JP2012526614A - 神経監視システムおよび方法 - Google Patents
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Abstract
計画された手術部位を通って延在するかまたはその周りを延在する神経または神経構造の正確な位置特定、仮想的な表示、および検査を可能にする方法、システム、および製品が記載される。この方法およびシステムは、順方向性および逆方向性の態様での知覚神経、運動神経、および混合神経の伝導観察を組込むさまざまなタイプの神経診断検査と、トリガ筋電図検査とを用いる。この方法、システム、および製品は、外科的処置の前、最中、後に神経および神経構造のベースライン関数ならびに連続した完全性を評価するより具体的かつ感度の高い方法を可能にする。
Description
関連出願への相互参照
この出願は、本願明細書において参照により明確に援用される2009年12月15日に出願された米国仮特許出願第61/286703号および2009年5月11日に出願された米国仮特許出願第61/177,181号の両方の利益を主張する。
この出願は、本願明細書において参照により明確に援用される2009年12月15日に出願された米国仮特許出願第61/286703号および2009年5月11日に出願された米国仮特許出願第61/177,181号の両方の利益を主張する。
背景
特に低侵襲手術といった手術はしばしば開創器の使用を必要とする。開創器は、身体における切開部または開口部に挿入されると、組織を分離して、下に存在する手術対象のより良好な可視化および当該対象へのアクセスを可能にするよう用いられる医療器具である。開創器はしばしば、最初の皮膚切開部を元々のサイズの2倍より大きく拡張させ、当該プロセスにおいて周囲の組織(神経、脈管、およびそのほかの軟組織構造)に対する圧縮を引き起こす。低侵襲手術には、傷の減少、術後痛の低減、より早い回復、およびより小さい外科的瘢痕という利点がある。しかしながら、低侵襲手術の技術の学習曲線は、熟練の脊椎外科医の場合であっても急勾配となり得るということが研究によって示されている。これにより、効率的な技術の上達の前の学習段階の間は、手術が複雑かつ不必要に長くなる可能性がある。低侵襲性処置では通常、特殊な開創器が必要とされる。これらの特殊な開創器により、対象の組織は良好に可視化されるが、切開部が小さいことにより、周囲の構造は適切に可視化されない。開創器を用いることによる神経構造に対する過度の圧縮または牽引によって、神経機能の障害および永久的な損失につながる場合がある。この神経機能の障害および永久的な損失は手術後に、痛み、無感覚、および衰弱へと変化するということが知られている。
特に低侵襲手術といった手術はしばしば開創器の使用を必要とする。開創器は、身体における切開部または開口部に挿入されると、組織を分離して、下に存在する手術対象のより良好な可視化および当該対象へのアクセスを可能にするよう用いられる医療器具である。開創器はしばしば、最初の皮膚切開部を元々のサイズの2倍より大きく拡張させ、当該プロセスにおいて周囲の組織(神経、脈管、およびそのほかの軟組織構造)に対する圧縮を引き起こす。低侵襲手術には、傷の減少、術後痛の低減、より早い回復、およびより小さい外科的瘢痕という利点がある。しかしながら、低侵襲手術の技術の学習曲線は、熟練の脊椎外科医の場合であっても急勾配となり得るということが研究によって示されている。これにより、効率的な技術の上達の前の学習段階の間は、手術が複雑かつ不必要に長くなる可能性がある。低侵襲性処置では通常、特殊な開創器が必要とされる。これらの特殊な開創器により、対象の組織は良好に可視化されるが、切開部が小さいことにより、周囲の構造は適切に可視化されない。開創器を用いることによる神経構造に対する過度の圧縮または牽引によって、神経機能の障害および永久的な損失につながる場合がある。この神経機能の障害および永久的な損失は手術後に、痛み、無感覚、および衰弱へと変化するということが知られている。
ラテラルアクセス式の脊椎手術(lateral access spine surgery)では、脇腹が切開され、腹膜後隙、次いで腰筋を通るよう切開が行われる。これにより脊柱へのアクセスが可能になる。開創器はこれと同じ通路を通って進み、次いで腰筋において拡大して、脊柱を露出させる。この腰筋を腰神経叢(脚へ供給する神経の束)が横断している。解剖学的および臨床研究では、経腰筋脊柱アプローチの間、腰神経叢の枝が潜在的に危険な状態にあるということが示されている。ラテラルアクセス式の経腰筋脊椎手術を受ける患者のうち、そのときの30パーセントに手術後、神経欠損があると報告されている。したがって、脊椎のラテラルアクセス式の手術の際に、神経の接触およびその後の圧縮または損傷が開創器の配置および拡張の間に起これば、当該神経の接触およびその後の圧縮または損傷を識別する必要がある。現在の術中の神経監視システムでは、手術の実施の際に用いられる医療器具を用いて神経構造の検査が可能である。米国特許出願公開第2005/0182454号はたとえば、神経によって神経支配される筋肉群のEMG応答を監視しながら、手術アクセス構成要素の遠位端にある1つ以上の刺激電極を介して神経を電気的に刺激するための手術システムを開示している。これは、脚の上の主な筋肉群の上の皮膚に配置される8対のEMG電極を介して達成される。米国特許番号第6,466,817号は、較正電極および近接電極に刺激を与えることによって、神経に近隣していることと神経の状態とを検出するためのシステムを開示している。このシステムは、較正電極または近接電極に刺激が適用された後の応答を受信するEMG電極を含む。較正電極は神経の近傍に位置決めされる。近接電極は、カニューレ、針、カテーテル、焼灼装置、レーザなどを含む任意の医療機器に結合されてもよい。
上記のタイプの検査は手術の間にしばしば、解釈の影響を受け得る非特異的な神経診断の変化を与える。神経経路は、患者によって内的に作り出されたか、または神経監視方法によって外的に作り出されたかにかかわらず、一端から他端へ電気インパルスを伝導することになる。さらにこれらの信号は、与えられた経路の長さの増加の場合、および信号がシナプス(神経間の界面)を横断する場合に劣化し得る。
先行技術の方法とは対称的に、開示される方法および装置は、神経経路のより短いセグメントを検査することを含む。具体的には、手術部位にて、ある医療機器/電極から刺激を与えるのとは対称的に、この開示される方法は考えられる損傷の部位または手術部位にわたって、たとえば近位から遠位およびその逆に検査を行う。神経セグメントがより短くなることにより、より再現可能な信頼できる応答が与えられることになる。
概要
本発明は、手術の前に神経構造の位置を特定するとともに神経構造の働きを検査し、かつ外科的処置が進行するときに神経構造の働きの変化を検出することにより外科的処置の間に神経構造を保護するためのシステム、製品、および関連する方法を含む。損傷を受ける可能性がある部位である手術部位に対して近位の位置から当該手術部位に対して遠位の位置まで延在する神経のセグメントの神経機能を測定することにより、神経および神経根の機能の完全性を監視すること、または外科的処置の間の損傷を検出することが開示される。これは、正常な神経機能の「ベースライン(baseline)」を得るために手術の前に行われ、当該処置の間に両方向へ複数回行われる。これにより、手術部位にわたって正常な神経機能が連続しているか、または機能が悪化しているかを確認する。
本発明は、手術の前に神経構造の位置を特定するとともに神経構造の働きを検査し、かつ外科的処置が進行するときに神経構造の働きの変化を検出することにより外科的処置の間に神経構造を保護するためのシステム、製品、および関連する方法を含む。損傷を受ける可能性がある部位である手術部位に対して近位の位置から当該手術部位に対して遠位の位置まで延在する神経のセグメントの神経機能を測定することにより、神経および神経根の機能の完全性を監視すること、または外科的処置の間の損傷を検出することが開示される。これは、正常な神経機能の「ベースライン(baseline)」を得るために手術の前に行われ、当該処置の間に両方向へ複数回行われる。これにより、手術部位にわたって正常な神経機能が連続しているか、または機能が悪化しているかを確認する。
制御部と、患者内部に配置されるプローブ/電極と、刺激をプローブ/電極に送るとともに記録プローブ/電極から信号を受信することが可能な組合せスレーブボックスと、手術の可能性がある部位への挿入の間に神経構造を検出するために刺激を送るよう設計される位置特定プローブとを含む神経診断システムが開示される。当該制御部は、ハードウェアと、ソフトウェアと、ファームウェアとからなり、刺激を届けるとともに、患者の上または中の記録電極から信号を受信し、このアナログ信号をデジタル形式に変換し、次いで波形に変換する能力を有する。制御部はさらに、適用される刺激と作り出される波形との関係を特定することが可能である。制御部およびソフトウェアは、波形の分析を行うとともに、伝導速度、刺激と応答との間の経過時間、レイテンシー、振幅、伝導速度、もしくは複合活動電位の領域、および任意の組合せを計算し、またはこれらの値を用いて計算を行うことができる。ベースライン波形は記録され、将来の検査において同じ神経構造と比較される。これにより、外科的処置の間の神経機能の変化を検出する。作り出される波形は、制御部上の表示画面および手術を行う外科医が視認できる画面上に映し出される。制御部の表示部はさらに、デジタル通信ケーブルを介して遠方にいる監督者によって視認され得る。デジタル通信ケーブルの例としては、デジタル情報を格納、通信、もしくは動かす任意の種類のネットワークに接続されるCAT5、イーサネット(登録商標)回線、または通信ケーブルの任意の他の変形例がある。
別の局面では、プローブ/電極と、プローブを挿入する方法とが提供される。これらのプローブ/電極および方法によって、骨、筋肉、および軟組織構造を通る神経の経路が深いので以前はアクセス可能ではなかった神経の点へのアクセスが可能になる。このプローブは、身体内部の深く、手術部位に対して近位または遠位の位置にて検査を行うことを可能にする。この機能は、市場に現在出ている「従来の」筋電図検査針を用いては行うことができない。現在の針は長さが制限されており、曲がるよう設計されていない。さらにこれらの針は表面端部においてハブを有しており、このハブが手術の間に容易に神経と衝突して神経を突き刺すことになる。開示されたプローブ/電極は、体型(患者の大きさ、胴回り)または神経経路の深さにかかわらず、如何なる患者においても神経または神経構造に先端部が近接することを可能にするのに十分なほど長い。プローブは、適切な位置に配置されると、皮膚の表面と同一平面上になるなるように折り曲げられる。これにより、プローブが所望の配置よりも深く刺さることが確実になくなる。現在の筋電図検査針では、針の近位部分の長さは患者ごとに修正できない。したがって、細身の患者では、針の一部が皮膚の外に露出したままであり得、外科的処置の間に隣接した神経または神経構造と衝突した場合、当該神経または神経構造を突き刺すことになっていた。開示されるプローブは、尖っていない先端部を有する。開示されるプローブはたとえば、蛍光透視検査、CATスキャン、超音波手段といったイメージング技術の補助により、導入針を用いて組織の中へ深く配置され得る。別の実施例では、プローブは尖っており、電極ワイヤへの接続部は最小の直径であり、かつそれでもこのプローブは皮膚と同一平面のレベルまで曲げられ得る。この実施例では導入針の必要がない。
さらなる実施例では、このシステムは組合せスレーブボックスを用いる。組合せスレーブボックスは制御部に接続され、このシステムの一実施例では手動スイッチを介して技術者によって操作されるか、またはこのシステムの別の実施例では制御部にて遠隔電子スイッチを介して操作される。このスレーブボックスは、検査の一形態の間に特定のプローブ/電極を通じて刺激を送り、記録プローブ/電極から信号を受信する増幅器として作動するよう機能を切り替える能力を有する。たとえば、スレーブボックスは、同じプローブを1つの検査では刺激を送るために、別の検査では信号を受信するために用いることを可能にする。これにより、異なる検査のためにプローブを切り離しおよび再接続する必要が回避されるという利点がある。
一実施例においては、位置ごとに信号を連発する神経診断観察を行うために、当該システムでは技術者が検査の間、電極を指定されたスレーブ刺激ボックスから指定された増幅ボックスに切り替える、またはその逆に切り替える必要がある。これらの観察については、この明細書の説明の部分において詳述する。
