ジメチルアミノ)エタノール7.2gを加え中和し、水475gを加えた後、減圧しながらメチルイソブチルケトンと水を共沸させながら約265g除去し、さらに加熱残分が約30%になるように水で希釈して、樹脂固形分中のカルボニル基濃度が0.43mol/kgおよびチオエーテル基濃度が1.28mol/kgである変性エポキシ樹脂(X−14)の水分散体を得た。この樹脂の酸価は29mg−KOH/g、重量平均分子量は約5,500であった。
変性エポキシ樹脂(X−15)及びその水分散体の製造
撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入口を備えた1L容のフラスコ内の空気を窒素置換し、「jER1001」86.4g、メチルイソブチルケトン122.5gを加え撹拌し、60℃まで昇温し溶解させた。その後、製造例1で得られたA2−1−1 98.2gを加え、80℃に昇温して80℃で3時間保持した。次にジメチロールプロピオン酸2.4g、テトラブチルアンモニウムブロミド0.07gを加え、115℃に昇温して115℃で2時間保持した後、シクロヘキサンジカルボン酸無水物12.5gを加え、115℃で1時間保持し、50℃において、2−(ジメチルアミノ)エタノール7.2gを加え中和し、水485gを加えた後、減圧しながらメチルイソブチルケトンと水を共沸させながら約270g除去し、さらに加熱残分が約30%になるように水で希釈して、樹脂固形分中のカルボニル基濃度が0.50mol/kgおよびチオエーテル基濃度が1.51mol/kgである変性エポキシ樹脂(X−15)の水分散体を得た。この樹脂の酸価は28mg−KOH/g、重量平均分子量は約23,000であった。
カルボニル基を含まない変性エポキシ樹脂(X−16)及びその水分散体の製造
撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入口を備えた1L容のフラスコ内の空気を窒素置換し、「jER1001」96.0g、「jERキュアQX11」38.7g、メチルイソブチルケトン152.4gを加え撹拌し、60℃まで昇温し溶解させた。その後、トリエチルアミン0.06gを加え、80℃に昇温して80℃で3時間保持した。次にジメチロールプロピオン酸5.4g、テトラブチルアンモニウムブロミド0.07gを加え、115℃に昇温して115℃で2時間保持した後、シクロヘキサンジカルボン酸無水物12.3gを加え、115℃で1時間保持し、50℃において、2−(ジメチルアミノ)エタノール7.1gを加え中和し、水450gを加えた後、減圧しながらメチルイソブチルケトンと水を共沸させながら約250g除去し、さらに加熱残分が約30%になるように水で希釈して、カルボニル基含まない変性エポキシ樹脂(X−16)の水分散体を得た。この樹脂の酸価は30mg−KOH/g、重量平均分子量は約9,500であった。
アミノ基及びカルボニル基を有する化合物Gの製造
撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入口を備えた2L容のフラスコ内の空気を窒素置換し、ダイアセトンアクリルアミド507.7g、水270.3g、ブチルアミン438.8gを加え撹拌し、80℃まで昇温して80℃で2時間保持した。次に約100mmHgに減圧しながら60〜80℃で1.5時間保持し、水と未反応のブチルアミンの混合物を約430g共沸除去した。その後、フラスコに水分定量受器を取り付け、水270g加えて105℃まで昇温し、常圧下103〜105℃で1時間保持し、水とブチルアミンの混合物を約200g共沸除去する操作を2回繰り返した。次に約10mmHgに減圧しながら60〜80℃で1.5時間保持し、残存する水とブチルアミンを除去することで窒素原子と結合した活性水素を1分子中に1個有しカルボニル基を有するマイケル付加反応生成物である化合物Gを得た。得られた化合物Gのアミン価は230mg−KOH/gであった。
