JP2013029196A - 車輪用軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】加締加工時にハブ輪の加締部の根元部に加締割れや使用時にクラックが発生するのを効果的に抑制し、耐久性の向上を図った車輪用軸受装置を提供する。
【解決手段】カプラーリング21の内周スプライン部22は、複数のスプライン凹条22aとスプライン凸条22bとが交互に形成され、ハブ輪4の小径段部4bの複数のスプライン凹条23aとスプライン凸条23bとからなるハブスプライン部23と噛み合うと共に、このスプライン凸条23bの端面が所定の曲率半径Rからなる単一の円弧で形成され、曲率半径Rがカプラーリング21のインナー側の端面からスプライン凸条の端縁Bまでの寸法Aよりも大きく(R>A)、スプライン凸条23bの高さhよりも大きく(R>h)設定され、かつ、スプライン凸条22bの内径Dbがスプライン凹条23aの溝径Daよりも大径で、その径差ΔDが1.0mm以下に設定されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車等の車輪を回転自在に支承する車輪用軸受装置、特に、車輪を駆動・非駆動に切り替えるクラッチ機能を備えた車輪用軸受装置に関するものである。
4輪駆動の自動車には、前輪または後輪を、車輪用軸受装置に備えられたクラッチ機能で選択的に従動輪に切り替え可能としたものがある。このようなクラッチ機能付きの車輪用軸受装置50は、図6に示すように、駆動系の車軸51に同軸的に外装されたハブシャフト52と、このハブシャフト52の軸方向中央に外嵌された転がり軸受としての複列円錐ころ軸受53と、この複列円錐ころ軸受53に軸方向に並列して配置されたカプラーリング54とを備えて構成されている。そして、車輪用軸受装置50は、車軸51とハブシャフト52との間に配置された深溝玉軸受55および針状ころ軸受56によって、車軸51に同軸的に軸支されている。なお、Gは、軸方向に摺動可能なギアリングである。
ハブシャフト52は、車軸51と同軸的に形成されたスリーブ部57と、このスリーブ部57の一端側(車輪側)に形成され径方向外方に向かって延設されたフランジ部58と、スリーブ部57の他端側(車体中央側)に形成され径方向外方に向かって折り曲げて形成された折曲部59とを有している。さらに、折曲部59近傍のスリーブ部57の外周面には、複数のスプライン凹条(スプライン溝)60aと複数のスプライン凸条60bとが交互に形成されたスプライン部60が形成されている。このスプライン部60は、カプラーリング54の内周面に形成された内周側スプライン部61と噛合するよう構成されている。また、フランジ部58には貫通孔(締結孔)58aが形成されており、この貫通孔(締結孔)58aにボルトなどの締結部材BOを通過させることにより、回転体としての車輪のホイール(図示せず)に締結することができる。
複列円錐ころ軸受53は、内輪62と、外輪63と、内外輪62、63の間に介在され軸方向に二列に並んだ転動体としての円錐ころ64、65とを備えて構成されている。
詳細には、内輪62は、第1の軌道部66aを有する第1の内輪部材66と、第2の軌道部67aを有する第2の内輪部材67とに分割されて構成されている。そして、第1の内輪部材66と第2の内輪部材67とは互いに接していると共に、第1の内輪部材66側の端面66bはハブシャフト52のフランジ部58の根元部分に当接し、また第2の内輪部材67側の端面67bはカプラーリング54の端面と当接している。このため、ハブシャフト52のフランジ部58の根元部分とハブシャフト52の折曲部59との間で、カプラーリング54と複列円錐ころ軸受53を構成する内輪62(第1の内輪部材66および第2の内輪部材67)とが固定され、これらがハブシャフト52に対して回転しないように構成されることとなる。
一方、外輪63は、第1の軌道部63aと第2の軌道部63bとを有すると共に、径方向外方に向かって延設されたフランジ部63cを有している。このフランジ部63cは、車体のステアリングナックル(懸架装置)等に取り付けられて固定される。なお、68はシール部材である。
カプラーリング54は、全体が環状であって、複列円錐ころ軸受53の他端側側面(第2の内輪部材67側の端面67b)に当接するよう軸方向に並べて配置されており、カプラーリング54の外周面には、複数のスプライン凹条(スプライン溝)69aと複数のスプライン凸条69bとが交互に形成された外周側スプライン部69が形成されている。この外周側スプライン部69は、ギアリングGのスプライン部G1と噛合するよう構成されている。
