JP2013028204A - 旋回走行制御装置、旋回走行制御方法 - Google Patents

旋回走行制御装置、旋回走行制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】車高に比べてトレッド幅の狭い車両の旋回性能を改善する。
【解決手段】前後輪のロール剛性に対して制限値Kφminを設定する。そして、電動スタビライザ4F及び4Rを駆動制御し、前後輪のロール剛性を個別に調整することで、前後輪のロール剛性を制限値Kφminよりも大きくする。また、前輪における旋回内輪の輪荷重が0になる前後輪ロール剛性配分Pを上限値Pmax=a1Q+b1で定義し、前輪における旋回内輪の輪荷重が0になる前後輪ロール剛性配分Pを下限値Pmin=a2Q+b2で定義する。そして、前後輪ロール剛性配分Pが上限値Pmaxより小さく、且つ下限値Pminより大きくなるように、電動スタビライザ4F及び4Rを駆動制御して、前後輪のロール剛性を個別に調整する。
【選択図】図6

Description

本発明は、旋回走行制御装置、及び旋回走行制御方法に関するものである。
特許文献1に記載の従来技術では、スタビライザの一端をフリー状態かロック状態の何れかに切換えることでロール剛性を可変とし、横加速度に応じて前後輪のロール剛性を個別に制御することを開示している。
特開2003−154830号公報
このような技術は一般の車両においては有効であるが、車高に比べてトレッド幅の狭い車両にそのままこの技術を適用しただけでは、当該車両のロールオーバ限界が低く、前後輪の何れであっても旋回内輪の輪荷重が著しく低下すると、旋回挙動が不安定になってしまう可能性がある。そのため、単に横加速度に応じて前後輪のロール剛性を制御するだけでなく、更なる安定した旋回挙動を確保することが望まれている。
本発明の課題は、車高に比べてトレッド幅の狭い車両の旋回性能を改善することである。
上記の課題を解決するために、車両の重心高さよりもトレッド幅が狭い車両で、前後輪のロール剛性に対して下記式で表す制限値Kφminを設定し、前後輪のロール剛性を個別に調整することで、前後輪のロール剛性を制限値Kφminよりも大きくする。
Kφmin=(hs 2×M2×αs)/(2×φ0.5×D×Wi
s:重心位置でのロールセンタから重心までの距離
M:車両重量
αs:(予め設定した限界横加速度)−(横加速度)
φ0.5:横加速度0.5Gでのロール角度
D:トレッド幅
i:旋回内輪の輪荷重
本発明に係る旋回走行制御装置によれば、前後輪のロール剛性に対する制限値Kφminを、旋回内輪の輪荷重に応じて設定し、前後輪のロール剛性が制限値Kφminより大きくなるように調整しているので、旋回性能を改善することができる。
車高に比べて車幅が小さい車両の一例を示す図である。 旋回走行制御装置の概略構成を示す図である。 ブレーキアクチュエータの概略構成図である。 車体のロール軸を示す図である。 旋回走行制御処理を示すフローチャートである。 フロントロール剛性配分P及びフロント重量配分Qにおける目標領域を示す図である。 第2実施形態の旋回走行制御処理を示すフローチャートである。
以下、本発明実施形態を図面に基づいて説明する。
《第1実施形態》
《構成》
図1は、車高に比べて車幅が小さい車両の一例を示す図である。
車高に比べて車幅が小さい車両としては、例えばシティコミュータとして提案されているタンデム式の2シータ車両がある。このように、車両前面視で車高に比べて車幅が小さい車両ほど、スタティック・スタビリティ・ファクタ(SSF:ここではトレッド幅の半分/重心高の比であり、静的安定限界を表す)が小さいので、ロールオーバ限界が低い。
図2は、旋回走行制御装置の概略構成を示す図である。
旋回走行制御装置は、車輪1FL〜1RRと、ホイールシリンダ2FL〜2RRと、ブレーキアクチュエータ3と、電動スタビライザ4F及び4Rと、駆動力制御装置5と、コントローラ6と、輪荷重センサ7と、車輪速センサ8と、横加速度センサ9と、を備えている。
なお、前後輪を区別する際には、前輪に関わる符号に“F”を付し、後輪に関わる符号に“R”を付して説明する。また、前後左右輪を区別する際には、前左輪に関わる符号に“FL”を付し、前右輪に関わる符号に“FR”を付し、後左輪に関わる符号に“RL”を付し、後右輪に関わる符号に“RR”を付して説明する。
輪荷重センサ7は、各車輪の輪荷重を検出する。この輪荷重センサ7は、例えばサスペンションのアッパマウント部に設けた歪ゲージであり、抵抗体の歪を電気抵抗の変化として検出し、上下荷重に比例した電圧信号に変換してコントローラ6へ入力する。コントローラ6は、入力した電圧信号から各車輪の輪荷重を判断する。
車輪速センサ8は、各車輪の車輪速度を検出する。この車輪速センサ8は、例えばセンサロータの磁力線を検出回路によって検出しており、センサロータの回転に伴う磁界の変化を電流信号に変換してコントローラ6へ入力する。コントローラ6は、入力した電流信号から車輪速度を判断する。
横加速度センサ9は、車両の横加速度を検出する。この横加速度センサ9は、例えば固定電極に対する可動電極の位置変位を静電容量の変化として検出しており、横加速度と方向に比例した電圧信号に変換してコントローラ6へ入力する。コントローラ6は、入力した電圧信号から横加速度を判断する。
コントローラ6は、例えばマイクロコンピュータからなり、各センサからの検出信号に基づいて後述する旋回走行制御処理を実行し、ブレーキアクチュエータ3と、電動スタビライザ4F及び4Rと、駆動力制御装置5と、を駆動制御する。
電動スタビライザ4F及び4Rは、スタビライザバーの捩り剛性を制御する。例えば、左右に分割したスタビライザバーを同軸のモータ及び減速機を介して連結してあり、モータトルクを制御することでスタビライザバーの捩り剛性を制御する。
駆動力制御装置5は、回転駆動源の駆動力を制御する。例えば、回転駆動源がエンジンであれば、スロットルバルブの開度、燃料噴射量、点火時期などを調整することで、エンジン出力(回転数やエンジントルク)を制御する。また、回転駆動源がモータであれば、インバータを介してモータ出力(回転数やモータトルク)を制御する。
図3は、ブレーキアクチュエータの概略構成図である。
ブレーキアクチュエータ3は、マスターシリンダ10と各ホイールシリンダ2FL〜2RRとの間に介装してある。
マスターシリンダ10は、運転者のペダル踏力に応じて2系統の液圧を作るタンデム式のもので、プライマリ側をフロント左・リア右のホイールシリンダ2FL・2RRに伝達し、セカンダリ側を右前輪・左後輪のホイールシリンダ2FR・2RLに伝達するダイアゴナルスプリット方式を採用している。
各ホイールシリンダ2FL〜2RRは、ディスクロータをブレーキパッドで挟圧して制動力を発生させるディスクブレーキや、ブレーキドラムの内周面にブレーキシューを押圧して制動力を発生させるドラムブレーキに内蔵してある。
