JP2013015908A - 設備の部品管理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】設備の部品を管理する際の負担を低減すること。
【解決手段】設備の部品管理装置1は、処理部2と記憶部3とを有している。記憶部3は、ガスタービン等の設備が有する部品が変更された変更履歴に関する部品変更履歴情報を記述した第1データベース11と、前記設備が有する部品に関する部品情報を記述した第2データベース12とを記憶している。処理部2は、第1データベース11に記述された最新の部品変更履歴情報を、第2データベース12の前記部品情報に反映させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、設備を構成する部品を管理する部品管理装置に関する。
ガスタービン、印刷機械又は工作機械等の設備は、保守・点検する際に、消耗した部品を交換したり、性能を向上させるために新しい部品に交換したりする必要がある。特許文献1には、部品点数が多い機械等の部品の発注システムとして、機械のイメージ図を用いた部品の発注システムが記載されている。
特開2002−074090号公報
ところで、前述したようなガスタービン又は印刷機械等の設備は、設備を構成する部品が極めて多く、また、性能向上その他の改良等により、設計当初から部品の形状又は材質等が変更になることも多い。このため、設備を構成する部品を管理することは、多大な手間を要する。本発明は、設備の部品を管理する際の負担を低減することを目的とする。
本発明は、設備が有する部品が変更された変更履歴に関する部品変更履歴情報を記述した第1データベースと、前記設備が有する部品に関する部品情報を記述した第2データベースと、前記第1データベースに記述された最新の部品変更履歴情報を、前記第2データベースの前記部品情報に反映させる処理部と、を含むことを特徴とする設備の部品管理装置である。
この部品管理装置は、第1データベースによって設備の部品を管理するので、部品の変化の履歴を集約して管理することができる。また、この部品管理装置は、部品の変更があった場合、変更後における最新の情報を有する第1データベースに基づき、第2データベースの部品情報を書き換えるので、手作業での書換え等が不要になるとともに、変更の作業に要する時間を短縮できる。その結果、この部品管理装置は、設備を構成する部品を管理する際の負担を低減することができる。設備とは、プラント、装置、機器又はこれらの機種をいう。例えば、設備の例としては、ガスタービン、印刷機械又は工作機械等が挙げられる。
本発明において、前記処理部は、前記第2データベースに記述された前記最新の部品変更履歴情報に基づき、前記設備の交換を要する部品が記述された交換部品リストを作成することが好ましい。最新の部品変更履歴情報に基づいた部品の状態が反映された第2データベースに基づいて交換部品リストが作成されるので、交換部品リストには、部品の変更が確実に反映される。
本発明において、前記設備が有する部品が変更された場合、前記処理部は、前記第1データベースに記述されている部品変更履歴情報を、変更後における部品変更履歴情報に書き換えることが好ましい。このようにすれば、第2データベースには、常に最新の部品情報が反映されることになる。
本発明において、前記第1データベースにおいて、同じ部品から派生した複数の部品は同一の分類に属することを示す指標が付され、また、複数の部品が集約されて数が少なくなった部品は同一の分類に属することを示す指標が付されることが好ましい。このようにすれば、設計当初に付された分類の番号は、その後に部品が変更されても変化しないので、最新の情報における部品が、設計当初のどの部品に該当するかを確実に把握できる。
本発明において、前記第2データベースは設備毎に前記部品情報を有しており、一の設備に係る部品変更履歴情報又は部品が変更された場合、前記処理部は、前記一の設備に係る部品情報を変更することが好ましい。このようにすれば、機器の有する部品が、変更のあった部品に交換されたことを第2データベースに反映させることができる。
本発明において、前記第2データベースは設備毎に前記部品情報を有しており、一の設備に係る部品変更履歴情報又は部品された場合、前記処理部は、前記一の設備に係る部品情報とともに、前記一の設備と共通する他の設備に係る部品情報も変更することが好ましい。このようにすることで、前記他の設備の保守点検時に変更すべき部品の確認を行う必要がなくなるので、保守点検時における部品手配作業の負担を低減できる。ここで、一の設備と共通する他の設備に係る部品情報も変更するケースとしては、例えば、設備の安全面等において部品の変更が不可欠となるようなケースの場合が挙げられるが、これに限定されるものではない。
