JP2013030403A - 電池モジュールの冷却装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電池の発熱温度分布にばらつきがあっても、均等に電池を冷却できるように工夫した電池モジュールの冷却装置を提供する。
【解決手段】冷却ユニット10Aの冷媒流通空間10aには、入口10e側と出口10f側とを水密に仕切るとともに、冷媒流通空間10aの他側で、入口10e側の冷媒を出口10f側にUターンさせる仕切り壁10hが形成されている。仕切り壁10hは、電池2の発熱温度の高い部分の冷媒流通空間10aの幅W1を、電池2の発熱温度の低い部分の冷媒流通空間10aの幅W2よりも広くなるように設定されている。冷媒の入口10eは、冷媒流通空間10aの幅W1の広い側に設けられ、冷媒の出口10fは、冷媒流通空間10aの幅W2の狭い側に設けられている。
【選択図】図5
【解決手段】冷却ユニット10Aの冷媒流通空間10aには、入口10e側と出口10f側とを水密に仕切るとともに、冷媒流通空間10aの他側で、入口10e側の冷媒を出口10f側にUターンさせる仕切り壁10hが形成されている。仕切り壁10hは、電池2の発熱温度の高い部分の冷媒流通空間10aの幅W1を、電池2の発熱温度の低い部分の冷媒流通空間10aの幅W2よりも広くなるように設定されている。冷媒の入口10eは、冷媒流通空間10aの幅W1の広い側に設けられ、冷媒の出口10fは、冷媒流通空間10aの幅W2の狭い側に設けられている。
【選択図】図5
Description
本発明は、電池モジュールの冷却装置に関する。
従来、電池モジュールの冷却装置としては、複数の電池を配列して収納した筐体内で、複数の電池に沿うように、内部に冷媒を有する冷却パイプを設けたものがある(特許文献1参照)。
前記のような電池モジュールは、自動車等のモータ駆動用電源として用いるものであり、前記冷却パイプは、充・放電時等に電池が発熱しても高温とならないように冷却するものである。
特許文献1の冷却パイプは、電池が所定の温度以上に上昇したときに溶解する材料でなっている。そして、ある電池に異常が生じて発熱した際に、冷却パイプが溶けて内部から流出した冷媒で、その電池を迅速に冷却することで、他の電池に対する熱影響を抑制するというものである。
ところで、前記のような電池モジュールの電池は、通常の構成においては、上下方向の中間付近の発熱温度が、正極側且つ負極側に向かった端面より高くなるという傾向になる。
また、電池の正極、または、負極のいずれか一方の電極側に、過電流時に溶断するヒューズが配置されている場合には、ヒューズが配置された電極側の発熱温度は、ヒューズの発熱温度も加わって、上下方向の中間付近の温度と同等に高くなるという傾向になる。
そこで、電池の発熱温度分布にばらつきがあっても、均等に電池を冷却できるようにしたいという要望があった。
本発明は、前記要望に応えるためになされたもので、電池の発熱温度分布にばらつきがあっても、ほぼ均等に電池を冷却できるように工夫した電池モジュールの冷却装置を提供することを目的とするものである。
前記課題を解決するために、本発明は、複数の収納穴が所定の間隔を隔てて平行配列状態に形成されたブロックを備え、前記ブロックの各収納穴に、電池がそれぞれ収納されてなる電池モジュールの冷却装置において、前記ブロックの電池の側面に沿った面に密着されて、内部に冷媒流通空間が形成された冷却ユニットが配置され、前記冷却ユニットの一側には、冷媒の入口と出口とが設けられ、前記冷却ユニットの冷媒流通空間には、前記入口側と出口側とを水密に仕切るとともに、冷媒流通空間の他側で、入口側の冷媒を出口側にUターンさせる仕切り壁が形成され、前記仕切り壁は、前記電池の正極から負極に向いた軸方向で仕切るように設けられ、前記電池の発熱温度の高い部分の冷媒流通空間の幅を、前記電池の発熱温度の低い部分の冷媒流通空間の幅よりも広くなるように設定され、前記入口は、幅の広い冷媒流通空間側に設けられ、前記出口は、幅の狭い冷媒流通空間側に設けられていることを特徴とする電池モジュールの冷却装置を提供するものである。
