JP2013028224A - 車両の車室後部構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両後部の開口部2の前方に低位フロア面4が設けられ、低位フロア面4の前方側に低位フロア面4よりも高い高位フロア面5が設けられ、高位フロア面5の後方側に格納状態のシート3A,3Bが左右に離間して配置される。このような車室後部構造において、低位フロア面4の上方に補助フロア部材11を配置する。補助フロア部材11は、左右のシート3A,3Bの間で傾斜面を形成するフロア本体部12と、フロア本体部12の左右両側でシート3A,3Bの側面を覆うカバー部13とを備えた構成とする。
【選択図】図1
Description
特許文献1に記載の車室後部構造は、車体開口部の下辺の前方側に延出する低位フロア面と、その低位フロア面のさらに前方側の高位フロア面の間に、傾斜面を有する補助フロア部材が設置されるようになっている。この補助フロア部材は、低位フロア面と高位フロア面の間を傾斜面で接続することができるため、自転車等の荷物を傾斜面に沿って移動させることにより、荷物を前方側の高位フロア面上に容易に移動させることができる。
請求項1に係る発明は、車両の後部に設けられた車体開口部(例えば、実施形態の開口部2)と、この車体開口部の下辺の前方側に形成された低位フロア面(例えば、実施形態の低位フロア面4)と、この低位フロア面の前方側に当該低位フロア面よりも高く形成された高位フロア面(例えば、実施形態の高位フロア面5)と、前記低位フロア面の左右両側に、当該低位フロア面に対して上方に隆起して設けられた車室内隆起部材(例えば、実施形態のシート3A,3B)と、前記低位フロア面の上方に配置されて、後端部が前記低位フロア面と略同一高さで前端部が前記高位フロア面と略同一高さとなるように傾斜する傾斜面を形成する補助フロア部材(例えば、実施形態の補助フロア部材11)と、を備えた車両の車室後部構造であって、前記補助フロア部材が、前記左右の車室内隆起部材の間で前記傾斜面を形成するフロア本体部(例えば、実施形態のフロア本体部12)と、当該フロア本体部の左右両側で前記左右の車室内隆起部材の当該フロア本体部に臨む側の側面を覆う左右のカバー部(例えば、実施形態のカバー部13)と、を備えていることを特徴とする。
これにより、補助フロア部材が低位フロア面の上方に配置されて、フロア本体部の傾斜面の後端部が低位フロア面と略同一高さになり、同傾斜面の前端部が高位フロア面と略同一高さとなると、高位フロア面に対して傾斜面を通して荷物の出し入れを行うことが可能になる。このとき、フロア本体部の左右両側のカバー部は、左右の車室内隆起部材のフロア本体部に臨む側の側面を覆うことになる。
これにより、補助フロア部材の左右のカバー部を車体前後方向に延びる稜線に沿って折り曲げ、その状態でフロア本体部を高位フロア面と同等の高さで略水平に固定することによって、高位フロア面がフロア本体部によって車体後方側に延長されることになる。
これにより、補助フロア部材を左右の車室内隆起部材から取り外すことによって、左右の車室内隆起部材の間に傾斜面のない上下に広いスペースが作り出されることになる。
図1は、車両1の後部面に設けられた開口部2(車体開口部)を通して車室内を見た斜視図であり、図2,図3は、車室内を図1のA矢視方向から見た部分破断側面図である。
この実施形態の車両1は、後部面に略長方形状の開口部2が設けられ、その開口部2が図示しない跳上げ式のバックドア(テールゲート)によって開閉可能にされている。また、車室内には、前後方向に3列にシート(1列目,2列目のシートは図示せず。)が配置され、3列目のシート3A,3Bが床下に格納可能とされている。
なお、この実施形態においては、格納された3列目のシート3A,3Bが車室内隆起部材を構成している。また、図1中30は、開口部2の下辺側でバックドアの開閉作動に連動して回動する補助ステップである。この補助ステップ30は、バックドアが閉じられているときに上方側に起立しているが、バックドアが開いたときには車体後方側に向かって略水平に回動し、それによって開口部2を通した荷物の出し入れを容易にする。
