JP2013012660A - 光電変換素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】有機薄膜太陽電池系において、高開放端電圧を有し、電荷輸送能に長けた、有機半導体材料から構成される、光電変換素子を提供する。
【解決手段】基板と、正孔集電電極と、正孔輸送層と、光電変換層と、電子集電電極と、を備え、正孔輸送層、または光電変換層は、下記一般式(1)で表わされる構成単位を含有する重合体を有する。
Figure 2013012660

(式中、R〜Rは、水素原子、ハロゲン原子、並びに、置換もしくは無置換のアルキル基、アルコシキ基及びチオアルコキシ基から選択される基であり同一でも異なっていても良く、且つ、少なくとも1つが水素原子以外の置換基を有する。nは1以上の整数を示し、nが2以上の場合、R及びRは同一の基でも異なる基でもよい。)
【選択図】図1

Description

本発明は、有機薄膜太陽電池として有用な光電変換素子に関するものである。
近年、化石燃料の代替エネルギーとして、また、地球温暖化対策として太陽電池の重要性が高まっている。しかし、シリコン系太陽電池に代表される現行の太陽電池は、現状では製造コストが高く、普及を妨げる要因となっている。
そのため、各種低コスト型の太陽電池の研究開発が進められており、その一つとして有機薄膜太陽電池がある。有機薄膜太陽電池は、軽量・安価・大面積化が容易であることから実用化の期待が高まっているものの、光電変換効率は、シリコン系太陽電池の1/2以下に留まっているのが現状である。
有機薄膜太陽電池の光電変換層は、p型半導体とn型半導体からなり、光吸収により、p型半導体とn型半導体のどちらか、あるいは両方で発生した励起子が、pn界面まで拡散し、界面で電子と正孔に分離する。
次に、分離した電子と正孔がそれぞれの捕集電極に移動して外部回路へと取り出される。有機材料の励起子拡散長は数nm程度しかなく、分離した電荷の拡散長も、結晶状態等に大きく左右されるため一概には言えないが、シリコン等には遠く及ばない。
p型半導体材料とn型半導体材料の無秩序な混合系であるバルクヘテロ接合構造、さらには、秩序性を持たせ電荷輸送パスを確保した規則性バルクヘテロ接合構造などは上記の励起子拡散長・電荷輸送の問題を解決する一種の構造体であり、光電変換効率向上には欠かせない構造体である。バルクヘテロ接合構造体により、励起子が発生した場所から数nmの範囲にpn界面が配置され、励起子分離効率が向上し、さらに電荷輸送パス確保により、電荷が輸送中に再結合せずにそれぞれの電極まで移動できれば、大きな電流を外部回路に取り出せるようになる。
現在、主に用いられている有機材料はp型材料としてポリ−3−ヘキシルチオフェン(P3HT)、n型材料としてC60誘導体(PCBM:フェニルC61酪酸メチルエステル)である(非特許文献1参照。)。これらの系は電荷分離・輸送に優れたバルクヘテロ接合構造体を形成し易いが、一方で、材料起因である開放端電圧は600mV程度で限界となっており、さらなる開放端電圧向上、及び光電変換効率向上は簡単には見込めない。しかしながら、有機半導体材料開発は初期の頃からあまり進展がないのが実情である。
よって、有機薄膜太陽電池系において、高開放端電圧を有し、電荷輸送能に長けた、新規な有機半導体材料開発が求められている。
ここで、本出願人により特許文献1(特開2009−197218号公報)において、特定の構造を有するビスチアゾール重合体を含有する有機薄膜トランジスタが既に開示されている。
しかしながら、溶媒に対する溶解性が低く、光電変換層として所望の厚膜を得られなく、さらに、成膜性が悪く、均一膜を形成しにくい、集電電極等との良好な界面を形成出来ない等の問題があった。
開放端電圧は材料起因であるにも関わらず材料開発はあまり進展がないことから、さらなる開放端電圧向上、光電変換効率向上は見込めない。
