JP2013002487A - 摩擦伝動式波動変速機 - Google Patents

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啓助 曽根
Tatsuo Nakajima
達雄 中島
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【課題】 回転抵抗を増大させたり、減速比の範囲を狭くすることなく、環状剛性部材と環状弾性部材との接触圧を維持し、比較的高い伝達トルクを得ることのできる摩擦伝動式波動変速機を提供する。
【解決手段】 円形の内周面を有する環状剛性部材1と、この環状剛性部材1の内側に配置され、環状剛性部材1の内周面に対して外接可能な外周面を有する環状弾性部材2と、波動発生器3とを備える。波動発生器3は、前記環状弾性部材2の内側に配置され、環状弾性部材2を半径方向の外方に撓めて、環状弾性部材2の外周面を周方向の複数箇所の部分で環状剛性部材1の内周面に接触させ、これらの接触部分を周方向に移動させる。環状剛性部材1に近接して配置され、環状剛性部材1に対してその内周面が縮径するように外力を付与する外力付与手段11を設ける。
【選択図】 図1

Description

この発明は、波動変速機に関し、さらに詳しくは摩擦伝達機構によって変速を行なう摩擦伝動式波動変速機に関する。
モータなどから出力された高速回転を減速して低速回転出力として取り出すための変速機構としては、歯車式の波動変速機と共に、摩擦伝動式の波動変速機が知られている。この摩擦伝動式の波動変速機は、一般的に、環状剛性部材と、この環状剛性部材の内周面に外接可能な環状弾性部材と、この環状弾性部材の内側に配置した楕円形状のカムを備えた波動発生器とで構成されている(例えば特許文献1)。
この摩擦伝動式波動変速機では、環状弾性部材が波動発生器によって楕円形状に撓められ、その環状弾性部材の長軸両端に位置する部分が環状剛性部材に摩擦接触する。この摩擦接触状態で波動発生器を回転させると、環状弾性部材の楕円形状が回転し、環状弾性部材と環状剛性部材の摩擦接触位置が周方向に移動する。このように摩擦接触位置が周方向に移動すると、環状弾性部材と環状剛性部材の間に、摩擦接触面の周長差に応じた相対回転が発生する。したがって、これら環状弾性部材および環状剛性部材のうちの一方の部材を固定しておけば、他方の部材の側からは減速された回転出力が得られることになる。
特開平4−054359号公報
上記した従来の摩擦伝動式波動変速機では、環状剛性部材とその内側に配置した環状弾性部材との摩擦接触面を、円錐形あるいは鼓形に設定し、さらに、これらが相互に当接するように、コイルばねなどの加圧部材によって、環状剛性部材をその軸線方向に押圧する構成を採用している。
しかし、環状弾性部材の摩擦接触面を円錐形にすると、その幅方向の一端部が肉厚となり剛性が高くなる。その結果、環状弾性部材の変形抵抗が大きくなり、回転抵抗が増して伝達効率が低下するという問題がある。また、減速比を低く設定する場合、より大きな環状弾性部材の変形が必要となるが、前記円錐形状のため低い減速比を設定することが困難になる。
このように、摩擦接触面を円錐形とした環状弾性部材では、その円錐角を大きくすると変形抵抗が大きくなることから、円錐角を大きくできない。しかし、円錐角が小さいと、コイルばねなどの加圧部材により軸方向に押圧するばね力に対して接線力が大きくならず、摩擦力を向上させることは困難となる。また、ばね力で押圧される環状弾性部材を保持するためには、大きな軸方向荷重が受けられる軸受構造が必要になり、コスト増を招くという問題もある。
さらに、上記した従来の摩擦伝動式波動変速機では、前記加圧部材からのばね力を受けるために前記環状剛性部材を軸方向に移動可能な状態とし、回転止め部材により回転止めしている。このため、環状剛性部材の回転止めされた部分で回転方向のガタが発生し易いだけでなく、回転止め用の切欠き形成によりコスト増を招くことにもなる。
この発明の目的は、回転抵抗を増大させたり、減速比の範囲を狭くすることなく、環状剛性部材と環状弾性部材との接触圧を維持し、比較的高い伝達トルクを得ることのできる摩擦伝動式波動変速機を提供することである。
この発明の摩擦伝動式波動変速機は、円形の内周面を有する環状剛性部材と、この環状剛性部材の内側に配置され、環状剛性部材の内周面に対して接触可能な外周面を有する環状弾性部材と、この環状弾性部材の内側に配置され、環状弾性部材を半径方向の外方に撓めて、環状弾性部材の外周面を周方向の複数箇所の部分で前記環状剛性部材の内周面に接触させ、これらの接触部を周方向に移動させる波動発生器とを備えた摩擦伝動式波動変速機であって、前記環状剛性部材に近接して配置され、環状剛性部材に対してその内周面が縮径するように外力を付与する外力付与手段を設けたことを特徴とする。
