JP2013007288A - ダクト排気を利用した風力発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ダクトからの排気エネルギーを最大限利用して発電することができる風力発電装置を提供する。
【解決手段】ダクト本体11とダクト本体11の先端部内に隙間g1,g2をあけて挿入状態に設けられた筒体12,13とによりダクトの先端部が構成され、筒体12,13の下流に風車を備える発電機が設けられており、筒体12,13は、軸方向断面がエアロフォイル形状に形成されるとともに、その前縁部に続く前側外周面24,34は、後側に向けて漸次外径が大きくなるように形成され、後側外周面に、隙間g1、g2から前側外周面24,35に沿って半径方向外方に流出する空気を漸次半径方向内方に向けて案内する円弧面25,35が形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、空調設備等におけるダクトの排気口に付設して発電する風力発電装置に関する。
建築物の空調設備においては、室外から新鮮な空気を取り入れ、あるいは室内の汚れた空気を室外に排出することにより、室内を快適な温度や湿度に保つようにしている。この空調の用に供した空気は、室外に排出され、そのまま棄てられているのが殆どであるが、この排気の余剰エネルギーを有効利用することが考えられており、その方法の一つとして、風力発電が注目されている。
この風力発電は、運転中に二酸化炭素を殆ど排出しないので、環境へ与える負荷が小さく、石油代替エネルギーとして普及が期待されている一方で、自然風力を利用する場合は、天候により運転が不安定になり易い。
空調設備は一般に長時間連続運転され、一定の量の排気が継続されるので、これを風力発電に利用すれば、高い効率で安定した発電を継続することができる。
このような空調設備の排気エネルギーを利用した風力発電装置として、例えば特許文献1〜3に記載のものがある。
特許文献1記載の風力発電装置は、室内から外壁の排気口に向かうダクト内に風車を設け、ダクト内の空気の流れにより風車を回転させて発電機で発電する構成であり、ダクトの排気口の内側に風車が設けられている。
特許文献2記載の風力発電装置は、ダクトの排気口に枠状のブラケット等により風車を固定しており、排気口の外側に風車が設けられる。
特許文献3記載の風力発電装置は、ダクトの排気口の前方位置に、排気口と対向するように発電装置が設けられており、その発電装置には、円筒状のケースと、排気口に向けて拡径するコーン状のフードと、ケース内に設置された軸流ファンとが備えられている。ダクトに対して発電装置を機械的に不連続に設置することにより、空調設備の振動設計に影響を及ぼさないようにされている。
特開平7−239141号公報 特開2005−36780号公報 特開2007−239541号公報
いずれの特許文献記載の風力発電装置においても、ダクト内を流通する空気、あるいはダクトから吹き出す空気により風車を回転させており、排気のエネルギーを直接的に風車に伝達することができるが、排気エネルギーの利用効率をいかに向上させるかが課題である。この場合、特許文献3記載の風力発電装置のように、フードを設けることは有効であるが、さらなる利用効率の向上が求められる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、ダクトからの排気エネルギーを最大限利用して発電することができる風力発電装置の提供を目的とする。
風力エネルギーは、風車が風を受ける面積と風速の3乗に比例することが知られている。したがって、発電量を多くするには、風を受ける面積を大きくし、より大きい風速で風車を回転させればよい。ダクトにおいては、ダクトの直径や吹き出す風の速度を大きくすることが有効であるが、空調設備等のダクトの直径や風速は、設置場所で必要とされる空調の容量などにより設定されるものであるから、そのダクトに付設する以上、その設定された直径や風速において発電することが求められ、発電量の増大を目的として空調設備全体の容量を増大させることはできない。
また、ダクト内を流通する空気は、その軸心上は大きい速度で流れるが、ダクトの内周面付近は速度が低下するという特性があり、軸心から離れた位置に存在する風車の羽根への供給には効率的でない。
