JP2013001199A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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剛史 今北
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Abstract

【課題】グリップ性能及び高速耐久性に優れる空気入りタイヤ2の提供。
【解決手段】このタイヤ2は、トレッド4の半径方向内側においてカーカス10と積層されるベルト12と、このベルト12とトレッド4との間に位置してこのベルト12を覆うバンド14とを備える。ベルト12は、内側層28と、この内側層28の半径方向外側に積層される外側層30と、一対の屈曲層32とを備える。それぞれの屈曲層32は、内側層28の端34で折り返される。屈曲層32は、内側層28とカーカス10との間に位置する主部38と、この内側層28の半径方向外側に積層される折返し部40とを備える。折返し部40は、外側層30の軸方向外側に位置している。バンド14は、螺旋状に周巻きされたコード46を含んでいる。このバンド14のうち、この外側層30とこの折返し部40との境界を覆う部分において、このコード46は密に巻回されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。
タイヤは、トレッド、サイドウォール、ビード、カーカス、ベルト、バンド等のような多数の部材が組み合わされて構成される。これらの部材の仕様及び組み合わせが調整され、タイヤの性能向上が図られる。
バンドは、トレッドとベルトとの間に位置している。バンドは、ベルトを覆う。バンドは、螺旋状に周巻きされたコードを含む。バンドは、いわゆるジョイントレス構造を有する。バンドは、ベルトを拘束する。これにより、ベルトのリフティングが抑制される。
通常、バンドに含まれるコードは一定のピッチで螺旋状に巻回される。このピッチを調整して、コードが疎に巻回されたセンター部と、このセンター部の軸方向外側にコードが密に巻回された一対のエッジ部とで、バンドを構成することがある。このバンドの例が、特開2007−326518公報及び特開平7−290905号公報に開示されている。コードのピッチを調整して、このコードが密に巻回されたセンター部と、このセンター部の軸方向外側にこのコードが疎に巻回された一対のミドル部と、それぞれのミドル部のさらに軸方向外側にこのコードが密に巻回された一対のエッジ部とで、バンドを構成することがある。このバンドの例が、特開平11−115413号公報に開示されている。
タイヤのベルトは、カーカスの半径方向外側に位置している。ベルトは、カーカスと積層されている。ベルトは、カーカスを補強する。ベルトは、内側層及び外側層からなる。内側層及び外側層のそれぞれは、並列された多数のコードを含む。各コードは、赤道面に対して傾斜している。
ベルトの内側層が、外側層の端で半径方向内側から外側に向かって折り返されることがある。これにより、外側層の端がこの内側層で包み込まれる。このようなベルトの構造は、フォールド構造と称される。フォールド構造は、ベルトの端を拘束しつつ、タイヤの横剛性に寄与しうる。フォールド構造を有するベルトの例が、特開2000−006614公報に開示されている。
操縦安定性の観点から、レーシングカーのような高出力エンジンを搭載する車両用のタイヤに、フォールド構造を有するベルトが採用されることがある。
前述したように、フォールド構造では、ベルトの内側層は外側層の端で半径方向内側から外側に向かって折り返される。この折り返された内側層は、外側層の半径方向外側に積層される。これにより、ベルトには段差が形成される。
このタイヤでは、折り返された内側層が位置する部分のトレッドの厚みは、それ以外のトレッドの厚みに比べて薄い。トレッドの厚みが一様でないので、このタイヤには偏摩耗の発生が懸念される。ベルトの段差は、タイヤの耐久性に影響する。
フォールド構造を有するベルトとして、外側層の端で内側層を折り返すのではなく、内側層の端を包み込む屈曲層をさらに備えたベルトがある。このベルトでは、屈曲層の折返しにより形成された折返し部を外側層の軸方向外側に配置させることにより、上記段差の形成が防止される。この場合、トレッドが一様な厚みを有するので、偏摩耗の発生が抑制される。このベルトは、耐久性の向上に寄与しうる。このようなベルトの例が、特開2009−154664公報に開示されている。