この構成によると、環状剛性部材に近接して外力付与手段が設けられ、この外力付与手段によって環状剛性部材の内側方向に向かって外力が加えられ環状剛性部材が縮径される。そのため、環状剛性部材の内周面と環状剛性部材の外周面との接触部にトルク伝達に要する接触力が発生し、比較的高い伝達トルクを得ることができる。環状弾性部材は薄肉の円筒状に形成することができるので、容易に撓み変形でき、変形抵抗が小さく回転抵抗が低減され伝達効率が良くなる。また、環状弾性部材の大きい変形が可能なことから、減速比を低く設定することもできる。その結果、回転抵抗を増大させたり、減速比の範囲を狭くすることなく、環状剛性部材と環状弾性部材との接触圧を維持し、比較的高い伝達トルクを得ることができる。
この発明において、前記外力付与手段によって縮径される前記環状剛性部材の内周面の縮径前の内径を、前記波動発生器を組み込んだ後の前記環状弾性部材の最大外径よりも大きくしても良い。
このように構成した場合、環状剛性部材の内側の所定の軸方向位置に環状弾性部材を設置するのに、環状弾性部材を容易に挿入でき、また分解も容易となる。例えば、環状剛性部材の内周面と環状弾性部材の外周面との接触部に締め代があると軸方向に力を加える必要があり、しかも環状弾性部材は薄肉に形成されることから変形し易いので、組立・分解が困難となる。しかしこの発明の上記構成の場合、初期状態では環状剛性部材の内周面と環状弾性部材との間に隙間を設定しておき、組立後に外力付与手段で環状剛性部材を縮径することができるので、組立・分解が容易となる。
また、この発明において、外部の静止した部材に固定される筒状の外輪部材を設け、この外輪部材の内側に前記環状剛性部材を配置し、前記外力付与手段を、前記外輪部材の内周面と前記環状剛性部材の外周面の間に配置して、これら内外周面の径方向に、前記外力付与手段により外力を付与させるようにしても良い。
この構成の場合、外力付与手段を外輪部材と環状剛性部材の間に配置することで、これら内外周面の径方向に外力を付与するので、軸方向には外部からの荷重が発生しない。このため、環状弾性部材の軸受構造が簡単になる。
この発明において、前記外力付与手段は、圧力媒体が封入された中空部を有し、前記外輪部材の内周面と前記環状剛性部材の外周面の間に介在する筒状部材と、この筒状部材の前記圧力媒体を加圧することで、前記環状剛性部材の縮径、および環状剛性部材と前記外輪部材の連結を図る媒体加圧部材とでなるものとしても良い。
この構成の場合、環状剛性部材をボルト等で固定する必要が無く、環状剛性部材を単純な円筒形状に形成でき、コンパクトで低コストとなる。また、外力付与手段が圧力媒体を加圧する方式だと、高い同心度が得られるので、アンバランスによる回転1次の振動の発生を抑えることができる。
この発明において、前記外力付与手段は、前記外輪部材の内周面と前記環状剛性部材の外周面の間に同心状に重ねて配置され、互いに接する円錐内周面および円錐外周面をそれぞれ有する環状円錐外輪および環状円錐内輪を備え、これら環状円錐外輪および環状円錐内輪のうちの少なくともいずれか一方は周方向の一箇所以上の位置に軸方向に延びる割れ部を有し、前記環状円錐外輪および環状円錐内輪のいずれか一方を軸方向に加圧することで、前記環状剛性部材の縮径、および環状剛性部材と前記外輪部材の連結を図るようにしても良い。
この構成の場合、外力付与手段を構成する環状円錐外輪と環状円錐内輪について、互いの円錐内周面と円錐外周面を合わせる軸方向に荷重を加えることで、外輪部材と環状剛性部材との間に径方向の荷重が発生し、環状剛性部材が縮径すると共に、環状剛性部材と外輪部材が連結し一体化される。このくさび効果により、大きな径方向の荷重と締結力が得られることから、外力付与手段を小さくでき、コンパクト化が可能となる。
この発明において、前記外力付与手段は、前記外輪部材の内周面と前記環状剛性部材の外周面の径方向に弾性変形するばね機構からなるものとし、ばね機構に蓄勢された復元力で環状剛性部材を縮径させるようにしても良い。
この場合に、前記ばね機構は、前記外輪部材の内周面と前記環状剛性部材の外周面の間に同心状に重ねて配置され、互いに接する円錐内周面および円錐外周面を有する環状ばね外輪部材および環状ばね内輪部材を備え、これら環状ばね外輪部材および環状ばね内輪部材のいずれか一方を軸方向に加圧することで、前記環状剛性部材の縮径、および環状剛性部材と前記外輪部材の連結を図るようにしても良い。