本発明において、前記設備の一例として、ガスタービンが挙げられる。ガスタービンは、多くの部品を含み、また、複数のプラントに導入されるとともに、1つのプラントに同一型式の機種が複数導入されることが多いので、部品の管理に要する負担は非常に大きくなる。本発明に係る設備の部品管理装置をガスタービンの部品管理に適用すれば、部品管理に要する手間を軽減できるので好ましい。
本発明は、設備の部品を管理する際の負担を低減することができる。
図1は、本実施形態に係る設備の部品管理装置を示す模式図である。 図2は、第1データベースの一例を示す図である。 図3は、第2データベースの一例を示す図である。 図4は、交換部品リストの一例を示す図である。 図5は、交換部品リストの一例を示す図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、均等の範囲のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。以下においては、機器の一例としてガスタービンを取り上げるが、本実施形態に係る設備の部品管理装置は、ガスタービン以外の設備、例えば、印刷機械、工作機械又は化学機械その他の設備に対しても適用できる。
図1は、本実施形態に係る設備の部品管理装置を示す模式図である。設備の部品管理装置(以下、部品管理装置という)1は、ガスタービンのように、部品点数が極めて多く、また、部品の種類が多岐にわたる設備の部品を管理する際に、管理の手間を軽減するためのものである。
部品管理装置1は、処理部2と、第1データベース(DB1)11と、第2データベース(DB2a、DB2b、DB2c)12とを含む。第1データベース11及び第2データベース12は、部品管理装置1が有する記憶部3に記憶されている。本実施形態において、部品管理装置1は、複数の第2データベース12を有する。これらを区別する場合、第2データベース12を示す符号12の後に、a、b、cを付す。また、本実施形態において、部品管理装置1は、交換部品リスト(PLa、PLb、PLc)13を有する。交換部品リスト13は、記憶部3に記憶されている。本実施形態において、部品管理装置1は、複数の交換部品リスト13を有する。これらを区別する場合、交換部品リスト13を示す符号13の後に、a、b、cを付す。
第1データベース11は、設備としてのガスタービンが有する部品が変更された変更履歴に関する部品変更履歴情報を記述したものである。ガスタービンの部品とは、例えば、タービン動翼、タービン静翼、燃焼器、圧縮機等、ガスタービンを構成する部品全般をいう。第2データベース12は、ガスタービンが有する部品の図面に関する部品情報を記述したものである。交換部品リスト13は、ガスタービンの保守、点検時(例えば、定期検査時)等に交換が必要になる部品を記述したものである。第1データベース11、第2データベース12及び交換部品リスト13については後述する。
部品管理装置1は、入出力部4を有する。入出力部4は、外部機器としての表示装置5又は入力装置6と部品管理装置1とを接続して信号のやり取りをしたり、部品管理装置1と通信回線7とを接続したりする。表示装置5は、例えば、液晶ディスプレイ等である。入力装置6は、例えば、キーボード6Kとマウス6Mとを含む。
部品管理装置1は、例えば、コンピュータである。処理部2は、例えば、CPU(Central Processing Unit:中央演算装置)とメモリとを組み合わせたものである。処理部2は、第1データベース11に記述された最新の部品変更履歴情報を、第2データベース12の部品情報に反映させる。また、処理部2は、第2データベース12に記述された最新の部品変更履歴情報に基づき、ガスタービンの交換を要する部品が記述された交換部品リスト13を更新する。また、処理部2は、ガスタービンが有する部品が変更された場合、処理部2は、第1データベース11に記述されている部品変更履歴情報を、変更後における部品変更履歴情報に書き換える。また、処理部2は、第1データベース11又は第2データベース12等から、必要な情報を検索することもできる。
記憶部3は、例えば、半導体メモリやハードディスク装置等である。記憶部3は、上述した第1データベース11、第2データベース12及び交換部品リスト13の他に、様々なプログラム(コンピュータプログラム)と呼ばれる命令列を記憶している。
