JP2012521321A - ハイブリッド車両 - Google Patents

Abstract

本発明は、内燃機関（１０）と、電気機械（１１）を備えるハイブリッド駆動装置（１２）と、トランスミッション（１３）と、駆動出力部と、ポンプユニット（１６、２０）とを有するハイブリッド車両であって、単に内燃機関（１０）の動力による駆動の間、内燃機関のみが駆動出力部に駆動トルクを提供し、単に電気モータの動力による駆動の間、電気機械（１１）のみが駆動出力部に駆動トルクを提供し、ハイブリッド駆動の間、内燃機関（１０）及び電気機械（１１）の各々が駆動出力部に駆動トルクを提供するハイブリッド車両に関する。ポンプユニット（１６、２０）は、ハイブリッド駆動装置（１２）の電気機械（１１）によって駆動されることができる。

Description

本発明は、請求項１の前提部分に記載されたハイブリッド車両に関する。

ハイブリッド車両は、内燃機関及び電気機械によって構成されるハイブリッド駆動装置を有する。ハイブリッド駆動装置の電気機械は、モーターとジェネレータの両方として作動されてもよい。ハイブリッド駆動装置に加えて、ハイブリッド車両は、好ましくは自動シフトトランスミッションとして設計されたトランスミッションを備える。単に内燃機関の動力によるハイブリッド車両の駆動の間、ハイブリッド駆動装置の内燃機関のみが、ハイブリッド車両の駆動出力部に駆動トルクを提供する。これに対し、単に電気モータの動力による駆動の間、ハイブリッド駆動装置の電気機械のみが、ハイブリッド車両の駆動出力部に駆動トルクを提供する。ハイブリッド車両がハイブリッド駆動モードで作動されるときには、ハイブリッド駆動装置の内燃機関と電気機械の両方は各々、ハイブリッド車両の駆動出力部に駆動トルクを提供する。

さらに、ハイブリッド車両が少なくとも１つのポンプユニット、特にトランスミッションにおよび／または補助ユニットに作動油を供給するための油圧ポンプを有することが、従来から既に知られている。今日まで、この型式のポンプユニットには、別個の駆動装置、例えば別個の電気モーターが付与され、これにより、ハイブリッド駆動装置の内燃機関が停止されたときでさえ、ポンプユニットを確実に作動できるようにされてきた。しかしながら、ポンプユニット用の別個の駆動装置には欠点がある。これは、別個の駆動装置が比較的大きな設置スペースを必要とし、またハイブリッド車両の全体重量を増加させるからである。

本発明は、ポンプユニット用の別の駆動装置を省くことができるハイブリッド車両を提供するという目的に基づくものである。

この目的は、請求項１に記載されたハイブリッド車両によって達成される。ポンプユニットは、ハイブリッド駆動装置の電気機械によって駆動されることができる。

本発明によって提案されるように、ハイブリッド駆動装置のポンプユニットがハイブリッド駆動装置の電気機械によって駆動される場合には、ポンプユニット用の別個の駆動装置を省くことが可能である。内燃機関が停止されるときでさえ、ハイブリッド駆動装置の電気機械によって、ポンプユニットを駆動することができる。

本発明の改良点は、従属請求項及び説明から明らかになるであろう。本発明の例示的な実施形態は、本発明がこれらの例示的な実施形態に限定されることなく、図面を参照して説明されるであろう。

本発明を例示するためのハイブリッド車両に関する非常に概略的な図である。 本発明を例示するための別のハイブリッド車両に関する非常に概略的な図である。

図１は、ハイブリッド車両の駆動トレイン（ドライブトレイン）における組立体の非常に概略的な図を示しており、図１では、内燃機関１０及び電気機械１１を示し、内燃機関１０と電気機械１１はともに、ハイブリッド車両のハイブリッド駆動装置１２を形成する。

ともにハイブリッド車両のハイブリッド駆動装置１２を形成する内燃機関１０及び電気機械１１に加えて、図１は、自動シフトトランスミッションとして設計されたトランスミッション１３も示す。図１のトランスミッション１３は、いわゆるダブルクラッチ・トランスミッションである。

ハイブリッド駆動装置１２の内燃機関１０と電気機械１１は両方とも、トランスミッション１３に作用し、特に図１に示す構成では、ハイブリッド駆動装置１２の内燃機関１０及び電気機械１１は、互いに平行に配列され、トランスミッション１３に互いに並列に作用する。内燃機関１０は、トランスミッション内部クラッチ１４によって、トランスミッション１３に接続され又は接続解除されることができる。電気機械１１は、別のトランスミッション内部クラッチ１５によって、トランスミッション１３に接続され又は接続解除されることができる。

ハイブリッド車両はまた、油圧ポンプ１６として設計されたポンプユニットを備え、図１の構成では、油圧ポンプ１６は、トランスミッション内部油圧ポンプ１６である。図１の構成では、少なくとも１つのトランスミッション内部組立体１７のための作動油が、油圧ポンプ１６によって提供されることができる。代替的に又は付加的に、補助ユニットに、油圧ポンプ１６によって作動油を供給してもよい。

