JP2013010919A - エポキシ樹脂組成物及び電子部品装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】成形性、耐はんだリフロー性、及び難燃性に優れたエポキシ樹脂組成物、及びそれにより封止された素子を備える電子部品装置を提供する。
【解決手段】(A)エポキシ樹脂と、(B)硬化剤と、(C)特定の一般式で示される芳香環を2つ以上有する化合物とを含有する。前記(C)芳香環を2つ以上有する化合物の含有率は、前記(A)エポキシ樹脂100質量部に対して0.5質量部〜20質量部の範囲とされることが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、エポキシ樹脂組成物及びそれにより封止された素子を備える電子部品装置に関する。
従来から、トランジスタ、IC、LSI等、電子部品装置の素子封止の分野では生産性、コスト等の面から樹脂封止が主流となり、封止用エポキシ樹脂成形材料が広く用いられている。この理由としては、エポキシ樹脂が電気特性、耐湿性、耐熱性、機械特性、インサート品との接着性などの諸特性にバランスがとれているためである。
また近年、半導体素子の高密度実装化が進んでおり、これに伴い、樹脂封止型半導体装置は、従来のピン挿入型のパッケージから面実装型のパッケージが主流になっている。面実装型のIC、LSI等は、実装密度を高くし、実装高さを低くするために薄型、小型のパッケージになっており、素子のパッケージに対する占有面積が大きくなり、パッケージの肉厚は非常に薄くなってきた。
これらのパッケージは、従来のピン挿入型のものと実装方法が異なっている。すなわち、ピン挿入型パッケージは、ピンを配線板に挿入した後、配線板裏面からはんだ付けを行うため、パッケージが直接高温にさらされることがなかった。これに対して、面実装型ICは、配線板表面に仮止めを行い、はんだバスやリフロー装置などで処理されるため、直接はんだ付け温度(リフロー温度)にさらされる。この結果、ICパッケージが吸湿した場合、リフロー時にこの吸湿水分が気化して、発生した蒸気圧が剥離応力として働き、素子、リードフレーム等のインサートと封止材との間で剥離が発生する。かかる現象は、パッケージクラックの発生や電気的特性不良の原因となる。このため、はんだ耐熱性(耐はんだリフロー性)に優れた封止材料の開発が望まれている。
前記の問題を解決する対策として、エポキシ樹脂組成物中にシリコーンゴム粒子やシリコーンオイルを含有させる方法(例えば、特許文献1及び特許文献2参照。)により、高温時における弾性率を低くしてリフロー時にかかる熱応力を低減する方法等が挙げられる。
しかしながら、シリコーンゴム粒子を使用する方法(例えば、特許文献1参照)は、十分な低応力性は得られず、且つ流動性が低下する傾向がある。また、シリコーンオイルを使用する方法(例えば、特許文献2参照)は、接着力が低下、吸水率が増加、さらに難燃性が低下する傾向がある。
これらのエポキシ樹脂組成物においては、テトラブロモビスフェノールAのグリシジルエーテル等のハロゲン系難燃剤とアンチモン化合物を併用することにより、難燃性の改善が図られている。しかし、近年、環境保護の観点からRoHS指令(電気電子機器の有害物質使用制限指令)、WEEE指令(廃電気・電子機器リサイクル指令)等、臭素系化合物に関する法規制が整備され、封止用エポキシ樹脂成形材料についてもノンハロゲン化(ノンブロム化)及びノンアンチモン化の要求が強まっている。また、プラスチック封止ICの高温放置特性にブロム化合物が悪影響を及ぼすことが知られており、この観点からもブロム化樹脂量の低減が望まれている。
ハロゲン系難燃剤やアンチモン化合物を用いずに難燃化を達成する方法としては、金属水酸化物などの無機難燃剤を用いる方法(例えば、特許文献3参照)、充填剤の割合を高くする方法(例えば、特許文献4参照)、及び難燃性の高い樹脂を使用する方法(例えば、特許文献5参照)等が報告されている。
特開平4−275324号公報 特許第2851699号公報 特開平9−241483号公報 特開平7−82343号公報 特開平11−140277号公報
上述のように、シリコーンゴム粒子やシリコーンオイルを使用する方法では、耐はんだリフロー性の向上を図ると、低応力性や流動性、難燃性等のその他の特性を低下させる場合があり、十分な耐はんだリフロー性と難燃性を備えた封止材料は得られていない。
また、封止用エポキシ樹脂成形材料に無機難燃剤を用いる方法及び充填剤の割合を高くする方法では、流動性が低下する傾向がある。更に、難燃性の高い樹脂を使用する方法では、使用可能な樹脂の種類に限りがあるという問題がある。
従って、現行のエポキシ樹脂組成物においては、必要とされる耐はんだリフロー性及び難燃性を十分満足する封止用エポキシ樹脂成形材料は未だ提示されていないのが現状である。
本発明はかかる状況に鑑みなされたもので、成形性、耐はんだリフロー性、及び難燃性に優れたエポキシ樹脂組成物、及びそれにより封止された素子を備える電子部品装置を提供することを課題とする。
本発明者らは、上述の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、特定の芳香環を2つ以上有する化合物を使用することによって所期の目的が達成可能になることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下に関する。
(1)(A)エポキシ樹脂と、(B)硬化剤と、(C)下記一般式(I−1)で示される芳香環を2つ以上有する化合物及び下記一般式(I−2)で示される芳香環を2つ以上有する化合物(以下、合せて「特定化合物」ともいう)から選ばれる少なくとも一方と、を含有するエポキシ樹脂組成物に関する。
(一般式(I−1)中、lは0以上の整数を示し、mは0以上の整数を示す。また、Rはそれぞれ独立に、炭素数1〜18の置換もしくは非置換の1価の炭化水素基を示す。Rの2つ以上が結合して環状構造を形成してもよい。)
(一般式(I−2)中、lは0以上の整数を示し、nは1以上の整数を示す。また、Rはそれぞれ独立に、炭素数1〜18の置換もしくは非置換の1価の炭化水素基を示す。Rの2つ以上が結合して環状構造を形成してもよい。)
(2)前記(C)芳香環を2つ以上有する化合物が下記一般式(I−3)で示される化合物である前記(1)に記載のエポキシ樹脂組成物に関する。

(一般式(I−3)中、lは0以上の整数を示す。また、Rはそれぞれ独立に、炭素数1〜18の置換もしくは非置換の1価の炭化水素基を示す。Rの2つ以上が結合して環状構造を形成してもよい。)
(3)前記(A)エポキシ樹脂100質量部に対して、前記(C)芳香環を2つ以上有する化合物を0.5〜20質量部含有する前記(1)又は(2)に記載のエポキシ樹脂組成物に関する。
(4)さらに(D)無機充填剤を含有する前記(1)〜(3)のいずれか1つに記載のエポキシ樹脂組成物に関する。
(5)さらに(E)硬化促進剤を含有する前記(1)〜(4)のいずれか1つに記載のエポキシ樹脂組成物に関する。
(6)前記(A)エポキシ樹脂が、ビフェニル型エポキシ樹脂、チオジフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノール・アラルキル型エポキシ樹脂及びナフトール・アラルキル型エポキシ樹脂から選ばれる少なくとも1種を含有する前記(1)〜(5)のいずれか1つに記載のエポキシ樹脂組成物に関する。
(7)前記(B)硬化剤が、フェノール・アラルキル樹脂、ナフトール・アラルキル樹脂、トリフェニルメタン型フェノール樹脂、ノボラック型フェノール樹脂及び共重合型フェノール・アラルキル樹脂から選ばれる少なくとも1種を含有する前記(1)〜(6)のいずれか1つに記載のエポキシ樹脂組成物に関する。
(8)前記(1)〜(7)のいずれか1つに記載のエポキシ樹脂組成物によって封止された素子を備える電子部品装置に関する。
本発明によるエポキシ樹脂組成物は、成形性、耐はんだリフロー性、及び難燃性に優れたエポキシ樹脂組成物を提供することが可能である。また、本発明によるエポキシ樹脂組成物を用いて、半導体素子を封止した部品を備える信頼性の高い電子部品装置を提供することが可能である。
本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の作用が達成されれば、本用語に含まれる。また本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。さらに本明細書において組成物中の各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
以下、本発明について詳細に説明する。
[エポキシ樹脂組成物]
本発明におけるエポキシ樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤及び(C)芳香環を2つ以上有する2種類の特定化合物の少なくとも一方を含有する。これにより、優れた成形性、耐はんだリフロー性、及び難燃性が得られる。
(A)エポキシ樹脂
前記エポキシ樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂の少なくとも1種を含有する。前記(A)エポキシ樹脂は、1分子中にエポキシ基を2個以上含有するものであれば特に制限はない。具体的には、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン骨格を有するエポキシ樹脂をはじめとするフェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF等のフェノール類及びα−ナフトール、β−ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等のナフトール類からなる群より選ばれる少なくとも1種と、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド等のアルデヒド基を有する化合物とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるノボラック樹脂をエポキシ化したノボラック型エポキシ樹脂;アルキル置換、芳香環置換又は非置換のビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ビフェノール、チオジフェノール等のジグリシジルエーテルであるエポキシ樹脂;スチルベン型エポキシ樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂;フタル酸、ダイマー酸等の多塩基酸とエピクロルヒドリンとの反応により得られるグリシジルエステル型エポキシ樹脂;ジアミノジフェニルメタン、イソシアヌル酸等のポリアミンとエピクロルヒドリンの反応により得られるグリシジルアミン型エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエンとフェノ−ル類の共縮合樹脂のエポキシ化物;ナフタレン環を有するエポキシ樹脂;フェノール類及びナフトール類からなる群より選ばれる少なくとも1種とジメトキシパラキシレン又はビス(メトキシメチル)ビフェニルとから合成されるフェノール・アラルキル樹脂、ナフトール・アラルキル樹脂等のアラルキル型フェノール樹脂のエポキシ化物;トリメチロールプロパン型エポキシ樹脂;テルペン変性エポキシ樹脂;オレフィン結合を過酢酸等の過酸で酸化して得られる線状脂肪族エポキシ樹脂;脂環族エポキシ樹脂;等が挙げられる。これらは1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なかでも前記(A)エポキシ樹脂は、流動性と硬化性の両立の観点からはアルキル置換、芳香環置換又は非置換のビフェノールのジグリシジルエーテルであるビフェニル型エポキシ樹脂を含有していることが好ましく、硬化性の観点からはノボラック型エポキシ樹脂を含有していることが好ましく、低吸湿性の観点からはジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂を含有していることが好ましく、耐熱性及び低反り性の観点からはナフタレン型エポキシ樹脂及びトリフェニルメタン型エポキシ樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有していることが好ましく、流動性と難燃性の両立の観点からはアルキル置換、芳香環置換又は非置換のビスフェノールFのジグリシジルエーテルであるビスフェノールF型エポキシ樹脂を含有していることが好ましく、流動性とリフロー性の両立の観点からはアルキル置換、芳香環置換又は非置換のチオジフェノールのジグリシジルエーテルであるチオジフェノール型エポキシ樹脂を含有していることが好ましく、硬化性と難燃性の両立の観点からはアルキル置換、芳香環置換又は非置換のフェノールとジメトキシパラキシレン又はビス(メトキシメチル)ビフェニルから合成されるフェノール・アラルキル樹脂のエポキシ化物を含有していることが好ましく、保存安定性と難燃性の両立の観点からはアルキル置換、芳香環置換又は非置換のナフトール類とジメトキシパラキシレンから合成されるナフトール・アラルキル樹脂のエポキシ化物を含有していることが好ましい。
