JP2013026529A - 有機エレクトロルミネッセンス材料およびそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ターフェニレン骨格の1つ目のベンゼン環と2つ目のベンゼン環が窒素原子で架橋され、2つ目のベンゼン環と3つ目のベンゼン環が酸素原子で架橋された構造を母骨格とする化合物であって、前記窒素原子が含窒素6員環(ピリジン、ジアジン、又はトリアジン)と直接的又は間接的に連結しており、かつ、前記含窒素6員環がさらに特定の基と連結している有機EL材料、及びそれを用いた有機EL素子。
【選択図】なし
Description
まず、燐光発光は、三重項励起子を利用した発光であるため、発光層に用いる化合物のエネルギーギャップが大きくなくてはならない。何故なら、ある化合物の一重項エネルギー(最低励起一重項状態と基底状態とのエネルギー差をいう。)の値は、通常、その化合物の三重項エネルギー(最低励起三重項状態と基底状態とのエネルギー差をいう。)の値よりも大きいからである。
従って、燐光発光性ドーパント材料の三重項エネルギーを効率的に素子内に閉じ込めるためには、まず、燐光発光性ドーパント材料の三重項エネルギーよりも大きな三重項エネルギーを有するホスト材料を発光層に用いなければならない。さらに、発光層に隣接する電子輸送層及び正孔輸送層を設ける際に、電子輸送層及び正孔輸送層にも燐光発光性ドーパント材料よりも大きな三重項エネルギーを有する化合物を用いなければならない。このように、従来の有機EL素子の素子設計思想に基づく場合、蛍光型の有機EL素子に用いる化合物と比べて、より大きなエネルギーギャップを有する化合物を燐光型の有機EL素子に用いることにつながり、有機EL素子全体の駆動電圧が上昇する。
以上のような理由より、燐光型の有機EL素子の高性能化においては、蛍光型の有機EL素子と異なる材料選択及び素子設計が必要となる。
特許文献1には、炭素原子、窒素原子、酸素原子または硫黄原子で架橋したπ共役ヘテロアセン骨格を有する多環系化合物、及びそれを用いた有機EL素子が開示されており、その発明の効果としては、高発光効率化と長寿命化が記載されている。
特許文献2には、ターフェニレン骨格を炭素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子等で架橋させた構造を母骨格とする有機EL化合物及び、それを用いた有機EL素子が開示されており、その発明の効果としては、高発光効率化と長寿命化が記載されている。
特許文献3には、電子及び正孔の輸送性能を有するインデノカルバゾール誘導体及びそれを用いた有機EL素子が開示されている。また、前記インデノカルバゾール誘導体が発光層及び/又は電荷輸送層に特に有用である旨の記載がある。
mは、1〜4の整数を表し;
Harは、式(2A)で表される部分構造と式(2B)で表される部分構造とを組み合わせてなる1価の基を表し;
Lは、単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜12の2価の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜13の2価の芳香族複素環基を表し;
Azは、式(3)で表される(m+1)価の基を表し;
Arは、以下の(S1)及び(S2)からなる群から選ばれる一価の基を表し、Arが複数ある場合には、それぞれのArは互いに同じでも、異なってもよい。
(S1)置換もしくは無置換の環形成炭素数12〜24の1価の芳香族炭化水素基
(S2)式(5)で表わされる1価の基]
aは、0〜4の整数を表し;
bは、0〜2の整数を表し;
cは、0〜4の整数を表し;
Ra1〜Ra3は、それぞれ独立に、置換基を表し;
*1は、Lとの結合手を表し;
2つの*2は、式(2A)の1位及び2位の炭素との、2位及び3位の炭素との、又は3位及び4位の炭素との結合手を表す。]
Y1〜Y5のうち1つは、C−*3を表し;
Y1〜Y5のうちm個は、C−*4を表し;
Y1〜Y5のうちC−*3及びC−*4のいずれも表わさないものは、それぞれ独立に、C−Rb1又は窒素原子を表し;
Rb1は、水素原子又は置換基を表し;
*3は、Lとの結合手を表し;
*4は、Arとの結合手を表す。]
s及びtは、それぞれ独立に、0〜3の整数を表し;
X1は、O又はSを表し;
Rc1及びRc2は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のハロアルキル基、炭素数1〜20のハロアルコキシ基、シリル基、炭素数1〜10のアルキルシリル基、環形成炭素数6〜30の1価の芳香族炭化水素基、炭素数6〜30のアリールシリル基、炭素数7〜30のアラルキル基、又は環形成原子数3〜30の1価の芳香族複素環基を表し;
Q1及びQ2は、それぞれ独立に、飽和もしくは不飽和の環形成原子数5〜12の環を表し;
*5は、Azとの結合手を表す。]
本発明の有機EL材料は、式(1)で表される。