本発明は、以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであり、有機薄膜太陽電池系において、高開放端電圧を有し、電荷輸送能に長けた、新規な有機半導体材料から構成される、光電変換素子を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明に係る光電変換素子は、具体的には以下の技術的特徴を有する。
即ち本発明は、基板と、該基板上に設置された正孔集電電極と、該正孔集電電極上に形成された正孔輸送層と、該正孔輸送層上に形成された光電変換層と、該光電変換層上に形成された電子集電電極と、を備え、前記正孔輸送層、または前記光電変換層は、少なくとも、下記一般式(1)で表わされる構成単位を含有する重合体を有することを特徴とする光電変換素子である。
Figure 2013012660
(上記一般式(1)中、R、R、R及びRは、水素原子、ハロゲン原子、並びに、置換もしくは無置換のアルキル基、アルコシキ基及びチオアルコキシ基から選択される基であり同一でも異なっていても良く、且つ、少なくとも1つが水素原子以外の置換基を有する。nは1以上の整数を示し、nが2以上の場合、R及びRは同一の基でも異なる基でもよい。)
また、本発明は、基板と、該基板上に設置された正孔集電電極と、該正孔集電電極上に形成された正孔輸送層と、該正孔輸送層上に形成された光電変換層と、該光電変換層上に形成された電子集電電極と、を備え、前記正孔輸送層、または前記光電変換層は、少なくとも、下記一般式(2)で表わされる構成単位を含有する重合体を有することを特徴とする光電変換素子である。
Figure 2013012660
(上記一般式(2)中、R、R、R及びRは、水素原子、ハロゲン原子、並びに、置換もしくは無置換のアルキル基、アルコシキ基及びチオアルコキシ基から選択される基であり同一でも異なっていても良く、且つ、少なくとも1つが水素原子以外の置換基を有する。p及びqはそれぞれ独立に1以上の整数を示す。p及びqが2以上の場合、R及びRは同一の基でも異なる基でもよい。)
本発明によれば、容易に電荷輸送に有利な凝集構造が得られ、空気安定性に優れると同時に、大きな開放端電圧が得られる光電変換素子を提供することができる。
本発明に係る光電変換素子の一実施の形態における構成を示す概略断面図である。 本発明に係る光電変換素子の他の実施の形態における構成を示す概略断面図である。
本発明に係る光電変換素子は、基板と、該基板上に設置された正孔集電電極と、該正孔集電電極上に形成された正孔輸送層と、該正孔輸送層上に形成された光電変換層と、該光電変換層上に形成された電子集電電極と、を備え、前記正孔輸送層、または前記光電変換層は、少なくとも、下記一般式(1)または下記一般式(2)で表わされる構成単位を含有する重合体を有することを特徴とする。
Figure 2013012660
(上記一般式(1)中、R、R、R及びRは、水素原子、ハロゲン原子、並びに、置換もしくは無置換のアルキル基、アルコシキ基及びチオアルコキシ基から選択される基であり同一でも異なっていても良く、且つ、少なくとも1つが水素原子以外の置換基を有する。nは1以上の整数を示し、nが2以上の場合、R及びRは同一の基でも異なる基でもよい。)
Figure 2013012660
(上記一般式(2)中、R、R、R及びRは、水素原子、ハロゲン原子、並びに、置換もしくは無置換のアルキル基、アルコシキ基及びチオアルコキシ基から選択される基であり同一でも異なっていても良く、且つ、少なくとも1つが水素原子以外の置換基を有する。p及びqはそれぞれ独立に1以上の整数を示す。p及びqが2以上の場合、R及びRは同一の基でも異なる基でもよい。)
次に、本発明に係る光電変換素子について図面を参照しながらさらに詳細に説明する。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるから技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は以下の説明において本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
