JP2013014554A - 化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】抗菌性に優れ、製剤化時の配合性及び安定性に優れ、しかも皮膚刺激が低くDNAへの影響が低い抗菌組成物の提供すること、また、該抗菌組成物を用いることにより、従来から化粧料において汎用されている抗菌・および防腐剤を用いることなく充分な防腐効果を有し、皮膚に対する刺激が低く且つ安全な化粧料を提供する。
【解決手段】化粧料全量に対して、抗菌成分として、(A)グレープフルーツ種子抽出物を0.003重量%〜0.06重量%の範囲、かつ(B)3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオールを0.1重量%〜1.0重量%の範囲で含有する化粧料。さらに、D)カルボキシル基を有する高分子を含有させた化粧料。
【選択図】なし

Description

本発明は、抗菌性能を有する天然成分に、多価アルコールのアルキルエーテルを組み合わせることにより、広汎な菌種に対する高い抗菌性能を有し、かつ、使用に際しても細胞のDNAに対する影響が少なく皮膚刺激性も少ない、より安全な抗菌成分を含有する化粧料に関するものである。
乳液、クリーム、化粧水、パック、シャンプー、リンス、洗浄剤等の化粧品や医薬部外品は、食品と同様に微生物汚染により、変敗、変色、異臭などが起こる可能性があり、微生物汚染を防止する目的で防腐剤が配合される。防腐剤としては、パラオキシ安息香酸エステルやグルコン酸クロルヘキシジン、2−フェノキシエタノール、アルカンジオール等が広く使用されており、抗菌効果に優れ、製剤化もしやすいことから広く化粧料において使用されている。しかし、優れた抗菌性を有している反面、これらの殺菌・抗菌成分は、皮膚・粘膜等に対する刺激があり、障害等を引き起こすなど副作用を発現するものが少なくない。また、使用に際して細胞DNAに対しての影響も懸念されている。したがって、消費者の自然指向、及び安全指向の商品に対する需要増加を図る面から、抗菌剤の使用を必要最低限に抑えることができる抗菌性能、及び安全性に優れた代替組成物の開発が強く望まれているのが現状である。
上記問題点を解決すべく、以前より種々の抗菌成分の検討がなされてきており、最近では、ハーブや生薬等の植物抽出物に抗菌性能を有することを応用した防腐剤の開発がなされている。カテキンエステル類が、耐熱性芽胞菌に対して、強い増殖抑制を示し、飲食品や化粧品の腐敗や変質を防止することができることが報告されている(例えば、特許文献1を参照)。
マンゴスチン果皮または予め水または25容量%以下の水溶性有機溶媒の水溶液で洗滌したマンゴスチン果皮からの抽出液が、抗菌性があることが報告されている(例えば、特許文献2を参照)。
多価アルコール及び多価アルコールのアルキルエーテルと、銀杏内種皮の抽出物又は粉砕物を併用することにより、抗菌活性が相乗的に増強され、皮膚に対する刺激性や使用時の不快感が少ない抗菌剤が報告されている(例えば、特許文献3を参照)。
クロ−ブのアルコ−ル抽出液を分別、脱臭、精製して得られる水溶性成分を有効成分とする抗菌剤が、着色の度合が低く、臭気が少なく、しかも安全性の高い食品及び化粧品用抗菌剤となるとの報告もある(例えば、特許文献4を参照)。
バンレイシ(Annona)属、ユーゲニア(Eugenia)属、ユーフォリア(Euphoria)属、サンドリカム(Sandoricum)属の各属に属する植物の果皮の抽出物を抗菌剤として食品、化粧品等に使用する報告(例えば、特許文献5を参照)等、植物抽出液の抗菌活性については数多く報告されている。
しかし、これらの天然物由来成分は、その効果が緩慢であったり、抽出成分中における活性濃度が低いことから、しばしば配合量が多くなってしまい、それゆえに、添加対象物の色、感触、味、製品安定性、物性等に影響を及ぼすだけでなく、コスト的にも高くなり実用化は困難である。また、特定の菌種のみに有効であるものや抗菌性自体に効果の低いもの、溶解し難い等の製剤化時の問題点や課題も残されている。
そこで、天然物と化成品を組み合わせることで、天然物の配合量を下げたり、化成品の刺激性を低減させたりする方法も提案されている。
例えばイチョウ,クマザサ,ウスバサイシン等をはじめとする、抗菌活性を有する植物の抽出物と2−フェノキシエタノールを同時に配合することにより、抗菌活性が相乗的に増強され、皮膚に対する刺激性や使用時の不快感が著しく低減される報告もある。(例えば、特許文献6を参照)。
二価アルコールと、シソ科のローズマリー、タイム、オドコソウ、シソ及び生薬のオウゴンの起源植物であるコガネバナ、マメ科のカンゾウ及びクララ、バラ科のビワ、ボタン科のボタンピ及びシャクヤク、ユリ科のアロエ、キンポウゲ科のオウレン、ミカン科のオウバク、ショウガ科のウコン、カバノキ科のシラカバ、生薬ジュウヤクの起源植物であるドクダミ科のドクダミ、クスノキ科のクスノキのような抗菌作用を有する植物抽出物を組み合わせることにより、植物抽出物の抗菌活性を向上させ、かつ皮膚に対する刺激性の低い皮膚外用剤を提供する報告もある(例えば、特許文献7を参照)。
さらに、本発明の抗菌成分である、グレープフルーツ種子抽出物や3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオールに抗菌作用があることは公知である。グレープフルーツ種子抽出物は、その静菌効果は良く知られ、食品の保存剤等に使用されており、特につゆ類における細菌類増殖抑制力が大きいことが報告されている(例えば、特許文献8を参照)。
一方、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオールも、化粧料に防腐剤として配合されている(例えば、特許文献9を参照)。
3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオールとフェノキシエタノールの組み合わせ(例えば、特許文献10を参照)や、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオールとアルカンジオールの組み合わせ(例えば、特許文献11を参照)も、広い抗菌性を得る方法として提案されており、これらの方法により皮膚刺激性は改善されたものの、細胞DNAに対しての影響と言う観点での検討は行われていなかった。
国際公開番号 WO2006/080328号公報 特開平9−95453号公報 特開平10−194950号公報 特開2001−48798号公報 特開2004−59525号公報 特開平9−255517号公報 特開2002−145793号公報 特開平5−284952号公報 米国特許第6,403,067号公報 特開2004−99588号公報 特開2005−213174号公報
本発明は、上記背景技術に鑑み開発されたものであり、広汎な菌種に対する高い抗菌性能を有し、かつ、使用に際しても細胞のDNAに対する影響が少なく皮膚刺激性も少ない、より安全な抗菌成分を含有する化粧料を提供することを目的とする。
天然物のグレープフルーツ種子抽出物は、細菌に対して優れた抗菌性を示すが、カビや酵母等の真菌に対する効果は低いことが知られていた。また、化成品の3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオールは、カビや酵母等の真菌に対して優れた殺菌効果を示すが、細菌に対する効果は低いことが知られていた。
従って、グレープフルーツ種子抽出物と、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオールを組み合わせて用いることによって、細菌から真菌まで広汎な抗菌スペクトルが得られることは容易に予想されたが、本発明者達は、これらの成分の併用によって想定された単なる相加効果以上の、予想外の目覚しい相乗的な抗菌効果が得られることを見出し、更に、これらの抗菌成分を含有する化粧料は、使用に際して細胞のDNAに対する影響が少なく、皮膚刺激性も少ないことも見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、請求項1にかかる発明は、化粧料全量に対して、抗菌成分として、(A)グレープフルーツ種子抽出物を0.003重量%〜0.06重量%の範囲、かつ(B)3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオールを0.1重量%〜1.0重量%の範囲で含有することを特徴とする化粧料である。
請求項1にかかる発明では、化粧料の抗菌成分として、化粧料全量に対して、(A)グレープフルーツ種子抽出物を0.003重量%〜0.06重量%の範囲、かつ(B)3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオールを0.1重量%〜1.0重量%の範囲で同時に含有させることで、幅広い菌種に対して単にそれぞれの効果の和ではなく、相乗的に大きく抗菌性能が向上し、また、従来と比べて抗菌成分全体の最大含有量でも1.06重量%と少なく抑えられるため、使用時の皮膚細胞のDNAに対する影響が少なく皮膚刺激性も少ない化粧料を提供することができる。
請求項2にかかる発明は、前記化粧料の配合成分として、更に(D)カルボキシル基を有する高分子を含有することを特徴とする請求項1記載の化粧料である。
カルボキシル基を有する高分子を含有するため、化粧料の使用時の感触が改良されるとともに、保水性とレオロジーが改良される。
一般に、天然物抽出の抗菌性物質は、その成分が単一物質で無く、特に、カチオン性物質が含まれていることが多いため、化粧料に配合した際に、共に配合されるカルボキシル基を有する高分子と凝集を生じ、その化粧料の製品安定性が損なわれる場合がしばしば見られる。しかし、本発明の化粧料では、天然抽出成分である、(A)グレープフルーツ種子抽出物の含有量が、化粧料全量に対して0.003重量%〜0.06重量%の範囲と極めて少量であることから、カルボキシル基を有する高分子を共に配合した場合でも、その製品安定性は損なわれない。
図1は、NADの濃度と吸光度との関係を示すグラフである。
本発明に用いるグレープフルーツ種子抽出物は、ミカン科のグレープフルーツ(Citrus paradisi Macf.)の種子から、各種溶媒を用いて抽出して得られる抽出物であり、溶媒(抽出溶媒、希釈溶媒など)以外の成分のことをいう。グレープフルーツの主要産地としては、アメリカ(柑橘類を生産している州)、メキシコ、アルゼンチン、イスラエル、南アフリカなどが挙げられる。本発明においては、これらの産地は問わず、いずれの産地のグレープフルーツでも用いることができる。
本発明に用いるグレープフルーツ種子抽出物として、例えば、パラファイン GPF−100 (大原パラヂウム化学株式会社製)などの市販品を用いることができる。このパラファイン GPF−100は、グレープフルーツ種子抽出物を3重量%含有しており、その他は、溶媒としての水が89〜93重量%及びグリセリンが5〜7重量%含まれている。
パラファインGPF−100の場合は、メキシコ産の未成熟のグレープフルーツを使用する。その製造法としては、まず種子の選別及び果肉や不純物を除去し、次に種子及び果実の残り部分の粉砕と抽出した後、2速の遠心分離機によってエキスと固形物から種子を分離する。分離した種子を水およびエタノールに浸漬し成分を抽出し、このグレープフルーツ種子抽出物を蒸留により3重量%前後まで純度を高めた後、グリセリンを加え安定させている。
本発明に用いるグレープフルーツ種子抽出物の抽出方法は特に限定されるものではなく、前記の水とエタノールを用いる方法以外に、炭化水素、エステル類、ケトン類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、アルコール類、及びこれらの混合溶媒に浸漬して抽出する方法、あるいは浸漬し加熱還流して抽出する方法を用いることもできる。
本発明に用いる3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオールは、エチルヘキシルグリセリンとも呼ばれ、例えばセンシバSC50(成和化成株式会社製)などの市販品を用いることができる。
