JP2013001638A - ガラス基板のスクライブ方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】表面が強化された強化ガラスに対して、比較的容易に、かつ安定して所望のスクライブ溝を形成できるようにする。
【解決手段】このスクライブ方法は、圧縮応力を持たせた強化層を表面に有する強化ガラスをスクライブする方法であり、第1工程と、第2工程と、を含む。第1工程は、強化ガラスの表面に、回転可能な刃先を静止させたカッターホイールによって強化層の一部を除去して初期亀裂を形成する。第2工程は、初期亀裂にレーザ光を照射して加熱するとともに、加熱された領域を冷却し、スクライブ予定ラインに沿って亀裂を進展させる。
【選択図】図8

Description

本発明は、ガラス基板のスクライブ方法、特に、表面に強化層が形成された強化ガラスをスクライブするガラス基板のスクライブ方法に関する。
分断のためのスクライブ溝をガラス基板に形成する方法として、レーザ光を用いて形成する方法がある。この場合は、スクライブ予定ラインに沿ってレーザ光が照射され、基板の一部が溶解、蒸発させられてスクライブ溝が形成される。ただ、この方法では、溶解、蒸発された基板の一部が基板表面に付着し、品質の劣化を伴う場合がある。また、溶解、蒸発された部分で形成した疵痕は基板端面強度が低下する原因になる。
そこで、他のスクライブ溝形成方法として、特許文献1又は2に示されたような方法がある。ここでは、ガラス基板のスクライブ溝の起点となる場所に初期亀裂が形成され、この初期亀裂にレーザ光が照射される。これにより、レーザ照射部分に熱応力が生じ、亀裂が進展してスクライブ溝が形成される。
特開平3−489号公報 特開平9−1370号公報
後者のスクライブ溝形成方法では、初期亀裂は、ダイヤモンドカッタ等の硬質工具を用いて、あるいはレーザ光を照射して形成される。
ところで、最近のFPD(フラットパネルディスプレイ)業界では、基板端面の強度が重要視されるために、ガラス基板として、表面に強化層が形成された化学強化ガラスが主に用いられている。この化学強化ガラスは、イオン交換処理によって表面に圧縮応力を持たせた層(強化層)を有しており、最近では、特に端面強度が要求されるタッチパネル等のカバーガラスに用いられている。
このような強化ガラスは、耐久性が高く傷がつきにくい。したがって、強化ガラスの端面に安定的に初期亀裂を形成し、スクライブ溝を形成することは非常に困難である。例えば、初期亀裂の深さが浅い場合は、スクライブ溝が形成されない。また逆に初期亀裂が深すぎると、スクライブ予定ラインに沿って初期亀裂を進展させることができず、所望のスクライブ溝を形成することができない。
本発明の課題は、表面が強化された強化ガラスに対して、比較的容易に、かつ安定して所望のスクライブ溝を形成できるようにすることにある。
第1発明に係るガラス基板のスクライブ方法は、圧縮応力を持たせた強化層を表面に有する強化ガラスをスクライブする方法であり、第1工程と、第2工程と、を含む。第1工程は、強化ガラスの表面に、回転可能な刃先を静止させたカッターホイールによって強化層の一部を除去して初期亀裂を形成する。第2工程は、初期亀裂にレーザ光を照射して加熱するとともに、加熱された領域を冷却し、スクライブ予定ラインに沿って亀裂を進展させる。
ここでは、ホイールが固定された静止型カッターホイールを用いて強化層の一部が除去され、初期亀裂が形成される。その後、初期亀裂にレーザ光が照射されて加熱され、さらに加熱された領域が冷却される。これにより初期亀裂がスクライブ予定ラインに沿って進展する。
ここでは、静止型のカッターホイールを用いて強化層の一部が除去されて初期亀裂が形成され、比較的容易に、所望のスクライブ溝を安定して形成することができる。
第2発明に係るガラス基板のスクライブ方法は、第1発明のスクライブ方法において、第1工程では、初期亀裂の深さは強化ガラスの強化層の厚みの60%以上80%以下である。