ビフェニル型エポキシ樹脂としては、下記一般式(II)で示されるエポキシ樹脂等が挙げられる。
ここで、R〜Rはそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜10の置換若しくは非置換の1価の炭化水素基を示す。nは0〜3の整数を示す。
前記一般式(II)で示されるエポキシ樹脂は、ビフェノール化合物にエピクロルヒドリンを公知の方法で反応させることによって得られる。
前記一般式(II)中のR〜Rとしては、例えば、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、イソブチル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜10のアルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基等の炭素数1〜10のアルケニル基が挙げられ、なかでも水素原子又はメチル基が好ましい。
前記ビフェニル型エポキシ樹脂としては、例えば、4,4’‐ビス(2,3‐エポキシプロポキシ)ビフェニル又は4,4’‐ビス(2,3‐エポキシプロポキシ)‐3,3’,5,5’‐テトラメチルビフェニルを主成分とするエポキシ樹脂、エピクロルヒドリンと4,4’‐ビフェノール又は4,4’‐(3,3’,5,5’‐テトラメチル)ビフェノールとを反応させて得られるエポキシ樹脂が挙げられる。なかでも4,4’‐ビス(2,3‐エポキシプロポキシ)‐3,3’,5,5’‐テトラメチルビフェニルを主成分とするエポキシ樹脂が好ましい。
前記ビフェニル型エポキシ樹脂としては市販品として三菱化学株式会社製商品名YX−4000、YL−6121Hとして入手可能である。
前記ビフェニル型エポキシ樹脂の含有率は、その性能を発揮するためにエポキシ樹脂全質量中20質量%以上とすることが好ましく、30質量%以上がより好ましく、50質量%以上がさらに好ましい。
チオジフェノール型エポキシ樹脂としては、下記一般式(III)で示されるエポキシ樹脂等が挙げられる。
ここで、R〜Rはそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜10の置換若しくは非置換の1価の炭化水素基を示す。nは0〜3の整数を示す。
前記一般式(III)で示されるエポキシ樹脂はチオジフェノール化合物にエピクロルヒドリンを公知の方法で反応させることによって得られる。
前記一般式(III)中のR〜Rとしては、例えば、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、イソブチル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜10のアルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基等の炭素数1〜10のアルケニル基が挙げられ、なかでも水素原子、メチル基又はtert−ブチル基が好ましい。
前記チオジフェノール型エポキシ樹脂としては、例えば、4,4’‐ジヒドロキシジフェニルスルフィドのジグリシジルエーテルを主成分とするエポキシ樹脂、2,2’,5,5’‐テトラメチル‐4,4’‐ジヒドロキシジフェニルスルフィドのジグリシジルエーテルを主成分とするエポキシ樹脂、2,2’‐ジメチル‐4,4’‐ジヒドロキシ‐5,5’‐ジ‐tert‐ブチルジフェニルスルフィドのジグリシジルエーテルを主成分とするエポキシ樹脂が挙げられる。なかでも2,2’‐ジメチル‐4,4’‐ジヒドロキシ‐5,5’‐ジ‐tert‐ブチルジフェニルスルフィドのジグリシジルエーテルを主成分とするエポキシ樹脂を主成分とするエポキシ樹脂が好ましい。
前記チオジフェノール型エポキシ樹脂としては市販品として新日鐵化学株式会社製商品名YSLV‐120TEとして入手可能である。
前記チオジフェノール型エポキシ樹脂の含有率は、その性能を発揮するためにエポキシ樹脂全質量中20質量%以上とすることが好ましく、30質量%以上がより好ましく、50質量%以上がさらに好ましい。
ビスフェノールF型エポキシ樹脂としては、下記一般式(IV)で示されるエポキシ樹脂等が挙げられる。
ここで、R〜Rはそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜10の置換若しくは非置換の1価の炭化水素基を示す。nは0〜3の整数を示す。
前記一般式(IV)で示されるエポキシ樹脂は、ビスフェノールF化合物にエピクロルヒドリンを公知の方法で反応させることによって得られる。
前記一般式(IV)中のR〜Rとしては、例えば、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、イソブチル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜10のアルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基等の炭素数1〜10のアルケニル基が挙げられ、なかでも水素原子又はメチル基が好ましい。
前記ビスフェノールF型エポキシ樹脂としては、例えば、4,4’‐メチレンビス(2,6‐ジメチルフェノール)のジグリシジルエーテルを主成分とするエポキシ樹脂、4,4’‐メチレンビス(2,3,6‐トリメチルフェノール)のジグリシジルエーテルを主成分とするエポキシ樹脂、4,4’‐メチレンビスフェノールのジグリシジルエーテルを主成分とするエポキシ樹脂が挙げられる。なかでも4,4’‐メチレンビス(2,6‐ジメチルフェノール)のジグリシジルエーテルを主成分とするエポキシ樹脂が好ましい。
前記ビスフェノールF型エポキシ樹脂としては市販品として新日鐵化学株式会社製商品名YSLV‐80XYとして入手可能である。
前記ビスフェノールF型エポキシ樹脂の含有率は、その性能を発揮するためにエポキシ樹脂全質量中20質量%以上とすることが好ましく、30質量%以上がより好ましく、50質量%以上がさらに好ましい。
ノボラック型エポキシ樹脂としては、下記一般式(V)で示されるエポキシ樹脂等が挙げられる。
ここで、Rはそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜10の1価の置換基を示す。nは0〜10の整数を示す。前記一般式(V)で示されるエポキシ樹脂は、ノボラック型フェノール樹脂にエピクロルヒドリンを反応させることによって容易に得られる。
Rで表される1価の置換基としては、炭素数1〜10の置換又は非置換の1価の炭化水素基、及び炭素数1〜10の置換又は非置換の1価のアルコキシ基が挙げられる。なかでも、上記一般式(IV)中のRとしては、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、イソブチル基等の炭素数1〜10のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基が好ましく、水素原子又はメチル基がより好ましい。nは0〜3の整数が好ましい。
前記ノボラック型エポキシ樹脂のなかでも、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。
前記ノボラック型エポキシ樹脂としては、住友化学工業株式会社製商品名ESCN−190が市販品として入手可能である。
前記ノボラック型エポキシ樹脂を使用する場合、その含有率は、その性能を発揮するためにエポキシ樹脂全質量中20質量%以上とすることが好ましく、30質量%以上がより好ましい。
ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂としては、下記一般式(VI)で示されるエポキシ樹脂等が挙げられる。
ここで、Rはそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜10の置換若しくは非置換の1価の炭化水素基を示す。Rはそれぞれ独立に、炭素数1〜10の置換若しくは非置換の1価の炭化水素基を示す。nは0〜10の整数を示し、mは0〜6の整数を示す。
前記一般式(VI)中のRとしては、例えば、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基等のアルケニル基、ハロゲン化アルキル基、アミノ基置換アルキル基、メルカプト基置換アルキル基などの炭素数1〜10の置換又は非置換の1価の炭化水素基が挙げられる。なかでもメチル基、エチル基等のアルキル基及び水素原子が好ましく、メチル基及び水素原子がより好ましい。Rとしては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基等のアルケニル基、ハロゲン化アルキル基、アミノ基置換アルキル基、メルカプト基置換アルキル基などの炭素数1〜10の置換又は非置換の1価の炭化水素基が挙げられる。なかでもmが0であることが好ましい。
前記ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂を使用する場合、その含有率は、その性能を発揮するためにエポキシ樹脂全質量中20質量%以上とすることが好ましく、30質量%以上がより好ましい。
ナフタレン型エポキシ樹脂としては、下記一般式(VII)で示されるエポキシ樹脂等が挙げられる。
ここで、R〜Rはそれぞれ独立に、置換若しくは非置換の炭素数1〜12の1価の炭化水素基を示す。pは1又は0を示し、m、nはそれぞれ0〜11の整数であって、(m+n)が1〜11の整数でかつ(m+p)が1〜12の整数となるよう選ばれる。iは0〜3の整数、jは0〜2の整数、kは0〜4の整数をそれぞれ示す。