この構成の場合、外力付与手段を構成する環状ばね外輪部材と環状ばね内輪部材について、互いの円錐内周面と円錐外周面を合わせる軸方向に荷重を加えることで、外輪部材と環状剛性部材との間に径方向の荷重が発生し、環状剛性部材が縮径すると共に、環状剛性部材と外輪部材が連結し一体化される。ばね機構を構成する環状ばね外輪部材および環状ばね内輪部材は、ともに単純なリング形状であるため、構成がコンパクトで低コストとなる。
この発明において、前記波動発生器は、カム板と、このカム板の外周に配置され前記環状弾性部材の内周面と接触する転がり軸受とでなり、前記カム板は、前記環状弾性部材の外周面の前記環状剛性部材の内周面と接触する複数箇所の接触部に対応する複数の接触部対応外周部を有し、前記環状弾性部材の外周面の複数箇所の接触部が前記環状剛性部材の内周面の内径と略同一の外径の円弧状部となるように、前記カム板の前記接触部対応外周部を、カム板の軸心からカム板外周までの外径距離が一定となる円弧部としても良い。
このように構成した場合、環状弾性部材の外周面の環状剛性部材の内周面と接触する部分が、環状剛性部材の内周面の内径と略同一の外径の円弧状部となるように、波動発生器の外形が形成されるので、環状弾性部材の外周面と環状剛性部材の内周面との接触が面接触となり、接触面積が増大する。その結果、同じ面圧、同じ摩擦係数の場合でも、従来の摩擦伝動式波動変速機に比べて摩擦力が大きくなり、伝達トルクを大幅に向上させることができる。
この発明において、前記環状弾性部材はプレス成形してなるものであっても良い。環状弾性部材の環状剛性部材との接触部は薄肉円筒状とされるため、環状弾性部材をプレスで成形し易い。したがって、プレス成形することで低コスト化が可能であり、プレス面をそのまま接触面として使用することで更に低コストとなる。
この発明において、前記摩擦伝動式波動変速機は複写機の感光ドラム駆動部に用いるものであっても良い。
複写機の感光ドラムでは、にじみや色むらの原因となる回転むらがないように駆動伝達することが望まれる。この発明の摩擦伝動式波動変速機では、歯車を介さず摩擦接触によるトルク伝達が行なわれるため、バックラッシや噛み合い誤差が無く、低回転むら、低振動、低騒音である。さらに、環状剛性部材と環状弾性部材の接触部での接触力を大きくしているのでコンパクトに構成でき、これらのことから複写機の感光ドラム駆動用として適している。
この発明の摩擦伝動式波動変速機は、円形の内周面を有する環状剛性部材と、この環状剛性部材の内側に配置され、環状剛性部材の内周面に対して接触可能な外周面を有する環状弾性部材と、この環状弾性部材の内側に配置され、環状弾性部材を半径方向の外方に撓めて、環状弾性部材の外周面を周方向の複数箇所の部分で前記環状剛性部材の内周面に接触させ、これらの接触部を周方向に移動させる波動発生器とを備えた摩擦伝動式波動変速機であって、前記環状剛性部材に近接して配置され、環状剛性部材に対してその内周面が縮径するように外力を付与する外力付与手段を設けたため、回転抵抗を増大させたり、減速比の範囲を狭くすることなく、環状剛性部材と環状弾性部材との接触圧を維持し、比較的高い伝達トルクを得ることができる。
この発明の第1の実施形態に係る摩擦伝動式波動変速機の縦断面図である。 図1のII−II矢視断面図である。 同摩擦伝動式波動変速機の波動発生器におけるカム板の外周形状を示す部分破断正面図である。 同摩擦伝動式波動変速機における環状剛性部材を示す正面図である。 同摩擦伝動式波動変速機における波動発生器と環状弾性部材の組み合わせ体を示す横断面図である。 カム板の外周形状を従来例と比較して示す線図である。 この発明の他の実施形態にかかる摩擦伝動式波動変速機の縦断面図である。 (A)は同摩擦伝動式波動変速機における加圧手段を構成する環状円錐外輪の一部を破断して示す側面図、(B)は同環状円錐外輪の背面図である。 この発明のさらに他の実施形態にかかる摩擦伝動式波動変速機の縦断面図である。 同摩擦伝動式波動変速機における伝達トルクと出力回転数との関係の実験結果を従来例と比較して示すグラフである。 従来例の摩擦伝動式波動変速機の波動発生器におけるカム板の外周形状を示す部分破断正面図である。
