JP2013024219A - 電動圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】チャッキング用治具を用いなくても、嵌合部又はクランクピンにチャッキング痕を残さずに加工できる主軸を備える電動圧縮機を提供することを目的とする。
【解決手段】電動圧縮機は、固定スクロールと旋回スクロールとを有する圧縮機構を駆動する回転力を生成するインバータモータと、回転力を圧縮機構に向けて伝える主軸9を備える、主軸9は、ラジアル軸受に嵌合される嵌合部45と、嵌合部45の軸方向における一方の面側に設けられ、インバータモータに固定されるクランクシャフト43と、嵌合部45の軸方向における他方の面側に設けられ、圧縮機構に向けて回転力を出力するクランクピン47と、嵌合部45とクランクピン47の間に設けられ、嵌合部よりも半径の小さい円板状のチャッキング部51と、を備える。主軸9のクランクシャフト43の外周を旋盤により加工する際に、チャッキング部51をチャッキング装置で把持する。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば車両の空調装置に用いられる電動圧縮機に関し、特に電動モータの動力を圧縮機構に伝達する主軸が改良された圧縮機に関する。
例えば、特許文献1に開示されるスクロール型の電動圧縮機100は、図6に示されるように、ハウジング103と、冷媒を圧縮する固定スクロール105及び旋回スクロール107と、旋回スクロール107を駆動する主軸109と、ドライブブッシュ部111と、インバータモータ113と、を備えている。インバータモータ113の回転駆動力は、主軸9及びドライブブッシュ部111を介して旋回スクロール107に伝えられる。
主軸109は、図7(a)に示されるように、インバータモータ113に固定される円柱状のクランクシャフト115と、クランクシャフト115よりも半径が大きい円板状の嵌合部117と、クランクシャフト115の中心軸線から偏心した位置にあって中心軸線に沿って延びるクランクピン119と、を備えている。
嵌合部117は圧入されることでラジアル軸受123に嵌合、支持される部分であるから、その外周は高精度に加工される必要がある。また、クランクピン119は、ドライブブッシュ部111との嵌め合いが必要であり、摩耗低減のためにやはり高精度で加工される必要がある。
主軸109のこうした加工は旋盤を用いて行われるが、嵌合部117、クランクピン119ともに高精度な仕上げ面を有している必要があるために、クランクシャフト115の外周を加工する際に嵌合部117、クランクピン119を直接チャッキングするのを避けなければならない。そこで、図7(b)に示すように、嵌合部117、クランクピン119に取り付けられたチャッキング用治具Jをチャッキング装置で把持し、クランクシャフト115の先端をセンタSで支持して加工すればよい。
特開2008−208717号公報
ところが、チャッキング用治具Jを取り付ける作業は、製造コストを押し上げる要因になる。また、チャッキング用治具Jを用いると、主軸109を直接チャッキングして加工するよりも、加工精度が劣る傾向にある。
本発明は、このような課題に基づいてなされたもので、チャッキング用治具を用いなくても、嵌合部又はクランクピンにチャッキング痕を残さずにクランクシャフトの外周を加工できる主軸を備える電動圧縮機を提供することを目的とする。
本発明の電動圧縮機は、冷媒を圧縮する圧縮機構と、圧縮機構を駆動する回転力を生成する電動モータと、電動モータで生成された回転力を圧縮機構に向けて伝える主軸と、主軸を支持する軸受と、を備える。
本発明による主軸は、嵌合部と、クランクシャフトと、クランクピンと、を備える。
嵌合部が軸受に嵌合されることで、主軸は軸受に回転可能に支持される。
クランクシャフトは、嵌合部の軸方向における一方の面側に設けられる。また。クランクシャフトは電動モータに固定される。
クランクピンは、嵌合部の軸方向における他方の面側に設けられる。また。クランクピンは、圧縮機構に向けて回転力を出力する。
主軸はまた、チャッキング部を備える。チャッキング部は、嵌合部、又は、嵌合部とクランクピンの間、に設けられる。チャッキング部は、嵌合部よりも曲率半径の小さい円弧面を外周に有する。
本発明によるチャッキング部は、少なくとも2つの形態を含む。
1つ目の形態は、嵌合部とクランクピンの間に設けられる。このチャッキング部は円板状の外形をなしている。このチャッキング部は、その外周が全て円弧面からなる。
