JP6145699B2 - エアフィルタ濾材およびエアフィルタとそれを用いた空気清浄装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エアフィルタ濾材およびエアフィルタとそれを用いた空気清浄装置に関するものである。
従来の例えば空気清浄装置に用いられているエアフィルタ濾材は、基材層と、この基材層の表面上に設けた細繊維層とを備え、前記基材層は、第1の繊維径を有する第1の繊維を積層した構成とし、前記細繊維層は、第2の繊維径を有する第2の繊維を、前記基材層の表面上に積層した構成とし、前記基材層を構成する第1の繊維の第1の繊維径を、前記細繊維層を構成する第2の繊維の第2の繊維径よりも太くするとともに、前記基材層は、その裏面側の密度よりも表面側の密度を低くした構成となっていた(これに関係する先行文献としては下記特許文献1が存在する)。
特開2010−274144号公報
上記従来例によれば、基材層の表面上に細繊維層を設けているので、微細な埃なども捕集することができるようになる。
また、前記基材層は、その裏面側の密度よりも表面側の密度を低くしたもので、細繊維層で捕集できなかった微細な埃などを、この基材層の裏面側で捕集し、また圧力損失の上昇を抑制出来るとしている。
しかしながら、基材層を構成する第1の繊維は、前記細繊維層を構成する第2の繊維に比べて、その繊維径が極めて大きく、したがって、細繊維層で捕集できなかった微細な埃などを、この基材層の裏面側で捕集することは現実的には殆ど起こりえない。
むしろ、このように基材層の表面側の密度を低くすると、この基材層を構成する第1の繊維が積層されたことによって形成される目(平面視)が大きな目の状態となり、その結果、この第1の繊維に積層される前記細繊維層を形成する第2の繊維は、この大きな目の中で、弛んだ状態で積層されることが多くなり、その結果、第2の繊維によって形成される目(側面視)が大きくなるので、エアフィルタ濾材としての集塵効率が低下してしまう。
つまり、このような細繊維層を有するエアフィルタ濾材における集塵効率は、この細繊維層の形成状態がもっとも大きな影響を与えるもので、この細繊維層が大きな目となると、エアフィルタ濾材としての集塵効率が低下してしまうのである。
そこで、本発明は、集塵効率を向上させることを目的とする。
そして、この目的を達成するために、本発明は、基材層と、この基材層の表面上に設けた細繊維層と、この細繊維層の表面上に設けた保護層とを備え、前記基材層は、第1の繊維径を有する第1の繊維を積層した構成とし、前記細繊維層は、第2の繊維径を有する第2の繊維を、前記基材層の表面上に積層した構成とし、前記基材層を構成する第1の繊維の第1の繊維径を、前記細繊維層を構成する第2の繊維の第2の繊維径よりも太くするとともに、前記基材層は、その表面側の密度よりも裏面側の密度を低くしたエアフィルタ濾材において前記保護層は、第3の繊維径を有する第3の繊維を積層した構成とし、前記保護層を構成する第3の繊維の第3の繊維径は、前記基材層を構成する第1の繊維の第1の繊維径よりも細く、前記細繊維層を構成する第2の繊維の第2の繊維径よりも太くし、これにより初期の目的を達成するものである。
また、基材層と、この基材層の表面上に設けた細繊維層と、この細繊維層の表面上に設けた保護層とを備え、前記基材層は、第1の繊維径を有する第1の繊維を積層した構成とし、前記細繊維層は、第2の繊維径を有する第2の繊維を、前記基材層の表面上に積層した構成とし、前記基材層を構成する第1の繊維の第1の繊維径を、前記細繊維層を構成する第2の繊維の第2の繊維径よりも太くするとともに、前記基材層は、その表面側の密度よりも裏面側の密度を低くしたエアフィルタ濾材において、前記基材層の厚みが、保護層の厚みより厚くし、これにより初期の目的を達成するものである。