特開2007−326518公報 特開平07−290905号公報 特開平11−115413号公報 特開2000−006614公報 特開2009−154664公報
上記特開2009−154664公報に記載のタイヤでは、外側層と折返し部との境界における拘束力が十分でない。高速走行中に、外側層の端又は折返し部の端が浮き上がり、この境界において亀裂等の損傷が生じるおそれがある。このタイヤには、高速耐久性の更なる改善が求められている。
高速耐久性を向上させるために、境界付近をジョイントレス構造を有する補強層で覆うことがある。この場合、補強層で被覆された部分のトレッドの厚みが、この補強層で被覆されていない部分のトレッドの厚みよりも薄くなってしまう。このタイヤでは、トレッドの厚みが一様でないため、偏摩耗の発生が懸念される。
高速耐久性を向上させるために、一定のピッチでコードを巻回したバンドでベルト全体を覆うことがある。この場合、コードを密に巻回すと、トレッドの部分の剛性が過大となり、グリップ性能が低下してしまう。コードを疎に巻回すと、バンドによる拘束力が不足し、高速耐久性の改善を図ることができない。
本発明の目的は、グリップ性能及び高速耐久性に優れる空気入りタイヤの提供にある。
本発明に係る空気入りタイヤは、その外面がトレッド面をなすトレッドと、それぞれがこのトレッドの端よりも半径方向略内側に位置する一対のビードと、一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されたカーカスと、上記トレッドの半径方向内側においてこのカーカスと積層されるベルトと、このベルトとトレッドとの間に位置してこのベルトを覆うバンドとを備えている。このベルトは、内側層と、この内側層の半径方向外側に積層される外側層と、軸方向において離間して配置される一対の屈曲層とを備えている。それぞれの屈曲層は、この内側層の端で折り返されている。この屈曲層は、この内側層と上記カーカスとの間に位置する主部と、この内側層の半径方向外側に積層される折返し部とを備えている。この折返し部は、この外側層の軸方向外側に位置している。このバンドは、実質的に周方向に延びており螺旋状に巻かれたコードを含んでいる。このバンドのうち、この外側層とこの折返し部との境界を覆う部分においてこのコードは密に巻回されており、この境界を覆う部分以外の部分においてこのコードは疎に巻回されている。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記境界を覆う部分はこの境界から軸方向内側に20mmの位置から上記ベルトの外端までの範囲にある。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記境界からこの境界を覆う部分の軸方向内側における端までの距離は10mm以上である。この境界からこの境界を覆う部分の軸方向外側における端までの距離は、10mm以上である。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記バンドの断面のうち、上記境界を覆う部分の断面における、上記コードの断面密度は8エンズ/10mm以上11エンズ/10mm以下である。この境界を覆う部分以外の部分の断面における、このコードの断面密度は4エンズ/10mm以上7エンズ/10mm以下である。
本発明に係る空気入りタイヤでは、グリップ性能が損なわれることなく、高速耐久性の向上が達成される。この空気入りタイヤは、操縦安定性及び高速耐久性に優れる。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤの一部が示された断面図である。 図2は、図1のタイヤの一部が示された拡大断面図である。 図3は、図1のタイヤのベルトの境界部分が示された拡大断面図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1に示された空気入りタイヤ2は、トレッド4、サイドウォール6、ビード8、カーカス10、ベルト12、バンド14、インナーライナー16及びチェーファー18を備えている。このタイヤ2は、チューブレスタイプである。このタイヤ2は、図1中の一点鎖線CLを中心としたほぼ左右対称の形状を呈する。この一点鎖線CLは、タイヤ2の赤道面を表す。この図1において、上下方向が半径方向であり、左右方向が軸方向であり、紙面との垂直方向が周方向である。
