JP2013034986A - エアフィルタとその製造方法、およびこのエアフィルタを装着した空気清浄装置 - Google Patents

エアフィルタとその製造方法、およびこのエアフィルタを装着した空気清浄装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明はエアフィルタに関するもので、フィルタ全体を効率的に利用することで、圧力損失の増加及び集塵効率の低下を抑制することが出来るものである。
【解決手段】エアフィルタ3は、濾材部10と、この濾材部10をプリーツ形状に保持する形状保持部11とを設け、濾材部10は、基材部15と、この基材部15へ送風される空気流の上流側の面に設けた細繊維層16と、細繊維層16を覆う保護層17から形成され、細繊維層16の目付量が少なくとも向かい合う一組の両端部より中央部で多いことを特徴とするエアフィルタ。
【選択図】図6

Description

本発明は、空気調和機などに組み込まれるエアフィルタ、およびエアフィルタの製造方法、およびこのエアフィルタを装着した空気清浄装置に関する。
従来のエアフィルタとしては、濾材であるエアフィルタ不織布を山折と谷折りを交互に繰り返し、プリーツ形状に加工することでエアフィルタが構成されている。このエアフィルタ不織布濾材として、不織布濾材を展開した平面において同一の目付量からなるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
以下、そのエアフィルタ用不織布濾材について説明する。特許文献1のエアフィルタ用不織布はポリオレフィン及び/又はポリエステルを主体に構成された単一層からなるメルトブロー不織布であって、目付が80〜140g/m2、厚みが0.5〜1.5mmであり、及び該単一層が充填率勾配を有していることを特徴としている。
特開2009−106824号公報
このような従来のエアフィルタ用不織布濾材で構成されたエアフィルタでは、送風手段からの距離によってフィルタを通過する風量が異なっている、つまり送風手段近傍では風量が多く、遠方では少なくなっているため、フィルタ全体を効率的に使用できず、圧力損失の増加及び集塵効率の低下を招いてしまうという課題があった。
そこで本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、送風手段の距離に関係なくエアフィルタを通過する風量を均一にしてフィルタ全体を効率的に使用し、圧力損失の増加及び集塵効率の低下を防ぐことを目的とする。
上記目的を達成するために、四角板状の濾材部と、この濾材部をプリーツ形状に保持する形状保持部とを設け、濾材部は、基材部と、この基材部へ送風される空気流の上流側の面に設けた細繊維層と、細繊維層を覆う保護層から形成され、前記細繊維層の目付量が濾材部の少なくとも向かい合う一組の両端部より中央部で多いことを特徴とするエアフィルタを提供する。
本発明のエアフィルタによれば、前記細繊維層の目付量が濾材部の少なくとも向かい合う一組の両端部より中央部で多いことを特徴としたことにより、エアフィルタを通過する風量を均一にし、フィルタ全体を効率的に使用できるので、低圧力損失・高集塵効率のプリーツ状エアフィルタを実現できる。
また、本発明は、上記本発明の低圧力損失のエアフィルタを用いていることにより、送風手段である電動機及び羽根の回転数を少なくすることができるので、動作音が静かで、消費電力が低く、集塵効率の高い空気清浄装置を実現できる。
本発明の第1実施形態を示す断面図 同エアフィルタの斜視図 同エアフィルタの断面図 同エアフィルタの製造方法の側面図を示す概略図 同エアフィルタの製造方法の正面図を示す概略図 同エアフィルタ濾材部の断面図 本発明の第2実施形態における加湿機能付き空気清浄装置の本体構成を示す概略断面図
本発明の請求項1記載の発明は、エアフィルタが、四角板状の濾材部と、この濾材部をプリーツ形状に保持する形状保持部とを設け、濾材部は、基材部と、この基材部へ送風される空気流の上流側の面に設けた細繊維層と、細繊維層を覆う保護層から形成され、細繊維層の目付量が濾材部の少なくとも向かい合う一組の両端部より中央部で多い特徴を有する。このような特徴を有することにより、エアフィルタを通過する風量を均一にし、フィルタ全体を効率的に使用できるので、圧力損失の低下及び集塵効率を向上させることができる。