本発明の請求項2のカルボキシル基を有する高分子は、例えば、アルカシーラン(アルカリゲネス産生多糖体)、アラビアゴム、寒天、カラギーナン、キサンタンガム、カードラン、ジェランガムなどの天然高分子、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステルなどの半合成高分子、カルボキシビニルポリマーなどの合成高分子などである。
本発明の化粧料は、抗菌成分として、化粧料全量に対して、(A)グレープフルーツ種子抽出物(以下、(A)成分)を0.003重量%〜0.06重量%の範囲、かつ(B)3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオール(以下、(B)成分)を0.1重量%〜1.0重量%の範囲で含有する。(A)成分と(B)成分は、両方の成分を含有する抗菌組成物を調製し、調製した抗菌組成物の形態で化粧料に含有させても良いし、また、(A)成分と(B)成分を別個に化粧料に含有させても良い。抗菌組成物の形態とする場合は、(A)成分と、(B)成分を直接混合することができ、また、必要に応じて、それぞれを溶媒に希釈して混合してもよい。好ましい溶媒としては、グリセリンやブチレングリコール等の多価アルコールが挙げられ、希釈濃度は、抗菌成分として化粧料に配合しやすい濃度が望ましい。
本発明の化粧料は、抗菌成分として(A)グレープフルーツ種子抽出物と、(B)3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオールを含有するが、化粧料全量に対する該抗菌成分の含有量は、(A)グレープフルーツ種子抽出物では0.003重量%以上が好ましく、また、(B)3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオールでは0.1重量%以上が好ましい。
化粧料全量に対する、本発明のグレープフルーツ種子抽出物の含有量が0.003重量%を下まわる場合や、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオールの含有量が0.1重量%を下まわる場合は、これら2成分を互いに組み合わせても十分な相乗的抗菌性能が得られない場合がある。
また、化粧料全量に対する、本発明のグレープフルーツ種子抽出物の含有量が0.06重量%を越える場合や、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオールの含有量が1.0重量%を越える場合では、これらの成分の含有量増加に見合うだけの抗菌性能の増加が得られない場合がある。
本発明の化粧料の抗菌性能は、防菌防黴ハンドブック(技報堂出版 1986年、編者 日本防菌防黴学会、 ISBN4−76555−0015−2、ページ841−852)に記載の抗菌性試験方法に準じた方法にて評価した。
本発明の化粧料の細胞DNAに対する影響は、実施例において詳述するが、特開2010−022335号公報に記載の、酵素サイクリング法を利用し、NAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(nicotinamide adenine dinucleotide))の量を吸光度で測定することによる、DNAの損傷量の定量的測定方法に準じた方法を用いて測定した。
本発明の化粧料の皮膚に対する刺激性については、女性パネラーの皮膚に本発明の化粧料を塗布する官能試験によって評価した。
本発明の化粧料は、化粧品、医薬部外品、及び外用医薬品を含み、その製剤形態としては、特に限定されるものではなく、水溶液状、乳化溶液状、ペースト状、ゲル状、固体状、粉末状等任意の形態とすることができる。具体的には、乳液、クリーム、化粧水、パック、ファンデーション、口紅、おしろい、クレンジングフォーム、石鹸、香水、オーデコロン、分散液、軟膏剤、クリーム剤、外用液剤等の皮膚外用剤や、シャンプー、ヘアリンス、ヘアトリートメント、ヘアコンデショナー、ヘアダイ、ヘアパック、ヘアクリーム、ヘアミスト、ヘアローション、ヘアフォーム、ヘアジェル、ヘアスプレー、ヘアワックス、ヘアポマード、育毛剤や養毛剤、マスカラ等の毛髪用外用剤などが挙げられる。
本発明の化粧料の調製方法は、特に限定されるものではなく、一般の化粧料と同様な方法で調製することができる。以下に、乳液と、水相成分だけからなるローション(化粧水)の2つの場合について、例を挙げて説明する。
乳液の場合は、乳化剤として作用する多糖類、例えばアルカシーラン(商品名、伯東株式会社製)を、ディスパーザを用いて常温の水に分散させ、この多糖類分散液にグリセリン、1,3−ブチレングリコール、(B)3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオール、及び(A)グレープフルーツ種子抽出物を混合し、均一な水分散液を調製する。一方、乳液の被乳化成分の油性剤、例えば、スクワラン、オリーブオイル、油溶性天然ビタミン、及びステアリルアルコール等の高級アルコールを混合した後、撹拌下に加温し、均一な被乳化成分を調製する。そして、前記の水分散液を所定温度に加温し、回転数8000rpmのホモジナイザー(あるいはホモミキサー)で撹拌しながら、前記の被乳化成分を徐々に添加し、撹拌を一定時間継続して均一な粒径の粒子を有する安定した乳化状態を完成させた後、低速で撹拌しながら室温まで冷却し本発明の化粧料を得る。また、ローション(化粧水)の場合は、前記の多糖類分散液に(B)3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオール、(A)グレープフルーツ種子抽出物を添加した後、いったん、70度以上に加温して均一溶液を作成し、その後、室温まで冷却し本発明の化粧料を得る。
本発明の化粧料に対して、本発明の効果を損なわない範囲内で、薬品類、医薬部外品類、化粧品類などの製剤に使用される有用成分、例えば紫外線防止剤、美白剤、皮膚(細胞)賦活化剤、収れん剤、抗炎症(消炎)剤、酸化防止剤、保湿剤等を適宜、組み合わせて配合することができる。
紫外線防止剤としては、有機化合物系の紫外線吸収剤と無機化合物系の紫外線散乱剤がある。
本発明の化粧料に配合できる紫外線吸収剤には、パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤、ケイ皮酸系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤等があげられる。紫外線吸収剤のパラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤には、パラアミノ安息香酸、パラアミノ安息香酸グリセリル、パラアミノ安息香酸エチルジヒドロプロピル、パラジメチルパラアミノ安息香酸アミル、パラメチルパラアミノ安息香酸オクチル、パラアミノ安息香酸エチル、パラアミノ安息香酸イソブチル等があり、ケイ皮酸系紫外線吸収剤としては、パラメトキシケイ皮酸イソプロピル、ジイソプロピルケイ皮酸エステル、メトキシケイ皮酸オクチル、ジパラメトキシケイ皮酸モノ2−エチルへキサン酸グリセリル等があり、サリチル酸系紫外線吸収剤としては、サリチル酸ホモメチル、サリチル酸オクチル、サリチル酸フェニル、サリチル酸トリエタノールアミン、サリチル酸アミル、サリチル酸ベンジル、サリチル酸p−tertブチルフェニル、サリチル酸エチレングリコール、サリチル酸等があり、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、ジヒドロキシベンゾフェノン、テトラヒドロキシベンゾフェノン、オキシベンゾン、オキシベンゾンスルホン酸、ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸ナトリウム、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシクロロベンゾフェノン、ジオキシベンゾン、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノンジスルホン酸ナトリウム、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4’メチルベンゾフェノン、オクタベンゾン等があり、その他にもウロカニン酸、ウロカニン酸エチル、4−tert−4’−メトキシジベンゾイルメタン、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、アントラニル酸等があげられる。紫外線吸収剤の含有量は、紫外線吸収剤の種類により異なり、一律に決められないが、化粧料の全量に対して、通常0.1〜10重量%である。
紫外線散乱剤として用いられる無機化合物には、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化鉄等があげられる。紫外線散乱剤の含有量は、紫外線散乱剤の種類により異なり、一律に決められないが、化粧料の全量に対して、通常1〜30重量%である。
本発明の化粧料に配合できる美白剤としては、チロシナーゼ阻害薬、エンドセリン拮抗薬、α−MSH阻害薬、グラブリジン、グラブレン、リクイリチン、イソリクイリチン、エラグ酸とその誘導体及びそれ等の塩、コウジ酸とその誘導体及びそれ等の塩、アルブチン等のハイドロキノンとその誘導体及びそれ等の塩、システインとその誘導体及びそれ等の塩、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、ステアリン酸アスコルビル、パルミチン酸アスコルビル、ジパルミチン酸アスコルビル、アスコルビン酸リン酸マグネシウム等のビタミンC類及びそれ等の誘導体及びそれ等の塩、グルタチオンとその誘導体及びそれ等の塩、レゾルシンとその誘導体及びそれ等の塩、ネオアガロビオース、アガロースオリゴサッカライド、アスパラガス抽出物、アルテア抽出物、イブキトラノオ抽出物、インチンコウ抽出物、エンドウ豆抽出物、エイジツ抽出物、オウゴン抽出物、オノニス抽出物、海藻抽出物、火棘抽出物、カンゾウ抽出物、キイチゴ抽出物、クジン抽出物、黒砂糖抽出物、ケイケットウ抽出物、ゴカヒ抽出物、小麦胚芽抽出物、サイシン抽出物、サンザシ抽出物、サンペンズ抽出物、シャクヤク抽出物、シラユリ抽出物、センプクカ抽出物、ソウハクヒ抽出物、大豆抽出物、胎盤抽出物、タラノキ抽出物、茶抽出物、トウキ抽出物、糖蜜抽出物、ノイバラ抽出物、ビャクレン抽出物、ブドウ種子抽出物、ブナノキ抽出物、フローデマニータ抽出物、ホップ抽出物、マイカイカ抽出物、モッカ抽出物、ユキノシタ抽出物、ヨクイニン抽出物、及び羅漢果抽出物等を挙げることができ、その1種又は2種以上を適宜選択して配合される。美白剤成分の含有量は、美白剤成分の種類により異なり、一律に決められないが、化粧料の全量に対して、有効成分として、通常0.01〜10重量%である。