ブレーキアクチュエータ3は、アンチスキッド制御(ABS)、トラクション制御(TCS)、スタビリティ制御(VDC:Vehicle Dynamics Control)等に用いられる制動流体圧制御回路を利用したものであり、運転者のブレーキ操作に係らず各ホイールシリンダ2FL〜2RRの液圧を増圧・保持・減圧できる。
プライマリ側は、第1ゲートバルブ12Aと、インレットバルブ13FL(13RR)と、アキュムレータ14と、アウトレットバルブ15FL(15RR)と、第2ゲートバルブ16Aと、ポンプ17と、ダンパー室18と、を備える。
第1ゲートバルブ12Aは、マスターシリンダ10及びホイールシリンダ2FL(2RR)間の流路を閉鎖可能なノーマルオープン型のバルブである。インレットバルブ13FL(13RR)は、第1ゲートバルブ12A及びホイールシリンダ2FL(2RR)間の流路を閉鎖可能なノーマルオープン型のバルブである。アキュムレータ14は、ホイールシリンダ2FL(2RR)及びインレットバルブ13FL(13RR)間に連通してある。アウトレットバルブ15FL(15RR)は、ホイールシリンダ2FL(2RR)及びアキュムレータ14間の流路を開放可能なノーマルクローズ型のバルブである。第2ゲートバルブ16Aは、マスターシリンダ10及び第1ゲートバルブ12A間とアキュムレータ14及びアウトレットバルブ15FL(15RR)間とを連通した流路を開放可能なノーマルクローズ型のバルブである。ポンプ17は、アキュムレータ14及びアウトレットバルブ15FL(15RR)間に吸入側を連通し、且つ第1ゲートバルブ12A及びインレットバルブ13FL(13RR)間に吐出側を連通してある。ダンパー室18は、ポンプ17の吐出側に設けてあり、吐出されたブレーキ液の脈動を抑制し、ペダル振動を弱める。
また、セカンダリ側も、プライマリ側と同様に、第1ゲートバルブ12Bと、インレットバルブ13FR(13RL)と、アキュムレータ14と、アウトレットバルブ15FR(15RL)と、第2ゲートバルブ16Bと、ポンプ17と、ダンパー室18と、を備えている。
第1ゲートバルブ12A・12Bと、インレットバルブ13FL〜13RRと、アウトレットバルブ15FL〜15RRと、第2ゲートバルブ16A・16Bとは、夫々、2ポート2ポジション切換・シングルソレノイド・スプリングオフセット式の電磁操作弁である。また、第1ゲートバルブ12A・12B及びインレットバルブ13FL〜13RRは、非励磁のノーマル位置で流路を開放し、アウトレットバルブ15FL〜15RR及び第2ゲートバルブ16A・16Bは、非励磁のノーマル位置で流路を閉鎖するように構成してある。
また、アキュムレータ14は、シリンダのピストンに圧縮バネを対向させたバネ形のアキュムレータで構成してある。
また、ポンプ17は、負荷圧力に係りなく略一定の吐出量を確保できる歯車ポンプ、ピストンポンプ等、容積形のポンプで構成してある。
上記の構成により、プライマリ側を例に説明すると、第1ゲートバルブ12A、インレットバルブ13FL(13RR)、アウトレットバルブ15FL(15RR)、及び第2ゲートバルブ16Aが全て非励磁のノーマル位置にあるときに、マスターシリンダ10からの液圧がそのままホイールシリンダ2FL(2RR)に伝達され、通常ブレーキとなる。
また、ブレーキペダルが非操作状態であっても、インレットバルブ13FL(13RR)、及びアウトレットバルブ15FL(15RR)を非励磁のノーマル位置にしたまま、第1ゲートバルブ12Aを励磁して閉鎖すると共に、第2ゲートバルブ16Aを励磁して開放し、更にポンプ17を駆動することで、マスターシリンダ10の液圧を第2ゲートバルブ16Aを介して吸入し、吐出される液圧をインレットバルブ13FL(13RR)を介してホイールシリンダ2FL(2RR)に伝達し、増圧させることができる。
また、第1ゲートバルブ12A、アウトレットバルブ15FL(15RR)、及び第2ゲートバルブ16Aが非励磁のノーマル位置にあるときに、インレットバルブ13FL(13RR)を励磁して閉鎖すると、ホイールシリンダ2FL(2RR)からマスターシリンダ10及びアキュムレータ14への夫々の流路が遮断され、ホイールシリンダ2FL(2RR)の液圧が保持される。
さらに、第1ゲートバルブ12A及び第2ゲートバルブ16Aが非励磁のノーマル位置にあるときに、インレットバルブ13FL(13RR)を励磁して閉鎖すると共に、アウトレットバルブ15FL(15RR)を励磁して開放すると、ホイールシリンダ2FL(2RR)の液圧がアキュムレータ14に流入して減圧される。アキュムレータ14に流入した液圧は、ポンプ17によって吸入され、マスターシリンダ10に戻される。
セカンダリ側に関しても、通常ブレーキ・増圧・保持・減圧の動作は、上記プライマリ側の動作と同様であるため、その詳細説明は省略する。
したがって、コントローラ6は、第1ゲートバルブ12A・12Bと、インレットバルブ13FL〜13RRと、アウトレットバルブ15FL〜15RRと、第2ゲートバルブ16A・16Bと、ポンプ17とを駆動制御することによって、各ホイールシリンダ2FL〜2RRの液圧を増圧・保持・減圧する。
なお、本実施形態では、ブレーキ系統をフロント左・リア右とフロント右・リア左とで分割するダイアゴナルスプリット方式を採用しているが、これに限定されるものではなく、フロント左右とリア左右とで分割する前後スプリット方式を採用してもよい。
また、本実施形態では、バネ形のアキュムレータ14を採用しているが、これに限定されるものではなく、各ホイールシリンダ2FL〜2RRから抜いたブレーキ液を一時的に貯え、減圧を効率よく行うことができればよいので、重錘形、ガス圧縮直圧形、ピストン形、金属ベローズ形、ダイヤフラム形、ブラダ形、インライン形など、任意のタイプでよい。
また、本実施形態では、第1ゲートバルブ12A・12B及びインレットバルブ13FL〜13RRが、非励磁のノーマル位置で流路を開放し、アウトレットバルブ15FL〜15RR及び第2ゲートバルブ16A・16Bが、非励磁のノーマル位置で流路を閉鎖するように構成しているが、これに限定されるものではない。要は、各バルブの開閉を行うことができればよいので、第1ゲートバルブ12A・12B及びインレットバルブ13FL〜13RRが、励磁したオフセット位置で流路を開放し、アウトレットバルブ15FL〜15RR及び第2ゲートバルブ16A・16Bが、励磁したオフセット位置で流路を閉鎖するようにしてもよい。
次に、コントローラ6で所定時間(例えば10msec)毎に実行する旋回走行制御処理について説明する。
先ず、用語について説明する。
図4は、車体のロール軸を示す図である。
本実施形態で用いる記号は、必要に応じてその場で定義するが、共通する主要な記号については、次のように定義して用いている。
φ :車体ロール角
αy :横加速度
s :バネ上質量
ΔWf :フロント輪荷重移動量