図1は、基板1上に正孔集電電極2、正孔輸送層3、光電変換層4、電子集電電極5が順次設けられた構成となっている。
図2は、具体例として、基板1上に正孔集電電極2としてITO電極、正孔輸送層3としてPEDOT:PSS、光電変換層4、電子集電電極5としてAl電極が順次設けられた構成である。
<前記一般式(1)または下記一般式(2)で表わされる構成単位を含有する重合体>
好適な置換基の例としては、炭素数が1〜25の、アルキル基、アルコキシ基及びアルキルチオ基が挙げられる。これら置換基は同一のものを複数導入してもよいし、異なるものを複数導入してもよい。
また、これらのアルキル基、アルコキシ基、及びアルキルチオ基は、さらにハロゲン原子、シアノ基、アリール基、ヒドロキシル基、カルボキシル基または、炭素数1〜12の直鎖、分岐鎖もしくは環状のアルキル基、アルコキシ基またはアルキルチオ基で置換されたアリール基を含有していてもよい。
アルキル基として具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル基、2−エチルヘキシル基、トリフルオロメチル基、2−シアノエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等を一例として挙げることができ、アルコキシ基、アルキルチオ基としては上記アルキル基の結合位に酸素原子または硫黄原子を挿入して、それぞれアルコキシ基またはアルキルチオ基としたものが一例として挙げられる。
<基板1>
基板は可視光を透過するものであれば特に限定されない。例えば、ガラス、透明フィルム基板等が用いられる。
特に軽量性、ロバスト性、可撓性の観点より、透明フィルム基板がより好ましい。
また、後述するように電極(電子集電電極5、正孔集電電極2)と基板とが一体構成されたものであっても良い。
<電子集電電極5、正孔集電電極2>
本発明に用いられる電子集電電極5および正孔集電電極2は、少なくともいずれか一方は、可視光に対して透明なものを使用し、もう一方は透明であっても不透明でも構わない。
可視光に対して透明な電極は、特に限定されるものではなく、通常の光電変換素子、あるいは液晶パネル等に用いられる公知のものを使用できる。例えば、スズドープ酸化インジウム(以下、ITOと称す)、フッ素ドープ酸化スズ(以下、FTOと称す)、アンチモンドープ酸化スズ(以下、ATOと称す)、アルミニウムやガリウムがドープされた酸化亜鉛(以下、それぞれをAZO、GZOと称す)等の導電性金属酸化物が挙げられる。
可視光に対して透明な電極の厚さは5nm〜10μmが好ましく、50nm〜1μmが更に好ましい。
可視光に対して透明な電極は、一定の硬性を維持するため、可視光に透明な材質からなる基板上に設けることが好ましく、例えば、ガラス、透明プラスチック板、透明プラスチック膜、無機物透明結晶体などが用いられる。電極と基板が一体となっている公知のものを用いることもでき、例えば、FTOコートガラス、ITOコートガラス、酸化亜鉛:アルミニウムコートガラス、FTOコート透明プラスチック膜、ITOコート透明プラスチック膜等が挙げられる。
また、可視光に対して透明な電極は、メッシュ状、ストライプ状など光が透過できる構造にした金属電極をガラス基板等の基板上に設けたものや、カーボンナノチューブ、グラフェン等を透明性を有する程度に積層したものでもよい。これらは単独あるいは2種以上の混合、または積層したものでも構わない。
さらに、基板抵抗を下げる目的で、金属リード線等を用いてもよい。金属リード線の材質はアルミニウム、銅、銀、金、白金、ニッケル等の金属が挙げられる。金属リード線は、基板に蒸着、スパッタリング、圧着等で設置し、その上にITOやFTOを設ける方法が挙げられる。
電子集電電極5および正孔集電電極2の一方に不透明な電極を用いる場合の例としては、白金、金、銀、銅、Al等の金属やグラファイトが挙げられる。不透明な電極の場合、膜厚には特に制限はなく、また、単独あるいは2種以上の積層構成で用いても構わない。
ここで、電子集電電極5は、Al電極であることが好ましい。
<正孔輸送層3>