(S1)置換もしくは無置換の環形成炭素数12〜24の1価の芳香族炭化水素基
(S2)式(5)で表わされる1価の基
Harは、式(2A)で表される部分構造と式(2B)で表される部分構造とを組み合わせてなる1価の基を表す。
なお、aが0である場合とは、ベンゼン環上にRa1が置換していない(即ち、無置換である)ことを意味する。bやcが0である場合についても、同様である。
また、置換基であるRa2は、*2に連結していない炭素原子上に置換することができるものであり、*2に連結する炭素原子上には置換しない。
*1は結合手を表し、Lと連結する。ただし、Lが単結合である場合は、実質的には*1はAzと連結することを意味する。
*2は結合手を表し、2つの*2が式(2A)のカルバゾール構造の1位及び2位の炭素と、2位及び3位の炭素と、又は3位及び4位の炭素と連結する。これにより式(2A)の部分構造と式(2B)の部分構造が連結し、1価の基を形成される。
Ra1〜Ra3は、好ましくは、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の1価の芳香族炭化水素基である。
Ra2が複数ある場合(即ち、b=2の場合)には、それぞれのRa2は互いに同じでも、異なってもよい。
Ra3が複数ある場合(即ち、c=2〜4の場合)には、それぞれのRa3は互いに同じでも、異なってもよい。
Azは、式(3)で表される(m+1)価の基を表す。
Rb1が複数ある場合には、それぞれのRb1は互いに同じでも、異なってもよい。
Rb1によって表されるハロゲン原子,アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ハロアルコキシ基、アルキルシリル基、1価の芳香族炭化水素基、アリールシリル基、アラルキル基、及び1価の芳香族複素環基の具体例としては、Ra1〜Ra3によって表されるハロゲン原子,アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ハロアルコキシ基、アルキルシリル基、1価の芳香族炭化水素基、アリールシリル基、アラルキル基、及び1価の芳香族複素環基の具体例と同様のものが挙げられる。
Rb1は、好ましくは、水素原子又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の1価の芳香族炭化水素基であり、より好ましくは水素原子又はフェニル基である。
m1は好ましくは1〜2であり、m2は好ましくは1〜2である。
Lは、単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜12の2価の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜13の2価の芳香族複素環基を表し、好ましくは単結合である。
Lで表される2価の芳香族複素環基としては、ピロールジイル基、フリレン基、チエニレン基、ピリジニレン基、ピリダジニレン基、ピリミジニレン基、ピラジニレン基、トリアジニレン基、イミダゾリレン基、オキサゾリレン基、チアゾリレン基、ピラゾリレン基、イソオキサゾリレン基、イソチアゾリレン基、オキサジアゾリレン基、チアジアゾリレン基、トリアゾリレン基、インドリレン基、イソインドリレン基、ベンゾフラニレン基、イソベンゾフラニレン基、ベンゾチオフェニレン基、インドリジニレン基、キノリジニレン基、キノリレン基、イソキノリレン基、シンノリレン基、フタラジニレン基、キナゾリニレン基、キノキサリニレン基、ベンズイミダゾリレン基、ベンズオキサゾリレン基、ベンズチアゾリレン基、インダゾリレン基、ベンズイソキサゾリレン基、ベンズイソチアゾリレン基、カルバゾリレン基、ジベンゾフラニレン基、及びジベンゾチオフェニレン基等が挙げられる。
mは1〜4の整数であり、好ましくは1〜2である。
Arは、以下の(S1)及び(S2)からなる群から選ばれる一価の基を表す。
(S1)置換もしくは無置換の環形成炭素数12〜24の1価の芳香族炭化水素基
(S2)式(5)で表わされる1価の基
また、Az(アジン)ユニットに特定の基を導入することで、本発明の有機EL材料のガラス転移点が大きくなり、得られる素子の耐熱性が向上するとともに、素子化のための蒸着プロセスが安定化する。
Arが複数ある場合(即ち、m=2〜4の場合)には、それぞれのArは互いに同じでも、異なってもよい。異なっている場合には、式(1)の有機EL材料の対称性が低下することで材料の結晶化が抑制され、当該材料を用いて形成した薄膜の安定性が向上する。その結果、有機EL素子をより長寿命化させることが期待できる。
なお、dが0である場合とは、ベンゼン環上にRc3が置換していない(即ち、無置換である)ことを意味する。e〜l、u及びvが0である場合についても、同様である。
d、e,f、g、h,i,j,k、l、u及びvは、好ましくは0〜1である。