このように、ダクト自体の風速や直径が制限され、かつダクトの内周面付近で速度低下する状況の下、ダクトからの風を極力大きい速度でかつ大きな面積で風車に供給するために、本発明者は、ダクト内を流れる空気だけでなく、ダクトの周囲の空気を利用することを考えた。そして、ダクトの周囲にある空気をダクトからの空気に巻き込ませることが発電量の増大に有効であるとの知見の下、以下の解決手段とした。
すなわち、本発明のダクト排気を利用した風力発電装置は、ダクト本体と該ダクト本体の先端部内に隙間をあけて挿入状態に設けられた筒体とによりダクトの先端部が構成され、前記筒体の下流に風車を備える発電機が設けられており、前記筒体は、軸方向断面がエアロフォイル形状に形成されるとともに、その前縁部に続く前側外周面は、後側に向けて漸次外径が大きくなるように形成され、後側外周面に、前記隙間から前記前側外周面に沿って半径方向外方に流出する空気を漸次半径方向内方に向けて案内する円弧面が形成されていることを特徴とする。
ダクト本体内を流れる空気は、その中心部の大部分は筒体内を経由して下流に流れるが、内周面付近の空気は、ダクト本体の先端部と筒体との隙間からダクトの外側に流出する。この隙間から出た空気は、筒体の断面がエアロフォイル形状に形成されていることから、筒体の前側外周面に沿って半径方向外方に流れた後、後側外周面に形成されている円弧面により、筒体外周面から剥離することなく漸次半径方向内方に向けて案内される。その際に、その空気の流れに筒体の周辺の空気が巻き込まれ、これにより、ダクト本体の直径よりも大きい空気の束となって流れ、下流に設けられている風車は広い面積で風を受けることになる。この場合、エアロフォイル形状の筒体の外周面は抵抗が小さいため、流速の低下が小さく、大きい風速で風車に到達することができる。したがって、風車の受ける風の面積が大きく、かつ風速も大きいので、大きな風力エネルギーにより発電することができる。
本発明のダクト排気を利用した風力発電装置において、前記筒体と前記風車との間に、最大外径が前記筒体の先端開口よりも小さく下流方向に向けて漸次拡径するエアロフォイル形状の外周面を有するコーンが前記筒体の軸心に沿って配置されているとよい。
筒体を通過する風は、筒体の軸心上で最も風速が大きくなるが、この軸心上に配置されているコーンは、軸心から周辺に向けて風の流れを変えることになる。前述した筒体による周辺の空気の巻き込み作用とこのコーンによる軸心から周辺への流れの変化との相乗作用により、筒体の軸心から所定の半径領域において風量及び風速が最も大きくなり、軸心から離れた位置に存在する風車の羽根に効率的に風を供給することができる。
本発明のダクト排気を利用した風力発電装置において、前記筒体は、軸方向に直列に連結された複数の筒体が備えられており、これら筒体はいずれも軸方向断面がエアロフォイル形状に形成され、上流側の筒体の後縁部に下流側の筒体の前縁部が隙間をあけて挿入状態に配置されているとよい。
複数の筒体により外気の巻き込みを徐々に増大させ、より広い面積で大きい風速の風を風車に供給することができる。
本発明のダクト排気を利用した風力発電装置において、前記ダクト本体の先端部に、その壁を貫通する複数の空気取り入れ口が形成されているとよい。
この場合、前記空気取り入れ口は、前記ダクト本体の外周側開口に対して内周側開口を下流側に配置するように、前記ダクト本体の軸方向に対して傾斜して設けられ、かつ、前記外周側開口の直径よりも前記内周側開口の直径が小さく形成されているとよい。
筒体による空気の巻き込みよりも早い段階で空気取り入れ口からダクト本体内に外気を導入して、より風速を大きくすることができる。その空気取り入れ口を傾斜させ、内周側直径を小さく形成することにより、増速効果をより大きくすることができる。
本発明のダクト排気を利用した風力発電装置において、前記筒体の外周面に乱流防止のための整流器が設けられているとよい。
筒体の前縁部側では空気はエアロフォイル形状の外周面に沿って円滑に流れるが、後縁部側では乱流により外周面から剥離し易いため、整流器により乱流の発生を防止することにより、外周面に沿う円滑な流れにすることができる。整流器としては、筒体の周方向に沿うスリット又はスロット、突起状の段部等を採用することができる。
また、同様に、前記コーンの外周面に乱流防止のための整流器が設けられているとよい。