本発明の化粧料に配合できる皮膚(細胞)賦活化剤成分としては、デオキシリボ核酸及びその塩、アデノシン三リン酸、アデノシン一リン酸などのアデニル酸誘導体及びそれらの塩、リボ核酸及びその塩、サイクリックAMP、サイクリックGMP、フラビンアデニンヌクレオチド、グアニン、アデニン、シトシン、チミン、キサンチン及びそれらの誘導体であるカフェイン、テオフェリン並びにそれらの塩等の核酸関連物質、幼牛血液抽出液、血清除蛋白抽出物、脾臓抽出物、トリ等の卵成分、鶏冠抽出物、貝殻抽出物、貝肉抽出物、ローヤルゼリー、シルクプロテイン及びその分解物又はそれらの誘導体、ヘモグロビン又はその分解物、ラクトフェリン又はその分解物、イカスミ等の軟体動物産物、魚肉抽出物等、哺乳類、鳥類、貝類、昆虫類、魚類、軟体動物類、甲殻類等の動物由来の抽出物、酵母抽出物、乳酸菌抽出物、ビフィズス菌抽出物等の発酵代謝産物から選ばれる微生物由来の抽出物が挙げられる。更にレチノール及びその誘導体(パルミチン酸レチノール、酢酸レチノール等)、レチナール及びその誘導体、デヒドロレチナール、カロチン等のカロチノイド等のビタミンA類、チアミン類(チアミン塩酸塩、チアミン硫酸塩)、リボフラビン類(リボフラビン、酢酸リボフラビン等)、ピリドキシン類(塩酸ピリドキシン、ピリドキシンジオクタノエート等)、フラビンアデニンヌクレオチド、シアノコバラミン、葉酸類、ニコチン酸類(ニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル等)、コリン類等のビタミンB類、ビタミンC群であるアスコルビン酸及びその誘導体、ビタミンD群であるエルゴカルシフェロール(ビタミンD2)、コレカルシフェロール(ビタミンD3)やジヒドロタキステロール,ビタミンE群であるトコフェロール及びその誘導体やユビキノン類、ビタミンK群であるフィトナジオン(ビタミンK1)、メナキノン(ビタミンK2)、メナジオン(ビタミンK3)やメナジオール(ビタミンK4)、その他,必須脂肪酸(ビタミンF)、カルニチン、フェルラ酸、γ−オリザノール、オロット酸、ビタミンP類(ルチン、エリオシトリン、ヘスペリジン)、ビタミンUなど。アンズ抽出物、イチョウ抽出物、オタネニンジン抽出物、オオムギ抽出物、オレンジ抽出物、キュウリ抽出物、キウイ抽出物、シイタケ抽出物、スギナ抽出物、センブリ抽出物、タイソウ抽出物、トウガラシ抽出物、ニンニク抽出物、ニンジン抽出物、ブクリョウ抽出物、モモ抽出物、レタス抽出物、レモン抽出物、霊芝抽出物、ローズマリー抽出物、ヒノキチオール、セファランチン等の植物由来の抽出物、α−及びγ−リノレン酸、エイコサペンタエン酸及びそれらの誘導体、エストラジオール及びその誘導体並びにそれらの塩、グリコール酸、コハク酸、乳酸、サリチル酸等の有機酸及びそれらの誘導体並びにそれらの塩等が挙げられる。これらの皮膚賦活化剤の1種又は2種以上を適宜選択して配合することができ、その配合量は、皮膚賦活化剤成分の種類により異なり、一律に決められないが、化粧料の全量に対して、有効成分として、通常0.1〜20重量%である。
本発明の化粧料に配合できる収れん剤としては、スルホ石炭酸亜鉛、スルホ石炭酸ナトリム、各種植物抽出物等があげられる。例えば、アルニカ、サンザシ、キナ、サルビア、ボダイジュ、オタネニンジン、トショウ、マンネンロウ、オトギリソウ、イチョウ、メリッサ、オノニス、マロニエ、センブリ、ニンニク、カミツレ、サイム、ハッカ、イラクサ、トウガラシ、ショウガ、ホップ、西洋トチノキ、ラベンダー、ニンジン、カラシナ、ケイ、マツ、センキュウ、ニワトコ、ヤマゼリ、ハシリドコロ、ボタン、ヤマモモ、ドクダミ、コウホネ、シブガキ、トウキンセンカ、グビジンソウ、リンドウ、ブドウ、ハマボウフウ、ダイダイ、ユズ、ショウブ、ナツミカン、ハマメリス、メリーロート、ウイキョウ、サンショウ、シャクヤク、ユーカリ、ヨモギ、エンメイソウ、コメ、クララ、ショウキョウ、チョウジ、クルミの葉、オウゴン、セージ、ホップ、ローズマリー、何首鳥、黄連、黄柏、重薬、陳皮、トウシン、プロポリス、タクシア、タンニン、樺木タール、ローヤルゼリー、コウボエキス等が挙げられ、1種又は2種以上を合わせて使用することができ、化粧料の全量に対して、通常0.01〜3重量%配合することが好ましい。
本発明の化粧料に配合できる抗炎症(消炎)剤としては、酸化亜鉛、イオウ及びその誘導体、グリチルリチン酸、グリチルリチン酸ジカリウム、グリチルリチン酸モノアンモニウム等のグリチルリチン酸及びその誘導体並びにそれらの塩、β−グリチルレチン酸、グリチルレチン酸ステアリル、3−サクシニルオキシグリチルレチン酸二ナトリウム等のグリチルレチン酸及びその誘導体並びにそれらの塩、トラネキサム酸、コンドロイチン硫酸、メフェナム酸、フェニルブタゾン、インドメタシン、イブプロフェン、ケトプロフェン、アラントイン、グアイアズレン及びそれらの誘導体並びにそれらの塩、各種微生物及び動植物の抽出物等があげられ、1種又は2種以上を合わせて使用することができ、化粧料の全量に対して、有効成分として、通常0.01〜1重量%配合することが好ましい。
本発明の化粧料に配合できる酸化防止剤としては、レチノール、デヒドロレチノール、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール、レチナール、レチノイン酸、ビタミンA油等のビタミンA類とそれ等の誘導体及びそれ等の塩、α−カロテン、β−カロテン、γ−カロテン、クリプトキサンチン、アスタキサンチン、フコキサンチン等のカロテノイド類及びその誘導体、ピリドキシン、ピリドキサール、ピリドキサール−5−リン酸エステル、ピリドキサミン等のビタミンB類とそれ等の誘導体及びそれ等の塩、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、ステアリン酸アスコルビル、パルミチン酸アスコルビル、ジパルミチン酸アスコルビル、アスコルビン酸リン酸マグネシウム等のビタミンC類とそれ等の誘導体及びそれ等の塩、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール、1、2、5−ジヒドロキシ−コレカルシフェロール等のビタミンD類とそれ等の誘導体及びそれ等の塩、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロール、α−トコトリエノール、β−トコトリエノール、γ−トコトリエノール、δ−トコトリエノール、酢酸トコフェロール、ニコチン酸トコフェロール等のビタミンE類とそれ等の誘導体及びそれ等の塩、トロロックスとその誘導体及びそれ等の塩、ジヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン、α−リポ酸、デヒドロリポ酸、グルタチオンとその誘導体及びそれ等の塩、尿酸、エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウム等のエリソルビン酸塩、没食子酸、没食子酸プロピル等の没食子酸誘導体及びそれ等の塩、ルチン、α−グリコシル−ルチン等のルチン誘導体及びそれ等の塩、トリプトファンとその誘導体及びそれ等の塩、ヒスチジンとその誘導体及びそれ等の塩、N−アセチルシステイン、N−アセチルホモシステイン、N−オクタノイルシステイン、N−アセチルシステインメチルエステル等のシステイン誘導体及びそれ等の塩、N,N’−ジアセチルシスチンジメチルエステル、N,N’−ジオクタノイルシスチンジメチルエステル、N,N’−ジオクタノイルホモシスチンジメチルエステル等のシスチン誘導体及びそれ等の塩、カルノシン及びその誘導体及びそれ等の塩、ホモカルノシン及びその誘導体及びそれ等の塩、アンセリン及びその誘導体及びそれ等の塩、カルシニン及びその誘導体及びそれ等の塩、ヒスチジン及び/又はトリプトファン及び/又はヒスタミンを含むジペプチド又はトリペプチド誘導体及びそれ等の塩、フラバノン、フラボン、アントシアニン、アントシアニジン、フラボノール、クエルセチン、ケルシトリン、ミリセチン、フィセチン、ハマメリタンニン、カテキン、エピカテキン、ガロカテキン、エピガロカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレート等のフラボノイド類、タンニン酸、コーヒー酸、フェルラ酸、プロトカテク酸、カルコン、オリザノール、カルノソール、セサモール、セサミン、セサモリン、ジンゲロン、クルクミン、テトラヒドロクルクミン、クロバミド、デオキシクロバミド、ショウガオール、カプサイシン、バニリルアミド、エラグ酸、ブロムフェノール、フラボグラシン、メラノイジン、リボフラビン、リボフラビン酪酸エステル、フラビンモノヌクレオチド、フラビンアデニンヌクレオチド、ユビキノン、ユビキノール、マンニトール、ビリルビン、コレステロール、エブセレン、セレノメチオニン、セルロプラスミン、トランスフェリン、ラクトフェリン、アルブミン、スーパーオキシドジスムターゼ、カタラーゼ、グルタチオンペルオキシダーゼ、メタロチオネイン、O−ホスホノ−ピリドキシリデンローダミン、N−(2−ヒドロキシベンジル)アミノ酸とその誘導体及びそれ等の塩、及びN−(4−ピリドキシルメチレン)アミノ酸、並びにその誘導体及びそれ等の塩等を挙げることができ、酸化防止剤(抗酸化成分)の含有量は、抗酸化成分の種類により異なり、一律に決められないが、化粧料の全量に対して、通常0.1〜10重量%である。
本発明の化粧料に配合できる保湿剤は、グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトール等の多価アルコール、ピロリドンカルボン酸塩、乳酸塩等のNMF(自然保湿因子)の主成分、ヒアルロン酸塩、コンドロイチン硫酸、へパリン等のムコ多糖類、尿素、システイン、セリン等のアミノ酸、更には、各種植物抽出物等があげられ、その1種以上が用いられる。保湿剤の含有量は、保湿剤の種類により異なり、一律に決められないが、化粧料の全量に対して、有効成分として、通常0.1〜20重量%である。
更に一般に、化粧料或いは皮膚外用剤に使用されている成分としては、香料、有機溶剤、油剤、顔料、界面活性剤、増粘剤、粉体物質、色素等を挙げることができる。
本発明の化粧料に配合できる香料としては、天然香料や合成香料がある。天然香料の代表例は、バラ油、ジャスミン油、ネロリ油、ラベンダー油、チュベローズ油、イランイラン油、クラリセージ油、クローブ油、ペパーミント油、ゼラニウム油、パッチュリー油、サンダルウッド油、シンナモン油、コリアンダー油、ナツメグ油、パイン油、バニラ油、ペルーバルサム油、バナナ油、アップル油、フェンネル油、トンカビーンズ油、ペパー油、レモン油、オレンジ油、ベルガモット油、オポポナックス油、ベチバー油、オリス油、オークモス油、アニス油、ボアドローズ油などの植物性香料、ムスク油、シベット油、カストリウム油、アンバーグリス油などの動物性香料である。
合成香料の代表例は、リモネン、β−カリオフィリンなどの炭化水素類、シス−3−ヘキセノール、リナロール、ファルネソール、β−フェニルエチルアルコール、ゲラニオール、シトロネロール、ターピネオール、メントール、サンタロール、バクダノール、ブラマノールなどのアルコール類、リラノール、リリアール、2,6−ノナジエナール、シトラール、α−ヘキシルシンナミックアルデヒドなどのアルデヒド類、β−イオノン、l−カルボン、シクロペンタデカノン、ダマスコン、メチルイオノン、イロン、イソイースーパー、アセチルセドレン、ムスコンなどのケトン類、ベンジルアセテート、メチルジヒドロジャスモネート、メチルジャスモネート、リナリルアセテート、ベンジルベンゾエートなどのエステル類、γ−ウンデカラクトン、ジャスミンラクトン、シクロペンタデカノリッド、エチレンブラシレートなどのラクトン類、ガラクソリッド、アンブロキサン、ローズオキサイドなどのオキサイド類、オイゲノールなどのフェノール類、インドールなどの含窒素化合物、フェニルアセトアルデヒドジメチルアセタールなどのアセタール類、オーランチオールなどのシッフ塩基類などである。香料は一般的に一種類単独で使用することは少なく、目的に応じて複数種を組み合わせた調合香料として用いられる。これらの香料は、通常、有機溶剤又は油剤に溶解あるいは、分散した後、化粧料等に配合される。
本発明の化粧料に配合できる有機溶剤は、エタノール、アセトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、1,3−ブチレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ブタノール、プロパノールなどが挙げられ、これらの1種あるいは2種以上が用いられる。