処理部2は、記憶部3が有するプログラムの命令列を順に読み込み、解釈し、その結果に従ってデータを移動したり加工したりする。なお、処理部2は、専用のハードウェアによって実現されるものであってもよい。また、上述した処理部2の機能を実現するための部品検索用コンピュータプログラムをコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたコンピュータプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより本実施形態に係る部品検索の処理を実行してもよい。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OS(Operating System)や周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
本実施形態において、「コンピュータが読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROMなどの可搬媒体、あるいはコンピュータシステムに内蔵されるハードディスクのような記録装置のことをいう。上記コンピュータプログラムは、前述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているコンピュータプログラムとの組合せで実現できるものであってもよい。本実施形態に係る部品検索の処理は、予め用意されたコンピュータプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することによって実現できる。このコンピュータプログラムは、インターネット等の通信回線7を介して配布することができる。
本実施形態においては、部品管理装置1は通信回線7に接続されていてもよい。この場合、部品管理装置1は、通信回線7に接続されている端末装置又はサーバー等のコンピュータ8A、8Bから情報を取得したり、コンピュータ8A、8Bから指令を受けたりする。コンピュータ8A、8Bは、例えば、ガスタービンを保守、点検する者が使用する装置である。この場合、例えば、ガスタービンを保守、点検する者は、コンピュータ8A、8Bからガスタービンの部品を発注する。また、第1データベース11と第2データベース12と交換部品リスト13とは、部品管理装置1の記憶部3に記憶されていなくてもよく、例えば、通信回線7に接続されている他のコンピュータ又はサーバーに記憶されていてもよい。
図2は、第1データベースの一例を示す図である。第1データベース11は、上述したように、ガスタービンが有する部品が変更された変更履歴に関する部品変更履歴情報を記述したものである。ガスタービンは、改良等によって同一の部位に用いられる部品(例えば、第1段動翼等)が当初の設計とは異なる形状又は材料等に設計変更されて、設計当初とは異なる仕様の部品になることがある。また、改良等によって、一つの部品が複数の部品で構成されたり、複数の部品が一体化されたりして、同一の部位に用いられる部品が初期の設計とは異なる状態になることがある。このため、ガスタービンの部品を管理する場合、どの部品がどのように変更されたかという変更履歴を分類して管理する必要がある。
図2に示す第1データベース11は、型式がxxxFというガスタービンの部品の変更履歴に関する情報(部品変更履歴情報)が記述されている。部品変更履歴情報は、部品の図番の情報を含んでいる。より具体的には、部品変更履歴情報は、設計変更前(設計当初)の図番(変更前図番)と、設計変更後の図番(変更後図番)とを少なくとも含んでいる。
本実施形態において、第1データベース11は、同じ部品から派生した複数の部品又は複数の部品が集約されて数が少なくなった部品に付される分類を含む。前記分類は、同じ部品から派生した複数の部品は同一の分類に属することを示す指標である。また、前記分類は、複数の部品が集約されて数が少なくなった部品は同一の分類に属することを示す指標である。
処理部2は、直近の部品(設計当初の部品も含む)が複数になった場合には、同じ部品から派生した複数の部品を同じ分類に区分する。例えば、処理部2は、同じ部品から派生した複数の部品に、同じ分類の番号を付して第1データベース11に記述する。また、処理部2は、直近における複数の部品(設計当初における複数の部品も含む)が集約されて数が少なくなった場合には、前記複数の部品から集約されて数が少なくなった部品を同じ分類に区分する。例えば、処理部2は、元の部品から数が少なくなった部品に、同じ分類の番号を付して第1データベース11に記述する。元の部品が集約されて数が少なくなった部品は、単数又は複数の両方の場合を含む。