さらなる実施例では、神経構造の位置特定を可能にする位置特定プローブが開示される。位置特定プローブは、開創器が後で配置されることになる組織に通路を作りながら、神経構造の位置を特定するよう用いられてもよい。位置特定プローブを用いて神経構造の近くまたは神経構造から離れるよう外科医をガイドすることにより、通路の作製は神経構造への損傷が最小の状態で達成される。さらに通路は、開創器が用いられる際に、神経構造が開創器に近接しないように神経構造を回避するよう作られることになる。一実施例では、位置特定プローブは、手術を行う外科医によって手動で操作される。このプローブは、与えられる刺激強度のレベルを外科医が制御することを可能にする刺激強度ダイヤルを有してもよく、有さなくてもよい。このプローブは挿入されると回転し、刺激が単一方向の態様で送られる。刺激により信号が作り出される。信号は、神経または神経構造のセグメントを通って伝導されるとともに神経根、大腿神経、および筋肉にある記録プローブ/電極に届けられる。これらの信号は、増幅スレーブボックスを通るよう経路付けされ、制御部へ運ばれる。刺激が届けられた深さ、届けられた刺激のレベル、刺激の角度/方向、記録プローブ/電極の位置、記録プローブ/電極が捕捉した信号の強度、刺激と信号記録との間の経過時間、および神経構造の公知の解剖学的組織を用いて制御部により計算が行われる。これらの計算を用いて、手術部位を通るまたは周辺を横断する神経または神経構造の皮膚からの近接距離、方向、および深さに関して、3次元の仮想イメージが正確にシミュレートされ、表示される。
さらなる実施例では、位置特定プローブは上述したものと同じであるが、反復刺激と記録電極が受信する信号とに同期する、モータを備えた回転部をさらに有する。
さらなる実施例では、位置特定プローブは上述したものと同じであるが、以前の情報および計算に同期される自動化深さゲージをさらに有する。
さらなる実施例では、円弧状導入装置が開示される。この円弧状導入装置は、回転軸と、回転軸に接続される半径アームとを含み、半径アームは円弧状導入針に接続するよう構成され、円弧状導入装置はガイドワイヤ上に挿入されるよう構成される。この円弧状導入装置はさらに、半径アームの一端に円弧状導入針を含み得る。
さらなる実施例では、身体の組織内に神経監視電極を配置するための方法が提供される。この方法は、深い組織に到達するようガイドワイヤを身体内に配置するステップと、身体の表面とほぼ同一平面上になるように、上で開示された半径導入器装置をガイドワイヤの上に挿入するステップと、半径導入器装置の半径アームを身体の中のガイドワイヤの深さとほぼ等しい長さにまで調節するステップと、円弧状導入針を有する半径アームを、監視されるべき神経構造に円弧状導入針が到達するように挿入するために旋回させるステップと、柔軟な神経監視電極を円弧状導入針を通って挿入させるとともに、監視されるべき神経構造に電極を配置するまたは神経構造の近くに電極を配置するよう円弧状導入針を取除くステップとを含む。
上記の局面およびこの発明に付随する利点の多くは、添付の図面に関連して以下の詳細な説明を参照することによってよりよく理解される。したがって、より容易に理解されるであろう。
詳細な説明
図1を参照して、外科的処置の間に神経機能を準備および監視するための方法についての一実施例を示す。本願明細書の記載および図はラテラルアクセス式の脊椎手術のような特定の形態の手術に言及し得るが、本願明細書において開示される方法は他のタイプの手術においても用いられ得る。当該他のタイプの手術は、任意の低侵襲的処置、または牽引力または圧縮力を神経にいずれにせよ適用し得る医療器具の使用を伴う切開手術(open surgery)を含むがこれらに限定されない。さらに、開示および特許請求される方法は、外科的処置に限定されると解釈されるべきではない。なぜならば、本願明細書において開示および特許請求される方法は他の目的のための神経機能の監視にも関するからである。本願明細書において開示される方法の目的は、知覚神経および運動神経を含む1つより多いタイプの神経繊維を1つより多い伝導方向において監視することであるので、この方法によって任意の外科的処置または他の処置の間における神経機能の監視の感度がより高くなる。本願明細書において開示される方法は、順方向性の態様および逆方向性の態様の両方で神経を検査することによって神経機能の監視を行うことを可能にする。最後に、本願明細書において開示される方法は、手術部位に近位である位置の神経を刺激するとともに、手術部位に遠位である位置の神経による応答を受信することによって、さらにはその逆によって、神経機能の監視を可能にし、これにより両方の方向において手術部位にわたって神経信号を有効に検査する。
図1を参照して、外科的処置の間に神経機能を準備および監視するための方法についての一実施例を示す。本願明細書の記載および図はラテラルアクセス式の脊椎手術のような特定の形態の手術に言及し得るが、本願明細書において開示される方法は他のタイプの手術においても用いられ得る。当該他のタイプの手術は、任意の低侵襲的処置、または牽引力または圧縮力を神経にいずれにせよ適用し得る医療器具の使用を伴う切開手術(open surgery)を含むがこれらに限定されない。さらに、開示および特許請求される方法は、外科的処置に限定されると解釈されるべきではない。なぜならば、本願明細書において開示および特許請求される方法は他の目的のための神経機能の監視にも関するからである。本願明細書において開示される方法の目的は、知覚神経および運動神経を含む1つより多いタイプの神経繊維を1つより多い伝導方向において監視することであるので、この方法によって任意の外科的処置または他の処置の間における神経機能の監視の感度がより高くなる。本願明細書において開示される方法は、順方向性の態様および逆方向性の態様の両方で神経を検査することによって神経機能の監視を行うことを可能にする。最後に、本願明細書において開示される方法は、手術部位に近位である位置の神経を刺激するとともに、手術部位に遠位である位置の神経による応答を受信することによって、さらにはその逆によって、神経機能の監視を可能にし、これにより両方の方向において手術部位にわたって神経信号を有効に検査する。
図1を参照して、神経機能の監視を準備および実行することを含む方法が示される。ブロック102は、手術の間に検査されることになる神経のベースライン関数を確立するためのものである。この方法には、処置の部位に対して遠位の神経繊維、処置の部位に対して近位の神経繊維、処置の部位にわたって延在する神経繊維、当該部位を通って延在する神経繊維、または当該部位の周りを延在する神経繊維といったさまざまなタイプの神経繊維を検査することによって神経機能の損失に対してより高い感度を提供するという利点がある。この検査はさらに、順方向および逆方向の検査を含む。本願明細書において用いられる「順方向」とは、法線方向において軸索に沿って伝播するインパルスを検査することを指す。「逆方向」とは、神経が伝達する通常の方向の反対の方向の検査である。ブロック102は図2に関連してより詳細に記載される。
神経のベースライン関数が確立されると、当該方法はブロック104に移る。ブロック104では、開創器の配置の部位を決定するために位置特定プローブが用いられる。本願明細書において、開創器は、神経機能に与える影響に関してその使用が監視される医療器具として開示されるが、本願明細書において開示される方法およびシステムは、カテーテル、内視鏡などといった任意の数の異なる外科手術処置において用いられ得る他の医療器具を監視するよう用いられてもよい。さらにステップ104は、外科的処置が開創器または同様の器具を必要としない場合は随意であってもよい。行われる場合、ブロック104の目的は、外科的処置において用いられることになる開創器のような医療器具の配置のための通路を決定することである。以下により詳細に記載される位置特定プローブは、開創器を配置する際にこれらの神経への損傷を回避するよう任意の神経の位置を判定するために用いられる。ブロック104は図3に関連してより詳細に記載される。
ブロック104の完了の後、この方法はブロック106に入る。ブロック106では外科的処置が行われ得る。手術の間の神経機能の監視は本願明細書において開示される1つの目的であるが、神経伝導の観察ならびに神経伝導の観察を行う態様および手順は手術以外の目的のために用いられてもよい。このブロックにおいて用いられる電極は、ブロック102で用いられたのと同じ電極であり得る。ブロック102において用いられる電極は神経のベースライン関数を確立するよう用いられたので、手術の間に機能を損失しているかどうかを判断するために、外科的処置の間に同じ神経が検査され得る。本願明細書において開示される電極には2重の目的があり得る。たとえば、1つの検査では神経刺激のために電極が用いられ得る。1つの検査において神経刺激のために用いられる電極と同じ電極がさらに、異なる検査において当該神経の応答を記録するのに用いられ得る。異なる検査の例としては、伝導が逆方向性であるかどうかにかかわらず、検査が順方向性および逆方向性の検査を必要とする場合、または近位位置から遠位位置に検査を行う場合、もしくはその逆の場合がある。ブロック106は図4Aに関連してより詳細に記載される。
ここで、図1のブロック102のより詳細な説明に対応する図2を参照して、神経機能のベースラインを確立するためのフロー図が示される。外科的処置が行われることになる患者が実際の手術でのように配置される。好ましくはこの患者は全身麻酔される。この方法はスタートブロック200からブロック202に入る。ブロック202は、患者内の組織にプローブを配置するためのものである。本願明細書において用いられるプローブは、電気信号を供給および/または電気信号を受信するよう用いられ得る導電体である。したがってプローブは、その能力で動作している場合は「電極」とも称され得る。この目的のために好適なプローブが以下に開示される。一実施例では、脊柱の腰部に対してラテラル式の経腰筋アプローチの場合のプローブ位置が開示される。しかしながらこの開示から、他の外科的処置の場合に監視される神経も当業者には明らかであろう。本願明細書において開示される方法の目的は、外科的創傷に対して近位および遠位の位置にプローブを位置決めすることである。この態様では、外科的創傷を通過、経過、または外科的創傷に近位および遠位の神経が順方向および逆方向に、外科的創傷にわたって効果的に監視され得る。この開示される方法はさらに知覚神経および運動神経といったさまざまなタイプの神経繊維の監視を提供する。開示される方法はより高い感度を提供し、これにより、起こり得る神経損傷を医師によりよく知らせるという利点がある。
脊柱の腰部に対するラテラル式の経腰筋アプローチのために神経機能を監視するための一実施例は、神経根の1つまたは任意の組合せにプローブを位置決めすることを含む。ラテラル式の経腰筋アプローチの手術の場合、L2、L3、およびL4神経が近位の神経であると考えられる。本願明細書において用いられる「近位」とは、2つの位置のうち、他の位置と比較して脊髄または脳にもっとも近い位置を指す。本願明細書において用いられる「遠位」とは、近位位置と比較して神経経路上のより遠い位置を指す。本願明細書において用いられる神経根は、神経孔(neuroforamen)を出る神経の部分である。プローブは神経根または神経の近くに配置され得るとともに、以下により詳細に記載されるように蛍光透視法の位置特定の補助により配置される。例示的なラテラル式の経腰筋アプローチを記載する目的でL2、L3、およびL4神経根の1つまたは組合せに位置決めされるプローブは手術部位に対して近位である。さらに電極/プローブが、手術部位に対して遠位である大腿神経に配置される。最後に電極/プローブが、手術部位に対して遠位であるL2、L3、およびL4の筋分節および皮膚分節に配置される。L2、L3、およびL4神経根に対応する筋分節および皮膚分節は当業者には明らかである。L2、L3、およびL4筋分節ならびに皮膚分節に対応する身体の領域は文献から周知である。本願明細書においてはラテラル式の経腰筋脊柱アクセス手術の間に特定の神経が監視されると開示されているが、開示されるプローブを用いて身体の如何なる神経および神経根にもアクセスできた。手術位置が異なれば、プローブを異なる位置に配置することが要求されることは明らかである。神経根L2、L3、およびL4を監視することは単に、腰筋を横断することを含む処置を示すだけである。他の外科的処置では、他の神経根が選択されてもよい。この特定の説明では、L2、L3、およびL4神経根が選択される。なぜならば、これらは腰椎において腰筋に近接して大腿神経を形成するよう結合するからである。したがって、これらの特定の神経根および大腿神経は直接的なラテラル式の経腰筋手術アプローチの間に一貫して危険な状態にある。手術部位に対して近位および遠位の知覚神経および運動神経ならびに手術部位にわたる知覚神経および運動神経の監視は、神経機能の損失に対する感度をより高くするために神経系中の如何なる神経根または神経にも適用され得る。
