JP2013024802A - リングレーザジャイロ用ディザ制御回路及びリングレーザジャイロ装置 - Google Patents

リングレーザジャイロ用ディザ制御回路及びリングレーザジャイロ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ディザピックオフ抵抗器の抵抗値の調整作業を不要とし、その分、コストダウンを図る。
【解決手段】ディザ制御回路はステートマシン62を具備する。ステートマシン62は、ディザ角速度信号の出力を選択するセレクト信号をマルチプレクサ61に出力し、コントローラ目標値Xbを減算器53に出力した時のA/D変換されたディザピックオフ信号の振幅Xaを取得する状態と、A/D変換されたディザピックオフ信号の出力を選択するセレクト信号をマルチプレクサ61に出力し、振幅Xaをコントローラ目標値として減算器53に出力する状態とを有する。
【選択図】図1

Description

この発明はリングレーザジャイロ装置におけるディザ制御回路に関する。
リングレーザジャイロはロックイン現象による不感帯の発生を回避するために、ある一定の角速度振幅でリングレーザジャイロを構成するガラスブロックを角振動させるディザリングを行う必要がある(例えば、特許文献1参照)。
図3はこのようなディザリングを行うためのディザ制御回路の従来構成例を、リングレーザジャイロ10及びジャイロ信号処理回路20と共に示したものである。
リングレーザジャイロ10を構成するガラスブロック11の中央には、駆動用及び検出用の圧電素子を備えて構成されたディザ機構12が取り付けられている。圧電素子の圧電効果により生じるディザピックオフ信号はA/D変換器41に入力されてA/D変換される。
ジャイロ信号処理回路20には、リングレーザジャイロ10のデュアルフォトディテクタ13から読み出されるリードアウト信号(A相出力:Aφ及びB相出力:Bφ)とA/D変換されたディザピックオフ信号が入力され、ジャイロ信号処理回路20はこれら信号を処理してリングレーザジャイロ10に入力された角速度に対応する入力角速度信号を生成し、ジャイロ出力として出力する。
一方、ディザ制御回路はA/D変換されたディザピックオフ信号にコントローラ指令値を乗算し、これをD/A変換してディザ駆動信号を生成するものとなっており、この例では振幅検出回路51とメモリ52と減算器53とPIコントローラ54と乗算器55とD/A変換器56とを備えて構成されている。A/D変換されたディザピックオフ信号は振幅検出回路51及び乗算器55にそれぞれ入力される。
振幅検出回路51は入力されたディザピックオフ信号の振幅を検出して出力する。振幅検出回路51の出力及びメモリ52に格納されているコントローラ目標値は減算器53に入力され、減算器53はコントローラ目標値から振幅検出回路51の出力を減算して誤差を求め、求めた誤差をPIコントローラ54に出力する。PIコントローラ54は入力された誤差を元にコントローラ指令値を演算して求め、乗算器55に出力する。乗算器55はA/D変換されたディザピックオフ信号にコントローラ指令値を乗算する。乗算器55の出力はD/A変換器56に入力され、D/A変換器56は乗算器55の出力をD/A変換してディザ駆動信号を生成する。ディザ駆動信号は駆動回路70に入力され、駆動回路70によってディザ機構12が駆動される。
ディザ制御回路はこのようにディザピックオフ信号を用いて駆動信号を生成する帰還制御を行うものとなっており、これによりディザピックオフ信号の電圧振幅がある一定のコントローラ目標値になるように制御される。
特表平8−508566号公報
上述したように、ディザ制御回路はディザピックオフ信号の電圧振幅がある一定のコントローラ目標値(ディザリングの角速度振幅目標値)になるように制御するものであるが、実際にはある一定の角速度振幅でディザリングを行った場合、ディザピックオフ信号の電圧振幅はリングレーザジャイロの個体差によって、それぞれ異なる値になる。
そこで、従来はディザピックオフ抵抗器42の抵抗値をリングレーザジャイロの個体ごとに変更することにより、ディザピックオフ信号の電圧振幅とコントローラ目標値とが一致するように製造工程の中で調整を行っていた。