前記各電池の正極、または、負極のいずれか一方の電極側に、発熱部品が配置され、前記幅の広い冷媒流通空間は、前記電池の上下方向の中間付近から前記発熱部品が配置された電極側に形成されている構成とすることができる。
前記幅の広い冷媒流通空間は、前記電池の上下方向の中間付近に形成されている構成とすることができる。
前記幅の広い冷媒流通空間は、前記各電池の中心部分が最大幅となり、隣り合う電池同士の中間部分がそれよりも狭い最小幅となるように、前記仕切り壁が蛇行状に形成されている構成とすることができる。
前記幅の広い冷媒流通空間における最小幅と最大幅とは、1:1〜1:3の範囲に設定されている構成とすることができる。
前記幅の広い冷媒流通空間における最大幅の冷媒流通空間には、前記冷媒を最大幅方向に誘導する誘導壁が形成されている構成とすることができる。
前記発熱部品は、過電流時に溶断するヒューズ、または、抵抗である構成とすることができる。
本発明によれば、ブロックの電池の側面に沿った面に密着させた冷却ユニットの冷媒流通空間に、入口から出口に向かって冷媒を流通させる。
このとき、仕切り壁によって、電池の発熱温度の高い部分の冷媒流通空間の幅を、電池の発熱温度の低い部分の冷媒流通空間の幅よりも広くなるように設定している。加えて、入口は、冷媒流通空間の幅の広い側に設け、出口は、冷媒流通空間の幅の狭い側に設けている。
したがって、入口から、冷媒流通空間の幅の広い側に供給された冷媒は、電池の発熱温度の高い部分をほぼ均等に冷却した後、吸熱作用で昇温された冷媒は、電池の発熱温度の低い部分をほぼ均等に冷却して、出口から排出されるようになる。
このように、電池の発熱温度分布にばらつきがあっても、均等となるように電池を冷却できるようになる。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明に係る電池モジュール1であり、(a)は組み立て斜視図、(b)は分解斜視図、(c)は変形例のブロック3の斜視図である。図2(a)は、図1(a)の電池モジュール1の正面図、同図(b)は、図1(a)の電池モジュール1の平面図である。
電池モジュール1は、複数本(本例では20本)の電池2と、各電池2をそれぞれ収納する収納穴3bを有するブロック3と、正極側ホルダー4および正極板5と、負極側ホルダー6および負極板7と、バスバー8とで構成されている。
電池2は、直径が約18mm、上下方向の長さが約65mm程度の円柱体であり、図では、上部が正極、下部が負極となっている。
ブロック3は、放熱性に優れた金属(例えばアルミニウム)のパイプ材3aを、例えば7本、6本、7本(計20本)で、それぞれ並列接合している。そして、6本の並列接合体の両側に、7本の並列接合体が千鳥状となるように配置して接合することで、ブロック化している(パイプブロック)。各パイプ材3aの穴は、各電池2をそれぞれ収納する収納穴3bとなる。
電池2は、正極が上向きで負極が下向きとなるように、ブロック3の各収納穴3bにそれぞれ収納した状態で、正極側ホルダー4と負極側ホルダー6をブロック3にそれぞれ取付ける。これにより、各電池2は、正極側ホルダー4と負極側ホルダー6で支持されるようになる。
その後、正極板5は各電池2の正極に接続し、負極板7は各電池2の負極に接続することで、電池モジュール1として組み立てられるようになる。