ここで、さまざまな神経を監視するために組織の中に到達または近接するようプローブを挿入する処置を図5に関連してより詳細に記載する。この処置は、プローブを深く延在する神経の中に導入するよう用いられ得る。プローブを組織の中に導入する方法は周知のセルディンガー法に似ている。セルディンガー法は、カテーテルをさまざまな中空器官または血管に挿入するために用いられる。しかしながらセルディンガーのような方法は、神経の監視を行うための電極プローブの挿入に対しては今まで公知ではなかった。図5を参照して、ブロック502では中空の導入針が組織の中に進出する。導入針は周知の医療器具である。導入針の一実施例はたとえば厚みが可変であってもよく、長さが可変であってもよい。この方法はブロック502からブロック504に入る。ブロック504では、この方法は、医師が可視化できるようにするとともに、導入針を軟組織を通って対象の神経に到達するよう案内できるようにするよう蛍光透視法の使用を伴う。代替的には、CATスキャン、超音波、または他の好適なイメージング技術が用いられてもよい。ブロック504からこの方法はブロック506に入る。ブロック506では、導入針が所望の位置に到達すると、医師は導入針内のプローブを進出させて所望の深さに到達させる。ブロック506からこの方法はブロック508に入る。ブロック508では、上述した神経根の部位の1つ、または他の態様では任意の他の神経にて適切な位置に電極を残すよう医師が導入針を取除く。代替的には、プローブを挿入するための別の実施例では、半径軌道装置が用いられ得る。図18A〜図18Hは、神経プローブ/電極を導入するための代替的な方法において用いられる装置およびステップを示す。図18A〜図18Hの一実施例では、本願明細書における半径導入器装置は、後部の固定外側塊(posterior lateral fusion mass)1802を回避するよう用いられ得る。しかしながら、開示される装置および方法は、他の神経を回避するよう用いられ得る。この装置および方法は、フレキシブルプローブの使用によりプローブ配置の間、ある神経構造を避けるために有用である。ある神経構造を避けることは、プローブが監視を行うまたは刺激を与えるよう意図される目標の神経に到達するのに望ましい。図18Aは、導入器ガイドワイヤ1804が直接的後部蛍光透視法アプローチにより、後部の固定外側塊1802に対して外側であるとともに横突起の先端部より下位の位置へ配置されるのを示す。ガイドワイヤ1804の先端部は、神経孔の背側部に存在するまで、外側蛍光透視図において進行される。本願明細書において開示される半径軌道装置または半径導入器装置1806は、長さを変更するよう調節され得る半径アーム1808を含む。半径アーム1808は、半径アーム1808の一端にて回転軸1810に接続される。半径アーム1808の反対側の端は円弧状導入針1812を保持するよう構成される。半径アーム1808は、部品または接続部を回転軸1810に伸縮させることにより長さが調節されてもよい。または、円弧状導入針1812が半径アーム上を上下に移動して回転軸1810から円弧状導入針1812への長さを変更してもよい。円弧状導入針1812は導入針に類似している。しかしながら、円弧状導入針1812はある曲率半径を与えるような形状とされる。これにより、フレキシブルプローブは直接的な線形のアプローチ以外の方向から配置されることが可能になる。一実施例では、半径アーム1808は剛体であるとともに、本質的に線形であり得る。円弧状導入針1812は剛体であるとともに、曲率半径を有する。半径アーム1808を回転軸1810または円弧状導入針1812に取付けるよう、半径アーム1808、回転軸1810、または円弧状導入針1812のいずれかはクランピング装置を有してもよい。たとえば、半径アーム1808の端部は、2つの半分部分からなる回転軸1810のソケットまたはカラー内に挿入され得る。次いで、ソケットまたはカラーは、半径アーム1808の周りに締め付けられて、摩擦により半径アームを保持する。円弧状導入針1812を半径アーム1808に取付けるよう、クランプは半径アーム1808の端部上に存在してもよく、円弧状導入針1812はクランプの2つの半分部分内で摺動し、次いで、クランプは円弧状導入針1812の周りに締め付けられる。半径導入器装置1806は、図18Bに示されるように、皮膚と同一平面状になるまで、回転軸1810にてガイドワイヤ1804の上に挿入される。導入器ガイドワイヤ1804は、深さを示すマーキングを有する。皮膚におけるこの深さマーカは記録され、半径アーム1808は、図18Bにも示されるのと同じ長さに調節される。図18Cおよび図18Dは、円弧状の針導入器1812が半径アーム1808の長さによって規定されるように円弧状に旋回し、先端部がガイドワイヤ1804の端部に存在するまで身体に挿入されることを示す。図18E〜図18Hでは、フレキシブルプローブ/電極1814が円弧状導入針1812を通って導入されており、図18Gに示されるようにプローブ/電極1814の先端部が外側塊1802の外側の境界に対して内側に突出するのが見えるまでプローブ/電極1814が円弧状導入針1812を通って配置されるようにスチレットまたは針1812が取除かれることが必要となる。図18Hは、円弧状導入針1812が監視/刺激されるべき神経に隣接してプローブ/電極1814を残して取除かれることを示す。この方法は、湾曲した導入針1812を通じて挿入され得る、本願明細書において開示される柔軟なプローブの使用により可能になる。
導入針が取除かれると、プローブは患者に固定され得る。この固定は、たとえばサージカルテープによって、および/またはプローブを湾曲させて患者の皮膚の近くにプローブを存在させた後で皮膚へとテープを貼ることによってなされる。その目的のために、本願明細書においては、屈曲可能なフレキシブルプローブが開示される。上で開示したように、プローブはL2、L3、L4神経根および大腿神経に配置され得る。プローブを配置するための処置ならびに筋分節および皮膚分節にて用いられるプローブのタイプは当業者には明らかであり、本願明細書においては簡潔さのために説明しない。
図2に戻って、プローブがL2、L3、およびL4神経根、大腿神経、ならびに選択された筋分節および皮膚分節に位置決めされると、この方法は、ブロック202から204、206、208、210、212、214、および216から同時に、連続して、またはランダムに選択される1つ以上のブロックへ入る。ブロック204〜216は、さまざまな神経機能監視スキームを示す。本願明細書において記載される監視は単に例示であり、他の監視スキームが用いられ得るということが理解されるべきである。開示される方法は、多くの電気診断モダリティを用いる。当該電気診断モダリティは、外科的処置の前およびその最中に神経のセグメントにわたって神経学的な完全性を同時またはランダムに評価するよう個々または任意の組合せで用いられ得る。さらにこの方法は、神経の完全性および働きを評価する手段として、順方向および逆方向の態様での知覚、運動、および混合の繊維神経の検査とトリガ筋電図検査とを記載する。近位から遠位への方向での少なくとも1つの神経伝導の観察またはEMGおよび遠位から近位への1つの神経伝導の観察が行われる。ここで、この神経機能監視スキームを説明する。
ブロック204は、大腿神経にて遠位に与えられ、神経根プローブ/電極の記録部位の近位に伝導する刺激について順方向性の知覚神経伝導観察を測定および/またはグラフ化する方法を提供する。このステップは、患者についての知覚神経繊維の解剖切開部の「ベースライン」パフォーマンスを作り出す。次いでこの神経伝導の観察はその後のステップにおいて繰り返され、実際の手術の間、外科用開創器が刺激部位と記録部位との間の位置にて用いられ、圧縮、牽引、または脈管の損傷が発生すると神経繊維への損傷を特定する。
ブロック206は、一度に1つ神経根プローブにて近位に与えられ、大腿神経記録部位の遠位に伝達される刺激についての混合(知覚および運動)神経伝導観察をプローブで測定および/またはグラフ化する方法を提供する。このステップは、患者についての知覚神経および運動神経繊維の解剖切開部の「ベースライン」パフォーマンスを作り出す。これにより、刺激された各神経根について異なる一意な波形が作り出されることになる。次いでこれらの神経伝導の観察はその後のステップにおいて繰り返され、実際の手術の間、外科用開創器が刺激部位と記録部位との間の位置にて用いられ、圧縮、牽引、または脈管の損傷が発生すると、神経繊維への損傷を特定する。
ブロック208は、皮膚分節位置にて遠位に与えられ、神経根プローブ/電極の記録部位の近位に伝導する刺激について順方向性の知覚神経伝導観察を測定および/またはグラフ化する方法を提供する。このステップは、患者についての知覚神経繊維の解剖切開部の「ベースライン」パフォーマンスを作り出す。次いで、この神経伝導の観察はその後のステップにおいて繰り返され、実際の手術の間、外科用開創器が刺激部位と記録部位との間の位置にて用いられ、圧縮、牽引、または脈管の損傷が発生すると、神経繊維への損傷を特定する。
ブロック210は、一度に1つ神経根プローブ/電極にて近位に与えられ、皮膚分節記録部位の遠位に伝導する刺激について逆方向性の知覚神経伝導観察をプローブで測定および/またはグラフ化する方法を提供する。このステップは、患者についての知覚神経繊維の解剖切開部の「ベースライン」パフォーマンスを作り出す。これにより、刺激された各神経根について異なる一意な波形が作り出されることになる。次いで、これらの神経伝導の観察はその後のステップにおいて繰り返され、実際の手術の間、外科用開創器が刺激部位と記録部位との間の位置にて用いられ、圧縮、牽引、または脈管の損傷が発生すると、神経繊維への損傷を特定する。
ブロック212−214は、一度に1つ神経根プローブにて近位に与えられ、前述の神経根、表面電極、または針電極に対応する筋分節記録部位の遠位に伝導する刺激へのトリガ筋電計の応答をプローブで測定および/またはグラフ化する方法を提供する。このステップは、患者についての運動神経繊維の解剖切開と筋神経連結との「ベースライン」パフォーマンスを作り出す。これにより、刺激された各神経根に対応する筋分節から生成される異なる一意な波形が作り出されることになる。次いで、これらのトリガ筋電計の観察はその後のステップにおいて繰り返され、実際の手術の間、外科用開創器が刺激部位と記録部位との間の位置にて用いられ、圧縮、牽引、または脈管の損傷が発生すると、神経繊維への損傷を特定する。麻酔が筋神経連結にマイナスの影響を与える状況では、ブロック212−216に記載された筋電計検査のような筋電計検査は信頼性が低くなり得る。開示された検査方法は、さまざまな検査を1つより多い神経に対して行うことによりこの欠点を克服している。
ブロック204−216は、神経のセグメントに対する電気診断検査の例を提供する。各々の場合において、刺激が神経監視機械によって与えられることから始まり、当該刺激が刺激/増幅ボックス(スレーブボックス)に送られる回路が形成される。刺激/増幅ボックスは刺激プローブに接続される。刺激プローブは、患者の神経組織または神経組織および筋組織の組合せのセグメントに刺激を適用する。この刺激に神経が反応し、これが遠隔の神経にて記録電極によって記録される。記録電極が受信する信号は、刺激/増幅ボックスにおける増幅回路によって増幅され、アナログ−デジタル変換器によって処理され、次いで神経監視機械に戻される。神経監視機械はデジタル情報を波形へと処理し得る。
電気的な刺激は、その強度が制御された状態で、たとえば監督医師の指示を受けた技術者によって神経監視機械にて生成される。この刺激は、刺激プローブを通じて患者身体の一箇所に適用され、生成された電気インパルスは、脱分極により記録電極に向かう特定方向へ神経繊維に沿って伝達される。記録電極がこの電気インパルスを受信する。次いで、この電気インパルスは刺激/増幅ボックスにおける増幅回路へ運ばれる。増幅回路は、基準電極を用いることにより他のバックグラウンド電気信号およびノイズを除去する。次いで、残りの信号が神経監視機械に運ばれる。神経監視機械では、当該信号がアナログ−デジタル変換器により処理され、これにより波形に変換されるデジタル情報を作り出す。一貫した再現可能な波形を生成するために、刺激は一度または何度も生成されてもよい。神経知覚観察はしばしば、各刺激に対して単一の波形を作り出す何百もの刺激を必要とし得る。次いで、これらの応答を神経監視コンピュータが平均化し、それらの特定の神経繊維を示す単一の波形を作り出す。
ブロック218では、たとえば神経監視機械において電気診断モダリティごとに、記録電極での一貫した応答が生成される刺激強度が測定され、記録され、メモリに保存される。その後形成される波形もグラフの形態で、発現またはピーク/トラフおよび振幅に対するレイテンシーという点で記録される。