この調整作業はディザ周波数とコントローラ目標値から角度振幅目標値を算出し、オートコリメータを用いてディザ角度振幅を測りつつ、測定したディザ角度振幅が角度振幅目標値となるように、ディザピックオフ抵抗器42の抵抗値を調整するものであり、具体的にはノミナル値の抵抗器をまず取り付けておき、これに調整抵抗を取り付けるといった作業を行っていた。
従来においては、このような調整作業を個々のリングレーザジャイロに対して行っており、よって工数がかかり、リングレーザジャイロのコストアップに繋がっていた。また、調整のためにオートコリメータやディザ周波数を計測する周波数カウンタといった計測手段を用意しなければならず、その点で面倒なものとなっていた。
この発明の目的はこのような状況に鑑み、周波数カウンタやオートコリメータを必要とする面倒で工数のかかる調整作業を不要とし、個々のリングレーザジャイロにおいてディザピックオフ信号の電圧振幅とコントローラ目標値とを一致させる調整を自立的に行うことができるようにしたディザ制御回路を提供することにあり、さらにそのディザ制御回路を備えたリングレーザジャイロ装置を提供することにある。
請求項1の発明によれば、リングレーザジャイロのリードアウト信号を処理して角速度信号を生成し、A/D変換されたディザピックオフ信号を用いた帰還制御により角速度信号からディザ角速度信号を差し引いて入力角速度信号を生成するジャイロ信号処理回路を備えたリングレーザジャイロのディザ制御回路は、A/D変換されたディザピックオフ信号とディザ角速度信号とが入力されるマルチプレクサと、マルチプレクサの出力の振幅を検出して出力する振幅検出回路と、コントローラ目標値から振幅検出回路の出力を減算して誤差を求める減算器と、前記誤差を元にコントローラ指令値を演算して出力するコントローラと、A/D変換されたディザピックオフ信号にコントローラ指令値を乗算する乗算器と、乗算器の出力をD/A変換してディザ駆動信号を生成するD/A変換器と、ステートマシンとを備える。
ステートマシンは、ディザ角速度信号の出力を選択するセレクト信号をマルチプレクサに出力し、コントローラ目標値Xbを減算器に出力した時のA/D変換されたディザピックオフ信号の振幅Xaを取得する状態と、A/D変換されたディザピックオフ信号の出力を選択するセレクト信号をマルチプレクサに出力し、振幅Xaをコントローラ目標値として減算器に出力する状態とを有する。
請求項2の発明によれば、リングレーザジャイロのリードアウト信号を処理して角速度信号を生成し、A/D変換されたディザピックオフ信号を用いた帰還制御により角速度信号からディザ角速度信号を差し引いて入力角速度信号を生成するジャイロ信号処理回路を備えたリングレーザジャイロのディザ制御回路は、A/D変換されたディザピックオフ信号とディザ角速度信号とが入力されるマルチプレクサと、マルチプレクサの出力の振幅を検出して出力する振幅検出回路と、コントローラ目標値から振幅検出回路の出力を減算して誤差を求める減算器と、前記誤差を元にコントローラ指令値を演算して出力するコントローラと、A/D変換されたディザピックオフ信号にコントローラ指令値を乗算する乗算器と、乗算器の出力をD/A変換してディザ駆動信号を生成するD/A変換器と、ステートマシンとを備える。
ステートマシンは、A/D変換されたディザピックオフ信号の出力を選択するセレクト信号をマルチプレクサに出力し、コントローラ目標値X0を減算器に出力する状態1と、ディザ角速度信号の出力を選択するセレクト信号をマルチプレクサに出力し、コントローラ目標値Xbを減算器に出力し、A/D変換されたディザピックオフ信号の振幅Xaを取得する状態2と、A/D変換されたディザピックオフ信号の出力を選択するセレクト信号をマルチプレクサに出力し、振幅Xaをコントローラ目標値として減算器に出力する状態3とを有し、振幅設定モードが入力された場合、状態1から状態2、状態3に順次遷移し、通常モードが入力された場合、状態3に直接遷移する。
請求項3の発明では請求項2の発明において、コントローラはPIコントローラとされ、ステートマシンは状態1及び状態3においてPIコントローラに比例ゲインKpa,積分ゲインKiaを出力し、状態2においてPIコントローラに比例ゲインKpb,積分ゲインKibを出力する。
請求項4の発明では請求項3の発明において、メモリインタフェースを介してステートマシンと接続されたメモリを備え、メモリに比例ゲインKpa,Kpb、積分ゲインKia,Kib及びコントローラ目標値X0,Xbが格納されており、ステートマシンは状態2で取得した振幅Xaをメモリに格納する。
