JP2013005877A - 球技用打球用具及びその製造方法 - Google Patents

球技用打球用具及びその製造方法 Download PDF

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洋一 八ッ藤
Keiichi Yatsufuji
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Abstract

【課題】製造工程を簡素化し、低コストにて製造できるばかりか、切削により廃棄する竹素材の量を軽減することが可能な新規な球技用打球用具及びその製造方法を提供する。
【解決手段】茎部分が長さ方向と直交する方向に所定の長さで切断された竹1を径方向に圧縮することにより得られた潰し竹材2を、接着剤とともに金型6内に収容し、圧縮することにより所定の形状に成形して得られた中間成形品3を、切削加工することにより球技用打球用具9を製造する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、野球やゲートボール等のような球技で使用されるとともに、野球用バットやスティック等のように、球(ボール)を打つために使用され、或る程度の長さを有する競技用打球用具及びその製造方法に関し、特に竹を素材とする球技用打球用具及びその製造方法に関するものである。
野球用バット等のように、或る程度の長さを有する競技用打球用具は、これまで特定の木材を切削することにより所定の形状に成形して製品化されていた。例えば、野球用バットを例に挙げて説明すれば、硬式野球で使用されるバットでは、アオダモやメイプル或いはホワイトアッシュに係る木材を切削することにより野球用バットとしているが、近年はこれらの木材が入手困難な状況にあり、幾つかの代替品が普及している。
上記代替品の一つとして、竹を素材とする野球用バット(以下、竹製野球用バット)が提案され実施されている。以下、この竹製野球バットの製造工程の概略を説明する。先ず、図10に(A)として示すように、竹50を該竹50の長さ方向に多数切断(縦割り)し、両端面が扇状とされた長尺な棒材51を多数作製する。そして、上記個々の棒材51の側面を削り、図11に(A)として示すように、立方体状の棒体52とし、これらの棒体52を幅方向に接着し、図11に(B)として示すように、複数枚の平板53とし、更に図11に(C)として示すように、上記平板53を例えば5枚貼り合わせることにより、直方体状の角材54とする。なお、上記平板53を製造した後には、上記平板53の表面及び裏面が平面となるように、また、上下両面が水平となるように切削する。また、上記平板53を貼り合わせて角材54を作成した後においても、その六面がそれぞれ水平・平滑となるように切削する。そして、上記角材54を回転させ工具を用いて外周を切削加工することにより、野球用バットを製造する。また、竹を素材とした野球用バットとしては、上述した製造工程とは異なる工程で製造されたものも提案されている(特許文献1参照)。
特開2011−87817号公報
しかしながら、上述した工程を経て製造され又は上記特許文献1に開示された野球用バットでは、製造工程が多く、竹である素材から最終製品である野球用バットを得るまでには、途中の工程が極めて多く、製造には長時間を要し高コストであるとともに、母材を製造した後に削る量が多いことから、材料の無駄を削減すべきニーズも高い。
そこで、本発明は、上述した従来の竹製の野球用バットのような球技用打球用具及びその製造方法が有する課題を解決するために提案されたものであって、製造工程を簡素化し、低コストにて製造できるばかりか、切削により廃棄する竹素材の量を軽減することが可能な新規な球技用打球用具及びその製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明は、上記課題を解決するために提案されたものであって、第1の発明(請求項1記載の発明)は、球技用打球用具に係るものであって、茎部分が長さ方向と直交する方向に所定の長さで切断された竹を径方向に圧縮することにより得られた潰し竹材を、接着剤とともに金型内に収容し、圧縮することにより所定の形状に成形して得られた中間成形品を、切削加工することにより製造されてなることを特徴とするものである。