本発明のダクト排気を利用した風力発電装置において、前記風車は、ダクトの軸方向に沿う回転軸を有しているとよい。
筒体の軸心から所定の半径領域において多くの風量及び風速が得られるので、水平軸の風車の羽根に効率的に風を供給することができる。
本発明のダクト排気を利用した風力発電装置によれば、ダクト本体と筒体との隙間から流出した空気が筒体の外周面に沿って流れる際にダクトの周囲にある空気を巻き込んで風車に供給するとともに、エアロフォイル形状の筒体の外周面により流速が高められるので、限られたダクトの直径よりも大きい束の空気の流れでかつ風速も大きくすることができ、これにより、排気エネルギーの利用効率が高められ、大きな風力エネルギーによって発電量を増大させることができる。
本発明に係る風力発電装置の一実施形態を示すダクト先端部の縦断面図である。 図1のダクト先端部のうち、第1の筒体を主体にした拡大断面図である。 図2に対して、第2の筒体を主体にした拡大断面図である。 図1のダクト本体の周壁の断面図である。 一実施形態の風力発電装置の全体を模式的に示す平面図である。 図5のダクト先端部付近の右側面図である。
以下、本発明に係るダクト排気を利用した風力発電装置の一実施形態を図面を参照しながら説明する。
本実施形態の風力発電装置1は、図5及び図6に全体を模式化して示したように、吸引側ダクト2と排気側ダクト3との間がブロワ4によって接続され、各種施設の室内と室外とを連絡して、室内の空気をブロワ4によって吸引して室外に排出するようになっており、その排気側ダクト3の排気口5の前方に風車6を備えた発電機7が設けられている。この排気側ダクト3の排気口5は、施設の屋上や壁等に室外に向けて設けられ、また、図6に示す例では排気側ダクト3は排気口5に至る部分が湾曲部8に形成されている。
また、図1から図3に示すように、排気側ダクト(以下、単にダクトという)3は、ダクト本体11とダクト本体11の先端部に隙間をあけて挿入状態に設けられた特殊形状の筒体12,13とにより構成されるとともに、その筒体12,13により排気口5が形成されており、後述するように、筒体12,13によりダクト3内を流通する空気に外気を巻き込んで風車6に供給する構成とされている。また、ダクト本体11には、図4に示すように、その周壁を貫通する空気取り入れ口14が複数形成され、一方、排気口5の付近には、下流方向に向けて漸次拡径するコーン15が筒体12,13の軸心に沿って配置されている。
図示例では、筒体12,13は第1の筒体12と第2の筒体13との二つの筒体を直列に接続した構成とされている。
第1の筒体12は、図2に示すように、その軸方向断面がエアロフォイル形状に形成され、その前縁部21が肉厚に形成され、後縁部22に向かうにしたがって徐々に厚みが薄くなるように形成されるとともに、内周面が凹面状に形成され、外周面が外方に凸となる曲面に形成されている。第1の筒体12の全体としては、前縁部21から後縁部22に向けて外径及び内径が漸次大きくなるように、その翼弦23が軸方向に対して所定の傾斜角度θ1で傾斜している。また、その前縁部21の直径D1は、ダクト本体11の先端部の内径D2よりも小さく形成され、ダクト本体11の先端部内に前縁部21が挿入された状態に固定され、ダクト本体11との間に隙間g1が周方向に沿って形成されている。
この第1の筒体12の前縁部21に続く前側外周面24は小さな曲率半径R1により外側に向けて凸となる曲面に形成され、この前側外周面24から後縁部22に至る広い範囲の後側外周面25は前縁部21に比べて大きい曲率半径R2の緩やかな円弧面に形成され、その円弧面(後側外周面)25の最大外径D3はダクト本体11の内径D2よりも大きく形成されており、後縁部22における後側外周面25の円弧面の接線S1の方向は半径方向内方に向けて傾斜している。また、第1の筒体11の前縁部21に続く前側内周面26は、外側に向けて凸となる小さい曲率半径R3の曲面に形成されており、後縁部22に至る比較的広い範囲の後側内周面27は大きい曲率半径R4の緩やかな凹面状の円弧面に形成されている。