請求項5の発明では請求項2乃至4のいずれかの発明において、ON信号の入力によりパルスノイズを出力するディザランダム発生器と、PIコントローラから出力されて乗算器に入力されるコントローラ指令値に前記パルスノイズを加算する加算器とを備え、ステートマシンは状態3においてON信号をディザランダム発生器に出力する。
請求項6の発明によれば、リングレーザジャイロ装置は請求項1乃至5記載のいずれかのリングレーザジャイロ用ディザ制御回路を具備する。
この発明によれば、ディザ制御回路はステートマシンを備え、自立的にコントローラ目標値を定めてディザリングを行うものとなっており、つまり従来のようなディザピックオフ抵抗器の抵抗値を調整するといったリングレーザジャイロの個体ごとの面倒で工数のかかる作業は不要であって、調整が自動で行われるものとなっている。よって、調整作業が不要な分、リングレーザジャイロのコストダウンを図ることができる。
加えて、例えば経年変化によりディザリングに狂いが生じた場合でも、特別な装置等を要することなく、自立的に再調整することができる。
この発明によるディザ制御回路を備えたリングレーザジャイロ装置の一実施例の構成を説明するための図。 図1におけるステートマシンの状態遷移を示す図。 ディザ制御回路の従来構成例を説明するための図。
この発明の実施形態を図面を参照して実施例により説明する。
図1はこの発明によるディザ制御回路を備えたリングレーザジャイロ装置の一実施例の機能構成を示したものである。ジャイロ信号処理回路20はこの例ではその構成を詳細に示しているが、図3に示したジャイロ信号処理回路20と同じ処理機能を有するものである。
まず、ジャイロ信号処理回路20の構成・処理を簡単に説明する。
リングレーザジャイロ10のデュアルフォトディテクタ13から読み出されるリードアウト信号(A相出力:Aφ及びB相出力:Bφ)は波形整形回路21に入力され、矩形波とされる。矩形波は4倍化回路22に入力され、4倍化回路22によってCWパルスとCCWパルスが生成される。CWパルス及びCCWパルスはU/Dカウンタ23に入力され、角速度信号が生成される。
リングレーザジャイロ10に入力した角速度に対応する入力角速度信号は光学系帰還制御により角速度信号からディザ角速度信号を差し引くことによって生成される。光学系帰還制御はこの例では移相器31、乗算器32、微分器33、減算器34、同期検波回路35、積分器36、増幅器37によって構成されており、A/D変換されたディザピックオフ信号は移相器31に入力されて位相角が調整されるものとなっている。
光学系帰還制御によって生成されたディザ角速度信号は減算器34に入力され、減算器34はU/Dカウンタ23から入力される角速度信号からディザ角速度信号を減算して入力角速度信号を生成する。
入力角速度信号は同期検波回路35に入力され、同期検波回路35はディザ同期クロック信号を参照して入力角速度信号を同期検波する。同期検波回路35の出力は積分器36で積分された後、増幅器37で増幅され、乗算器32に帰還される。乗算器32は移相器31の出力と増幅器37の出力を乗算して微分器33に出力し、乗算器32の出力が微分されてディザ角速度信号が生成される。なお、移相器31の出力は微分器38を介して同期クロック発生部39に入力され、同期クロック発生部39はディザ同期クロック信号を生成して同期検波回路35に出力する。
ディザ制御回路はこの例では図3に示した振幅検出回路51、減算器53、PIコントローラ54、乗算器55、D/A変換器56に加え、マルチプレクサ61、ステートマシン62、メモリインタフェース63、メモリ64、ディザランダム発生器65、加算器66、移相器67及び振幅検出回路68を備えて構成されている。
ステートマシン62は図1に示したように、減算器53に対してはコントローラ目標値を与え、PIコントローラ54に対しては積分ゲイン、比例ゲインを与える。また、マルチプレクサ61に対してはセレクト信号を与え、ディザランダム発生器65に対してはON/OFF信号を与える。ステートマシン62にはメモリインタフェース63を介してメモリ64が接続されている。ステートマシン62は例えばFPGAによって構成され、メモリ64は例えばEEPROMとされる。