以上のように本発明は、基材層と、この基材層の表面上に設けた細繊維層と、この細繊維層の表面上に設けた保護層とを備え、前記基材層は、第1の繊維径を有する第1の繊維を積層した構成とし、前記細繊維層は、第2の繊維径を有する第2の繊維を、前記基材層の表面上に積層した構成とし、前記基材層を構成する第1の繊維の第1の繊維径を、前記細繊維層を構成する第2の繊維の第2の繊維径よりも太くするとともに、前記基材層は、その表面側の密度よりも裏面側の密度を低くしたエアフィルタ濾材において前記保護層は、第3の繊維径を有する第3の繊維を積層した構成とし、前記保護層を構成する第3の繊維の第3の繊維径は、前記基材層を構成する第1の繊維の第1の繊維径よりも細く、前記細繊維層を構成する第2の繊維の第2の繊維径よりも太くしたので、集塵効率を向上させることができる。
すなわち、本発明においては、前記基材層は、第1の繊維径を有する第1の繊維を積層した構成とし、前記細繊維層は、第2の繊維径を有する第2の繊維を、前記基材層の表面上に積層した構成とし、前記基材層を構成する第1の繊維の第1の繊維径を、前記細繊維層を構成する第2の繊維の第2の線径よりも太くするとともに、前記基材層は、その表面側の密度よりも裏面側の密度を低くした。
つまり、本発明では、基材層の表面側の密度を高くしたので、この基材層を構成する第1の繊維が積層されたことによって形成される目(平面視)が小さな目の状態となり、その結果、この第1の繊維に積層される前記細繊維層を形成する第2の繊維は、小さな目の基材層表面上で、張った状態で積層されることとなり、その結果、第2の繊維によって形成される目(側面視)が小さくなるので、エアフィルタ濾材としての集塵効率が高くなる。
つまり、このような細繊維層を有するエアフィルタ濾材における集塵効率は、この細繊維層の形成状態がもっとも大きな影響を与えるもので、この細繊維層が大きな目(側面視)となると、エアフィルタ濾材としての集塵効率が低下してしまうのである。
また、基材層と、この基材層の表面上に設けた細繊維層と、この細繊維層の表面上に設けた保護層とを備え、前記基材層は、第1の繊維径を有する第1の繊維を積層した構成とし、前記細繊維層は、第2の繊維径を有する第2の繊維を、前記基材層の表面上に積層した構成とし、前記基材層を構成する第1の繊維の第1の繊維径を、前記細繊維層を構成する第2の繊維の第2の繊維径よりも太くするとともに、前記基材層は、その表面側の密度よりも裏面側の密度を低くしたエアフィルタ濾材において、前記基材層の厚みが、保護層の厚みより厚くしたので、集塵効率を向上させることができる。
すなわち、プリーツ加工による構造的な圧力損失の増加を抑制するために、濾材部の厚みを薄くした場合において、基材層の厚みが厚いと、補強剤としての強度が十分となることにより、フィルタ形状の維持ができる。なお、保護層の厚みが厚いと、濾材での圧力損失が大きくなるので、好ましくない。
本発明の実施の形態を示すエアフィルタを備えた空気清浄装置の断面を示す構成図 同エアフィルタの斜視図 同濾材部の拡大斜視図 同濾材部の拡大断面を示す構成図 同細繊維層の拡大断面を示す構成図 (a)同基材層と細繊維層の境界部の斜視図、(b)表面側の密度が低い基材層と細繊維層の境界部の斜視図 同エアフィルタ濾材の製造方法を示す概略図 接着成分を設けた場合の同細繊維層の拡大断面を示す構成図 接着成分を設けた場合の同エアフィルタ濾材の製造方法を示す概略図
(実施の形態1)
以下本発明の実施の形態1を、添付図面を用いて説明する。
図1に示すように、本実施形態のエアフィルタを備えた空気清浄装置は、本体ケース1内に送風手段2とエアフィルタ3とを備えている。
本体ケース1は、略縦長箱形状で、この本体ケース1の前面側側面部に、略四角形状の吸気口4を設け、本体ケース1の天面部に、略四角形状の排気口5を備えている。この排気口5には、風向ルーバー6を設けている。
送風手段2は、本体ケース1の吸気口4と、排気口5との間の風路に設けられ、スクロール形状のケーシング7と、このケーシング7内に設けられた遠心送風ファンである羽根8と、この羽根8を回転させる電動機9とから形成している。
エアフィルタ3は、本体ケース1の吸気口4に位置している。送風手段2によって、吸気口4から本体ケース1内に吸気された室内の空気は、エアフィルタ3を介して排気口5へと送風するものである。つまり、室内の空気をエアフィルタ3で清浄して、室内へ送風されるものである。