そして、図7も参照して、カプラーリング54の内周側スプライン部61のスプライン凸条61bの軸方向他端側における内周縁部は、曲面状に面取り加工が施されて、他端側面取り部70とされている。この他端側面取り部70は、その全体がハブシャフト52のスプライン部60よりも軸方向外側に位置するように形成されている。具体的には、カプラーリング54の軸方向他端側における側面71から他端側面取り部70の一端部(ハブシャフト52のスプライン部60側)71aまでの距離をL、カプラーリング54の軸方向他端側における側面71から、ハブシャフト52のスプライン部60のスプライン凹条(スプライン溝)60aの終点部60cまでの距離をXとすると、距離Lが距離Xよりも小さくなるように形成されている。これにより、ハブシャフト52の軸方向他端部を折り曲げて押しつける際にその折曲部分の曲げ半径を大きくすることができ、そのため折曲部59の根元部分に割れ(加締割れ)が生じてしまうのを有効に抑制することができる(例えば、特許文献1参照。)。
特許第4466302号公報
この従来の車輪用軸受装置50では、ハブシャフト52の軸方向他端部を折り曲げて押しつける際、その折曲部分の曲げ半径を大きくすることができ、そのため折曲部59の根元部分に割れが生じてしまうのを有効に抑制することができるとある。然しながら、実際に加締加工を行う場合、この折曲部59の根元部はカプラーリング54の他端側面取り部70の形状に沿った形状になり、図中破線にて示すように、折曲部59の根元部が応力集中し易いV字状になる。その結果、折曲部59の強度が変動するだけでなく加締強度が低下する恐れがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、加締加工時にハブ輪の加締部の根元部に加締割れや使用時にクラックが発生するのを効果的に抑制し、耐久性の向上を図った車輪用軸受装置を提供することを目的としている。
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1記載の発明は、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に軸方向に延びる円筒状の小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に所定のシメシロを介して圧入された少なくとも一つの内輪からなり、外周に前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が形成された内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の転動体とを備え、前記ハブ輪の小径段部の端部に、内周スプライン部と外周スプライン部が形成されたカプラーリングが外嵌され、前記小径段部の端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部により前記内輪が前記カプラーリングを介して軸方向に固定された車輪用軸受装置において、前記カプラーリングの内周スプライン部は、複数のスプライン凹条と複数のスプライン凸条とが交互に形成され、前記ハブ輪の小径段部のインナー側の外周面に交互に形成された複数のスプライン凹条と複数のスプライン凸条とからなるハブスプライン部と噛み合うと共に、当該ハブスプライン部のスプライン凸条の端面が所定の曲率半径Rからなる単一の円弧で形成され、この曲率半径Rが、前記カプラーリングのインナー側の端面から前記スプライン凸条の端縁までの寸法Aよりも大きく(R>A)、かつ、前記スプライン凸条の高さhよりも大きく(R>h)なるように設定されている。
このように、ハブ輪の小径段部の端部に、内周スプライン部と外周スプライン部が形成されたカプラーリングが外嵌され、小径段部の端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部により内輪がカプラーリングを介して軸方向に固定された車輪用軸受装置において、カプラーリングの内周スプライン部は、複数のスプライン凹条と複数のスプライン凸条とが交互に形成され、ハブ輪の小径段部のインナー側の外周面に交互に形成された複数のスプライン凹条と複数のスプライン凸条とからなるハブスプライン部と噛み合うと共に、当該ハブスプライン部のスプライン凸条の端面が所定の曲率半径Rからなる単一の円弧で形成され、この曲率半径Rが、カプラーリングのインナー側の端面からスプライン凸条の端縁までの寸法Aよりも大きく(R>A)、かつ、スプライン凸条の高さhよりも大きく(R>h)なるように設定されているので、加締加工後の加締部の根元部が大きく丸みを有する形状になり、応力集中し易いV字状になるのを防止することができる。したがって、加締加工時にハブ輪の加締部の根元部に加締割れや使用時にクラックが発生するのを効果的に抑制し、耐久性の向上を図った車輪用軸受装置を提供することができる。
好ましくは、請求項2に記載の発明のように、前記ハブスプライン部のスプライン凹条の溝径をDa、前記カプラーリングにおける内周スプラインのスプライン凸条の内径をDbとした時、このスプライン凸条の内径Dbが前記ハブスプライン部のスプライン凹条の溝径Daよりも大径で、その径差ΔD=(Db−Da)が1.0mm以下になるように設定されていれば、加締強度の変動もなく、また、加締部の強度の低下を防止することができる。