上記第1の発明を構成する竹は、言うまでもなく竹の茎部分であり、所定の長さで切断されたものである。この所定の長さとは、必ずしもそれぞれ同一の長さに切断されている必要性はなく、それぞれ長短異なる長さであっても良い。そして、この発明では、上記竹を該竹の径方向に圧縮することにより得られた潰し竹材を材料として使用する。この潰し竹材を得る工程は、上記所定の長さに切断された竹をプレス等により圧縮する方法や、それぞれ逆方向に回転駆動する上下のローラーの間に筒状の竹を通すことにより圧縮されたものであっても良い。そして、こうして圧縮されることにより得られた潰し竹材が接着剤とともに収納される上記金型は、最終製品である球技用打球用具の長さ及び幅又はその長さよりもやや長尺な長さ及び幅を備えたものである必要があり、例えば直方体状の成形空間を備えた金型を挙げることができる。また、上記金型は、上記竹材と接着剤とが収容される下型と、この下型に収容された竹材を圧縮する上型とを備えているものを使用することが望ましい。なお、上記金型内には、接着剤と上述した潰し竹材のみが収容されなければならないものではなく、竹がチップ状に切断され、又は粉状となされた竹等、竹の廃材やこの廃材が切断されたものが一部、材料として使用されていても良い。
また、上記発明に係る球技用打球用具は、野球用バットやゲートボールで使用されるスティックに限られることなく、他の球技に使用されるものであっても良い。
上記第1の発明に係る球技用打球用具によれば、製造工程を大幅に短縮することができることから、製造コストを安価にすることができ、ひいてはより多くの人々が球技を楽しむことができるようになる。特に、この発明に係る球技用打球用具は、金型を用いて成形する前の工程では一切切削する必要性はないことから、材料である竹を無駄に使用することなく、廃棄する竹の量をこれまでのものより大幅に軽減することができる。そして、上記潰し竹材以外に、上記切削加工の際に発生した廃材も一部として上記金型内に収容して中間成形品を得る方法を採用すれば、殆ど廃材は発生することが無くなり、竹と言う資源の無駄を排除することができる。
また、第2の発明(請求項2記載の発明)は、上記第1の発明において、前記金型は、下型と上型とを備え、上記下型には前記潰し竹材と接着剤とが収容される収容空間が形成されてなるとともに該下型の底側には球技用打球用具の外形形状の一部に対応した下側成形面が形成され、上記上型は上記下型に形成された収容空間内に挿入可能とされてなるとともに、該上型の下面には上記球技用打球用具の外形形状の一部に対応した上側成形面が形成されてなり、上記下側成形面と上側成形面とにより球技用打球用具に類似した前記外形形状の中間成形品が成形され、その後に上記中間成形品が切削加工されることにより製造されてなることを特徴とするものである。
この第2の発明では、上述したように、前記金型は、下型と上型とを備えている。そして、上記下型には前記潰し竹材と接着剤とが収容される収容空間が形成されてなるとともに該下型の底側には球技用打球用具の外形形状の一部に対応した下側成形面が形成されている。一方、上記上型は上記下型に形成された収容空間内に挿入可能とされてなるとともに、下面には上記球技用打球用具の外形形状の一部に対応した上側成形面が形成されている。そして、上記下側成形面と上側成形面とにより球技用打球用具の外形形状に類似した前記中間成形品が成形され、その後、この中間成形品が切削加工される。なお、上記下側成形面と上側成形面とは、これらの両方で球技用打球用具の外形形状が中間成形品として成形されれば良く、その割合は特に限定されるものではない。
上記第2の発明に係る球技用打球用具によれば、中間成形品は、上記下側成形面と上側成形面とにより球技用打球用具の外形形状に類似したものであることから、より切削工程の時間を大幅に軽減できるとともに、この切削工程により発生する廃材の排出量を更に軽減することができる。
また、第3の発明(請求項3記載の発明)は、前記第2の発明において、球技用打球用具は、野球用バットであり、最も大径とされたスイートスポット部よりも最も小径とされたグリップ部における潰し竹材の密度が高密度とされてなることを特徴とするものである。
この第3の発明は、球技用打球用具を野球用バットに限定したものである。そして、この第3の発明では、最も大径とされたスイートスポット部よりも最も小径とされたグリップ部における潰し竹材の密度が高密度とされている。すなわち、上記下側成形面と上側成形面とが合体することにより形成される空間の形状は、最も太いスイートスポット部(打撃部)、テーパ部、グリップ部、グリップエンドに対応する空間が形成され、上記最も大径とされたスイートスポット部と最も小径とされたグリップ部とにおいて、潰し竹材の密度を比較すると、グリップ部における潰し竹材の密度が高密度とされている必要がある。