〜Rにおける置換若しくは非置換の炭素数1〜12の1価の炭化水素基としては例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基等の鎖状アルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の環状アルキル基、ベンジル基、フェネチル基等のアリール基置換アルキル基、メトキシ基置換アルキル基、エトキシ基置換アルキル基、ブトキシ基置換アルキル基等のアルコキシ基置換アルキル基、アミノアルキル基、ジメチルアミノアルキル基、ジエチルアミノアルキル基等のアミノ基置換アルキル基、水酸基置換アルキル基、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基等の無置換アリール基、トリル基、ジメチルフェニル基、エチルフェニル基、ブチルフェニル基、tert−ブチルフェニル基、ジメチルナフチル基等のアルキル基置換アリール基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、ブトキシフェニル基、tert−ブトキシフェニル基、メトキシナフチル基等のアルコキシ基置換アリール基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のアミノ基置換アリール基、水酸基置換アリール基が挙げられる。なかでもメチル基が好ましく、i、j及びkが0であることもまた好ましい。
前記一般式(VII)で示されるエポキシ樹脂としては、m個の構成単位及びn個の構成単位をランダムに含むランダム共重合体、交互に含む交互共重合体、規則的に含む共重合体、ブロック状に含むブロック共重合体が挙げられる。これらのいずれか1種を単独で用いても、2種以上を組合せて用いてもよい。
前記ナフタレン型エポキシ樹脂としては、日本化薬株式会社製商品名NC−7300が市販品として入手可能である。
トリフェニルメタン型エポキシ樹脂としては、下記一般式(VIII)で示されるエポキシ樹脂等が挙げられる。
ここで、Rはそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜10の置換若しくは非置換の1価の炭化水素基を示す。nは1〜10の整数を示す。
前記トリフェニルメタン型エポキシ樹脂としては、特に制限はないが、サリチルアルデヒド型エポキシ樹脂が好ましい。
前記トリフェニルメタン型エポキシ樹脂としては、日本化薬株式会社製商品名EPPN−502Hが市販品として入手可能である。
これらナフタレン型エポキシ樹脂及びトリフェニルメタン型エポキシ樹脂はいずれか1種を単独で用いても両者を組合わせて用いてもよい。その含有率は、その性能を発揮するためにエポキシ樹脂全質量中、合わせて20質量%以上とすることが好ましく、30質量%以上がより好ましく、50質量%以上とすることがさらに好ましい。
フェノール・アラルキル樹脂のエポキシ化物としては、下記一般式(IX)又は(X)で示されるビフェニレン骨格含有フェノール・アラルキル樹脂のエポキシ化物等が挙げられる。
ここで、R〜Rはそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の置換若しくは非置換の1価の炭化水素基を示す。Rはそれぞれ独立に、炭素数1〜12の置換若しくは非置換の1価の炭化水素基を示す。iは0〜3の整数を示し、nは0〜10の整数を示す。
ここで、R〜Rはそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の置換若しくは非置換の1価の炭化水素基を示す。Rはそれぞれ独立に、炭素数1〜12の置換若しくは非置換の1価の炭化水素基を示す。iは0〜3の整数を示し、nは0〜10の整数を示す。
前記一般式(IX)で示されるエポキシ化物は、アルキル置換、芳香環置換又は非置換のフェノールとビス(メトキシメチル)ビフェニルから合成されるフェノール・アラルキル樹脂にエピクロルヒドリンを公知の方法で反応させることによって得られる。
前記一般式(IX)中のR〜Rにおける炭素数1〜12の置換若しくは非置換の1価の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基等の鎖状アルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の環状アルキル基、ベンジル基、フェネチル基等のアリール基置換アルキル基、メトキシ基置換アルキル基、エトキシ基置換アルキル基、ブトキシ基置換アルキル基等のアルコキシ基置換アルキル基、アミノアルキル基、ジメチルアミノアルキル基、ジエチルアミノアルキル基等のアミノ基置換アルキル基、水酸基置換アルキル基、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基等の無置換アリール基、トリル基、ジメチルフェニル基、エチルフェニル基、ブチルフェニル基、tert−ブチルフェニル基、ジメチルナフチル基等のアルキル基置換アリール基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、ブトキシフェニル基、tert−ブトキシフェニル基、メトキシナフチル基等のアルコキシ基置換アリール基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のアミノ基置換アリール基、水酸基置換アリール基が挙げられる。なかでもR〜Rは水素原子又はメチル基が好ましい。Rはメチル基が好ましく、iが0であることもまた好ましい。また前記一般式(IX)中のnとしては、平均で6以下がより好ましい。
前記一般式(IX)で示されるエポキシ化物としては、市販品として日本化薬株式会社製商品名NC‐3000Sとして入手可能である。
前記一般式(IX)で示されるエポキシ化物は、難燃性と耐はんだリフロー性、流動性の両立の観点から、前記一般式(II)で示されるビフェニル型エポキシ樹脂を含有していることが好ましく、なかでも前記一般式(IX)中のR〜Rが水素原子であり、前記一般式(II)中のR〜Rが水素原子でn=0であるビフェニル型エポキシ樹脂を含有していることがより好ましい。
前記一般式(IX)で示されるエポキシ化物に対する前記ビフェニル型エポキシ樹脂の配合比(II)/(IX)は、質量比で50/50〜5/95であることが好ましく、40/60〜10/90であることがより好ましく、30/70〜15/85であることがさらに好ましい。このような配合質量比を満足する化合物としては、日本化薬株式会社製商品名CER−3000L等が市販品として入手可能である。
前記一般式(X)で示されるエポキシ化物は、アルキル置換、芳香環置換又は非置換のフェノールとジメトキシパラキシレンから合成されるフェノール・アラルキル樹脂にエピクロルヒドリンを公知の方法で反応させることによって得られる。
前記一般式(X)中のR〜Rにおける炭素数1〜12の置換若しくは非置換の1価の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基等の鎖状アルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の環状アルキル基、ベンジル基、フェネチル基等のアリール基置換アルキル基、メトキシ基置換アルキル基、エトキシ基置換アルキル基、ブトキシ基置換アルキル基等のアルコキシ基置換アルキル基、アミノアルキル基、ジメチルアミノアルキル基、ジエチルアミノアルキル基等のアミノ基置換アルキル基、水酸基置換アルキル基、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基等の無置換アリール基、トリル基、ジメチルフェニル基、エチルフェニル基、ブチルフェニル基、tert−ブチルフェニル基、ジメチルナフチル基等のアルキル基置換アリール基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、ブトキシフェニル基、tert−ブトキシフェニル基、メトキシナフチル基等のアルコキシ基置換アリール基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のアミノ基置換アリール基、水酸基置換アリール基が挙げられる。なかでもR〜Rは水素原子又はメチル基が好ましい。またRはメチル基であることが好ましく、iが0であることまた好ましい。前記一般式(X)中のnとしては、平均で6以下がより好ましい。
前記一般式(X)で示されるエポキシ化物としては、市販品として日本化薬株式会社製商品名NC‐2000Lとして入手可能である。
ナフトール・アラルキル樹脂のエポキシ化物としては、下記一般式(XI)で示されるエポキシ樹脂等が挙げられる。

ここで、Rはそれぞれ独立に、炭素数1〜12の置換若しくは非置換の1価の炭化水素基を示す。iは0〜3の整数を示し、Xは芳香環を含む二価の有機基を示し、nは0〜10の整数を示す。
Xとしては、例えばフェニレン基、ビフェニレン基、ナフチレン基等のアリーレン基、トリレン基等のアルキル基置換アリーレン基、アルコキシル基置換アリーレン基、アラルキル基置換アリーレン基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基から得られる二価の基、キシリレン基等のアリーレン基を含む二価の基が挙げられる。なかでも、難燃性及び保存安定性の両立の観点からフェニレン基、ビフェニレン基が好ましい。
前記一般式(XI)で示されるエポキシ化物は、アルキル置換、芳香環置換又は非置換のナフトールとジメトキシパラキシレン又はビス(メトキシメチル)ビフェニルから合成されるナフトール・アラルキル樹脂にエピクロルヒドリンを公知の方法で反応させることによって得られる。
前記一般式(XI)中のRとしては例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基等の鎖状アルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の環状アルキル基、ベンジル基、フェネチル基等のアリール基置換アルキル基、メトキシ基置換アルキル基、エトキシ基置換アルキル基、ブトキシ基置換アルキル基等のアルコキシ基置換アルキル基、アミノアルキル基、ジメチルアミノアルキル基、ジエチルアミノアルキル基等のアミノ基置換アルキル基水酸基置換アルキル基、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基等の無置換アリール基、トリル基、ジメチルフェニル基、エチルフェニル基、ブチルフェニル基、tert−ブチルフェニル基、ジメチルナフチル基等のアルキル基置換アリール基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、ブトキシフェニル基、tert−ブトキシフェニル基、メトキシナフチル基等のアルコキシ基置換アリール基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のアミノ基置換アリール基、水酸基置換アリール基が挙げられる。なかでもメチル基が好ましく、iが0であることもまた好ましい。
前記ナフトール・アラルキル樹脂のエポキシ化物としては、例えば下記一般式(XII)又は(XIII)で示されるナフトール・アラルキル樹脂のエポキシ化物が挙げられる。nは0〜10の整数を示し、平均で6以下がより好ましい。
下記一般式(XII)で示されるエポキシ樹脂としては市販品として新日鐵化学株式会社製商品名ESN‐375が挙げられ、下記一般式(XIII)で示されるエポキシ樹脂としては市販品として新日鐵化学株式会社製商品名ESN‐175が挙げられる。