また、本発明の化粧料に配合できる油剤は、天然油、合成油、或いは固体、半固体、液体等の原料や形態を問わず、いずれも使用できる。例えば、炭化水素類、ロウ類、脂肪酸類、高級アルコール類、エステル油、シリコーン油類、フッ素系油類等のいずれの油剤も使用することができる。具体的には、スクワラン、スクワレン、セレシン、パラフィン、パラフィンワックス、流動パラフィン、プリスタン、ポリイソブチレン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等の炭化水素類;ホホバ油、ミツロウ、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、鯨ロウ等のロウ類;牛脂、牛脚脂、牛骨脂、硬化牛脂、硬化油、タートル油、豚脂、馬脂、ミンク油、肝油、卵黄油等の動物油;ラノリン、液状ラノリン、還元ラノリン、ラノリンアルコール、硬質ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル等のラノリン誘導体;ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、アラキドン酸、ドコサヘキサエン酸(DHA)、イソステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等の脂肪酸類が挙げられる。また、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ヘキシルドデカノール、オクチルドデカノール、セトステアリルアルコール、2−デシルテトラデシノール、コレステロール、フィトステロール、シトステロール、ラノステロール、POEコレステロールエーテル、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)等の高級アルコール;アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸−2−ヘキシルデシル、アジピン酸−ジ−2−ヘプチルウンデシル、モノイソステアリン酸−N−アルキルグリコール、イソステアリン酸イソセチル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、2−エチルヘキサン酸セチル、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、オクタン酸セチル、オクチルドデシルガムエステル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、クエン酸トリエチル、コハク酸−2−エチルヘキシル、酢酸アミル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸−2−エチルヘキシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸−2−ヘキシルデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、リンゴ酸ジイソステアリル等のエステル油が挙げられる。更にアセトグリセライド、トリイソオクタン酸グリセライド、トリイソステアリン酸グリセライド、トリイソパルミチン酸グリセライド、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセライド、モノステアリン酸グリセライド、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、トリミリスチン酸グリセライド、ヒマシ油等のグリセライド油;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、テトラメチルテトラハイドロジェンシクロテトラシロキサン、ステアロキシシリコーン等の高級アルコキシ変性シリコーン;高級脂肪酸変性シリコーン、シリコーン樹脂、シリコンゴム、シリコーン油等のシリコーン系油剤;パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカリン、パーフルオロオクタン等のフッ素系油剤が挙げられる。望ましくは、ホホバ油、ヒマシ油、流動パラフィン、スクワレン、ワセリン、ステアリン酸、オレイルアルコール等があげられ、その1種以上が使用される。
本発明の化粧料に配合できる顔料は、通常、被着色物に真珠光沢、虹彩色、メタリック感等の特殊な光学的効果や彩色、被覆、紫外線予防あるいは分泌皮脂の吸着による化粧くずれの防止、さらっとした使用感の付与等の目的で使用されている化粧用粉体であり、口紅、アイカラー、チークカラー、ネイルカラーなどのメイクアップ化粧料、ヘアー用の化粧料に通常使用されているラメやパール光沢顔料である。これらには、真珠光沢顔料、金属光沢顔料、ガラスフレーク顔料、金属被覆無機顔料、樹脂顔料、レーキ顔料、有機顔料、着色顔料、白色顔料、体質顔料等の無機顔料、機能性顔料等があげられ、これらの1種以上が使用される。
レーキ顔料には2つの種類があり、1つは水に溶けやすい染料をカルシウム等の塩として水に不溶化した顔料で、例えば赤色202号、204号、206号、207号、208号、220号等がある。他の1つは、硫酸アルミニウム、硫酸ジルコニウム等で水不溶性にしてアルミナに吸着させた顔料で黄色5号、赤色230号等である。
有機顔料は、分子構造内に親水性基を持たず、水、油や溶剤に溶解しない有色粉末であり、着色力、耐光性に優れている。アゾ系顔料の赤色228号、インジゴ系顔料の赤色226号、フタロシアニン系顔料の青色404号等があげられる。
着色顔料は、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄等の色調の異なる酸化鉄、群青、紺青、酸化クロム、水酸化クロム、酸化マグネシウム、酸化コバルト、チタン酸コバルトカーボンブラック、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等があげられる。
白色顔料は、着色や被覆等の目的で用いられ、ニ酸化チタンと酸化亜鉛があげられる。 体質顔料は、着色よりも製品の形状維持や伸展性、付着性、光沢等の調節、色調の調整(希釈剤)に用いられ、例えば雲母(マイカ)、白雲母、合成雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母等の雲母系顔料、セリサイト、タルク、カオリン、モンモリロナイト、ゼオライト等の粘度鉱物、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、含硫ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の合成無機粉体等があげられる。
ガラスフレーク顔料は、フレーク状ガラス表面を金属などで薄く被覆されたものである。金属被覆無機顔料は、無機系顔料を金属蒸着などにより金属および/あるいは金属酸化物で被覆させた顔料であり、例えば、酸化鉄被覆アルミニウム、酸化鉄被覆雲母、アルミニウム−マンガン被覆雲母状酸化鉄等があげられる。真珠光沢顔料は、被着色物に真珠光沢、虹彩色、メタリック感等の特殊な光学的効果を与えるために使用される顔料であり、雲母チタン、酸化チタン被覆マイカ、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、魚鱗箔、オキシ塩化ビスマス等があげられる。その他、アルミニウム粉、金粉、銀粉、銅粉、錫粉、真鍮粉などの金属光沢顔料等があげられる。
樹脂顔料は、樹脂フィルムを着色し、裁断した薄片状のものであり、ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ポリエキレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層末、ナイロンパウダーポリエステルフィルム末、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層末等があげられる。
機能性顔料としては、窒化ホウ素、合成フッ素金雲母、フォトクロミック顔料、複合化微粒子粉体等があげられる。
本発明の化粧料に配合できる顔料の形態は、特に限定されるものではなく、粒状、板状、棒状等、目的および使用粉体により適宜、選択されれば良い。また、粉体の大きさは、特に限定されるものではなく、目的および使用粉体により適宜、選択されれば良く、粒状の粉体で有れば、通常、平均粒子径が0.01〜10μmのものが使用され、箔片状や棒状の粉体であれば、通常、長さが0.5〜10μmのものが使用されている。顔料の配合量は、使用される顔料により一律に決めることはできず、適宜選択されるものであるが、化粧料の全量に対して、通常、0.01〜80重量%である。
本発明の化粧料に配合できる界面活性剤は、特にその種類は限定するものではなく、用途に応じて非イオン性、アニオン性、カチオン性、及び両性のいずれの界面活性剤も使用できるが、親水性親油性比(HLB値)が10〜18である界面活性剤が好ましく用いられる。
本発明の化粧料に使用できる非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル類、グリセリン脂肪酸エステル類、ポリグリセリン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油類、ショ糖脂肪酸エステル類、エチレンオキシド・プロピレンオキシドブロック共重合体類などが挙げられる。
具体的には、親油性非イオン界面活性剤としては、例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ−2−エルチヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル類、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、α、α’−オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、リンゴ酸等のグリセリン(またはポリグリセリン)脂肪酸エステル類、モノステアリン酸プロピレングリコール等のプロビレングリコール脂肪酸エステル類、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル等が挙げられる。
親水性非イオン界面活性剤としては、例えば、POEソルビタンモノオレエート(以下、ポリオキシエチレンを「POE」とする。)、POE−ソルビタンモノステアレート、POE−ソルビタンジオレート、POE−ソルビタンテトラオレエート等のPOEソルビタン脂肪酸エステル類、POE−ソルビットモノラウレート、POE−ソルビットモノオレエート、POE−ソルビットペンタオレエート、POE−ソルビットモノステアレート等のPOEソルビット脂肪酸エステル類、POE−グリセリンモノステアレート、POE−グリセリンモノイソステアレート、POE−グリセリントリイソステアレート等のPOEグリセリン脂肪酸エステル類、POEモノオレエート、POEジステアレート、POEジオレエート、ジステアリン酸エチレングリコール等のPOE脂肪酸エステル類、POEラウリルエーテル、POEオレイルエーテル、POE−ステアリルエーテル、POEベヘニルエーテル、POE2−オクチルドデシルエーテル、POEコレスタノールエーテル等のPOEアルキルエーテル類、POEオクチルフェニルエーテル、POEノニルフェニルエーテル、POEジノニルフェニルエーテル等のPOEアルキルフェニルエーテル類、POE・POPセチルエーテル(以下、ポリオキシプロピレンを「POP」とする。)、POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル、POE・POPモノブチルエーテル、POE・POP水添ラノリン、POE・POPグリセリンエーテル等のPOE・POPアルキルエーテル類、POE・POPエチレンジアミン縮合物類、POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油、POE硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE硬化ヒマシ油トリイソステアレート、POE硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE硬化ヒマシ油マレイン酸等のPOEヒマシ油(または硬化ヒマシ油)誘導体、POEソルビットミツロウ等のPOE、ミツロウ・ラノリン誘導体、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド等のアルカノールアミド、POEプロピレングリコール脂肪酸エステル、POEアルキルアミン、POE脂肪酸アミド、ショ糖脂肪酸エステル、POEノニルフェニルホルムアルデヒド縮合物、アルキルエトキシジメチルアミンオキシド、トリオレイルリン酸等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、例えば、セッケン用素地、ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等の脂肪酸セッケン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム等の高級アルキル硫酸エステル塩、POEラウリル硫酸トリエタノールアミン、POEラウリル硫酸ナトリウム等のアルキルエーテル硫酸エステル塩、ラウロイルサルコシンナトリウム等のN−アシルサルコシン酸、N−ミリストイル−N−メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリッドナトリウム、ラウリルメチルタウリッドナトリウム等の高級脂肪酸アミドスルホン酸塩、POEオレイルエーテルリン酸ナトリウム、POEステアリルエーテルリン酸等のリン酸エステル塩、ジー2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム酸のスルホコハク酸塩、リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、リニアドデシルベンゼンスルホン酸等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、N−ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N−ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N−ミリストイル−L−グルタミン酸モノナトリウム等のN−アシルグルタミン酸塩、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等の高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩、ロート油等の硫酸化油、POEアルキルエーテルカルボン酸、α−オレフィンスルホン酸塩、高級脂肪酸エステルスルホン酸塩、二級アルコール硫酸エステル塩、高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩、ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム、N−パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン、カゼインナトリウム等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム等のアルキルトリメチルアンモニウム塩、塩化ジステアリルジメチルアンモニウムジアルキルジメチルアンモニウム塩、塩化ポリ(N,N−ジメチル−3,5−メチレンピペリジニウム)、塩化セチルピリジニウム等のアルキルピリジニウム塩、アルキル四級アンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、ジアルキルモリホニウム塩、POEアルキルアミン、アルキルアミン塩、ポリアミン脂肪酸誘導体、アミルアルコール脂肪酸誘導体、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、アクリル酸β−N−Nジメチル−N−エチルアンモニオエチル酸ビニルピロリドン共重合体、カチオンポリマー誘導体等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えば、2−ウンデシル−N,N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウム、2−ココイル−2−イミタゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等の、イミダゾリン系両性界面活性剤、2−ヘプタデシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等のベタイン系界面活性剤等が挙げられる。
界面活性剤の配合割合は、通常、0.1〜10重量%(対化粧料全量)である。
本発明の化粧料に配合できる増粘剤は、例えば、アルカシーラン(アルカリゲネス産生多糖体)、アラビアゴム、グアーガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、フコイダン、クインシードガム、トラントガム、ローカストビーンガム、ガラクトマンナン、キサンタンガム、カードラン、ジェランガム、フコゲル、カゼイン、ゼラチン、デンプン、コラーゲンなどの天然高分子、メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステルなどの半合成高分子、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸塩、ポリエチレンオキシドなどの合成高分子などであり、ベントナイト、ラポナイト、ヘクトライトなどの無機鉱物などを併用することもある。
本発明の化粧料に配合できる色素は、有機合成色素として、黄色5号、赤色505号などのアゾ系染料、赤色213号、赤色230号などのキサンテン系染料、黄色204号などのキノリン系染料、青色1号などのトリフェニルメテン系染料、緑色201号などのアンスラキノン系染料、インジゴ系染料などの染料、赤色202号、赤色208号などのレーキ顔料、赤色228号、赤色226号、青色404号などが、天然色素として、カロチン、カルサミン、コチニールなどがある。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例、比較例において使用される抗菌成分は次のとおりである。
本発明の化粧料に含有される(A)成分
A−1 グレープフルーツ種子抽出物 含有量3%(商品名:パラファイン GPF−100、大原パラヂウム化学株式会社製)
本発明の化粧料に含有される(B)成分
B−1 3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオール(商品名:センシバSC50、株式会社 成和化成製)
比較例として使用される(C)成分(天然物)は次のとおりである。
C−1 クマザサ抽出液 0.45%(商品名:ファルコレックス クマザサE、一丸ファルコス株式会社製)
C−2 オウレン抽出液 0.5%(商品名:オウレン抽出液―J、丸善製薬株式会社製)
C−3 ホップ抽出液 2.0%(商品名:ホップ抽出液、丸善製薬株式会社製)
比較例として使用される(C)成分(化成品)は以下のものである。
C−4 フェノキシエタノール (商品名:フェニルグリコール、日本乳化剤株式会社社製)
C−5 1,3−ブタンジオール (和光純薬社製試薬 特級)
C−6 プロパンジオール (和光純薬社製試薬 特級)
(抗菌性試験−1)
抗菌性試験−1の供試化粧料の組成を表1に示し、その調製方法を以下に示した。
1.区分aを70℃に加温後、回転数8000rpmのホモジナイザー(またはホモミキサー)で撹拌し、溶解させた。
2.区分bの各成分を計量し、80℃に加温し溶解させた(混合液1)
3.区分aを80℃に加温し、撹拌しながら混合液1を徐々に添加した。添加後、更に10分間撹拌を継続しながら冷却し、40℃になった時点で区分cを添加し、さらにそのまま室温まで冷却して供試化粧料(乳液)を得た。
Figure 2013014554
抗菌性試験−1に用いた細菌、真菌(酵母、カビ)は次のとおりであった。
(1)供試菌株
a 細菌(細菌混合)
・Staphylococcus aureus JCM 2151
・Escherichia coli NCIMB 8545
・Pseudomonas aeruginosa JCM 5962
の3種混合物
b 細菌(芽胞菌)
Bacillus subtilis JCM1465
c 真菌(酵母)
Candida albicans JCM2085
d 真菌(カビ混合)
・Aspergillus niger JCM10254
・Penicillum funiculosum JCM 5594
の2種混合物
(2)接種方法
a 細菌の場合
前記の細菌を各々の菌株ごとに、下記組成の細菌用培地を用いた平板培地にて30℃、2日間培養した後、培養された菌体を掻き集め、滅菌水中に分散したものを菌の分散液とした。この分散液を、供試化粧料の乳液に10個/ml〜10個/ml程度のオーダーの菌体量になるように接種した。
b 真菌の場合
前記の真菌を各々の菌株ごとに、下記組成の真菌用培地を用いた平板培地にて25℃、7日間培養した後、培養された菌体を掻き集め、滅菌水中に分散したものを菌の分散液とした。この分散液を、供試化粧料の乳液に10個/ml程度のオーダーの菌体量になるように接種した。
(3)評価方法
供試化粧料の乳液を滅菌水で希釈した後、下記組成の細菌用培地、あるいは真菌用培地により作成した平板培地を用いて平板塗抹法にて菌数測定を行った。細菌については、接種直後、接種後3日後、7日後に供試化粧料の一部を取り出し、菌数測定し、また、真菌については、接種直後、接種後3日後に供試化粧料の一部を取り出し、菌数測定し、それぞれ培養3日後の生菌数の多少によって抗菌性能を評価した。結果を表2に示した。
・細菌用培地
グルコース 1.0 g (和光純薬製試薬 特級)
ペプトン 5.0 g
イーストエキストラクト 2.5 g
寒天 18 g
蒸留水 1L pH:6.8
・真菌用培地
PDA培地(田辺製薬製)
Figure 2013014554
菌数の単位:個/ml
実施例1において、供試化粧料の乳液に含有される(A)グレープフルーツ種子抽出物は0.003重量%であり、(B)3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオールは0.5重量%であるが、接種した細菌や真菌の生菌数が10個/ml以下に減少するほどの優れた抗菌性能が得られた。さらに、実施例2、3は、実施例1に比べて(A)グレープフルーツ種子抽出物の含有量を上げ、(B)3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオールの含有量を下げた例であるが、これらの例においても、接種した細菌や真菌の生菌数が10個/ml以下に減少するほどの優れた抗菌性能が得られた。
実施例4において、供試化粧料の乳液に含有される(A)成分は本発明の範囲の上限である0.06重量%であり、(B)成分は本発明の範囲の下限である0.1重量%である。また、実施例5において、供試化粧料の乳液に含有される(A)成分は本発明の範囲の下限である0.003重量%であり、(B)成分は本発明の範囲の上限である1.0重量%である。これらの例においても、接種した細菌や真菌の生菌数が10個/ml以下に減少するほどの優れた抗菌性能が得られた。
一方、比較例1は、(A)グレープフルーツ種子抽出物の単独含有化粧料の例であり、その(A)成分の含有量は本発明の範囲の上限である0.06重量%である。また、比較例2は、(B)3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオールの単独含有化粧料の例であり、その(B)成分の含有量は本発明の範囲の上限である1.0重量%である。この2つの比較例の抗菌性能は、実施例1〜5に比べて劣っており、また、この2つの比較例の抗菌性能結果を足しても、その相加効果は実施例1〜5において得られた広汎な菌種に対する高い抗菌効果に及ばないことは明らかであり、本発明者達によって見出された(A)成分と(B)成分の相乗的な抗菌効果が示された。