本発明のエアフィルタにおいて、細繊維層の目付量がプリーツ形状の折目線方向に沿って中央部で多く、端部で少ない構成、または折目線に対して略垂直方向に沿って中央部で多く、端部で少ない構成にしてもよい。これにより、エアフィルタの一方向のみが送風手段から離れている場合において、送風手段近傍端部の目付量を多く、遠方端部の目付量を少なくできるので、より効率的にフィルタ全体を効率的に使用できる。
また、細繊維層の目付を0.1〜10.0g/m2とすることが好ましい。目付量が0.1g/m2未満では繊維量が少ないため集塵効率が低くなってしまうので好ましくない。一方、目付量が10.0g/m2以上では繊維量が多いため圧力損失が大きくなってしまうので好ましくない。
また、本発明のエアフィルタは、細繊維層の平均繊維径が50〜1000nmと、通常の繊維径(2〜20μm程度)より細いため、低圧力損失・高集塵効率の濾材とすることができる。
また、本発明のエアフィルタにおいて、基材部及び保護層にはスパンボンド法、乾式または湿式法、メルトブローン法、スパンボンド法、エアレイド法などにより製造されたパルプ繊維、樹脂繊維、炭素繊維および無機繊維、またはそれらの少なくとも1つを含んでいる不織布を用いることが好ましい。特に、圧力損失の低い不織布が好ましく、この不織布を用いることにより、エアフィルタの圧力損失を低くすることができる。
また、保護層が、低融点樹脂材料を含むものであっても良い。これにより、低温加熱によって保護層が溶融し、基材と細繊維と保護層の3層を接着することができる。
細繊維層はエレクトロスピニング法によって成形されていることが好ましい。この方法は、高分子溶液に高電圧を印加することによって溶液を噴霧することで、細繊維層を形成させる方法であり、得られる細繊維の繊維径は、印加電圧、溶液濃度などに依存し、これらの条件を調整することで任意の繊維径を得ることができる。
また、請求項9記載の製造方法は、平板状の基材部の表面側に細繊維を放出するノズルを基材部の搬送方向に配置し、裏面側に電極板を対向配置し、電極板の電位を基材部の搬送方向に対して略垂直方向に段階的に変化し、ノズルで基材部の全表面に細繊維層を形成することで、前記細繊維層の目付量を少なくとも向かい合う一組の両端部より中央部で多い細繊維層を形成するエアフィルタの製造方法であって、基材部の搬送速度を変えることなく電圧を印加するだけで目付量を変化させた細繊維層を形成できるので、高い量産性を得ることができる。
また、本発明の空気清浄装置は、低圧力損失・高集塵効率のエアフィルタを用いているので、動作音が静かで、消費電力が低く、集塵効率が高い。
また、空気清浄装置の空気清浄経路内に加湿手段を備えた加湿機能付き空気清浄装置では、加湿フィルタ近傍のフィルタ下部において十分な風量を確保できるため、加湿能力を向上することができる。
以下、図面を参照しながら本発明のエアフィルタおよび空気清浄装置の好適な実施形態について詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1に示すように、本実施形態のエアフィルタを装着した空気清浄装置は、本体ケース1内に送風手段2とエアフィルタ3とを備えている。
本体ケース1は、略縦長箱形状で、この本体ケース1の前面側側面部に、略四角形状の吸気口4を設け、本体ケース1の天面部に、略四角形状の排気口5を備えている。この排気口5には、風向ルーバー6を設けている。
送風手段2は、本体ケース1の吸気口4と、排気口5との間の風路に設けられ、スクロール形状のケーシング7と、このケーシング7内に設けられた遠心送風ファンである羽根8と、この羽根8を回転させる電動機9とから形成している。エアフィルタ3は、本体ケース1の吸気口4に位置している。送風手段2によって、室内の空気を吸気口4から本体ケース1内に吸気した空気は、エアフィルタ3を介して排気口5へと送風するものである。つまり、室内の空気をエアフィルタ3で清浄して、室内へ送風するものである。
図2、3に示すように、このエアフィルタ3は、プリーツ形状の濾材部10と、この濾材部10をプリーツ形状に保持する形状保持部11とから形成している。
エアフィルタ3は、平板形状の濾材部10をプリーツ形状、すなわち波形に折り曲げたものである。形状保持部11は、ロの字形状の枠部12と、この枠部12と濾材部10との間に設けた接着部材13とから形成している。つまり、枠部12は、プリーツ形状の濾材部10周縁に位置し、接着部材13によって、プリーツ形状の濾材部10を枠部12に固定している。