任意の侵襲性の外科的処置の前のブロック204−216におけるこれらの電気診断観察を行うことにより得られる情報は、患者に関する代表的な「ベースライン」となる神経の関数を作り出す。このようなベースライン情報は、将来の比較のために、神経監視機械のメモリまたは1つ以上コンピュータ装置の他のメモリに格納され得る。
ブロック220では、ベースライン波形は各検査スキームごとに当該データから作り出され得る。ベースライン波形は、患者が弛緩位値(定常状態)にあるとともに手足の動作(脚の屈曲/伸張など)またはプローブ以外の配置された手術器具使用がない状態で麻酔された状態で確立される。行われる各電気診断観察について、刺激は制御部にて発生され、次いで刺激/増幅スレーブボックスに送られ、次いで、プローブ/電極を通って患者の神経または神経構造の特定箇所に送られる。次いで、この信号は神経構造の部分に沿って記録プローブ/電極の位置へと運ばれる。次いで、信号は刺激/増幅スレーブボックスに運ばれる。刺激/増幅スレーブボックスは基準電極も組み込んでおり、バックグラウンド電気的干渉、すなわち「ノイズ」を減少させる。次いで、この信号は制御部へと戻される。制御部において、当該信号はアナログ信号からデジタル信号へとアナログ−デジタル変換器を用いて変換される。次いで、デジタル情報は波形にプロットされ、刺激強度と結果として得られる波形との間の関係が、時間対信号強度応答と、信号応答の大きさ(振幅)に対する刺激の強度とを用いて識別される。開示される方法において用いることが可能な代表的な神経監視機械は米国ワシントン州のケネウィックのCadwell Laboratories社が提供するCASCADEシステムである。
ベースライン波形作製ルーチンはブロック222にて終了する。ブロック222から、この方法は図1のブロック102に戻るとともに、図3に関連してより詳細に記載されるブロック104のサブルーチンに戻る。
図3を参照して、筋組織における神経の位置を特定するためのフロー図が示される。本願明細書において用いられる「位置を特定する」という語は、外科的創傷に近接した任意の神経構造の位置を判定するための処置を指すよう意図される。その位置が分かれば、医療器具が安全かつ神経への損傷の危険を回避するよう接触または近接近することを避け得る態様で用いられ得る。たとえば、ラテラル式の脊椎手術では、脊柱の椎骨へのアクセスを得るよう、開創器を挿入するための切開が腰筋になされる。経腰筋アプローチを行う場合、開創器の安全な導入を可能にするよう腰神経叢の位置を特定するのが望ましい。神経叢位置特定処置の間に特定され得る神経は、陰部大腿神経(L1、L2根)および外側大腿皮神経(L2、L4)を含む。なぜならば、これらは経腰筋アプローチの間に危険な状態になるからである。腰神経叢の位置特定は経腰筋処置に特有のものであると理解されるべきである。しかしながら、本発明はこれによって限定されない。異なる外科的処置が行われる場合、手術部位に近接した神経または神経構造が位置特定される必要があるということは当業者には明らかであろう。
神経または神経構造の位置特定のための方法はブロック300において開始する。この方法はブロック300からブロック302に入る。ブロック302は、図2に関連して上で論じたベースライン波形判定処置により、神経根L2、L3、およびL4、大腿神経、筋分節、ならびに皮膚分節にあるプローブおよび/または電極が適切な位置にあることを示す。この方法はブロック302からブロック304に入る。ブロック304では、腰筋において位置特定プローブが進行される。位置特定プローブは単一方向の刺激信号を提供することができる。単一方向の信号とは、通常一方向にしか進まない信号であり、この信号は360度の円弧のうちの数度より多くにわたって広がることはない。したがって、位置特定プローブは、刺激されることになる可能性のある領域が360度の回転を含むように回転され得る。このような目的のため、単一方向の信号を提供する位置特定プローブを以下により詳細に記載する。プローブはさらに、任意の方向に信号を提供するよう360度にわたって回転され得る。プローブには、信号が作り出される際に回転角度が分かることが可能になる一定の基準点への参照により単一方向の信号の方向を判定するための手段が設けられる。プローブはさらに、手動または自動化された深さゲージを有する。深さゲージは、単一方向の信号の生成の時における深さの測定値を提供する。したがって、単一方向の信号の方向および深さの両方が求められ得る。プローブ回転はさらに以下により詳細に記載される神経監視機械の制御下にあり得る。したがって、位置特定プローブを用いて信号が適用されると、深さおよび方向は、任意の刺激信号について分かることになる。これにより、神経構造を3次元でマッピングすることができる能力が提供される。
ブロック304から、この方法はブロック306および308の1つまたは両方に入り得る。ブロック306は、位置特定プローブから刺激が生成された後、もしあれば、神経根L2、L3、およびL4での神経機能応答を測定および/またはグラフ化するよう用いられる。ブロック308は、位置特定プローブから刺激が生成された後、もしあれば、筋分節での神経機能応答を測定および/またはグラフ化するよう用いられる。応答信号を記録、測定、および処理するよう用いられる神経監視機械は、図2に関連して開示される神経監視機械と同じであり得る。
ブロック306および308から、この方法はブロック310に入る。ブロック310では、波形がL2、L3、L4、および筋分節電極にて記録された応答から存在するかどうかについて判定がなされる。この判定がNOの場合、この方法はブロック314に入り、神経は刺激信号の方向にはないと示す。判定がYESの場合、存在する波形が低レベルまたは高レベルの刺激であるかどうかについて第2の判定がなされる。いずれの波形も、腰神経叢神経が刺激信号の方向にあると一般的に示す。低レベルまたは高レベルの波形が検出されるかどうかに依存して、プローブが神経に近接していることが示され得る。さらに、さまざまなタイプの神経が検査されているので、いくつかのタイプの神経繊維が刺激されるが、その他は刺激されないことになる。刺激強度、振幅、レイテンシー、深さ、およびベースライン波形との任意の差について対応する値を有するすべての波形が端末上に表示され得る。医師は、位置特定プローブに関連して神経または神経構造の仮想イメージと神経または神経構造に当たった深さとを伝える表示部を見ることができる。これにより、外科医は、位置特定プローブをさらに進行させるか、または腰神経叢神経に接触することなく腰筋を通る経路を見つけ出すようプローブを回転させるかどうかを決定することが可能になる。処置のこの部分の間、外科医は、知覚および運動神経伝導検査と、トリガ筋電計応答とを行う。
図3に開示される方法は、開創器のような医療器具が挿入されることになる腰筋を通るよう経路を医師にナビゲートすることを可能にするツールである。図3に開示される方法は、開創器を進行させ、その後に拡張させる際に如何なる神経組織も損傷させないように、腰神経叢のような神経または神経構造の位置を特定するのに有用である。
図3のサブルーチンの完了の後、システムは外科的処置に進む準備ができた状態である。この方法はブロック104から図1のブロック106に入る。ブロック106は、ブロック102および104の準備サブルーチンが完了した後、外科的処置の間に行われるサブルーチンである。ブロック106を図4Aに関連してより詳細に記載する。
図4Aを参照して、神経機能を監視しながら外科的処置を行うための方法が開示される。この外科的方法は、牽引および/または圧縮を適用する、たとえば、神経の損傷へとつながり得る医療器具の使用を伴う方法である。しかしながら、本発明はこれによって限定されない。なぜならば、本願明細書において開示されるシステムは、手術を必要としない条件下で神経を監視するよう用いられ得る。手術が行われている状況において、いつ損傷が発生し得るのかを理解するよう神経の作用を監視し、次いで術野における神経に対する永久的な損傷を回避するよう修正処置を行うことがことが望ましい。開示される方法に従うと、手術部位に対して近位である神経および手術部位に対して遠位である神経が手術部位にわたって効果的に検査を行うよう監視される。これにより、たとえば開創器が配置され得る手術部位における神経機能またはそれに近接した神経機能の如何なる損失の発生も判定する感度がより高い方法が提供される。近位から遠位および遠位から近位の態様で手術部位にわたって効果的に検査を行うことに加えて、この方法はさらにさまざまなタイプの神経繊維を検査することと、順方向および逆方向の態様で神経を検査することを用いる。図4Aは監視される神経がL2、L3、およびL4神経根を含むことを示すが、本願明細書において開示される方法はこれによって限定されない。図4Bではたとえば、腕神経叢および腰仙骨神経叢ならびに陰部大腿神経、外側大腿皮神経、大腿神経、および閉鎖神経のC1からS5の神経根、すべての根、体幹、節、腱、または枝のいずれか1つを含む神経機能を監視しながら外科的処置を行うための方法が開示される。
この方法はブロック400にて開始する。ブロック400からこの方法はブロック402に入る。ブロック402は、神経根L2、L3、L4、大腿神経にあるプローブ、筋分節にあるプローブ、および皮膚分節にあるプローブが、図2に関連して記載されるサブルーチンにより適切な位置にあるということを指定するものである。ブロック402からこの方法はブロック404に入る。ブロック404では、図3に関連して記載されるサブルーチン、すなわち位置特定処置においてなされた切開部において、開創器のような医療器具が適切な位置に進行、拡張、または保持される。この開示される方法により医師には、開創器の使用の間の任意の時に、神経機能の損傷の発生が今にも起こり得るかどうかについての指示が与えられる。組織が牽引または圧縮にさらされると、神経機能は減少し得る。さらに、神経機能の損失は時間にも依存し得る。したがって、外科的処置において、開示される方法は連続的にさまざまなタイプの神経繊維を異なる方向に検査して、任意の神経機能の損失についてより感度の高い情報を医師に提供する。知覚伝導観察が典型的にまず神経の衰弱を示す。混合伝導観察が次に典型的に神経の衰弱を示す。トリガEMG観察が最後に典型的に神経機能の損失を示す。
開創器は位置特定プローブを用いて以前になされた切開部に配置され得る。医師が開創器を進行および/または拡張するか、または開創器が適切な位置に保持される場合、刺激信号はさまざまな神経位置にある一連のプローブによって与えられるとともに、刺激位置に対して遠位または近位の他のさまざまな神経位置にて測定される。本質的には、信号は刺激位置から応答位置へ外科的創傷にわたって横断するよう作製される。この態様において、手術の間の神経機能は、外科的創傷が存在しなかったときに集められた以前のベースライン神経機能データと比較される。ブロック406−418は外科的処置の間に神経機能を監視するよう用いられ得る代表的な観察を説明する。これらのブロックによって規定される神経観察は、ベースライン波形を規定するよう以前に用いられた神経観察と同じものである。ブロック406では、遠位の大腿神経にて刺激が与えられ、応答近位の神経根L2、L3、およびL4にて応答が測定および/またはグラフ化される。ブロック408では、近位の神経根L2、L3、およびL4にて一度に1つ刺激が与えられ、遠位の大腿神経にて神経機能の応答が測定および/またはグラフ化される。ブロック410では、遠位の皮膚分節に一度に1つ刺激が与えられ、近位の神経根L2、L3、およびL4にて神経応答が測定および/またはグラフ化される。ブロック412では、近位の神経根L2、L3、およびL4の各々にて一度に1つ刺激が与えられ、遠位の皮膚分節にて神経機能が測定および/またはグラフ化される。ブロック414では、近位の神経根L2にて刺激が与えられ、遠位の筋分節にてEMG応答が測定および/またはグラフ化される。ブロック416では、近位の神経根L3にて刺激が与えられ、遠位の筋分節にてEMG応答が測定および/またはグラフ化される。ブロック418では、近位の神経根L4にて刺激が与えられ、遠位の筋分節にてEMG応答が測定および/またはグラフ化される。刺激のタイミング、どのプローブに刺激が与えられるか、電圧、振幅、アンペア数、時間遅延、および刺激信号の継続時間、ならびに応答およびベースラインの読取およびそれらの比較は、以下により詳細に記載されることになる神経監視機械の制御下にあり得る。たとえば、振幅および刺激信号の継続時間は段階的な増加量で増加し得る。