また、比較例3、4は(A)成分と(B)成分を共に含有する例であるが、比較例3では、(B)成分は上限の1.0重量%であるが、(A)成分の含有量が本発明の範囲の下限である0.003重量%よりも少なく、比較例4では、(A)成分が上限の0.06重量%であるが、(B)成分の含有量が本発明の範囲の下限である0.1重量%よりも少ない例である。比較例3、4の結果から、(A)成分と(B)成分のいずれか一方の含有量が本発明の範囲の下限よりも少ない場合は、他方の成分を上限量使用しても、本発明の化粧料における広汎な菌種に対する高い抗菌性能が得られないことは明らかである。
また、比較例5〜7は(A)グレープフルーツ種子抽出物と(C)成分(天然物)の組み合わせであり、比較例8〜10は(A)グレープフルーツ種子抽出物と(C)成分(化成品)の組み合わせであるが、これらの例の中には、一部の菌種に対してはある程度の抗菌性能を示すが、全ての菌種に対する優れた抗菌性能が得られる例は無かった。さらに、(B)成分と(C)成分を組み合わせた比較例11、12の結果も比較例5〜10と同様であり、これらの比較例5〜12と実施例の結果を比較すると、本発明が提示した(A)成分と(B)成分の組み合わせの場合にのみ、細菌から真菌までの広汎で優れた相乗的な抗菌効果が得られることが判る。
(DNAに対する影響評価試験)
本発明の抗菌成分の細胞DNAに対する影響評価は、酵素サイクリング法を利用しNAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(nicotinamide adenine dinucleotide))の量を吸光度で測定することによりDNAの損傷量の定量的に測定する方法を用いて測定した。この方法では、細胞のDNAが損傷すると細胞内NAD量が減少し、その減少量はDNAの損傷量に比例する。
本試験に使用するものは以下の通りである。
チャイニーズハムスター卵巣細胞(以下、CHO細胞という。)を使用し、培地として、αMEM培地(Minimum essential
medium alpha medium)(GIBCO社)製試薬)を使用した。
上記培地に添加するものは以下のものである。
ウシ胎児血清(バイオウエスト社(Biowest社)製試薬)
100 U/mlペニシリン(シグマ社製試薬)
100 U(マイクロ)g/mlストレプトマイシン(シグマ社製試薬)
2mMグルタミン(ナカライ社製試薬)
さらに、以下の試薬を使用した。
アルコールデヒドロゲナーゼ(オリエンタル酵母社製試薬)
0.1 Mピロリン酸 緩衝液(ナカライ社製試薬)
10 μg/ml NAD(オリエンタル酵母社製試薬)
エタノール(ナカライ社製試薬)
リン酸緩衝生理的食塩水(ナカライ社製試薬)
水酸化カリウム(ナカライ社製試薬 特級)
0.33Mリン酸緩衝液(pH 7.2)(ナカライ社製試薬 特級)
0.5Mナトリウムバイシン(Na・Bicine)(pH7.8)(ナカライ社製試薬)
5mM MTT(3(4,5−Dimethyl−2−thiazolyl)−2,5−diphenyltetrazolium bromide thiazolyl blue)(ナカライ社製試薬)
20mMフェナジンエトサルフェート(Phenazine ethosulfate)(ナカライ社製試薬)
50mMエチレンジアミン四酢酸(Ethylene diamine tetra acetic acid)(ナカライ社製試薬 特級)
ウシ血清アルブミン(Bovine serum albumin)(ナカライ社製試薬)
また、抗菌組成物として、上記表2の抗菌組成物の欄に記載の抗菌成分の組み合わせと比率を用いた。
(1)供試細胞の培養
まず、供試細胞を培養する必要があり、その方法は次の通りである。
供試細胞はCHO細胞をαMEM培地(Minimum essential medium alpha medium)(GIBCO社製)に、5%ウシ胎児血清、100 U(マイクロ)g/mlストレプトマイシン、100U/mlのペニシリン、2mMグルタミンを添加したものを用いて、37℃ 5%炭酸ガス(CO2)インキュベーター内で増殖が活発な、対数増殖期に維持して培養した。
(2)NAD測定用サンプルの作成
次に、NAD測定用サンプルを作成する。その工程は次の通りである。
まず、CHO細胞の培養液を捨て、十分に水気を取り除き、氷冷したカルシュウムイオンとマグネシュウムイオンを含まないリン酸緩衝生理的食塩水にて2回洗浄した後、0.5M過塩素酸を200μl添加し、氷上で15分間放置した。その後、反応液を中和させるために1M水酸化カリウムと0.33Mリン酸緩衝液(pH 7.2)を100μl添加し、氷上で15分間放置した。そして、15,000rpmで5分間遠心後、上清を回収し、これをNAD測定用サンプルとした。
(3)細胞内NAD量の測定方法
次に、細胞内NAD量の測定の方法について説明する。
つぎに、酵素サイクリング法を用いて、以下のように、細胞内のNAD量を測定した。
96穴プレートに、以下に示す反応混合物を100μl入れ、これに対して、調製したNAD測定用サンプルを50μl添加し、37℃、5分間プレインキュベーションした。続いて、終濃度0.25mg/mlとなるように20μlのアルコールデヒドロゲナーゼ(alcohol dehydrogenase)(オリエンタル酵母社より購入)を添加し、37℃にて20分間インキュベーションした後、マイクロプレートリーダー(MPR−A4i,東ソー株式会社)を用いて、プレートの550nm(対照波長:700nm)の吸光度を測定した。
上記で使用した反応混合物は、以下のものである。
0.5M ナトリウムバイシン(NaBicine)緩衝液(pH7.8) 20μl
5mM MTT 10μl
20mM フェナジンエトサルフェート(PES) 10μl
50mM エチレンジアミン四酢酸(EDTA) 10μl
10mg/ml ウシ血清アルブミン(BSA) 10μl
エタノールと超純水 40μl
全量 100μl
(4)検量線の作成
酵素サイクリング法により生成したホルマザンの吸光度値に相関するNADの絶対量を求めるために、検量線を作成した。以下に示す各試薬をミクロセルに順次入れて混和し、550nmの波長で吸光度のゼロ合わせをした。続いてアルコールデヒドロゲナーゼ(alcohol dehydrogenase)(原液)を10μlずつ入れて混和し、550nmの波長で吸光度の最高値を測定し、図1に示すように、検量線を作成した。縦軸が吸光度、横軸がNADの濃度(μg/ml)である。
吸光度のゼロ合わせをするための対照液は、0.1Mピロリン酸緩衝液500μl、超純水1000μlとエタノール10μlであり、吸光度測定のサンプルは、0.1Mピロリン酸緩衝液500μl、NAD10μg/mlとエタノール10μlである。
上記の操作は、検量線を作成するにあたって使用するNADを、ホルマザンに酵素的に変換することにより、その特異的な吸収(550nm)を利用して、モル吸光係数から濃度検定するためである。そのNADを用いて、下記の表3と図1に示す、種々の濃度のNADを作成し、酵素サイクリング法に従い、測定を行った。
Figure 2013014554
図1に示すように、NAD量と吸光度は相関がある。
(5)実施例1〜5、及び比較例5〜12
実施例1〜5、及び比較例5〜12については、上記「(1)供試細胞の培養」で得られた供試細胞の培養液に対して、上記表2記載の抗菌組成物の組み合わせと比率で、同じく記載の配合重量%対培地量になるように各抗菌組成物を添加し、30分処理後にNADを抽出し、上記「(2)NAD測定用サンプルの作成」以下の操作を行った。抗菌成分無添加(ブランク)に対する抗菌組成物添加時の細胞内NAD量の減少量はDNAの損傷量に比例するので、測定されたNAD量の減少割合をDNAの損傷割合とした。その結果を表4に示した。
Figure 2013014554
実施例1〜5におけるDNA損傷割合は2.0%以下であり、細胞のDNAに対する影響は殆ど無いことが示された。一方、比較例5〜12におけるDNA損傷割合は6%以上であり、細胞のDNAに対する影響が認められた。この結果から、本発明の化粧料に用いられる(A)グレープフルーツ種子抽出物と(B)3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオールを含有する場合は、(A)成分と(C)成分を含有する場合や、(B)成分と(C)成分を含有する場合に比べて、細胞のDNAに対する影響が少ないことは明確であり、本発明の化粧料においても、含有する抗菌成分による、細胞DNAに対する影響は極めて少ないと言える。
次に、実施例6〜19、及び比較例13〜15について説明する。
実施例6〜19には、多様な形態の化粧料に(A)グレープフルーツ種子抽出物と(B)3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオールを配合した例を示した。一方、比較例13〜15では、(A)成分、もしくは(B)成分が配合されない例を示した。
実施例6〜19、及び比較例13〜15に用いた化粧料の配合成分には以下の物を使用した。
(カルボキシル基を有する高分子)
D−1 アルカリゲネス産生多糖体(商品名:アルカシーラン、伯東株式会社製)
D−2 カルボキシビニルポリマー(商品名:ハイビスワコー104、和光純薬工業株式会社)
D−3 カルボキシビニルポリマー(商品名:ハイビスワコー105、和光純薬工業株式会社製)
D−4 キサンタンガム (商品名:ケルトロールCG 三晶株式会社 社製)
D−5 アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体(商品名:ペムレンTR−2、BFグッドリッチ製)
(その他の配合成分)
・ショ糖ラウリン酸エステル(商品名:コスメライクL−160、第一工業製薬(製)
・モノステアリン酸ポリグリセリル(商品名:デカグリン1−SV、日本サーファクタント株式会社製)
・二酸化チタン(商品名:MT−100AQ、テイカ株式会社製)
・メチルフェニルポリシロキサン(商品名:SH 556、東レ・ダウコーニング株式会社製)
・ジメチルポリシロキサン(商品名:KF−96A、信越化学工業株式会社製)
・L−アスコルビン酸グルコシド(株式会社林原生物化学研究所製)
・グリチルリチン酸2カリウム(株式会社林原生物化学研究所製)
・グリセリン(商品名:グリセリンS、阪本薬品工業株式会社製)
・ジグリセリンは(商品名:ジグリセリン801、阪本薬品工業株式会社製)
・POEメチルグルコシド(マクビオブライドMG−20E、日本油脂株式会社製))
・セトステアリルアルコール(商品名:セトステアリルアルコール(ヘキサデカノール50重量%
・オクタデカノール50重量%、融点54−56℃)、高級アルコール工業株式会社製)
・ベヘニルアルコール(商品名:ベヘニルアルコール65、高級アルコール工業株式会社製)
・セタノール〔商品名:セタノール、高級アルコール工業株式会社製)
・水添ナタネ油アルコール(商品名:アルコールNo.20―B(オクタデカノール40重量%、
・ドコサノール50重量%、融点60−70℃))、高級アルコール工業株式会社製)
・オリブ油(商品名:クロピュアOL、クローダジャパン株式会社製)
・オレイン酸フィトステリル(商品名:サラコスPO、日清オイリオグループ株式会社製)
・オレフィンオリゴマー(商品名:ノムコートHPD−C、日清オイリオグループ株式会社製)
・トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル(商品名:NIKKOL Trifat S−308、日光ケミカルズ株式会社製)
・スクワラン(商品名:クラレスクワランN、クラレ株式会社製)
・N−ラウロイルサルコシンイソプロピル(商品名:エルデュウSL−205、味の素株式会社製)
・高級脂肪酸(ヒドロキシステアリン酸、ステアリン酸、ロジン酸の混合酸)ジペンタエリスリチル(商品名:コスモール168AR、日清オイリオグループ株式会社製)
・トリ(カプリル・カプリン・ミリスチン・ステアリン酸)グリセリド(商品名:サラコス334、日清オイリオグループ株式会社製)
・天然ビタミンE(商品名:理研Eオイル700、理研ビタミン株式会社製)