本発明では、正孔集電電極2上に正孔輸送層3が積層されてなる。即ち、正孔集電電極2表面に正孔輸送層3を設けて、正孔の収集効率を向上させてなる。
具体的には、PEDOT:PSS(ポリエチレンジオキシチオフェン:ポリスチレンスルホン酸)のような導電性高分子を塗布したり、酸化バナジウム、酸化ニッケル、フッ化リチウム等の正孔輸送性を有する無機化合物をゾルゲル法やスパッタリングで形成する。
本発明では、正孔輸送層3は導電性高分子を含有することが好ましい。
さらには本発明においては、前記一般式(1)または(2)で表される構成単位を含有する重合体を正孔輸送層3として形成しても構わない。
正孔輸送層3の膜厚に制限はないが、できるだけ全面を薄く覆うことが好ましく、1〜50nmの範囲が好ましい。
<光電変換層4>
本発明では、光電変換層は、p型有機半導体材料とn型半導体材料とを含有し、前記一般式(1)または(2)で表される構成単位を含有する重合体をp型有機半導体材料として使用することが好ましい。
他のp型有機半導体としては、ポリチオフェン化合物、ポリフェニレンビニレン化合物、ポリフルオレン化合物、ポリフェニレン化合物等の高分子材料、及び、各種ポルフィリンやフタロシアニン等の低分子材料が挙げられる。
本発明で用いる重合体は、容易に凝集構造が得られ、剛直であるがゆえに、耐熱性に優れるという特徴を有する。さらにHOMO準位が深く、空気安定性に優れると同時に、材料起因である開放端電圧向上が見込まれる。
加えて、このような剛直なポリマーに対して、アルキル基に代表されるような溶解性基を立体規則的に導入することで、一般的な有機溶媒に対する溶解性を確保しつつ、結晶性/液晶性/配向性といった規則的な集合状態を有する有機半導体膜を、より有利に形成できる。このような規則性の高い状態では、高い電荷輸送が期待できる。規則性がある状態とは、本発明で用いる重合体のように対称性の優れた構成単位(繰り返し単位)を有している状態のことを指す。重合体になった場合、同一の対称性構造が一定周期で繰り返される状態のことを指す。このような、対称性が優れた繰り返し単位を本発明で用いる重合体に導入することで、重合体の共役平面構造を保ったまま、立体規則性を有する結晶/液晶/配向状態を形成することができ、高い電荷輸送が期待できると考えられる。
n型の有機半導体としては、フラーレン、及び、フラーレン誘導体が挙げられ、これらの中でもフラーレン誘導体が好ましいものとして挙げられる。
また、n型の半導体としては有機半導体だけではなく、酸化亜鉛や酸化チタンの無機化合物粒子を用いてもよい。
これらp型及びn型半導体を、順次、形成して平面的な接合界面を形成させても良いが、接合界面面積を大きくするため、これらを三次元的に混合させたバルクへテロ接合を形成させることが特に好ましい。
バルクヘテロ接合を形成するためには、溶解性の高い材料の場合には溶剤に溶かし、p型及びn型半導体材料が分子状で混合された溶液を作製し、塗布後に乾燥させて溶剤を除去して形成することが可能である。さらに加熱処理をして、各々の半導体の凝集状態を最適化することもできる。
溶解性が乏しい材料を用いる場合にも、本発明で用いる重合体が溶解した溶媒に分散させた溶液を作製し、塗布により混合層を形成することができる。この場合にもさらに加熱処理をして、各々の半導体の凝集状態を最適化することもできる。
この光電変換層4上に、電子集電電極を、蒸着により形成、あるいは導電性ペースト材料の塗布等により形成して、光電変換素子とする。光電変換層と電子集電電極との間には、電子輸送層を設けてもよい。
光電変換層4は、100nm以上であることが好ましく、500nm以下であることがより好ましい。100nm未満であると光電変換層による光吸収が少なくキャリア発生が不充分となるために好ましくなく、500nm以上では光吸収により発生したキャリアの輸送効率が一段と低下するために好ましくない。
以下に比較例及び実施例を示すが、本発明はこれに何ら限定されるものではない。
<比較例1>