エアフィルタ3は、図2、図3に示すように、プリーツ形状の濾材部10と、この濾材部10をプリーツ形状に保持すべく濾材部10の外周に設けた枠形状の形状保持部11とから形成している。形状保持部11は、ロの字形状の枠部12と、この枠部12と濾材部10との間に設けた接着部材13とから形成している。つまり、枠部12は、プリーツ形状の濾材部10周縁に位置し、接着部材13によって、プリーツ形状の濾材部10を枠部12に固定している。濾材部10がエアフィルタ濾材である。
プリーツ加工する前の濾材部10は、図4、図5に示すように、基材層14と、この基材層14へ送風される空気流の上流側面に設けた細繊維層15と、この細繊維層15を保護する保護層16とを備えている。
細繊維層15を構成する第2の繊維18の平均繊維径は100〜1000nmである。繊維径がナノメートルオーダーになると空気分子と細繊維表面との界面での相互作用に基づくスリップフロー効果と称される効果(空気が流れても流速がほとんど遅くならない)により、圧力損失の増加を抑制でき、さらには繊維径が細いため、繊維同士の隙間が小さくなるので、集塵効率が向上する。ここで、繊維径が100nm未満であると、自己支持性が乏しく、毛羽立ちが生じるため好ましくない。一方、繊維径が1000nm以上であると繊維同士の隙間が大きくなり、集塵効率が低下するので、好ましくない。
また、基材層14はガラス繊維、パルプ繊維、樹脂繊維、炭素繊維および無機繊維の少なくとも1つを含んでいる繊維によって形成されており、基材層14の製法としては、スパンボンド法、乾式または湿式抄紙法、メルトブローン法、スパンボンド法、エアレイド法、サーマルボンド法などが挙げられる。特には、湿式抄紙法が好ましく、この製法により、基材層14は図5に示すように厚み方向で見た場合に、細繊維層15側からみて密から粗へ漸減するように密度勾配を持たせることができる。
基材層14の目付量は、10〜100g/mであることが好ましい。目付量が10g/m未満であると、基材層14の剛軟度が低下することにより、プリーツ加工の生産性の低下やフィルタ形状の維持が困難になり、100g/m以上であると、基材層14の圧力損失が大きくなるため、エアフィルタ3の圧力損失が大きくなり、細繊維層15の低圧力損失特性が薄れてしまうので、好ましくない。
基材層14を構成する第1の繊維17の平均繊維径は、1〜50μmであることが好ましい。平均繊維径が1μm未満であると、単繊維の強度が低く、補強材としての強度が不十分となり、50μm以上であると、基材層14の厚みが厚くなり、プリーツ加工による構造的な圧力損失が大きくなるので、好ましくない。
基材層14の厚みは、保護層16の厚みよりも厚いほうが好ましい。プリーツ加工による構造的な圧力損失の増加を抑制するために、濾材部10の厚みを薄くした場合において、基材層14の厚みが薄いと、補強剤としての強度が不十分となることにより、フィルタ形状の維持が困難になり、保護層16の厚みが厚いと、濾材での圧力損失が大きくなるので、好ましくない。
保護層16は細繊維層15を保護する部材である。保護層16を構成する第3の繊維は、基材層14と同じ材質であっても良いし、熱溶融性の樹脂繊維などを用いても良い。熱溶融性の繊維を用いた場合には、加熱によって保護層16が溶融し、基材層14と細繊維層15と保護層16の3層を接着し、濾材部10を一体化できるという効果を奏する。低融点樹脂材料を含む保護層16の例としては、低融点樹脂材料を含むスパンボンド不織布やサーマルボンド不織布、あるいは低融点樹脂材料をバインダとして用いた紙類などを用いることができる。
また、保護層16を構成する第3の繊維の平均繊維径は、1〜10μmであることが好ましい。平均繊維径が1μm未満であると、自己支持性が乏しく、保護層16を形成するためには目付量が多い必要があり、その結果、圧力損失が大きくなるので、好ましくない。一方、10μm以上であると、保護層16の捕集効率が低下するので、好ましくない。好ましい繊維径は、2〜6μmである。これにより、低圧力損失でありながら、大きな粉塵を上流で捕集できるため、長期使用時におけるエアフィルタ3の圧力損失の増加を抑制できる。
保護層16は、圧力損失が1〜10Pa程度で、空気の流入を妨げないものが好ましい。圧力損失が10Pa以上であると、エアフィルタ3の圧力損失が大きくなり、細繊維層15の低圧力損失特性が薄れてしまうので、好ましくない。