変性エポキシ樹脂(X−17)及びその水分散体の製造
撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入口を備えた2L容のフラスコ内の空気を窒素置換し、「jER154」133.4g、プロピレングリコールモノメチルエーテル152.3gを加え撹拌し、60℃まで昇温し溶解させた。その後、2−エチルヘキシルアミン17.4g、「SURFONAMINE L−207」32.0gの混合物を加え、80℃に昇温して80℃で3時間保持した後、比較製造例1で得られた化合物Gを111.7g加え、80℃で7時間保持した。次に、水1400gを加えた後、減圧しながらプロピレングリコールモノメチルエーテルと水を共沸させながら約1100g除去し、さらに加熱残分が約30%になるように水で希釈して、樹脂固形分中のカルボニル基濃度が1.68mol/kgである変性エポキシ樹脂(X−17)の水分散体を得た。この樹脂のアミン価は114mg−KOH/g、重量平均分子量は約7,500であった。
水性アニオン性樹脂(アクリル樹脂E−1)の製造
攪拌装置、還流冷却器、窒素吹き込み装置及び温度計を備えた4つ口フラスコに脱イオン水28.5部、ノニオン型界面活性剤(日本乳化剤株式会社製品「Newcol707SF」:有効成分30%)0.1部を加え、窒素置換後、85℃に保った。この中に下記組成をエマルション化してなるプレエマルションの3%分及び0.5部の過硫酸アンモニウムを10部の脱イオン水に溶解させた溶液10.5部の25%分を添加し、添加20分後から残りのプレエマルション及び残りの過硫酸アンモニウム水溶液を4時間かけて滴下した。
脱イオン水36.8部、スチレン15部、メチルメタクリレート38.8部、n−ブチルアクリレート24部、2−エチルヘキシルアクリレート15部、ダイアセトンアクリルアミド5部、ヒドロキシエチルアクリレート2部、アクリル酸0.2部、Newcol 707SF6.6部
滴下終了後、これをさらに2時間85℃に保持した後、40〜60℃に降温した。次いでアンモニア水でpH8に調整し、カルボニル基濃度は、0.296mol/kgの水性アニオン性樹脂である水性アクリル樹脂エマルションE−1(固形分55%)を得た。
(実施例16)
水性塗料組成物F−1の製造
実施例1で得た変性エポキシ樹脂(X−1)の水分散体を100部(固形分30部)にADH(商品名、大塚化学(株)製、アジピン酸ジヒドラジド)の10%水溶液を12.0部(固形分1.2部)加え、回転翼式撹拌機で充分に撹拌し、仕込み原料の重量から計算される固形分濃度が23%になるように水で希釈して水性塗料組成物F−1を得た。
水性塗料組成物F−2〜21の製造
表1−1と表1−2に示す配合にて、実施例16と同様にして、水性塗料組成物F−2〜21を得た。
実施例17〜32及び比較例3〜6で得られた上記各水性塗料組成物F−1〜F−21を密閉容器中で40℃×1ヵ月貯蔵後の水性塗料組成物の状態を観察し、貯蔵安定性を下記指標にて評価した。評価結果を表1−1と表1−2に示した。
○:凝集物や粘度の上昇は認められない。
×:凝集物が発生した。
上記各水性塗料組成物F−1〜F−21を使用して、それぞれについて以下の様にして試験板を作製した。
耐水性試験:試験板を23℃の上水に7日間浸漬し、水から引き上げ直後の塗膜のフクレの有無を観察した(耐水性評価1)。フクレなしを○、塗膜の一部にフクレ発生を△、塗膜全体にフクレ発生を×として目視評価した。また、水から引き上げた試験板を23℃で24時間乾燥した後、試験板の素地に達するようにカッターで格子状に切り込み、大きさ2mm×2mmのゴバン目を100個作った。続いて、その表面に粘着セロハンテープを貼着し、23℃においてそのテープを急激に剥離した後のゴバン目塗膜の残存状態を調べ、塗膜の耐水性を下記指標にて評価した(耐水性評価2)。評価結果を表1−1及び表1−2に示した。
