JP2013017652A - 間仕切り家具装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】室内空間を左右に仕切る間仕切り家具装置1であって、ロッカー部2と棚部5とパネル部3及び床頭台部4からなり、ロッカー部2は左右の一方からのみ開閉可能な扉と収納部とを有し、収納部の奥行きが家具装置の幅Xと同等であるロッカーを並列状態に配置し、棚部5は左右の一方からのみ収納可能で奥行きが家具装置の幅Xと同等である収納部56、57、58を積層状態に配置し、パネル部3の下部には床頭台4R、4Lを配置し、各家具部の底面にはキャスター22、52、42を取り付け、少なくとも1つの家具には遠隔操作部7でキャスター22のロック及びロック解除操作を可能とした。
【選択図】図5
Description
しかし、これらは単にパネルで間仕切りをするだけで、床頭台等の病院家具は別途設置する必要があった。このため、間仕切りと机等の病院家具を組み合わせた装置も提案されており、例えば、特許文献2には、病室の壁に重ねて設置する収納家具と、収納家具の前に設置する仕切装置2とから準個室化を形成し、収納家具に対応した部分は左右から使用可能な共用部と、左右のベッドの使用者のための専用部とから構成し、共用部の開口部にはそれぞれ扉を設けて、プライバシーと事故防止とに配慮した間仕切り兼用の収納家具が開示されている。
なお、複数のキャスターを同時に一括してロック及びロック解除する機構は、特許文献3に示すように、本発明者らによって開示されている。
また、テレビ等を有する床頭台の機能もないので、別途、床頭台を配置しなければならず、床頭台のカードリーダやテレビ等の頻繁に保守が必要であるのが、これを仕切装置から分離すのもやっかいであった。
また、テレビ等を有する床頭台も一体として機能性を高め、かつ、床頭台は簡単に間仕切り兼用の収納家具から分離できる間仕切り家具装置を提供しようとするものである。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の間仕切り家具装置において、前記パネル部の下部に床頭台部を設け、該床頭台部は左右に前面を向いたテレビと操作部を有する1対の床頭台を配置したことを特徴する。
請求項4の発明は、請求項3に記載の間仕切り家具装置において、前記1対の床頭台は、それぞれ単独に間仕切り家具装置から着脱可能であることを特徴する。
請求項2の間仕切り家具装置によれば、上記の効果に加えて、キャスターのロック及びロック解除の操作部をロッカーの内部に配置した遠隔操作部としたので、簡単にキャスターのロック及びロック解除が容易にできるとともに、外部に露出しないので、外観のスッキリしたものとなり、みだりに操作できないので安全性も確保できる。
請求項3の間仕切り家具装置によれば、上述した効果に加えて、左右に前面を向いた互い違いにテレビと操作部を有する1対の床頭台を設けたので、冷蔵庫等を収納可能な奥行きのある収納部とすることができ、また、テレビ等を有する床頭台も一体として機能性を高めたので、別途、床頭台を配置する必要もない。
請求項4は、床頭台は簡単に間仕切り家具装置から分離できるので、床頭台のカードリーダやテレビ等の修理や保守がより容易となる。
[実施例1]
図1は、病院の大部屋において、個室並みの良好な空間環境を実現するために室内空間を左右に仕切る間仕切り家具装置1(本実施例では、図3での家具装置1の下側を右空間R、上側を左空間Lとする。)であって、間仕切り家具装置1を左右空間の一方の右空間Rは、ベッドからみた正面図であり、図2は左空間Lのベッドからみた正面図である。図1に示すように、主に、ほぼ中央よりやや左側には病院家具としてのロッカー部2、右側上部にはパネル部3、右側下部には床頭台部4、左側には棚部5が直線上に一体的に組み合わされている。
図2は、図1の反対側からの正面図であり、図3は上方からの平面図、図4は底面図であり、これらの図から判るように、これのロッカー部2、パネル部3、床頭台部4、及び棚部5は仕切装置を形成するように一直線上に配置され、ボルトと埋め込みナットからなる固定具6で一体的に互いに固定されている。
したがって、間仕切り家具装置1は全体として、これらキャスターにより容易に移動が可能である。
[ロッカー部2]