ΔWr :リア輪荷重移動量
f :フロントタイヤトレッド
r :リアタイヤトレッド
f :前軸ロールセンタ高
r :後軸ロールセンタ高
s :重心位置でのロールセンタから重心までの上下方向距離
g :重心高
f :前輪車軸から重心点までの距離
r :後輪車軸から重心点までの距離
L :ホイールベース
Kφf :前輪のロール剛性
Kφr :後輪のロール剛性
P :フロント重量配分(=フロント輪荷重/全輪荷重)
Q :フロントロール剛性配分(=フロントロール剛性/全ロール剛性)
1 :タイヤ幅によって得られる最大摩擦係数(A1x+A2)の係数(x:輪荷重)
2 :タイヤ幅によって得られる最大摩擦係数(A1x+A2)の係数(x:輪荷重)
Fyf :フロントタイヤ横力
Fyr :リアタイヤ横力
Fy :タイヤ横力(全体)
C :コーナリングパワー
g :重力加速度
β1 :タイヤスリップ角
t :輪荷重
μ :摩擦係数
r :リアタイヤ輪荷重(1輪分)
図5は、旋回走行制御処理を示すフローチャートである。
ステップS101では、下記に示すように、前輪及び後輪の夫々において、旋回内輪の輪荷重残存率Rfi及びRriを算出する。なお、前輪の旋回内輪に関わる符号には“fi”を付し、後輪の旋回内輪に関わる符号には“ri”を付して説明する。
fi=Wfi/Wfi#S
ri=Wri/Wri#S
fi :フロント旋回内輪の輪荷重残存率
fi :フロント旋回内輪の輪荷重
fi#S :直進時におけるフロント旋回内輪の輪荷重
ri :リア旋回内輪の輪荷重残存率
ri :リア旋回内輪の輪荷重
ri#S :直進時におけるリア旋回内輪の輪荷重
続くステップS102では、下記(1)式に示すように、前後輪のロール剛性に対する制限値Kφminを設定する。この制限値Kφminは、車両のロールオーバを防ぐためのものであり、前後輪のロール剛性に対する下限値となる。
Kφmin=(hs 2×M2×αs)/(2×φ0.5×D×Wi
………(1)
s :重心位置でのロールセンタから重心までの上下方向距離
M :車両重量
αs :(予め設定した限界横加速度)−(横加速度)
φ0.5 :横加速度0.5Gでのロール角度
D :トレッド幅
i :旋回内輪の輪荷重
続くステップS103では、フロント旋回内輪の輪荷重残存率Rfiが予め設定した閾値Z1以下か否かを判定する。判定結果がRfi>Z1のときには、フロント旋回内輪の輪荷重残存率Rfiに余裕があると判断してステップS104に移行する。一方、Rfi≦Z1のときには、フロント旋回内輪の輪荷重残存率Rfiに余裕がないと判断してステップS105に移行する。
ステップS104では、リア旋回内輪の輪荷重残存率Rriが予め設定した閾値Z1以下か否かを判定する。判定結果がRri>Z1のときには、リア旋回内輪の輪荷重残存率Rriに余裕があると判断して、そのまま所定のメインプログラムに復帰する。一方、Rri≦Z1のときには、リア旋回内輪の輪荷重残存率RRiに余裕がないと判断してステップS107に移行する。
ステップS105では、前輪ロール剛性Kφfが制限値Kφminより大きいか否かを判定する。判定結果がKφf>Kφminのときには、ロールオーバを招く可能性はないと判断してステップS109に移行する。一方、判定結果がKφf≦Kφminのときには、ロールオーバを招く可能性が高まっていると判断してステップS106に移行する。
ステップS106では、下記に示すように、前輪ロール剛性Kφfに予め設定した変化量ΔKφ1だけ加算し、後輪ロール剛性Kφrから予め設定した変化量ΔKφ1だけ減算してからステップS109に移行する。Kφf及びKφrは、初期値はデフォルト値とする。
Kφf=Kφf+ΔKφ1
Kφr=Kφr−ΔKφ1
ステップS107では、後輪ロール剛性Kφrが制限値Kφminより大きいか否かを判定する。判定結果がKφr>Kφminのときには、ロールオーバを招く可能性はないと判断してステップS109に移行する。一方、判定結果がKφr≦Kφminのときには、ロールオーバを招く可能性が高まっていると判断してステップS108に移行する。
ステップS108では、下記に示すように、前輪ロール剛性Kφfから予め設定した変化量ΔKφ1だけ減算し、後輪ロール剛性Kφrに予め設定した変化量ΔKφ1だけ加算してからステップS109に移行する。Kφf及びKφrは、初期値はデフォルト値とする。
Kφf=Kφf−ΔKφ1
Kφr=Kφr+ΔKφ1
ステップS109では、下記に示すように、前輪ロール剛性配分Pに対する上限値Pmax及び下限値Pminを設定する。この上限値Pmaxは、前輪側で旋回内輪の浮き(輪荷重=0)を防ぐためのものであり、下限値Pminは、後輪側で旋回内輪の浮き(輪荷重=0)を防ぐためのものである。なお、前輪ロール剛性配分Pとは、全ロール剛性を1としたときのフロントロール剛性の比率に相当する。したがって、上限値Pmax及び下限値Pminは、0より大きく、且つ1より小さい範囲の値である。
先ず、車体が剛でロール角φが小さいとき、ロール軸周りに生じるロールモーメントは下記(2)となる。
(Kφf+Kφr)φ=αyss+Wssφ ………(2)
旋回走行中、車体のロール角φは下記(3)式となる。
Figure 2013028204
前輪車軸及び後輪車軸におけるロールに伴う旋回内輪から旋回外輪への荷重移動とロールモーメントの関係は下記(4)、(5)式となる。
Figure 2013028204
上記(4)式、及び(5)式に、(3)式を代入して、前輪車軸及び後輪車軸の荷重移動量を求めると下記(6)、(7)式のようになる。
Figure 2013028204
重心点ロール軸間距離は下記(8)式となる。
Figure 2013028204
旋回内輪が浮かないための必要条件は、下記(9)、(10)式のようになる。
Figure 2013028204
ここで、前後重量配分Qとロール剛性配分Pを下記(11)、(12)式のように定義する。
Figure 2013028204
上記(11)、(12)式を、前記(8)〜(10)式に代入して、下記(13)〜(15)式の関係を得る。
Figure 2013028204
上記(13)式を(14)式に代入し、前輪側で旋回内輪浮きが生じない前輪ロール剛性配分、つまり上限値Pmaxは、下記(16)式のようになる。
Figure 2013028204
前記(13)式を(15)式に代入し、後輪側で旋回内輪浮きが生じない前輪ロール剛性配分、つまり下限値Pminは、下記(17)式のようになる。
Figure 2013028204
ここで、下記(18)式のように定義する。
Figure 2013028204
上記(18)式を(16)、(17)式に代入すると、下記(19)、(20)式のようになる。
max=kQ ………(19)
min=kQ+(1−k) ………(20)
上記のように、前輪ロール剛性配分Pに対する上限値Pmax及び下限値Pminを設定する。