超音波洗浄、及びUVオゾン洗浄を施したパターニングITO付ガラス基板上に、IPAで希釈したPEDOT:PSS(ポリエチレンジオキシチオフェン:ポリスチレンスルホン酸)溶液をスピンコートで塗布し、130℃で10分乾燥した。
次いで、クロロベンゼン中に、P3HT(ポリ−3−ヘキシルチオフェン)とPCBM(フェニルC61酪酸メチルエステル)を重量比6:4で溶解させ、酸素1ppm以下、水分1ppm以下のグローブボックス中において、一晩以上攪拌した。この溶液を、グローブボックス中で、上記PEDOT:PSS膜上にスピンコート成膜し、100℃で5分間乾燥させることで光電変換層を形成した。膜厚は100nmとした。
続いて真空蒸着により、1×10−6Torr下でAl電極を80nm成膜し、150℃で10分アニールを施し、光電変換素子を得た。
この光電変換素子の疑似太陽光照射下(AM1.5、100mW/cm)における太陽電池特性は、開放端電圧=560mV、短絡電流密度6.96mA/cm、曲線因子=0.60であった。
<実施例1>
超音波洗浄、及びUVオゾン洗浄を施したパターニングITO付ガラス基板上に、IPAで希釈したPEDOT:PSS溶液をスピンコートで塗布し、130℃で10分乾燥した。
次いで、クロロベンゼン中に、下記構造式(3)で表される構成単位を含有する重合体とPCBMを重量比6:4で溶解させ、酸素1ppm以下、水分1ppm以下のグローブボックス中において、90℃で一晩以上加熱攪拌した。この溶液を、グローブボックス中で、90℃で加熱された上記PEDOT:PSS膜上にスピンコート成膜し、100℃で5分間乾燥させることで光電変換層を形成した。膜厚は100nmとした。
続いて真空蒸着により、1×10−6Torr下でAl電極を80nm成膜し、光電変換素子を得た。
この光電変換素子の疑似太陽光照射下(AM1.5、100mW/cm)における太陽電池特性は、開放端電圧=630mV、短絡電流密度4.07mA/cm、曲線因子=0.49であり、良好な開放端電圧を得ることが出来た。
Figure 2013012660
<実施例2>
前記構造式(3)で表される構成単位を含有する重合体とPCBMを重量比4:6で混合させた以外は、実施例1と同様に光電変換素子を作製した。
この光電変換素子の疑似太陽光照射下(AM1.5、100mW/cm)における太陽電池特性は、開放端電圧=700mV、短絡電流密度6.49mA/cm、曲線因子=0.49であり、良好な開放端電圧及び短絡電流密度を得ることが出来た。
<実施例3>
前記構造式(3)で表される構成単位を含有する重合体とPCBMを重量比3:7で混合させた以外は、実施例1と同様に光電変換素子を作製した。
この光電変換素子の疑似太陽光照射下(AM1.5、100mW/cm)における太陽電池特性は、開放端電圧=700mV、短絡電流密度5.90mA/cm、曲線因子=0.46であり、良好な開放端電圧及び短絡電流密度を得ることが出来た。
<実施例4>
光電変換層膜厚を60nmとした以外は、実施例2と同様に光電変換素子を作製した。
この光電変換素子の疑似太陽光照射下(AM1.5、100mW/cm)における太陽電池特性は、開放端電圧=610mV、短絡電流密度3.50mA/cm、曲線因子=0.53であり、光電変換層膜厚が100nmより薄くなることで電池特性は低下することが確認された。
<実施例5>
光電変換層膜厚を140nmとした以外は、実施例2と同様に光電変換素子を作製した。
この光電変換素子の疑似太陽光照射下(AM1.5、100mW/cm)における太陽電池特性は、開放端電圧=700mV、短絡電流密度6.42mA/cm、曲線因子=0.47であり、光電変換層膜厚が100nmと同程度の電池特性を示すことが確認された。
<実施例6>
前記構造式(3)で表される構成単位を含有する重合体とPCBMをジクロロベンゼンで溶解させた以外は、実施例2と同様に光電変換素子を作製した。
この光電変換素子の疑似太陽光照射下(AM1.5、100mW/cm)における太陽電池特性は、開放端電圧=700mV、短絡電流密度8.69mA/cm、曲線因子=0.54であり、より低揮発性溶媒により良好な光電変換層、界面が形成でき、電池特性が向上することが確認された。