図1及び2に示すように、家具の1つであるロッカー部2は、間仕切り家具装置1全体のほぼ中央よりやや左付近に配置され、図3に示すように、家具装置1のロッカー部2自体はその中央部に長手方向に直角に仕切壁29で2分されて2つのロッカー2R,2Lを形成しており、それぞれのロッカー2R,2Lは、図1の右空間R側が正面の第1収納部24R,左空間L側が正面の第2収納部24Lを形成している。そして、互いに反対方向に開口するように構成され、この開口にはそれぞれ片開きの扉25R,25Lが取り付けられる。例えば、ベッドの右空間側が正面の図1での間仕切り家具装置1では、ロッカー2Rの片開きの扉25Rは左側に開き、左側正面で図2でも、ロッカー2Lの片開きの扉25Lも左側に開くようになっている。勿論、この使用者が使いやすければ開く側はどちらでもよく、また、観音開き(両開き)扉にしてもよい。
そして、前記第1収納部24Rは、片開きの扉25Rと背面壁28Rと仕切壁29と側壁27とで矩形空間を形成し、片開きの扉25Rからの奥行きxは間仕切り家具装置1の幅とほぼ同じで十分にある。同様に第2収納部24Lは、片開きの扉25Lと背面壁28Lと共通の仕切壁29と側壁27とで矩形空間を形成し、片開きの扉25Rからの奥行きxは間仕切り家具装置1の幅とほぼ同じで十分にある。
このようにロッカー部2を配置することにより、それぞれ収納部24の奥行きはほぼ間仕切り家具装置1の幅にまで深くすることができる。したがって、衣装等をハンガーに掛け、収納部24の天井近傍のポール等に掛ければ通常の衣装ロッカーと同じように使用できる。
この遠隔操作部7を操作するには、ロッカー2Rの扉25Rを右空間側に開き、遠隔操作部7の操作レバー71で操作して簡単にキャスター22のロック及びロック解除操作をすることができる。したがって、この遠隔操作部7は扉25Rを開かない限り操作することはできないので安全性も確保できる。また、この遠隔操作部7は外部に露出しないので、外観のスッキリしたものとなる。
なお、この遠隔操作部7の機構は、4個のキャスター22にワイヤーを連結して一括して操作するもので、本発明者らが開発した前掲の特許文献3に開示されている公知の構成自体を採用すればよいので、キャスターのロック及びロック解除機構の詳細な説明は省略する。また、実施例1ではロッカー部2のキャスター22だけをロックして床で移動しないようにしたが、実際にはこれだけで充分に間仕切り家具装置1全体が床に対して移動しなくなる。
図1、図2に示すように、ロッカー部2の右側(図2では反対側の左側)には幅広のパネル部3が設けられ、病院家具としてのパネル部3の下部には床頭台部4が配置され、床頭台部4は左右それぞれのベッドに前面を向いたテレビ44、カードリーダの操作部452を配置し、冷蔵庫456等を収納する互いに反対側を向いた1対の床頭台4R,4Lを配置している。
実施例1では、パネル部3は床頭台4R,4Lの天板部43の上に載置された状態に構成されているが、後述する実施例2のように、パネル部3も床まで一対の脚部及び4個のキャスターを設け、床頭台部4がなくても自立するようにしてもよい。
本実施例1では、テレビ44やカードリーダーを備えたカードリーダ操作部452を配備した病院家具としての床頭台4R,4Lを、本発明の間仕切り家具装置1と一体とし、それぞれの床頭台4R,4Lの底部41には4隅に小径のキャスター42を配備し、上段収納部451にカードリーダ操作部452、中段収納部453に鍵付きの保管庫(図示せず)を収納した引出部454、下段収納部455に冷蔵庫456を収納する冷蔵庫収納部(455)を配置して機能性を高めている。
これらを収納するために、図3に示すように、互いに反対向きに前面が配置されるようにし、各床頭台4R,4Lの奥行きを間仕切り家具装置1の幅とほぼ同じとして十分な奥行きを確保している。ただし、床頭台部4の半分は床頭台の4R,4Lの背面が面することとするが、冷蔵庫456やカードリーダ操作部452に排気のグリル457が設けられている。
病院家具としてのパネル部3は、下部の間仕切り家具装置1の長手方向に対し狭い横幅xと同じ幅の天板部43と垂直の仕切機能を有する半透明アクリル板のパネル32とから構成され、パネル32の周囲には外枠33がパネル32を支持するように設けられ、図1では、この外枠33の左側はロッカー部2の側壁27に、ボルト及び埋め込みナットからなる固定具6で固定され、パネル32及び外枠33の右側は間仕切り家具装置1の高さにほぼ等しくなるような縦板部34が平板部31に設けられ、この縦板部34(図5参照)に外枠33が固定具6で固定されている。
パネル部3及び床頭台部4の組み立ての手順を、図5乃至図7に沿って説明する。