続くステップS110では、前輪ロール剛性配分Pが上限値Pmaxより小さいか否かを判定する。判定結果がP≧Pmaxのときには、前輪側で旋回内輪浮きを招く可能性が高まっていると判断してステップS111に移行する。一方、判定結果がP<Pmaxのときには、前輪側で旋回内輪浮きを招く可能性はないと判断してステップS112に移行する。
ステップS111では、下記に示すように、前輪ロール剛性Kφfから予め設定した変化量ΔKφ1だけ減算し、後輪ロール剛性Kφrに予め設定した変化量ΔKφ1だけ加算してからステップS114に移行する。Kφf及びKφrは、初期値はデフォルト値とする。
Kφf=Kφf−ΔKφ1
Kφr=Kφr+ΔKφ1
ステップS112では、前輪ロール剛性配分Pが下限値Pminより大きいか否かを判定する。判定結果がP≦Pminのときには、後輪側で旋回内輪浮きを招く可能性が高まっていると判断してステップS113に移行する。一方、判定結果がP>Pminのときには、後輪側で旋回内輪浮きを招く可能性はないと判断してステップS114に移行する。
ステップS113では、下記に示すように、前輪ロール剛性Kφfに予め設定した変化量ΔKφ1だけ加算し、後輪ロール剛性Kφrから予め設定した変化量ΔKφ1だけ減算してからステップS114に移行する。Kφf及びKφrは、初期値はデフォルト値とする。
Kφf=Kφf+ΔKφ1
Kφr=Kφr−ΔKφ1
ステップS114では、前輪ロール剛性KφFに応じて電動スタビライザ4Fを駆動制御すると共に、後輪ロール剛性KφRに応じて電動スタビライザ4Rを駆動制御する。
続くステップS115では、下記に示すように、前輪重量配分Qに対する上限値Qmax及び下限値Qminを設定する。この上限値Qmaxは、車両のオーバーステアを防ぐためのものであり、下限値Qminは、車両のロールオーバを防ぐためのものである。なお、前輪重量配分Qとは、総輪荷重を1としたときのフロント輪荷重の比率に相当する。したがって、上限値Qmax及び下限値Qminは、0より大きく、且つ1より小さい範囲の値である。
先ず、下限値Qminの設定について説明する。
フロントタイヤの最大摩擦係数μfMAXが、輪荷重移動によるモーメントの釣り合い式から求められる限界横加速度より小さければ、車両の安定性は保つことができるという条件から下記(21)式となる。ここで、(21)式における不等式左項はタイヤ幅により一義的に得られる最大摩擦係数に対応し、不等式右項は輪荷重移動によるモーメントの釣り合い式から求められる限界横加速度に対応する。
Figure 2013028204
上記(21)式をQについて解くと、下記(22)式が求められる。
Figure 2013028204
次に、上限値Qmaxの設定について説明する。
ヨーモーメントの釣り合い式が常にアンダステアとなるための条件式は下記(23)式のようになる。
Fyff−Fyrr<0 ………(23)
タイヤ横力のスリップ角特性は、下記(24)式のようにスリップ角の二次関数近似式になる。
Figure 2013028204
前記(23)式のFyrを上記(24)式で置き換えると下記(25)式のようになる。
Figure 2013028204
前記(23)式を満足させるためのリアスリップ角の条件は、上記(25)式の解をX1、X2と置くと下記(26)式の不等式になる。
(β1−X1)(β1−X2)<0 ………(26)
前記(23)式を満足させるためのリアスリップ角β1の条件は、下記(27)式である。
1<β1<X2 ………(27)
また、リアスリップ角を求める式は下記(28)式のようになる。
Figure 2013028204
前記(23)式を満足させ、アンダステアのリアスリップ角の解を持つ条件は下記(29)式のようになる。
1<β1 ………(29)
前記(28)式を上記(29)式に代入し、(25)式から二次方程式の解の公式を用いX1を求めて上記(29)式に代入してQについて計算すると下記(30)式のようになる。なお、限界付近ではフロントタイヤのタイヤ力が最大と仮定すると、Fyrは最大値=μWf=μQWとなる。
Figure 2013028204
上記のように、前輪重量配分Qに対する上限値Qmax及び下限値Qminを設定する。
続くステップS116では、フロント旋回内輪の輪荷重残存率Rfiが上限値Qmaxより小さいか否かを判定する。判定結果がRfi≧Qmaxのときには、車両のオーバーステアを招く可能性が高まっていると判断してステップS117に移行する。一方、判定結果がRfi<Qmaxのときには、車両のオーバーステアを招く可能性はないと判断してステップS118に移行する。
ステップS117では、下記に示すように、制動力FBから予め設定した変化量ΔFB1を減算してからステップS120に移行する。FBの初期値は、運転者の要求制動力か、又はブレーキコントローラからの制動力指令値とする。
B=FB−ΔFB1
ステップS118では、フロント旋回内輪の輪荷重残存率Rfiが下限値Qminより大きいか否かを判定する。判定結果がRfi≦Qminのときには、車両のロールオーバを招く可能性が高まっていると判断してステップS119に移行する。一方、判定結果がRfi>Qminのときには、車両のロールオーバを招く可能性はないと判断してステップS120に移行する。
ステップS119では、下記に示すように、制動力FBに予め設定した変化量ΔFB1を加算してからステップS120に移行する。FBの初期値は、運転者の要求制動力か、又はブレーキコントローラからの制動力指令値とする。
B=FB+ΔFB1
ステップS120では、制動力FBに応じてブレーキアクチュエータ3を駆動制御してから所定のメインプログラムに復帰する。
《作用》
図6は、フロントロール剛性配分P及びフロント重量配分Qにおける目標領域を示す図である。
先ず、前述した(1)式に従って、旋回内輪の輪荷重Wiや横加速度αyに応じて、前後輪のロール剛性に対する制限値Kφminを設定する(S102)。この制限値Kφminは、Q軸と平行な直線で表される。なお、図6では、前輪ロール剛性に対する制限値だけを記しているが、後輪ロール剛性に対しても同様の制限値となる。
そして、前輪ロール剛性Kφfが制限値Kφmin以下であれば(S105の判定が“No”)、前輪ロール剛性Kφfに予め設定した変化量ΔKφ1だけ加算し、後輪ロール剛性Kφrから予め設定した変化量ΔKφ1だけ減算する(S106、S114)。つまり、フロントロール剛性配分Pを大きくする。一方、後輪ロール剛性Kφrが制限値Kφmin以下であれば(S107の判定が“No”)、前輪ロール剛性Kφfから予め設定した変化量ΔKφ1だけ減算し、後輪ロール剛性Kφrに予め設定した変化量ΔKφ1だけ加算する(S108、S114)。つまり、フロントロール剛性配分Pを小さくする。
このように、前後輪のロール剛性が制限値Kφminより大きくなるように調整しているので、車高に比べてトレッド幅が狭い車両であっても、ロールオーバを抑制し、旋回性能を改善することができる。