A/D変換器41によりA/D変換されたディザピックオフ信号はマルチプレクサ61と移相器67と振幅検出回路68に入力される。マルチプレクサ61にはさらにジャイロ信号処理回路20において生成されるディザ角速度信号が入力される。図1ではディザピックオフ信号の入力をA、ディザ角速度信号の入力をBとしている。
振幅検出回路51はセレクト信号により選択されてマルチプレクサ61から出力される信号の振幅を検出し、減算器53に出力する。減算器53はコントローラ目標値から振幅検出回路51の出力を減算して誤差を求め、求めた誤差をPIコントローラ54に出力する。PIコントローラ54は入力された誤差を元にコントローラ指令値を演算する。コントローラ指令値はこの例では加算器66に出力される。
ディザランダム発生器65はステートマシン62からのON信号によりパルスノイズを出力するもので、パルスノイズは加算器66に入力されてコントローラ指令値に加算される。加算器66の出力は乗算器55に入力される。乗算器55には移相器67により位相角が調整されたディザピックオフ信号が入力され、乗算器55はディザピックオフ信号に加算器66の出力を乗算する。乗算器55の出力はD/A変換器56に入力され、D/A変換器56は乗算器の出力をD/A変換してディザ駆動信号を生成し、駆動回路70に出力する。
上記のように、A/D変換されたディザピックオフ信号を移相器67を用いて位相角の調整を行うことにより、共振点での自励振動によるディザリングを行えるものとなっている。なお、移相器67を使用せずに、共振点近傍で自励振動させてもよい。また、ディザランダム発生器65を備え、コントローラ指令値にパルスノイズを加算することで、ディザリングの性能をより向上させることができるものとなっている。
次に、ステートマシン62について説明する。ステートマシン62はこの例では図2に示したように、LOAD、モード検出、状態1、状態2、状態2−SAVE、状態3の6つの状態間を遷移するものとなっている。状態1はリングレーザジャイロ10を発光させる状態、状態2は角速度振幅目標値でディザ振動させる状態、状態2−SAVEは状態2のディザ振動でディザピックオフ信号の振幅をメモリ64に格納する状態、状態3は状態2−SAVEで格納した値を使用し、ディザ振動させて角速度入力を計測する実使用状態である。まず、各状態について説明する。
<LOAD>
メモリインタフェース63を介してメモリ(EEPROM)64からパラメータ(データ)をロードしてレジスタ62aに格納する。レジスタ62aに格納されるパラメータは比例ゲイン:Kpa,Kpb、積分ゲイン:Kia,Kib、コントローラ目標値:X0,Xbであり、メモリ64にコントローラ目標値:Xaが格納されている場合はXaもレジスタ62aに格納する。
LOADは電源ON、RESET信号解除により実行される。
<モード検出>
モード検出を行う。モードは回路上のスイッチ、上位システムからの指令、運用時間が一定以上に達したことを示すフラグなどによりステートマシン62に入力される。モード検出により振幅設定モード(調整モード)か通常モードかが検出される。
<状態1>
比例ゲイン:Kpa、積分ゲイン:Kia、コントローラ目標値:X0、セレクタA選択信号、ディザランダムOFF信号を出力する。
<状態2>
比例ゲイン:Kpb、積分ゲイン:Kib、コントローラ目標値:Xb、セレクタB選択信号、ディザランダムOFF信号を出力する。
<状態2−SAVE>
振幅検出回路68より出力されるディザピックオフ信号の振幅Xaを取得してレジスタ62aに格納し、さらに振幅Xaをコントローラ目標値としてメモリ(EEPROM)64に格納する。この間も、比例ゲイン:Kpb、積分ゲイン:Kib、コントローラ目標値:Xb、セレクタB選択信号、ディザランダムOFF信号を出力する。
<状態3>
比例ゲイン:Kpa、積分ゲイン:Kia、コントローラ目標値:Xa、セレクタA選択信号、ディザランダムON信号を出力する。
モード検出で振幅設定モードが検出された場合、ステートマシン62は状態1→状態2→状態2−SAVE→状態3へと順次遷移する。
状態1は振幅設定モードの最初の状態で、リングレーザジャイロ10の個体によらない共通のコントローラ目標値:X0を用いてディザリングを開始し、レーザ発光させる。比例ゲイン:Kpa、積分ゲイン:KiaはセレクタA選択信号によりディザピックオフ信号を入力として使用した時に対応するゲインとなっている。