刺激がブロック406−418の1つにおいて与えられ、かつ神経またはEMG応答が得られるごとに、当該応答は図2に開示される方法から得られるベースライン波形と比較される。ベースライン波形に対する神経機能の応答波形の比較は以下の4つの可能性のうちの1つを示すことが可能になる。すなわち、(1)変化なし、(2)レイテンシーの増加、(3)振幅の減少、または(4)波形の完全な損失である。変化なしが認識される場合は、神経が適切に機能している、すなわちベースラインとまったく異ならないということを意味する。他の条件のいずれかが認識された場合、当該システムは医師に通知を与えるとともに、グラフにタイムスタンプを記録する。さまざまな電気診断検査モードにおいて認識される変化の度合により、外科医には「リアルタイム」の神経の働きの知見が与えられるとともに、初期の神経の損傷を示すものが与えられる。外科医がこの情報をどのように用いるかの例はさまざまであり、各外科医に依存する。たとえば、以下の状態が起こり得る。すなわち、(1)開創器が配置されて拡張された後でも波形がベースラインから変化しなければ、外科医は処置を変更なく続けることができるという状態と、(2)開創器を配置および拡張すると知覚波形が悪化を示し始めれば、神経または神経構造はすでにある量の圧縮/牽引下にあり、さらなる悪化について入念に監視されるべきであるという状態と、(3)さらなる悪化が発生すれば、開創器を弛緩し、大きさを低減するべきであり、かつ神経の働きがベースラインにまで戻るかまたはベースラインからの妥当な限界まで戻るまで処置を一時停止するべきであるという状態である。他の措置も可能であり得る。上記の措置は実行可能な唯一の措置であると解釈されるべきではない。たとえば、刺激の強さを増加または減少してもよく、他の措置が適切であってもよい。神経の悪化はレイテンシーの増加、すなわち応答が記録される時間に対して刺激が与えられた後の時間が増加することによって、または応答の振幅の減少によって通常認識されることになる。次いで、開創器は再び拡張され得、手術が進む。神経構造の保護を確実にするよう、外科的処置の間、何回も開創器を弛緩させる必要がある場合がある。開創器が配置されると、知覚、運動、混合、およびトリガ筋電図記録を含む波形が刺激への応答がないポイントまですぐに悪化した場合、深刻な神経の障害の可能性が差し迫ったものであるので、手術のアプローチの劇的な変更が考えられ得る。
開創器の配置および拡大の間は、変動可能な度合の圧縮および牽引がさまざまなタイプの神経に加えられることになる。開示される方法は、異なる速度の悪化を潜在的に示し得る異なる神経を検査することを選択する。知覚伝導観察がブロック406、410、412において示され、混合神経伝導観察がブロック408において示され、トリガEMGがブロック414、416、418に示される。神経の働きが圧縮、牽引、および/または脈管の損傷によってマイナスの影響を受ける特定の順番(たとえば、知覚>混合>運動または運動>混合>知覚)は変動し得る。
手術部位にわたって、手術部位の周辺を、または手術部位を通って近位から遠位または遠位から近位に延在する知覚神経、運動神経および混合神経に関する情報を医師に与えることにより、医師は神経または神経構造に対して何らかの損傷の可能性のあることがなされたかどうかを評価し、必要に応じて外科的処置またはアプローチを修正して神経の完全性および機能を保護することができる。
図4Bは図4Aに開示される方法に似ている。しかしながら、監視されることになる神経は、腕神経叢および腰仙骨神経叢ならびに陰部大腿神経、外側大腿皮神経、大腿神経、および閉鎖神経のC1からS5の神経根、すべての根、体幹、節、腱、または枝のいずれか1つを含む神経機能のうちの1つ以上から選択される任意の神経を含む。図4Bの他のすべてのステップは、図4Aのステップに類似している。
次に、上述の観察を実行する際に用いられるハードウェアを説明する。
図6は、図2、図4A、および図4Bに関連して記載されるように神経伝導およびEMG観察を実行するためのシステムの図表図である。
図6は、図2、図4A、および図4Bに関連して記載されるように神経伝導およびEMG観察を実行するためのシステムの図表図である。
このシステムは神経監視機械602を含む。神経監視機械602の機能は特に、所定のスケジュールでそれぞれのプローブの各々への刺激を制御するための機能である。たとえば、各刺激の電圧、アンペア数、周波数、およびパルス幅の継続時間は、神経監視機械602により制御され得る。本願明細書における開示に従って構成され得る好適な神経監視機械は、Cadwell Laboratories社によって製造される商品名CASCADEの元で商業的に入手可能である。
好適な神経監視機械602は、電気的な刺激を生成し、筋肉または神経組織が生成する電気信号を受信するとともに処理し、応答をグラフ形状で表示し、かつ応答信号をベースライン信号と比較するよう本願明細書において開示された方法に従ってプログラムされることが可能なハードウェアおよびソフトウェアを含む。比較は、ベースラインおよび現在の波形の両方を同時にリアルタイムに互いに重ねて表示すること、または異なる画面またはある画面の異なる部分に表示することによってなされ得る。波形同士の「近さ」を示すことができる数学アルゴリズムの使用によりさらなる比較が実行可能である。神経監視機械602はソフトウェアおよび制御を含む。たとえば、制御はスイッチまたはダイヤルといったハード制御またはソフト制御であってもよい。この制御により、技術者または医師は刺激信号に対してさまざまな調節が可能になるとともに刺激信号について用いるプローブに関する選択が可能になる。さらに制御は、技術者または医師が応答信号の波形を示す表示ウインドウをカスタマイズすることを可能にし得る。さらに、明るさおよびコントラストといった周知の制御も神経監視機械において実現され得る。さらに技術者または医師と神経監視機械との間の通信はグラフィカルユーザインターフェイスすなわちGUIにより、情報を伝えることが可能であってもよい。さらに神経監視機械は、刺激/増幅器(スレーブボックス)ならびに/またはさまざまな神経およびEMGもしくは筋分節もしくは皮膚分節プローブおよび電極に接続するよう、任意の付加的な付属品、ソフトウェアドライバおよびモジュールならびに電気的構成要素を含む。本願明細書において具体的には言及されないこれらの付加的な構成要素は当業者には明らかである。神経監視機械に対する制御により、技術者または医師が刺激強度、刺激の継続時間、および周波数を制御することが可能になる。神経監視機械のソフトウェアは、技術者または医師がこれらの変数のいずれか1つを上昇させるシーケンスおよび/または段階的なインクリメントをプログラムすることを可能にしてもよい。さらに、ソフトウェアは技術者または医師が受信プローブの感度を調節して如何なる干渉またはバックグラウンドノイズを除去することを可能にしてもよい。
以下の神経伝導およびEMG観察はラテラル式の経腰筋手術を行う場合に代表的なものであり、以下に特定される観察にのみ限定されるべきではない。神経伝導の観察1〜4は、筋電検査の観察5〜7と組み合わされてもよい。
1.遠位の大腿神経にて刺激を適用し、近位のL2、L3、またはL4神経根にて応答を測定することによる順方向性の知覚伝導観察(ブロック406)。
2.近位の神経根L2、L3、およびL4の各々に対して刺激を一度に1つ適用し、遠位の大腿神経での応答を測定することによる混合神経伝導観察(ブロック408)。
3.遠位の皮膚分節に刺激を適用するとともに対応する近位の神経根L2、L3、またはL4での応答を測定することによる順方向性の知覚伝導観察(ブロック410)。
4.近位の神経根L2、L3、およびL4にて一度に1つ刺激を与え、対応する遠位の皮膚分節にて応答を測定する逆方向性の知覚伝導観察(ブロック412)。
5.近位のL2神経根にて刺激を与えるとともに対応する遠位の筋分節にて応答を測定することによるトリガ筋電図検査(EMG)(ブロック414)。
6.近位のL3神経根にて刺激を与えるとともに、対応する遠位の筋分節にて応答を測定することによるトリガ筋電図検査(EMG)(ブロック416)。
7.近位のL4神経根にて刺激を与えるとともに対応する遠位の筋分節にて応答を計測することによるトリガ筋電図検査(EMG)(ブロック418)。
1.遠位の大腿神経にて刺激を適用し、近位のL2、L3、またはL4神経根にて応答を測定することによる順方向性の知覚伝導観察(ブロック406)。
2.近位の神経根L2、L3、およびL4の各々に対して刺激を一度に1つ適用し、遠位の大腿神経での応答を測定することによる混合神経伝導観察(ブロック408)。
3.遠位の皮膚分節に刺激を適用するとともに対応する近位の神経根L2、L3、またはL4での応答を測定することによる順方向性の知覚伝導観察(ブロック410)。
4.近位の神経根L2、L3、およびL4にて一度に1つ刺激を与え、対応する遠位の皮膚分節にて応答を測定する逆方向性の知覚伝導観察(ブロック412)。
5.近位のL2神経根にて刺激を与えるとともに対応する遠位の筋分節にて応答を測定することによるトリガ筋電図検査(EMG)(ブロック414)。
6.近位のL3神経根にて刺激を与えるとともに、対応する遠位の筋分節にて応答を測定することによるトリガ筋電図検査(EMG)(ブロック416)。
7.近位のL4神経根にて刺激を与えるとともに対応する遠位の筋分節にて応答を計測することによるトリガ筋電図検査(EMG)(ブロック418)。
知覚および運動神経の両方が監視され得る。知覚および運動信号が同様の態様で生成および記録されるが、刺激および記録パラメータは異なってもよい。知覚伝導観察は刺激の連続により行われ得、次いで応答が平均化される。平均化は、生成される信号の振幅が小さく、他の電気信号、干渉、または「バックグラウンドノイズ」が記録において優位である可能性が高い場合に行われる。平均化はこの「バックグラウンドノイズ」の除去を可能にする。知覚神経伝導観察では、刺激強度が10−100ミリアンペア(mA)、継続時間が0.02−0.07ミリ秒(ms)、周波数が3−6Hzであってもよい。複合知覚神経活動電位記録は平均化されてもされなくてもよく、通常、感度設定が10−100マイクロボルト(μV)の振幅、10−100ミリ秒(ms)のタイムベースで記録される。レイテンシーは波形のピークに対して測定される。
運動神経伝導速度検査では、低周波フィルタが30Hzにセットされ、高周波フィルタが1kHz設定にセットされ、刺激強度が1−100mA、継続時間が0.02−0.05ミリ秒、周波数が1−5Hzであってもよい。複合運動活動電位応答では通常、感度設定が10−20ミリボルト(mV)の振幅、25−50ミリ秒(ms)のタイムベースで記録が行われ、レイテンシーは波形の始まりに対して測定される。
フリーラン筋電図検査の感度は、50−500マイクロボルト(μV)、低周波フィルタ(LFF)が20−30Hz、高周波フィルタが10キロヘルツ(kHz)にセットされ、区分ごとにスイープ速度が10−200ミリ秒(ms)となる。
トリガ筋電図検査設定では、0.1−3ミリアンペア(mA)の刺激強度、1−3Hzの周波数、0.2ミリ秒(ms)継続時間のパルス幅、25−50ミリ秒(ms)のタイムベース、50−100mVに設定された感度が用いられてもよい。刺激および記録パラメータのすべては、各個々の場合について変動可能である。タイムベースは、検査される神経のセグメントの長さに依存することになる。検査されている神経のセグメントが長くなればなるほど、神経または筋肉応答を捕捉するのにより長いタイムベースが必要になる。異なる患者および/または異なる処置についてパラメータが変更し得る。神経監視機械602は、医師からのフィードバックまたは測定された応答に基づき、どのプローブが刺激を受けるかを決定するアルゴリズムを有する。