Rc3〜Rc13によって表されるハロゲン原子,アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ハロアルコキシ基、アルキルシリル基、1価の芳香族炭化水素基、アリールシリル基、アラルキル基、及び1価の芳香族複素環基の具体例としては、Ra1〜Ra3によって表されるハロゲン原子,アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ハロアルコキシ基、アルキルシリル基、1価の芳香族炭化水素基、アリールシリル基、アラルキル基、及び1価の芳香族複素環基の具体例と同様のものが挙げられる。
Rb2及びRb3によって表されるハロゲン原子,アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ハロアルコキシ基、アルキルシリル基、1価の芳香族炭化水素基、アリールシリル基、アラルキル基、及び1価の芳香族複素環基の具体例としては、Ra1〜Ra3によって表されるハロゲン原子,アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ハロアルコキシ基、アルキルシリル基、1価の芳香族炭化水素基、アリールシリル基、アラルキル基、及び1価の芳香族複素環基の具体例と同様のものが挙げられる。
Rb2及びRb3は、好ましくは置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基であり、より好ましくはメチル基である。
s及びtは、それぞれ独立に、0〜3の整数を表し、好ましくは0〜1である。
X1は、O又はSを表し、化合物の安定性から、好ましくはOである。
Rc1及びRc2によって表されるハロゲン原子,アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ハロアルコキシ基、アルキルシリル基、1価の芳香族炭化水素基、アリールシリル基、アラルキル基、及び1価の芳香族複素環基の具体例としては、Ra1〜Ra3によって表されるハロゲン原子,アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ハロアルコキシ基、アルキルシリル基、1価の芳香族炭化水素基、アリールシリル基、アラルキル基、及び1価の芳香族複素環基の具体例と同様のものが挙げられる。
芳香族炭化水素環の具体例としてはベンゼン環が例示され、芳香族複素環の具体例としてはフラン環、チオフェン環、ピロール環、ピリジン環及びピリジン環が例示される。
次に、本発明の有機EL素子について説明する。
本発明の有機EL素子は、陰極と陽極の間に発光層を含む複数の有機薄膜層を有し、この有機薄膜層のうちの少なくとも1層が前述した本発明の有機EL材料を含むことを特徴とする。本発明の有機EL材料が、本発明の有機EL素子の有機薄膜層のうちの少なくとも一層に含有されることで、有機EL素子の低駆動電圧化、高発光効率化、長寿命化が期待できる。
本発明の有機EL材料が含まれる有機薄膜層の例としては、発光層、スペース層、及び障壁層等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。本発明の有機EL材料は、特に、発光層のホスト材料として含まれることが好ましい。また、発光層が燐光発光材料を含有することが好ましい。
(1)陽極/発光ユニット/陰極
また、上記発光ユニットは、燐光発光層や蛍光発光層を複数有する積層型であってもよく、その場合、各発光層の間に、燐光発光層で生成された励起子が蛍光発光層に拡散することを防ぐ目的で、スペース層を有していてもよい。発光ユニットの代表的な層構成を以下に示す。
(a)正孔輸送層/発光層(/電子輸送層)
(b)正孔輸送層/第一燐光発光層/第二燐光発光層(/電子輸送層)
(c)正孔輸送層/燐光発光層/スペース層/蛍光発光層(/電子輸送層)
(d)正孔輸送層/第一燐光発光層/第二燐光発光層/スペース層/蛍光発光層(/電子輸送層)
(e)正孔輸送層/第一燐光発光層/スペース層/第二燐光発光層/スペース層/蛍光発光層(/電子輸送層)
(f)正孔輸送層/燐光発光層/スペース層/第一蛍光発光層/第二蛍光発光層(/電子輸送層)
なお、各発光層と正孔輸送層あるいはスペース層との間には、適宜、電子障壁層を設けてもよい。また、各発光層と電子輸送層との間には、適宜、正孔障壁層を設けてもよい。電子障壁層や正孔障壁層を設けることで、電子又は正孔を発光層内に閉じ込めて、発光層における電荷の再結合確率を高め、発光効率を向上させることができる。
(2)陽極/第一発光ユニット/中間層/第二発光ユニット/陰極
ここで、上記第一発光ユニット及び第二発光ユニットとしては、例えば、それぞれ独立に上述の発光ユニットと同様のものを選択することができる。
上記中間層は、一般的に、中間電極、中間導電層、電荷発生層、電子引抜層、接続層、中間絶縁層とも呼ばれ、第一発光ユニットに正孔を、第二発光ユニットに電子を供給する、公知の材料構成を用いることができる。