2つ目の形態は、嵌合部に設けられる。このチャッキング部は、嵌合部の外周よりも嵌合部の中心軸に向けて後退する円弧面により構成される。そしてこのチャッキング部は、嵌合部の外周方向の複数か所、好ましくは3か所以上に設けられる。
本発明の電動圧縮機において、チャッキング部は、軸受の内部に配置されることが好ましい。チャッキング部と軸受との間に形成される間隙が潤滑油を保持する油貯まりとして機能することにより、周囲が潤滑油不足に陥るのを防ぐことができる。
本発明によれば、主軸の嵌合部、又は、嵌合部とクランクピンの間に、嵌合部よりも曲率半径の小さい円弧面を外周に有するチャッキング部を設けたので、チャッキング用治具を取り付けることなく、チャッキング部を工作機械のチャッキング装置で把持できる。したかって、主軸を高い精度で加工できる。しかも、チャッキング部は、例えば電動圧縮機の他の部材に嵌合されるために仕上げ面とされる必要がなく、チャッキング痕が残っていてもよい。
本実施の形態における電動スクロール型圧縮機の概略構成を示す断面図である。 本実施の形態における主軸を示し、(a)は側面図、(b)は平面図である。 本実施の形態における電動スクロール型圧縮機の部分拡大図である。 本実施の形態における主軸と、主軸を支持する軸受けと、の位置関係を示す図である。 本実施の形態における主軸の変形例を示す平面図である。 従来の電動スクロール型圧縮機の概略構成を示す断面図である。 従来の主軸を示し、(a)は主軸単体を、(b)は切削加工のために旋盤に支持される状況を示す。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
本実施形態においては、インバータモータにより駆動される横置きタイプのスクロール型の電動圧縮機に適用する例を説明する。
[スクロール圧縮機 主要素]
電動圧縮機1は、図1に示すように、ハウジング3と、車両用空気調和機に用いられる冷媒を圧縮する固定スクロール5及び旋回スクロール7(圧縮機構)と、旋回スクロール7を駆動する主軸9、ドライブブッシュ部11と、インバータモータ13と、を備えている。
[ハウジング]
ハウジング3は、内部に固定スクロール5、旋回スクロール7、主軸9及びインバータモータ13などを収納する筐体である。ハウジング3は、第1ハウジング15と、第2ハウジング17と、モータケース19と、から構成される。
第1ハウジング15は、有底円筒状に形成された部材であり、固定スクロール5が底面に固定される。固定スクロール5と第1ハウジング15との間には、固定スクロール5及び旋回スクロール7により圧縮された冷媒が流入する吐出チャンバ21が形成される。
第2ハウジング17は、第1ハウジング15とモータケース19との間に挟まれるように配置される。
第2ハウジング17内には、主軸9を回転可能に支持するラジアル軸受23が設けられ、また、第2ハウジング17には、主軸9に中心軸線に沿って延びる吸入流路25が設けられている。
モータケース19は、図1に示すように、有底円筒状に形成された部材であり、内部にインバータモータ13のステータ63が固定される。モータケース19には、外部から冷媒が流入する吸入ポート(図示せず)と、インバータ収容ボックス27が設けられている。
インバータ収容ボックス27は、モータケース19の半径方向外側に向かって開口し、内部にインバータモータ13の駆動を制御するインバータ部65が納められるものである。
[スクロール]
固定スクロール5及び旋回スクロール7は、図1に示すように、閉塞された圧縮室Cを形成して冷媒を圧縮する。
固定スクロール5は、固定端板29と、固定端板29から旋回スクロール7に向かって延びる渦巻状の固定ラップ31と、を備えている。
固定端板29の中心部には吐出孔33が設けられ、圧縮室Cで圧縮された冷媒が、吐出孔33を介して吐出チャンバ21に吐出される。
旋回スクロール7は、旋回端板35と、旋回端板35から固定スクロール5に向かって延びる渦巻状の旋回ラップ37と、を備えている。旋回スクロール7は、主軸9及び自転防止部39により公転可能に支持される。
旋回端板35は、主軸9と対向する面に、主軸9に向かって延びる円筒状のボス部41を備えている。ボス部41には、主軸9による公転駆動力が伝達されるブッシュ53を回転可能に支持する旋回部軸受54が配置される。
[主軸]
主軸9は、図1に示すように、インバータモータ13から旋回スクロール7に向かって延びる円柱状の部材である。主軸9は、図2、図3に示すように、ロータ61に固定される円柱状のクランクシャフト43と、クランクシャフト43よりも直径が大きい円板状の嵌合部45と、クランクシャフト43に中心軸線から偏心した位置から中心軸線に沿って延びるクランクピン47と、を備えている。