前記ナフトール・アラルキル樹脂のエポキシ化物の含有率は、その性能を発揮するためにエポキシ樹脂全質量中20質量%以上とすることが好ましく、30質量%以上がより好ましく、50質量%以上がさらに好ましい。
ここで、nは0〜10の整数を示す。
ここで、nは0〜10の整数を示す。
前記のビフェニル型エポキシ樹脂、チオジフェノール型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、フェノール・アラルキル樹脂のエポキシ化物及びナフトール・アラルキル樹脂のエポキシ化物は、いずれか1種を単独で用いても2種以上を組合わせて用いてもよい。2種以上を組み合わせて用いる場合の含有率は、エポキシ樹脂全質量中合わせて50質量%以上とすることが好ましく、60質量%以上がより好ましく、80質量%以上がさらに好ましい。
(B)硬化剤
前記エポキシ樹脂組成物は(B)硬化剤の少なくとも1種を含む。前記(B)硬化剤は、封止用エポキシ樹脂組成物に一般に使用されているものであれば特に制限はない。具体的には、フェノール、クレゾール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェニルフェノール、チオジフェノール、アミノフェノール等のフェノール類及びα−ナフトール、β−ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等のナフトール類からなる群より選ばれる少なくとも1種とホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド等のアルデヒド基を有する化合物とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるノボラック型フェノール樹脂;フェノール類及びナフトール類からなる群より選ばれる少なくとも1種とジメトキシパラキシレン又はビス(メトキシメチル)ビフェニルから合成されるフェノール・アラルキル樹脂;ナフトール・アラルキル樹脂等のアラルキル型フェノール樹脂;フェノール・ノボラック構造とフェノール・アラルキル構造がランダム、ブロック又は交互に繰り返された共重合型フェノール・アラルキル樹脂;パラキシリレン及びメタキシリレンからなる群より選ばれる少なくとも1種の変性フェノール樹脂、メラミン変性フェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂、シクロペンタジエン変性フェノール樹脂、多環芳香環変性フェノール樹脂などが挙げられる。これらは1種を単独で用いても2種以上を組合わせて用いてもよい。
なかでも、流動性、難燃性及び耐はんだリフロー性の観点からはフェノール・アラルキル樹脂、共重合型フェノール・アラルキル樹脂及びナフトール・アラルキル樹脂が好ましい。また、耐熱性、低膨張率及び低そり性の観点からはトリフェニルメタン型フェノール樹脂が好ましい。また、硬化性の観点からはノボラック型フェノール樹脂が好ましい。
前記(B)硬化剤は、上述のフェノール・アラルキル樹脂、共重合型フェノール・アラルキル樹脂、ナフトール・アラルキル樹脂、トリフェニルメタン型フェノール樹脂及びノボラック型フェノール樹脂から選ばれる少なくとも1種を含有していることが好ましい。
フェノール・アラルキル樹脂としては、下記一般式(XIV)で示される樹脂が挙げられる。

ここで、Rはそれぞれ独立に、炭素数1〜12の置換若しくは非置換の1価の炭化水素基を示す。iは0〜3の整数を示し、Xは芳香環を含む二価の有機基を示し、nは0〜10の整数を示す。
前記一般式(XIV)中のRとしては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基等の鎖状アルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の環状アルキル基、ベンジル基、フェネチル基等のアリール基置換アルキル基、メトキシ基置換アルキル基、エトキシ基置換アルキル基、ブトキシ基置換アルキル基等のアルコキシ基置換アルキル基、アミノアルキル基、ジメチルアミノアルキル基、ジエチルアミノアルキル基等のアミノ基置換アルキル基水酸基置換アルキル基、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基等の無置換アリール基、トリル基、ジメチルフェニル基、エチルフェニル基、ブチルフェニル基、tert−ブチルフェニル基、ジメチルナフチル基等のアルキル基置換アリール基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、ブトキシフェニル基、tert−ブトキシフェニル基、メトキシナフチル基等のアルコキシ基置換アリール基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のアミノ基置換アリール基、水酸基置換アリール基が挙げられる。なかでもメチル基が好ましく、iが0であることもまた好ましい。
また、Xは芳香環を含む基を示し、例えばフェニレン基、ビフェニレン基、ナフチレン基等のアリーレン基、トリレン基等のアルキル基置換アリーレン基、アルコキシル基置換アリーレン基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基から得られる二価の基、アラルキル基置換アリーレン基、キシリレン基等のアリーレン基を含む二価の基が挙げられる。なかでも、難燃性と耐はんだリフロー性の両立の観点からは置換又は非置換のビフェニレン基が好ましい。例えば下記一般式(XV)で示されるフェノール・アラルキル樹脂が挙げられる。難燃性、流動性と硬化性の両立の観点からは置換又は非置換のフェニレン基が好ましい。例えば下記一般式(XVI)で示されるフェノール・アラルキル樹脂が挙げられる。nは0〜10の整数を示し、平均で6以下がより好ましい。
ここで、nは0〜10の整数を示す。
ここで、nは0〜10の整数を示す。
前記一般式(XV)で示されるビフェニレン骨格含有フェノール・アラルキル樹脂としては、市販品として明和化成株式会社製商品名MEH‐7851が挙げられる。前記一般式(XVI)で示されるフェノール・アラルキル樹脂としては、市販品として三井化学株式会社製商品名XLCが挙げられる。
前記フェノール・アラルキル樹脂の含有率は、その性能を発揮するために硬化剤全質量中20質量%以上とすることが好ましく、30質量%以上がより好ましく、50質量%以上がさらに好ましい。
ナフトール・アラルキル樹脂としては、下記一般式(XVII)で示される樹脂が挙げられる。

ここで、Rはそれぞれ独立に、炭素数1〜12の置換若しくは非置換の1価の炭化水素基を示す。iは0〜3の整数を示し、Xは芳香環を含む二価の有機基を示し、nは0〜10の整数を示す。
前記一般式(XVII)中のRとしては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基等の鎖状アルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の環状アルキル基、ベンジル基、フェネチル基等のアリール基置換アルキル基、メトキシ基置換アルキル基、エトキシ基置換アルキル基、ブトキシ基置換アルキル基等のアルコキシ基置換アルキル基、アミノアルキル基、ジメチルアミノアルキル基、ジエチルアミノアルキル基等のアミノ基置換アルキル基水酸基置換アルキル基、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基等の無置換アリール基、トリル基、ジメチルフェニル基、エチルフェニル基、ブチルフェニル基、tert−ブチルフェニル基、ジメチルナフチル基等のアルキル基置換アリール基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、ブトキシフェニル基、tert−ブトキシフェニル基、メトキシナフチル基等のアルコキシ基置換アリール基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のアミノ基置換アリール基、水酸基置換アリール基が挙げられる。なかでもメチル基が好ましく、iが0であることもまた好ましい。
また、Xは芳香環を含む二価の有機基を示し、例えばフェニレン基、ビフェニレン基、ナフチレン基等のアリーレン基、トリレン基等のアルキル基置換アリーレン基、アルコキシル基置換アリーレン基、アラルキル基置換アリーレン基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基から得られる二価の基、キシリレン基等のアリーレン基を含む二価の基が挙げられる。なかでも、保存安定性と難燃性の観点からは置換又は非置換のフェニレン基及びビフェニレン基が好ましく、フェニレン基がより好ましい。例えば下記一般式(XVIII)及び(XIX)で示されるナフトール・アラルキル樹脂が挙げられる。nは0〜10の整数を示し、平均で6以下がより好ましい。
ここで、nは0〜10の整数を示す。
ここで、nは0〜10の整数を示す。
前記一般式(XVIII)で示されるナフトール・アラルキル樹脂としては、市販品として新日鐵化学株式会社製商品名SN‐475が挙げられる。前記一般式(XIX)で示されるナフトール・アラルキル樹脂としては、市販品として新日鐵化学株式会社製商品名SN‐170が挙げられる。
前記ナフトール・アラルキル樹脂の含有率は、その性能を発揮するために硬化剤全質量中20質量%以上とすることが好ましく、30質量%以上がより好ましく、50質量%以上がさらに好ましい。
前記一般式(XIV)で示されるフェノール・アラルキル樹脂、一般式(XVII)で示されるナフトール・アラルキル樹脂は、難燃性の観点からその一部又は全部がアセナフチレンと予備混合されていることが好ましい。前記アセナフチレンはアセナフテンを脱水素して得ることができるが、市販品を用いてもよい。前記アセナフチレンの代わりにアセナフチレンの重合物又はアセナフチレンと他の芳香族オレフィンとの重合物として用いることもできる。前記アセナフチレンの重合物又はアセナフチレンと他の芳香族オレフィンとの重合物を得る方法としては、ラジカル重合、カチオン重合、アニオン重合等が挙げられる。また、重合に際しては従来公知の触媒を用いることができるが、触媒を使用せずに熱だけで行うこともできる。この際、重合温度は80〜160℃が好ましく、90〜150℃がより好ましい。得られるアセナフチレンの重合物又はアセナフチレンと他の芳香族オレフィンとの重合物の軟化点は、60〜150℃が好ましく、70〜130℃がより好ましい。
前記アセナフチレンの重合物又はアセナフチレンと他の芳香族オレフィンとの重合物の軟化点は、60℃以上であれば成形時の染み出しにより成形性が低下することが抑えられる。150℃以下であれば樹脂との相溶性が良好に保たれる。前記他の芳香族オレフィンとしては、スチレン、α‐メチルスチレン、インデン、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、ビニルナフタレン、ビニルビフェニル又はそれらのアルキル置換体等が挙げられる。
また、前記他の芳香族オレフィン以外に、本発明の効果に支障の無い範囲で脂肪族オレフィンを併用することもできる。前記脂肪族オレフィンとしては、(メタ)アクリル酸及びそれらのエステル、無水マレイン酸、無水イタコン酸、フマル酸及びそれらのエステル等が挙げられる。前記脂肪族オレフィンの含有率は重合モノマー全質量中20質量%以下が好ましく、9質量%以下がより好ましい。