一方、第2の筒体13は、図3に示すように、第1の筒体12と同様に、その軸方向断面がエアロフォイル形状に形成されているが、第1の筒体12よりも薄肉に形成されている。また、第2の筒体13の全体としては、前縁部31から後縁部32に向けて漸次外径及び内径が大きくなるように、翼弦33が軸方向に対して所定の傾斜角度θ2で傾斜している。この第2の筒体13の前縁部31の直径D4は、第1の筒体12の後縁部22の直径D5よりも小さく形成されており、第1の筒体12の後縁部22内に第2の筒体13の前縁部31が挿入された状態に固定され、第1の筒体12との間に隙間g2が周方向に沿って形成されている。
なお、これら両筒体12,13及びダクト本体11の間は半径方向に沿う薄肉のリブ(図示略)によって連結状態とされている。
また、第2の筒体13の前縁部31に続く前側外周面34は小さな曲率半径R5の円弧面に形成され、後縁部に至る広い範囲の後側外周面35は、前側外周面34より大きい曲率半径R6の緩やかな円弧面に形成され、その後縁部32における外周面35の接線S2の方向は、ほぼダクト本体11の軸方向あるいは若干半径方向内方に向けられている。また、第2の筒体13の前縁部31に続く前側内周面36は、外側に向けて凸となる小さい曲率半径R7の曲面に形成され、後縁部32に至る広い範囲の後側内周面37は内側に凹となる大きい曲率半径R8の緩やかな円弧面に形成されている。
そして、この第2の筒体13の後縁部32がダクト3としての排気口5を形成しており、この排気口5は、ダクト本体11の先端部の内径D2よりも小さい直径(内径)D6に形成されているが、必ずしもD2>D6の関係でなくとも、ダクト本体11の先端部の内径D2と同じか、それより若干大きい直径に形成されていてもよい。
また、この排気口5のわずか下流位置にはコーン15が筒体12,13の軸心Cに沿って設けられている。このコーン15は、その外周面がエアロフォイル形状に形成されており、その先端を上流方向に向け、下流方向に向かうにしたがって漸次拡径するように配置されている。その最大外径D7は、第2の筒体13の後縁部32の直径、つまり排気口5の内径D6よりも小さく形成されている。したがって、第2の筒体13の後縁部32とコーン15との間に形成されるリング状の空間が実質的な排気口5とされる。このコーン15も半径方向に沿う薄肉のリブ(図示略)により第2の筒体13に固定されている。
また、各筒体12,13及びコーン15のそれぞれの外周面には、乱流防止のための整流器41,42,43が設けられている。これら整流器41,42,43は、筒体12,13あるいはコーン15の上流側の先端からエアロフォイル形状の全体長さの1/3程度の長さ付近の領域に形成され、周方向に沿うスリット又はスロット、突起状の段部等により構成される。
また、ダクト本体11の先端部には、図4から図6に示すように、多数の空気取り入れ口14が貫通状態に設けられている。これら空気取り入れ口14は、その貫通方向がダクト本体11の軸心C上に向けられるとともに、このダクト本体11の軸心Cに対して所定の傾斜角度θ3で傾斜している。また、ダクト本体11の外周面における開口14aよりも内周面における開口14bの方が内径が小さく形成され、ダクト本体11の外周面から内周面にかけて漸次内径を小さくしたテーパ状に形成されている。
風車6は、本実施形態では、水平軸型の風車が用いられ、ダクト3の排気口5の軸心上に回転軸45が配置されている。その羽根46は、例えば周方向に等間隔で12枚設けられており、その最大径D8はダクト本体11の内径D2よりも大きく、例えばダクト本体11の内径D2の125%の大きさに設定されている。ダクト本体11の内径D2が450mmの場合、560mm程度の最大径D8に設定される。この風車6は、ダクト3の排気口5から例えばダクト本体11の内径D2が450mmの場合、1.5m離れた位置に設置される。発電機7は、回転軸45の下端部に接続される。
このように構成した風力発電装置1において、ダクト本体11内では、その先端部においてダクト本体11の壁を貫通する空気取り入れ口14から外気が流入する。通常、ダクトの内周面は摩擦抵抗により流速が低下するが、本実施形態では、空気取り入れ口14から流入した空気によりダクト本体11の内周面付近の摩擦抵抗は小さく、流速の低下が抑制される。この場合、各空気取り入れ口14はダクト本体11の軸心Cの方向に対して傾斜し、内周側開口14bが外周側開口14aより小さく形成されているので、流速低下の抑制効果をより大きくすることができる。