したがって、上述した第3の発明に係る野球用バットでは、中間成形品を得た後においては、該下側成形面が形成された下型と上側成形面が形成された上型との接合面の位置で発生したバリを除去したり、グリップとグリップエンドとの間を切削したり、或いは、重量の調整を行うために切削する等で足りる。したがって、より製造コストを低減することができ、安価な野球用バットとなる。また、グリップ部における潰し竹材の密度が高密度とされてなることから、折れにくい丈夫なバットとなる。
また、第4の発明(請求項4記載の発明)は、第1の発明に係る球技用打球用具の製造方法に係るものであって、茎部分が長さ方向と直交する方向に所定の長さで切断された竹を径方向に圧縮することにより潰し竹材を得る工程と、上記潰し竹材を接着剤とともに金型に収容する工程と、上記金型に収容された潰し竹材を圧縮し所定の形状に成形することにより中間成形品を得る工程と、上記中間成形品を切削加工する工程と、を有してなることを特徴とするものである。
また、第5の発明(請求項5記載の発明)は、上記第4の発明において、前記金型は、下型と上型とを備え、上記下型には、前記潰し竹材と接着剤とが収容される収容空間が形成されてなるとともに該収容空間の下側には球技用打球用具の外形形状の一部に対応した下側成形面が形成され、上記上型は上記下型に形成された収容空間内に挿入可能とされてなるとともに、下面には上記球技用打球用具の外形形状の一部に対応した上側成形面が形成されてなり、上記下側成形面と上側成形面とにより上記潰し竹材と接着剤とを圧縮して球技用打球用具の外形形状を成形することにより前記中間成形品を成形し、その後に上記中間成形品が切削加工することを特徴とするものである。
また、第6の発明(請求項6記載の発明)は、前記第5の発明において、球技用打球用具は、野球用バットであり、前記下型に形成された下側成形面の形状は、上記野球用バットの外形形状の一部に対応してなり、前記上型に形成された上側成形面は上記野球用バットの外形形状の一部に対応してなることを特徴とするものである。
また、第7の発明(請求項7記載の発明)は、上記第6の発明において、前記下型に形成された収容空間内に、前記潰し竹材と接着剤とを収容するとともに、該収容空間内に収容された潰し竹材群の上面が水平となるよう調整し、その後、前記上型を下降させて前記下型と協同して前記中間成形品を製造することを特徴とするものである。
上記第7の発明は、先に記載した第3の発明に係る野球用バットの製造方法に係るものである。そして、この発明では、収容空間内に収容された潰し竹材群の上面が水平となるように調整することが必要である。言うまでもなく、こうした潰し竹材の量は、下型と上型とが接合可能な量である必要がある。そして、上述した通り、潰し竹材群の上面が水平となるように調整し、その後に上型を下降させると、野球用バットのスイートスポットに対応する最も太い部位からグリップ部に対応する最も細い部位まで潰し竹材の量は全て同じ量となる。したがって、成形された野球用バットの最も細い部位であるグリップ部は最も潰し竹材の密度が高密度となるのに対し、最も太い部位であるスイートスポット(打撃部)は最も潰し竹材が上記グリップ部の密度に比べて低密度となる。
上記第1の発明(請求項1記載の発明)に係る球技用打球用具や第4の発明(請求項4記載の発明)に係る球技用打球用具の製造方法によれば、製造工程を大幅に短縮することができることから、製造コストを安価にすることができ、ひいてはより多くの人々が球技を楽しむことができるようになる。特に、この発明に係る球技用打球用具は、金型を用いて成形する前の工程では一切切削する必要性はないことから、材料である竹を無駄に使用することなく、廃棄する竹の量をこれまでのものより大幅に軽減することができる。そして、上記潰し竹材以外に、上記切削加工の際に発生した廃材も一部として上記金型内に収容して中間成形品を得る方法を採用すれば、殆ど廃材は発生することが無くなり、竹と言う資源の無駄を排除することができる。
また、第2の発明(請求項2記載の発明)に係る球技用打球用具や第5の発明(請求項5記載の発明)に係る球技用打球用具の製造方法によれば、中間成形品は、上記下側成形面と上側成形面とにより球技用打球用具の外形形状に類似したものであることから、より切削工程の時間を大幅に軽減できるとともに、この切削工程により発生する廃材の排出量を更に軽減することができる。
また、第3の発明(請求項3記載の発明)に係る野球用バットや第7の発明(請求項7記載の発明)に係る野球用バットの製造方法によれば、グリップ部における潰し竹材の密度は、スイートスポット部における密度よりも高密度とされており、或いはそのような野球用バットとして製造されることから、容易に折れてしまうことを有効に防止することができる。