前記一般式(XIV)で示されるフェノール・アラルキル樹脂、一般式(XVII)で示されるナフトール・アラルキル樹脂(以下、「フェノール・アラルキル樹脂、ナフトール・アラルキル樹脂」と記す。)の一部又は全部と前記アセナフチレンとの予備混合の方法としては、前記フェノール・アラルキル樹脂、ナフトール・アラルキル樹脂及び前記アセナフチレンをそれぞれ微細に粉砕し固体状態のままミキサー等で混合する方法、両成分を溶解する溶媒に均一に溶解させた後、溶媒を除去する方法、硬化剤及びアセナフチレンのうち少なくとも一方の軟化点以上の温度で両者を溶融混合する方法等で行うことができるが、均一な混合物が得られて不純物の混入が少ない溶融混合法が好ましい。これらの方法により、予備混合物(アセナフチレン変性硬化剤)が製造される。
前記予備混合を溶融混合法により行う場合、加熱温度は前記フェノール・アラルキル樹脂、ナフトール・アラルキル樹脂及び前記アセナフチレンのうち少なくとも一方の軟化点以上であれば制限はない。100〜250℃が好ましく、120〜200℃がより好ましい。また、溶融混合は両者が均一に混合すれば制限はない。混合時間は1〜20時間が好ましく、2〜15時間がより好ましい。前記フェノール・アラルキル樹脂、ナフトール・アラルキル樹脂と前記アセナフチレンを予備混合する場合、混合中に前記アセナフチレンが重合もしくは前記フェノール・アラルキル樹脂、ナフトール・アラルキル樹脂と反応しても構わない。
トリフェニルメタン型フェノール樹脂としては、下記一般式(XX)で示されるフェノール樹脂等が挙げられる。
ここで、Rはそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜10の置換若しくは非置換の1価の炭化水素基を示す。nは0〜10の整数を示す。
前記一般式(XX)中のRとしては、例えば、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基等のアルケニル基、ハロゲン化アルキル基、アミノ基置換アルキル基、メルカプト基置換アルキル基などの炭素数1〜10の置換又は非置換の1価の炭化水素基が挙げられる。なかでもメチル基、エチル基等のアルキル基及び水素原子が好ましく、メチル基及び水素原子がより好ましい。
前記一般式(XX)で示されるフェノール樹脂としては、明和化成株式会社製商品名MEH−7500が市販品として入手可能である。
前記トリフェニルメタン型フェノール樹脂を用いる場合、その含有率はその性能を発揮するために硬化剤全質量中30質量%以上とすることが好ましく、50質量%以上がより好ましい。
ノボラック型フェノール樹脂としては、例えば下記一般式(XXI)で示されるフェノール樹脂等のノボラック型フェノール樹脂、クレゾールノボラック樹脂が挙げられる。なかでも下記一般式(XXI)で示されるノボラック型フェノール樹脂が好ましい。
ここで、Rはそれぞれ独立に、炭素数1〜10の置換若しくは非置換の1価の炭化水素基を示す。iは0〜3の整数を示し、nは0〜10の整数を示す。
前記一般式(XXI)中のRとしては、例えば、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基等のアルケニル基、ハロゲン化アルキル基、アミノ基置換アルキル基、メルカプト基置換アルキル基などの炭素数1〜10の置換又は非置換の1価の炭化水素基が挙げられる。なかでもRがメチル基、エチル基等のアルキル基であること又はiが0であることが好ましく、iが0であることがより好ましい。nの平均値が0〜8であることが好ましい。
前記一般式(XXI)で示されるノボラック型フェノール樹脂としては、明和化成株式会社製商品名H−4が市販品として入手可能である。
前記ノボラック型フェノール樹脂を用いる場合、その含有率はその性能を発揮するために硬化剤全質量中30質量%以上とすることが好ましく、50質量%以上がより好ましい。
共重合型フェノール・アラルキル樹脂としては、例えば下記一般式(XXII)で示されるフェノール樹脂が挙げられる。
ここで、Rはそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の置換若しくは非置換の1価の炭化水素基及び水酸基を示す。またXは芳香環を含む二価の基を示す。n及びmは0〜10の整数を示す。
前記一般式(XXII)中のRとしては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基等の鎖状アルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の環状アルキル基、ベンジル基、フェネチル基等のアリール基置換アルキル基、メトキシ基置換アルキル基、エトキシ基置換アルキル基、ブトキシ基置換アルキル基等のアルコキシ基置換アルキル基、アミノアルキル基、ジメチルアミノアルキル基、ジエチルアミノアルキル基等のアミノ基置換アルキル基水酸基置換アルキル基、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基等の無置換アリール基、トリル基、ジメチルフェニル基、エチルフェニル基、ブチルフェニル基、tert−ブチルフェニル基、ジメチルナフチル基等のアルキル基置換アリール基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、ブトキシフェニル基、tert−ブトキシフェニル基、メトキシナフチル基等のアルコキシ基置換アリール基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のアミノ基置換アリール基、水酸基置換アリール基が挙げられる。なかでも水素原子又はメチル基が好ましい。また、n及びmは0〜10の整数を示し、平均で6以下がより好ましい。
前記一般式(XXII)中のXとしては、例えばフェニレン基、ビフェニレン基、ナフチレン基等のアリーレン基、トリレン基等のアルキル基置換アリーレン基、アルコキシル基置換アリーレン基、アラルキル基置換アリーレン基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基から得られる二価の基、キシリレン基等のアリーレン基を含む二価の基が挙げられる。なかでも、保存安定性と難燃性の観点からは置換又は非置換のフェニレン基及びビフェニレン基が好ましい。
一般式(XXII)で示される化合物としては、住金エア・ウォーター・ケミカル株式会社製商品名HE−510等が市販品として入手可能である。
共重合型フェノール・アラルキル樹脂を用いる場合、その含有率はその性能を発揮するために硬化剤全質量中30質量%以上とすることが好ましく、50質量%以上がより好ましい。
前記のフェノール・アラルキル樹脂、ナフトール・アラルキル樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、トリフェニルメタン型フェノール樹脂、ノボラック型フェノール樹脂及び共重合型フェノール・アラルキル樹脂は、いずれか1種を単独で用いても2種以上を組合せて用いてもよいが、2種以上を組み合わせて用いる場合の含有率は、フェノール樹脂全質量中合わせて50質量%以上とすることが好ましく、60質量%以上がより好ましく、80質量%以上がさらに好ましい。
前記(A)エポキシ樹脂と前記(B)硬化剤との当量比、すなわち、前記(A)エポキシ樹脂中のエポキシ基数に対する前記(B)硬化剤中の水酸基数の比(前記(B)硬化剤中の水酸基数/前記(A)エポキシ樹脂中のエポキシ基数)は、特に制限はない。それぞれの未反応分を少なく抑えるために0.5〜2の範囲に設定されることが好ましく、0.6〜1.3がより好ましい。成形性、耐はんだリフロー性に優れる封止用エポキシ樹脂組成物を得るためには0.8〜1.2の範囲に設定されることがさらに好ましい。
(C)芳香環を2つ以上有する化合物
前記エポキシ樹脂組成物は、前記(A)エポキシ樹脂及び前記(B)硬化剤とともに、(C)芳香環を2つ以上有する化合物の少なくとも1種を含む。前記(C)芳香環を2つ以上有する化合物は、下記一般式(I−1)で示される化合物及び下記一般式(I−2)で示される化合物の少なくとも一方を含有する。これにより、流動性を低下させることなく、高温時における弾性率を低減するとともに、難燃性を向上することができる。
前記(C)芳香環を2つ以上有する化合物は、下記一般式(I−1)で示される化合物及び下記一般式(I−2)で示される化合物の少なくとも一方を含有する。
上記一般式(I−1)中、lは0以上の整数を示し、mは0以上の整数を示す。また、Rはそれぞれ独立に、炭素数1〜18の置換もしくは非置換の1価の炭化水素基を示す。Rを2以上有する場合、Rの2つ以上が結合して環状構造を形成してもよい。
上記一般式(I−2)中、lは0以上の整数を示し、nは1以上の整数を示す。また、Rはそれぞれ独立に、炭素数1〜18の置換もしくは非置換の1価の炭化水素基を示す。Rを2以上有する場合、Rの2つ以上が結合して環状構造を形成してもよい。
上記一般式(I−1)及び(I−2)のRとして記載した「炭素数1〜18の置換もしくは非置換の1価の炭化水素基」は、置換されても又は非置換であってもよい炭素数1〜18を有する1価の脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、及び芳香族炭化水素基を含むことが好ましい。
より具体的には、置換されても又は非置換であってもよい炭素数1〜18を有する1価の脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、アリル基、ビニル基等の脂肪族炭化水素基、及びそれら脂肪族炭化水素基をアルキル基、アルコキシ基、アリール基、水酸基、アミノ基、ハロゲン原子、メタクリルオキシ基、メルカプト基、イミノ基、ウレイド基、及びイソシアネート基等の置換基で置換したものが挙げられる。中でも、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、オクチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
置換されても又は非置換であってもよい炭素数1〜18を有する1価の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、及びシクロヘキセニル基等の脂環式炭化水素基、及びそれら脂環式炭化水素基をアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、水酸基、アミノ基、ハロゲン原子、メタクリルオキシ基、メルカプト基、イミノ基、ウレイド基、イソシアネート基等の置換基で置換したものが挙げられる。中でも、シクロペンチル基、シクロヘキシル基が好ましく、シクロヘキシル基がより好ましい。
置換されても又は非置換であってもよい炭素数1〜18を有する1価の芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、トリル基等のアリール基、メチルフェニル基、ジメチルフェニル基、エチルフェニル基、ブチルフェニル基、tert−ブチルフェニル基等のアルキル基置換アリール基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、ブトキシフェニル基、tert−ブトキシフェニル基等のアルコキシ基置換アリール基等の芳香族炭化水素基などが挙げられ、それらはさらにアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アミノ基、ハロゲン原子、メタクリルオキシ基、メルカプト基、イミノ基、ウレイド基、イソシアネート基等の置換基で置換したものであってもよい。中でも、フェニル基、トリル基、メトキシフェニル基が好ましく、フェニル基がより好ましい。