濾材部10は、基材部15と、この基材部15へ送風される空気流の上流側面に設けた細繊維層16と、細繊維層16を保護する保護層17とを備えている。
次に、細繊維層16について説明する。
本実施形態における特徴は、エアフィルタ3の細繊維層16にある。つまり、基材部15の空気流の上流側で、保護層17に覆われた細繊維層16の目付量が、羽根8近傍の中央部で多く、遠方の上下端部で少なくなっていることを特徴とする点である。
すなわち、プリーツ形状の濾材部10と、この濾材部10をプリーツ形状に保持する形状保持部11とを設け、濾材部10は、基材部15と、この基材部15へ送風される空気流の上流側面に設けた細繊維層16と、細繊維層16を保護する保護層17から形成したので、細繊維層16によって細孔が小さくなり捕集効率が向上すると共に、濾材部10をプリーツ形状にすることにより、細繊維層16の表面積が増加するので圧力損失の増加を抑制することができるものである。
しかし、細繊維層16の目付量が一定であると、プリーツ形状に保持されたエアフィルタ3の圧力損失が均一となり、遠心送風ファンである羽根8から離れた位置のエアフィルタ3の上下端部では中央部よりも風量が少なくなり、エアフィルタ3を効果的に利用できなくなる。これにより、エアフィルタ3の圧力損失の増加と集塵効率の低下が生じている。
そこで、細繊維層の目付量を少なくとも向かい合う一組の両端部である上下端部よりも中央部で多くすることにより、エアフィルタ3上下端部の圧力損失が低下し、風量が増加する。その結果、エアフィルタ3の圧力損失が低下するとともに集塵効率が向上するので、フィルタ全体を効率的に利用できるようになる。
細繊維層16は、公知の高分子ポリマーを後述する電界紡糸法や溶融紡糸法などの加工技術により加工した平均繊維径50〜1000nmの繊維からなる。平均繊維径50〜1000nmの繊維は一般的にナノファイバーと称され、繊維径が細いため、繊維同士の隙間が小さくなり、集塵効率が向上する。さらには、繊維同士の隙間が小さいにも関わらず、スリップフロー効果と称される効果により、圧力損失の増加を防ぐことが出来る。すなわち、同じ集塵効率のナノファイバーからなる濾材と1000nmを超える繊維からなる濾材の圧力損失を比較すると、ナノファイバーからなる濾材の方が、圧力損失が小さい。
公知の電界紡糸法や溶融紡糸法などの加工技術では、平均繊維径が10nm未満の紡糸が困難であり、平均繊維径が1000nmを超えた繊維は、繊維同士の隙間が大きくなるため、集塵効率の向上を向上させるためには目付量を増やしたり、厚みを増やしたりせねばならず、それにより圧力損失を増大してしまい、本発明には不向きである。また、細繊維層16を形成する繊維の形状は特に限定されないが、電界紡糸法などの公知の加工方法を利用すると、断面は概ね円形あるいは楕円形となる。
公知の電界紡糸法により細繊維層16を作製する場合、高分子ポリマーを溶媒に溶解させた高分子ポリマー溶液を用いる必要がある。公知の高分子ポリマーとして、ポリアクリロニトリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ−m−フェニレンテレフタレート、ポリ−p−フェニレンイソフタレート、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸メチル、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロピレン共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン−アクリレート共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニルアルコール、ポリアリレート、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、アラミド、ポリイミドベンザゾール、ポリベンゾイミダゾール、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリウレタン、セルロース化合物、ポリペプチド、ポリヌクレオシド、ポリヌクレオチド、タンパク質、酵素や、それらの混合物を用いることができる。
ここで、高分子ポリマーとしては、入手の容易性や取り扱い易さという観点から、ポリアクリロニトリルが好ましい。