・L−アルギニン(商品名:L−アルギニン、味の素株式会社製)
・蜜蝋(商品名:ゴールデンブランドミツロウ、三木化成株式会社製)
・キミルアルコール(商品名:NIKKOL キミルアルコール100、日光ケミカルズ株式会社製)
・ホホバオイル(商品名:ホホバオイル、ビーアンドオー研究所製)
・コラーゲン(商品名:アキュアスコラーゲンDBL、ラビジェ株式会社社製)
それ以外の成分は、試薬(関東化学株式会社製)を用いた。
実施例6の化粧水1は、下記に従い調製した。
下記の配合成分No.1〜3、No.5、No.7を混合し、70℃に加熱して撹拌し混合物1とした。同様に、配合成分No.4、No.6、No.8〜10を70℃にて撹拌、混合して混合物2とした。ホモミキサー(特殊機械製)で混合物2を8,000rpmで70℃にて撹拌しながら、混合物1を加えてエマルションを調製後に冷却して化粧水1(実施例6)を得た。
(No.)(配合成分) (重量%)
1.エタノール 5.00
2.グリセリン 3.00
3.ジグリセリン 3.00
4.グリチルリチン酸2カリウム 0.20
5.ショ糖ラウリン酸エステル 0.50
6.アルカリゲネス産生多糖体(D−1)
0.02
7.メチルフェニルポリシロキサン(22mPa・s) 2.00
8.「センシバSC50」(B−1) 0.10
9.「パラファイン GPF−100」(A−1) 1.50
10.精製水 100とする残量
実施例7の乳液1は、下記に従い調製した。
70℃に加熱し、撹拌下に、下記の配合成分No.1〜3、6、7を混合し、混合物1とした。また、同様に配合成分No.9、14を70℃に加熱、混合し、混合物2とした。No.10〜13を混合し、これにNo.8を加えた後、No.4、5を混合して混合物3とした。ホモミキサーで混合物2を8,000rpmで撹拌しながら混合物1、混合物3を加え、エマルションを調製した。次いでプロペラ型羽根を有する撹拌機で室温まで撹拌冷却し、乳液1(実施例7)を得た。
(No.)(配合成分) (重量%)
1.メチルフェニルポリシロキサン(22mPa・s) 10.00
2.ジメチルポリシロキサン(50mPa・s) 5.00
3.ジメチルポリシロキサン(6mPa・s) 1.00
4.二酸化チタン 1.00
5.酸化亜鉛 3.00
6.ステアリン酸ソルビタン 0.50
7.セトステアルアルコール 0.50
8.ショ糖ミリスチン酸エステル 1.00
9.アルカリゲネス産生多糖体(D−1) 0.02
10.グリセリン 3.00
11.プロピレングリコール 5.00
12.「センシバSC50」(B−1) 1.00
13.「パラファイン GPF−100」(A−1) 1.25
14.精製水 100とする残量
実施例8の乳液2は、下記に従い調製した。
配合成分No.15、16を、ディスパーザを用いて水に前分散させた(分散液1)。配合成分No.1〜6の各成分を計量し、分散液1と均一に混合、80℃にて加温溶解した(分散液2)。配合成分No.7〜14の各成分を計量し、80℃にて加温溶解させた(混合液1)。分散液2をホモジナイザー(またはホモミキサー)で8000rpmに撹拌しながら、混合液1を徐々に添加した。添加後、更に10分間撹拌を行い、次いでプロペラ型羽根を有する撹拌機で室温まで撹拌冷却し、乳液2(実施例8)を得た。
(No.)(配合成分) (重量%)
1.グリセリン 5.00
2.ジグリセリン 2.00
3.1,3−ブチレングリコール 7.00
4.「センシバSC50」(B−1) 0.30
5.「パラファイン GPF−100」(A−1) 0.50
6.POEメチルグルコシド 0.50
7.ベヘニルアルコール 2.00
8.水添ナタネ油アルコール 2.00
9.ジメチルポリシロキサン 2.00
10.スクワラン 2.00
11.オリブ油 2.00
12.ホホバオイル 2.00
13.トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 2.00
14.天然ビタミンE 0.01
15.アルカリゲネス産生多糖体(D−1) 0.10
16.精製水 100とする残量
実施例9のクリーム1は、下記に従い調製した。
配合成分No.7〜8を80℃に加温後、ディスパーザを用いて水に前分散させた(分散液1)。配合成分No.1〜6の各成分を計量し分散液1と均一に混合、80℃にて加温溶解した(分散液2)。配合成分No.9〜20の各成分を計量し、80℃にて加温溶解させた(混合液1)。分散液2をホモジナイザー(またはホモミキサー)で8000rpmに撹拌しながら、混合液1を徐々に添加し、添加後10分間撹拌を行う(乳化液1)。配合成分No.21をNo.22に、No.23をNo.24に、それぞれ予めティスパーザを用いて水に分散させた後、混合した(混合液2)。配合成分No.25をNo.26に均一に分散させた(分散液3)。乳化液1に混合液2を加えて均一混合した(乳化液2)。乳化液2に分散液3を加え、室温まで冷却し、界面活性剤を配合していないクリーム1(実施例9)を得た。
(No.)(配合成分) (重量%)
1.グリセリン 5.00
2.「パラファイン GPF−100」(A−1) 0.50
3.1,3−ブタンジオール 3.00
4.「センシバSC50」(B−1) 0.30
5.ジグリセリン 3.00
6.POEメチルグルコシド 0.50
7.アルカリゲネス産生多糖体(D−1) 0.10
8.精製水 100とする残量
9.ベヘニルアルコール 3.00
10.水添ナタネ油アルコール 2.00
11.ジメチルポリシロキサン 2.00
12.オリブ油 4.00
13.オレイン酸フィトステリル 1.00
14.オレフィンオリゴマー 10.00
15.トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 2.00
16.スクワラン 5.00
17.N−ラウロイルサルコシンイソプロピル 1.00
18.高級脂肪酸
(ヒドロキシステアリン酸、ステアリン酸、ロジン酸の混合酸)ジペンタエリスリチル
0.50
19.トリ(カプリル・カプリン・ミリスチン・ステアリン酸)グリセリド 0.50
20.天然ビタミンE 0.05
21.カルボキシビニルポリマー(ハイビスワコー104)(D−2) 0.20
22.精製水 9.80
23.カルボキシビニルポリマー(ハイビスワコー105)(D−3) 0.10
24.精製水 4.90
25.L−アルギニン 0.30
26.精製水 2.70
実施例10のクリーム2は、下記に従い調製した。
配合成分No.1、2を、ディスパーザを用いて水に前分散させた(分散液1)。配合成分No.3−8の各成分を計量し、70℃にて加温溶解させた(混合液1)。配合成分No.9〜18の各成分を計量し、70℃にて加温溶解させた(混合液2)。配合成分No.19〜21、配合成分No.22〜24の各成分を計量し均一溶解した後、均一混合した(混合液3)。分散液1をホモジナイザー(またはホモミキサー)で8000rpmに撹拌しながら、70℃にて混合液1を徐々に添加し、さらに70℃にて混合液2を徐々に添加した。添加後、更に10分間、加温撹拌を行った(分散液2)。分散液2に混合液3を加えて、均一混合した(分散液3)。配合成分No.26にNo.25を、配合成分No.28にNo.27を、配合成分No.31にNo.29とNo.30をそれぞれ加え、均一になるまで撹拌し溶解させた後、各溶解液を分散液3に加えて撹拌し、室温まで冷却してクリーム2(実施例10)を得た。
(No.)(配合成分) (重量%)
1.アルカリゲネス産生多糖体(D−1) 0.04
2.精製水 33.00
3.グリセリン 5.00
4.ジグリセリン 2.00
5.1,3−ブチレングリコール 7.00
6.「センシバSC50」(B−1) 0.10
7.「パラファイン GPF−100」(A−1) 1.00
8.精製水 100とする残量
9.ベヘニルアルコール 6.00
10.ジメチルポリシロキサン 2.00
11.スクワラン 4.00
12.蜜蝋 1.00
13.オレイン酸フィトステリル 4.00
14.キミルアルコール 0.50
15.トリ(カプリル酸、カプリン酸)グリセリル 2.00
16.トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 8.00
17.天然ビタミンE 0.03
18.モノステアリン酸ポリグリセリル 0.50
19.カルボキシビニルポリマー(ハイビスワコー104)(D−2) 0.20
20.1,3−ブチレングリコール 2.00
21.精製水 7.80
22.アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体(D−5) 0.08
23.1,3−ブチレングリコール 0.80
24.精製水 3.20
25.グリチルリチン酸ジカリウム 0.10
26.精製水 5.00
27.L−アルギニン 0.60
28.精製水 5.40
29.L−アスコルビン酸2−グルコシド 2.00
30.トリエタノールアミン 1.00
31.精製水 10.00
実施例11は、ヘアリンス1下記に従い調製した。
配合成分No.1〜5を混合して混合物1とし、配合成分No.6〜9、11、12を混合して混合物2とした。それぞれを75℃に加温した後、この温度を維持しながらホモミキサーを8000回転で混合物2を撹拌しながら、徐々に混合物1を投入し、乳化液を調製した。さらに、4枚羽根のプロペラを有する撹拌機で室温まで撹拌冷却し、No.10を加えてヘアリンス1(実施例11)を得た。
(No.)(配合成分) (重量%)
1.塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 1.00
2.セタノール 3.00
3.ジメチルポリシロキサン 8.00
4.ポリオキシエチレン(EO12モル)ステアリルエーテル 1.00
5.プロピレングリコール 5.00
6.キサンタンガム(D−4) 0.10
7.「センシバSC50」(B−1) 0.20
8.塩化カリウム 0.30
9.クエン酸 0.20
10.香料 適量
11.「パラファイン GPF−100」(A−1) 1.00
12.精製水 100とする残量
実施例12の洗顔クリーム1は、下記に従い調製した。
配合成分No.1〜3を約70℃にて加熱溶解し混合物1とした。配合成分No.5〜8、10を約70℃にて撹拌混合した後、40℃まで冷却し配合成分No.9を添加したものを混合物2とした。次いで、70℃に加熱した配合成分No.12に配合成分No.4を溶解させホモミキサーで5,000rpmで撹拌しながら、配合成分No.11を添加、更に70℃で10分間溶解した後、混合物1を加えて更に10分撹拌を行い、エマルションを調製した。次に、冷却しながら撹拌し、約40℃にて混合物2を添加し洗顔クリーム1(実施例12)を得た。
(No.)(配合成分) (重量%)
1.ミリスチン酸 18.00
2.ステアリン酸 8.00
3.ラウリン酸 5.00
4.水酸化カリウム 5.50
5.グリセリン 5.00
6.ジグリセリン 3.00
7.ポリオキシエチレン(EO20モル)ソルビタン 4.00
8.プロピレングリコール 10.00
9.「パラファイン GPF−100」(A−1) 1.50
10.「センシバSC50」(B−1) 0.10
11.アルカリゲネス産生多糖体(D−1) 0.04
12.精製水 100とする残量
実施例13のクレンジング1は、下記に従い調製した。
配合成分No.1〜6、9を加熱溶解し、冷却しながら、約40℃にて配合成分No.7〜8を順次添加してクレンジング1(実施例13)を得た。
(No.)(配合成分) (重量%)
1.アルカリゲネス産生多糖体(D−1) 0.10
2.プロピレングリコール 5.00
3.ジプロピレングリコール 10.00
4.水添レシチン 2.50
5.モノオレイン酸ポリオキシエチレン(EO15モル)ソルビタン 5.00
6.「センシバSC50」(B−1) 0.50
7.シリカ粉体 3.00
8.「パラファイン GPF−100」(A−1) 0.10