本発明の有機EL素子は、透光性基板上に作製する。透光性基板は有機EL素子を支持する基板であり、400nm〜700nmの可視領域の光の透過率が50%以上で平滑な基板が好ましい。具体的には、ガラス板、ポリマー板等が挙げられる。ガラス板としては、特にソーダ石灰ガラス、バリウム・ストロンチウム含有ガラス、鉛ガラス、アルミノケイ酸ガラス、ホウケイ酸ガラス、バリウムホウケイ酸ガラス、石英等を原料として用いてなるものを挙げられる。またポリマー板としては、ポリカーボネート、アクリル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルファイド、ポリサルフォン等を原料として用いてなるものを挙げることができる。
有機EL素子の陽極は、正孔を正孔輸送層又は発光層に注入する役割を担うものであり、4.5eV以上の仕事関数を有するものを用いることが効果的である。陽極材料の具体例としては、酸化インジウム錫合金(ITO)、酸化錫(NESA)、酸化インジウム亜鉛酸化物、金、銀、白金、銅等が挙げられる。陽極はこれらの電極物質を蒸着法やスパッタリング法等の方法で薄膜を形成させることにより作製することができる。発光層からの発光を陽極から取り出す場合、陽極の可視領域の光の透過率を10%より大きくすることが好ましい。また、陽極のシート抵抗は、数百Ω/□以下が好ましい。陽極の膜厚は、材料にもよるが、通常10nm〜1μm、好ましくは10nm〜200nmの範囲で選択される。
陰極は電子注入層、電子輸送層又は発光層に電子を注入する役割を担うものであり、仕事関数の小さい材料により形成するのが好ましい。陰極材料は特に限定されないが、具体的にはインジウム、アルミニウム、マグネシウム、マグネシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、アルミニウム−リチウム合金、アルミニウム−スカンジウム−リチウム合金、マグネシウム−銀合金等が使用できる。陰極も、陽極と同様に、蒸着法やスパッタリング法等の方法で薄膜を形成させることにより作製することができる。また、必要に応じて、陰極側から発光を取り出してもよい。
発光機能を有する有機層であって、ドーピングシステムを採用する場合、ホスト材料とドーパント材料を含んでいる。このとき、ホスト材料は、主に電子と正孔の再結合を促し、励起子を発光層内に閉じ込める機能を有し、ドーパント材料は、再結合で得られた励起子を効率的に発光させる機能を有する。
燐光素子の場合、ホスト材料は主にドーパントで生成された励起子を発光層内に閉じ込める機能を有する。
また、量子収率の高いドーパント材料を二種類以上入れることによって、それぞれのドーパントが発光するダブルドーパントを採用してもよい。具体的には、ホスト、赤色ドーパント及び緑色ドーパントを共蒸着することによって、発光層を共通化して黄色発光を実現する態様が挙げられる。
本発明の有機EL材料とそれ以外の化合物を同一の発光層内の燐光ホスト材料として併用してもよいし、複数の発光層がある場合には、そのうちの一つの発光層の燐光ホスト材料として本発明の有機EL材料を用い、別の一つの発光層の燐光ホスト材料として本発明の有機EL材料以外の化合物を用いてもよい。また、本発明の有機EL材料は発光層以外の有機層にも使用しうるものであり、その場合には発光層の燐光ホストとして、本発明の有機EL材料以外の化合物を用いてもよい。
本発明の有機EL素子は、陰極と発光ユニットとの界面領域に電子供与性ドーパントを有することも好ましい。このような構成によれば、有機EL素子における発光輝度の向上や長寿命化が図られる。ここで、電子供与性ドーパントとは、仕事関数3.8eV以下の金属を含有するものをいい、その具体例としては、アルカリ金属、アルカリ金属錯体、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属、アルカリ土類金属錯体、アルカリ土類金属化合物、希土類金属、希土類金属錯体、及び希土類金属化合物等から選ばれた少なくとも一種類が挙げられる。
本発明の有機EL素子における、主成分と電子供与性ドーパントの割合は、モル比で主成分:電子供与性ドーパント=5:1〜1:5であると好ましく、2:1〜1:2であるとさらに好ましい。
発光層と陰極との間に形成される有機層であって、電子を陰極から発光層へ輸送する機能を有する。電子輸送層が複数層で構成される場合、陰極に近い有機層を電子注入層と定義することがある。電子注入層は、陰極から電子を効率的に有機層ユニットに注入する機能を有する。
この含窒素環誘導体としては、例えば、下記式(A)で表される含窒素環金属キレート錯体が好ましい。
アルキルアミノ基及びアラルキルアミノ基は−NQ1Q2と表される。Q1及びQ2は、それぞれ独立に、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数1〜20のアラルキル基を表す。Q1及びQ2の一方は水素原子又は重水素原子であってもよい。