トレッド4は、架橋ゴムからなる。トレッド4の外面は、トレッド面20をなしている。このトレッド面20は、路面と接地する。
サイドウォール6は、トレッド4の端から半径方向略内向きに延びている。このサイドウォール6は、架橋ゴムからなる。サイドウォール6は、撓みによって路面からの衝撃を吸収する。さらにサイドウォール6は、カーカス10の外傷を防止する。
ビード8は、サイドウォール6よりも半径方向略内側に位置している。ビード8は、コア22と、このコア22から半径方向外向きに延びるエイペックス24とを備えている。コア22は、リング状である。コア22は、複数本の非伸縮性ワイヤー(典型的にはスチール製ワイヤー)を含む。エイペックス24は、半径方向外向きに先細りである。エイペックス24は、高硬度な架橋ゴムからなる。
カーカス10は、第一カーカスプライ26a及び第二カーカスプライ26bからなる。第一カーカスプライ26a及び第二カーカスプライ26bは、両側のビード8の間に架け渡されており、トレッド4及びサイドウォール6の内側に沿っている。第一カーカスプライ26a及び第二カーカスプライ26bは、ビード8のコア22の周りを軸方向内側から外側に向かって折り返されている。
図示されていないが、第一カーカスプライ26a及び第二カーカスプライ26bは、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。各コードが赤道面に対してなす角度の絶対値は、通常は50°から80°である。コードは、通常は有機繊維からなる。好ましい有機繊維としては、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。バイアス構造のカーカス10が採用されてもよい。
ベルト12は、カーカス10の半径方向外側に位置している。ベルト12は、トレッド4の半径方向内側においてこのカーカス10と積層されている。ベルト12は、カーカス10を補強する。このタイヤ2では、ベルト12は、内側層28、外側層30及び一対の屈曲層32からなる。
図2は、図1のタイヤ2の一部が示された拡大断面図である。この図2には、タイヤ2のトレッド4の端の近傍部分(ショルダー領域)が示されている。
内側層28は、カーカス10の半径方向外側に位置している。内側層28は、カーカス10と積層されている。内側層28の端34は、トレッド4の端の近傍に位置している。図示されていないが、内側層28は並列された多数の第一コードとトッピングゴムとからなる。各第一コードは、周方向に対して傾斜している。この第一コードが周方向に対してなす角度(以下、傾斜角度)の絶対値は、15°以上30°以下である。このタイヤ2では、第一コードに有機繊維からなるコードが用いられてもよい。この第一コードの材質が、スチールとされてもよい。質量を低減しつつ補強効果を高めうるという観点から、この第一コードとしては、アラミド繊維からなるコードが特に好ましい。
外側層30は、内側層28の半径方向外側に位置している。外側層30は、内側層28と積層されている。このタイヤ2では、外側層30の軸方向幅は内側層28の軸方向幅よりも小さい。外側層30の端36は、内側層28の端34の軸方向内側に位置している。図示されていないが、外側層30は並列された多数の第二コードとトッピングゴムとからなる。各第二コードは、周方向に対して傾斜している。この第二コードの傾斜角度の絶対値は、15°以上30°以下である。このタイヤ2では、この第二コードの傾斜方向は前述の第一コードの傾斜方向とは逆である。このタイヤ2では、第二コードに有機繊維からなるコードが用いられてもよい。この第二コードの材質が、スチールとされてもよい。質量を低減しつつ補強効果を高めうるという観点から、この第二コードとしては、アラミド繊維からなるコードが特に好ましい。
屈曲層32は、ショルダー領域に位置している。左右の屈曲層32は、軸方向において離間して配置されている。図示されていないが、屈曲層32は並列された多数の第三コードとトッピングゴムとからなる。各第三コードは、周方向に対して傾斜している。この第三コードの傾斜角度の絶対値は、15°以上30°以下である。このタイヤ2では、第三コードに有機繊維からなるコードが用いられてもよい。この第三コードの材質が、スチールとされてもよい。質量を低減しつつ補強効果を高めうるという観点から、この第三コードとしては、アラミド繊維からなるコードが特に好ましい。