また、請求項3に記載の発明のように、前記カプラーリングの内周スプライン部におけるスプライン凸条の両端部のうち少なくともインナー側の端部内径にテーパ面が形成され、このテーパ面の開始点が、前記ハブスプライン部のスプライン凸条の端縁と、前記スプライン凹条の底部との範囲内に配置されていれば、加締加工時に加締部がカプラーリングの内径に沿い易くなり、根元部が応力集中し易いV字状になるのを防止することができる。
また、請求項4に記載の発明のように、前記カプラーリングの両端部のうち少なくともインナー側の端部の内径にテーパ状の面取り部が形成され、この面取り部の径方向の寸法H1が、前記内周スプライン部のスプライン凸条の高さH0よりも大きく(H1≧H0)なるように設定されていれば、カプラーリングがハブスプライン部に噛合した状態で、スプライン凹条に加締部の根元部が入り込んでスプライン凸条が形成され難くなり、加締部に荷重が負荷された場合でも、このスプライン凸条に応力が集中して強度が低下するのを回避することができる。
また、請求項5に記載の発明のように、前記カプラーリングの内周スプライン部におけるスプライン凹条の両端部のうち少なくともインナー側の端部にテーパ状の面取り部が形成されていても良いし、また、請求項6に記載の発明のように、前記カプラーリングの内周スプライン部におけるスプライン凹条の両端部のうち少なくともインナー側の端部に所定の曲率半径からなる円弧状の面取り部が形成されていても良い。これにより、スプライン凸条の体積を大きくすることができ、この部分への応力集中を回避することができる。
また、請求項7に記載の発明のように、前記カプラーリングの内周スプライン部におけるスプライン凹条がインナー側の端部で止められて非溝部が形成されていれば、加締加工時に加締部の根元部にスプライン凸条が形成され難くなり、応力集中を回避することができる。
また、請求項8に記載の発明のように、前記カプラーリングがCr0.12〜0.2wt%含有されたクロム鋼からなり、焼入れ焼戻しにより硬化処理されていれば、カプラーリングの強度が高くなり、加締工程において、カプラーリングに過大な応力が発生して変形や微小クラックが生じるのを防止することができる。
また、請求項9に記載の発明のように、前記カプラーリングがMo0.15〜0.3wt%含有されたクロムモリブデン鋼で形成されていれば、脆さを抑制することができ、加締加工時の微小クラックの発生を確実に防止することができる。
また、請求項10に記載の発明のように、前記内方部材に等速自在継手を構成する外側継手部材が結合され、この外側継手部材の外周面に、前記カプラーリングの外周スプライン部と同径かつ同形状の車軸側スプライン部が形成されると共に、これら外周スプライン部と車軸側スプライン部とが互いに同軸上に配置され、前記車軸側スプライン部に、軸方向に摺動可能な駆動切替用ギアリングの内周スプライン部が噛合されていても良い。
本発明に係る車輪用軸受装置は、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に軸方向に延びる円筒状の小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に所定のシメシロを介して圧入された少なくとも一つの内輪からなり、外周に前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が形成された内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の転動体とを備え、前記ハブ輪の小径段部の端部に、内周スプライン部と外周スプライン部が形成されたカプラーリングが外嵌され、前記小径段部の端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部により前記内輪が前記カプラーリングを介して軸方向に固定された車輪用軸受装置において、前記カプラーリングの内周スプライン部は、複数のスプライン凹条と複数のスプライン凸条とが交互に形成され、前記ハブ輪の小径段部のインナー側の外周面に交互に形成された複数のスプライン凹条と複数のスプライン凸条とからなるハブスプライン部と噛み合うと共に、当該ハブスプライン部のスプライン凸条の端面が所定の曲率半径Rからなる単一の円弧で形成され、この曲率半径Rが、前記カプラーリングのインナー側の端面から前記スプライン凸条の端縁までの寸法Aよりも大きく(R>A)、かつ、前記スプライン凸条の高さhよりも大きく(R>h)なるように設定されているので、加締加工後の加締部の根元部が大きく丸みを有する形状になり、応力集中し易いV字状になるのを防止することができる。したがって、加締加工時にハブ輪の加締部の根元部に加締割れや使用時にクラックが発生するのを効果的に抑制し、耐久性の向上を図った車輪用軸受装置を提供することができる。