先ず、図5に示すように、左右の床頭台4R,4Lを互いに前面を反対側にして並べ、その1対の床頭台部4の天板部43の上にパネル部3の平板部31を載せる。その際に、テレビ44の支持ポール441を挿入長孔312に嵌合させる。
図5において、床頭台4Rは床頭台部4の左半分を占め、他は右半分は床頭台4Lの背面でとなるので、天板部43には図3、5に示すように、テレビ44の支持ポール441(図6)を中央ではなく、少し右側からyの距離に偏在させて固定させている。
パネル部3の平板部31の下部の底面311に床頭台4R(4L)を挿入するのは、テレビ44の支持ポール441がパネル部3の下部の平板部31への出し入れの支障となるので、図6に示すように、支持ポール441に対応する平板部31には挿入長孔312(中央から距離yだけずらしてある。)が設けられ、床頭台4Rおよび支持ポール441が間仕切り家具装置1での所定の位置にまで挿入できるようになっている。
このポール押さえ固定具442は、図7に示すように、全体としてU字型をしており、二股のポール押さえ部4423が切り込部4424の先端に設けられ、多少弾力を有して支持ポール441を固定する。このポール押さえ固定具442の底面には下向きに凸部4425が設けられ、この下向き凸部4425がパネル部3の平板部31の挿入長孔312の空間を埋め、床頭台4Rを前面からみると挿入長孔312を隠すように機能している。そして、ボルト4421をポール押さえ固定具442の貫通孔4422に挿入して、平板部31の埋め込みナット313に螺合して固定し、ボルト4421の上部の貫通孔4422にはキャップ4426を嵌合して、平板部31に凸凹がないように平坦にしている。
この結果、図3の図1の平面図、及び図8(点線部は図1のB−Bでの断面)の図1の右側からの側面図に示すように、左右それぞれの方向に床頭台4R,4Lとそれに据え付けられたテレビが配置されるようになる。
この床頭台4に備えたテレビ44やカードリーダーを備えた操作部452が、修理、保守が必要となった場合において、患者等の利用者の目の前で長時間作業をすることのないように、これら床頭台4R,4Lは簡単に 間仕切り家具装置1から分離できるようにする必要がある。
例えば、床頭台4Rを修理等で分離する際は、上述した組み立て手順を逆にすればよく、先ず、一対のボルト4421のキャップ4426を外して、ボルト4421をはずした後、ポール押さえ固定具442を取り外し、次に、平板部31上のボルト3141を下の床頭台4Rの埋め込みナット431から抜き取れば、床頭台4Rは手前に引き出すことができ、このように、3カ所の螺旋のボルト3141、4421を抜くだけで、簡単に分離可能となる。
また、修理や保守が済んで、元の状態に合体するには、組み立て手順と同様に、床頭台4R或いは4Lを元の場所に押し込んで、3カ所のボルト3141、4421を螺合するだけで、簡単に元の状態に組み立てられる。
上記の手順は、間仕切り家具装置1の右側での手前を前面にした床頭台4Rについて説明したが、裏側で右側(図2では左側)の床頭台4Lでも同じである。
図1、図2に示すように、ロッカー部2の左側(図2では反対側の右側)には棚部5が設けられている。
この棚部5は、図9(a)の左側からの側面図、その棚部5の中央付近(図1のA−A線)での断面に示すように、底部51の4隅にはキャスター52が設けられ、天板部53の中央部には左右を仕切る小パネル54が外枠55を介して天板部53及びロッカー部2の側壁27に固定具6(図1参照)によって固定され、棚部5の一方の側板59もロッカー部2の側壁27に固定具6によって固定されている。
この小パネル54は、棚部5が間仕切り家具装置1の高さにまで延びたものであれば必要がないが、実施例1のように低い場合は間仕切り家具装置1の高さにまで延ばして、左右の仕切機能を有し、天板部53のスペースには化粧箱等を置くスペースとして利用される。
実施例2、前述したように、実施例1の間仕切り家具装置1では、パネル部3は、床頭台部4の一対の床頭台4Rか床頭台4Lのどちらかが存在しないと宙に浮いてしまい、2台床頭台を同時に分離することができない。
そこで、図10(a)(b)に示すように、パネル部3の平板部31の長さを若干長くして、両端に床まで間仕切り家具装置の幅とほぼ同じ幅(x)の一対の脚部38を設け、その脚部38の下端の底部381にはそれぞれ2個のキャスター39(計4個)を設け、一方の脚部38(左側脚部)の板とロッカー部2の側壁27とを固定具6で固定し、床頭台部4自体がなくてもパネル部3が自立するようにした。