この発明の第1の実施形態を図1ないし図6と共に説明する。図1はこの実施形態の摩擦伝動式波動変速機の縦断面図を示し、図2は図1のII−II矢視断面図を示す。この摩擦伝動式波動変速機は、円形の内周面を有する円筒状の環状剛性部材1と、この環状剛性部材1の内側に配置され環状剛性部材1の内周面に対して接触つまり外接可能な外周面を有する環状弾性部材2と、この環状弾性部材2の内側に配置された波動発生器3と、前記環状剛性部材1に対してその内周面が縮径するように外力を付与する外力付与手段11とを備える。波動発生器3は、環状弾性部材2を半径方向の外側に撓めて、環状弾性部材2の外周面を周方向の複数箇所(ここでは2箇所)の部分で前記環状剛性部材1の内周面に接触させ、これらの接触部を波動発生器3の回転に伴い周方向に移動させるものである。
前記環状剛性部材1はカップ状の外輪部材12における筒状部分の内側にこれと同心に配置され、外輪部材12は外部の図示しない静止した部材に固定される。この静止した部材は、例えばこの直動案内機構を設置する機器のフレーム等である。前記外輪部材12は大径円筒部12aと、この大径円筒部12aの一端から段差をなして連続する小径円筒部12bとを有し、大径円筒部12aの小径円筒部12bとは反対側の端部は、ボルト22で連結された断面L字状の環状蓋部材6により軸心部を除き蓋締めされている。
前記外力付与手段11は前記環状剛性部材1に近接して配置される。具体的には、外力付与手段11は、前記外輪部材12における大径円筒部12aの円形とされた内周面と前記環状剛性部材1の外周面との間に配置され、外輪部材12の内周面および環状剛性部材1の外周面の径方向に外力を付与する。ここでは、外力付与手段11は、圧力媒体14が封入された中空部13aを有する筒状部材13と、この筒状部材13の前記圧力媒体14を加圧する媒体加圧部材15とで構成され、筒状部材13が外輪部材12の内周面と環状剛性部材1の外周面との間に配置される。圧力媒体14は、例えばオイル等の液体からなる。
筒状部材13の中空部13aは、周方向に延び全周にわたって環状に形成され、筒状部材13の前記環状蓋部材6に対向する端面側に開口している。また、筒状部材13は、中空部13aが開口する端部側にフランジ13bを有する。媒体加圧部材15は環状の部材であって、前記筒状部材13の中空部13aが開口する端面に対向して筒状部材13と同心に配置され、この媒体加圧部材15から筒状部材13のフランジ13bにわたって軸方向に貫通するボルト26により、筒状部材13に締結される。この媒体加圧部材15は、筒状部材13に対向する端面の内周側に、筒状部材13の中空部13aの開口に向けて軸方向に突出するリング部15aを有し、前記ボルト26による筒状部材13への締結により、前記リング部15aが筒状部材13の中空部13aに圧入され、これにより圧力媒体14が加圧される。圧力媒体14の加圧により、環状剛性部材1が縮径されると共に、環状剛性部材1と外輪部材12とが外力付与手段11を介して一体に連結される。
環状弾性部材2は薄肉のカップ状をなす円筒形とされ、その開口側の外周面が前記環状剛性部材1の内周面と径方向に対向するように環状剛性部材1の内側にこれと同心に配置される。環状弾性部材2の前記外輪部材12の小径円筒部12b側に向く端部には出力軸7が連結され、この出力軸7は外輪部材12の外側に突出している。この出力軸7は、複列の転がり軸受8,8を介して前記外輪部材12の小径円筒部12bの内周に回転自在に支持されている。環状弾性部材2の出力軸7側の端部は、出力軸7に形成されたハブ7aと、この出力軸7と同心に前記環状弾性部材2の外側に配置された環状部材9とで挟まれて、これらの部材を軸方向に貫通するボルト10により出力軸7に連結されている。出力軸7は図示しない被駆動部材の入力軸に連結される。
波動発生器3は、カム板4と、このカム板4の外周に嵌合状態に配置され前記環状弾性部材2の内周面と接触する転がり軸受5とでなる。図5は、環状弾性部材2の内側に波動発生器3を挿入した組み合わせ体の横断面図を示す。ここでは、転がり軸受5として、内輪31、外輪32、転動体であるボール33、および保持器34からなる玉軸受が用いられる。カム板4の外周面の周長と内輪31の内周面の周長とは同一長さとされる。
波動発生器3の外形は、前記環状弾性部材2の外周面の前記環状剛性部材1の内周面と接触する部分である接触部2aが、環状剛性部材1の内周面の内径と略同一の外径の円弧状部となるように形成される。図2では、環状弾性部材2の外周面の周角αの範囲の部分を前記接触部2aとして示している。
カム板4には、その軸心を貫通する入力軸21が設けられ、その一端は前記環状蓋部材6から前記出力軸7とは反対側に向けて外側に突出している。この入力軸21は、その中間部に形成されカム板4の片面に接するハブ21aからカム板4に向けて軸方向に貫通するボルト25により、カム板4に連結されている。入力軸21の前記出力軸7側に向く一端部は転がり軸受23を介して出力軸7のハブ7aの内周に回転自在に支持され、入力軸21の他端部は複列の転がり軸受24を介して前記環状蓋部材6の内周に回転自在に支持されている。入力軸21は、例えば図示しないモータの出力軸に連結される。