本実施形態における特徴は、図5に示すように、基材層14と、この基材層14の表面上に設けた細繊維層15と保護層16で濾材部10を構成し、基材層14を構成する第1の繊維17の繊維径を、細繊維層15を構成する第2の繊維18の繊維径よりも太くするとともに、基材層14は、その表面側の密度よりも裏面側の密度を低くした構成としたことである。
すなわち、基材層14の表面側の密度を高くしたので、この基材層14を構成する第1の繊維17が積層されたことによって形成される目(平面視)が小さな目の状態となるので、この第1の繊維17上に積層される細繊維層15を形成する第2の繊維18は、この小さな目の中で、細繊維層15としても小さな目(側面視)となり、その結果として、エアフィルタ3としての集塵効率が高くなる。
つまり、このような細繊維層15を有するエアフィルタ3における集塵効率は、この細繊維層15の形成状態がもっとも大きな影響を与えるもので、この細繊維層15が大きな目となると、エアフィルタ3としての集塵効率が低下してしまうのである。
図6(a)に示すように、小さな目の基材層14の表面上に、細繊維層15を形成すると、細繊維層15を形成する第2の繊維18は、小さな目の基材層14表面上で、張った状態で積層されることとなり、その結果、細繊維が基材層14の大きな目に入り込むことがないため、均一な細繊維層15を得ることができるので、細繊維層15の目を小さい状態に保つことができることとなり、その結果、集塵効率が高くなるのである。
一方、図6(b)に示すように、大きな目の基材層14に、小さな目の細繊維層15を形成しようとすると、細繊維層15を形成する第2の繊維18が、基材層14の大きな目に入り込むことが多くなり、その結果、細繊維層15を構成する第2の繊維18が弛んだ状態になるため、細繊維層15が不均一になるので、第2の繊維18によって形成される目(側面視)が大きくなり、これにより、集塵効率が低下する。
細繊維層15を構成する第2の繊維18は、ナノオーダーの繊維径を有する方法であれば特に限定されないが、基材層14表面に細繊維層15を積層することから、静電紡糸法によって形成されることが好ましい。この方法は、溶液に高電圧を印加し、溶液を噴霧することで、細繊維層15を形成させる方法であり、得られる細繊維層15を構成する第2の繊維18の繊維径は、印加電圧、溶液濃度などに依存し、これらの条件を調整することで任意の繊維径を得ることができる。
公知の静電紡糸法により作製される細繊維層15を構成する第2の繊維18の材質は、溶媒に溶解できるものであれば良い。例えば、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルスルフォン(PES)、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸メチル、ポリフッ化ビニリデン(FVDF)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、アラミド、ポリイミドベンザゾール、ポリグリコール酸(PGA)、ポリ乳酸(PLA)、ポリウレタン(PU)、セルロース化合物、ポリペプチド、ナイロン66などのナイロン系、タンパク質などの高分子ポリマーを溶液化したもの、及びアルミナや酸化チタンなどの無機材料をゾル化したものであってもよい。
また、高分子ポリマーを溶解させる溶媒としては、高分子ポリマーと相溶性があり、溶解させることが出来れば特に限定されない。これらの溶媒としては、水、アルコール類、有機溶剤等が挙げられ、具体的なアルコール類や有機溶剤としては、アセトン、クロロホルム、エタノール、イソプロパノール、メタノール、トルエン、テトラヒドロフラン、ベンゼン、ベンジルアルコール、1,4−ジオキサン、プロパノール、四塩化炭素、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、塩化メチレン、フェノール、ピリジン、トリクロロエタン、酢酸などの揮発性の高い溶媒や、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、1−メチル−2−ピロリドン(NMP)、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、アセトニトリル、N−メチルモルホリン−N−オキシド、ブチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、ジエチルカーボネート、ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジオキソラン、エチルメチルカーボネート、メチルホルマート、3−メチルオキサゾリジン−2−オン、メチルプロピオネート、2−メチルテトラヒドロフラン、スルホランなどの揮発性が相対的に低い溶媒が挙げられる。