アリールアミノ基は−NAr1Ar2と表され、Ar1及びAr2は、それぞれ独立に、炭素数6〜50の非縮合芳香族炭化水素基及び縮合芳香族炭化水素基を表す。Ar1及びAr2の一方は水素原子又は重水素原子であってもよい。
HAr−L1−Ar1−Ar2
R1及びR2は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50のヘテロアリール基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のハロアルキル基又は置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基である。
nは、0〜5の整数であり、nが2以上の整数であるとき、複数のR1は互いに同一でも異なっていてもよい。また、隣接する2つのR1同士が互いに結合して、置換もしくは無置換の炭化水素環を形成していてもよい。
Ar1は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50のヘテロアリール基である。
Ar2は、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のハロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50のヘテロアリール基である。
但し、Ar1、Ar2のいずれか一方は、置換もしくは無置換の環形成炭素数10〜50の縮合芳香族炭化水素環基又は置換もしくは無置換の環形成原子数9〜50の縮合芳香族複素環基である。
Ar3は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリーレン基又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50のヘテロアリーレン基である。
L1、L2及びL3は、それぞれ独立に、単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリーレン基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数9〜50の2価の縮合芳香族複素環基である。)
環形成原子数5〜50のヘテロアリール基としては、ピローリル基、フリル基、チエニル基、シローリル基、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、べンゾフリル基、イミダゾリル基、ピリミジル基、カルバゾリル基、セレノフェニル基、オキサジアゾリル基、トリアゾーリル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノキサリニル基、アクリジニル基、イミダゾ[1,2−a]ピリジニル基、イミダゾ[1,2−a]ピリミジニル基などが挙げられる。
炭素数1〜20のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、へキシル基などが挙げられる。
炭素数1〜20のハロアルキル基としては、前記アルキル基の1又は2以上の水素原子をフッ素、塩素、ヨウ素および臭素から選ばれる少なくとも1のハロゲン原子で置換して得られる基が挙げられる。
炭素数1〜20のアルコキシ基としては、前記アルキル基をアルキル部位としては有する基が挙げられる。
環形成炭素数6〜50のアリーレン基としては、前記アリール基から水素原子1個を除去して得られる基が挙げられる。
環形成原子数9〜50の2価の縮合芳香族複素環基としては、前記ヘテロアリール基として記載した縮合芳香族複素環基から水素原子1個を除去して得られる基が挙げられる。
発光層と陽極との間に形成される有機層であって、正孔を陽極から発光層へ輸送する機能を有する。正孔輸送層が複数層で構成される場合、陽極に近い有機層を正孔注入層と定義することがある。正孔注入層は、陽極から正孔を効率的に有機層ユニットに注入する機能を有する。
また、前記一般式(I)において、Lは置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50の芳香族炭化水素基又は縮合芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜50の芳香族複素環基又は縮合芳香族複素環基を表す。
上述の正孔輸送層や電子輸送層においては、特許第3695714号明細書に記載されているように、ドナー性材料のドーピング(n)やアクセプター性材料のドーピング(p)により、キャリア注入能を調整することができる。
nドーピングの代表例としては、電子輸送材料にLiやCs等の金属をドーピングする方法が挙げられ、pドーピングの代表例としては、正孔輸送材料にF4TCNQ等のアクセプター材料をドーピングする方法が挙げられる。