ここで、初期亀裂の深さが強化ガラスの強化層の厚みの60%に満たない場合は、後工程でのレーザ光照射による加熱処理及び冷却処理を行っても亀裂は進展せず、スクライブ溝を形成することは困難である。一方で、初期亀裂の深さが強化層の厚みの80%を超える場合は、後工程を実行する前に、強化ガラスがスクライブ予定ラインに沿って割れてしまう。また、後工程前に割れないとしても、後工程での加熱及び冷却によって、亀裂が意図せずに、またスクライブラインが形成された方向とは異なる方向に進展し、所望のスクライブ溝を安定して形成することが困難になる。
そこで、この発明では、静止型カッターホイールを用いて、初期亀裂の深さを、強化ガラスの強化層の厚みの60%以上80%以下としている。このため、安定して所望のスクライブ溝を形成することができる。
第3発明に係るガラス基板のスクライブ方法は、第1又は第2発明のスクライブ方法において、第1工程で使用されるカッターホイールは、刃先角度が120°であって、直径は2mm以上3mm以下である。この場合は、後工程において、安定したスクライブ溝を形成することができる。
第4発明に係るガラス基板のスクライブ方法は、第3発明のスクライブ方法において、第1工程において、カッターホイールによる脆性材料基板への押付荷重は8N以上18N以下である。この場合は、第4発明同様に、後工程において、安定したスクライブ溝を形成することができる。
第5発明に係るガラス基板のスクライブ方法は、第1又は第2発明のスクライブ方法において、第1工程で使用されるカッターホイールは、直径が2mmであって、刃先角度が100°以上130°以下である。この場合は、後工程において、安定したスクライブ溝を形成することができる。
第6発明に係るガラス基板のスクライブ方法は、第5発明のスクライブ方法において、第1工程において、カッターホイールによる脆性材料基板への押付荷重は6N以上18N以下である。この場合は、第5発明同様に、後工程において、安定したスクライブ溝を形成することができる。
第7発明に係るカッターホイール装置は、脆性材料基板に初期亀裂を形成するための装置であって、ホルダと、円板状のスクライビングホイールと、回転規制部材と、を備えている。スクライビングホイールは、外周部に刃先を有するとともに、ホルダに回転可能に支持され、刃先の一部がホルダから基板側に突出する。回転規制部材はスクライビングホイールがホルダに対して相対回転するのを禁止する。
このカッターホイール装置では、スクライビングホイールの刃先を脆性材料基板に押し当てることにより、脆性材料基板に初期亀裂を形成することができる。そして、後工程でレーザ照射による加熱処理及び冷却ノズルによる冷却処理を行うことにより、初期亀裂をトリガとして亀裂を進展させ、スクライブ溝を形成することができる。
繰り返し使用によってスクライビングホイールの刃先が摩耗した場合は、スクライビングホイールを回転させ、使用していない刃先をホルダから突出させる。これにより、長期の使用が可能になる。
第8発明に係るカッターホイール装置は、第8発明の装置において、ホルダは、一端側に開放するとともにスクライビングホイールが挿入された溝を有している。また、この装置は、溝に挿入されたスクライビングホイールを回転自在に支持するピンをさらに備えている。そして、回転規制部材は、溝の幅を小さくすることによってスクライビングホイールの回転を禁止する。
ここでは、簡単な構成によって、スクライビングホイールの回転を許容したり、規制したりすることができる。
以上のように、本発明では、表面が強化された強化ガラスに対して、比較的容易に、安定して所望のスクライブ溝を形成することができる。
本発明の一実施形態によるスクライブ方法を実施するためのスクライブ装置の概略構成図。 図1に示されたスクライブ装置に装着されたカッターホイール装置の断面構成図。 カッターホイール装置の正面図。 初期亀裂の溝深さと押付荷重との関係及びスクライブ結果を示す図。 刃先角度を変えた場合の押付荷重とスクライブ結果との関係を示す図。 ホイール径を変えた場合の押付荷重とスクライブ結果との関係を示す図。 刃先角度を変えた場合の押付荷重と初期亀裂の溝深さとの関係を示す図。 ホイール径を変えた場合の押付荷重と初期亀裂の溝深さとの関係を示す図。
[装置構成]
図1は、本発明の一実施形態による方法を実施するためのスクライブ装置の概略構成を示す図である。スクライブ装置1は、例えば、マザーガラス基板を、FPD(フラットパネルディスプレイ)に使用される複数のガラス基板に分断するための装置である。ここでのガラス基板は、表面に強化層が形成された化学強化ガラスが主に用いられている。前述のように、この化学強化ガラスは、イオン交換処理によって表面に圧縮応力を持たせた強化層を有している。