次に、本実施形態のエアフィルタ3の製造方法の一例について説明する。
図7に示すように、製造設備は、基材層14を載せて水平方向へ搬送する搬送手段19と、この搬送手段19の上方に位置するノズル20とから構成されている。
ノズル20は、搬送手段19によって搬送される平板状の基材層14の上面である表面上に細繊維層15を形成するために高分子ポリマー溶液を吹き付けるものである。
エアフィルタ3の製造は、平板形状の基材層14を搬送手段19によって搬送させながら、ノズル20から細繊維層15を形成するために高分子ポリマー溶液を基材層14に向かって放出する。ここで、ノズル20には、+20KV程度の電圧が印加され、搬送手段19はアース処理をしており、この電位差によって、ノズル20から放出した高分子ポリマー溶液が細繊維層15を形成する第2の繊維18へと繊維化されながら、基材層14の表面に付着し、積層することで細繊維層15を形成させていく。
次に、細繊維層15の表面上に保護層16を積層し、各層を接着し、一体化させる。接着方法は、カレンダー加工や熱オーブンによる接着が好ましい。例えば、カレンダー加工による熱圧着の場合には、加熱温度、圧力などを適宜選択することで、接着強度を調整できる。
次に、折り曲げ機(図示せず)によって、濾材部10を、プリーツ形状に折り、最後に、接着部材13によって、プリーツ形状の濾材部10を枠部12に固定するものである。接着部材13には、例えば、ホットメルト樹脂や各種の接着剤によって、プリーツの頂点のみをつなぎとめるなどの方法を用いれば、エアフィルタ3の表面積を確保しつつ、形状を固定することができる。
(実施の形態2)
本発明における実施の形態2について、図面を参照しながら説明する。実施の形態1と同様の作用効果を有する構成については同一符号を用い、詳細な説明は省略する。なお、以下に説明する内容は本発明実施の一例に過ぎず、これに限定されるものではない。
図8は本発明の実施の形態2における接着成分を設けた場合の同細繊維層の拡大断面を示す構成図である。
図8に示すように、接着成分21は基材層14表面上に、細繊維層15は前記基材層14表面上と接着成分21上に設けられ、基材層14と細繊維層15と保護層16の3層が熱及び圧着のどちらか、あるいは両方の方法により接着されている。これにより、細繊維層15を構成する第2の繊維18が接着成分21に埋まるため、第2の繊維18同士を強固に接着でき、細繊維層15間における剥離を防ぐことができるので、第2の繊維18の切断や片寄りによる細孔の破損が生じ難く、高い集塵効率を維持できるという効果を奏する。
さらに、接着成分21が細繊維層15を貫通し、保護層16とも接触するようになり、保護層16に接着効果を持たせることなく濾材の一体化が可能となるので、第2の繊維18の細孔を閉塞する箇所を減少でき、圧力損失の増加を抑えることができるという効果を奏する。
また、上述したように接着成分21が細繊維層15を貫通していなくても良く、基材層14と細繊維層15、保護層16と細繊維層15がそれぞれ接着成分21により接着されていても良い。これにより、細繊維層15を構成する第2の繊維18が接着成分21を介して基材層14と保護層16とにそれぞれ接着できるため、基材層14と細繊維層15、保護層16と細繊維層15との剥離を防ぐことができるので、第2の繊維18の片寄りによる細孔の破損が生じ難くなる結果、無数の細孔を維持することができ、高い集塵効率を維持できるという効果を奏する。
次に、本実施形態のエアフィルタ3の製造方法の一例について説明する。