◎:ゴバン目塗膜が100個残存し、カッターの切り込みの縁において塗膜の小さなフチカケが生じていない。
○:ゴバン目塗膜が100個残存するが、カッターの切り込みの縁において塗膜の小さなフチカケが生じている
△:ゴバン目塗膜が90〜99個残存する
×:ゴバン目塗膜の残存数が89個以下である。
◎:ゴバン目塗膜が100個残存し、カッターの切り込みの縁において塗膜の小さなフチカケが生じていない。
○:ゴバン目塗膜が100個残存するが、カッターの切り込みの縁において塗膜の小さなフチカケが生じている
△:ゴバン目塗膜が90〜99個残存する
×:ゴバン目塗膜の残存数が89個以下である。
Claims (12)
- メルカプト基及びカルボニル基を有する化合物(A1)、ならびにエポキシ基と反応性を有する有機基、チオエーテル基及びカルボニル基を有する化合物(A2)からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物(A)と、エポキシ樹脂(B)とを反応させてなるカルボニル基及びチオエーテル基を含有する変性エポキシ樹脂(X)。
- 化合物(A2)が、一般式(1)で表わされる化合物(A2−1)及び一般式(2)で表わされる化合物(A2−2)からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である請求項1に記載のカルボニル基及びチオエーテル基を含有する変性エポキシ樹脂(X)。
- 化合物(A2−1)がエポキシ基と反応性を有する基及びメルカプト基を有する化合物(C)と、ダイアセトン(メタ)アクリルアミドとをマイケル付加反応させてなる化合物である請求項2に記載の変性エポキシ樹脂(X)。
- 化合物(A2−2)が、エポキシ基と反応性を有する基及びメルカプト基を有する化合物(C)と、α,β−不飽和カルボニル化合物(D)とをマイケル付加反応させてなる化合物である請求項2に記載の変性エポキシ樹脂(X)。
- エポキシ基と反応性を有する基が、カルボキシル基、水酸基、アミノ基及びメルカプト基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基である請求項1〜4に記載の変性エポキシ樹脂(X)。
- 変性エポキシ樹脂(X)のカルボニル基濃度が樹脂固形分に基づいて0.1〜2.5mol/kgの範囲である請求項1〜5の何れか1項に記載の変性エポキシ樹脂(X)。
- 変性エポキシ樹脂(X)のチオエーテル基濃度が樹脂固形分に基づいて0.1〜3.0mol/kgの範囲である請求項1〜6の何れか1項に記載の変性エポキシ樹脂(X)。
- 請求項1〜7の何れか1項に記載の変性エポキシ樹脂(X)の水分散体。
- 請求項8に記載の変性エポキシ樹脂(X)の水分散体と、該変性エポキシ樹脂(X)の有するカルボニル基と反応しうる官能基を1分子中に2個以上含有する硬化剤とを含む水性塗料組成物。
- 硬化剤に含有されるカルボニル基と反応しうる官能基がヒドラジド基及び/又はセミカルバジド基であって、変性エポキシ樹脂(X)中のカルボニル基1モルに対して、ヒドラジド基とセミカルバジド基の合計が0.01〜2モルの範囲内である請求項9に記載の水性塗料組成物。
- さらに、水性アニオン性樹脂を含有する請求項9又は10に記載の水性塗料組成物。
- 請求項8〜11の何れか1項に記載の変性エポキシ樹脂(X)の水分散体の製造方法であって、ノニオン性又はアニオン性のポリオキシアルキレン化合物に由来する乳化成分の存在下に該変性エポキシ樹脂(X)を水性媒体中に分散させるか、又はポリオキシアルキレン基及び/又はアニオン性基を化学結合を介して導入した変性エポキシ樹脂(X)を水性媒体中に分散させてなる変性エポキシ樹脂(X)の水分散体の製造方法。
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