処理部2は、直近における部品の数が変化した場合、変化後における部品は、すべて直近における部品と同じ分類に属するように、同じ分類の番号を付して第1データベース11へ自動的に記述する。すなわち、設計当初に付された分類の番号は、その後に部品が変更されても変化しない。このように、部品管理装置1は、第1データベース11が分類を含み、処理部2が分類を区分することにより、最新の情報における部品が、設計当初(又は直近)のどの部品に該当するかを確実に把握できる。その結果、第1データベース11を用いることにより、例えば、部品の発注を受けた場合に、必要な部品の図番を確実に把握することができる。
この他に、第1データベース11は、変移及び施工番号を含む。変移は、部品が変更された回数を示す。施工番号は、複数のガスタービンのうち少なくとも一つに対して、部品の変更が反映されたとき、すなわち、変更後の部品に交換されたときの工事を示す番号である。このように、第1データベース11は、設計当初のそれぞれの部品に対して、部品変更履歴情報と、分類と、変移と、施工番号とが記述されている。次に、第1データベース11に記述されている内容を、より詳細に説明する。
図2に示す第1データベース11のNo.1の部品は、変更後図番が変更前図番と同じG10000なので、直近から変更されていない部品であることが示される。また、変移が0なので、No.1の部品は、設計当初から一度も変更されていない部品であることが示される。No.1の部品は、分類1に属することが示される。また、施工番号が付されていないが、施工番号は、変更があった部品を初めてガスタービンに導入したときの施工を示す管理番号が付される。No.1の部品は、設計当初から一度も変更されていないので、No.1の部品を交換したガスタービンがあった場合でも、施工番号は付されない。
No.2、3の部品は、いずれも変更前図番と変更後図番とが異なっているので、設計当初から少なくとも1回、変更があった部品であることが示される。また、それぞれに施工番号が付されているので、いずれの部品も、変更後、既にガスタービンに導入されたことが示される。なお、No.2、3の部品は、分類が異なるので、いずれも異なる部品である。
No.4〜8の部品は、いずれも変更前図番と変更後図番とが異なっているので、設計当初から少なくとも1回、変更があった部品であることが示される。No.4〜8の部品は、変更前図番がいずれもG11500で同一であるが、変更後図番はG60001、G60002、G60003、G60004、G60005になっている。これは、変更前は1個の部品であったが、変更後に5個の部品になったことを意味している。No.4〜8の部品は、同一の部品から派生した複数の部品なので、いずれも同一の分類に属する。これを示すため、No.4〜8の部品は、同一の分類の番号(5)が付されている。また、それぞれに施工番号が付されているので、いずれの部品も、変更後、既にガスタービンに導入されたことが示される。
No.9〜12の部品は、分類の番号がいずれも同一(6)なので、いずれも同一の分類に属する部品である。また、No.9〜12の部品は、いずれも変更前図番と変更後図番とが異なっているので、設計当初から少なくとも1回、変更があった部品であることが示される。No.9の部品の変移は1、No.10の部品の変移は2、No.11の部品の変移は3、No.12の部品の変移は4なので、No.9〜12から順に、1回、2回、3回、4回の変更を受けていることが示されている。また、それぞれに施工番号が付されているので、いずれの部品も、変更後、既にガスタービンに導入されたことが示される。
No.13〜17の部品は、いずれも変更前図番と変更後図番とが異なっているので、設計当初から少なくとも1回、変更があった部品であることが示される。No.13〜17の部品は、変更前図番はいずれも異なっているが、変更後図番はいずれもG22500で同一である。これは、変更前は5個の部品であったが、変更後に1個の部品になったことを意味している。このように、No.13〜17の部品は、複数の部品が集約された部品なので、いずれも同一の分類に属する。これを示すため、No.13〜17の部品は、同一の分類の番号(7)が付されている。また、それぞれに施工番号が付されているので、いずれの部品も、変更後、既にガスタービンに導入されたことが示される。