<スクライブ装置>
スクライブ装置1は、レーザビームをガラス基板Gに向けて照射する照射部2と、冷却部3と、図示しない移動部と、を備えている。冷却部3は、図示しない冷媒源から供給される冷媒を、ノズル4を介して噴射して冷却スポットCPを形成する。移動部は、照射部2及び冷却部3のノズル4を、ガラス基板Gに設定されたスクライブ予定ラインSLに沿って、ガラス基板Gとの間で相対移動させる。
照射部1は、レーザビームLBを照射するレーザ発振器(例えば、COレーザ)を有し、このレーザビームLBを、光学系を介してガラス基板G上にビームスポットLSとして照射する。
<カッターホイール装置>
スクライブ装置1には、ガラス基板Gの端部にスクライブの起点となる初期亀裂を形成するためのカッターホイール装置10(図2参照)が設けられている。カッターホイール装置10は主に、ブロック状のホルダ11と、スクライビングホイール12と、回転規制用のボルト13と、を有している。
ホルダ11は、図2及び図3から明らかなように、所定の厚み及び幅を有するブロック状の部材である。なお、図2はホルダ11を正面から視た図3のII-II線断面図である。ホルダ11の下端部は、正面視(図3参照)で、下方に行くにしたがって幅が狭くなるように形成されている。ホルダ11には、溝11aと、厚み方向に貫通する固定用貫通孔11b及び支持用貫通孔11cと、第1〜第3ネジ孔11d,11e,11fと、が形成されている。
溝11aは、ホルダ11の概略下半分において、正面視(図3)の全幅にわたって形成されている。また、溝11aは下方側が開放され、溝11aの幅はスクライビングホイール12の幅(厚み)より若干大きく形成されている。この溝11aによって、ホルダ11の略下半分は、第1部分111と第2部分112とに別れている。
固定用貫通孔11bは、ホルダ11の上部で、かつ幅方向(図3の左右方向)の中央部に形成されている。この固定用貫通孔11bを貫通するボルト(図示せず)によって、ホルダ11はスクライブ装置1に固定される。また、支持用貫通孔11cは、ホルダ11の下端部で、かつ幅方向の中央部に形成されている。
第1ネジ孔11dは、ホルダ11の第1部分111において、支持用貫通孔11cの上方で、幅方向の中央部に形成されている。また、この第1部分111の第1ネジ孔11dが形成された部分に対向する第2部分112には、第1ネジ孔11dの外径よりも大径の貫通孔11gと、貫通孔11gと同軸で形成され貫通孔11gよりも大径の円形凹部11hが形成されている。
第2ネジ孔11e及び第3ネジ孔11fは、それぞれホルダ11の第1部分111及び第2部分112に形成されている。第2ネジ孔11eは支持用貫通孔11cの上方かつ第1ネジ孔11dの下方で、これらの孔11c,11dよりも正面視左側にオフセットされて形成されている。また、第3ネジ孔11fは支持用貫通孔11cの上方かつ第1ネジ孔11dの下方で、これらの孔11c,11dよりも正面視右側にオフセットされて形成されている。
スクライビングホイール12は、ダイヤモンド等の硬質材料によって形成されている。このスクライビングホイール12は、外周部に刃先を有しており、図2に拡大して示すように、刃先角度αは例えば120°である。スクライビングホイール12は溝11a内に挿入され、支持用貫通孔11cに装着されたピン15によって、溝11b内で回転可能に支持されている。
なお、ピン15が装着された支持用貫通孔11cの両端開口は、ホルダ11の両面に固定されたカバー16,17によって塞がれている。カバー16,17のそれぞれは、支持用貫通孔11cを覆う部分から第2,第3ネジ孔11e,11fが形成された部分まで延びる雨滴形状である。そして、各カバー16,17の大径部分には貫通孔16a,17aが形成されている。各貫通孔16a,17aには、第2,第3ネジ孔11e,11fに螺合する固定用ネジ部材18,19が装着され、これによりカバー16,17はホルダ11に固定されている。
回転規制用のボルト13は、頭部13aとネジ部13bとを有している。頭部13aはホルダ11の第1部分112に形成された円形凹部11hに挿入されている。ネジ部13bは、貫通孔11gを貫通し、ホルダ11の第1部分111の第1ネジ孔11dに螺合している。