クランクシャフト43は、中心軸線が略水平に配置されるとともに、ロータ61及びステータ63により生成される回転駆動力を旋回スクロール7に伝達する。
嵌合部45はラジアル軸受23に嵌合、支持される部分であり、軸方向の一方の面側にクランクシャフト43が設けられ、他方の面側にクランクピン47が設けられる。また、嵌合部45には、リミットピン55(図3)が挿入される他方の面側にリミット穴49が設けられる。なお、嵌合部45は内輪23iの内部に圧入されることでラジアル軸受23に支持される。
クランクピン47は、クランクシャフト43に伝達された回転駆動力を旋回スクロール7に伝達して、旋回スクロール7を旋回駆動する円柱状の部材である。クランクピン47は、嵌合部45の中心から偏心した位置から、クランクシャフト43の中心軸線に沿って旋回スクロール7に向かって延びている。
リミット穴49は、リミットピン55とともに旋回スクロール7の公転半径を調節するものである。
リミット穴49は、嵌合部45におけるクランクシャフト43とは異なる他の偏心した位置から、クランクシャフト43の中心軸線に沿ってクランクシャフト43に向かって延びる穴である。リミット穴49の直径は、リミットピンの直径よりも大きく形成される。
主軸9は、嵌合部45とクランクピン47の間にチャッキング部51を備えている。チャッキング部51は、嵌合部45と同軸上に形成され、嵌合部45よりも径が小さい円板状の部材である。円板状のチャッキング部51は、旋盤により容易に加工、成形できる。クランクピン47及びリミット穴49は、チャッキング部51の平面領域内に設けられる。
クランクシャフト43の外周を加工する際に、チャッキング装置により主軸9はその一方端がチャッキング部51を把持され、他方端はいわゆるセンタによりクランクシャフト43の先端面が支持される。チャッキング部51は、電動圧縮機1に組み付けられた後に他の部材と嵌合されることがないので、外周にチャッキング痕が残っていても差し支えない。
主軸9は、一方端(チャッキング部51)がチャッキング装置により、また、他方端はセンタS(図7(b))により支持される。
旋盤に主に用いられるチャッキング装置は、スクロールチャックである。このチャッキング装置は、渦巻き(スクロール)状の溝を持つカムが内蔵されており、一箇所のハンドルを回転するだけでワークを把持する複数の爪が同時に開閉する。スクロールチャックは、3つの爪を備えているものが主流である。また、爪それぞれが個別に動作するインデペンデントチャックも旋盤に用いられる。このチャッキング装置は、4つの爪を備えているものが多い。
チャッキング部51は、2つ〜4つのいずれの爪数のチャッキング装置であっても、把持される外周が円弧面をなしているので、爪により接線に沿って保持される。したがって、チャッキング部51を備える主軸9は、把持用の爪により確実に把持されるので、加工中に位置ずれを起こしにくく、高い精度で加工できる。しかも、主軸9は、治具を用いることなく把持できるから、工数低減によるコスト削減効果は著しい。なお、チャッキング部51を設けることによる他の効果は後述する。
[ドライブブッシュ]
主軸9と旋回スクロール7との間には、図1、図3に示すように、ドライブブッシュ部11が設けられている。
ドライブブッシュ部11は、図4に示すように、ブッシュ53と、リミットピン55と、カウンターウエイト57と、を備えている。
ブッシュ53は、クランクピン47とボス部41との間に配置され、旋回スクロール7に公転駆動力を伝達する略円柱状の部材である。ブッシュ53の中心から偏心した位置には、クランクピン47が挿通されるクランク孔59が形成される。
リミットピン55は、ブッシュ53と嵌合部45との間に配置され、リミット穴49とともに旋回スクロール7の公転半径を調節する円柱状の部材である。リミットピン55は、ブッシュ53におけるクランクピン47とは異なる他の偏心した位置から、主軸9の中心軸線に沿って、嵌合部45に向かって延びている。
カウンターウエイト57は、固定スクロール5に対する旋回スクロール7の押し付け力を調節するとともに、バランスをとる部材である。カウンターウエイト57は、ブッシュ53における主軸9側の円周面から半径方向外側に向かって、半円状に延びる鍔状の部材である
[モータ]
インバータモータ13は、周波数制御された交流電流により回転駆動されるモータであり、旋回スクロール7を公転旋回駆動する電動部である。
インバータモータ13には、図1に示すように、主軸9及びドライブブッシュ部11を介して旋回スクロール7を公転旋回させるロータ61及びステータ63と、ステータ63に供給する交流電流を制御するインバータ部65と、が設けられている。