本発明に係る車輪用軸受装置の一実施形態を示す縦断面図である。 (a)は、図1の加締部を示す要部拡大図、(b)は、同上、加締前を示す要部拡大図である。 (a)は、図2のカプラーリングの変形例を示す断面図、(b)は、他の変形例を示す断面図である。 図3(a)のカプラーリングを使用した加締前を示す要部拡大図である。 (a)〜(c)は、図3(a)のカプラーリングの他の変形例を示す断面図である。 従来の車輪用軸受装置を示す縦断面図である。 図6の要部拡大図である。
外周にナックルに取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、内周に外向きに開いたテーパ状の複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に軸方向に延びる円筒状の小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に所定のシメシロを介して圧入され、外周に前記複列の外側転走面に対向するテーパ状の内側転走面が形成された一対の内輪からなる内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の円錐ころとを備え、前記ハブ輪の小径段部の端部に、内周スプライン部と外周スプライン部が形成されたカプラーリングが外嵌され、前記小径段部の端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部により前記内輪が前記カプラーリングを介して軸方向に固定された車輪用軸受装置において、前記カプラーリングの内周スプライン部は、複数のスプライン凹条と複数のスプライン凸条とが交互に形成され、前記ハブ輪の小径段部のインナー側の外周面に交互に形成された複数のスプライン凹条と複数のスプライン凸条とからなるハブスプライン部と噛み合うと共に、当該ハブスプライン部のスプライン凸条の端面が所定の曲率半径Rからなる単一の円弧で形成され、この曲率半径Rが、前記カプラーリングのインナー側の端面から前記スプライン凸条の端縁までの寸法Aよりも大きく(R>A)、前記スプライン凸条の高さhよりも大きく(R>h)なるように設定され、かつ、前記ハブスプライン部のスプライン凹条の溝径をDa、前記カプラーリングにおける内周スプラインのスプライン凸条の内径をDbとした時、このスプライン凸条の内径Dbが前記ハブスプライン部のスプライン凹条の溝径Daよりも大径で、その径差ΔD=(Db−Da)が1.0mm以下になるように設定されている。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る車輪用軸受装置の一実施形態を示す縦断面図、図2(a)は、図1の加締部を示す要部拡大図、(b)は、同上、加締前を示す要部拡大図、図3(a)は、図2のカプラーリングの変形例を示す断面図、(b)は、他の変形例を示す断面図、図4は、図3(a)のカプラーリングを使用した加締前を示す要部拡大図、図5(a)〜(c)は、図3(a)のカプラーリングの他の変形例を示す断面図である。なお、以下の説明では、車両に組み付けた状態で車両の外側寄りとなる側をアウター側(図1の左側)、中央寄り側をインナー側(図1の右側)という。
この車輪用軸受装置は、内方部材1と外方部材2、および両部材1、2間に転動自在に収容された複列の転動体(円錐ころ)3、3とを備えている。内方部材1は、ハブ輪4と、このハブ輪4に塑性結合された一対の内輪5、7とからなる。
ハブ輪4は、アウター側の端部に車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ6を一体に有し、外周に車輪取付フランジ6から肩部4aを介して軸方向に延びる円筒状の小径段部4bが形成されている。また、車輪取付フランジ6の周方向等配位置に車輪を固定するハブボルト6aが植設されている。
一対の内輪5、7は、外周にテーパ状の内側転走面5aがそれぞれ形成され、ハブ輪4の小径段部4bに所定のシメシロを介して圧入されている。そして、この内側転走面5aの大径側に転動体3を案内するための大鍔部5b、7bが形成されると共に、小径側には転動体3の脱落を防止するための小鍔部5c、7cが形成され、内輪5、7の小端面5d、7d(正面側端面)同士が突き合された状態でセットされた背面合せタイプの複列の円錐ころ軸受を構成している。
外方部材2は、外周に懸架装置を構成するナックル(図示せず)に取り付けられるための車体取付フランジ2bを一体に有し、内周に外向きに開いたテーパ状の複列の外側転走面2a、2aが一体に形成されている。そして、複列の転動体3、3は両転走面間に保持器8を介して転動自在に収容されている。また、ナックルに内嵌される外径面に環状溝9が形成され、この環状溝9にOリング等の弾性リング10が装着されている。これにより、ナックルと外方部材2との嵌合部の気密性を向上させることができる。