上記スペース層とは、例えば、蛍光発光層と燐光発光層とを積層する場合に、燐光発光層で生成する励起子を蛍光発光層に拡散させない、あるいは、キャリアバランスを調整する目的で、蛍光発光層と燐光発光層との間に設けられる層である。また、スペース層は、複数の燐光発光層の間に設けることもできる。
スペース層は発光層間に設けられるため、電子輸送性と正孔輸送性を兼ね備える材料であることが好ましい。また、隣接する燐光発光層内の三重項エネルギーの拡散を防ぐため、三重項エネルギーが2.6eV以上であることが好ましい。スペース層に用いられる材料としては、上述の正孔輸送層に用いられるものと同様のものが挙げられる。
本発明の有機EL素子は、発光層に隣接する部分に、電子障壁層、正孔障壁層、トリプレット障壁層といった障壁層を有することが好ましい。ここで、電子障壁層とは、発光層から正孔輸送層へ電子が漏れることを防ぐ層であり、正孔障壁層とは、発光層から電子輸送層へ正孔が漏れることを防ぐ層である。
トリプレット障壁層は、後述するように、発光層で生成する三重項励起子が、周辺の層へ拡散することを防止し、三重項励起子を発光層内に閉じ込めることによって三重項励起子の発光ドーパント以外の電子輸送層の分子上でのエネルギー失活を抑制する機能を有する。
トリプレット障壁層を設ける場合、発光層中の燐光発光性ドーパントの三重項エネルギーをET d、トリプレット障壁層として用いる化合物の三重項エネルギーをET TBとすると、ET d<ET TBのエネルギー大小関係であれば、エネルギー関係上、燐光発光性ドーパントの三重項励起子が閉じ込められ(他分子へ移動できなくなり)、該ドーパント上で発光する以外のエネルギー失活経路が断たれ、高効率に発光することができると推測される。ただし、ET d<ET TBの関係が成り立つ場合であってもこのエネルギー差ΔET=ET TB−ET dが小さい場合には、実際の素子駆動環境である室温程度の環境下では、周辺の熱エネルギーにより吸熱的にこのエネルギー差ΔETを乗り越えて三重項励起子が他分子へ移動することが可能であると考えられる。特に燐光発光の場合は蛍光発光に比べて励起子寿命が長いため、相対的に吸熱的励起子移動過程の影響が現れやすくなる。室温の熱エネルギーに対してこのエネルギー差ΔETは大きい程好ましく、0.1eV以上であるとさらに好ましく、0.2eV以上であると特に好ましい。
まず、試料をEPA溶媒(ジエチルエーテル:イソペンタン:エタノール=5:5:2(容積比))に10μmol/Lで溶解させ、燐光測定用試料とする。この燐光測定用試料を石英セルに入れ、温度77Kで励起光を照射し、放射される燐光の燐光スペクトルを測定する。これを基に換算式ET(eV)=1239.85/λedgeによって求めた値と定義する。「λedge」とは、縦軸に燐光強度、横軸に波長をとって、燐光スペクトルを表したときに、燐光スペクトルの短波長側の立ち上がりに対して接線を引き、その接線と横軸の交点の波長値(単位:nm)を意味する。
発光層のホスト材料としては、Ab−Ah≦0.1eVとなるものが好ましい。ここで、Abは障壁層材料のアフィニティを表し、Ahは発光層ホスト材料のアフィニティを表す。
本発明におけるアフィニティAf(電子親和力)とは、材料の分子に電子を一つ与えた時に放出または吸収されるエネルギーをいい、放出の場合は正、吸収の場合は負と定義する。アフィニティAfは、イオン化ポテンシャルIpと光学エネルギーギャップEg(S)とにより次のように規定する。
Af=Ip−Eg(S)
ここで、イオン化ポテンシャルIpは、各材料の化合物から電子を取り去ってイオン化するために要するエネルギーを意味し、本発明では大気中光電子分光装置(AC−3、理研計器株式会社製)で測定した正の符号を持つ値である。
光学エネルギーギャップEg(S)は、伝導レベルと価電子レベルとの差をいい、本発明では各材料のジクロロメタン希薄溶液の紫外・可視光吸収スペクトルの長波長側接線とベースライン(吸収ゼロ)との交点の波長値をエネルギーに換算して求めた正の符号を持つ値である。
また、トリプレット障壁層を構成する材料の電子移動度は、電界強度0.04〜0.5MV/cmの範囲において、10-6cm2/Vs以上であることが望ましい。有機材料の電子移動度の測定方法としては、Time of Flight法等幾つかの方法が知られているが、ここではインピーダンス分光法で決定される電子移動度をいう。
電子注入層は、電界強度0.04〜0.5MV/cmの範囲において、10-6cm2/Vs以上であることが望ましい。これにより陰極からの電子輸送層への電子注入が促進され、ひいては隣接する障壁層、発光層への電子注入も促進し、より低電圧での駆動を可能にするためである。
次に、反応液を10Lの氷水に投入し、塩化メチレンにて抽出し、塩化メチレン層を10%炭酸カリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄、硫酸マグネシウムにて乾燥して、濃縮した。
次に、THF/メタノール溶媒にてカラムクロマトを実施し、収率60%、収量691gの4−ブロモジベンゾフランを得た。