また、高分子ポリマーを溶解させる溶媒としては、高分子ポリマーと相溶性があり、溶解させることが出来れば特に限定されない。これらの溶媒としては、水、アルコール類、有機溶剤等が挙げられ、具体的なアルコール類や有機溶剤としては、アセトン、クロロホルム、エタノール、イソプロパノール、メタノール、トルエン、テトラヒドロフラン、ベンゼン、ベンジルアルコール、1,4−ジオキサン、プロパノール、四塩化炭素、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、塩化メチレン、フェノール、ピリジン、トリクロロエタン、酢酸などの揮発性の高い溶媒や、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、1−メチル−2−ピロリドン(NMP)、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、アセトニトリル、N−メチルモルホリン−N−オキシド、ブチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、ジエチルカーボネート、ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジオキソラン、エチルメチルカーボネート、メチルホルマート、3−メチルオキサゾリジン−2−オン、メチルプロピオネート、2−メチルテトラヒドロフラン、スルホランなどの揮発性が相対的に低い溶媒が挙げられる。または、上記溶剤を2種以上混合させて用いることも可能である。
なお、高分子ポリマーとしてポリアクリロニトリルを選択した場合、溶媒としては、DMFが好ましく挙げられる。また、高分子ポリマーとして、ポリビニルアルコールやポリエチレンオキサイドを選択した場合、溶媒としては水が好ましく挙げられる。
また、細繊維層16の目付量は0.1〜10.0g/m2が好ましい。このときの細繊維層16の平均の厚みは、充填状態にもよるが、5μm程度と本発明者らは推察している。
基材部15は、後述する細繊維層16を支持する支持体となる部材である。基材部15及び保護層17は、スパンボンド法、乾式または湿式法、メルトブローン法、スパンボンド法、エアレイド法などにより製造されたパルプ繊維、樹脂繊維、炭素繊維および無機繊維、またはそれらの少なくとも1つを含んでいる不織布から構成される。
また、基材部15を構成する繊維の平均径は、1〜30μm程度が好ましい。平均繊維径が1μm以下であると強度が弱く、30μm以上であると繊維同士の空間が大きくなり、細繊維層16を形成する平均繊維径50〜1000nmの繊維が基材部15の深くまで入り込み、圧力損失を増大させるためである。
繊維の材質、形状、長さについては特に限定されないが、剛性が低すぎるとプリーツ加工が困難になり、生産性が低下するので、プリーツ加工に耐えられる程度の剛性があれば良く、例えばガラス繊維などが好ましい。
保護層17は、後述する細繊維層16を保護する部材である。保護層17が、低融点樹脂材料を含むものであれば、低温加熱によって保護層17が溶融し、基材部15と細繊維層16と保護層17の3層を接着し、濾材部10を一体化できるという効果を奏する。低融点樹脂材料を含む保護層17の例としては、低融点樹脂材料を含むスパンボンド不織布やサーマルボンド不織布、あるいは低融点樹脂材料をバインダとして用いた紙類などを用いることができる。
基材部15及び保護層17の目付量については特に限定されないが、目付量が多すぎると圧力損失が大きくなってしまうため、面風速5.3cm/s時の圧力損失が15Pa以下を実現できる程度で、かつ細繊維層16を支持できる程度の目付量があれば良い。また、集塵効率についても、特に限定されないが、上述した基材部15及び保護層17を選択する場合、結果的に1〜30%程度になると推察される。
本実施形態のエアフィルタ3は、以上説明したように、濾材部10と、この濾材部10をプリーツ形状に保持する形状保持部11とを設け、濾材部10は、基材部15と、この基材部15へ送風される空気流の上流側の面に設けた細繊維層16と、細繊維層16の目付量を少なくとも向かい合う一組の両端部より中央部で多いことを特徴とするエアフィルタであり、細繊維層16が50〜1000nmの平均繊維径と通常の繊維径(2〜20μm程度)より細いため、低圧力損失・高集塵効率のプリーツ状エアフィルタを実現できる。