本発明の文脈内では、図１の構成ではトランスミッション内部油圧ポンプである油圧ポンプ１６は、ハイブリッド駆動装置１２の電気機械１１によって駆動されてもよく、従って、油圧ポンプ１６に別個の駆動装置が不要になる。

本発明の１つの好ましい改良点では、クラッチ１８は、油圧ポンプ１６とハイブリッド駆動装置の電気機械１１との間に連結される。クラッチ１８が閉じられるとき、特にクラッチ１５がさらに閉じられると、ハイブリッド駆動装置１２の電気機械１１は、油圧ポンプ１６を駆動させることができる。これに対し、クラッチ１８が開けられると、油圧ポンプ１６は、ハイブリッド駆動装置の電気機械１１と接続解除されるので、クラッチ１５が閉じられていると想定されるときでさえ、ハイブリッド駆動装置１２の電気機械１１は油圧ポンプ１６を駆動しない。

図１によれば、油圧ポンプ１６には、油圧アキュムレータ１９が付与される。油圧アキュムレータ１９の充填レベルが制限値を超えているとき、油圧ポンプ１６は、油圧アキュムレータ１９を充填しない。これに対し、油圧アキュムレータ１９の充填レベルが制限値未満であるとき、油圧アキュムレータ１９は、油圧ポンプ１６によって充填される。この目的のため、図１の構成では、油圧アキュムレータ１９の充填レベルが対応する制限値を超えているとき、クラッチ１８が開き、ハイブリッド駆動装置１２の電気機械１１によって油圧ポンプ１６を駆動させることができないという解決策が取られる。これに対し、油圧アキュムレータ１９の充填レベルが対応する制限値未満であるとき、クラッチ１８が閉じ、油圧アキュムレータ１９を充填するため、ハイブリッド駆動装置１２の電気機械１１によって油圧ポンプ１６を駆動させることができる。

油圧ポンプ１６による油圧アキュムレータ１９の充填は、当該油圧アキュムレータの充填レベルのみならず、システム全体の効率に応じて、行われてもよい。かくして、ハイブリッド車両の効率がこのような方法で増大されるときにのみ、油圧ポンプ１６が油圧アキュムレータ１９を充填するようにしてもよい。かくして、例えば、ハイブリッド車両の制動時に油圧アキュムレータ１９が油圧ポンプ１６によって充填され、これにより油圧アキュムレータ１９を充填するために制動エネルギーを利用するようにしてもよい。

制御装置（図示せず）によって、ハイブリッド駆動装置１２の電気機械１１と油圧ポンプ１６との間に連結されるクラッチ１８を、特に好ましくは油圧アキュムレータの充填レベルの関数としておよび／またはハイブリッド車両１９の効率の関数として、自動的に開閉することができる。

上述のように、油圧ポンプ１６は、トランスミッション内部油圧ポンプでもよく、或いはトランスミッション外部油圧ポンプでもよい。油圧ポンプ１６を、規定回転速度で一定の送出量を常時提供する定容量形ポンプ（ａ ｆｉｘｅｄ−ｄｉｓｐｌａｃｅｍｅｎｔ ｐｕｍｐ）として設計してもよい。或いは、油圧ポンプ１６を、規定回転速度での送出量を調整したり変動させたりすることができる可変容量形ポンプ（ａ ｖａｒｉａｂｌｅ−ｄｉｓｐｌａｃｅｍｅｎｔ ｐｕｍｐ）として設計してもよい。選択的に又は付加的に、油圧ポンプ１６を、内燃機関１１によって駆動してもよい。

図１の構成では、ハイブリッド車両の空調システムの空調コンプレッサ２０として設計されたポンプユニットを、ハイブリッド駆動装置１２の電気機械１１によって駆動させることもでき、この場合、クラッチ２１が、ハイブリッド駆動装置１２の電気機械１１と空調コンプレッサ２０との間に連結される。クラッチ２１が開けられると、空調コンプレッサ２０は、ハイブリッド駆動装置１２の電気機械１１と接続解除されるので、当該空調コンプレッサは、ハイブリッド駆動装置１２の電気機械１１によって駆動されない。クラッチ２１が閉じられるときのみ、空調コンプレッサ２０をハイブリッド駆動装置１２の電気機械１１によって駆動させることもできる。空調コンプレッサ２０を、ハイブリッド駆動装置１２の電気機械１１によって、油圧ポンプ１６とは別個に駆動させることができる。

図１に例示された構成では、ハイブリッド駆動装置１２の内燃機関１０及び電気機械１１が、ダブルクラッチ・トランスミッションとして設計されたトランスミッション１３に並列に作用するが、これは一例にすぎない。