上記一般式(I−1)及び(I−2)のRとしては、特に限定されるものではない。置換もしくは非置換の基を有していてもよいアルキル基及びアリール基から選ばれる1価の炭化水素基であることが好ましい。中でも、メチル基、フェニル基であることがより好ましい。
上記一般式(I−1)及び(I−2)に記載した「(Rの)2つ以上が結合した環状構造を形成してもよい」とは、Rが互いに結合し、全体として2価以上の有機基となる場合が好ましい。
が芳香環と結合して環状構造を形成する場合、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン等のアルキレン基、エチレニル、プロピレニル、ブチレニル基等のアルケニル基、メチレンフェニレン基等のアラルキレン基、フェニレン、ナフチレン、アントラセニレン等のアリーレン基が挙げられる。中でも、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン等のアルキレン基が好ましく、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレンがより好ましい。
上記一般式(I−1)及び(I−2)における「l」は0以上の整数であれば特に制限されるものではなく、「m」は0以上の整数であれば特に制限されるものではなく、「n」は1以上の整数であれば特に制限されるものではない。lは、原料の入手しやすさの観点から、0〜2であることが好ましく、0〜1であることがより好ましく、0であることが更に好ましい。また、mは成形性、耐はんだリフロー性及び難燃性の両立を図るために、0〜2であることが好ましく、さらに流動性の観点から、0又は1であることがより好ましく、1であることが更に好ましい。nは成形性、耐はんだリフロー性及び難燃性の両立を図るために、2〜4であることが好ましく、さらに流動性の観点から、2又は3であることがより好ましく、さらに難燃性の観点から、3であることが更に好ましい。
上記一般式(I−1)及び(I−2)の具体的な化合物の例示としては、以下に限られるものではない。例えば、市販品として入手可能な化合物としては、ビフェニル、2−メチルビフェニル、3−メチルビフェニル、4−メチルビフェニル、4−エチルビフェニル、4−ビニルビフェニル、4−プロピルビフェニル、4−イソプロピルフェニル、4−ブチルビフェニル、4−へプチルビフェニル、2,2′−ジメチルビフェニル、3,3′−ジメチルビフェニル、4,4′−ジメチルビフェニル、4,4−ジ−イソプロピルジフェニル、3,4′−ジ−イソプロピルジフェニル、3,3′,4,4′−テトラメチルビフェニル、フルオレン、1−メチルフルオレン等の2つの芳香環を有する化合物、o−テルフェニル、m−テルフェニル、p−テルフェニル、1−フェニルナフタレン、2−フェニルナフタレン、ベンゾ(a)フルオレン、ベンゾ(b)フルオレン等の3つの芳香環を有する化合物、3,3′−ジフェニルジフェニル、p−クアテルフェニル、1,2,3−トリフェニルベンゼン、1,3,5−トリフェニルベンゼン、1,1′−ビナフチル、2,2′−ビナフチル、9−フェニルアントラセン等の4つの芳香環を有する化合物、m−キンクフェニル、p−キンクフェニル、1,2,3,4−テトラフェニルベンゼン、1,2,4,5−テトラフェニルベンゼン、9,10−ジフェニルアントラセン等の5つの芳香環を有する化合物、p−セキシフェニル等の6つの芳香環を有する化合物等が挙げられる。上記一般式(I−1)で示される化合物及び(I−2)で示される化合物は、工業製品又は試薬として購入可能な化合物を用いても、公知の方法で合成した化合物を用いても構わない。
前記(C)芳香環を2つ以上有する化合物の含有率は、所期の目的が達成可能な量ならば特に限定されるものではない。(A)エポキシ樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上30質量部以下が好ましく、0.3質量部以上25質量部以下がより好ましく、0.5質量部以上20質量部以下であることがさらに好ましい。前記(C)の含有率が0.1質量部以上となる場合、前記(C)芳香環を2つ以上有する化合物を含有することによる所期の効果が十分に発現される。一方、含有率が30質量部以下であれば、良好な成形性が得られる。
前記(C)芳香環を2つ以上有する化合物の使用方法は特に限定されるものではない。例えば、そのまま添加する方法、前記(A)エポキシ樹脂及び前記(B)硬化剤の少なくとも一部と予め無溶剤下で加熱して溶融混合させた混合物を用いる方法、前記(A)エポキシ樹脂及び前記(B)硬化剤の少なくとも一部と溶剤を加え混合させた混合物を用いる方法等が挙げられる。
前記(C)芳香環を2つ以上有する化合物は、上記一般式(I−1)で示される化合物及び上記一般式(I−2)で示される化合物の少なくとも一方であれば、特に制限されるものではない。前記(C)芳香環を2つ以上有する化合物として、上記一般式(I−1)で示される化合物を使用した場合には、優れた耐はんだリフロー性が得られる。上記一般式(I−2)で示される化合物を使用した場合には、成形性が良好となる。また、上記一般式(I−1)及び上記一般式(I−2)で示される化合物を併用した場合には、耐はんだリフロー性及び成形性を確保しつつ、優れた難燃性を実現することができる。
上記一般式(I−1)で示される化合物としては、所期の効果が十分に発現される観点から、m=1であるものが好ましい。また、上記一般式(I−2)で示される化合物としては、化合物の融点が良好に保たれ、流動性の低下が抑えられることから、n=2又はn=3であるものが好ましく、難燃性の観点から、n=3であるものがより好ましい。
前記(C)芳香環を2つ以上有する化合物として、上記一般式(I−1)で示される化合物及び上記一般式(I−2)で示される化合物を併用する場合、前記(C)芳香環を2つ以上有する化合物の全質量における上記一般式(I−1)で示される化合物の割合は、目的とする封止材としてのエポキシ樹脂組成物の特性に応じて適宜選択すればよい。上記一般式(I−1)で示される化合物の割合が増えると、耐はんだリフロー性が向上する傾向があり、上記一般式(I−2)で示される化合物の割合が増えると、良好な成形性が得られる傾向がある。
前記(C)芳香環を2つ以上有する化合物は、上記一般式(I−1)で示される化合物及び上記一般式(I−2)で示される化合物の少なくとも一方であれば特に制限されるものではない。下記一般式(I−3)で示される化合物であることが好ましい。
上記一般式(I−3)中、lは0以上の整数を示す。また、Rはそれぞれ独立に、炭素数1〜18の置換もしくは非置換の1価の炭化水素基を示す。Rの2つ以上が結合して環状構造を形成してもよい。
上記一般式(I−3)のRとして記載した「炭素数1〜18の置換もしくは非置換の基を有していてもよい1価の炭化水素基」は、置換されても又は非置換であってもよい炭素数1〜18を有する1価の脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、及び芳香族炭化水素基を含むことが好ましい。
より具体的には、置換されても又は非置換であってもよい炭素数1〜18を有する1価の脂肪族炭化水素基としては、前記Rとで説明したとおりである。
置換されても又は非置換であってもよい炭素数1〜18を有する1価の脂環式炭化水素基としては、前記Rとで説明したとおりである。
置換されても又は非置換であってもよい炭素数1〜18を有する1価の芳香族炭化水素基としては、前記Rとで説明したとおりである。
なお、上記一般式(I−3)のRとしては、特に限定されるものではないが、置換基を有していないアルキル基及びアリール基から選ばれる1価の炭化水素基であることが好ましい。中でも、原料の入手しやすさの観点から、フェニル基、p−トリル基、m−トリル基、o−トリル基、p−メトキシフェニル基、m−メトキシフェニル基、o−メトキシフェニル基等のアリール基;メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、オクチル基、シクロヘキシル基等の鎖状又は環状のアルキル基から選ばれる置換基がより好ましい。
上記一般式(I−3)に記載した「Rの2つ以上が結合した環状構造を形成してもよい」とは、Rが互いに結合し、全体として2価以上の有機基となる場合が好ましい。
が芳香環と結合して環状構造を形成する場合、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン等のアルキレン基、エチレニル、プロピレニル、ブチレニル基等のアルケニル基、メチレンフェニレン基等のアラルキレン基、フェニレン、ナフチレン、アントラセニレン等のアリーレン基が挙げられる。中でも、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン等のアルキレン基が好ましく、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレンがより好ましい。
上記一般式(I−3)における「l」は0以上の整数であれば特に制限されるものではない。lは0〜2であることが好ましく、0〜1であることがより好ましく、0であることが更に好ましい。
上記一般式(I−3)の具体的な化合物の例示としては、以下に限られるものではない。例えば、市販品として入手可能な化合物としては、1,2,3−トリフェニルベンゼン、1,3,5−トリフェニルベンゼン等の4つの芳香環を有する化合物が挙げられる。上記一般式(I−3)で示される化合物は、工業製品又は試薬として購入可能な化合物を用いても、公知の方法で合成した化合物を用いても構わない。
(D)無機充填剤
本発明によるエポキシ樹脂組成物には、吸湿性、線膨張係数低減、熱伝導性向上及び強度向上のために、前記(A)エポキシ樹脂、前記(B)硬化剤及び前記予備混合物に加え、必要に応じて(D)無機充填剤の少なくとも1種を配合してもよい。使用可能な無機充填剤は、一般に封止用成形材料に用いられるものであればよく、特に限定されるものではない。例えば、溶融シリカ、結晶シリカ、シリカゲル、多孔質シリカ、ガラス、ゼオライト、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、ケイ酸ジルコニウム、ケイ酸カルシウム、窒化珪素、窒化アルミ、窒化ホウ素、ベリリア、ジルコニア、ジルコン、フォステライト、ステアタイト、スピネル、ムライト、チタニア、タルク、クレイ、マイカ等の微粉未、又はこれらを球形化したビーズなどが挙げられる。なかでも、線膨張係数低減の観点からは溶融シリカが好ましい。流動性、線膨張係数低減の観点からは、結晶シリカ、溶融シリカを併用することが好ましく、溶融シリカを併用することがより好ましく、球状溶融シリカを用いることがさらに好ましい。これら無機充填剤の1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。さらに、難燃効果がある、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム及び複合金属水酸化物等の金属水酸化物系充填剤を併用してもよい。
前記(D)無機充填剤の含有率は、本発明の効果が得られれば特に制限はない。難燃性、成形性、吸湿性、線膨張係数低減及び強度向上の観点から、エポキシ樹脂組成物中70〜95質量%が好ましく、吸湿性、線膨張係数低減の観点から85〜95質量%がより好ましい。70質量%以上では、十分な難燃性及び耐はんだリフロー性を確保できる95質量%以下であれば、流動性が良好となる。