図示されているように、屈曲層32は内側層28の端34で折り返されている。屈曲層32は、内側層28の端34を包む。この折返しにより、屈曲層32には、内側層28とカーカス10との間に位置する主部38と、内側層28の半径方向外側に位置する折返し部40とが形成されている。換言すれば、この屈曲層32は、主部38と折返し部40とを備えている。
このタイヤ2では、主部38は内側層28の端34の部分から軸方向内側に向かって延在している。主部38は、内側層28の半径方向内側に位置しており、この内側層28と積層されている。この主部38の一部は、カーカス10と積層されている。主部38の端42の部分は、このカーカス10と内側層28とに挟まれている。
このタイヤ2では、主部38の端42は軸方向において外側層30の端36よりも内側に位置している。この主部38の端42が、軸方向において、この外側層30の端36よりも外側に位置してもよい。この主部38の端42は、屈曲層32の一端をなす。
このタイヤ2では、折返し部40は内側層28の端34の部分から軸方向内側に向かって延在している。折返し部40は、内側層28の半径方向外側に位置しており、この内側層28と積層されている。折返し部40は、軸方向において外側層30の外側に位置している。このタイヤ2では、この折返し部40の端44は軸方向において外側層30の端36よりも外側に位置している。この折返し部40の端44は、屈曲層32の他端をなす。
このタイヤ2では、外側層30の端36と折返し部40の端44との間は外側層30と折返し部40との境界である。図2中、この境界が符号Bで示されている。このタイヤ2では、境界Bに起因した段差の形成が防止されるという観点から、この外側層30の端36と折返し部40の端44とは継ぎ合わされるのが好ましい。このタイヤ2では、この外側層30の端36と折返し部40の端44との間の距離は、5mm以下が好ましく、3mm以下がさらに好ましい。特に好ましくは、この距離は0mmである。
図示されているように、このタイヤ2では、境界Bは軸方向において屈曲層32の一端42よりも外側に位置している。このタイヤ2では、軸方向においてこの境界Bの位置が屈曲層32の一端42の位置と一致するようにこのベルト12が構成されてもよい。軸方向においてこの境界Bが屈曲層32の一端42よりも内側に位置するように、このベルト12が構成されてもよい。このタイヤ2では、境界Bの軸方向における位置は特に制限されない。
バンド14は、ベルト12とトレッド4との間に位置している。バンド14は、ベルト12を覆っている。このタイヤ2では、バンド14の軸方向幅はベルト12の軸方向幅と同等である。このバンド14が、その軸方向幅がベルト12の軸方向幅よりも大きくなるように構成されてもよい。
バンド14は、コード46とトッピングゴム48とからなる。コード46は、実質的に周方向に延びており、螺旋状に巻かれている。換言すれば、このバンド14は螺旋状に周巻きされたコード46を含んでいる。バンド14は、いわゆるジョイントレス構造を有する。このコード46によりベルト12が拘束されるので、ベルト12のリフティングが抑制される。コード46は、通常は有機繊維からなる。好ましい有機繊維としては、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。ベルト12を効果的に拘束しうるという観点から、このコード46を構成する有機繊維としてはアラミド繊維が好ましい。このコード46として、アラミド繊維とナイロン繊維とからなる複合コードが用いられてもよい。
このタイヤ2では、ベルト12を覆うバンド14のうち、外側層30と折返し部40との境界Bを覆う部分においては、コード46は密に巻回されている。このバンド14のうち、この境界Bを覆う部分以外の部分においては、コード46は疎に巻回される。本明細書では、コード46が密に巻回されている部分Cが密部と称される。このコード46が疎に巻回されている部分Oが、疎部と称される。このタイヤ2のバンド14には、コード46が密に巻回された密部Cと、コード46が疎に巻回された疎部Oとが含まれている。