No.9〜12の部品は、分類の番号がいずれも同一(6)なので、いずれも同一の分類に属する部品である。また、No.9〜12の部品は、いずれも変更前図番と変更後図番とが異なっているので、設計当初から少なくとも1回、変更があった部品であることが示される。No.9の部品の変移は1、No.10の部品の変移は2、No.11の部品の変移は3、No.12の部品の変移は4なので、No.9〜12から順に、1回、2回、3回、4回の変更を受けていることが示されている。また、それぞれに施工番号が付されているので、いずれの部品も、変更後、既にガスタービンに導入されたことが示される。
No.18、19の部品は、いずれも変更前図番と変更後図番とが異なっているので、設計当初から少なくとも1回、変更があった部品であることが示される。No.18、19の部品は、変更前図番がいずれもG16686で同一であるが、変更後図番はG42500、G42501になっている。これは、変更前は1個の部品であったが、変更後に2個の部品になったことを意味している。No.18、19の部品は、同一の部品から派生した複数の部品なので、いずれも同一の分類に属するので、同一の分類の番号(8)が付されている。No.18、19の部品は、変移は1なので、設計当初からの変更は1回であることが示される。また、それぞれに施工番号は付されていないので、いずれの部品も、まだガスタービンに導入されていないことが示される。ガスタービンに導入された段階で、施工番号が付される。
このように、部品管理装置1は、第1データベース11によってガスタービンを構成する部品を管理するので、部品の変化の履歴、いずれかのガスタービンに導入済みであるか否か、変更の回数等を集約して管理することができる。また、部品管理装置1は、部品の変更があった場合、変更があったこと及び変更後における図番の情報等の入力を受け付ければ、変更後の情報が第1データベース11へ自動的に反映されるので、手作業での書換え等が不要になるとともに、変更の作業に要する時間を短縮できる。その結果、部品管理装置1は、ガスタービンを構成する部品を管理する際の負担を低減することができる。また、第1データベース11は、最新の部品変更履歴情報を有しているため、ガスタービンの保守、点検計画を立案する際に第1データベース11を活用すると、効率よく、また適切な保守、点検計画を立案することができる。
図3は、第2データベースの一例を示す図である。第2データベース12は、ガスタービンが有する部品の図面(設計図面)に関する情報(部品情報)が、それぞれの部品に対応付けられて記述されている。部品情報とは、ガスタービンを構成する部品の情報であり、本実施形態では、前記部品の設計図面の図番である。このようにすることで、部品管理装置1の処理部2は、ガスタービンの型式及び部品が分かれば、その部品の図番を検索するとともに、検索した図番を読み出して表示装置5に表示させることもできる。また、図番から、部品及びその部品が用いられるガスタービンの型式を検索することもできる。第2データベース12は、ガスタービンを有するプラント(例えば、発電プラント)毎に作成されることが好ましい。この場合、プラントに含まれる複数のガスタービンを1つの第2データベース12で一元管理できることになる。なお、一つの第2データベース12は、設備毎、すなわちガスタービン毎に、当該ガスタービンが有する部品の部品情報を有している。
第2データベース12は、図番に対応付けられた設計図面の情報を有していてもよい。また、ガスタービンを構成する部品の設計図面の情報を、第2データベース12の部品情報と対応付けて、第2データベース12とは別にデータベース化してもよい。このようにすれば、部品管理装置1の処理部2は、第2データベース12は、ガスタービンの型式及び部品から、その部品の図番及び設計図面を検索し、検索した設計図面等を読み出して表示装置5に表示させることもできる。
この他に、本実施形態において、第2データベース12は、ガスタービンを保守、点検する者が注文した部品の数(個数)が、図番に対応付けられて記述されている。この他にも、第2データベース12は、ガスタービンの部品に関する様々な情報を有していてもよい。