ロータ61は、ステータ63により形成された交流磁場により回転駆動力を発生するものであって、円筒状に形成された永久磁石から構成される。ロータ61には主軸9のクランクシャフト43が固定される。
ステータ63は、インバータ部65から供給された交流電流に基づいて、交流磁場を形成してロータ61を回転させるものである。ステータ63は、モータケース19の内周面に焼き嵌めなどの方法により固定される。
インバータ部65は、ステータ63に供給する交流電流を制御するものであり、インバータ収容ボックス27内に配置される。インバータ部65は、キャパシタ(コンデンサ)67と、パワートランジスタ69などの電子素子を備える複数の基板71と、端子73と、を備えている。
[圧縮機 動作]
次に、上記の構成からなる電動圧縮機1が冷媒を圧縮する手順について説明する。
インバータ外部から供給された直流電流は、インバータ部65のパワートランジスタ69などの電子素子により周波数が制御され、ステータ63に供給される。
ステータ63は周波数が制御された交流電流に基づいて交流磁界を形成し、ロータ61は、形成された交流磁界との相互作用により回転駆動力を発生する。ロータ61により発生された回転駆動力は、主軸9に伝達される。
回転駆動力は主軸9のクランクシャフト43及び嵌合部45に伝達され、嵌合部45の回転によりクランクピン47が旋回駆動される。クランクピン47の旋回運動は、ブッシュ53及びボス部41を介して旋回スクロール7に伝達される。旋回スクロール7は自転防止部39により自転運動が規制されながら公転駆動される。
旋回スクロール7が公転駆動されると、固定スクロール5との間に形成された圧縮室Cが、モータケース19から電動圧縮機1内に流入した冷媒を取り込み圧縮する。具体的には、圧縮室Cは、固定スクロール5及び旋回スクロール7の外周端で冷媒を取り込む。そして、旋回スクロール7の公転により、圧縮室Cは固定ラップ31及び旋回ラップ37に沿って外周端から中心側に向かって移動するにつれて容積が小さくなり、取り込んだ冷媒を圧縮する。
圧縮室Cに圧縮された冷媒は、固定スクロール5の吐出孔33を介して吐出チャンバ21に吐出され、吐出チャンバ21内からハウジング3(第1ハウジング15)の外部に吐出される。
[効果]
電動圧縮機1の主軸9はチャッキング部51を備えており、チャッキング部51をチャッキング装置で直接把持しながら、クランクシャフト43の外周を加工することができる。したがって、従来のように治具を装着する手間が省けるので、主軸9、ひいては電動圧縮機1の製造コスト低減に寄与する。
また、チャッキング部51を備える主軸9が組み付けられた電動圧縮機1は、以下の効果をも奏する。
主軸9の嵌合部45(あるいはラジアル軸受23の周囲)は、例えばクランクピン47とドライブブッシュ部11の間のように、金属部材同士が摺動するために、必要な量の潤滑油が常に確保されることが望まれる。本実施形態は、チャッキング部51が嵌合部45よりも径が小さい。しかも、主軸9の嵌合部45がラジアル軸受23に支持されると、チャッキング部51はラジアル軸受23の内輪23iの内部に配置される。このとき、嵌合部45の厚さとチャッキング部51の厚さの合計よりも、ラジアル軸受23の厚さよりも小さい。したがって、チャッキング部51と内輪23iの間に、チャッキング部51の周囲を取り囲むようにリング状の空隙G(図3)が設けられる。ラジアル軸受23の周囲に供給された潤滑油は、空隙G内に進入、滞留する。空隙Gは、潤滑油の貯留池として機能し、周囲に必要な量の潤滑油を供給できる。
次に、チャッキング部51は、ラジアル軸受23(内輪23i)に嵌合部45を圧入することで嵌合部45に生ずる応力がクランクピン47に作用するのを防ぐ。つまり、図6、図7に示す従来の主軸109の場合、嵌合部117をラジアル軸受23に圧入すると嵌合部117に応力が生じ、嵌合部117に変形が生ずることがある。そうすると、嵌合部117に設けられたクランクピン119には、この変形に応じた変位、つまり位置ずれが生ずる。この位置ずれは、クランクピン119とドライブブッシュ部111との嵌め合いを困難にする。これに対して本実施形態の場合は、チャッキング部51は、ラジアル軸受23に接していないので、応力が生じたとしても嵌合部45に比べて小さい。そして、本実施形態は、チャッキング部51を介してクランクピン47が設けられているので、クランクピン47は位置ずれしないか、したとしても最小限に抑えることができる。クランクピン119とドライブブッシュ部111との嵌め合いを確実に行うことができる。
[変更例など]