バスバー8は、図3のように、複数の電池モジュール1を直列接続するものである。例えば、1個の電池モジュール1の出力電圧を4Vとすれば、100個の電池モジュール1を直列接続することで、自動車等のモータ駆動用電源として400Vが得られることになる。
図4(a)は、ブロック3の片側の7本のパイプ材3aの並列接合体の平面図、同図(b)は、(a)の正面図である。この並列接合体には、複数の収納穴3bが所定の間隔を隔てて平行配列状態に形成されていることになる。
図5(a)は第1、第2実施形態の冷却ユニット10A,10Bの平面図、同図(b)は第1実施形態の冷却ユニット10Aの正面断面図である。
ブロック3の片側の7本のパイプ材3aの正面(電池2の側面に相当)の頂面には、内部に冷媒流通空間10aが形成された冷却ユニット10Aまたは10Bが密着されて配置されている。
冷却ユニット10Aまたは10Bは、7本のパイプ材3aの並列接合体の横幅と高さとほぼ同じ大きさの横長長方形状の平板状に形成され、放熱性に優れた金属(例えばアルミニウム)が好ましい。
図6は、第1実施形態の冷却ユニット10Aの背板10cを破断した斜視図である。なお、図4(a)(b)、図5(a)(b)、図6において、一点鎖線cは、電池2の中心部分を示している。
冷却ユニット10Aは、各パイプ材3aの正面の頂面に接触する内板10bと、この内板10bと冷媒流通空間10aを隔てて対向する背板10cと、内板10bと背板10cの外周囲を水密に封止する外周板10dとで構成されている。
冷却ユニット10Aの一側〔図5(a)(b)、図6では左側〕の側面には、冷媒(水または空気のような流体)の入口10eと出口10fとが設けられている。
冷却ユニット10Aの冷媒流通空間10aには、入口10e側と出口10f側とを水密に仕切るとともに、冷媒流通空間10aの他側〔図5(a)(b)、図6では右側〕で、入口10e側の冷媒を出口10f側にUターンさせるUターン部10gを有する仕切り壁10hが形成されている。
図6のように、ポンプ12で圧送される冷媒は、入口10eから、仕切り壁10hの下側の冷媒流通空間10aに供給され、この冷媒流通空間10aを流通しながらUターン部10gでUターンされる。そして、仕切り壁10hの上側の冷媒流通空間10aを流通した後、出口10fから排出され、熱交換機13等で冷却されると、再びポンプ12で圧送されるという循環サイクルを繰り返すようになる。
ここで、冷却ユニット10Aまたは10Bにより冷却されていない電池2は、図5(b)の右側の温度特性グラフに符号aで示したように、上下方向の中間付近の発熱温度が、正極側且つ負極側に向かった端面より高くなるという傾向になる。また、例えば電池2の負極側に、過電流時に溶断するヒューズや抵抗等の発熱部品が配置されている場合には、同図の温度特性グラフに符号bで示したように、負極側の発熱温度は、ヒューズの発熱温度も加わって、上下方向の中間付近の温度と同等に高くなるという傾向になる。
そこで、仕切り壁10hは、図7(b)(c)の基本例を参照すれば、電池2の発熱温度の高い部分の冷媒流通空間10aの幅W1を、電池2の発熱温度の低い部分の冷媒流通空間10aの幅W2よりも広くなるように設定する。
また、入口10eは、冷媒流通空間10aの幅W1の広い側に設け、出口10fは、冷媒流通空間10aの幅W2の狭い側に設ける。
具体的には、図5(b)は、電池2の負極側にヒューズが配置されている電池モジュール1に最適な冷却ユニット10Aであり、冷媒流通空間10aの幅W1の広い側は、電池2の上下方向の中間付近からヒューズが配置されている負極側に延在して形成されている。