そして、ダクト本体11の先端部を通る空気の流れは、二つの筒体12,13の内側を通過する流れと、ダクト本体11と第1の筒体12との隙間g1を通ってダクト3の外に流出する流れと、第1の筒体12と第2の筒体13との隙間g2を通ってダクト3の外に流出する流れとの三つに分かれて流れる。
ダクト本体11の内周部付近を除き、中心部では、大きな流速により軸心方向に沿って空気が流れ、二つの筒体12,13内を通って排気口5から排出される。ダクト本体11の内周部付近の流れは、ダクト本体11の先端部内に第1の筒体12の前縁部21が挿入されていることから、この第1の筒体11の外周面に沿って隙間g1から外部に流出する。この隙間g1から流出した空気は、第1の筒体12の前縁部21に続く外向き凸曲面状の前側外周面24に沿って流れた後、後縁部22に至る大きい曲率半径R2の緩やかな円弧面(後側外周面)25に沿って流れ、その後縁部22から円弧面25の接線S1である半径方向内方に向けて流れ、この第1の筒体12に連なる第2の筒体13の外周面に向かう。
この場合、第1の筒体12は翼弦23が所定の傾斜角度θ1で傾斜した状態でダクト本体11に挿入されているので、隙間g1の入り口(リング状空間の半径方向の幅)が広く、出口が狭くなり、これにより流速が高められた状態で流れる。また、両筒体12,13ともエアロフォイル形状に形成されていることから、その外周面に沿って流れる空気の速度低下が少なく、高い流速が維持される。このため、後縁部22付近の円弧面25では、ダクト3の周辺の多くの空気を集めるように巻き込んで流れる。
また、第1の筒体12の内周面付近を流れる空気は、第1の筒体12の内周面がエアロフォイル形状に形成されているので、この内周面に沿って流れながら第2の筒体13との隙間g2から流出する。第2の筒体13の外周面においても、前縁部31に続く凸状曲面の前側外周面34に沿って流れた後、後縁部32に至る緩やかな円弧面(後側外周面)35に沿って流れ、後縁部32から円弧面35の接線S2方向であるほぼダクト本体11のほぼ軸心方向に流れる。この後縁部32付近においては、図1に矢印で示すように、第1の筒体12の後縁部22の円弧面25から接線S1方向に流れる半径方向内方に向けた流れが合流し、それとともにダクト3の周辺から巻き込まれた空気が合流する。
通常のダクトの場合は、排気口から空気が吹き出す際に、流路が急拡大するために乱流となって大きな損失が生じるが、本実施形態のダクト3の場合は、第2の筒体13内から吹き出す空気が半径方向外方へ急拡大することが、第2の筒体13の外側で周辺空気を巻き込んで流れてくる空気によって抑制され、高い流速を維持したまま、排気口5付近の空気が全体として大きな空気の束となって流れる。
また、筒体12,13内においては、筒体12,13の軸心C上で最も風速が大きくなるが、この軸心C上に配置されているコーン15は、軸心Cから周辺に向けて風の流れを変えることになり、排気口5付近を整流して乱流の発生を抑制することができる。そして、前述した筒体12,13による周辺の空気の巻き込み作用とこのコーン15による軸心Cから周辺への流れの変化との相乗作用により、筒体12,13の軸心Cから所定の半径領域において風量及び風速が最も大きくなり、風車6の羽根46に効率的に風を供給することができる。例えば、風車6の外周部の66%〜75%程度の面積領域に風を誘導して、効率よく風車6を回転させることができる。しかも、この風車6は12枚の羽根46を有するマルチブレードタイプの風車であり、従来の水平軸型の風車で指摘されていた空気力学的損失を極めて小さくすることができ、大きな電気エネルギーを得ることができる。
このようにして、ダクト3の周辺の空気を巻き込みながら流れてくる風により風車6が回転され、その回転に伴い発電する。本実施形態のダクト3では、ダクト3の先端部付近においては、ダクト本体11の壁を貫通する空気取り入れ口14から空気がダクト本体11内に取り入れられることにより、ダクト本体11の内周面付近の流速低下が抑制され、また、両筒体12,13の作用により、ダクト3の周辺の空気が巻き込まれており、さらに、コーン15の作用により軸心C付近の風は周辺に向けて流れるようになっており、前述したように排気口5からは軸心Cを中心とする所定の半径領域で最も風量が多く風速が大きい空気の束となって風車6の羽根46に供給され、大きな面積かつ大きな速度で風車6を回転させることができ、発電量を増大することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、ダクトの先端に二つの筒体を直列に連結したが、筒体は一つであってもよいし、三つ以上連結してもよい。