ハブ輪4はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼(JIS規格のSC系機械構造用炭素鋼)で形成され、肩部4aから小径段部4bに亙って高周波焼入れによって表面硬さが50〜64HRCの範囲に所定の硬化層が形成されている。また、内輪5、7および転動体3はSUJ2等の高炭素クロム軸受鋼で形成され、ズブ焼入れにより芯部まで58〜64HRCの範囲で硬化処理されている。なお、後述する加締部11は鍛造後の表面硬さのままの未焼入れ部とされている。これにより、加締加工が容易となり、加工時の微小クラックの発生を防止すると共に、車輪取付フランジ6に負荷される回転曲げ荷重に対して充分な機械的強度を有し、ハブ輪4の耐久性が向上する。
外方部材2は、ハブ輪4と同様、S53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成し、少なくとも複列の外側転走面2a、2aが高周波焼入れによって表面に58〜64HRCの範囲に所定の硬化処理が施されている。そして、外方部材2と内輪5、7との間に形成される環状空間の開口部にはシール12、12が装着され、軸受内部に封入した潤滑グリースの漏洩と、外部から雨水やダスト等が軸受内部に侵入するのを防止している。なお、シール12は、互いに対向配置されたスリンガと環状のシール板とからなる、所謂パックシールで構成されている。
本実施形態では、回転速度センサ13は、外方部材2の複列の外側転走面2a、2a間に、径方向に貫通して形成されたセンサ挿入孔14に挿入されている。この回転速度センサ13は、ホール素子、磁気抵抗素子(MR素子)等、磁束の流れ方向に応じて特性を変化させる磁気検出素子と、この磁気検出素子の出力波形を整える波形成形回路が組み込まれたICとからなり、合成樹脂を射出成形によって一体にモールドされている。そして、センサ挿入孔14に挿入される軸状の挿入部13aと、外方部材2の外部に位置する非挿入部13bとを有している。また、挿入部13aの外周には環状溝15が形成され、この環状溝15にOリング等からなる弾性リング16が装着されている。また、非挿入部13bは、外方部材2のセンサ取付部17に着座する形状に形成され、側方に延びる取付片(図示せず)を介して締結されている。
一方、回転速度センサ13に所定の径方向すきま(エアギャップ)を介して対峙するパルサリング18がアウター側の内輪5の小鍔部5c側の外周に固定されている。このパルサリング18は、凹凸部18aからなる平歯車状に形成されている。これにより、ハブ輪4の回転に伴い円周上交互に磁界の方向が変化し、回転速度センサ13を介して車輪の回転速度を検出することができる。
ハブ輪4と内輪5、7との一体化は、ハブ輪4の小径段部4bに一対の内輪5、7が所定のシメシロを介して圧入されると共に、小径段部4bの端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部11によって行なわれている。なお、ここでは、転動体3が円錐ころからなる複列円錐ころ軸受を例示したが、本発明に係る車輪用軸受装置はこれに限らず、例えば、図示はしないが、転動体にボールを用いた複列アンギュラ玉軸受で構成されていても良い。
また、ハブ輪4の内周には、図示しない等速自在継手を構成する外側継手部材の軸部が転がり軸受19、20を介して回転自在に支持されている。これらの転がり軸受19、20のうち、アウター側の転がり軸受19は深溝玉軸受からなり、インナー側の転がり軸受20はシェル形の針状ころ軸受からなる。
インナー側の内輪7と、ハブ輪4の加締部11との間には、リング状部材であるカプラーリング21が設けられている。すなわち、内輪7は、カプラーリング21を介してハブ輪4に固定されている。カプラーリング21はSCr420等のクロム鋼からなり、ズブ焼入れ(焼入焼戻し)により芯部まで40〜55HRC(392〜600HV)の範囲で硬化処理されている。このように、S53C等からなるハブ輪4に比べ、Cr(クロム)の量が略0.12〜0.2wt%に対しカプラーリング21のCrの量が略0.9〜1.2wt%と増大し、粘り強さが高くなると共に、加締部11の表面硬さ260HVに対して略132〜340HVの硬度差ができ、所望の強度を確保することができる。なお、カプラーリング21の材質として、さらに、Mo(モリブデン)を略0.15〜0.3wt%添加したクロムモリブデン鋼を採用することにより、脆さを抑制することができ、加締加工時の微小クラックの発生を確実に防止することができる。
カプラーリング21は、図2(a)に拡大して示すように、内輪7の大端面7eに当接して固定されている。このカプラーリング21の内周面および外周面にはいずれもスプライン部が設けられており、このうち内周スプライン部22は、複数のスプライン凹条22aと複数のスプライン凸条22bとが交互に形成され、ハブ輪4の小径段部4bのインナー側の外周面に交互に形成された複数のスプライン凹条23aと複数のスプライン凸条23bとからなるハブスプライン部23と噛み合っている。