<参考例1>
光電変換層形成の際、加熱なしのPEDOT:PSS膜上にスピンコート成膜した以外は、実施例2と同様に光電変換素子を作製した。
この光電変換素子の疑似太陽光照射下(AM1.5、100mW/cm)における太陽電池特性は、開放端電圧=370mV、短絡電流密度0.48mA/cm、曲線因子=0.37であり、加熱されていない膜上では良好な光電変換層が形成できないことが確認された。
1 基板
2 正孔集電電極
3 正孔輸送層
4 光電変換層
5 電子集電電極
特開2009−197218号公報
Adv. Mater. 2006, 18, 572-576

Claims (9)

  1. 基板と、
    該基板上に設置された正孔集電電極と、
    該正孔集電電極上に形成された正孔輸送層と、
    該正孔輸送層上に形成された光電変換層と、
    該光電変換層上に形成された電子集電電極と、を備え、
    前記正孔輸送層、または前記光電変換層は、少なくとも、下記一般式(1)で表わされる構成単位を含有する重合体を有することを特徴とする光電変換素子。
    Figure 2013012660

    (上記一般式(1)中、R、R、R及びRは、水素原子、ハロゲン原子、並びに、置換もしくは無置換のアルキル基、アルコシキ基及びチオアルコキシ基から選択される基であり同一でも異なっていても良く、且つ、少なくとも1つが水素原子以外の置換基を有する。nは1以上の整数を示し、nが2以上の場合、R及びRは同一の基でも異なる基でもよい。)
  2. 基板と、
    該基板上に設置された正孔集電電極と、
    該正孔集電電極上に形成された正孔輸送層と、
    該正孔輸送層上に形成された光電変換層と、
    該光電変換層上に形成された電子集電電極と、を備え、
    前記正孔輸送層、または前記光電変換層は、少なくとも、下記一般式(2)で表わされる構成単位を含有する重合体を有することを特徴とする光電変換素子。
    Figure 2013012660

    (上記一般式(2)中、R、R、R及びRは、水素原子、ハロゲン原子、並びに、置換もしくは無置換のアルキル基、アルコシキ基及びチオアルコキシ基から選択される基であり同一でも異なっていても良く、且つ、少なくとも1つが水素原子以外の置換基を有する。p及びqはそれぞれ独立に1以上の整数を示す。p及びqが2以上の場合、R及びRは同一の基でも異なる基でもよい。)
  3. 前記光電変換層は、前記一般式(1)で表わされる構成単位を含有する重合体、または、前記一般式(2)で表わされる構成単位を含有する重合体と、少なくとも一種以上のn型有機半導体材料と、を有することを特徴とする請求項1または2に記載の光電変換素子。
  4. 前記光電変換層は、前記一般式(1)で表わされる構成単位を含有する重合体、または、前記一般式(2)で表わされる構成単位を含有する重合体と、少なくとも一種以上のn型有機半導体材料と、が、三次元的に混合されてなることを特徴とする請求項1または2に記載の光電変換素子。
  5. 前記n型有機半導体材料は、フラーレン誘導体であることを特徴とする請求項3または4に記載の光電変換素子。
  6. 前記光電変換層は、膜厚が100nm以上であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の光電変換素子。
  7. 前記正孔輸送層は、導電性高分子を含有してなることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の光電変換素子。
  8. 前記電子集電電極は、Al電極であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の光電変換素子。
  9. 前記基板は、フィルム基板であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の光電変換素子。
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