このタイヤ2は、次のようにして製造される。内側層28、外側層30及び一対の屈曲層32が準備される。左右のショルダー領域に相当する位置に、屈曲層32がそれぞれ配置される。内側層28が、両屈曲層32を架け渡すように配置される。このとき、内側層28の端34の部分が屈曲層32に積層される。屈曲層32の他端44の側が上方に持ち上げられて、この屈曲層32が内側層28の端34で折り返される。この折返しにより、内側層28の内側に位置する主部38と、この内側層28の外側に位置する折返し部40とが形成される。外側層30が、内側層28に積層される。この外側層30は、左右の折返し部40の間に配置される。このようにして、ベルト12が形成される。
コード46及びトッピングを押し出し、1本のコード46にトッピングゴム48が被覆されたリボンが形成される。このリボンが、2本準備される。2本のリボンがそれぞれ、タイヤ2の赤道面からベルト12の外端に向かって螺旋状にベルト12上に巻回される。この製造方法では、外側層30と折返し部40との境界Bの部分においてはリボンが密に巻回され、それ以外の部分においてはこのリボンが疎に巻回される。これにより、コード46が密に巻回された密部Cとコード46が疎に巻回された疎部Oとからなるバンド14が形成される。なお、この製造方法では、複数のコード46が密に配列されたリボンを用いて密部Cが形成され、複数のコード46が疎に配列された別のリボンを用いて疎部Oが形成されてもよい。
この製造方法では、ベルト12及びバンド14の形成後、トレッド4、サイドウォール6等の部材がさらにアッセンブリーされて、ローカバー(未加硫タイヤ2とも称される)が得られる。
この製造方法では、ローカバーは加硫工程に供される。加硫工程では、ローカバーは、モールドに投入される。ローカバーの外面は、モールドのキャビティ面と当接する。ローカバーの内面は、ブラダー又は中子に当接する。ローカバーは、モールド内で加圧及び加熱される。加圧及び加熱により、ローカバーのゴム組成物が流動する。加熱によりゴムが架橋反応を起こし、タイヤ2が得られる。
このタイヤ2では、外側層30は左右の折返し部40の間に位置している。図示されているように、この外側層30の端36と折返し部40の端44とが継ぎ合わされている。これにより、このタイヤ2では、外側層30の外面と折返し部40の外面とで構成されるベルト12の外面において、境界Bに起因した段差の形成が防止されている。このベルト12は、軸方向において一様な厚みを有するトレッド4の形成に寄与しうる。
このタイヤ2では、ベルト12全体がバンド14で覆われている。前述したように、このタイヤ2では境界Bに起因した段差の形成が防止されている。このタイヤ2では、トレッド4は軸方向において一様な厚みを有している。このタイヤ2では、偏摩耗の発生が抑制されうる。このタイヤ2は、耐久性に優れる。
前述したように、このタイヤ2では、バンド14のうち、境界Bを覆う部分においてはコード46が密に巻回されている。換言すれば、ベルト12の境界Bの部分はコード46が密に巻回された密部Cが覆っている、この密部Cは、この境界Bの部分を十分に拘束する。これにより、高速走行時における、外側層30及び屈曲層32の折返し部40のリフティングが効果的に防止される。このタイヤ2は、高速耐久性に優れる。この観点から、このバンド14の断面のうち、密部Cの断面におけるコード46の断面密度は8エンズ/10mm以上が好ましい。密部Cによる過剰な拘束を防止し、良好なグリップ性能が維持されうるという観点から、この断面密度は11エンズ/10mm以下が好ましい。なお、この密部Cにおけるコード46の断面密度は、この密部Cの断面において、この密部Cの単位幅(本明細書では、10mm)当たりに含まれるコード46の断面数を計数することにより得られる。
前述したように、このタイヤ2では、バンド14のうち、境界Bを覆う部分以外の部分においてはコード46が疎に巻回されている。換言すれば、ベルト12の境界Bの部分以外の部分はコード46が疎に巻回された疎部Oが覆っている。この疎部Oは、ベルト12の過剰な拘束を防止しうる。このタイヤ2では、この疎部Oによりグリップ性能の低下が防止されている。このタイヤ2は、操縦安定性に優れる。この観点から、このバンド14の断面のうち、疎部Oの断面におけるコード46の断面密度は7エンズ/10mm以下が好ましい。一様な厚みを有するトレッド4の形成に寄与し、偏摩耗が効果的に防止されるとの観点から、この断面密度は4エンズ/10mm以上が好ましい。なお、この疎部Oにおけるコード46の断面密度は、この疎部Oの断面において、この疎部Oの単位幅(本明細書では、10mm)当たりに含まれるコード46の断面数を計数することにより得られる。