また、第6の発明(請求項6記載の発明)に係る野球用バットの製造方法によれば、例えば、下側成形面と上側成形面とにより成形され硬化した中間成形品を得た後においては、該下側成形面が形成された下型と上側成形面が形成された上型との接合面の位置で発生したバリを除去したり、グリップとグリップエンドとの間を切削したり、或いは、重量の調整を行うために切削する等で足りる。したがって、より製造コストを低減することができ、安価な野球用バットとなる。
第1の実施の形態に係る野球用バットの製造方法を説明するためのものであって、(A)は、所定の長さに切断された竹を模式的に示す斜視図であり、(B)は潰し竹材を模式的に示す斜視図であり、(C)は、金型により成形された角材(中間成形品)を模式的に示す斜視図である。 図1の(C)に示す角材を荒削り(切削加工)した後の状態を模式的に示す斜視図であり、(B)は、最終製品である野球用バットを模式的に示す斜視図である。 図1の(C)に示す角材を成形する際に使用される下型と上型とを模式的に示す断面図である。 図3に示す上型が下降し潰し竹材が圧縮されて成形されている状態を模式的に示す断面図である。 第1の実施の形態により製造された野球用バットとその断面を模式的に示す模式図である。 第2の実施の形態に係る野球用バットの製造方法で使用される下型と上型と潰し竹材とをそれぞれ模式的に示す斜視図である。 下型に形成された収容空間内に収容された潰し竹材群の上部が水平とされた状態を模式的に示す断面図である。 図6に示す上型が下降し、潰し竹材が圧縮されて成形されている状態を模式的に示す断面図である。 第2の実施の形態により製造された野球用バットとその断面を模式的に示す模式図である。 従来の竹製バットの製造方法を説明するためのものであって、(A)は、所定の長さに切断された竹を模式的に示す斜視図であり、(B)は竹を縦割にした後の第1中間体を模式的に示す斜視図である。 (A)は、図10に(B)として示した第1中間体を用いて平板に加工する前の状態を模式的に示す斜視図であり、(B)は、上記平板である第3中間体を用いて角材様のブロック(第4の中間体)に加工する前の状態を模式的に示す斜視図であり、(C)は角材様のブロック(第4の中間体)を模式的に示す斜視図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態に係る野球用バットの製造方法について図面を参照しながら詳細に説明する。先ず、第1の実施の形態に係る野球用バットの製造方法について説明する。
先ず、図1に(A)として示すように、竹(の茎部分)1を用意する。この竹1は、少なくとも製造すべき野球用バットの長さよりも短い長さに切断されたものである。この竹1は、節がないものを選択することが好ましいが、節があるものであっても良い。また、この用意する竹1の長さは、野球用バットの長さの半分の長さであっても良い。そして、上記竹1から多数の潰し竹材2を得る。この潰し竹材2は、上記竹1を、その径方向に圧縮することにより得られるものである。こうした潰し竹材2を得る具体的な方法は、回転する二つのローラー内に上記竹1や縦割にした図示しない割竹を潰したものであっても良い。そして、上記潰し竹材2を、接着剤とともに金型内に収容し、図1に(C)として示す方形状のブロック状の中間成形品(角材)3を得る。
上記金型は、例えば、図3に示すように、下型6と上型7とからなるものを使用する。上記下型6には、上記潰し竹材2が図示しない接着剤と共に収容される収容空間6aが形成され、この収容空間6aを形成しているブロック(符号は省略する。)の上面は、後述する上型7のフランジ部7aの下面が当接する下側当接面6bとされている。上記収容空間6aは、完成品である野球用バットの長さと同じかやや長い長さを有してなるとともに、その幅は、該野球用バットの厚みよりも若干広い幅とされている。また、上位収容空間6aの上方は開口とされている。一方、上記上型7は、図示しない昇降駆動装置の駆動により昇降自在とされてなるものであり、下面が上側当接面とされたフランジ部7aと、このフランジ部7aの下面から垂下してなる直方体状の押圧ブロック7bとを備えてなるものであり、この押圧ブロック7bの下面は上記潰し竹材2を圧縮する圧縮面とされている。また、上記押圧ブロック7bの長さ幅は、上記収容空間6aの長さ幅よりも若干短いものとされている。そして、上述したように、上記下型6の収容空間6a内に、図3に示すように、潰し竹材2(と図示しない接着剤と)を収容し、図3に示す状態から上記上型7を下降駆動させ、上記上型7の圧縮面により上記収容空間6a内において潰し竹材2を圧縮させ(圧縮工程)、上記接着剤が硬化するのを待つ。なお、上述した圧縮工程においては、上記下型6を加熱することにより内部の潰し竹材2と接着剤とを加熱し、潰し竹材2の繊維を軟化させるとともに接着剤の硬化を速めても良い。