また、冷媒流通空間10aの幅W1の広い側は、電池2の中心部分cが冷媒流通空間10aの最大幅W1となり、隣り合う電池2同士の中間部分がそれよりも狭い冷媒流通空間10aの最小幅W1’となるように、仕切り壁10hが蛇行状に形成されている。
ここで、図5(b)では、最小幅W1’と最大幅W1とは、1:3に設定されているが、1:1〜1:3の範囲に設定することもできる。
前記にように電池モジュール1の冷却装置を構成すれば、ブロック3のパイプ材3aの正面の頂部に密着させた冷却ユニット10Aの冷媒流通空間10aに、入口10eから出口10fに向かって冷媒を流通させる。
このとき、仕切り壁10hによって、電池2の発熱温度の高い部分の冷媒流通空間10aの幅W1を、電池2の発熱温度の低い部分の冷媒流通空間10aの幅W2よりも広くなるように設定している。加えて、入口10eは、冷媒流通空間10aの幅W1の広い側に設け、出口10fは、冷媒流通空間10aの幅W2の狭い側に設けている。
したがって、入口10eから、冷媒流通空間10aの幅W1の広い側に供給された冷媒は、図5(b)に矢印dで示すように、電池2の発熱温度の高い部分をほぼ均等に冷却する。その後、吸熱作用で昇温した冷媒は、図5(b)に矢印eで示すように、冷媒流通空間10aの幅W2の狭い側で電池2の発熱温度の低い部分をほぼ均等に冷却して、出口10fから排出されるようになる。
このように、電池2の発熱温度分布にばらつきがあっても、均等となるように電池2を冷却できるようになる。
また、図5(b)のように、電池2の負極側にヒューズが配置されている電池モジュール1の冷却ユニット10Aでは、冷媒流通空間10aの幅W1の広い側は、電池2の上下方向の中間付近から負極側に延在して形成している。
したがって、負極側の発熱温度にヒューズに依る発熱も加わって、上下方向の中間付近の温度と同等に高くなっても、他の部位とほぼ均等となるように冷却できるようになる。
また、冷媒流通空間10aの幅W1の広い側は、電池2の中心部分cが冷媒流通空間10aの最大幅W1となり、隣り合う電池2の中間部分がそれよりも狭い冷媒流通空間10aの最小幅W1’となるように、仕切り壁10hを蛇行状に形成している。
したがって、発熱温度が最も高くなる電池2の中心部分は、冷媒流通空間10aの最大幅W1で冷却する。また、発熱温度がさほど高くならない隣り合う電池2の中間部分は、それよりも狭い冷媒流通空間10aの最小幅W1’で冷却する。これにより、冷媒を効率的に流通させることができる。
さらに、冷媒流通空間10aの最大幅W1を流通した冷媒は、吸熱作用で昇温する際に昇温ムラが生じる。そこで、冷媒流通空間10aの最小幅W1’を流通するときの乱流で攪拌・混合されることで、昇温ムラを小さくする。この昇温ムラが小さくなった冷媒は、次の冷媒流通空間10aの最大幅W1を流通するようになるから、各電池2の中心部分を効果的に冷却できるようになる。
図7(a)は、電池2の負極側にヒューズが配置されていない電池モジュール1に最適な第2実施形態の冷却ユニット10Bである。電池2は、図7(a)の右側の温度特性グラフに符号aで示したように、上下方向の中間付近の発熱温度が、正極側且つ負極側に向かった端面より高くなるという傾向になる。
そこで、仕切り壁10hは、電池2の発熱温度の高い部分の冷媒流通空間10aの幅W1を、電池2の発熱温度の低い部分の冷媒流通空間10aの幅W2よりも広くなるように設定する。また、入口10eは、冷媒流通空間10aの幅W1の広い側に設け、出口10fは、冷媒流通空間10a幅W2の狭い側に設ける。
より具体的には、冷媒流通空間10aの幅W1の広い側は、電池2の上下方向の中間付近で、電池2の中心部分cが冷媒流通空間10aの最大幅W1となる。また、隣り合う電池2の中間部分がそれよりも狭い冷媒流通空間10aの最小幅W1’となるように、2本の仕切り壁10hが蛇行状に形成されている。この場合、入口10eは、冷媒流通空間10a幅W1の広い側の1箇所に設け、出口10fは、冷媒流通空間10aの幅W2の狭い側の2箇所に設ける。