このタイヤ2では、ベルト12の境界Bの部分が密部Cで被覆され、それ以外の部分が疎部Oで被覆されている。しかも、この密部C及び疎部Oからなるバンド14がベルト12全体を覆っている。このタイヤ2では、グリップ性能が損なわれることなく、高速耐久性の向上が達成される。この空気入りタイヤ2は、操縦安定性及び高速耐久性に優れる。
図2において、符号ICで示されているのが密部Cの軸方向内側における端(以下、内端)である。この内端ICは、この密部Cの断面に含まれる複数のコード46の断面のうち、軸方向において最も内側に位置する断面の端により規定される。この図2において、符号OCで示されているのは密部Cの軸方向外側における端(以下、外端)である。この外端OCは、この密部Cの断面に含まれる複数のコード46の断面のうち、軸方向において最も外側に位置する断面の端により規定される。このタイヤ2では、バンド14のうち、この内端ICから外端OCまでの部分が密部Cである。この密部C以外の部分が疎部Oである。
この図2において、符号PAで示されているのはベルト12の境界Bから軸方向内側に20mm離れた位置である。符号PBで示されているのは、このベルト12の外端である。このタイヤ2では、バンド14の密部Cは、位置PAから外端PBまでの範囲にあるのが好ましい。これにより、密部Cがこの境界Bの部分を十分に拘束しうる。このタイヤ2では、高速走行時における、外側層30及び折返し部40のリフティングが効果的に防止される。このタイヤ2は、高速耐久性に優れる。
図3には、ベルト12の境界Bの部分が示されている。この図3において、両矢印LAで示されているのは、この境界Bから密部Cの内端ICまでの距離である。両矢印LBで示されているのは、この境界Bから密部Cの外端OCまでの距離である。これら距離は、ベルト12の外面に沿って計測される。
このタイヤ2では、距離LAは10mm以上が好ましい。これにより、密部Cが外側層30の端36を十分に拘束しうる。このタイヤ2では、高速走行時における、外側層30のリフティングが効果的に防止される。このタイヤ2は、高速耐久性に優れる。この距離LAは、20mm以下が好ましい。これにより、ベルト12の過剰な拘束が防止されうる。このタイヤ2では、密部Cによるグリップ性能の低下が防止されている。このタイヤ2は、操縦安定性に優れる。
このタイヤ2では、距離LBは10mm以上が好ましい。これにより、密部Cが折返し部40の端44を十分に拘束しうる。このタイヤ2では、高速走行時における、折返し部40のリフティングが効果的に防止される。このタイヤ2は、高速耐久性に優れる。この距離LBは、25mm以下が好ましい。これにより、ベルト12の過剰な拘束が防止されうる。このタイヤ2では、密部Cによるグリップ性能の低下が防止されている。このタイヤ2は、操縦安定性に優れる。
このタイヤ2は、屈曲層32は内側層28の端34を包み込んでいる。この屈曲層32は、この内側層28の端34を拘束しつつ、タイヤ2の横剛性を効果的に高めうる。この屈曲層32は、タイヤ2の操縦安定性の向上に寄与しうる。
このタイヤ2では、屈曲層32で内側層28の端34を包み込んだ後に外側層30が内側層28に積層されてベルト12が形成される。このベルト12の形成は、容易である。この屈曲層32は、フォールド構造を有するタイヤ2の生産性向上に寄与しうる。
このタイヤ2では、主部38の端42と折返し部40の端44とは、軸方向において離間して配置されるのが好ましい。これにより、このベルト12に特異な剛性を有する部分の形成が抑制される。このタイヤ2では、偏摩耗の発生が抑制されうる。このタイヤ2は、耐久性に優れる。図示されているように、このタイヤ2では、折返し部40の端44は軸方向において主部38の端42よりも外側に位置している。この折返し部40の端44が、軸方向において主部38の端42よりも内側に位置してもよい。
このタイヤ2では、外側層30に含まれる第二コードの傾斜方向は、折返し部40に含まれる第三コードの傾斜方向とは同じであるのが好ましい。これにより、外側層30と折返し部40との境界への歪みの集中が抑制される。このタイヤ2は、耐久性に優れる。前述したように、このタイヤ22では、内側層28に含まれる第一コードの傾斜方向とこの第二コードの傾斜方向とは逆であり、主部38及び折返し部40は屈曲層32の折返しにより形成されている。したがって、この場合、第一コードの傾斜方向は、この主部38に含まれる第三コードの傾斜方向と同じである。