このような構成では、回転規制用ボルト13が緩められた状態では、スクライビングホイール12は溝11a内で自由に回転する。一方、回転規制用ボルト13が堅く締め付けられると、溝11aの幅が狭くなり、スクライビングホイール12は溝11aの両側面と圧接する。これにより、スクライビングホイール12の回転が禁止される。
[スクライブ方法]
まず、図1に示すように、第1工程において、カッターホイール装置10を用いてガラス基板Gの端部にスクライブの起点となる初期亀裂TRを形成する。このとき、初期亀裂の深さは、強化ガラスの表面に形成された圧縮応力を有する強化層の厚みの60%以上80%以下の深さにする。
次に、第2工程では、ガラス基板Gに対して、照射部1からレーザビームLBが照射される。このレーザビームLBはビームスポットLSとしてガラス基板G上に照射される。そして、照射部1から出射されるレーザビームLBが、スクライブ予定ラインSLに沿ってガラス基板Gと相対的に移動させられる。ガラス基板GはビームスポットLSによってガラス基板Gの軟化点よりも低い温度に加熱される。また、冷却スポットCPをビームスポットLSの移動方向後方において追従させる。
以上のようにして、レーザビームLBの照射によって加熱されたビームスポットLSの近傍には圧縮応力が生じるが、その直後に冷媒の噴射によって冷却スポットCPが形成されるので、垂直クラックの形成に有効な引張応力が生じる。この引張応力により、ガラス基板Gの端部に形成された初期亀裂TRを起点としてスクライブ予定ラインSLに沿った垂直クラックが形成され、所望のスクライブ溝が形成される。
実験例
[実験例1]
図4に、静止型ホイール、すなわちスクライビングホイール12の回転を禁止したカッターホイール装置10を用いて初期亀裂を形成し、実験を行った結果を示す。
ここでは、評価基板として、t=0.7mmの化学強化ガラスを用いた。この基板のDOL(強化層)は23μmである。また、スクライビングホイールは、直径2mm、刃先角度120°である。なお、第2工程におけるスクライブ条件は、レーザ出力は200Wで、走査速度は175mm/sである。
図4(a)において、「×」は、第2工程において、スクライブ溝がスクライブ予定ラインの途中で止まってしまい、亀裂進展が進まずにスクライブ溝が形成されなかったことを示している。また、「○」はスクライブ予定ラインに沿ってスクライブ溝が形成されたことを示している。「横にそれる」は、第2工程において、亀裂がスクライブ予定ラインに沿って進展しなかったことを示している。
この実験例1から、初期亀裂の深さは強化層を越える深さではないが、強化層の60%(14.2/23=0.617)以上で、80%(17.4/23=0.757)以下の深さの初期亀裂を形成することによって、スクライブ予定ラインに沿って所望のスクライブ溝が形成されることがわかる。
[実験例2]
図5に、静止型ホイールの刃先角度を100°、120°、130°、150°に変えて実験した例を示している。なお、この場合のホイール径は2mmである。
図5から、刃先角度が100°の場合は、ホイールの基板に対する押付荷重を6〜10Nにして初期亀裂を形成することによって、第2工程で安定したスクライブ溝の形成が可能であることがわかる。また、刃先角度が120°の場合は押付荷重を8〜18Nにし、刃先角度が130°の場合は押付荷重を10〜18Nにすることによって、安定したスクライブ溝を形成することができる。一方、刃先角度が150°のカッターホイールを用いて初期亀裂を形成した場合は、安定したスクライブ溝を形成することはできない。
[実験例3]
図6に、静止型ホイールの直径を2mm、3mm、5mmに変えて実験した例を示している。なお、この場合の刃先角度は120°である。
図6から、ホイール径が2mmの場合は、ホイールの基板に対する押付荷重を8〜10Nにして初期亀裂を形成することによって、第2工程で安定したスクライブ溝の形成が可能であることがわかる。また、ホイール径が3mmの場合は押付荷重を12〜18Nにすることによって、安定したスクライブ溝を形成することができる。一方、ホイール径が5mmのカッターホイールを用いて初期亀裂を形成した場合は、安定したスクライブ溝を形成することはできない。