そして、上記接着剤が硬化した後に、上記上型7を上昇駆動させ、下型7の収容空間6a内から内容物であるブロック状の中間成形品3を取り出す(脱径する)。そして、こうして得たブロック状の中間成形品3を荒削りし(第1の切削工程)、中引き削り品8を製造する。この中引き削り品8は、上記ブロック状の中間成形品3を回転させ、円柱状に切削するとともに、グリップ部となる部位を更に削ったものである。こうした中引き削り品8を更に切削加工(第2の切削工程)し、図2に(B)として示すように、スイートスポット部(打撃部)9a,テーパ部9b,グリップ部9c及びグリップエンド9dが形成された完成品である野球用バット9を製造する。
上述した第1の実施の形態に係る野球用バットの製造方法によれば、ブロック状の中間成形品3を製造するまでの工程が極めて簡素化されていることから、安価な野球用バット9を製造することができる。
なお、上述した野球用バットの製造方法は、潰し竹材2を素材としたが、本発明は、こうした潰し竹材2を主要な素材として使用していれば、竹1を縦割にしたものや、竹1の廃棄物、或いは、上記第1の切削工程や第2の切削工程で発生した廃材を使用しても良い(上記下型6の収容空間6a内に収容しても良い)。また、上述した野球用バットの製造方法では、単一のブロック状の中間成形品(角材)3を切削加工して最終製品である野球用バット9を製造したが、上記ブロック状の中間成形品(角材)3を、例えば4つ接着して、より大きな(太い)図示しないブロック状の中間体を製造し、これを上記第1及び第2の切削加工を行って完成品である野球用バット9を製造しても良い。
また、上述した製造方法で製造された野球用バット9は、図5に模式的に示すように、スイートスポット部(打撃部)9a,テーパ部9b,グリップ部9c及びグリップエンド9dにおける潰し竹材2の密度は均等である。すなわち、スイートスポット部(打撃部)9aにおける潰し竹材2の密度とグリップ部9cにおける潰し竹材2の密度とは同じである。したがって、上述した製造方法で製造された野球用バット(及び、アオダモやメイプル或いはホワイトアッシュを切削した野球用バット)9は、上記グリップ部9cとスイートスポット部(打撃部)9aとの間で折れてしまう場合が多い。そこで、以下、こうした課題を克服することができる野球用バットとその製造方法(第2の実施の形態)を説明する。
この第2の実施の形態に係る野球用バットの製造方法は、前述した潰し竹材2を主要な素材(材料)として使用することは共通するが、図6に示す下型11と上型12とを使用する。この下型11は、水平な上面(下側接合面)11aを有するブロック(符号は省略する。)に、上記潰し竹材2が収容される収容空間11bが形成されている。そして、この収容空間11bの底面には、図2に(B)として図示するスイートスポット部(打撃部)9a,テーパ部9b,グリップ部9c及びグリップエンド9dとなる部位の一部(下側半分)を成形する下側成形面11cが形成されている。
一方、上記上型12も図示しない昇降駆動装置の駆動により昇降自在とされてなるものであり、下面が下側当接面とされたフランジ部12aと、このフランジ部12aの下面から垂下してなる直方体状の押圧ブロック12bとを備えてなるものであり、この押圧ブロック12bの下面には、図2に(B)として図示するスイートスポット部(打撃部)9a,テーパ部9b,グリップ部9c及びグリップエンド9dとなる部位の一部(上側半分)を成形する上側成形面12cが形成されている。
そこで、この第2の実施の形態に係る野球用バットの製造方法の説明に戻ると、上記下型11を構成する収容空間11b内に、上記潰し竹材2を図示しない接着剤とともに収容する。この潰し竹材2の量は製造すべき野球用バットの密度により適宜定められた量であるが、この場合、図7に示すように、少なくとも上記収容空間11b内に収容した潰し竹材2の上面は水平とする。つまり、潰し竹材2の量を全体に亘って均一にする。次いで、上記上型12を下降駆動させ、上記フランジ部12の下面に形成された上側接合面と下型11に形成された下側接合面11aとを接合させる。すると、上記収容空間11b内に収容された多数の潰し竹材2は、徐々に圧縮されるとともに、上記下側成形面11cと上側成形面12cとにより最終製品である野球用バット9の外形形状に近似(類似)した形状の中間成形品を得ることができる。そして、上記下型11と上型12とにより圧縮して成形された中間成形品を回転させ、切削加工を施すことにより、図9に示す野球用バット9を最終的に製造する。