第2実施形態であっても、第1実施形態と同様に、入口10eから冷媒流通空間10aの幅W1の広い側に供給された冷媒は、図7(a)に矢印dで示すように、電池2の発熱温度の高い部分を均等に冷却する。その後、吸熱作用で昇温した冷媒は、図7(a)に矢印eで示すように、電池2の発熱温度の低い部分を均等に冷却して、出口10fから排出されるようになる。
このように、電池2の発熱温度分布にばらつきがあっても、均等となるように冷却できるようになる。
また、冷媒流通空間10aの幅W1の広い側は、第1実施形態と同様に、電池1の中心部分cが冷媒流通空間10aの最大幅W1となる。また、隣り合う電池2の中間部分がそれよりも狭い冷媒流通空間10aの最小幅W1’となるように、仕切り壁10hが蛇行状に形成している。
したがって、発熱温度が最も高くなる電池2の中心部分は、冷媒流通空間10aの最大幅W1で冷却する。また、発熱温度がさほど高くならない隣り合う電池2の中間部分は、冷媒流通空間10aの最小幅W1’で冷却することで、冷媒を効率的に流通させることができる。また、冷媒流通空間10aの最大幅W1を流通した冷媒は、吸熱作用で昇温する際に昇温ムラが生じる。そこで、冷媒流通空間10aの最小幅W1’を流通するときの乱流で攪拌・混合されることで、昇温ムラが小さくなる。この昇温ムラが小さくなった冷媒は、次の冷媒流通空間10aの最大幅W1を流通するようになるから、各電池2の中心部分を効果的に冷却できるようになる。
図5(b)の第1実施形態の冷却ユニット10Aは、仕切り壁10hを蛇行状に形成したものであってが、図7(b)の基本例にように、仕切り壁10hを直線状に形成することもできる。
図7(b)の基本例であっても、第1実施形態と同様に、入口10eから冷媒流通空間10aの幅W1の広い側に供給された冷媒は、図7(b)に矢印dで示すように、電池2の発熱温度の高い部分を均等に冷却する。その後、吸熱作用で昇温した冷媒は、図7(b)に矢印eで示すように、冷媒流通空間10aの幅W2の狭い側で電池2の発熱温度の低い部分を均等に冷却して、出口10fから排出されるようになる。
このように、電池2の発熱温度分布にばらつきがあっても、均等となるように冷却できるようになる。
図7(a)の第2実施形態の冷却ユニット10Bは、仕切り壁10hを蛇行状に形成したものであったが、図7(c)の基本例にように、仕切り壁10hを直線状に形成することもできる。
図7(c)の基本例であっても、第2実施形態と同様に、入口10eから冷媒流通空間10aの幅W1の広い側に供給された冷媒は、図7(c))に矢印dで示すように、電池2の発熱温度の高い部分を均等に冷却する。その後、吸熱作用で昇温した冷媒は、図7(c)に矢印eで示すように、冷媒流通空間10aの幅W2の狭い側で電池2の発熱温度の低い部分を均等に冷却して、出口10fから排出されるようになる。
このように、電池2の発熱温度分布にばらつきがあっても、均等となるように冷却できるようになる。
図8(a)は第1実施形態〔図5(b)参照〕の改良例、図8(b)は第2実施形態〔図7(a)参照〕の改良例、図9(a)は第1実施形態の基本例〔図7(b)参照〕の改良例、図9(b)は第2実施形態の基本例〔図7(c)参照〕の改良例である。
各図において、冷媒流通空間10aの最大幅W1には、冷媒を最大幅W1方向に誘導する誘導壁10jをそれぞれ形成している。
このように改良すれば、蛇行状若しくは直性状の仕切り壁10hは、最大幅W1の冷媒流通空間10aの深い奥部分に冷媒が流通しにくいが、誘導壁10jによって冷媒を最大幅方向に誘導できるから、各電池2の中心部分をより効果的に冷却できるようになる。