[まとめ]
以上の各実験例を、刃先角度についてまとめたものを図7に示し、ホイール径についてまとめたものを図8に示している。図7及び図8において、初期亀裂の溝深さが強化層の厚み(23μm)の60%に相当する深さ(13.8μm)と80%に相当する深さ(18.4μm)に一点鎖線を引いている。
図7からは、ホイール径2mmで刃先角度100〜150°のカッターホイールを用いて初期亀裂の溝深さをガラス基板の強化層の厚みの60〜80%にした場合、押付荷重を6〜18Nにすれば、第2工程で所望のスクライブ溝を形成できることがわかる。
また、図8からは、刃先角度が120°でホイール直径2〜5mmのカッターホイールを用いて初期亀裂の溝深さをガラス基板の強化層の厚みの60〜80%にした場合、押付荷重を8〜18Nにすれば、第2工程で所望のスクライブ溝を形成できることがわかる。
さらに、図7及び図8から、初期亀裂を形成する際にもっとも適しているカッターホイールの仕様は、ホイール径が2mmで、刃先角度120°であることがわかる。そして、この仕様のカッターホイールを用いて押付荷重8〜18Nで初期亀裂を形成すれば、第2工程で安定したスクライブ溝を形成することができることになる。
[他の実施形態]
本発明は以上のような実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形又は修正が可能である。
前記実施形態では、第2工程(レーザ照射及び冷却処理)において、スクライブ溝を形成する場合について説明したが、第2工程によってガラスを分断するような場合にも、本発明を同様に適用することができる。
1 スクライブ装置
10 カッターホイール装置
11 ホルダ
12 スクライビングホイール
13 回転規制用のボルト
G ガラス基板
LB レーザビーム
LS ビームスポット
SL スクライブ予定ライン
CP 冷却スポット

Claims (8)

  1. 圧縮応力を持たせた強化層を表面に有する強化ガラスをスクライブするガラス基板のスクライブ方法であって、
    前記強化ガラスの表面に、回転可能な刃先を静止させたカッターホイールによって強化層の一部を除去して初期亀裂を形成する第1工程と、
    前記初期亀裂にレーザ光を照射して加熱するとともに、加熱された領域を冷却し、スクライブ予定ラインに沿って亀裂を進展させる第2工程と、
    を含むガラス基板のスクライブ方法。
  2. 前記第1工程では、初期亀裂の深さは強化ガラスの強化層の厚みの60%以上80%以下である、請求項1に記載のガラス基板のスクライブ方法。
  3. 前記第1工程で使用されるカッターホイールは、刃先角度が120°であって、直径は2mm以上3mm以下である、請求項1又は2に記載のガラス基板のスクライブ方法。
  4. 前記第1工程において、カッターホイールによる脆性材料基板への押付荷重は8N以上18N以下である、請求項3に記載のガラス基板のスクライブ方法。
  5. 前記第1工程で使用されるカッターホイールは、直径が2mmであって、刃先角度が100°以上130°以下である、請求項1又は2に記載のガラス基板のスクライブ方法。
  6. 前記第1工程において、カッターホイールによる脆性材料基板への押付荷重は6N以上18N以下である、請求項5に記載のガラス基板のスクライブ方法。
  7. 脆性材料基板に初期亀裂を形成するためのカッターホイール装置であって、
    ホルダと、
    外周部に刃先を有するとともに、前記ホルダに回転可能に支持され、前記刃先の一部が前記ホルダから基板側に突出する円板状のスクライビングホイールと、
    前記スクライビングホイールが前記ホルダに対して相対回転するのを禁止する回転規制部材と、
    を備えたカッターホイール装置。
  8. 前記ホルダは、一端側に開放するとともに前記スクライビングホイールが挿入された溝を有し、
    前記溝に挿入されたスクライビングホイールを回転自在に支持するピンをさらに備え、
    前記回転規制部材は、前記溝の幅を小さくすることによって前記スクライビングホイールの回転を禁止する、
    請求項7に記載のカッターホイール装置。
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