本実施形態において、第2データベース12は、ツリー構造になっており、ガスタービンの部位A、B、C等と、それぞれの部位A、B、C等のより詳細な部位(詳細部位、部品に相当)A1、A2、A3、B1、B2、B3、C1等とが対応付けられている。すなわち、この例において、詳細部位A1、A2、A3は部位Aに属し、詳細部位B1、B2、B3は部位Bに属し、詳細部位C1は部位Cに属するため、詳細部位は、それぞれが属する部位に対応付けられて記述されている。部位A、B、Cの具体例としては、例えば、ガスタービンの翼車、タービン動翼又はタービン静翼等がある。詳細部位A1、B1、C1等の具体例としては、例えば、翼車組立品、タービン第1動翼、タービン第1静翼(ノズル)等がある。
部品管理装置1の処理部2は、第2データベース12を読み出して、図3に示すような状態を図1に示す表示装置5の画面に表示させることができる。例えば、第2データベース12を用いて部品情報を検索する場合、作業者は、図1に示すマウス6M等を用いて、第2データベース12が表示された画面に現れているポインタPを操作する。そして、作業者は、例えば、ポインタPを、第2データベース12のツリー部12Tの検索したい詳細部位(部品)の位置に重ねてマウス6Mから選択の入力を与える。すると、部品管理装置1の処理部2は、選択された詳細部位の部品情報を、第2データベース12の部品表示部12Fに表示する。例えば、この例では、詳細部位(部品)B3が選択されているので、処理部2は、部品表示部12Fに、部位Bと、詳細部位(部品)B3と、図番(この例ではG88895)と、個数とを表示する。このように、第2データベース12は、ツリー構造で記述されているので、部品の検索が容易である。
従来は、図面自体を管理していたので、ガスタービンを保守、点検する場合に交換が必要な部品の図面を作業者が探し、図番を照合する必要があったため、図面の準備に非常に手間を要していた。第2データベース12は、ガスタービンを構成する部品の部品情報を一元管理することができる。また、ガスタービンを保守、点検する場合に交換が必要な部品の部品情報は、第2データベース12から読み出すことにより、簡単に取得することができる。そして、交換に必要な部品を製造する場合、作業者は、部品情報に基づいて必要な図面を取得することができる。その結果、部品の管理が容易になるとともに、部品の管理及び必要な図面の検索に要する時間を短縮できるので、ガスタービンの部品を管理する際の負担を低減することができる。
部品管理装置1は、処理部2が、第1データベース11に記述された、ガスタービンを構成する部品の最新の部品変更履歴情報を、第2データベース12に反映させるように処理する。第1データベース11に記述された最新の部品変更履歴情報が第2データベース12に反映されるタイミングは、例えば、保守、点検(例えば、定期点検)であり、交換が決定された部品の最新の部品変更履歴情報が、第2データベース12に反映される。すなわち、部品管理装置1の処理部2は、保守、点検をする際に交換が決定された部品の部品変更履歴情報を第1データベース11から読み出して、第2データベース12の対応する部品情報に反映させる。このようにすることで、第2データベース12の部品情報は、常に最新の情報に更新されるとともに、手作業による図面の照合等が不要になるので、ガスタービンの部品を管理する際の負担を低減することができる。
第1データベース11の部品変更履歴情報を第2データベース12の部品情報に反映させる場合、作業者は、例えば、図1に示すマウス6M等を用いて、第2データベース12が表示された画面に現れているポインタPを操作する。そして、作業者は、例えば、ポインタPを、第2データベース12のツリー部12Tに表示されている詳細部位(部品)のうち、部品変更履歴情報を反映させたい詳細部位(部品)の位置に重ねてマウス6Mから、部品変更履歴情報の反映の入力を与える。すると、部品管理装置1の処理部2は、選択された詳細部位の部品変更履歴情報を第1データベース11から取得し、対応する第2データベース12の部品情報を書き換える。このようにすることで、第2データベース12において変更が必要になった部品、すなわち、保守、点検時に交換が決定された部品の部品情報のみを変更できる。したがって、保守、点検が終了した後の第2データベース12は、部品の交換が終了したガスタービンが有する部品の実情が反映されることになる。