次に、水3L、酢酸エチル3Lを反応液に加え、酢酸エチル層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムにて乾燥して、濃縮した。
得られた結晶をトルエン/ヘプタンで再結晶し、収率84%、収量356gのジベンゾフラン−4−ボロン酸を得た。
反応終了後、水3Lを加えて分液し、トルエン層を濃縮し、ヘプタン/トルエンの展開溶媒にて、カラムクロマトを実施し、収率70%、収量337gの中間体1−1を得た。
反応液を濃縮し、メタノール1.5Lを加え、結晶を析出させ、ろ別した。
トルエンで、加熱洗浄して、収率53%、収量157gの中間体1を得た。
反応液を水洗後、トルエン層を濃縮し、ヘキサン/トルエンを展開溶媒として、カラムクロマトを実施し、収率64%、収量126gの中間体2−1を得た。
反応液を濃縮し、固体をトルエンで3回洗浄して、収率50%、収量55.3gの中間体2を得た。
以下、中間体1の合成において、ジベンゾフラン−4−ボロン酸の合成と同様に後処理を実施して、収率95%、収量934gの中間体3−1を得た。
反応液をトルエン抽出後、濃縮し、トルエンにて再結晶して、収率28%、収量270gの中間体3を得た。
水で反応液を処理した後、トルエンで抽出し、トルエンでのカラムクロマト、ジメトキシエタン等で再結晶して、収率8%、収量78gで中間体4を得た。
反応液をトルエン抽出後、濃縮し、トルエンにて再結晶して、収率30%、収量159gの中間体5−1を得た。
反応液をトルエン抽出後、濃縮し、トルエンにて再結晶して、収率50%、収量135gの中間体5を得た。
反応液をトルエン抽出後、濃縮し、トルエンにて再結晶して、収率25%、収量293gの中間体6を得た。
反応液をトルエン抽出後、濃縮し、トルエンにて再結晶して、収率48%、収量122gの中間体7を得た。
反応液をトルエン抽出後、濃縮し、トルエンにて再結晶して、収率27%、収量284gの中間体8を得た。
ズアミジン塩酸塩を5.2g(34mmol)、水酸化ナトリウムを2.6g(65mmol
)加え、15時間加熱環流した。反応終了後、室温まで冷却し、析出した結晶をろ別し
、水、メタノールで洗浄し、中間体11を収率27%、収量4.1gを得た。
(化合物1の合成)
Ar雰囲気中、Pd2(dba)3を4.0g(4.37mmol)、t−Bu3P−HBF4を2.54g(8.76mmol)、脱水キシレンを900mL仕込み、30分攪拌した。その後、中間体1を38.9g(150mmol)、中間体3を62.9g(150mmol)、脱水キシレン80mLに溶かして滴下し、110℃まで温度を上げ、t−ブトキシナトリウムを19.6g添加した。130℃で2時間反応後、析出した固体をろ別して、キシレンでの洗浄と、キシレンでの再結晶をおこない、化合物1を収率75%、収量72gを得た。
化合物1は、MS、1H−NMRにて同定した。
(化合物2〜化合物11の合成)
合成に用いる中間体を表1に示すように変更したこと以外は実施例1と同様の合成方法で、化合物2〜11を合成した。
(有機EL素子1の作製)
25mm×75mm×1.1mm厚のITO透明電極(陽極)付きガラス基板(ジオマティック(株)社製)をイソプロピルアルコール中で超音波洗浄を5分間行なった後、UVオゾン洗浄を30分間行なった。洗浄後の透明電極ライン付きガラス基板を真空蒸着装置の基板ホルダーに装着し、まず透明電極ラインが形成されている側の面上に前記透明電極を覆うようにして、化合物HT1を積層した。これにより、厚さ5nmの正孔注入層を形成した。
この正孔注入層上に、化合物HT2を蒸着して、厚さ260nmの正孔輸送層を形成した。このようにして、正孔注入層及び正孔輸送層で構成される正孔輸送帯域を形成した。
この正孔輸送帯域上に燐光ホストとして実施例1で合成した化合物1と、燐光発光性ドーパントとしてのIr(piq)3と、を共蒸着した。これにより、燐光発光を示す厚さ40nmの発光層を形成した。なお、発光層におけるIr(piq)3の濃度は5質量%とした。
次に、発光層上に、化合物ET1を蒸着した。これにより、厚さ20nmの障壁層を形成した。
そして、この障壁層上に、化合物Liqを蒸着して、厚さ1nmの電子注入層を形成した。このようにして、障壁層及び電子注入層で構成される電子輸送帯域を形成した。
さらに、電子輸送帯域上に、金属アルミニウム(Al)を蒸着し、厚さ80nmの陰極を形成した。
以上により、有機EL素子1を作製した。
(有機EL素子2〜11の作製)
燐光ホストとして、化合物1に代えて化合物2〜11をそれぞれ用いたこと以外は実施例11と同様の作製方法で、有機EL素子2〜11を作製した。
(有機EL素子12の作製)
燐光ホストとして、化合物1に代えて国際公開特許WO2010/136109号公報記載の下記化合物12を用いた以外は実施例12と同様の作製方法で、有機EL素子12を作製した。