また、二つ以上の筒体を設ける場合でも、実施形態では第1の筒体を厚肉に形成し、第2の筒体を薄肉に形成したが、この関係のものに拘束されることはなく、両筒体とも同じ厚さで同じ形状のものを用いてもよいし、第1の筒体を第2の筒体より薄肉に形成してもよい。
また、風車として回転軸が水平な横型風車を用いたが、回転軸を垂直とした縦型風車を用いることを妨げるものではない。
1 風力発電装置
2 吸引側ダクト
3 排気側ダクト
4 ブロワ
5 排気口
6 風車
7 発電機
11 ダクト本体
12 第1の筒体
13 第2の筒体
14 空気取り入れ口
14a,14b 開口
15 コーン
21 前縁部
22 後縁部
23 翼弦
24 前側外周面
25 後側外周面(円弧面)
26 前側内周面
27 後側内周面
31 前縁部
32 後縁部
33 翼弦
34 前側外周面
35 後側外周面(円弧面)
36 前側内周面
37 後側内周面
41,42,43 整流器
45 回転軸
46 羽根
g1,g2 隙間

Claims (8)

  1. ダクト本体と該ダクト本体の先端部内に隙間をあけて挿入状態に設けられた筒体とによりダクトの先端部が構成され、前記筒体の下流に風車を備える発電機が設けられており、前記筒体は、軸方向断面がエアロフォイル形状に形成されるとともに、その前縁部に続く前側外周面は、後側に向けて漸次外径が大きくなるように形成され、後側外周面に、前記隙間から前記前側外周面に沿って半径方向外方に流出する空気を漸次半径方向内方に向けて案内する円弧面が形成されていることを特徴とするダクト排気を利用した風力発電装置。
  2. 前記筒体と前記風車との間に、最大外径が前記筒体の先端開口よりも小さく下流方向に向けて漸次拡径するエアロフォイル形状の外周面を有するコーンが前記筒体の軸心に沿って配置されていることを特徴とする請求項1記載のダクト排気を利用した風力発電装置。
  3. 前記筒体は、軸方向に直列に連結された複数の筒体が備えられており、これら筒体はいずれも軸方向断面がエアロフォイル形状に形成され、上流側の筒体の後縁部に下流側の筒体の前縁部が隙間をあけて挿入状態に配置されていることを特徴とする請求項1又は2記載のダクト排気を利用した風力発電装置。
  4. 前記ダクト本体の先端部に、その壁を貫通する複数の空気取り入れ口が形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のダクト排気を利用した風力発電装置。
  5. 前記空気取り入れ口は、前記ダクト本体の外周側開口に対して内周側開口を下流側に配置するように、前記ダクト本体の軸方向に対して傾斜して設けられ、かつ、前記外周側開口の直径よりも前記内周側開口の直径が小さく形成されていることを特徴とする請求項4記載のダクト排気を利用した風力発電装置。
  6. 前記筒体の外周面に乱流防止のための整流器が設けられていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のダクト排気を利用した風力発電装置。
  7. 前記コーンの外周面に乱流防止のための整流器が設けられていることを特徴とする請求項2記載のダクト排気を利用した風力発電装置。
  8. 前記風車は、ダクトの軸方向に沿う回転軸を有していることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のダクト排気を利用した風力発電装置。
JP2011139002A 2011-06-23 2011-06-23 ダクト排気を利用した風力発電装置 Withdrawn JP2013007288A (ja)

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KR102125134B1 (ko) * 2018-08-13 2020-06-22 김하영 풍력 발전기용 유도 덕트 및 이를 가진 풍력 발전기

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