このように構成された摩擦伝動式波動変速機では、波動発生器3が高速回転すると、波動発生器3によって半径方向の外方に撓められた環状弾性部材2の外周面の部分と、環状剛性部材1の内周面とが接触する2箇所の接触部分が周方向に移動する。その結果、環状剛性部材1の内周面の円周と環状弾性部材2の外周面の円周の差に応じた相対回転が、環状剛性部材1と環状弾性部材2との間に発生し、その相対回転が減速出力回転として前記出力軸7から被駆動部材の側に伝達される。
特に、この摩擦伝動式波動変速機では、外力付与手段11によって環状剛性部材1の内側方向に向かって外力が加えられ環状剛性部材1が縮径されるので、環状剛性部材1の内周面と環状弾性部材2の外周面との接触部にトルク伝達に要する接触力が発生し、比較的高い伝達トルクを得ることができる。また、環状弾性部材2は薄肉の円筒状に形成することができるので、容易に撓み変形でき、変形抵抗が小さく回転抵抗が低減され伝達効率が良くなる。また、環状弾性部材2の大きい変形が可能なことから、減速比を低く設定することもできる。その結果、回転抵抗を増大させたり、減速比の範囲を狭くすることなく、環状剛性部材1と環状弾性部材2との接触圧を維持し、比較的高い伝達トルクを得ることができる。
この実施形態では、外部の静止部材に固定される筒状の外輪部材12の内側に環状剛性部材1を配置し、外力付与手段11を外輪部材12と環状剛性部材1の間に配置することで、これら内外周面の径方向に外力を付与するようにしているので、軸方向には外部からの荷重が発生しない。このため、環状弾性部材2の軸受構造が簡単になる。
また、この実施形態では、前記外力付与手段11を、圧力媒体14が封入された中空部13aを有し、前記外輪部材12の内周面と前記環状剛性部材1の外周面の間に介在する筒状部材13と、この筒状部材13の前記圧力媒体14を加圧することで、環状剛性部材1の縮径、および環状剛性部材1と前記外輪部材12の連結を図る媒体加圧部材15とで構成している。このため、環状剛性部材1をボルト等で固定する必要が無く、環状剛性部材1を単純な円筒形状に形成でき、コンパクトで低コストとなる。また、外力付与手段11が圧力媒体14を加圧する方式だと、高い同心度が得られるので、アンバランスによる回転1次の振動の発生を抑えることができる。
この摩擦伝動式波動変速機において、図4に正面図で示す環状剛性部材1の内周面の周長をP1、環状弾性部材2の内側に波動発生器3が配置された図5に示す組合せ体における環状弾性部材2の外周面の周長をP2とすると、減速比Rは以下のように表すことができる。
R=P2/(P1−P2)
なお、図4においてD1は環状剛性部材1の内径を示し、図5においてD2は環状弾性部材2の内側に波動発生器3が配置された状態における、環状弾性部材2の2つの接触部間の外径距離を示す。
この実施形態では、波動発生器3のカム板4は、環状弾性部材2の外周面が環状剛性部材1の内周面に接触する接触部2a(図2では周角αの角度範囲の部分)に対応する2箇所の接触部対応外周部4a(図3)を有する。これら2箇所の接触部対応外周部4a,4aは互いに周方向に180°離間した位置に形成される。
カム板4の前記接触部対応外周部4aは、図3に示すように、隣り合う接触部対応外周部4aの周方向中心線(図3において線分Aで示す)間におけるカム板外周形状が、前記周方向中心線間の周方向1/2の位置(図3において線分Bで示す)に対して左右対称となるように形成されている。なお、線分Bの位置は、線分Aに対して90°の周角をなす位置となる。また、接触部対応外周部4aの周方向中心線(線分A)から周方向中心線間の周方向1/2の位置(線分B)の範囲のカム板外周形状は、次のように形成されている。
(1) 前記接触部対応外周部4aとなる周方向範囲において、カム板4の軸心O1からカム板外周までの外径距離Lが最大かつ一定(半径r1)となる円弧部4aa(その周方向範囲を図3において周角α/2で示す)。円弧部4aaの円弧中心は、カム中心となるカム板4の軸心O1である。
(2) この円弧部4aaの端部から前記周方向中心線間の周方向1/2の位置(線分B)までの周方向範囲において、カム板4の軸心O1からカム板外周までの外径距離Lが漸次小さくなる漸減径部4b。この漸減径部4bでの外径距離Lは、前記周方向中心線間の周方向1/2の位置(線分B)で最小となる。