次に、前述した(18)、(19)式に従って、横加速度αy、重心高さhg、前輪ロールセンタ高さhf、前輪トレッド幅df、全輪荷重W、及びバネ上重量Wsに応じて、前輪における旋回内輪の輪荷重が0になる前後輪ロール剛性配分Pを上限値Pmaxとして設定する(S109)。この上限値Pmaxは、座標原点(0,0)を通る一次関数の直線で表される。
そして、前輪ロール剛性配分Pが上限値Pmax以上であれば(S110の判定が“No”)、前輪ロール剛性Kφfから予め設定した変化量ΔKφ1だけ減算し、後輪ロール剛性Kφrに予め設定した変化量ΔKφ1だけ加算する(S111、S114)。つまり、フロントロール剛性配分Pを小さくする。
このように、前輪ロール剛性配分Pが上限値Pmaxより小さくなるように調整しているので、車高に比べてトレッド幅が狭い車両であっても、前輪側における旋回内輪の浮き(輪荷重=0)を抑制し、旋回性能を改善することができる。
次に、前述した(18)、(20)式に従って、横加速度αy、重心高さhg、前輪ロールセンタ高さhf、前輪トレッド幅df、総輪荷重W、及びバネ上重量Wsに応じて、後輪における旋回内輪の輪荷重が0になる前後輪ロール剛性配分Pを下限値Pminとして設定する(S109)。この下限値Pminは、一次関数で表される。
そして、前輪ロール剛性配分Pが上限値Pmin以下であれば(S112の判定が“No”)、前輪ロール剛性Kφfに予め設定した変化量ΔKφ1だけ加算し、後輪ロール剛性Kφrから予め設定した変化量ΔKφ1だけ減算する(S113、S114)。つまり、フロントロール剛性配分Pを大きくする。
このように、前輪ロール剛性配分Pが下限値Pminより大きくなるように調整しているので、車高に比べてトレッド幅が狭い車両であっても、後輪側における旋回内輪の浮き(輪荷重=0)を抑制し、旋回性能を改善することができる。
次に、前述した(22)式に従って、前輪トレッド幅df、後輪トレッド幅dr、総輪荷重W、重心位置でのロールセンタ高さhs、及びタイヤサイズに応じて、フロント重量配分Qに対する下限値Qminを設定する(S115)。この下限値Qminは、P軸と平行な直線で表される。
そして、フロント旋回内輪の輪荷重残存率Rfiが下限値Qmin以下であれば(S118の判定が“No”)、制動力FBに予め設定した変化量ΔFB1を加算する(S119、S120)。つまり、制動力増加による前輪側への荷重移動により、フロント重量配分Qを大きくする。
このように、フロント重量配分Qが下限値Qminより大きくなるように調整しているので、車高に比べてトレッド幅が狭い車両であっても、車両のロールオーバを抑制し、旋回性能を改善することができる。
次に、前述した(30)式に従って、ホイールベースL、バネ上重量Ws、タイヤサイズ、車速V、横加速度αyに応じて、フロント重量配分Qに対する上限値Qmaxを設定する(S115)。この上限値Qmaxは、P軸と平行な直線で表される。
そして、フロント旋回内輪の輪荷重残存率Rfiが上限値Qmax以上であれば(S116の判定が“No”)、制動力FBから予め設定した変化量ΔFB1を減算する(S117、S120)。つまり、制動力減少による前輪荷重の軽減により、フロント重量配分Qを小さくする。
このように、フロント重量配分Qが上限値Qmaxより小さくなるように調整しているので、車高に比べてトレッド幅が狭い車両であっても、車両のオーバーステアを抑制(アンダーステアを確保)し、旋回性能を改善することができる。
本実施形態では、図6に示すように、フロントロール剛性配分Pと、フロント重量配分Qとの座標軸において、制限値Kφmin、上限値Pmax、下限値Pmin、下限値Qmin、及び上限値Qmaxで囲まれた目標領域を設定する。そして、フロントロール剛性配分Pと、フロント重量配分Qが、目標領域に収まるように、電動スタビライザ4F及び4R、並びにブレーキアクチュエータ3を駆動制御する。これにより、車高に比べてトレッド幅が狭い車両であっても、ロールオーバ、旋回内輪の浮き、及びオーバーステアを抑制し、旋回性能を改善することができる。
なお、本実施形態では、ブレーキアクチュエータ3による制動力の増減によって、前後輪荷重配分Qを調整しているが、駆動力制御装置5による駆動力の増減によって、前後輪荷重配分Qを調整してもよい。すなわち、フロント旋回内輪の輪荷重残存率Rfiが下限値Qmin以下であれば、駆動力FAから予め設定した変化量ΔFA1を減算することで、駆動力減少による後輪荷重の軽減により、フロント重量配分Qを大きくする。また、フロント旋回内輪の輪荷重残存率Rfiが上限値Qmax以上であれば、駆動力FAに予め設定した変化量ΔFA1を加算することで、駆動力増加による後輪側への荷重により、フロント重量配分Qを小さくする。これにより、本実施形態と同様の作用効果を得ることができる。勿論、ブレーキアクチュエータ3による制動力の増減と、駆動力制御装置5による駆動力の増減とを、適宜、組み合わせて採用してもよい。
また、本実施形態では、電動スタビライザ4F及び4Rによるスタビライザの捩り剛性の調整によって、ロール剛性を調整しているが、サスペンションにおける他の構成要素を調整することによって、ロール剛性を調整してもよい。例えば、アクティブサスペンションにおけるショックアブソーバの減衰力を調整したり、エアサスペンションにおける空気バネの弾性力を調整したりすることで、ロール剛性を調整してもよい。これにより、本実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
以上より、ステップS102の処理が「制限値設定手段」に対応し、ステップS109の処理が「第一の上限値設定手段」及び「第一の下限値設定手段」に対応する。また、電動スタビライザ4F及び4R、並びにステップS103〜S107、S110〜S114の処理が「ロール剛性調整手段」に対応する。また、ステップS115の処理が「第二の上限値設定手段」及び「第二の下限値設定手段」に対応する。また、ブレーキアクチュエータ3、駆動力制御装置5、並びにステップS116〜S120の処理が「重量配分調整手段」に対応する。
《効果》
(1)本実施形態の旋回走行制御装置によれば、前後輪のロール剛性に対して前記(1)式で表す制限値Kφminを設定する。そして、電動スタビライザ4F及び4Rを駆動制御し、前後輪のロール剛性を個別に調整することで、前後輪のロール剛性を制限値Kφminよりも大きくする。
このように、旋回内輪の輪荷重に応じて制限値Kφminを設定し、前後輪のロール剛性が制限値Kφminより大きくなるように調整しているので、車高に比べてトレッド幅が狭い車両であっても、ロールオーバを抑制し、旋回性能を改善することができる。