光学系帰還制御が静定するまで一定時間待った後、状態2へ遷移する。状態2ではディザ角速度信号と共通のコントローラ目標値:Xb(ディザリングの角速度振幅目標値)を用いてディザリングを行う。比例ゲイン:Kpb、積分ゲイン:Kibはディザ角速度信号を入力として使用した時に対応するゲインとなっており、状態1からのこれらパラメータの変更により光学系帰還制御が変化するため、静定するまで一定時間待つ。静定後、状態2−SAVEへ遷移し、振幅Xaのメモリ64への格納が完了したら、状態3へ遷移する。状態3はリングレーザジャイロの通常の使用状態であり、ここではディザランダム発生器65を動作させる。
状態2では、セレクタB選択信号により、振幅検出回路51により検出されたディザ角速度信号の振幅値が、コントローラ目標値Xbとなるように動作するのでディザリングの角速度は角速度振幅目標値に一致する。この時、振幅検出回路68により検出されたディザピックオフ信号の振幅をXaとする。この振幅Xaは個体により異なる値であり、ガラスブロック11が角速度振幅目標値でディザリングされているときの、ディザピックオフ信号の振幅値である。
状態3では、セレクタA選択信号によりディザピックオフ信号を入力として、コントローラ目標値をXaとすることで、ディザリングの角速度は角速度振幅目標値となる。ここで、ディザピックオフ信号を入力とするのは、従来と同様にディザピックオフ信号を用いて駆動信号を生成する帰還制御によるディザリングを行うためである。
一方、モード検出で通常モードが検出された場合は、状態3へ直接遷移する。これにより、自動調整に時間を費やすことなく、速やかにリングレーザジャイロを始動することができる。
以上説明したように、この例では従来のようにディザピックオフ抵抗器42の抵抗値を調整するのではなく、コントローラ目標値を自動調整して、ディザピックオフ信号の電圧振幅とコントローラ目標値とを一致させるものとなっている。自動調整プロセスはステートマシン62によって実行され、振幅調整モードを検出すると開始される。ステートマシン62は上述したように順次状態遷移することにより自立的にコントローラ目標値を定める。
コントローラ目標値の自動調整はジャイロ信号処理回路20内で生成されるディザ角速度信号を用いて行われるため、外部の計測手段は不要であり、またディザ角速度信号は光学系帰還制御が静定している限りにおいては角速度信号から入力角速度信号を引いた値に等しくなるため、入力角速度の影響を受けることなく、調整を行うことができる。
10 リングレーザジャイロ 11 ガラスブロック
12 ディザ機構 13 デュアルフォトディテクタ
20 ジャイロ信号処理回路 21 波形整形回路
22 4倍化回路 23 U/Dカウンタ
31 移相器 32 乗算器
33 微分器 34 減算器
35 同期検波回路 36 積分器
37 増幅器 38 微分器
39 同期クロック発生部 41 A/D変換器
42 ディザピックオフ抵抗器 51 振幅検出回路
52 メモリ 53 減算器
54 PIコントローラ 55 乗算器
56 D/A変換器 61 マルチプレクサ
62 ステートマシン 62a レジスタ
63 メモリインタフェース 64 メモリ
65 ディザランダム発生器 66 加算器
67 移相器 68 振幅検出回路
70 駆動回路

Claims (6)

  1. リングレーザジャイロのリードアウト信号を処理して角速度信号を生成し、A/D変換されたディザピックオフ信号を用いた帰還制御により前記角速度信号からディザ角速度信号を差し引いて入力角速度信号を生成するジャイロ信号処理回路を備えたリングレーザジャイロのディザ制御回路であって、
    前記A/D変換されたディザピックオフ信号と前記ディザ角速度信号とが入力されるマルチプレクサと、
    前記マルチプレクサの出力の振幅を検出して出力する振幅検出回路と、
    コントローラ目標値から前記振幅検出回路の出力を減算して誤差を求める減算器と、
    前記誤差を元にコントローラ指令値を演算して出力するコントローラと、
    前記A/D変換されたディザピックオフ信号に前記コントローラ指令値を乗算する乗算器と、
    前記乗算器の出力をD/A変換してディザ駆動信号を生成するD/A変換器と、
    ステートマシンとを備え、
    前記ステートマシンは、
    前記ディザ角速度信号の出力を選択するセレクト信号を前記マルチプレクサに出力し、コントローラ目標値Xbを前記減算器に出力した時の前記A/D変換されたディザピックオフ信号の振幅Xaを取得する状態と、