9.海洋深層水(塩分除去深層水:「深海わくわく」(商品名、ヘルシーライフ寿屋製))
100とする残量
実施例14のクレンジングクリーム2は、下記に従い調製した。
配合成分No.1〜4を約70℃にて加熱溶解し、混合物1とした。また、配合成分No.5〜7、No.9〜11を約70℃にて撹拌混合し、混合物2とした。混合物1を撹拌しながら混合物2を添加し、冷却しながら撹拌し、約40℃にて配合成分No.8を添加し、クレンジングクリーム2(実施例14)を得た。
(No.)(配合成分) (重量%)
1.流動パラフィン 30.00
2.ホホバ油 15.00
3.モノオレイン酸ソルビタン 2.00
4.ラノリン 4.00
5.グリセリン 6.00
6.プロピレングリコール 4.00
7.「センシバSC50」(B−1) 0.30
8.香料 適量
9.「パラファイン GPF−100」(A−1) 0.50
10.アルカリゲネス産生多糖体(D−1) 0.03
11.精製水 100とする残量
実施例15のクレイパック1は、下記に従い調製した。
配合成分No.15にNo.1〜6を順次添加し、均一になるまで撹拌混合し、混合物1とする。また、配合成分No.7〜13を撹拌混合し、混合物2とする。混合物1を撹拌しながら、混合物2および配合成分No.14を加え、均一になるまで撹拌しクレイパック1(実施例15)を得た。
(No.)(配合成分) (重量%)
1.アルカリゲネス産生多糖体(D−1) 0.10
2.コラーゲン 1.00
3.ベントナイト 5.00
4.モンモリロナイト 2.00
5.カオリン 5.00
6.「パラファイン GPF−100」(A−1) 0.75
7.シスチン 0.50
8.フェニルアラニン 0.50
9.ジグリセリン 1.00
10.プロピレングリコール 6.00
11.エタノール 6.00
12.ショ糖ミリスチン酸エステル 0.50
13.「センシバSC50」(B−1) 1.00
14.色素(緑色3号、黄色4号) 適量
15.精製水 100とする残量
実施例16のジェル1は、下記に従い調製した。
配合成分No.11にNo.1〜3を添加し、均一になるまで70℃にて撹拌混合し、混合物1とする。また、配合成分No.4〜9を撹拌混合し、混合物2とする。混合物1を撹拌しながら、混合物2を加え、均一になるまで撹拌し、配合成分No.10を順次加え撹拌しジェル1(実施例16)を得た。
(No.)(配合成分) (重量%)
1.アルカリゲネス産生多糖体(D−1) 0.20
2.アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体(D−5) 0.20
3.ポリエチレングリコール400 3.00
4.グリセリン 5.00
5.ジグリセリン 1.00
6.エタノール 8.00
7.ポリオキシエチレン(EO20モル)オレイルアルコールエーテル 0.50
8.「センシバSC50」(B−1) 0.20
9.酢酸トコフェロール 0.30
10.「パラファイン GPF−100」(A−1) 1.50
11.精製水 100とする残量
実施例17のヘアトリートメント1は、下記に従い調製した。
配合成分No.1〜5を混合して混合物1とし、配合成分No.6〜14を混合物2とし、それぞれを75℃に加温した後、この温度を維持しながら4枚羽根のプロペラを有する撹拌機で混合物2を撹拌しながら、混合物1を徐々に投入し、エマルションを調製した。その後、撹拌、冷却してヘアトリートメント1(実施例17)を得た。
(No.)(配合成分) (重量%)
1.液状ラノリン 20.00
2.流動パラフィン 10.00
3.ミリスチン酸イソプロピル 8.00
4.セタノール 5.00
5.モノステアリン酸ソルビタン 1.50
6.ポリオキシエチレンモノステアリン酸ソルビタン 2.00
7.グリセリン 5.00
8.「センシバSC50」(B−1) 0.30
9.コラーゲン 0.50
10.ジグリセリン 1.00
11.クエン酸 0.10
12.青色1号 適量
13.「パラファイン GPF−100」(A−1) 0.75
14.精製水 100とする残量
実施例18の紫外線防止化粧料1は、下記に従い調製した。
配合成分No.1〜5を混合して混合物1とし、配合成分No.6〜11を混合物2とし、それぞれを80℃に加温した。配合成分No.12〜14を混合し80℃に加温後、ホモジナイザー又はホモミキサー8000回転にて10分間溶解し混合物3とする。次に混合物3を、ホモジナイザー又はホモミキサー8000回転を行いながら、混合物1を徐々に添加し更に10分後、混合物2を徐々に添加、10分間維持しながらエマルションを調製した。その後、撹拌、冷却して紫外線防止化粧料1(実施例18)を調製した。
(No.)(配合成分) (重量%)
1.グリセリン 5.00
2.プロピレングリコール 5.00
3.「センシバSC50」(B−1) 0.30
4.ジグリセリン 1.00
5.二酸化チタン 7.00
6.セトステアリルアルコール 4.00
7.ジメチルポリシロキサン 2.00
8.ミリスチン酸イソステアリル 1.00
9.スクワラン 6.00
10.オリブ油 3.00
11.流動パラフィン 1.00
12.アルカリゲネス産生多糖体(D−1) 0.03
13.「パラファイン GPF−100」(A−1) 0.50
14.精製水 100とする残量
実施例19の紫外線防止化粧料2は、下記に従い調製した。
配合成分No.1〜4を混合して混合物1とし、配合成分No.5〜9を混合物2とし、それぞれを80℃に加温した。配合成分No.10〜12を混合し80℃に加温後、ホモジナイザー又はホモミキサー8000回転にて10分間溶解し混合物3とする。次に混合物3を、ホモジナイザー又はホモミキサー8000回転を行いながら、混合物1を徐々に添加し更に10分後、混合物2を徐々に添加、10分間維持しながらエマルションを調製した。その後、撹拌、40℃まで冷却した後、配合成分No.13〜15を予め混合した混合物4を添加しさらに撹拌して紫外線防止化粧料2(実施例19)を得た。
(No.)(配合成分) (重量%)
1.グリセリン 5.00
2.プロピレングリコール 5.00
3.「センシバSC50」(B−1) 0.30
4.二酸化チタン 7.00
5.ベヘニルアルコール 4.00
6.ジメチルポリシロキサン 2.00
7.ミリスチン酸イソステアリル 1.00
8.スクワラン 6.00
9.オリブ油 3.00
10.アルカリゲネス産生多糖体(D−1) 0.04
11.精製水 100とする残量
12.「パラファイン GPF−100」(A−1) 0.50
13.L−アスコルビン酸グルコシド 2.00
14.L−アルギニン 0.70
15.精製水 8.50
比較例13の化粧水2は、下記に従い調製した。
実施例6の化粧水1の成分であるNo.8の「センシバSC50」(B−1)を、フェノキシエタノール(C−4)の1.0重量%に替えて実施例6と同様に調製したものを化粧水2(比較例13)とした。
比較例14の乳液3は、下記に従い調製した。
実施例7の乳液1の成分であるNo.12の「センシバSC50」(B−1)を、1,3−ブタンジオール(C−5)10重量%に替えて、実施例7と同様に調製したものを乳液3(比較例14)とした。
比較例15のクリーム3は、下記に従い調製した。
実施例9のクリーム1の成分であるNo.2の「パラファイン GPF−100」(A−1)を3重量%に置き換え、No.4の「センシバSC50」(B−1)を同量の水に替えて実施例9と同様に調製したものをクリーム3(比較例15)とした。
(抗菌性試験−2)
実施例6〜19、及び比較例13〜15の化粧料を供試サンプルとして、実施例1〜5、比較例1〜12と同様の方法にて抗菌性能を評価し、その結果を表5に示した。
Figure 2013014554
本発明の実施例6〜19の化粧料では、3日後には、細菌、酵母、カビの生菌数が10個/ml以下となり、7日後には、芽胞菌の生菌数も10個/ml以下となったことから、本発明の化粧料が広汎な菌種に対して優れた抗菌性能を有することが示された。一方、実施例6の(B)成分を(C)成分に替えた比較例13や、実施例7の(B)成分を(C)成分に替えた比較例14、また、実施例9の(A)成分含有量を増し、有効成分換算の重量%として0.09重量%を含有するが、(B)成分は除外して(A)成分単独配合とした比較例15の3例では、広汎な菌種に対して十分な抗菌性能が得られなかった。
(皮膚に対する刺激性評価)
実施例6、7、9、及び比較例13〜15の化粧料を女性パネラーの皮膚に塗布し、使用時の刺激を評価する官能試験を行った。
女性パネラー10名を1群とし、各群に各化粧料をそれぞれ両頬に塗布させ、塗布後1分後に感じるピリピリした感触およびヒリヒリとした感触ついて評価させた。評価結果は、「はっきりと感じる」、「感じる」、「違和感がある」、「感じない」として評価した。結果は表6にまとめて示した。
Figure 2013014554
本発明の抗菌成分を配合した、化粧水(実施例6)、乳液(実施例7)、クリーム(実施例9)において、刺激や違和感があるパネラーはいなかったが、比較例13は、刺激をはっきり感じるパネラーが存在し、比較例14では、刺激を感じるパネラーが存在し、比較例15では、違和感があるパネラーが存在した。この評価結果から、本発明の抗菌成分を用いた化粧料の皮膚に対する刺激性が少ないことが確認された。
(本発明の化粧料に、更にカルボキシル基を有する高分子を含有する場合の製品安定性試験)
実施例9の化粧料(クリーム1)は、天然抽出成分である(A)グレープフルーツ種子抽出物を、化粧料全量に対して0.015重量%含有し、(D)カルボキシル基を有する高分子である、アルカリゲネス産生多糖体(D−1)、カルボキシビニルポリマー(ハイビスワコー104)(D−2)、及びカルボキシビニルポリマー(ハイビスワコー105)(D−3)を化粧料全量に対して合計0.4重量%含有している。実施例9の(A)グレープフルーツ種子抽出物の含有量を、化粧料全量に対して0.06重量%に増量した例を実施例20とした。更に、実施例9の(A)グレープフルーツ種子抽出物の含有量を、化粧料全量に対して0.09重量%に増量した例を比較例16とし、同じく、実施例9の(A)グレープフルーツ種子抽出物の含有量を、化粧料全量に対して0.12重量%に増量した例を比較例17とした。
実施例9、20、比較例16、17の化粧料(クリーム)のサンプルを室温と50℃恒温槽に静置し、室温では1週間後、1ヵ月後、3ヵ月後、50℃では3ヵ月後に目視にて製品安定性を調べた。その結果を表7に示した。
結果の表示
○:凝集分離は認められない
△:わずかな凝集分離が認められる
×:明確な凝集分離が認められる
Figure 2013014554
表7の結果から、化粧料に含有する天然抽出成分である(A)グレープフルーツ種子抽出物の含有量が多くなると、製品安定性が悪くなるが、(A)グレープフルーツ種子抽出物の量が、化粧料全量に対して0.06重量%以下である本発明の化粧料においては、カルボキシル基を有する高分子を共に配合した場合でも、その製品安定性は損なわれないことが示された。

Claims (2)

  1. 化粧料全量に対して、抗菌成分として、(A)グレープフルーツ種子抽出物を0.003重量%〜0.06重量%の範囲、かつ(B)3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオールを0.1重量%〜1.0重量%の範囲で含有することを特徴とする化粧料。
  2. 前記化粧料の配合成分として、更に(D)カルボキシル基を有する高分子を含有することを特徴とする請求項1記載の化粧料。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014123111A1 (ja) * 2013-02-08 2014-08-14 株式会社ダイセル 表面修飾無機酸化物微粒子の製造方法
JP2017214349A (ja) * 2016-05-31 2017-12-07 共栄化学工業株式会社 化粧料及び経口組成物

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