カプラーリング21は、そのインナー側の端面21aに当接する加締部11からの加締圧力によりインナー側の内輪7側に向かって押し付けられており、さらに、カプラーリング21がインナー側の内輪7と隣接するアウター側の内輪5を、ハブ輪4の肩部4aに向かって押し付けている。このように、加締部11より作用する加締圧力により、カプラーリング21および一対の内輪部材5、7のハブ輪4に対する固定が確実なものとされている。
カプラーリング21の近傍における等速自在継手の外周面には、カプラーリング21の外周スプライン部24と同径かつ同形状の車軸側スプライン部(図中2点鎖線にて示す)25が設けられている。これら外周スプライン部24と車軸側スプライン部25とは、互いに同軸の関係にある。そして、車軸側スプライン部25には、軸方向に摺動可能なギアリング(図中2点鎖線にて示す)26の内周スプライン部26aが噛み合わされている。ここで、ギアリング26がアウター側に移動すると、等速自在継手の車軸側スプライン部25とカプラーリング21の外周スプライン部24との両者に噛み合った状態となり、これにより等速自在継手の駆動力がハブ輪4に伝達される。一方、ギアリング26がインナー側に移動すると、ギアリング26は、車軸側スプライン部25とは噛み合っているが外周スプライン部24には噛み合っていない状態となる。このように、ギアリング26を軸方向に摺動させることにより、ハブ輪4への駆動力を断続する切換えを可能としている。なお、特に図示しないが、ギアリング26の摺動は、エアや油圧など適宜の動力手段を用いた摺動機構によりなされる。
ここで、図2(b)に示すように、ハブスプライン部23のスプライン凸条23bの端面、すなわち、ハブスプライン部23のスプライン凸条23bの端縁Bと、スプライン凹条23aの底部Cとの範囲が所定の曲率半径Rからなる単一の円弧で形成されている。このため、加締加工後の加締部11の根元部が丸みを有する形状になり、応力集中し易いV字状になるのを防止することができる。また、この曲率半径Rは、カプラーリング21のインナー側の端面21aからスプライン凸条23bの端縁Bまでの寸法Aよりも大きく(R>A)、また、スプライン凸条23bの高さhよりも大きくなるように設定されている(R>h)。このように、曲率半径Rをある程度大きくすることにより、加締加工後の加締部11の根元部の丸みが大きくなる形状となり、いっそう応力集中し易いV字状になるのを防止することができる。さらに、ハブスプライン部23のスプライン凹条23aの溝径をDa、カプラーリング21における内周スプライン23のスプライン凸条22bの内径をDbとした時、スプライン凸条22bの内径Dbはスプライン凹条23aの溝径Daよりも大径で、その径差ΔDが1.0mm以下になるように設定されている(ΔD=(Db−Da)≦1.0mm)。これにより、加締加工後の加締部11の根元部の肉厚を確保すると共に、応力集中し易いV字状になるのを防止することができる。したがって、加締加工時にハブ輪の加締部の根元部に加締割れや使用時にクラックが発生するのを効果的に抑制し、耐久性の向上を図った車輪用軸受装置を提供することができる。
本実施形態では、寸法Aは2.5〜3.0mmの範囲に設定されると共に、曲率半径RがR3〜7に設定されている。因みに、本出願人が行った加締試験では、径差ΔD=0.90mmで、ハブスプライン部23のスプライン凸条23bの端面の曲率半径がR3〜7からなる試供品では、加締加工後の加締部11の根元部がV字状にはならず、加締強度の変動もなく、また、強度の低下も認められなかった。一方、径差ΔD=1.70mmで、ハブスプライン部23のスプライン凸条23bの端面の曲率半径がR0.8からなる試供品では加締強度の変動や強度低下があった。
図3(a)は、前述したカプラーリング21の変形例である。なお、前述した実施形態と同一部位あるいは同様の機能を有する部位には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。このカプラーリング27は、内周面および外周面にスプライン部が設けられており、内周スプライン部28には複数のスプライン凹条28aと複数のスプライン凸条28bとが交互に形成されている。そして、このスプライン凸条28bの両端部、少なくともインナー側の端部(ハブ輪の加締部側)の内径にテーパ面29が形成されている。
図4は、このカプラーリング27を使用した加締前を示す要部拡大図であるが、テーパ面29の開始点Tが、前述したハブスプライン部23のスプライン凸条23bの円弧状の端面内、すなわち、ハブスプライン部23のスプライン凸条23bの端縁Bと、スプライン凹条23aの底部Cとの範囲内に配置されている。これにより、加締加工時に加締部11がカプラーリング27の内径に沿い易くなり、根元部が応力集中し易いV字状になるのを防止することができる。