    前記A/D変換されたディザピックオフ信号の出力を選択するセレクト信号を前記マルチプレクサに出力し、前記振幅Xaをコントローラ目標値として前記減算器に出力する状態とを有することを特徴とするリングレーザジャイロ用ディザ制御回路。
  2. リングレーザジャイロのリードアウト信号を処理して角速度信号を生成し、A/D変換されたディザピックオフ信号を用いた帰還制御により前記角速度信号からディザ角速度信号を差し引いて入力角速度信号を生成するジャイロ信号処理回路を備えたリングレーザジャイロのディザ制御回路であって、
    前記A/D変換されたディザピックオフ信号と前記ディザ角速度信号とが入力されるマルチプレクサと、
    前記マルチプレクサの出力の振幅を検出して出力する振幅検出回路と、
    コントローラ目標値から前記振幅検出回路の出力を減算して誤差を求める減算器と、
    前記誤差を元にコントローラ指令値を演算して出力するコントローラと、
    前記A/D変換されたディザピックオフ信号に前記コントローラ指令値を乗算する乗算器と、
    前記乗算器の出力をD/A変換してディザ駆動信号を生成するD/A変換器と、
    ステートマシンとを備え、
    前記ステートマシンは、
    前記A/D変換されたディザピックオフ信号の出力を選択するセレクト信号を前記マルチプレクサに出力し、コントローラ目標値X0を前記減算器に出力する状態1と、
    前記ディザ角速度信号の出力を選択するセレクト信号を前記マルチプレクサに出力し、コントローラ目標値Xbを前記減算器に出力し、前記A/D変換されたディザピックオフ信号の振幅Xaを取得する状態2と、
    前記A/D変換されたディザピックオフ信号の出力を選択するセレクト信号を前記マルチプレクサに出力し、前記振幅Xaをコントローラ目標値として前記減算器に出力する状態3とを有し、
    振幅設定モードが入力された場合、状態1から状態2、状態3に順次遷移し、通常モードが入力された場合、状態3に直接遷移することを特徴とするリングレーザジャイロ用ディザ制御回路。
  3. 請求項2記載のリングレーザジャイロ用ディザ制御回路において、
    前記コントローラはPIコントローラとされ、
    前記ステートマシンは、前記状態1及び状態3において前記PIコントローラに比例ゲインKpa,積分ゲインKiaを出力し、前記状態2において前記PIコントローラに比例ゲインKpb,積分ゲインKibを出力することを特徴とするリングレーザジャイロ用ディザ制御回路。
  4. 請求項3記載のリングレーザジャイロ用ディザ制御回路において、
    メモリインタフェースを介して前記ステートマシンと接続されたメモリを備え、
    前記メモリに前記比例ゲインKpa,Kpb、前記積分ゲインKia,Kib及びコントローラ目標値X0,Xbが格納されており、
    前記ステートマシンは前記状態2で取得した振幅Xaを前記メモリに格納することを特徴とするリングレーザジャイロ用ディザ制御回路。
  5. 請求項2乃至4記載のいずれかのリングレーザジャイロ用ディザ制御回路において、
    ON信号の入力によりパルスノイズを出力するディザランダム発生器と、前記コントローラから出力されて前記乗算器に入力される前記コントローラ指令値に前記パルスノイズを加算する加算器とを備え、
    前記ステートマシンは前記状態3において前記ON信号を前記ディザランダム発生器に出力することを特徴とするリングレーザジャイロ用ディザ制御回路。
  6. 請求項1乃至5記載のいずれかのリングレーザジャイロ用ディザ制御回路を具備することを特徴とするリングレーザジャイロ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN115406430A (zh) * 2022-11-03 2022-11-29 四川图林科技有限责任公司 多物理场耦合条件下激光陀螺减振一体化设计方法
EP4235099A1 (en) 2022-02-08 2023-08-30 Japan Aviation Electronics Industry, Ltd. Ring laser gyroscope

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