(2)本実施形態の旋回走行制御装置によれば、前記(19)式に従って、前輪における旋回内輪の輪荷重が0になる前後輪ロール剛性配分Pを上限値Pmax=a1Q+b1で定義する。そして、前後輪ロール剛性配分Pが上限値Pmaxより小さくなるように、電動スタビライザ4F及び4Rを駆動制御して、前後輪のロール剛性を個別に調整する。ここでは、a1=kであり、b1=0である。
このように、前後輪ロール剛性配分Pが上限値Pmaxより小さくなるように、前後輪のロール剛性を個別に調整することで、前輪における旋回内輪の浮きを抑制し、旋回性能を改善することができる。
(3)本実施形態の旋回走行制御装置によれば、前記(18)、(19)式に従って、横加速度αy、重心高さhg、前輪ロールセンタ高さhf、前輪トレッド幅df、全車輪の輪荷重W、及びバネ上重量Wsに応じて、a1及びb1を設定する。ここでは、a1=kであり、b1=0である。
このように、前記(18)、(19)式に従ってa1及びb1を設定することで、前輪における旋回内輪の浮きを抑制することのできる適切な上限値Pmaxを設定できる。
(4)本実施形態の旋回走行制御装置によれば、前記(20)式に従って、前輪における旋回内輪の輪荷重が0になる前後輪ロール剛性配分Pを下限値Pmin=a2Q+b2で定義する。そして、前後輪ロール剛性配分Pが下限値Pminより大きくなるように、電動スタビライザ4F及び4Rを駆動制御して、前後輪のロール剛性を個別に調整する。ここでは、a2=kであり、b2=(1−k)である。
このように、前後輪ロール剛性配分Pが下限値Pminより大きくなるように、前後輪のロール剛性を個別に調整することで、後輪における旋回内輪の浮きを抑制し、旋回性能を改善することができる。
(5)本実施形態の旋回走行制御装置によれば、前記(18)、(20)式に従って、横加速度αy、重心高さhg、前輪ロールセンタ高さhf、前輪トレッド幅df、全車輪の輪荷重W、及びバネ上重量Wsに応じて、a2及びb2を設定する。ここでは、a2=kであり、b2=(1−k)である。
このように、前記(18)、(20)式に従ってa2及びb2を設定することで、後輪における旋回内輪の浮きを抑制することのできる適切な下限値Pminを設定できる。
(6)本実施形態の旋回走行制御装置によれば、前記(22)式に従って、前輪トレッド幅df、後輪トレッド幅dr、全車輪の輪荷重W、重心位置でのロールセンタ高さhs、及びタイヤサイズに応じて、前後輪重量配分Qに対する下限値Qminを設定する。そして、ブレーキアクチュエータ3による制動力の増減によって、前後輪重量配分Qを下限値Qminより大きくする。
このように、フロント重量配分Qが下限値Qminより大きくなるように調整しているので、車高に比べてトレッド幅が狭い車両であっても、車両のロールオーバを抑制し、旋回性能を改善することができる。
(7)本実施形態の旋回走行制御装置によれば、ホイールベースL、バネ上重量W、タイヤサイズ、車速V、横加速度αyに応じて、前後輪重量配分Qに対する上限値Qmaxを設定する。そして、ブレーキアクチュエータ3による制動力の増減によって、前後輪重量配分Qを上限値Qmaxより小さくする。
このように、フロント重量配分Qが上限値Qmaxより小さくなるように調整しているので、車高に比べてトレッド幅が狭い車両であっても、車両のオーバーステアを抑制(アンダーステアを確保)し、旋回性能を改善することができる。
(8)本実施形態の旋回走行制御装置によれば、スタビライザの捩り剛性、ショックアブソーバの減衰力、及びスプリングの弾性力の少なくとも一つを調整することで、前後輪のロール剛性を調整する。
このように、スタビライザの捩り剛性や、ショックアブソーバの減衰力や、スプリングの弾性力を調整することで、容易に、且つ確実に、前後輪のロール剛性を調整することができる。
(9)本実施形態の旋回走行制御装置によれば、車両の制動力、及び駆動力の少なくとも一つを調整することで、前後輪重量配分を調整する。
このように、制動力や駆動力を調整することで、容易に、且つ確実に、前後輪重量配分を調整することができる。
(10)本実施形態の旋回走行制御方法によれば、前後輪のロール剛性に対して前記(1)式で表す制限値Kφminを設定する。そして、電動スタビライザ4F及び4Rを駆動制御し、前後輪のロール剛性を個別に調整することで、前後輪のロール剛性を制限値Kφminよりも大きくする。
このように、旋回内輪の輪荷重に応じて制限値Kφminを設定し、前後輪のロール剛性が制限値Kφminより大きくなるように調整しているので、車高に比べてトレッド幅が狭い車両であっても、ロールオーバを抑制し、旋回性能を改善することができる。
《第2実施形態》
《構成》
第2実施形態では、旋回走行中の加減速度によって前後重量配分の変化が車両状態に与える影響が小さくない場合の旋回走行制御処理について説明する。
図7は、第2実施形態の旋回走行制御処理を示すフローチャートである。
なお、本実施形態は、前述した第1実施形態と比べて主に処理手順が異なることを除いては同様であるため、符号の説明や処理内容については、詳細な説明を省略する。
ステップS201では、下記に示すように、前輪及び後輪の夫々において、旋回内輪の輪荷重残存率Rfi及びRriを算出する。
fi=Wfi/Wfi#S
ri=Wri/Wri#S
ステップS202では、前記(22)、(30)式に従って、前輪重量配分Qに対する上限値Qmax及び下限値Qminを設定する。この上限値Qmaxは、車両のオーバーステアを防ぐためのものであり、下限値Qminは、車両のロールオーバを防ぐためのものである。なお、前輪重量配分Qとは、総輪荷重を1としたときのフロント輪荷重の比率に相当する。したがって、上限値Qmax及び下限値Qminは、0より大きく、且つ1より小さい範囲の値である。
続くステップS203では、フロント旋回内輪の輪荷重残存率Rfiが上限値Qmaxより小さいか否かを判定する。判定結果がRfi≧Qmaxのときには、車両のオーバーステアを招く可能性が高まっていると判断してステップS204に移行する。一方、判定結果がRfi<Qmaxのときには、車両のオーバーステアを招く可能性はないと判断してステップS207に移行する。
ステップS204では、下記に示すように、制動力FBから予め設定した変化量ΔFB1を減算してからステップS205に移行する。FBの初期値は、運転者の要求制動力か、又はブレーキコントローラからの制動力指令値とする。
B=FB−ΔFB1
ステップS205では、制動力FBに応じてブレーキアクチュエータ3を駆動制御してから前記ステップS201に移行する。
ステップS207では、フロント旋回内輪の輪荷重残存率Rfiが下限値Qminより大きいか否かを判定する。判定結果がRfi≦Qminのときには、車両のロールオーバを招く可能性が高まっていると判断してステップS208に移行する。一方、判定結果がRfi>Qminのときには、車両のロールオーバを招く可能性はないと判断してステップS209に移行する。