図9に示すように、接着成分21を基材層14表面上に設ける場合は、ノズル20の上方に接着成分21を吐出する接着成分吐出ノズル22を設置した構成となる。
この場合は、平板形状の基材層14を搬送手段19によって搬送させながら、接着成分吐出ノズル22から接着成分21を基材層14に向かって放出し、接着成分21を基材層14に付着させる。続いてノズル20から第2の繊維18を基材層14及び接着成分21に向かって放出することで、基材層14及び接着成分21の表面に第2の繊維18が付着し、細繊維層15を形成させていく。また、接着成分21が基材層14表面に設けられていると、基材層14単独の場合に比べ第2の繊維18との接着面積が増大するので、基材層14と第2の繊維18との接着力が増加し、製造時における基材層14と細繊維層15との剥離が生じ難くなる。
以上のように本発明のエアフィルタ濾材は、低圧力損失・高集塵効率であるため、家庭用または業務用の空気清浄装置において、ホコリや花粉などのアレルゲンを除去するエアフィルタとして利用することができる。
1 本体ケース
2 送風手段
3 エアフィルタ
4 吸気口
5 排気口
6 風向ルーバー
7 ケーシング
8 羽根
9 電動機
10 濾材部
11 形状保持部
12 枠部
13 接着部材
14 基材層
15 細繊維層
16 保護層
17 第1の繊維
18 第2の繊維
19 搬送手段
20 ノズル
21 接着成分
22 接着成分吐出ノズル

Claims (9)

  1. 基材層と、この基材層の表面上に設けた細繊維層と、この細繊維層の表面上に設けた保護層とを備え、前記基材層は、第1の繊維径を有する第1の繊維を積層した構成とし、前記細繊維層は、第2の繊維径を有する第2の繊維を、前記基材層の表面上に積層した構成とし、前記基材層を構成する第1の繊維の第1の繊維径を、前記細繊維層を構成する第2の繊維の第2の繊維径よりも太くするとともに、前記基材層は、その表面側の密度よりも裏面側の密度を低くしたエアフィルタ濾材において前記保護層は、第3の繊維径を有する第3の繊維を積層した構成とし、前記保護層を構成する第3の繊維の第3の繊維径は、前記基材層を構成する第1の繊維の第1の繊維径よりも細く、前記細繊維層を構成する第2の繊維の第2の繊維径よりも太くしたエアフィルタ濾材。
  2. 細繊維層が100〜1000nmの平均繊維径から構成されたことを特徴とする請求項1に記載のエアフィルタ濾材。
  3. 基材層と、細繊維層と保護層の3層が接着成分により接着されていることを特徴とする請求項1または2に記載のエアフィルタ濾材。
  4. 接着成分は基材層表面上に、細繊維層は前記基材層表面上と接着成分上に設けられ、基材層と細繊維層と保護層の3層が加熱及び圧着のどちらか、あるいは両方の方法により接着されていることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載のエアフィルタ濾材。
  5. 基材層と、この基材層の表面上に設けた細繊維層と、この細繊維層の表面上に設けた保護層とを備え、前記基材層は、第1の繊維径を有する第1の繊維を積層した構成とし、前記細繊維層は、第2の繊維径を有する第2の繊維を、前記基材層の表面上に積層した構成とし、前記基材層を構成する第1の繊維の第1の繊維径を、前記細繊維層を構成する第2の繊維の第2の繊維径よりも太くするとともに、前記基材層は、その表面側の密度よりも裏面側の密度を低くしたエアフィルタ濾材において、前記基材層の厚みが、保護層の厚みより厚いことを特徴とするエアフィルタ濾材。
  6. 基材層を構成する第1の繊維は、ガラス繊維、パルプ繊維、樹脂繊維、炭素繊維および無機繊維の少なくとも1つを含繊維によって形成している請求項1からのいずれか1つに記載のエアフィルタ濾材。
  7. 保護層を構成する第3の繊維は、ガラス繊維、パルプ繊維、樹脂繊維、炭素繊維および無機繊維の少なくとも1つを含繊維によって形成している請求項1からのいずれか1つに記載のエアフィルタ濾材。
  8. 請求項1からのいずれか1つに記載のエアフィルタ濾材をプリーツ形状固定しているエアフィルタ。
  9. 請求項に記載のエアフィルタを送風路に配置した空気清浄装置。
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