次に、本実施形態のエアフィルタ3の製造方法の一例について説明する。
ここで、エアフィルタの製造方法について説明する。図4に示すように、製造設備は、基材部15を載せて水平方向へ搬送する搬送手段18と、この搬送手段18の上方に位置するノズル19と、搬送手段18の下面である裏面側に位置した電極板20とから構成している。
ノズル19は、搬送手段18によって搬送される平板状の基材部15の上面である表面側に細繊維を放出するものである。このノズル19は、基材部15の搬送方向に配置され、電極板20は、略長方形形状で、ノズル19に対向配置したものである。
濾材部10の製造は、まず、平板形状の基材部15を搬送手段18によって搬送させながら、ノズル19から細繊維を基材部15に向かって放出する。図5に示すように、ノズル19には、+20KV程度の電圧を、電極板20には搬送方向に対して垂直方向に基材部15の中央部から端部にかけて段階的に−10〜0KV程度の電圧を印加する。この電位差によって、ノズル19から放出した細繊維が基材部15の表面に付着し、細繊維層16を形成させていく。ここで、電極板20に−10KV程度の電圧を印加したときと0KVのときでは放出した細繊維の広がりが異なっており、−10KV程度印加したときは細繊維の広がりが小さく、0KV程度のときは広くなるので、−10KV程度印加したときは単位面積当たりの目付量が多くなる。つまり、目付量の多い中央部を作製するときは−10KV程度印加し、目付量の少ない端部を作製するときは0KV程度印加することにより、図6のように両端部より中央部で多い細繊維層16を形成する。
また、目付量を放射状に四つの端部より中央部で多くする場合は、搬送方向に対して垂直方向に基材部15の中央部から端部にかけて段階的に電圧を印加することに加え、濾材部10の中心で印加電圧の絶対値が最大に、両端で最小になるよう搬送方向に沿って電圧を緩やかに変化させながら印加する。これにより、中央部から端部へ放射状に目付量が減少する細繊維層16を形成する。
他の手法として、細繊維の紡糸量を濾材部10の中心で多く、両端で少なくなるよう搬送方向に沿って緩やかに変化させてもよい。ただし、この手法では紡糸量が多くなると液ダレが生じてしまい、生産性が悪くなる可能性がある。
(第2実施形態)
本発明における加湿機能付き空気清浄装置の第2実施形態について説明する。第1実施形態と同様の作用効果を有する構成については同一符号を用い、詳細な説明は省略する。なお、以下に説明する内容は本発明実施の一例に過ぎず、これに限定されるものではない。
図7は本発明の第2実施形態における加湿機能付き空気清浄装置の本体構成を示す概略断面図である。
図7に示すように、例えば第1実施形態における空気清浄経路に、送風手段2によって送風される空気を加湿する加湿手段21が介在されている。すなわち、本体ケース1の下部に水を貯留する略桶形状の加湿トレイ22と加湿に使用される水を貯留するための図示しない加湿タンクが配置されており、加湿トレイ22の内部空間には加湿手段21が立設され、この加湿手段21はエアフィルタ3と送風手段2の間に配置されている。
このとき、本体ケース1の吸気口4から吸い込まれてエアフィルタ3を通過した空気の一部または全部がこの加湿手段21を通過して加湿され、送風手段2によって本体ケース1外部へと排出される。このようにして、本発明の加湿機能付き空気清浄装置は、本体ケース1に吸い込んだ空気を空気清浄するとともに空気の加湿を行うことができるものである。
ここで、加湿手段21として、例えば、吸水性のある不織布を蛇腹状に折り曲げたものや少なくとも一部に耐水性および吸水性のある合成繊維を使用して編んで作成した立体編物の一端を加湿トレイ22に貯留した水に沈めて吸水させ、これに空気を通過させて水が気化する作用により加湿を行う方法や、耐水性のある合成繊維を編みこんで作製して保水性を持たせた立体編物を電動機等の駆動手段によって加湿トレイ22に貯留した水への浸水と取出しを定期的に繰り返すようにし、この立体編物に空気を通過させて水が気化する作用により加湿を行う方法、または、円盤状の回転部材をその円盤面を略水平となるように配置し、円盤中心を通り円盤面に垂直な方向を回転軸として回転させ、この回転部材の上面に加湿トレイ22に貯留された水を供給し、回転による遠心力によって水を微細な水滴に分裂させ、この微細な水滴に対して空気を当てるように通過させ水滴を気化させて加湿を行う方法、超音波領域の振動数で振動する超音波振動子を加湿トレイ22に貯留した水に水没するように配置し、この超音波振動子の振動によって水を微細な水滴に分裂させ、この微細な水滴に対して空気を当てるように通過させて水滴を気化させて加湿を行う方法、電熱線またはセラミックヒータなどの発熱素子によって加湿トレイ22に貯留した水を加熱し、蒸発した水蒸気と空気を混合させることによって加湿を行う方法などがあげられる。