上記の各実施例および比較例で作製した有機EL素子を、直流電流駆動により発光させ、電流密度10mA/cm2における電圧、外部量子効率、および、寿命(初期輝度2000nit、輝度10%減すなわち1800nitまで輝度が低下するまでの時間(LT90))を測定した。測定結果を表2に示す。
なお、各素子の色度は、CIEx=0.68,CIEy=0.32であった。
Claims (13)
- 式(1)で表される有機エレクトロルミネッセンス材料。
mは、1〜4の整数を表し;
Harは、式(2A)で表される部分構造と式(2B)で表される部分構造とを組み合わせてなる1価の基を表し;
Lは、単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜12の2価の芳香族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5〜13の2価の芳香族複素環基を表し;
Azは、式(3)で表される(m+1)価の基を表し;
Arは、以下の(S1)及び(S2)からなる群から選ばれる一価の基を表し、Arが複数ある場合には、それぞれのArは互いに同じでも、異なってもよい。
(S1)置換もしくは無置換の環形成炭素数12〜24の1価の芳香族炭化水素基
(S2)式(5)で表わされる1価の基]
aは、0〜4の整数を表し;
bは、0〜2の整数を表し;
cは、0〜4の整数を表し;
Ra1〜Ra3は、それぞれ独立に、置換基を表し;
*1は、Lとの結合手を表し;
2つの*2は、式(2A)の1位及び2位の炭素との、2位及び3位の炭素との、又は3位及び4位の炭素との結合手を表す。]
Y1〜Y5のうち1つは、C−*3を表し;
Y1〜Y5のうちm個は、C−*4を表し;
Y1〜Y5のうちC−*3及びC−*4のいずれも表わさないものは、それぞれ独立に、C−Rb1又は窒素原子を表し;
Rb1は、水素原子又は置換基を表し;
*3は、Lとの結合手を表し;
*4は、Arとの結合手を表す。]
s及びtは、それぞれ独立に、0〜3の整数を表し;
X1は、O又はSを表し;
Rc1及びRc2は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のハロアルキル基、炭素数1〜20のハロアルコキシ基、シリル基、炭素数1〜10のアルキルシリル基、環形成炭素数6〜30の1価の芳香族炭化水素基、炭素数6〜30のアリールシリル基、炭素数7〜30のアラルキル基、又は環形成原子数3〜30の1価の芳香族複素環基を表し;
Q1及びQ2は、それぞれ独立に、飽和もしくは不飽和の環形成原子数5〜12の環を表し;
*5は、Azとの結合手を表す。] - 前記(S1)が、式(4−1)〜(4−4)のいずれかで表される1価の基である、請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス材料。
[式(4−1)〜(4−4)において、
pは、1〜3の整数を表し;
qは、1又は2の整数を表し;
d、f、g、k及びvは、それぞれ独立に、0〜4の整数を表し;
e、h、j及びlは、それぞれ独立に、0〜5の整数を表し;
i及びuは、0〜3の整数を表し;
Rc3〜Rc13は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のハロアルキル基、炭素数1〜20のハロアルコキシ基、シリル基、炭素数1〜10のアルキルシリル基、環形成炭素数6〜30の1価の芳香族炭化水素基、炭素数6〜30のアリールシリル基、炭素数7〜30のアラルキル基、又は環形成原子数3〜30の1価の芳香族複素環基を表し;
Rb2及びRb3は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を表し;
*5は、Azとの結合手を表す。] - Lが単結合である、請求項1〜8のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス材料。
- 陰極と陽極の間に発光層を含む複数の有機薄膜層を有し、
前記有機薄膜層のうち少なくとも1層が請求項1〜9のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス材料を含む、有機エレクトロルミネッセンス素子。 - 前記発光層が前記有機エレクトロルミネッセンス材料をホスト材料として含む、請求項10に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記発光層が燐光発光材料を含有する、請求項10又は11に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記燐光発光材料がイリジウム(Ir),オスミウム(Os)、白金(Pt)から選択される金属原子のオルトメタル化錯体である、請求項12に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
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