このように、この実施形態では、前記環状弾性部材2の外周面の前記環状剛性部材1の内周面と接触する接触部2aが、環状剛性部材1の内周面の内径と略同一の外径の円弧状部となるように、カム板4の前記接触部対応外周部4aを円弧部としているので、環状弾性部材2の外周面と環状剛性部材1の内周面との接触が面接触となり、それだけ接触面積が増大する。その結果、同じ面圧、同じ摩擦係数の場合でも、カム板4の外周形状を楕円形とした従来の摩擦伝動式波動変速機に比べて摩擦力が大きくなり、伝達トルクを大幅に向上させることができる。
また、この摩擦伝動式波動変速機では、環状弾性部材2の環状剛性部材1との接触部を薄肉円筒状としているため、プレスで成形し易い。したがって、プレス成形することで低コスト化が可能であり、プレス面をそのまま接触面として使用することで更に低コストとなる。
また、この実施形態では、歯車を介さず摩擦接触によりトルク伝達を行なうため、バックラッシが無く、低振動、低騒音で、噛み合い誤差が無く低回転むらとなる。また、上記した構成により環状剛性部材1と環状弾性部材2の接触部での接触力を大きくしているので、回転抵抗を増大させたり、減速比の範囲を狭くすることなく、従来例の場合よりも高い伝達容量が得られてコンパクトとなり、これらのことから、複写機の感光ドラム駆動用として適している。
図6は、この実施形態における前記カム板4の外周形状の一例を従来例におけるカム板の場合と比較したものを線図として示している。この線図では、図3に示すように、接触部対応外周部4aの周方向中心線(線分A)からの周角をφ、カム板4の軸心O1からの外径距離をLとし、縦軸は、変形前の転がり軸受5の真円内径r0に対する外径距離Lの比率L/r0(%)を示している。横軸は周角φを示している。この実施形態の場合、円弧部4aaとされる接触部対応外周部4aの周角範囲(α/2)において、外径距離Lは一定(r1)であり、円弧部4aa以外の漸減径部4bでの外径距離Lは、円弧部4aaから離れるにつれて漸次減少している。ここで、円弧部4aaから漸減径部4bに繋がる部分、および周角φが90°となる最小径付近においては、特に曲線の傾きが小さくなっており、曲線が滑らかに繋がる形状となっている。図11は、この比較に用いた従来例における楕円形カム板45の外周形状を示している。同図において、一点鎖線はカム板45の外周に設けられる転がり軸受の変形前の内周の真円形状を示している。図6において、従来例における楕円形カム板では、外径距離Lが周角φ=0°で最大で、周角φ=0°から離れるにしたがい減少している。
さらに、この実施形態では、波動発生器3の外形により、環状弾性部材2の外周面の環状剛性部材1の内周面と接触させられる部分(図2に周角αで示す部分)であって、環状剛性部材1の内周面の内径と略同一の外径の円弧状部とされる部分の円弧径、つまり波動発生器3を組み込んだ後の環状弾性部材2の最大外径に対して、環状剛性部材1の内周面の内径を大きくしている。例えば、図5において環状弾性部材2の内側に波動発生器3が配置された組合せ体における2つの接触部2a,2a間の外径距離D2よりも、図4に示す環状剛性部材1の内径D1を僅か(その寸法をΔで表す)に大きく、すなわち
D1(=D2+Δ)
としている。
これにより、環状剛性部材1の内側の所定の軸方向位置に環状弾性部材2を設置するのに、環状弾性部材2を容易に挿入でき、また分解も容易となる。例えば、環状剛性部材1の内周面と環状弾性部材2の外周面との接触部分に締め代があると軸方向に力を加える必要があり、しかも環状弾性部材2は薄肉に形成されることから変形し易いので、組立・分解が困難となる。特に、減速比を小さくした場合、環状弾性部材2の変形し両が大きくなり、変形時に環状弾性部材2は開口部に向かってテーパ−状に拡がって開口端部の外径が大きくなることから、組立時に環状剛性部材1の内側に環状弾性部材2を挿入するのが困難になる。この実施形態の場合、初期状態では環状剛性部材1の内周面と環状弾性部材2との間に隙間を設定しておき、組立後に外力付与手段11で環状剛性部材1を縮径することができるので、組立・分解が容易となる。
図7は、この発明の他の実施形態にかかる摩擦伝動式波動変速機の縦断面図を示す。この実施形態の摩擦伝動式波動変速機では、図1〜図6の実施形態において、外力付与手段11が、同心状に重ねて配置される環状円錐外輪16と環状円錐内輪17とで構成される。これら内外輪17,16は、前記外輪部材12の内周面と前記環状剛性部材1の外周面との間に配置され、互いに接する円錐内周面16aおよび円錐外周面17aを有する。円錐内周面16aを有する環状円錐外輪16は、図8(A),(B)に一部破断側面図および背面図で示すように、出力軸7側に向く一端部における周方向の一箇所以上の位置(ここでは等配した4箇所の位置)に軸方向に延びる割れ部16bが形成され、他端部には外向きのフランジ16cが形成されている。