このように、空気清浄装置の空気清浄経路内に加湿手段を備えた加湿機能付き空気清浄装置において本発明のエアフィルタを用いることにより、加湿フィルタ近傍のフィルタ下部における風量が増加するため、加湿能力を向上することができる。
以上のように、本発明のエアフィルタは、低圧力損失・高集塵効率であるため、家庭用または業務用の空気清浄装置において、ホコリや花粉などのアレルゲンを除去する空気清浄フィルタとして利用することができる。
1 本体ケース
2 送風手段
3 エアフィルタ
4 吸気口
5 排気口
6 風向ルーバー
7 ケーシング
8 羽根
9 電動機
10 濾材部
11 形状保持部
12 枠部
13 接着部材
15 基材部
16 細繊維層
17 保護層
18 搬送手段
19 ノズル
20 電極板
21 加湿手段
22 加湿トレイ

Claims (11)

  1. 四角板状の濾材部と、この濾材部をプリーツ形状に保持する形状保持部とを設け、
    前記濾材部は、基材部と、この基材部へ送風される空気流の上流側の面に設けた細繊維層と、この細繊維層を覆う保護層から形成され、
    前記細繊維層の目付量が前記濾材部の少なくとも向かい合う一組の両端部より中央部で多いことを特徴とするエアフィルタ。
  2. 前記細繊維層の目付量をプリーツ形状の折目線方向に沿って中央部で多く、端部で少なくしていることを特徴とする請求項1に記載のエアフィルタ。
  3. 前記細繊維層の目付量をプリーツ形状の折目線に対して略垂直方向に沿って中央部で多く、端部で少なくしていることを特徴とする請求項1に記載のエアフィルタ。
  4. 細繊維層の目付量が0.1〜10.0g/m2であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のエアフィルタ。
  5. 細繊維層が50〜1000nmの平均繊維径から構成されたことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のエアフィルタ。
  6. 基材部及び保護層が、スパンボンド法、乾式または湿式法、メルトブローン法、スパンボンド法、エアレイド法などにより製造されたパルプ繊維、樹脂繊維、炭素繊維および無機繊維、またはそれらの少なくとも1つを含んでいる不織布を含む、請求項1から5のいずれか1つに記載のエアフィルタ。
  7. 保護層が、低融点樹脂材料を含む請求項1から6のいずれか1つに記載のエアフィルタ。
  8. 請求項1から7のいずれか1つに記載のエアフィルタの細繊維層が高分子の有機溶剤溶液を用いて静電紡糸法によって形成されたものであることを特徴とするエアフィルタの製造方法。
  9. 請求項1から7のいずれか1つに記載のエアフィルタの製造方法であって、
    平板状の基材部の表面側に細繊維を放出するノズルを前記基材部の搬送方向に配置し、
    裏面側に電極板を対向配置し、
    前記電極板の電位を前記基材部の搬送方向に対して略垂直方向に段階的に変化し、
    前記ノズルで前記基材部の全表面に細繊維層を形成することで、
    前記細繊維層の目付量が少なくとも向かい合う一組の両端より中央部で多い細繊維層を形成するエアフィルタの製造方法。
  10. 吸気口と排気口を備えた本体ケースと、
    この本体ケース内に設けた送風手段と、
    前記本体ケースの前記吸気口に、
    請求項1から7のいずれか1つに記載のエアフィルタが装着された空気清浄装置。
  11. 請求項10の空気清浄装置の空気清浄経路内に加湿手段を備えた加湿機能付き空気清浄装置。
JP2012057031A 2011-07-13 2012-03-14 エアフィルタとその製造方法、およびこのエアフィルタを装着した空気清浄装置 Expired - Fee Related JP6028217B2 (ja)

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