また、前記(D)無機充填剤の平均粒径は1μm〜50μmが好ましく、10μm〜30μmがより好ましい。1μm以上ではエポキシ樹脂組成物の粘度が良好となる。50μm以下であれば、樹脂成分と無機充墳剤との分離を抑えられ、硬化物が不均一になったり硬化物特性がばらついたり、狭い隙間への充填性が低下したりすることを防ぐことができる。
流動性の観点からは、前記(D)無機充填剤の粒子形状は角形より球形が好ましく、無機充填剤の粒度分布は広範囲に分布したものが好ましい。例えば、無機充填剤を75質量%以上配合する場合、その70質量%以上を球状粒子とし、0.1μm〜80μmという広範囲に分布したものが好ましい。このような無機充填剤は最密充填構造をとりやすいため含有率を増加させても材料の粘度上昇が少なく、流動性に優れたエポキシ樹脂組成物を得ることができる。
(E)硬化促進剤
本発明によるエポキシ樹脂組成物には、前記(A)エポキシ樹脂、前記(B)硬化剤及び前記予備混合物に加え、さらに必要に応じて前記(D)無機充填剤の他に、(E)硬化促進剤を配合してもよい。使用可能な硬化促進剤としては、例えば、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノネン−5、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7等のジアザビシクロアルケンなどのシクロアミジン化合物、その誘導体、それらのフェノールノボラック塩及びこれらの化合物に無水マレイン酸、1,4−ベンゾキノン、2,5−トルキノン、1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルベンゾキノン、2,6−ジメチルベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−5−メチル−1,4−ベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−1,4−ベンゾキノン、フェニル−1,4−ベンゾキノン等のキノン化合物、ジアゾフェニルメタンなどのπ結合をもつ化合物を付加してなる分子内分極を有する化合物、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等の三級アミン類及びこれらの誘導体、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール等のイミダゾール類、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート等のテトラ置換ホスホニウム・テトラ置換ボレート、2−エチル−4−メチルイミダゾール・テトラフェニルボレート、N−メチルモルホリン・テトラフェニルボレート等のテトラフェニルボロン塩、トリフェニルホスフィン、ジフェニル(p−トリル)ホスフィン、トリス(アルキルフェニル)ホスフィン、トリス(アルコキシフェニル)ホスフィン、トリス(アルキル・アルコキシフェニル)ホスフィン、トリス(ジアルキルフェニル)ホスフィン、トリス(トリアルキルフェニル)ホスフィン、トリス(テトラアルキルフェニル)ホスフィン、トリス(ジアルコキシフェニル)ホスフィン、トリス(トリアルコキシフェニル)ホスフィン、トリス(テトラアルコキシフェニル)ホスフィン、トリアルキルホスフィン、ジアルキルアリールホスフィン、アルキルジアリールホスフィン等の有機ホスフィン類、又はこれら有機ホスフィン類と有機ボロン類との錯体やこれら有機ホスフィン類と無水マレイン酸、1,4−ベンゾキノン、2,5−トルキノン、1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルベンゾキノン、2,6−ジメチルベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−5−メチル−1,4−ベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−1,4−ベンゾキノン、フェニル−1,4−ベンゾキノン等のキノン化合物、ジアゾフェニルメタンなどのπ結合をもつ化合物を付加してなる分子内分極を有する化合物、これら有機ホスフィン類と4−ブロモフェノール、3−ブロモフェノール、2−ブロモフェノール、4−クロロフェノール、3−クロロフェノール、2−クロロフェノール、4−ヨウ化フェノール、3−ヨウ化フェノール、2−ヨウ化フェノール、4−ブロモ−2−メチルフェノール、4−ブロモ−3−メチルフェノール、4−ブロモ−2,6−ジメチルフェノール、4−ブロモ−3,5−ジメチルフェノール、4−ブロモ−2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、4−クロロ−1−ナフトール、1−ブロモ−2−ナフトール、6−ブロモ−2−ナフトール、4−ブロモ−4’−ヒドロキシビフェニル等のハロゲン化フェノール化合物を反応させた後に、脱ハロゲン化水素して得られる分子内分極を有する化合物(特開2004−156036号公報記載)、などが挙げられる。これら硬化促進剤を併用する場合、なかでも、流動性の観点からは有機ホスフィン類とπ結合をもつ化合物を付加してなる分子内分極を有する化合物、有機ホスフィン類とハロゲン化フェノール化合物を反応させた後に、脱ハロゲン化水素して得られる分子内分極を有する化合物、硬化性の観点からは有機ホスフィン類とハロゲン化フェノール化合物を反応させた後に、脱ハロゲン化水素の工程を経て得られる分子内分極を有する化合物が好ましい。
(E)硬化促進剤の含有率は、硬化促進効果が達成されれば特に制限はない。エポキシ樹脂組成物の吸湿時の硬化性及び流動性における改善の観点からは、前記(A)エポキシ樹脂の合計100質量部に対し、(E)硬化促進剤を合計で好ましくは0.1質量部〜10質量部、より好ましくは1質量部〜7質量部配合する。硬化促進剤の含有率が0.1質量部以上であれば短時間で硬化させることができ、10質量部以下の場合は硬化速度が良好に保たれ、良好な成形品が得られる。
(各種添加剤)
本発明によるエポキシ樹脂組成物には、必要に応じてさらに公知の各種添加剤を含有してもよい。前記各種添加剤としては、特に制限されない。例えば、後述するカップリング剤、イオン交換体、難燃剤、離型剤、可とう剤、着色剤等が挙げられる。
(カップリング剤)
前記エポキシ樹脂組成物には、樹脂成分と無機充填剤との接着性を高めるために、必要に応じて、エポキシシラン、メルカプトシラン、アミノシラン、アルキルシラン、ウレイドシラン、ビニルシラン等の各種シラン系化合物、チタン系化合物、アルミニウムキレート類、アルミニウム/ジルコニウム系化合物等の公知のカップリング剤を添加することができる。
前記カップリング剤の含有率は、前記(D)無機充填剤100質量部に対して0.05〜5質量部であることが好ましく、0.1〜2.5質量部がより好ましい。0.05質量部以上であればフレームとの良好な接着性が得られ、5質量部以下の場合はパッケージの成形性が十分に確保できる。
前記カップリング剤としては、例えば、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、γ−アニリノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−[ビス(β−ヒドロキシエチル)]アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(β−アミノエチル)アミノプロピルジメトキシメチルシラン、N−(トリメトキシシリルプロピル)エチレンジアミン、N−(ジメトキシメチルシリルイソプロピル)エチレンジアミン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等のシラン系カップリング剤、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート等のチタネート系カップリング剤等が挙げられる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのなかでも、二級アミノ基を有するカップリング剤が流動性及びワイヤ流れの観点から好ましい。
(イオン交換体)
前記エポキシ樹脂組成物には、陰イオン交換体を必要に応じて配合することができる。特にエポキシ樹脂組成物を封止用成形材料として用いる場合には、封止される素子を備える電子部品装置の耐湿性及び高温放置特性を向上させる観点から、陰イオン交換体を配合することが好ましい。本発明において用いられる陰イオン交換体としては特に制限はなく、従来公知のものを用いることができる。例えば、ハイドロタルサイト類や、マグネシウム、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、ビスマスから選ばれる元素の含水酸化物等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。中でも、下記一般式(XIX)で示されるハイドロタルサイトが好ましい。
上式(XIX)中、0<X≦0.5、mは正の数を表す。
前記陰イオン交換体の含有率は、ハロゲンイオンなどの陰イオンを捕捉できる十分量であれば特に制限はないが、前記(A)エポキシ樹脂100質量部に対して0.1〜30質量部の範囲が好ましく、1〜5質量部がより好ましい。
(難燃剤)
前記エポキシ樹脂組成物には、難燃性を付与するために必要に応じて難燃剤を配合することができる。前記難燃剤としては特に制限はなく、例えば、ハロゲン原子、アンチモン原子、窒素原子又はリン原子を含む公知の有機若しくは無機の化合物、金属水酸化物が挙げられる。これらの1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。難燃剤の含有率は、難燃効果が達成されれば特に制限はないが、前記(A)エポキシ樹脂100質量部に対して1質量部〜30質量部が好ましく、2質量部〜15質量部がより好ましい。
(離型剤)
前記エポキシ樹脂組成物には、成形時に金型との良好な離型性を持たせるため離型剤を配合してもよい。前記離型剤としては特に制限はなく、従来公知のものを用いることができる。例えば、カルナバワックス、モンタン酸、ステアリン酸等の高級脂肪酸、高級脂肪酸金属塩、モンタン酸エステル等のエステル系ワックス、酸化ポリエチレン、非酸化ポリエチレン等のポリオレフィン系ワックス等が挙げられる。これらの1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、高級脂肪酸、酸化型又は非酸化型のポリオレフィン系ワックスが好ましい。その含有率としては前記(A)エポキシ樹脂100質量部に対して0.01〜10質量部が好ましく、0.1〜5質量部がより好ましい。ポリオレフィン系ワックスの含有率が0.01質量部以上であれば離型性が良好であり、10質量部以上の場合は十分な接着性が得られる。高級脂肪酸としては、例えば市販品では株式会社セラリカNODA製のカルナバワックスが挙げられる。ポリオレフィン系ワックスとしては、例えば市販品ではヘキスト社製のH4、PE、PEDシリーズ等の数平均分子量が500〜10000程度の低分子量ポリエチレンなどが挙げられる。また、ポリオレフィン系ワックスに他の離型剤を併用する場合、その含有率は前記(A)エポキシ樹脂100質量部に対して0.1質量部〜10質量部が好ましく、0.5質量部〜3質量部がより好ましい。