円錐外周面17aを有する環状円錐内輪17は、前記環状蓋部材6の側に向く一端部に前記環状円錐外輪16のフランジ16cと軸方向に対向する外向きのフランジ17bが形成されている。この環状円錐内輪17のフランジ17bから前記環状円錐外輪16のフランジ16cにかけて軸方向に貫通するボルト26により、環状円錐内輪17が環状円錐外輪16に連結される。この構成により、ボルト26を締めて環状円錐内輪17を軸方向に加圧することで、前記円錐外周面17aと円錐内周面16aとの間にくさび効果が生じて、環状剛性部材1の縮径、および環状剛性部材1と外輪部材12の連結が図られる。その他の構成は図1〜図6の実施形態の場合と同様である。
この実施形態では、外力付与手段11を構成する環状円錐外輪16と環状円錐内輪17について、互いの円錐内周面16aと円錐外周面17aを合わせる軸方向に荷重を加えることで、外輪部材12と環状剛性部材1との間に径方向の荷重が発生し、環状剛性部材1が縮径すると共に、環状剛性部材1と外輪部材12が連結し一体化される。このくさび効果により、大きな径方向の荷重と締結力が得られることから、外力付与手段11を小さくでき、コンパクト化が可能となる。
図9は、この発明のさらに他の実施形態にかかる摩擦伝動式波動変速機の縦断面図を示す。この実施形態の摩擦伝動式波動変速機では、図1〜図6の実施形態において、外力付与手段11が、前記外輪部材12の内周面と前記環状剛性部材1の外周面の径方向に弾性変形するばね機構で構成され、ばね機構に蓄勢された復元力で環状剛性部材1を縮径させるようにしている。具体的には、外力付与手段11を構成するばね機構は、同心状に重ねて配置される環状ばね外輪部材18と環状ばね内輪部材19とで構成される。これら内外輪部材19,18は、前記外輪部材12の内周面と前記環状剛性部材1の外周面との間に配置され、互いに接する円錐内周面18aおよび円錐外周面19aを有する。外力付与手段11は、さらに外向きのフランジ20aを有する断面L字状の環状加圧部材20を他の構成部材として持つ。この環状加圧部材20は、その一端面が前記環状ばね外輪部材18の前記環状蓋部材6側に向く端面に対向するように環状ばね外輪部材18と同心に配置され、そのフランジ20aを軸方向に貫通するボルト27で前記外輪部材12の内周面の段差部に締付け固定される。
前記環状加圧部材20のフランジ20aをボルト27で前記外輪部材12に締付け固定することにより、環状ばね外輪部材18が環状加圧部材20で軸方向に加圧される。これにより、前記円錐内周面18aと円錐外周面19aとの間にくさび効果が生じて、環状剛性部材1の縮径、および環状剛性部材1と外輪部材12の連結が図られる。その他の構成は図1〜図6の実施形態の場合と略同様である。
この実施形態でも、外力付与手段11を構成する環状ばね外輪部材18と環状ばね内輪部材19について、互いの円錐内周面18aと円錐外周面19aを合わせる軸方向に荷重を加えることで、外輪部材12と環状剛性部材1との間に径方向の荷重が発生し、環状剛性部材1が縮径すると共に、環状剛性部材1と外輪部材12が連結し一体化される。ばね機構を構成する環状ばね外輪部材18および環状ばね内輪部材19は、ともに単純なリング形状であるため、構成がコンパクトで低コストとなる。
図10は、入力回転数を一定としたときの、この摩擦伝動式波動変速機における伝達トルクと出力回転数との関係の実験結果を従来例と比較してグラフで示したものである。
この実験における各諸元は以下の通りである。
入力回転数:2000rpm
減速比:76(実施形態、従来例とも同じ)
トルク伝達部の径方向締め代量:実施形態、従来例とも同じ
従来例のカム板:楕円形状(図11)
楕円長半径=r1(実施形態の接触部対応外周部4aと同じ)
楕円周長(実施形態の周長と同じ)
実施形態のカム板:対向する2つの接触部対応外周部4aを円弧部としたもので、円弧 部の周角α=15°
図10のグラフでは、実施形態および従来例のいずれの場合でも伝達トルクが大きくなると共に接触部(トルク伝達部)で滑りが生じ出し出力回転数が低下する傾向が見られる。しかし、従来例で、伝達トルク1.5Nmのとき生じる出力回転数の減少幅は、実施形態では伝達トルク6Nmで生じている。つまり、実施形態の場合、従来例に比べて約4倍のトルク伝達能力が得られている。この試験結果から明らかなように、この実施形態の摩擦伝動式波動変速機によると、従来例に比べて大幅に伝達トルクを向上させることができる。