ステップS208では、下記に示すように、制動力FBに予め設定した変化量ΔFB1を加算してから前記ステップS205に移行する。FBの初期値は、運転者の要求制動力か、又はブレーキコントローラからの制動力指令値とする。
B=FB+ΔFB1
ステップS209では、前記(19)、(20)式に従って、前輪ロール剛性配分Pに対する上限値Pmax及び下限値Pminを設定する。この上限値Pmaxは、前輪側で旋回内輪の浮き(輪荷重=0)を防ぐためのものであり、下限値Pminは、後輪側で旋回内輪の浮き(輪荷重=0)を防ぐためのものである。なお、前輪ロール剛性配分Pとは、全ロール剛性を1としたときのフロントロール剛性の比率に相当する。したがって、上限値Pmax及び下限値Pminは、0より大きく、且つ1より小さい範囲の値である。
続くステップS210では、前輪ロール剛性配分Pが上限値Pmaxより小さいか否かを判定する。判定結果がP≧Pmaxのときには、前輪側で旋回内輪浮きを招く可能性が高まっていると判断してステップS211に移行する。一方、判定結果がP<Pmaxのときには、前輪側で旋回内輪浮きを招く可能性はないと判断してステップS212に移行する。
ステップS211では、下記に示すように、前輪ロール剛性Kφfから予め設定した変化量ΔKφ1だけ減算し、後輪ロール剛性Kφrに予め設定した変化量ΔKφ1だけ加算してからステップS214に移行する。Kφf及びKφrは、初期値はデフォルト値とする。
Kφf=Kφf−ΔKφ1
Kφr=Kφr+ΔKφ1
ステップS212では、前輪ロール剛性配分Pが下限値Pminより大きいか否かを判定する。判定結果がP≦Pminのときには、後輪側で旋回内輪浮きを招く可能性が高まっていると判断してステップS213に移行する。一方、判定結果がP>Pminのときには、後輪側で旋回内輪浮きを招く可能性はないと判断してステップS214に移行する。
ステップS213では、下記に示すように、前輪ロール剛性Kφfに予め設定した変化量ΔKφ1だけ加算し、後輪ロール剛性Kφrから予め設定した変化量ΔKφ1だけ減算してからステップS214に移行する。Kφf及びKφrは、初期値はデフォルト値とする。
Kφf=Kφf+ΔKφ1
Kφr=Kφr−ΔKφ1
ステップS214では、前記(1)式に従って、前後輪のロール剛性に対する制限値Kφminを設定する。この制限値Kφminは、車両のロールオーバを防ぐためのものであり、前後輪のロール剛性に対する下限値となる。
ステップS215では、後輪ロール剛性Kφrが制限値Kφminより大きいか否かを判定する。判定結果がKφr>Kφminのときには、ロールオーバを招く可能性はないと判断してステップS217に移行する。一方、判定結果がKφr≦Kφminのときには、ロールオーバを招く可能性が高まっていると判断してステップS216に移行する。
ステップS216では、下記に示すように、前輪ロール剛性Kφfから予め設定した変化量ΔKφ1だけ減算し、後輪ロール剛性Kφrに予め設定した変化量ΔKφ1だけ加算してからステップS219に移行する。Kφf及びKφrは、初期値はデフォルト値とする。
Kφf=Kφf−ΔKφ1
Kφr=Kφr+ΔKφ1
ステップS217では、前輪ロール剛性Kφfが制限値Kφminより大きいか否かを判定する。判定結果がKφf>Kφminのときには、ロールオーバを招く可能性はないと判断してステップS219に移行する。一方、判定結果がKφf≦Kφminのときには、ロールオーバを招く可能性が高まっていると判断してステップS218に移行する。
ステップS218では、下記に示すように、前輪ロール剛性Kφfに予め設定した変化量ΔKφ1だけ加算し、後輪ロール剛性Kφrから予め設定した変化量ΔKφ1だけ減算してからステップS219に移行する。Kφf及びKφrは、初期値はデフォルト値とする。
Kφf=Kφf+ΔKφ1
Kφr=Kφr−ΔKφ1
ステップS219では、前輪ロール剛性KφFに応じて電動スタビライザ4Fを駆動制御すると共に、後輪ロール剛性KφRに応じて電動スタビライザ4Rを駆動制御してから所定のメインプログラムに復帰する。
《作用》
本実施形態では、旋回走行中の加減速度によって、前後重量配分の変化が車両状態に与える影響が小さくない車両を想定している。
そのため、フロント旋回内輪の輪荷重残存率Rfiと上限値Qmaxとの比較、及びフロント旋回内輪の輪荷重残存率Rfiと下限値Qminとの比較によって、制動力制御を実行したら(S203〜S207)、上限値Qmax及び下限値Qminを更新する。そして、フロント旋回内輪の輪荷重残存率Rfiが上限値Qmaxより小さくなり、且つフロント旋回内輪の輪荷重残存率Rfiが下限値Qminより大きくなるまで、ステップS201〜S207の処理を連続して実行する。
すなわち、フロント旋回内輪の輪荷重残存率Rfiが上限値Qmaxより小さくなり、且つフロント旋回内輪の輪荷重残存率Rfiが下限値Qminより大きくなってから、ロール剛性制御に移行する。
このように、旋回走行中の加減速度によって、前後重量配分の変化が車両状態に与える影響が小さくない車両にあっては、応答性に優れた加減速度制御を優先して実行することで、速やかに旋回性能を改善することができる。
そして、加減速度制御が目標状態に収束してから、ロール剛制御を実行する。
すなわち、前輪ロール剛性配分Pと上限値Pmaxとの比較、前後輪ロール剛性配分Pと下限値Pminとの比較、前輪ロール剛性Kφfと制限値Kφminとの比較、及び後輪ロール剛性Kφrと制限値Kφminとの比較によって、ロール剛性制御を実行する。
これにより、車高に比べてトレッド幅が狭い車両であっても、ロールオーバ、フロント旋回内輪の浮き、及びリア旋回内輪の浮きなどを抑制し、旋回性能を改善することができる。
その他の作用効果については、前述した第1実施形態と同様である。
《効果》
(1)本実施形態の旋回走行制御装置によれば、前後輪のロール剛性に対して前記(1)式で表す制限値Kφminを設定する。そして、電動スタビライザ4F及び4Rを駆動制御し、前後輪のロール剛性を個別に調整することで、前後輪のロール剛性を制限値Kφminよりも大きくする。
このように、旋回内輪の輪荷重に応じて制限値Kφminを設定し、前後輪のロール剛性が制限値Kφminより大きくなるように調整しているので、車高に比べてトレッド幅が狭い車両であっても、ロールオーバを抑制し、旋回性能を改善することができる。
(2)本実施形態の旋回走行制御装置によれば、前記(19)式に従って、前輪における旋回内輪の輪荷重が0になる前後輪ロール剛性配分Pを上限値Pmax=a1Q+b1で定義する。そして、前後輪ロール剛性配分Pが上限値Pmaxより小さくなるように、電動スタビライザ4F及び4Rを駆動制御して、前後輪のロール剛性を個別に調整する。ここでは、a1=kであり、b1=0である。
このように、前後輪ロール剛性配分Pが上限値Pmaxより小さくなるように、前後輪のロール剛性を個別に調整することで、前輪における旋回内輪の浮きを抑制し、旋回性能を改善することができる。