したがって、上述した第2の製造方法によれば、例えば、下側成形面11cと上側成形面12cとにより成形され硬化した中間成形品を得た後においては、該中間成形品に発生した図示しないバリを除去したり、グリップ部9cとグリップエンド9dとの間を切削したり、或いは、重量の調整を行うために切削する等で足りる。したがって、より製造コストを低減することができ、安価な野球用バット9となる。特に、上記第2の実施の形態に係る野球用バットの製造方法によれば、(図9に示す)野球用バット9は、同図に模式的に示すように、グリップ部9cの部位における潰し竹材2の密度が、スイートスポット部(打撃部)9aにおける密度よりも高密度とされていることから、容易に折れてしまうことを有効に防止することができる。この理由は、収容空間11b内に収容した潰し竹材2の上面を水平としたことと、下側形成面11cと上側成形面12cとにより成形される中間成形品の部位であって、最終製品ではスイートスポット部9aに対応する部位は、その容積が広く、テーパ部9bに相当する部位は該スイートスポット部9aに対応する部位よりも容積が狭く、さらにグリップ部9cに相当する部位は最も容積が狭いことに基づく。
なお、以上説明した各実施の形態は、本発明を野球用バットやその製造方法に適用したものであるが、本発明は、野球用バットに限られることはなく、ゲートボールのスティック等に適用したものであっても良い。
1 竹
2 潰し竹材
3 中間成形品
6 下型
6a 収容空間
7 上型
9 野球用バット
11 下型
11b 収容空間
11c 下側成形面
12 上型
12c 上側成形面

Claims (7)

  1. 茎部分が長さ方向と直交する方向に所定の長さで切断された竹を径方向に圧縮することにより得られた潰し竹材を、接着剤とともに金型内に収容し、圧縮することにより所定の形状に成形して得られた中間成形品を、切削加工することにより製造されてなることを特徴とする球技用打球用具。
  2. 前記金型は、下型と上型とを備え、上記下型には前記潰し竹材と接着剤とが収容される収容空間が形成されてなるとともに該下型の底側には球技用打球用具の外形形状の一部に対応した下側成形面が形成され、上記上型は上記下型に形成された収容空間内に挿入可能とされてなるとともに、該上型の下面には上記球技用打球用具の外形形状の一部に対応した上側成形面が形成されてなり、上記下側成形面と上側成形面とにより球技用打球用具に類似した前記外形形状の中間成形品が成形され、その後に上記中間成形品が切削加工されることにより製造されてなることを特徴とする請求項1記載の球技用打球用具。
  3. 前記球技用打球用具は、野球用バットであり、最も大径とされたスイートスポット部よりも最も小径とされたグリップ部における潰し竹材の密度が高密度とされてなることを特徴とする請求項2記載の野球用バット。
  4. 茎部分が長さ方向と直交する方向に所定の長さで切断された竹を径方向に圧縮することにより潰し竹材を得る工程と、上記潰し竹材を接着剤とともに金型に収容する工程と、上記金型に収容された潰し竹材を圧縮し所定の形状に成形することにより中間成形品を得る工程と、上記中間成形品を切削加工する工程と、を有してなることを特徴とする請求項1記載の球技用打球用具の製造方法。
  5. 前記金型は、下型と上型とを備え、上記下型には、前記潰し竹材と接着剤とが収容される収容空間が形成されてなるとともに該収容空間の下側には球技用打球用具の外形形状の一部に対応した下側成形面が形成され、上記上型は上記下型に形成された収容空間内に挿入可能とされてなるとともに、下面には上記球技用打球用具の外形形状の一部に対応した上側成形面が形成されてなり、上記下側成形面と上側成形面とにより上記潰し竹材と接着剤とを圧縮して球技用打球用具の外形形状を成形することにより前記中間成形品を成形し、その後に上記中間成形品が切削加工することを特徴とする請求項2記載の球技用打球用具の製造方法。
  6. 前記球技用打球用具は、野球用バットであり、前記下型に形成された下側成形面の形状は、上記野球用バットの外形形状の一部に対応してなり、前記上型に形成された上側成形面は上記野球用バットの外形形状の一部に対応してなることを特徴とする請求項3記載の野球用バットの製造方法。
  7. 前記下型に形成された収容空間内に、前記潰し竹材と接着剤とを収容するとともに、該収容空間内に収容された潰し竹材群の上面が水平となるよう調整し、その後、前記上型を下降させて前記下型と協同して前記中間成形品を製造することを特徴とする請求項6記載の野球用バットの製造方法。
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