これに対し、図２の構成で示されるように、ハイブリッド駆動装置１２の電気機械１１が内燃機関１０と同軸にトランスミッション１３に作用することも可能である。この場合には、油圧ポンプ１６とハイブリッド駆動装置１２の電気機械１１との間に連結されるクラッチ１８の配列が変えられ、クラッチ１５は省かれる。

１１ 電気機械
１２ ハイブリッド駆動装置
１６、２０ ポンプユニット

Claims (14)

1. 内燃機関と、電気機械を備えるハイブリッド駆動装置と、トランスミッションと、駆動出力部と、ポンプユニットとを有するハイブリッド車両であって、単に内燃機関の動力による駆動の間、前記内燃機関のみが前記駆動出力部に駆動トルクを提供し、単に電気モーターの動力による駆動の間、前記電気機械のみが前記駆動出力部に駆動トルクを提供し、ハイブリッド駆動の間、前記内燃機関及び前記電気機械の各々が前記駆動出力部に駆動トルクを提供するハイブリッド車両において、
   前記ポンプユニット（１６、２０）が、前記ハイブリッド駆動装置（１２）の前記電気機械（１１）によって駆動されることができることを特徴とするハイブリッド車両。
2. クラッチ（１８、２１）が、前記ポンプユニット（１６、２０）と前記ハイブリッド駆動装置の前記電気機械（１１）との間に連結され、前記クラッチ（１８、２１）が閉じられると、前記ポンプユニット（１６、２０）を前記電気機械（１１）によって駆動させることができ、前記クラッチ（１８、２１）が開けられると、前記ポンプユニット（１６、２０）を駆動させることができないことを特徴とする請求項１に記載のハイブリッド車両。
3. 作動油を前記トランスミッションおよび／または補助ユニットに供給する油圧ポンプ（１６）を、前記ハイブリッド駆動装置（１２）の前記電気機械（１１）によって駆動させることができることを特徴とする請求項１又は２に記載のハイブリッド車両。
4. 前記油圧ポンプ（１６）に油圧アキュムレータ（１９）が付与され、前記油圧アキュムレータ（１９）の充填レベルが制限値未満である場合には、前記油圧ポンプ（１６）が前記油圧アキュムレータを充填し、前記油圧アキュムレータ（１９）の充填レベルが制限値を超えている場合には、前記油圧ポンプ（１６）が前記油圧アキュムレータを充填しないようにすることを特徴とする請求項３に記載のハイブリッド車両。
5. 前記油圧アキュムレータ（１９）の前記充填レベルが前記対応する制限値を超えている場合に、前記クラッチ（１８）が開けられ、前記ハイブリッド駆動装置の前記電気機械（１１）によって前記油圧ポンプ（１６）を駆動させることができないことを特徴とする請求項４に記載のハイブリッド車両。
6. 前記油圧アキュムレータ（１９）の前記充填レベルが前記対応する制限値未満である場合に、前記クラッチ（１８）が閉じられ、前記油圧アキュムレータ（１９）を充填するため、前記ハイブリッド駆動装置の前記電気機械（１１）によって前記油圧ポンプ（１６）を駆動させることができることを特徴とする請求項４又は５に記載のハイブリッド車両。
7. 制御装置が、前記クラッチ（１８、２１）を自動的に開閉することを特徴とする請求項２乃至請求項６のいずれか１項に記載のハイブリッド車両。
8. 前記制御装置が、前記油圧アキュムレータ（１９）の前記充填レベルの関数としておよび／または前記ハイブリッド車両の効率の関数として、前記クラッチ（１８）を自動的に開閉することを特徴とする請求項７に記載のハイブリッド車両。
9. 前記油圧ポンプ（１６）が、規定回転速度で一定の送出量を常時提供する定容量形ポンプとして設計されることを特徴とする請求項３乃至請求項８のいずれか１項に記載のハイブリッド車両。
10. 前記油圧ポンプ（１６）が、規定回転速度での送出量を調整することができる可変容量形ポンプとして設計されることを特徴とする請求項３乃至請求項８のいずれか１項に記載のハイブリッド車両。
11. 前記油圧ポンプ（１６）が、トランスミッション内部油圧ポンプであることを特徴とする請求項３乃至請求項１０のいずれか１項に記載のハイブリッド車両。
12. 前記油圧ポンプ（１６）が、トランスミッション外部油圧ポンプであることを特徴とする請求項３乃至請求項１０のいずれか１項に記載のハイブリッド車両。
13. 前記油圧ポンプ（１６）が、代替的に又は付加的に、前記ハイブリッド駆動装置の前記内燃機関（１１）によって駆動されることができることを特徴とする請求項３乃至請求項１２のいずれか１項に記載のハイブリッド車両。
14. 空調コンプレッサ（２０）が、前記ハイブリッド駆動装置（１２）の前記電気機械（１１）によって駆動されることができることを特徴とする請求項１乃至請求項１３のいずれか１項に記載のハイブリッド車両。

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