こうして、左右両側のシート3A,3Bが格納されると、低位フロア面4の幅方向中央領域の左右両側に、反転状態のシート3A,3Bが高位フロア面5と略同一高さに隆起して配置されることになる。
補助フロア部材11は、図1に示すように、反転状態の左右のシート3A,3Bのシートクッション6の間の離間スペースとほぼ合致する略長方形状のフロア本体部12と、フロア本体部12の車幅方向両側の端部と隣接する反転状態のシート3A,3Bのシートクッション6の上端領域を接続する一対のカバー部13と、を備えている。
この実施形態では、フロア本体部12は、その左右両側部が第2の線ファスナー16によって左右のシート3A,3Bに固定されるようになっている。具体的には、第2の線ファスナー16の一方のファスナー片16aはカバー部13の第1の線ファスナー14に隣接する位置に配置され、他方のファスナー辺16bはカバー部13のフロア本体部12に隣接する位置に配置されている。そして、フロア本体部12を略水平に固定する場合には、図4,図5に示すように、左右の各カバー部13を車体前後方向に延びる稜線17に沿って折り曲げるようにして、傾斜したフロア本体部12の後縁側を水平に持ち上げ、その状態において、左右両側の第2の線ファスナー16のファスナー片16a,16bを相互に噛合させる。
この状態から開口部2を通して乗り入れた自転車20のタイヤを、補助フロア部材11の傾斜した板状部材15の上に載せ、タイヤを板状部材15の上で転がして自転車20を高位フロア面5上に運び入れる。
したがって、この車室後部構造によれば、自転車20がシート3A,3Bに直接接触することによるシート3A,3Bの汚れや傷付きを未然に防止することができる。
そして、さらにこの実施形態のように布状部材の両側のカバー部13を接続する領域の上面に板状部材15を固定するようにすれば、フロア本体部12の剛性を高めて、荷物の載置や出し入れを安定させることができる。
3A,3B…シート(車室内隆起部材)
4…低位フロア面
5…高位フロア面
11…補助フロア部材
12…フロア本体部
13…カバー部
15…板状部材
17…稜線
Claims (5)
- 車両の後部に設けられた車体開口部と、
この車体開口部の下辺の前方側に形成された低位フロア面と、
この低位フロア面の前方側に当該低位フロア面よりも高く形成された高位フロア面と、
前記低位フロア面の左右両側に、当該低位フロア面に対して上方に隆起して設けられた車室内隆起部材と、
前記低位フロア面の上方に配置されて、後端部が前記低位フロア面と略同一高さで前端部が前記高位フロア面と略同一高さとなるように傾斜する傾斜面を形成する補助フロア部材と、を備えた車両の車室後部構造であって、
前記補助フロア部材が、前記左右の車室内隆起部材の間で前記傾斜面を形成するフロア本体部と、当該フロア本体部の左右両側で前記左右の車室内隆起部材の当該フロア本体部に臨む側の側面を覆う左右のカバー部と、を備えていることを特徴とする車両の車室後部構造。 - 前記補助フロア部材の左右のカバー部は、車体前後方向に延びる稜線に沿って折り曲げ可能とされ、
前記補助フロア部材のフロア本体部は、前記左右のカバー部を前記稜線に沿って折り曲げた状態において、前記高位フロア面と同等の高さで前記左右の車室内隆起部材に略水平に固定可能とされていることを特徴とする請求項1に記載の車両の車室後部構造。 - 前記フロア本体部の少なくとも一部と前記左右のカバー部が布状部材によって一体に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両の車室後部構造。
- 前記フロア本体部は、前記左右のカバー部を連結する布状部材と、当該布状部材の上面に設置される硬質の板状部材と、を備えて成ることを特徴とする請求項3に記載の車両の車室後部構造。
- 前記補助フロア部材は、前記左右の車室内隆起部材に対して脱着可能にされていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両の車室後部構造。
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