上記実施形態では、チャッキング部51はラジアル軸受23の内輪23iの内部に配置される例を示したが、本発明はこれに限らず、図4(a)に示すように、チャッキング部51がラジアル軸受23(内輪23i)の外部に配置される形態を包含する。また、チャッキング部51の一部がラジアル軸受23の内輪23iの内部に配置され、一部がラジアル軸受23(内輪23i)の外部に配置される形態をも本発明は包含する。
チャッキング部51がラジアル軸受23の内輪23iの内部に配置される場合、嵌合部45の厚さが薄すぎると、ラジアル軸受23からの荷重を嵌合部45が十分に受け止めることができなくなる。したがって、チャッキング部51は、図4(b)に示すように、ラジアル軸受23の転動体23bから荷重を受ける範囲を超える(図中の矢印)ように、その厚さが設定されることが好ましい。一方、チャッキング装置で適切にチャッキングするために、チャッキング部51は厚さが3mm以上有していることが好ましい。
また、以上の実施形態では、嵌合部45とクランクピン47の間にチャッキング部51を設けその外周の全面を円弧面としているが、本発明はこれに限定されない。例えば、図5に示すように、チャッキング装置の爪が当たる嵌合部45の外周の特定領域にチャッキング部46を形成する。このチャッキング部46は、その曲率半径が嵌合部45の半径よりも小さい円弧面46cを有している。この円弧面46cは、嵌合部45の外周よりも嵌合部45の中心軸に向けて後退している。この例では、3つの把持爪を備えるチャッキング装置に対応してチャッキング部46を等間隔で3か所に形成したが、チャッキング部46を設ける数は任意である。また、図5の例では、チャッキング部46を、嵌合部45の軸方向の所定範囲に設けているが、嵌合部45の軸方向に貫通して設けることもできる。
図5に示す主軸9は、嵌合部45の外周に設けられるチャッキング部46がチャッキング装置の爪で把持される。そして、チャッキング部46を除く嵌合部45にはチャッキング痕を残すことがないので、ラジアル軸受23に圧入される嵌合部45の表面は高い加工精度を確保することができる。
この場合、チャッキング部46を設ける位置を、加工される多数の主軸9を通して同じ領域に設けることが好ましい。チャッキング装置により主軸9が把持される位置がほぼ同じになるため、各々の主軸9の加工条件を均等にできる。したがって、加工される個々の主軸9の精度のばらつきを低減できる。
以上の他にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択し、あるいは他の構成に適宜変更することが可能である。
1 電動圧縮機
3 ハウジング
5 固定スクロール
7 旋回スクロール
9 主軸
11 ドライブブッシュ部
13 インバータモータ
23 ラジアル軸受
23b 転動体
23i 内輪
43 クランクシャフト
45 嵌合部
46,51 チャッキング部
46c 円弧面
47 クランクピン
61 ロータ
63 ステータ
C 圧縮室
G 空隙

Claims (3)

  1. 冷媒を圧縮する圧縮機構と、
    前記圧縮機構を駆動する回転力を生成する電動モータと、
    前記電動モータで生成された回転力を前記圧縮機構に向けて伝える主軸と、
    前記主軸を回転可能に支持する軸受と、を備え、
    前記主軸は、
    前記軸受に嵌合される嵌合部と、
    前記嵌合部の軸方向における一方の面側に設けられ、前記電動モータに固定されるクランクシャフトと、
    前記嵌合部の軸方向における他方の面側に設けられ、前記圧縮機構に向けて前記回転力を出力するクランクピンと、
    前記嵌合部、又は、嵌合部と前記クランクピンの間に設けられ、前記嵌合部よりも曲率半径の小さい円弧面を外周に有するチャッキング部と、
    を備えることを特徴とする電動圧縮機。
  2. 前記チャッキング部は、
    前記嵌合部と前記クランクピンの間に設けられる円板状部材からなる、
    請求項1に記載の電動圧縮機。
  3. 前記軸受はラジアル軸受けであり、
    前記チャッキング部は、ラジアル軸受けを構成する内輪の内側に配置される、
    請求項2に記載の電動圧縮機。
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WO2008066104A1 (fr) * 2006-11-29 2008-06-05 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Machine hydraulique à spirale
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