なお、第1データベース11の部品変更履歴情報を第2データベース12の部品情報に反映させる場合の手法は上述したものに限定されるものではない。例えば、保守、点検時に交換が決定された部品のリストを作成し、前記リストを部品管理装置1へ入力する。第2データベース12が複数ある場合、前記リストは、第2データベース毎に作成される。処理部2は、前記リストに記述された部品の識別子を用いて、第1データベース11から前記リストの部品の識別子に対応する部品の部品変更履歴情報を取得する。そして、処理部2は、前記リストの適用対象となる第2データベース12の部品情報を、第1データベース11から取得した部品変更履歴情報に書き換える。このようにすれば、変更する部品情報が複数ある場合には一括で変更が可能になるので、作業効率が向上する。
ガスタービンは、同じ型式であっても、プラント(又は使用者)によって細かい仕様が異なる。第2データベース12をプラント毎に作成することにより、部品管理装置1は、実際に部品の交換をしたガスタービンを有するプラント毎に、第2データベース12の部品情報を更新することができる。このように、部品管理装置1は、プラント毎に仕様が異なるガスタービンに好適である。
部品管理装置1は、第1データベース11の部品変更履歴情報に基づき、直近の状態から変更された部品については、その旨を報知するようにしてもよい。例えば、第2データベース12に、部品変更の有無を表示する項目を作成しておき、直近の保守、点検作業時から変更のあった部品については、第2データベース12に設けられた部品変更の有無を表示する項目に、部品変更があったことを表示するようにする。また、第2データベース12に、部品交換の要否を表示する項目を作成しておき、直近の保守、点検作業時から変更のあった部品については、第2データベース12に設けられた部品交換の要否を表示する項目に、部品の交換が必要である旨又は部品の交換を推奨する旨を表示するようにしてもよい。なお、これらの処理は、部品管理装置1の処理部2が行う。このようにすれば、交換が必要な部品を作業者が把握しやすくなる。また、第2データベース12に部品交換の要否を表示させる場合、重要度に応じて段階を付けて表示させるようにしてもよい。例えば、至急の交換が要求される部品については、表示を赤とし、次回以降の保守、点検で交換してもよい部品については表示を黄色とする。表示の変更は、部品管理装置1の処理部2が行う。このようにすれば、作業者は、第2データベース12を参照することにより、部品交換の重要度を判断できる。
上述したように、第2データベース12はガスタービン毎に部品情報を有している。一のガスタービンに係る部品変更履歴情報又は部品が変更された場合、部品管理装置1の処理部2は、部品変更履歴情報又は部品が変更されたガスタービンに係る部品情報を、変更後の内容に変更する。このようにすることで、ガスタービンの有する部品が、変更のあった部品に交換されたことを第2データベース12に反映させることができる。
また、処理部2は、一の設備に係る部品変更履歴情報又は部品された場合、部品変更履歴情報又は部品が変更されたガスタービンに係る部品情報とともに、部品変更履歴情報又は部品が変更されたガスタービンと共通する他のガスタービンに係る部品情報も変更する。このようにすることで、他の設備の保守点検時に変更すべき部品の確認を行う必要がなくなるので、保守点検時における部品手配作業の負担を低減できる。また、変更のあった部品に交換されたガスタービンが複数存在する場合には、一括で第2データベース12の部品情報を変更できるので、作業の負担を低減できる。
さらに、処理部2は、一のガスタービンに係る部品変更履歴情報が変更された場合、部品変更のあった部品が実際に交換されたか否かに関わらず、第2データベース12が有している、変更のあった部品についての部品情報を変更してもよい。なお、第2データベース12が複数のガスタービンに対して部品情報を有している場合、処理部2は、すべてのガスタービンに対して、変更のあった部品についての部品情報を変更する。このとき、部品管理装置1は、実際に部品が交換されていない場合、その旨を報知するようにしてもよい。例えば、第2データベース12に、部品変更のあった部品が交換されたか否かを表示する項目を作成しておき、部品変更のあった部品を交換していない場合、処理部2は、第2データベース12に部品変更があった部品は交換されていないことを表示するようにする。このようにすれば、交換が必要な部品を作業者が把握しやすくなる。