システムは、各プローブに接続される1つ以上の刺激/増幅ボックス(「スレーブ」ボックス)を含む。各プローブでは、刺激が与えられるとともに、各応答が受信されることになる。システムは、1つのプローブまたは互いに近接するプローブの群として機能する複数のこのようなボックスか、またはすべてのプローブが取付けられる単一のボックスを含んでもよい。図6において示されるように、刺激/増幅ボックスは604、614、628、および630を含む。刺激/増幅ボックスは、プローブに刺激を与える回路と、プローブが検出する如何なる信号も増幅してから神経監視機械602に送る増幅回路との両方を含む。この点において、あるプローブが一観察において刺激を神経に届けるよう機能し得、同じプローブが別の観察において応答を受信するよう用いられ得る。さらに、刺激/増幅ボックスは、刺激を与えるものから応答を受信するものへのプローブ機能の切替を可能にするスイッチを含んでもよい。一実施例では、システムは、神経根L2、L3、およびL4の各々ごとついてプローブ706、708、および710を含み、大腿神経についてプローブ712を含み、L2、L3、およびL4神経根に対応する筋分節および皮膚分節についてプローブ624および626をそれぞれ含む。システムは、基準電極、接地電極、またはカソード電極として機能するよう各刺激/増幅ボックスに接続される付加的な電極を含む。このような付加的な電極は、プローブが刺激を与えているときにカソードとして機能し得、またはプローブが応答を与えているときに基準として機能し得る。たとえば、システムは、L2、L3、およびL4神経根にあるプローブが受信プローブとして機能することを可能にするよう、刺激/増幅ボックス614に接続される基準電極702を含む。基準電極は、患者を通ってまたは患者のまわりを伝導しているかもしれない他の重要ではない電気信号を検出するよう用いられる。これらの重要ではない信号は、基準電極により増幅ボックスに運ばれ、記録プローブ/電極を介して得られる信号から差し引かれる。これにより重要な信号情報は損なわれず、神経監視機械602に戻されて波形に変換される。電極702は、神経根プローブ706、708、および710がシミュレーションプローブ(アノード)として機能している際は、カソードとして機能してもよい。他の基準/カソード電極はたとえば、皮膚分節プローブ626にも接続される刺激/増幅ボックス630に接続される電極716と、大腿神経プローブ712にも接続される刺激/増幅ボックス604に接続される電極713とを含む。接地電極700がシミュレータ/増幅ボックスの各々に接続される。たとえば、接地電極700は、L2、L3、およびL4神経根にあるプローブが受信プローブとして機能することを可能にするよう、刺激/増幅ボックス614に接続される。接地電極612は、無限の量の電流を自身の電位を変化させることなく吸収し得る電荷に対する無限源またはシンクであるのが理想的である。システムはインターフェイス616を含んでもよい。
インターフェイス616は、技術者が波形のような各受信プローブからの応答を見ることを可能にする表示部を含んでもよい。インターフェイス616はさらに、神経監視機械602に対して遠隔調節をするようソフトまたはハードの制御を有してもよい。システムは画面618を含んでもよい。画面618は、図3に関連して記載したサブルーチンの間は、腰神経叢の位置特定を表示するために用いられてもよい。このシステムは、リモートインターフェイスおよび/または表示部620を含んでもよい。リモートインターフェイスおよび/または表示部は、神経監視機械602の遠隔操作のための能力を提供してもよい。リモートインターフェイス620はさらに、応答波形を見るための機能を提供してもよい。神経監視機械602は、インターフェイス表示部616、画面618、ならびにリモートインターフェイスおよび表示部620との間で通信する。さらに、神経監視機械602は1つ以上の刺激/増幅ボックス604、614、628、および630との間で通信する。図6に示されるように、刺激/増幅ボックス604は、大腿神経プローブ/電極712または大腿神経の上の皮膚上もしくは当該皮膚の中に深くまで挿入された電極の組合せと通信する。プローブは、刺激を与えるよう機能する場合はアノードと考えられる。刺激/増幅ボックス604にはさらにカソード電極713が接続される。電気刺激を与えるようアノードとして動作する場合は、カソード電極はプローブに近接して配置される。
図7は、さまざまな神経の位置と、神経伝導の観察における使用のため、具体的にはラテラル式の経腰筋アプローチのために開示されるプローブ配置との図表図である。皮膚分節および筋分節の位置は当業者には明らかであるので示されていない。大腿神経電極714は、大腿神経704の上または中に位置決めされる。同様に、プローブは、位置706、708、および710にそれぞれある神経根L2、L3、およびL4に配置またはこれらに近接して配置される。プローブの位置L2、L3、およびL4はラテラル式の経腰筋アプローチの手術部位に関連して近位である一方、大腿神経に対するプローブ位置714は遠位である。大腿神経ならびにL2、L3、およびL4神経根へのプローブの配置では、現在用いられているプローブとは異なる本願明細書において開示されるようなプローブが用いられてもよい。図5に関連して上記で開示されたような手順を用いてプローブが配置される。図6において626として集合的に示される皮膚分節電極は図7には示されない。しかしながら、L1、L2、およびL3神経根に対応する皮膚分節位置は当業者には明らかである。図6において624として集合的に示されるEMG電極は図7には示されない。筋分節の位置の筋肉は、腰筋、内側広筋、および大腿直筋を含む。EMG観察において皮膚分節および筋分節にとって好適な電極は当業者には明らかである。
順方向性の知覚伝導観察(ブロック406)では、刺激を与えるアノードである遠位の大腿神経プローブ712は、図7における位置712に対応し、電極713は、カソードとして用いられており、図7において位置713に対応する。両方のプローブが図6に示される刺激/増幅ボックス604に接続する。刺激/増幅ボックス604は、以下により詳細に記載される刺激回路を用いて刺激信号を大腿神経プローブ712に送る。L2、L3、およびL4に対する近位の受信プローブは図7における位置706、708、および710に対応し、刺激/増幅ボックス614に接続する。受信プローブからの応答を測定するよう、基準および接地電極が必要とされる。そのために、電極702は位置702に対応し、電極700は位置700での接地に対応する。両電極702および700は、刺激/増幅ボックス614に接続される。刺激/増幅ボックス614は以下により詳細に記載される差動増幅回路を用いて、神経根プローブの各々からの測定された応答を判定する。L2、L3、およびL4プローブは、プローブの遠位端が神経孔を出るL2、L3、およびL4神経根に近接および/または接触するように深く配置される。基準電極702は皮膚上または皮膚の中に深くあり、接地電極700は皮膚上に配置される。順方向性の知覚伝導観察は、表示部616上に示されることが可能な波形になってもよい。代表的な表示部は、たとえば1つの表示部内のさまざまなウィンドウを示してもよい。順方向性の知覚伝導観察は、表示部の1つのウィンドウに示されてもよい。波形を示す各ウィンドウは、ユーザが表示部に影響を与えるさまざまな機能を選択することを可能にするツールバーまたはメニューを含んでもよい。第2のウィンドウが、神経が活発に操作されることを示すものを与え得るフリーラン筋電図検査の波形を表示してもよい。刺激強度、パルス幅、周波数、フィルタ、蓄積された波形対電流波形(stored versus current waveform)、タイムベース、感度、平均化に対して調節が行われ得る。第3のウィンドウはユーザに異なる観察を行うための選択可能なオプションを示す。そのため、以前に行われた観察または蓄積された波形が呼び戻されて比較され得、異なる検査モンタージュが呼び戻され得、かつウィンドウが波形のより良好な可視化のために操作および縮小され得る。
たとえば刺激を神経根L2、L3、およびL4の各々に刺激を与え、大腿神経にて応答を個々に測定するような、混合神経伝導観察(ブロック408)を行うためのシステムは、図6に関連して上述したものと同じハードウェアを用いる。したがって、簡潔さのために当該システムについて説明を繰り返さない。しかしながら、順方向性の知覚伝導観察とは対称的に、混合神経伝導観察の動作では、刺激をプローブ706、708、および710を介して神経根の各々に一度に1つ与え、その後、プローブ712を介して大腿神経にて応答を測定することが要求される。さらにこの観察では、刺激/増幅ボックス604は電極713を基準電極として用い、刺激/増幅ボックス604は差動増幅回路を用いて大腿神経電極712での応答を判定する。刺激/増幅ボックス614は、神経根プローブが刺激を与えているので、刺激回路を用いる。ここで、電極702は、アノードとして動作するL2、L3およびL4プローブに対してカソード電極として機能する。その代わりに、インターフェイス616上のグラフィック表示部は、混合神経伝導観察によって作り出された波形を表示してもよく、したがって、標識付けされることになる。同様に制御および調節は、現在実行されている観察について標識付けされることになる。
たとえば皮膚分節の各々から神経根に対して一度に1つ順方向性の知覚伝導観察(ブロック410)を行うためのシステムは、図6に関連して記載したハードウェアと同じものを使用し、皮膚分節電極626を刺激プローブとして利用してもよい。L2、L3、およびL4神経根に対応する皮膚分節位置は当業者に周知である。たとえば、「Atlas of Human Anatomy」, Frank H. Netter, M.D., Ciba-Geigy Corp., pub., plate 150, 1989を参照のこと。この観察では、皮膚分節電極626に接続される刺激/増幅ボックス630は、皮膚分節プローブの各々について複数の接続部位を有してもよい。刺激プローブとして動作する際、カソードプローブの使用が必要になる。そのため、刺激/増幅ボックス630はさらに、この観察ではカソード電極である電極716に接続される。図7は、電極716が腸骨稜または骨盤の他の骨の突出部に配置されることを示す。神経根プローブ706、708、および710は受信プローブとして機能し、したがって電極702は基準電極として機能する。皮膚分節から神経根への順方向性の知覚観察により、皮膚のそれらの終点から神経根へ知覚線維が検査される。この観察には、初期の神経の圧縮、牽引、または血管損傷を評価するためのもっとも感度の高い観察になる可能性がある。その代わりに、インターフェイス上のグラフィック表示部は、順方向性の知覚伝導観察によって作り出された波形を表示してもよく、したがって、標識付けされることになる。同様に制御および調節は、現在実行されている観察について標識付けされることになる。
逆行性の知覚伝導観察(ブロック412)を行う、たとえば、神経根にて刺激を与えるとともに皮膚分節にて神経応答を測定するためのシステムは、図6に関連して記載されたものと同じハードウェアを用いてもよい。しかしながら、皮膚分節にて与えられている刺激とは対称的に、刺激は神経根L2、L3、およびL4に一度に1つ与えられる。皮膚分節のような知覚神経については、法線方向が皮膚から脳へ伝導する方向であるので、これは逆方向性であると考えられる。この観察は反対方向に検査を行う。刺激/増幅ボックス614は、神経根プローブが刺激を与えるアノードである場合、カソード電極として電極702を用いる。皮膚分節電極は応答を受信するよう活性化しており、したがって、電極716は基準電極として機能する。その代わりに、インターフェイス616上のグラフィック表示部は、逆方向性の知覚伝導観察によって作り出された波形を表示してもよく、したがって、標識付けされることになる。同様に制御および調節は、現在実行されている観察について標識付けされることになる。
L2神経根トリガ筋電図検査(EMG)(ブロック414)を行うためのシステムは、図6に関連して記載されるものと同じハードウェアを用いてもよく、筋分節にてEMG針を使用する。L2神経根に対応する腰筋、(内側広筋、中間広筋、外側広筋、大腿直筋を含む)大腿四頭筋、(短内転筋、大内転筋、長内転筋、薄筋、恥骨筋を含む)内転筋群のような筋肉、および任意の他の筋肉が、応答を測定するよう用いられてもよい。このハードウェアはL2神経根にて刺激を与え、その応答はEMG針を用いて測定される。基準として用いられるプローブは、EMG針に近い骨の突出部上に配置され得る。その代わりに、インターフェイス上のグラフィック表示部は、筋電図検査によって作り出された波形を表示してもよく、したがって、標識付けされることになる。同様に制御および調節は、現在実行されている観察について標識付けされることになる。
L3神経根トリガ筋電図検査(EMG)(ブロック416)を行うためのシステムは、図6に関連して記載されるものと同じハードウェアを用いてもよく、筋分節にてEMG針を使用する。L3神経根に対応する腰筋、(内側広筋、中間広筋、外側広筋、大腿直筋を含む)大腿四頭筋、(短内転筋、大内転筋、長内転筋、薄筋、恥骨筋を含む)内転筋群のような筋肉、および任意の他の筋肉が、応答を測定するよう用いられてもよい。このハードウェアはL3神経根にて刺激を与え、その応答はEMG針を用いて測定される。その代わりに、インターフェイス上のグラフィック表示部は、筋電図検査によって作り出された波形を表示してもよく、したがって、標識付けされることになる。同様に制御および調節は、現在実行されている観察について標識付けされることになる。