(可とう剤)
前記エポキシ樹脂組成物には、シリコーンオイル、シリコーンゴム粉末等の可とう剤を必要に応じて併用することが可能である。併用可能な可とう剤としては、一般に使用されている公知の可とう剤であれば特に限定されるものではない。例えば、シリコーン系、スチレン系、オレフィン系、ウレタン系、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系等の熱可塑性エラストマー、NR(天然ゴム)、NBR(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンパウダー等のゴム粒子、メタクリル酸メチル−スチレン−ブタジエン共重合体(MBS)、メタクリル酸メチル−シリコーン共重合体、メタクリル酸メチル−アクリル酸ブチル共重合体等のコア−シェル構造を有するゴム粒子等が挙げられる。これら可とう剤の1種を単独で用いても2種以上を組み合わせてもよい。
(着色剤)
前記エポキシ樹脂組成物には、カーボンブラック、有機染料、有機顔料、酸化チタン、鉛丹、ベンガラ等の公知の着色剤をさらに配合しても良い。
(エポキシ樹脂組成物の調製)
前記エポキシ樹脂組成物は、各種成分を均一に分散混合できるのであれば、いかなる手法を用いても調製できる。一般的な手法としては、所定の配合量の成分をミキサー等によって十分混合した後、ミキシングロール、押出機等によって溶融混練した後、冷却、粉砕する方法を挙げることができる。より具体的には、例えば、上述した成分の所定量を均一に撹拌、混合し、予め70〜140℃に加熱してあるニーダー、ロール、エクストルーダー等で混練、冷却し、粉砕するなどの方法で得ることができる。エポキシ樹脂組成物は、パッケージの成形条件に合うような寸法及び質量でタブレット化すると取り扱いが容易である。
(電子部品装置)
本発明による電子部品装置は、前記エポキシ樹脂組成物によって封止した素子を備える。電子部品装置としては、例えば、リードフレーム、配線済みのテープキャリア、配線板、ガラス、シリコンウエハ等の支持部材に、半導体チップ、トランジスタ、ダイオード、サイリスタ等の能動素子、コンデンサ、抵抗体、コイル等の受動素子等の素子を搭載したものが挙げられ、それら素子部を前記エポキシ樹脂組成物で封止したものが挙げられる。より具体的には、例えば、リードフレーム上に半導体素子を固定し、ボンディングパッド等の素子の端子部とリード部をワイヤボンディングやバンプで接続した後、前記エポキシ樹脂組成物を用いてトランスファー成形等によって封止した、DIP(Dual Inline Package)、PLCC(Plastic Leaded Chip Carrier)、QFP(Quad Flat Package)、SOP(Small Outline Package)、SOJ(Small Outline J−lead package)、TSOP(Thin Small Outline Package)、TQFP(Thin Quad Flat Package)等の一般的な樹脂封止型IC、テープキャリアにバンプで接続した半導体チップを、前記エポキシ樹脂組成物で封止したTCP(Tape Carrier Package)、配線板やガラス上に形成した配線に、ワイヤボンディング、フリップチップボンディング、はんだ等で接続した半導体チップ、トランジスタ、ダイオード、サイリスタ等の能動素子及び/又はコンデンサ、抵抗体、コイル等の受動素子を、前記エポキシ樹脂組成物で封止したCOB(Chip On Board)モジュール、ハイブリッドIC、マルチチップモジュールが挙げられる。中でも前記エポキシ樹脂組成物は成形性、耐はんだリフロー性、及び難燃性に優れていることから、リードフレームに搭載された半導体素子を封止した高い信頼性を要求される用途に好適に使用することができる。また、プリント回路板においても前記エポキシ樹脂組成物を有効に使用することができる。
前記エポキシ樹脂組成物を用いて、電子部品装置を封止する方法としては、低圧トランスファー成形法が最も一般的ではあるが、インジェクション成形法、圧縮成形法等を用いてもよい。
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
〔エポキシ樹脂組成物の作製及び特性評価〕
(実施例1〜3、比較例1〜6)
(A)エポキシ樹脂
エポキシ樹脂1:エポキシ当量196、融点106℃のビフェニル型エポキシ樹脂(三菱化学株式会社製、商品名「YX−4000H」)
エポキシ樹脂2:エポキシ当量241、融点89℃のビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂とビフェニル型エポキシ樹脂との混合物(日本化薬株式会社製、商品名「CER−3000L」)
エポキシ樹脂3:エポキシ当量238、融点52℃のフェノール・アラルキル型エポキシ樹脂(日本化薬株式会社製、商品名「NC−2000L」)
(B)硬化剤
硬化剤1:水酸基当量176、軟化点70℃のフェノール・アラルキル樹脂(三井化学株式会社製、商品名「ミレックスXLC」)
(C)芳香環を2つ以上有する化合物
化合物1:1,3,5−トリフェニルベンゼン
化合物2:m−テルフェニル
(D)無機充填剤
溶融シリカ:平均粒径17.5μm、比表面積3.8m/gの球状溶融シリカ
(E)硬化促進剤
トリブチルホスフィンと1,4−ベンゾキノンとの付加反応物
(その他の各種添加剤)
可とう剤1:コアシェル型可とう剤(三菱レーヨン株式会社製、商品名「SRK200」)
難燃剤1:トリフェニルホスフィンオキサイド
難燃剤2:水酸化マグネシウム
カップリング剤:エポキシシラン(γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)
着色剤:カーボンブラック(三菱化学株式会社製、商品名「MA−100」)
離型剤:カルナバワックス(株式会社セラリカNODA製)
前記の成分をそれぞれ表1に示す組成で配合し、混練温度80℃、混練時間15分の条件でロール混練を行うことによって、それぞれ実施例1、比較例1〜4のエポキシ樹脂組成物を得た。尚、表1中の各組成は質量部で示した。また、表1中、空欄は無配合であることを表す。
次に、実施例1〜3及び比較例1〜6によって得たそれぞれのエポキシ樹脂組成物を、以下に示す各試験によって評価した。評価結果を表2に示す。なお、エポキシ樹脂組成物の成形は、トランスファー成形機を用い、金型温度180℃、成形圧力0.7kgf/mm(6.9MPa)、硬化時間90秒の条件で行った。また、後硬化は175℃で6時間行った。
(1)スパイラルフロー
エポキシ樹脂組成物を前記条件でEMMI−1−66に準じたスパイラルフロー測定用金型を用いて成型し、流動距離(cm)を求めた。
(2)熱時硬度
エポキシ樹脂組成物を前記条件で直径50mm×厚さ3mmの円板に成形し、成形後直ちにショアD型硬度計(株式会社上島製作所製HD−1120(タイプD))を用いて測定した。
(3)高温(260℃)弾性率
A&D社製テンシロンを用い、JIS−K−6911に準拠した3点支持型曲げ試験を260℃にて行い、曲げ弾性率を求めた。なお、測定は寸法70mm×10mm×3mmの試験片を用いた。
(4)耐はんだリフロー性
銅リードフレーム上に8mm×10mm×0.4mmのシリコーンチップを搭載した外形寸法20×14×2mmの80ピンフラットパッケージを、エポキシ樹脂組成物を用いて前記条件で成形、後硬化して作製し、85℃、60%RHの条件で168時間加湿した後、所定温度(230℃、240℃、250℃)、10秒の条件でリフロー処理を行い、パッケージ外部のクラックの有無を目視で、パッケージ内部の剥離発生の有無を超音波探傷装置(日立建機株式会社製HYE−FOCUS)でそれぞれ観察し、試験パッケージ数(10)に対するクラック及び剥離発生パッケージ数の総和で評価した。
(5)難燃性
厚さ1/8インチ(約3.2mm)の試験片を成形する金型を用いて、封止用エポキシ樹脂組成物を前記条件で成形して後硬化を行い、UL−94試験法に従って評価した。
本発明による(A)エポキシ樹脂と、(B)硬化剤と、(C)芳香環を2つ以上有する化合物とを含有する実施例1〜3は、成形性を低下することなく、耐はんだリフロー性及び難燃性が良好な結果を示している。これに対して、前記(C)を含有しない比較例1及び5は耐はんだリフロー性及び難燃性が劣っており、前記(C)を含有せず可とう剤を含有する比較例2及び6は実施例と比較すると成形性及び難燃性に劣っており、前記(C)を含有せず難燃剤を含有する比較例3及び4は実施例と比較すると成形性及び耐はんだリフロー性に劣っている。
よって、本発明による(A)エポキシ樹脂と、(B)硬化剤と、(C)芳香環を2つ以上有する化合物とを含有するエポキシ樹脂組成物は、成形性、耐はんだリフロー性、及び難燃性に優れたエポキシ樹脂組成物を与える。

Claims (8)

  1. (A)エポキシ樹脂と、(B)硬化剤と、(C)下記一般式(I−1)及び下記一般式(I−2)で示される芳香環を2つ以上有する化合物の少なくとも一方と、を含有するエポキシ樹脂組成物。

    (一般式(I−1)中、lは0以上の整数を示し、mは0以上の整数を示す。また、Rはそれぞれ独立に、炭素数1〜18の置換もしくは非置換の1価の炭化水素基を示す。Rの2つ以上が結合して環状構造を形成してもよい。)

    (一般式(I−2)中、lは0以上の整数を示し、nは1以上の整数を示す。また、Rはそれぞれ独立に、炭素数1〜18の置換もしくは非置換の1価の炭化水素基を示す。Rの2つ以上が結合して環状構造を形成してもよい。)
  2. 前記(C)芳香環を2つ以上有する化合物が下記一般式(I−3)で示される化合物である請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。

    (一般式(I−3)中、lは0以上の整数を示す。また、Rはそれぞれ独立に、炭素数1〜18の置換もしくは非置換の1価の炭化水素基を示す。Rの2つ以上が結合して環状構造を形成してもよい。)
  3. 前記(A)エポキシ樹脂100質量部に対して、(C)芳香環を2つ以上有する化合物を0.5〜20質量部含有する請求項1又は請求項2に記載のエポキシ樹脂組成物。
  4. さらに(D)無機充填剤を含有する請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  5. さらに(E)硬化促進剤を含有する請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  6. (A)エポキシ樹脂が、ビフェニル型エポキシ樹脂、チオジフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノール・アラルキル型エポキシ樹脂及びナフトール・アラルキル型エポキシ樹脂から選ばれる少なくとも1種を含有する請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  7. (B)硬化剤が、フェノール・アラルキル樹脂、ナフトール・アラルキル樹脂、トリフェニルメタン型フェノール樹脂、ノボラック型フェノール樹脂及び共重合型フェノール・アラルキル樹脂から選ばれる少なくとも1種を含有する請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物によって封止された素子を備える電子部品装置。
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