図4、図5は、交換部品リストの一例を示す図である。図4は、図番が更新される前における交換部品リスト13を示しており、図5は、図番が更新された後における交換部品リスト13を示している。交換部品リスト13は、ガスタービンを保守、点検する者からの要求に応じて、部品管理装置1の処理部2が作成する。例えば、部位Bの詳細部位B3について10個の注文が部品管理装置1に入力された場合、処理部2は、記憶部3から読み出した第2データベース12を用いて詳細部位B3を検索する。そして、処理部2は、第2データベース12から詳細部位B3の部品情報(図番)を取得し、部位Bと、詳細部位B3と、図番と、個数とが対応付けられた交換部品リスト13を作成する。複数の部品の注文があった場合、処理部2は、それぞれの部品に対応した部品情報が記述された交換部品リスト13を作成する。
ガスタービンの部品が設計当初から変更された場合、変更内容は、例えば、入力装置6から部品管理装置1へ入力される。処理部2は、入力された前記変更内容に基づき、第1データベース11に記述されている部品変更履歴情報を、変更後における部品変更履歴情報に書き換える。そして、処理部2は、第1データベース11に記述された最新の部品変更履歴情報を、第2データベース12の部品情報に反映させる。そして、処理部2は、第2データベース12に記述された最新の部品変更履歴情報に基づき、ガスタービンの交換を要する部品が記述された交換部品リスト13を更新する。例えば、図5に示す交換部品リスト13は、詳細部位(部品)B3の図番がG88881からG88895へ変更されている。
上述したように、部品管理装置1は、第1データベース11にガスタービンを構成する部品の部品変更履歴情報が記述されている。そして、部品管理装置1は、処理部2が、第1データベース11に記述された最新の部品変更履歴情報を第2データベース12に反映させるように処理する。このため、部品管理装置1によって作成される交換部品リスト13は、常に最新の部品の状態が自動的に反映されたものが作成される。その結果、部品管理装置1は、作業の負担及び作業時間の低減を実現できるとともに、部品の変更が反映されているか否かの照合ミスを低減することもできる。
1 部品管理装置
2 処理部
3 記憶部
4 入出力部
5 表示装置
6 入力装置
7 通信回線
8A、8B コンピュータ
11 第1データベース
12 第2データベース
12F 部品表示部
12T ツリー部
13 交換部品リスト

Claims (7)

  1. 設備が有する部品が変更された変更履歴に関する部品変更履歴情報を記述した第1データベースと、
    前記設備が有する部品に関する部品情報を記述した第2データベースと、
    前記第1データベースに記述された最新の部品変更履歴情報を、前記第2データベースの前記部品情報に反映させる処理部と、
    を含むことを特徴とする設備の部品管理装置。
  2. 前記処理部は、前記第2データベースに記述された前記最新の部品変更履歴情報に基づき、前記設備の交換を要する部品が記述された交換部品リストを作成する請求項1に記載の設備の部品管理装置。
  3. 前記設備が有する部品が変更された場合、前記処理部は、前記第1データベースに記述されている部品変更履歴情報を、変更後における部品変更履歴情報に書き換える請求項1又は2に記載の設備の部品管理装置。
  4. 前記第1データベースにおいて、同じ部品から派生した複数の部品は同一の分類に属することを示す指標が付され、また、複数の部品が集約されて数が少なくなった部品は同一の分類に属することを示す指標が付される請求項1から3のいずれか1項に記載の設備の部品管理装置。
  5. 前記第2データベースは設備毎に前記部品情報を有しており、一の設備に係る部品変更履歴情報又は部品が変更された場合、前記処理部は、前記一の設備に係る部品情報を変更する請求項1から4のいずれか1項に記載の設備の部品管理装置。
  6. 前記第2データベースは設備毎に前記部品情報を有しており、一の設備に係る部品変更履歴情報又は部品された場合、前記処理部は、前記一の設備に係る部品情報とともに、前記一の設備と共通する他の設備に係る部品情報も変更する請求項1から4のいずれか1項に記載の設備の部品管理装置。
  7. 前記設備は、ガスタービンである請求項1から6のいずれか1項に記載の部品管理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017199262A (ja) * 2016-04-28 2017-11-02 三菱重工業株式会社 部品情報取得システム及び部品情報取得方法
JP2019075080A (ja) * 2017-10-13 2019-05-16 横河電機株式会社 設計データ分析のためのシステムおよび方法

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