1…環状剛性部材
2…環状弾性部材
2a…接触部
3…波動発生器
4…カム板
4a…接触部対応外周部
4b…漸減径部
5…転がり軸受
11…外力付与手段
12…外輪部材
13…筒状部材
13a…中空部
14…圧力媒体
15…媒体加圧部材
16…環状円錐外輪
16a…円錐内周面
17…環状円錐内輪
17a…円錐外周面
18…環状ばね外輪部材
18a…円錐内周面
19…環状ばね内輪部材
19a…円錐外周面
20…環状加圧部材

Claims (10)

  1. 円形の内周面を有する環状剛性部材と、この環状剛性部材の内側に配置され、環状剛性部材の内周面に対して接触可能な外周面を有する環状弾性部材と、この環状弾性部材の内側に配置され、環状弾性部材を半径方向の外方に撓めて、環状弾性部材の外周面を周方向の複数箇所の部分で前記環状剛性部材の内周面に接触させ、これらの接触部を周方向に移動させる波動発生器とを備えた摩擦伝動式波動変速機であって、
    前記環状剛性部材に近接して配置され、環状剛性部材に対してその内周面が縮径するように外力を付与する外力付与手段を設けたことを特徴とする摩擦伝動式波動変速機。
  2. 請求項1において、前記外力付与手段によって縮径される前記環状剛性部材の内周面の縮径前の内径を、前記波動発生器を組み込んだ後の前記環状弾性部材の最大外径よりも大きくした摩擦伝動式波動変速機。
  3. 請求項2において、外部の静止した部材に固定される筒状の外輪部材を設け、この外輪部材の内側に前記環状剛性部材を配置し、前記外力付与手段を、前記外輪部材の内周面と前記環状剛性部材の外周面の間に配置して、これら内外周面の径方向に前記外力付与手段で外力を付与させた摩擦伝動式波動変速機。
  4. 請求項3において、前記外力付与手段は、圧力媒体が封入された中空部を有し、前記外輪部材の内周面と前記環状剛性部材の外周面の間に介在する筒状部材と、この筒状部材の前記圧力媒体を加圧することで、前記環状剛性部材の縮径、および環状剛性部材と前記外輪部材の連結を図る媒体加圧部材とでなる摩擦伝動式波動変速機。
  5. 請求項3において、前記外力付与手段は、前記外輪部材の内周面と前記環状剛性部材の外周面の間に同心状に重ねて配置され、互いに接する円錐内周面および円錐外周面をそれぞれ有する環状円錐外輪および環状円錐内輪を備え、これら環状円錐外輪および環状円錐内輪のうちの少なくともいずれか一方は周方向の一箇所以上の位置に軸方向に延びる割れ部を有し、前記環状円錐外輪および環状円錐内輪のいずれか一方を軸方向に加圧することで、前記環状剛性部材の縮径、および環状剛性部材と前記外輪部材の連結を図るようにした摩擦伝動式波動変速機。
  6. 請求項3において、前記外力付与手段は、前記外輪部材の内周面と前記環状剛性部材の外周面の径方向に弾性変形するばね機構からなる摩擦伝動式波動変速機。
  7. 請求項6において、前記ばね機構は、前記外輪部材の内周面と前記環状剛性部材の外周面の間に同心状に重ねて配置され、互いに接する円錐内周面および円錐外周面を有する環状ばね外輪部材および環状ばね内輪部材を備え、これら環状ばね外輪部材および環状ばね内輪部材のいずれか一方を軸方向に加圧することで、前記環状剛性部材の縮径、および環状剛性部材と前記外輪部材の連結を図るようにした摩擦伝動式波動変速機。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれか1項において、前記波動発生器はカム板と、このカム板の外周に配置され前記環状弾性部材の内周面と接触する転がり軸受とでなり、前記カム板は、前記環状弾性部材の外周面の前記環状剛性部材の内周面と接触する複数箇所の接触部に対応する複数の接触部対応外周部を有し、前記環状弾性部材の外周面の複数箇所の接触部が前記環状剛性部材の内周面の内径と略同一の外径の円弧状部となるように、前記カム板の前記接触部対応外周部を、カム板の軸心からカム板外周までの外径距離が一定となる円弧部とした摩擦伝動式波動変速機。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれか1項において、前記環状弾性部材はプレス成形してなる摩擦伝動式波動変速機。
  10. 請求項1ないし請求項9のいずれか1項において、前記摩擦伝動式波動変速機は複写機の感光ドラム駆動部に用いるものである摩擦伝動式波動変速機。
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