L4神経根トリガ筋電図検査(EMG)(ブロック418)を行うためのシステムは、図6に関連して記載されるものと同じハードウェアを用いてもよく、筋分節にてEMG針を使用する。L4神経根に対応する腰筋、(内側広筋、中間広筋、外側広筋、大腿直筋を含む)大腿四頭筋、(短内転筋、大内転筋、長内転筋、薄筋、恥骨筋を含む)内転筋群のような筋肉、および任意の他の筋肉が、応答を測定するよう用いられてもよい。このハードウェアはL4神経根にて刺激を与え、その応答はEMG針を用いて測定される。その代わりに、インターフェイス上のグラフィック表示部は、筋電図検査によって作り出された波形を表示してもよく、したがって、標識付けされることになる。同様に制御および調節は、現在実行されている観察について標識付けされることになる。
ここで完全に理解され得るように、刺激/増幅ボックス604、614、628、および630の特徴は、行われている観察が順方向性であるか逆方向性であるか、伝導が近位から遠位であるか、または伝導が遠位から近位であるかに依存して、刺激器および増幅器の両方として機能する能力である。1つの電極が、神経位置にある第2の電極が神経を刺激するよう用いられているか、または神経からの応答を記録するかどうかに依存して、基準電極およびカソード電極の両方として機能し得る。そのため、刺激/増幅ボックス604、614、628、および630にはさらに、神経監視機械602からの制御を介して手動または自動的に切り替える能力を有する刺激回路および差動増幅回路が設けられる。この能力について、以下により詳細に記載する。
図8は、図3に関連して記載される腰神経叢位置特定技術を実行するシステムの図表図である。この処置のためのシステムは、図6に関連して記載されるハードウェアのいくつかを含み、さらに図11および図12に関連して以下にさらに記載される回転する先端部を有する位置特定プローブ804を含む。図8に示される構成では、L2、L3、およびL4神経根のプローブ706、708、および710、EMG針624、ならびに電極702はすべて単一の刺激/増幅ボックス810に接続する。回転する位置特定プローブ804は、刺激/増幅ボックス808に接続し得る。シミュレータ/増幅ボックス808および810は神経監視機械602に接続し得る。刺激/増幅ボックス808は、位置特定プローブ804の遠位の先端部へ刺激信号を送り得る。位置特定プローブ804の外部シースはカソードとして機能し得るか、または代替的にはこの目的のための専用の電極が設けられ得る。回転角センサ806が、単一方向の信号の方向の判定を可能にするよう遠位の先端部位置の記録をとる。回転しているプローブ804は、先端部の幅において(合計360度のうち)ほんの数度である一方向の態様で、遠位の先端部にて刺激を与え得る。単一方向の信号が先端部によって与えられると、信号の方向にある神経構造に依存して、神経は応答を作り出し得、この応答を神経根L2、L3、およびL4、または筋分節に配置されるプローブが測定する。神経構造が回転するプローブ先端部に近づけば近づくほど、応答が強くなる。たとえば、神経がプローブにおいてプローブ先端部の活性したセクションの反対側に位置する場合、応答は最初は弱いか、または得られない場合がある。プローブの活性した先端部を神経に近づける回転調整ごとに応答が増加することになる。プローブ信号軌道が神経(すなわちプローブが神経に対してもっとも近い点)に向かうよう方向付けされる場合、もっとも強い応答が観察されることになる。プローブが神経から離れるように回転されると、応答は次第に各回転調整ごとに減少することになる。回転は、プローブの全体を回転させること、または活動中の先端部のみを回転させることを含んでもよい。位置特定プローブ804は、外科医が刺激強度、パルス幅、深さ、方向を調節するとともに、プローブを手動またはモータを備える同期システムを介して回転させることを可能にするための制御手段を含んでもよい。制御手段は、刺激および信号獲得に関するすべてのデータを記録および分析し、周囲の組織における神経構造の3次元イメージを生成する。基準点および皮膚からの距離に関連してプローブ先端部のプローブ回転および深さを記録することにより、回避されることになる神経または神経構造が、基準点が用いられない場合と比較して、より高い正確さでマッピングされ得る。これらの測定値は、放射線学的なイメージおよび解剖学的な測定値またはマーカが神経構造の位置特定の計算に適用されるより正確な仮想イメージを作り出し得る。表示部は、たとえば任意の神経に対する回転しているプローブの位置を3次元で示す神経の動画バージョンを作り出し得る。
図9は、図8に関連して記載されるシステムに関するプローブ配置の図である。回転する位置特定プローブ804は、ラテラル式の脊柱アクセス手術のために腰筋に配置される。しかしながら、上述したように、本願明細書において開示される方法は、如何なる単一の手術にも限定されず、ラテラル式の脊柱アクセス手術のための腰筋の使用は開示された概念を示す1つの代表例として言及されただけである。神経伝導の観察および筋電図検査と同様に、腰神経叢位置特定観察によって作り出される波形も表示され得る。代表的な表示部は、たとえば、回転するプローブ804からの刺激の後のL2、L3、およびL4神経根での応答と、筋分節におけるトリガ筋電図検査応答とを同時に示してもよい。大腿神経にて検出される波形も示され得る。波形を示すウィンドウは、ユーザが表示部に影響を与えるさまざまな機能を選択することを可能にするツールバーまたはメニューを含んでもよい。刺激強度、パルス幅、周波数、フィルタ、蓄積された波形対電流波形(stored versus current waveform)、タイムベース、感度、平均を増加または減少させるようソフトボタンにより表示部を通じて調節が行われ得る。
図10は、本発明の一実施例に従った、神経または神経構造にアクセスするために用いられ得る皮膚に深く入ったプローブ/電極1000の図表図である。このプローブ/電極1000はさまざまな位置に対して用いられてもよい。これらの位置には、脊髄神経根L2、L3、L4、および大腿神経、または本願明細書において記載した神経構造のいずれかが含まれる。神経根プローブ/電極1000の口径および長さが変動可能であり得る絶縁モノフィラメントまたは編組導電性材料を含む。プローブは、電気的絶縁体1004でコーティングされた医療グレードのモノフィラメント1002または編組線から形成される。電気的絶縁体1004は、内側(遠位)端部1006および外側(近位)端部1008に1つ以上の露出した活性点を有する。一実施例では、プローブは、絶縁性を有し、2mmの露出した端部を有する27ゲージの8インチ医療グレードモノフィラメントワイヤ(ステンレス鋼)である。この特定の実施例の場合、所望の位置にプローブ1000を配置するよう、18ゲージの3.5インチ導入針が用いられ得る。一実施例では、各活性点は、刺激もしくは受信部位として、またはアノードもしくはカソードとして独立して機能し得る。プローブは、信号の劣化がもっとも小さい適切な口径および神経構造に対する抵抗のプローブである。プローブは柔軟かつ曲げやすく、これによりプローブの外側部分が皮膚と面一になることを可能にする。先端部は神経、神経鞘、包膜袋(thecal sack)または血管構造を突き刺すことを回避するよう尖がっていない。プローブ1000の外側(近位)端部1008を結合器が刺激/増幅ボックスからのリードに接続する。
図11を参照して、図3の位置特定サブルーチンに用いられる刺激プローブ804が示される。プローブ804は、上部近位ボディ1108を含む。ボディ1108は、外部の絶縁体またはシース1102に接続される。シース1102は、遠位端の前で終端することを除いて、プローブの長さと同じだけ実質的に延在する。一実施例では、このシースはカソードとして機能するよう導電性があってもよい。シース1102の内側および隣接して絶縁体材料1104が並置される。この第2の絶縁体1104は、シース1102内で回転するよう構成される。そのため、絶縁体1104はその上部端部にて回転輪1110に接続されてもよい。輪1110は、機械的または手動で回転されてもよい。輪1110上には、輪の回転度合を固定基準点に電気的に伝える磁気スイッチまたはスイッチの列が設けられ得る。絶縁体1104の内部には、絶縁体1104と一緒に回転する導電性材料1106が設けられる。図12における先端部の断面図において見られるように、導電性材料1106は、プローブ804の遠位(内側)先端部にある側上では絶縁されておらず、これにより一方の側上にのみ導電性材料1106の小さい露出面1114が残る。この態様で、刺激信号が露出面1114からのみ送られ得る。これにより、弧度が数度の単一方向の信号が作り出される。位置特定プローブ804は刺激/増幅ボックス808に接続され、挿入されていると、刺激がプローブ804を通じて送られる。輪1110の位置指示部は、露出した導電性金属表面1114が向けられる方向を示すものである。この方向は、表示部618(図6)の画面に図表で示されてもよい。一実施例ではシースは、先端部の深さを示すよう増加量測定を含み得る。代替的には、深さは、プローブ804の長さに沿って配置されるセンサの使用を通じて測定され得る。一実施例では、プローブの回転輪1110にはモータが備えられる。その一方、別の実施例では、回転は外科医によって手動で制御される。モータは、モータが回転すると先端部がモータと同じまたは異なる速度で回転するようにプローブ804の輪1110に接続される。その位置は0°から360°といった度数で報告され得る。この情報は、神経プローブが受信する電気信号と同期および相互関連される。これは神経の位置をマッピングすることを可能にするのに特に有用である。
図13から図16は、本願明細書において開示される方法において用いられる刺激/増幅(スレーブボックス)装置1200の一実施例を概略的に示す。スレーブボックス1200は、要素604、614、628、630、808、810、および811のいずれか1つとして図に示されるスレーブボックスである。
図13は、刺激回路1204および差動増幅回路1202の両方を含むスレーブボックス1200の図表概略図である。刺激回路1204は2つのプローブ、すなわちアノードおよびカソードに対する接触部1206、1208をそれぞれ有する。しかしながら、複数のプローブを用いることを可能にするよう付加的な接触部が加えられ得る。刺激回路1204は、アノード1206とカソード1208とを接続する回路経路を含む。アノード1206は電気刺激信号を上述した神経監視機械から受信する。
差動増幅回路1202は、3つのプローブ、すなわち活性プローブ1210、基準プローブ1212、および接地プローブ1214に対する接触部を含む。しかしながら、複数の活性プローブを有するよう付加的接触部が加えられ得る。1つより多い活性プローブが同じ接地および基準プローブを用い得る。差動増幅回路1202は受信した信号を活性プローブ1210にて測定するとともに、基準プローブ1212にて当該信号を測定する。信号調整および増幅の後、差分信号が計算され、神経監視機械に送られる。差分信号は、基準プローブを用いて測定した信号を活性プローブを用いて計測した信号から減算することによって計算される。接地プローブ1220は、スレーブボックス1200の差動増幅回路1202に接続可能である。第1のプローブ1216および第2のプローブ1218がその第1の接触側上にてスイッチ1226に接続可能である。第1のプローブ1216は、スイッチ1226の位置に依存してアノード(刺激)または活性(受信)プローブであり得る。第2のプローブ1218は、スイッチ1226の位置に依存して、カソードまたは基準プローブであり得る。スイッチ1226の反対の接触側は、接触部1222、1224の対を有する。接触部1222、1224の対は、刺激回路1204のアノード1206およびカソード1208の接触部か、または差動増幅回路1202の活性プローブ1210および基準プローブ1212の接触部のいずれかと接続するよう選択可能である。図13に示されるような第1のスイッチ位置では、スイッチ接触部1222が刺激回路1204のアノード1206と接触し、第2のスイッチ接触部1224が刺激回路1204のカソード1208と接触している。このモードでは、電極1216がアノードであり、電極1218がカソードである。
図14を参照して、スイッチ1226が第2の位置にあるのが示される。ここで、スイッチ1226上の接触部1222、1224の対が、差動増幅回路1202の活性接触部1210および基準接触部1212に対して整列される。このモードでは、第1の電極1216が活性プローブであり、第2の電極1218が基準プローブである。
図15を参照して、代表的な近位から遠位の神経伝導観察またはトリガEMG観察についてスレーブボックスの図表概略図が示される。