図3(b)は、前述したカプラーリング21の他の変形例である。このカプラーリング30は、内周面および外周面にスプライン部が設けられており、少なくともインナー側の端部(ハブ輪の加締部側)の内径にテーパ状の面取り部31が形成されている。そして、この面取り部31の径方向の寸法H1が、内周スプライン部22のスプライン凸条22bの高さH0よりも大きくなるように設定されている(H1≧H0)。カプラーリング30がハブスプライン部23に噛合した状態では、スプライン凹条22aに加締部11の根元部が入り込んでスプライン凸条が形成され、加締部11に荷重が負荷された場合、このスプライン凸条に応力が集中して強度が低下する恐れがあるが、本実施形態のように、カプラーリング30のハブ輪4の加締部側となるインナー側の端部内径にテーパ状の面取り部31が形成され、この面取り部31の径方向の寸法H1が、内周スプライン部22のスプライン凸条22bの高さH0よりも大きく設定されていることにより、加締部11の根元部にスプライン凸条が形成され難くなり、応力集中を回避することができる。
図5(a)〜(c)は、前述したカプラーリング21の他の変形例である。(a)に示すカプラーリング32は、内周面および外周面にスプライン部が設けられており、内周スプライン部33のスプライン凹条33aの少なくともインナー側の端部にテーパ状の面取り部32aが形成されている。また、(b)に示すこれにより、カプラーリング34は、内周面および外周面にスプライン部が設けられており、内周スプライン部35のスプライン凹条35aの少なくともインナー側の端部に所定の曲率半径rからなる円弧状の面取り部34aが形成されている。このように、スプライン凹条33a、35aの少なくともインナー側の端部に面取り部32a、34aが形成されることにより、スプライン凸条22bの体積を大きくすることができ、この部分への応力集中を回避することができる。
(c)に示すカプラーリング36は、内周面および外周面にスプライン部が設けられており、内周スプライン部37のスプライン凹条37aがインナー側の端部で止められ、非溝部38が形成されている。この非溝部38によって、加締加工時に加締部11の根元部にスプライン凸条が形成され難くなり、応力集中を回避することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係る車輪用軸受装置は、ハブ輪とこのハブ輪に嵌合された内輪を備えた内方部材に、4輪/2輪の切替が選択的に行うカプラーリングが固定された第1乃至第3世代構造の車輪用軸受装置に適用することができる。
1 内方部材
2 外方部材
2a 外側転走面
2b 車体取付フランジ
3 転動体
4 ハブ輪
4a 肩部
4b 小径段部
5、7 内輪
5a 内側転走面
5b、7b 大鍔部
5c、7c 小鍔部
5d、7d 小端面
6 車輪取付フランジ
6a ハブボルト
7e 内輪の大端面
8 保持器
9、15 環状溝
10、16 弾性リング
11 加締部
12 シール
13 回転速度センサ
13a 挿入部
13b 非挿入部
14 センサ挿入孔
17 センサ取付部
18 パルサリング
18a 凹凸部
19、20 転がり軸受
21、27、30、32、34、36 カプラーリング
21a カプラーリングのインナー側の端面
22、33、35、37 内周スプライン部
22a、23a、24a、28a、33a、35a、37a スプライン凹条
22b、23b、24b、28b、37b スプライン凸条
23 ハブスプライン部
24 外周スプライン部
25 車軸側スプライン部
26 ギアリング
26a 内周スプライン部
29 テーパ面
31、32a、34a 面取り部
38 非溝部
50 車輪用軸受装置
51 車軸
52 ハブシャフト
53 複列円錐ころ軸受
54 カプラーリング
55 深溝玉軸受
56 針状ころ軸受
57 スリーブ部
58 フランジ部
58a 貫通孔
59 折曲部
60 スプライン部
60a ハブシャフトのスプライン凹条
60b ハブシャフトのスプライン凸条
60c ハブシャフトのスプライン凹条の終点部
61 内周側スプライン部
61a スプライン凹条
61b スプライン凸条
62 内輪
63 外輪
63a 外輪の第1の軌道部
63b 外輪の第2の軌道部
63c フランジ部
64、65 円錐ころ
66 第1の内輪部材
66a 内輪の第1の軌道部
66b 第1の内輪部材の端面
67 第2の内輪部材
67a 内輪の第2の軌道部
67b 第2の内輪部材の端面
68 シール部材
69 外周側スプライン部
69a カプラーリングのスプライン凹条
69b カプラーリングのスプライン凸条
70 他端側面取り部
71 カプラーリングの側面
71a 他端側面取り部の一端部
A カプラーリングのインナー側の端面からスプライン凸条の端縁までの寸法
B ハブスプライン部のスプライン凸条の端縁
BO 締結部材
C ハブスプライン部のスプライン凹条23aの底部
ΔD ハブスプライン部とカプラーリングの内周スプラインとの径差
Da ハブスプライン部のスプライン凹条の溝径
Db カプラーリングの内周スプラインの内径
h ハブスプライン部のスプライン凸条の高さ