(3)本実施形態の旋回走行制御装置によれば、前記(20)式に従って、前輪における旋回内輪の輪荷重が0になる前後輪ロール剛性配分Pを下限値Pmin=a2Q+b2で定義する。そして、前後輪ロール剛性配分Pが下限値Pminより大きくなるように、電動スタビライザ4F及び4Rを駆動制御して、前後輪のロール剛性を個別に調整する。ここでは、a2=kであり、b2=(1−k)である。
このように、前後輪ロール剛性配分Pが下限値Pminより大きくなるように、前後輪のロール剛性を個別に調整することで、後輪における旋回内輪の浮きを抑制し、旋回性能を改善することができる。
(4)本実施形態の旋回走行制御装置によれば、前記(22)式に従って、前輪トレッド幅df、後輪トレッド幅dr、全車輪の輪荷重W、重心位置でのロールセンタ高さhs、及びタイヤサイズに応じて、前後輪重量配分Qに対する下限値Qminを設定する。そして、ブレーキアクチュエータ3による制動力の増減によって、前後輪重量配分Qを下限値Qminより大きくする。
このように、フロント重量配分Qが下限値Qminより大きくなるように調整しているので、車高に比べてトレッド幅が狭い車両であっても、車両のロールオーバを抑制し、旋回性能を改善することができる。
(5)本実施形態の旋回走行制御装置によれば、ホイールベースL、バネ上重量W、タイヤサイズ、車速V、横加速度αyに応じて、前後輪重量配分Qに対する上限値Qmaxを設定する。そして、ブレーキアクチュエータ3による制動力の増減によって、前後輪重量配分Qを上限値Qmaxより小さくする。
このように、フロント重量配分Qが上限値Qmaxより小さくなるように調整しているので、車高に比べてトレッド幅が狭い車両であっても、車両のオーバーステアを抑制(アンダーステアを確保)し、旋回性能を改善することができる。
1FL〜1RR 車輪
2FL〜2RR ホイールシリンダ
3 ブレーキアクチュエータ
4F、4R 電動スタビライザ
5 駆動力制御装置
6 コントローラ
7 輪荷重センサ
8 車輪速センサ
9 横加速度センサ
10 マスターシリンダ
12A、12B ゲートバルブ
13FL〜13RR インレットバルブ
14 アキュムレータ
15FL〜15RR アウトレットバルブ
16A、16B ゲートバルブ
17 ポンプ
18 ダンパー室

Claims (10)

  1. 車両の重心高さよりもトレッド幅が狭い車両で、前後輪のロール剛性に対して下記式で表す制限値Kφminを設定する制限値設定手段と、
    前後輪のロール剛性を個別に調整することで、前後輪のロール剛性を前記制限値Kφminよりも大きくするロール剛性調整手段と、を備えることを特徴とする旋回走行制御装置。
    Kφmin=(hs 2×M2×αs)/(2×φ0.5×D×Wi
    s:重心位置でのロールセンタから重心までの上下方向距離
    M:車両重量
    αs:(予め設定した限界横加速度)−(横加速度)
    φ0.5:横加速度0.5Gでのロール角度
    D:トレッド幅
    i:旋回内輪の輪荷重
  2. 前後輪重量配分Qと前後輪ロール剛性配分Pとの座標軸で、前輪における旋回内輪の輪荷重が0になる前後輪ロール剛性配分Pを上限値Pmax=a1Q+b1で定義する第一の上限値設定手段を備え、
    前記ロール剛性調整手段は、
    前後輪ロール剛性配分Pを前記第一の上限値設定手段で設定した上限値Pmaxより小さくすることを特徴とする請求項1に記載の旋回走行制御装置。
  3. 前記第一の上限値設定手段は、
    横加速度、重心高さ、前輪ロールセンタ高さ、前輪トレッド幅、各車輪の輪荷重、及びバネ上重量に応じて、前記a1及び前記b1を設定することを特徴とする請求項2に記載の旋回走行制御装置。
  4. 前後輪重量配分Qと前後輪ロール剛性配分Pとの座標軸で、後輪における旋回内輪の輪荷重が0になる前後輪ロール剛性配分Pを下限値Pmin=a2Q+b2で定義する第一の下限値設定手段を備え、
    前記ロール剛性調整手段は、
    前後輪ロール剛性配分Pを前記第一の下限値設定手段で設定した下限値Pminより大きくすることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の旋回走行制御装置。
  5. 前記第一の下限値設定手段は、
    横加速度、重心高さ、前輪ロールセンタ高さ、前輪トレッド幅、各車輪の輪荷重、及びバネ上重量に応じて、前記a2及び前記b2を設定することを特徴とする請求項4に記載の旋回走行制御装置。
  6. 前輪トレッド幅、後輪トレッド幅、各車輪の輪荷重、重心位置でのロールセンタ高さ、及びタイヤサイズに応じて、前後輪重量配分Qに対する下限値Qminを設定する第二の下限値設定手段と、
    前後輪重量配分Qを前記第二の下限値設定手段で設定した下限値Qminより大きくする重量配分調整手段と、を備えることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の旋回走行制御装置。
  7. ホイールベース、バネ上重量、タイヤサイズ、車速、横加速度に応じて、前後輪重量配分Qに対する上限値Qmaxを設定する第二の上限値設定手段と、
    前後輪重量配分Qを前記第二の上限値設定手段で設定した上限値Qmaxより小さくする重量配分調整手段と、を備えることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の旋回走行制御装置。
  8. 前記ロール剛性調整手段は、
    スタビライザの捩り剛性、ショックアブソーバの減衰力、及びスプリングの弾性力の少なくとも一つを調整することで、前後輪のロール剛性を調整することを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の旋回走行制御装置。
  9. 前記重量配分調整手段は、
    車両の制動力、及び駆動力の少なくとも一つを調整することで、前後輪重量配分を調整することを特徴とする請求項6又は7に記載の旋回走行制御装置。
  10. 車両の重心高さよりもトレッド幅が狭い車両で、ロール剛性に対して下記式で表す制限値Kφminを設定し、前後輪のロール剛性を個別に調整することで、前後輪のロール剛性を前記制限値Kφminよりも大きくすることを特徴とする旋回走行制御方法。
    Kφmin=(hs 2×M2×αs)/(2×φ0.5×D×Wi
    s:重心位置でのロールセンタから重心までの上下方向距離
    M:車両重量
    αs:(予め設定した限界横加速度)−(横加速度)
    φ0.5:横加速度0.5Gでのロール角度
    D:トレッド幅
    i:旋回内輪の輪荷重
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