この構成では、神経監視機械602は第1のスレーブボックス1200Aおよび第2のスレーブボックス1200Bに接続される。第1のスレーブボックス1200Aは、患者800上おいて手術部位に対する近位位置にある3つ以上の電極1220A、1216A、および1218Aに接続される。第2のスレーブボックス1200Bは、患者800上おいて手術部位に対する遠位位置にある3つ以上の電極1220B、1216B、および1218Bに接続される。各スレーブボックス1200A、1200Bのための3つの電極のうち1つが接地電極である。この場合、それらは電極1220Aおよび1220Bとして示される。接地電極ではない2つの電極は、スレーブボックスのスイッチ位置に依存して、活性電極および基準電極またはアノードおよびカソードのような対として機能する。たとえば、近位から遠位に伝導する際に、第1の近位スレーブボックス1200Aは、刺激回路1204Aのアノード接触部を第1の近位電極1216Aに接続するとともに刺激回路1204Aのカソード接触部を第2の近位電極1218Aに接続するようスイッチ1226Aを設定する。このモードでは、第1の電極1216Aは、手術部位に対して近位の位置にある神経を刺激している。第2の遠位スレーブボックス1200Bでは、スイッチ1226Bは、差動増幅回路1202Bの活性接触部が第1の遠位プローブ1216Bに接続されるとともに、差動増幅回路1202Bの基準接触部が第2の遠位の電極1218Bに接続されるように示される。次いで、神経監視機械602は、近位アノード電極1216Aにて刺激を送るとともに、遠位活性電極1216Bにて応答を受信することができる。これにより、近位から遠位への神経伝導またはEMG観察が可能になる。図16は、第1および第2のスレーブボックス1200A、1200Bのそれぞれのスイッチ1226A、1226Bを第2の位置になるよう操作することにより、図15に示されるのと同じハードウェアを用いて遠位から近位への神経の伝導観察を行うことを示すよう与えられる図である。次いで、遠位スレーブボックス1200Bの第1の遠位電極1216Bは刺激回路1204Bのアノード接触部に接続され得、第2の遠位電極1218Bは刺激回路1204Bのカソード接触部に接続される。次いで、近位スレーブボックス1200Aの第1の近位電極1216Aは差動増幅回路1202Aの活性接触部に接続され得、第2の近位電極1218Aは差動増幅回路1202Aの基準接触部に接続される。理解できるように、近位から遠位への神経伝導またはEMG観察において近位電極が近位刺激電極として用いられ得、同じ近位電極が遠位から近位への神経伝導観察では活性受信電極として用いられ得る。同様に、遠位から近位への神経伝導観察では、遠位電極が遠位刺激電極として用いられ得、近位から遠位への神経伝導観察では同じ遠位の電極が活性受信電極として用いられ得る。これにより、プローブを切断および再接続することなくスイッチの操作によって、検査が近位から遠位および遠位から近位に行われるという利点がある。さらに、スイッチ1226A、1226Bは、ハードワイヤのスイッチまたはソフトスイッチであり得る。ハードワイヤのスイッチでは、医師または他の手術チームのメンバーがスイッチの位置を物理的に動かしてもよい。代替的には、スイッチ1226A、1226Bは「ソフト」スイッチであり得、神経監視機械602上で実行されるソフトウェアによって制御される。神経監視機械602は神経伝導の観察またはEMGが実行されるよう選択を行い得るので、神経監視機械602は神経伝導の観察またはEMGを実行することの一部としてスイッチ位置を選択し得る。
図17は、柔軟な多点電極1300および対応する結合部1302の図表図である。電極1300に複数の活性点を与えるよう、電極1300の遠位の先端端部に近い、活性位置1304、1306、1308、および1310として示されるいくつかの位置から絶縁部が円周方向の態様で剥がされ得る。たとえば、4つの独立した絶縁ワイヤを有する複数撚線導体により4つの活性点が得られ得る。絶縁部は内側または遠位先端部にて剥がされ得、これにより複数の活性点1304、1306、1308、および1310が遠位先端部にて作り出される。各独立して絶縁されたワイヤの異なる位置から絶縁部を剥がすことにより、異なる点にて当該ワイヤから導電材料が露出し、プローブの複数の活性点の1つとして機能する。同様に、外側または近位の先端部にある対応する点1312、1314、1316、および1318が、結合部1302を介する刺激/増幅ボックスへの接続を可能にするように作り出される。代表的な結合部1302が電極1300に沿って示される。4つの独立した接続部位1320、1322、1324、および1326を有する雌型結合部1302が各々別個のワイヤに接続され、次いで、結合部1302から離れる絶縁された複数撚線導体1328へと組み合わされる。絶縁された複数撚線導体は任意の刺激/増幅ボックスに結合され得る。多点電極の外側の先端部の点の各々は、外側先端部および内側先端部の両方にて互いから絶縁される。たとえば、プローブは複数の絶縁されたワイヤを含み得る。各絶縁されたワイヤは、同じ位置の他のワイヤを剥ぐことなく剥がされる。
本発明の好ましい実施例を例示および記載してきたが、本発明の精神および範囲から逸脱することがなければさまざまな変更が加えられ得るということが理解されるであろう。
排他的な特性または権利が特許請求される本発明の実施例が添付の特許請求の範囲において規定される。
Claims (29)
- 神経監視機械を用いて対象の神経の神経機能を監視するための方法であって、
刺激を近位の神経に与えるとともに応答を遠位の神経にて得るステップと、
刺激を遠位の神経に与えるとともに応答を近位の神経にて得るステップとを備え、前記遠位の神経は前記対象の神経に対して遠位であり、前記近位の神経は前記対象の神経に対して近位であり、前記方法はさらに、
前記遠位の神経の応答または前記近位の神経の応答をベースライン応答と比較するステップを備える、方法。 - 近位の電極を前記近位の神経に配置または前記近位の神経に近接して配置し、遠位の電極を前記遠位の神経に配置または前記遠位の神経に近接して配置するステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
- 応答を前記近位の電極により受信し、刺激を前記近位の電極により与えるステップをさらに備える、請求項2に記載の方法。
- 応答を前記遠位の電極により受信し、刺激を前記遠位の電極により与えるステップをさらに備える、請求項2に記載の方法。
- 前記ベースライン応答は、前記対象の神経が圧縮または牽引下にない場合の前記対象の神経の機能の測定値である、請求項1に記載の方法。
- 前記近位の神経はL1、L2、またはL3神経根である、請求項1に記載の方法。
- 前記遠位の神経は皮膚分節、筋分節、または大腿神経に対応する神経である、請求項1に記載の方法。
- 神経伝導速度、刺激と応答との間の経過時間、神経のレイテンシー時間、または応答振幅の1つ以上を得るステップさらに備える、請求項1に記載の方法。
- 前記遠位の神経の応答または前記近位の神経の応答が前記ベースライン応答に対して実質的に同じでない場合、前記対象の神経に対する牽引力または圧縮力を減少させるステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
- 知覚神経を順方向および逆方向に検査するステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
- 知覚神経、運動神経、または知覚神経および運動神経を有する混合神経構造を検査するステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
- 筋電図検査を行うステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
- 神経の神経機能を監視するためのシステムであって、
第1の電極と、
前記第1の電極に接続されるスレーブボックスとを備え、前記スレーブボックスは刺激を前記第1の電極に搬送する刺激回路網と、応答を前記第1の電極から受信する差動増幅回路網とをさらに備え、前記システムはさらに、
前記第1の電極を前記刺激回路網または前記差動増幅回路網のいずれかに接続するスイッチを備える、システム。 - 第2の電極をさらに備え、前記スイッチは前記第2の電極を前記刺激回路網の中のカソードまたは前記差動増幅回路網の中の基準のいずれかに接続する、請求項13に記載のシステム。
- 前記スイッチはハードワイヤのスイッチまたはソフトスイッチである、請求項13に記載のシステム。
- 第1および第2のスレーブボックスと、前記第1のスレーブボックスに接続される第1の電極と、第2のスレーブボックスに接続される第2の電極とを備え、前記第1のスレーブボックスは前記第1の電極を刺激回路網および差動増幅回路網に接続するよう構成され、前記第2のスレーブボックスは前記第2の電極を刺激回路網および差動増幅回路網に接続するよう構成される、請求項13に記載のシステム。
- 第3および第4の電極を備え、前記第3の電極は前記第1のスレーブボックスに接続され、前記第4の電極は前記第2のスレーブボックスに接続され、前記第3の電極は前記刺激回路網のカソードと前記第1のスレーブボックスの前記差動増幅回路網の基準とに接続するよう構成され、前記第4の電極は前記刺激回路網のカソードと前記第2のスレーブボックスの前記差動増幅回路網の基準とに接続するよう構成される、請求項13に記載のシステム。
- 前記刺激回路網および前記差動増幅回路網への前記第1の電極の接続を制御する神経監視機械をさらに備える、請求項13に記載のシステム。
- 前記刺激回路網および前記差動増幅回路網への前記第1の電極の接続を制御するハードスイッチをさらに備える、請求項13に記載のシステム。
- 前記差動増幅回路網へ接続される接地電極をさらに備える、請求項13に記載のシステム。
- 神経の位置を検出するための位置特定プローブであって、
遠位端および近位端を有するシャフトと、
前記遠位端上の活性先端部とを備え、前記活性先端部は絶縁部に取り囲まれる導電性材料の露出部分を有し、前記活性先端部は回転するよう構成される、位置特定プローブ。 - 前記活性先端部は、前記導電性材料から形成される部分を有する円周部を規定し、前記円周部の残部は絶縁部から形成される、請求項21に記載のプローブ。
- 前記導電性材料は、前記プローブの長さだけ延在し、刺激回路に接続される、請求項21に記載のプローブ。
- 神経監視機械を用いて神経を監視するための方法であって、
近位位置にて神経を刺激し、応答を遠位位置にて受信するとともに、遠位位置にて神経を刺激し、応答を近位位置にて受信することにより神経構造のベースライン応答を得るステップを備え、前記ベースライン応答は前記神経構造が手術の傷を受けていない際の応答として規定され、前記方法はさらに、
一方向の態様に刺激を与えるとともに前記刺激位置に対して近位の神経および前記刺激位置に対して遠位の神経からの応答を受けることにより前記神経構造の位置を特定するステップと、
近位位置にて神経を刺激し、応答を遠位位置にて受信するとともに、遠位位置にて神経を刺激し、応答を近位位置にて受信しながら、位置が特定された前記神経構造に近接して圧縮または伸張を引き起こすステップと、
位置が特定された前記神経構造に医療機器が近接している際に得られる神経応答を前記ベースライン応答と比較するステップとを備える、方法。 - 神経監視電極であって、
導電性のコア材料と、
前記コア材料を取り囲む絶縁体材料と、
露出したコア材料を有する尖っていない遠位端と、
露出したコア材料を有する近位端とを備え、前記神経監視電極は柔軟である、神経監視電極。 - 円弧状導入装置であって、
回転軸と、
前記回転軸に接続される半径アームとを備え、前記半径アームは円弧状導入針に接続するよう構成され、
前記円弧状導入装置はガイドワイヤ上に挿入されるよう構成される、円弧状導入装置。 - 前記半径アーム上の円弧状導入針を前記回転軸の反対の側上にさらに備える、請求項26に記載の円弧状導入装置。
- 前記半径アームは剛体であり、かつ本質的に線形であり、前記円弧状導入針は剛体であり、かつ曲率半径を有する、請求項27に記載の円弧状導入装置。
- 身体の組織内に神経監視電極を配置するための方法であって、
深い組織に到達するようガイドワイヤを身体内に配置するステップと、
前記身体の表面とほぼ同一平面上になるように請求項27に記載の半径導入器装置を前記ガイドワイヤの上に挿入するステップと、
前記半径導入器装置の半径アームを前記身体の中の前記ガイドワイヤの深さとほぼ等しい長さにまで調節するステップと、
円弧状導入針を有する前記半径アームを、監視されるべき神経構造に前記円弧状導入針が到達するように挿入するために旋回させるステップと、
柔軟な神経監視電極を前記円弧状導入針を通って挿入するとともに、監視されるべき前記神経構造に前記電極を配置するまたは前記神経構造の近くに前記電極を配置するよう前記円弧状導入針を取除くステップとを備える、方法。
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