L カプラーリングの側面から他端側面取り部の一端部までの距離
R ハブスプライン部のスプライン凸条の端面の曲率半径
r カプラーリングの面取り部の曲率半径
G ギアリング
G1 スプライン部
H0 カプラーリングのスプライン凸条の高さ
H1 カプラーリングの面取り部の径方向寸法
T テーパ面の開始点
X カプラーリングの側面からハブシャフトのスプライン凹条の終点部までの距離

Claims (10)

  1. 内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、
    一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に軸方向に延びる円筒状の小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に所定のシメシロを介して圧入された少なくとも一つの内輪からなり、外周に前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が形成された内方部材と、
    この内方部材と前記外方部材の両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の転動体とを備え、
    前記ハブ輪の小径段部の端部に、内周スプライン部と外周スプライン部が形成されたカプラーリングが外嵌され、前記小径段部の端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部により前記内輪が前記カプラーリングを介して軸方向に固定された車輪用軸受装置において、
    前記カプラーリングの内周スプライン部は、複数のスプライン凹条と複数のスプライン凸条とが交互に形成され、前記ハブ輪の小径段部のインナー側の外周面に交互に形成された複数のスプライン凹条と複数のスプライン凸条とからなるハブスプライン部と噛み合うと共に、当該ハブスプライン部のスプライン凸条の端面が所定の曲率半径Rからなる単一の円弧で形成され、この曲率半径Rが、前記カプラーリングのインナー側の端面から前記スプライン凸条の端縁までの寸法Aよりも大きく(R>A)、かつ、前記スプライン凸条の高さhよりも大きく(R>h)なるように設定されていることを特徴とする車輪用軸受装置。
  2. 前記ハブスプライン部のスプライン凹条の溝径をDa、前記カプラーリングにおける内周スプラインのスプライン凸条の内径をDbとした時、このスプライン凸条の内径Dbが前記ハブスプライン部のスプライン凹条の溝径Daよりも大径で、その径差ΔD=(Db−Da)が1.0mm以下になるように設定されている請求項1に記載の車輪用軸受装置。
  3. 前記カプラーリングの内周スプライン部におけるスプライン凸条の両端部のうち少なくともインナー側の端部内径にテーパ面が形成され、このテーパ面の開始点が、前記ハブスプライン部のスプライン凸条の端縁と、前記スプライン凹条の底部との範囲内に配置されている請求項1または2に記載の車輪用軸受装置。
  4. 前記カプラーリングの両端部のうち少なくともインナー側の端部の内径にテーパ状の面取り部が形成され、この面取り部の径方向の寸法H1が、前記内周スプライン部のスプライン凸条の高さH0よりも大きく(H1≧H0)なるように設定されている請求項1乃至3いずれかに記載の車輪用軸受装置。
  5. 前記カプラーリングの内周スプライン部におけるスプライン凹条の両端部のうち少なくともインナー側の端部にテーパ状の面取り部が形成されている請求項1乃至4いずれかに記載の車輪用軸受装置。
  6. 前記カプラーリングの内周スプライン部におけるスプライン凹条の両端部のうち少なくともインナー側の端部に所定の曲率半径からなる円弧状の面取り部が形成されている請求項1乃至4いずれかに記載の車輪用軸受装置。
  7. 前記カプラーリングの内周スプライン部におけるスプライン凹条がインナー側の端部で止められて非溝部が形成されている請求項1乃至4いずれかに記載の車輪用軸受装置。
  8. 前記カプラーリングがCr0.12〜0.2wt%含有されたクロム鋼からなり、焼入れ焼戻しにより硬化処理されている請求項1乃至7いずれかに記載の車輪用軸受装置。
  9. 前記カプラーリングがMo0.15〜0.3wt%含有されたクロムモリブデン鋼で形成されている請求項8に記載の車輪用軸受装置。
  10. 前記内方部材に等速自在継手を構成する外側継手部材が結合され、この外側継手部材の外周面に、前記カプラーリングの外周スプライン部と同径かつ同形状の車軸側スプライン部が形成されると共に、これら外周スプライン部と車軸側スプライン部とが互いに同軸上に配置され、前記車軸側スプライン部に、軸方向に摺動可能な駆動切替用ギアリングの内周スプライン部が噛合されている請求項1に記載の車輪用軸受装置。
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