このタイヤ22では、外側層30に含まれる第二コードの傾斜方向と折返し部40に含まれる第三コードの傾斜方向とは、容易に調整されうる。このタイヤ2では、この調整により、生産性及び操縦安定性を損なうことなく、この生産性及び操縦安定性とは別の性能が容易に制御されうる。第二コードの傾斜角度がこの折返し部40に含まれる第三コードの傾斜角度よりも大きくされることにより、このタイヤ2のグリップ性能、トラクション性能及び乗り心地の向上が図られうる。この観点から、この第二コードの傾斜角度とこの第三コードの傾斜角度との差は3°以上であるのが好ましい。なお、この第三コードの傾斜角度がこの第二コードの傾斜角度よりも大きくされた場合においては、タイヤ2のセンター領域における発熱及び摩耗が抑制されうる。この観点から、この場合、この第三コードの傾斜角度とこの第二コードの傾斜角度との差は3°以上であるのが好ましい。
図2において、両矢印線WAは屈曲層32の一部をなす主部38の軸方向幅を表している。この軸方向幅WAは、外端PBから主部38の端42までの軸方向距離で示される。このタイヤ2では、軸方向幅WAは15mm以上60mm以下が好ましい。この幅WAが15mm以上に設定されることにより、屈曲層32が内側層28の端34を拘束しつつ、タイヤ2の横剛性に寄与しうる。このタイヤ2は、操縦安定性に優れる。この観点から、この幅WAは20mm以上がより好ましく、25mm以上が特に好ましい。この幅WAが60mm以下に設定されることにより、タイヤ2の質量が適切に維持されうる。この観点から、この幅WAは55mm以下がより好ましく、50mm以下が特に好ましい。
本発明では、タイヤ2の各部材の寸法及び角度は、タイヤ2をリムに組み込むことなく、タイヤ2に空気が充填されていない状態で測定される。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
図1に示された基本構成を備え、下記表1に示された仕様を備えた実施例1の空気入りタイヤを得た。このタイヤサイズは、265/35R18である。このタイヤのベルトは、内側層、外側層及び屈曲層から構成された。屈曲層は、内側層の端で折り返された。この折返しにより、内側層の半径方向内側に積層される主部と、内側層の半径方向外側に積層される折返し部とが形成された。この主部の軸方向幅WAは、35mmとされた。アラミド繊維からなるコードを螺旋状に周巻きしてバンドを形成した。このコードの構成は、1670dtex/2とされた。、このバンドは、ベルト全体を覆っている。このバンドのうち、境界Bの部分を覆う密部に含まれるコードの断面密度は、10エンズ/10mmとされた。このバンドのうち、疎部に含まれるコードの断面密度は、6エンズ/10mmとされた。この境界Bから密部の内端ICまでの距離LAは、15mmとされた。この境界Bから外端OCまでの距離LBは、15mmとされた。この境界Bからベルトの外端PBまでの距離は、30mmとされた。
[実施例2−9]
距離LA及びLBを下記表1から表2の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例2−9のタイヤを得た。実施例7においては、密部は境界Bから軸方向内側に10mm離れた位置PAからベルトの外端PBまでの範囲にあるベルトを覆っている。実施例8においては、密部は境界Bから軸方向内側に20mm離れた位置PAからベルトの外端PBまでの範囲にあるベルトを覆っている。実施例9においては、密部は境界Bから軸方向内側に25mm離れた位置PAからベルトの外端PBまでの範囲にあるベルトを覆っている。
[実施例10−17及び比較例3−4]
疎部の断面密度及び密部の断面密度を下記表2から表4の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例10−17及び比較例3−4のタイヤを得た。
[比較例2]
疎部を設けなかった他は実施例1と同様にして、比較例2のタイヤを得た。このタイヤのバンドは、ベルトの一部を覆っている。
[比較例1]
バンドを設けなかった他は実施例1と同様にして、比較例1のタイヤを得た。
[高速耐久性]