例えば、実施例2では、前記間仕切り家具装置1の適所として、図10(b)に示すように、ロッカー部2の第2収納部24Lの内壁26に実施例1と同様の第2遠隔操作部73(操作レバー)を設け、キャスター39への操作ワイヤー75を内壁26の連通孔76を介して遠隔操作部73に連結して、遠隔の遠隔操作部73からのキャスター39のロック及びロック解除を一括して操作するようにしている。
実施例2の他の構成は、実施例1と同じであるので、説明は省略する。
以上の詳述したように、実施例1及び実施例2の間仕切り家具装置1によれば、間仕切りが収納家具を兼ねているが、各ベッド側に面する収納部の奥行きを十分にとることができ、また、各家具部にキャスターを取り付けて移動を容易にするとともに、キャスターのロック及びロック解除の遠隔操作部を配置したので、ロック操作は簡単に間仕切り家具装置1全体を床に対して固定でき、逆に、キャスターのロック解除操作も容易にできる。
さらに、キャスターのロック及びロック解除の遠隔操作部をロッカーの内部に配置したので、簡単にキャスターのロック及びロック解除が容易にできるとともに、ロッカーの外部に露出しないので、外観のスッキリしたものとなり、みだりに操作できないので安全性も確保できる。
このように、各実施例によれば、奥行きのある収納家具やテレビや冷蔵庫を配備した個室並みの良好な空間環境が形成できる。
なお、本発明の特徴を損なうものでなければ、上記の実施例に限定されるものでないことは勿論である。
2・・ロッカー部、21・・底部、22・・キャスター、
24R・・第1収納部(右空間正面)、24L・・第2収納部(左空間正面)、
25R,25L・・扉、26・・内壁、27・・側壁、
28R,28L・・背面壁、29・・仕切壁、
3・・パネル部、31・・平板部、311・・下部の底面、
312・・挿入長孔、313・・埋め込みナット、314・・貫通孔、
3141・・ボルト、32・・パネル、33・・外枠、34・・縦板部、
38・・脚部、381・・底部、39・・キャスター、
4・・床頭台部、4R,4L・・床頭台、41・・底部、
42・・キャスター、43・・天板部、431・・埋め込みナット、
44・・テレビ、441・・支持ポール、442・・ポール押さえ固定具、
4421・・ボルト、4422・・貫通孔、4423・・ポール押さえ部、
4424・・切り込部、4425・・凸部、4426・・キャップ
451・・上段収納部、452・・カードリーダ操作部、
453・・中段収納部、454・・引出部、455・・下段収納部、
456・・冷蔵庫、457・・グリル、
5・・棚部、5R,5L・・開口、51・・底部、
52・・キャスター、53・・天板部、
54・・小パネル、55・・外枠、56・・上段収納部、57・・中段収納部、
58・・小収納棚、581・・仕切、59・・側板
6・・固定具、7・・遠隔操作部 、71・・操作レバー、73・・第2遠隔操作部、75・・操作ワイヤー、76・・連通孔
Claims (4)
- 室内空間を左右に仕切る間仕切り家具装置であって、
該家具は少なくともロッカー部と棚部とパネル部からなり、
前記ロッカー部は、左右の一方からのみ開閉可能な扉と収納部とを有し、該収納部の奥行きが家具装置の幅とほぼ等しいロッカーを並列状態に配置し、
前記棚部は、左右の一方からのみ収納可能で奥行きが家具装置の幅とほぼ等しい収納部をそれぞれ1段以上を積層状態に配置し、
前記棚部とロッカー部とパネル部とが存在しない部分には前記パネル部を配置し、
前記各家具部の底面にはキャスターを取り付けるとともに、少なくとも1つの家具にはキャスターから離れた遠隔操作部からロック及びロック解除可能であることを特徴とする間仕切り家具装置。 - 前記家具のうちロッカー部の底面のキャスターは、ロッカー内部の適所に遠隔操作部を配置し、該操作部によってキャスターのロック及びロック解除可能であることを特徴とする請求項1に記載の間仕切り家具装置。
- 前記パネル部の下部に床頭台部を設け、該床頭台部は左右に前面を向いたテレビと操作部を有する1対の床頭台を配置したことを特徴する請求項1又は2に記載の間仕切り家具装置。
- 前記1対の床頭台は、それぞれ単独に家具装置から着脱可能であることを特徴する請求項3に記載の間仕切り家具装置。
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