なお、図8(a)では、各誘導壁10jの下部に貫通スリット10mを形成するとともに、入口10eは、誘導壁19jの上下端のほぼ中間位置に設定することで、最大幅W1の冷媒流通空間10aの深い奥部分と反対側の部分にも冷媒が流通し易くなる。
前記実施形態は、1個の電池モジュール1の冷却ユニット10A,10Bであるが、複数の電池モジュール1を直列接続したものであれば、その長さに相当する長さの冷却ユニットを用いればよい。
前記実施形態のブロック3は、パイプ材3aの接合体であったが、図1(c)のように、収納穴3bを形成したアルミダイキャスト製の一体型ブロック3とすることもできる。
1 電池モジュール
2 電池
3 ブロック
3a パイプ材
3b 収納穴
10A,10B 冷却ユニット
10a 冷媒流通空間
10e 入口
10f 出口
10g Uターン部
10h 仕切り壁
10j 誘導壁
W1,W2,W1’ 幅
2 電池
3 ブロック
3a パイプ材
3b 収納穴
10A,10B 冷却ユニット
10a 冷媒流通空間
10e 入口
10f 出口
10g Uターン部
10h 仕切り壁
10j 誘導壁
W1,W2,W1’ 幅
Claims (7)
- 複数の収納穴が所定の間隔を隔てて平行配列状態に形成されたブロックを備え、前記ブロックの各収納穴に、電池がそれぞれ収納されてなる電池モジュールの冷却装置において、
前記ブロックの電池の側面に沿った面に密着されて、内部に冷媒流通空間が形成された冷却ユニットが配置され、
前記冷却ユニットの一側には、冷媒の入口と出口とが設けられ、
前記冷却ユニットの冷媒流通空間には、前記入口側と出口側とを水密に仕切るとともに、冷媒流通空間の他側で、入口側の冷媒を出口側にUターンさせる仕切り壁が形成され、
前記仕切り壁は、前記電池の正極から負極に向いた軸方向で仕切るように設けられ、前記電池の発熱温度の高い部分の冷媒流通空間の幅を、前記電池の発熱温度の低い部分の冷媒流通空間の幅よりも広くなるように設定され、
前記入口は、幅の広い冷媒流通空間側に設けられ、前記出口は、幅の狭い冷媒流通空間側に設けられていることを特徴とする電池モジュールの冷却装置。 - 前記各電池の正極、または、負極のいずれか一方の電極側に、発熱部品が配置され、前記幅の広い冷媒流通空間は、前記電池の上下方向の中間付近から前記発熱部品が配置された電極側に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電池モジュールの冷却装置。
- 前記幅の広い冷媒流通空間は、前記電池の上下方向の中間付近に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電池モジュールの冷却装置。
- 前記幅の広い冷媒流通空間は、前記各電池の中心部分が最大幅となり、隣り合う電池同士の中間部分がそれよりも狭い最小幅となるように、前記仕切り壁が蛇行状に形成されていることを特徴とする請求項2または3に記載の電池モジュールの冷却装置。
- 前記幅の広い冷媒流通空間における最小幅と最大幅とは、1:1〜1:3の範囲に設定されていることを特徴とする請求項4に記載の電池モジュールの冷却装置。
- 前記幅の広い冷媒流通空間における最大幅の冷媒流通空間には、前記冷媒を最大幅方向に誘導する誘導壁が形成されていることを特徴とする請求項4または5に記載の電池モジュールの冷却装置。
- 前記発熱部品は、過電流時に溶断するヒューズ、または、抵抗であることを特徴とする請求項2に記載の電池モジュールの冷却装置。
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