タイヤを正規リムに組み込み、このタイヤに空気を充填して内圧を230kPaとした。このタイヤをドラム式走行試験機に装着し、4.14kNの縦荷重をタイヤに負荷して、このタイヤを走行させた。速度を、10km/hから開始して、10分ごとに10km/hずつ速度をあげた。タイヤが破壊したときの速度を得た。この破壊速度に基づいて、高速耐久性を評価した。その結果が、比較例1を100とした指数値で下記の表1から表4に表されている。数値が大きいほど、好ましい。
[実車走行テスト]
試作タイヤを、排気量が2600ccであるレース車両に装着した。なお、このタイヤの内圧を200kPaとした。ホイールのサイズは、10J×18である。この車両で、サーキットコースを走行し、ドライバーによる操縦安定性及び乗り心地に関する官能評価も行われた。この評価結果が、比較例1を100とした指数値で下記の表1から表4に表されている。数値が大きいほど、好ましい。
[偏摩耗性]
上記走行テストを終えた車両に装着されていた試作タイヤについて、有効にトレッド面が接地していた部分の摩耗量が測定されて、その最小値の最大値に対する比が計算された。この結果が、比較例1を100とした指数値で下記の表1から表4に示されている。この値が大きいほど、良好であることが示される。
Figure 2013001199
Figure 2013001199
Figure 2013001199
Figure 2013001199
表1から表4に示されるように、実施例のタイヤでは、比較例のタイヤに比べて評価が高い。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
以上説明されたタイヤは、種々の車両に装着されうる。
2・・・タイヤ
4・・・トレッド
6・・・サイドウォール
8・・・ビード
10・・・カーカス
12・・・ベルト
14・・・バンド
28・・・内側層
30・・・外側層
32・・・屈曲層
38・・・主部
40・・・折返し部
46・・・コード

Claims (4)

  1. その外面がトレッド面をなすトレッドと、それぞれがこのトレッドの端よりも半径方向略内側に位置する一対のビードと、一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されたカーカスと、上記トレッドの半径方向内側においてこのカーカスと積層されるベルトと、このベルトとトレッドとの間に位置してこのベルトを覆うバンドとを備えており、
    このベルトが、内側層と、この内側層の半径方向外側に積層される外側層と、軸方向において離間して配置される一対の屈曲層とを備えており、
    それぞれの屈曲層が、この内側層の端で折り返されており、
    この屈曲層が、この内側層と上記カーカスとの間に位置する主部と、この内側層の半径方向外側に積層される折返し部とを備えており、
    この折返し部が、この外側層の軸方向外側に位置しており、
    このバンドが、実質的に周方向に延びており螺旋状に巻かれたコードを含んでおり、
    このバンドのうち、この外側層とこの折返し部との境界を覆う部分においてこのコードが密に巻回されており、この境界を覆う部分以外の部分においてこのコードが疎に巻回されている、空気入りタイヤ。
  2. 上記境界を覆う部分が、この境界から軸方向内側に20mmの位置から上記ベルトの外端までの範囲にある、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 上記境界からこの境界を覆う部分の軸方向内側における端までの距離が10mm以上であり、
    この境界からこの境界を覆う部分の軸方向外側における端までの距離が10mm以上である、請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 上記バンドの断面のうち、
    上記境界を覆う部分の断面における、上記コードの断面密度が8エンズ/10mm以上11エンズ/10mm以下であり、
    この境界を覆う部分以外の部分の断面における、このコードの断面密度が4エンズ/10mm以上7エンズ/10mm以下である、請求項1から3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015047979A (ja) * 2013-09-02 2015-03-16 東洋ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ

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