JP2012514578A - 自己免疫疾患を診断するための合成ペプチド、方法およびキット - Google Patents

自己免疫疾患を診断するための合成ペプチド、方法およびキット Download PDF

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Abstract

本願では、β−2−グリコプロテイン−1(β2−GPI)に由来するペプチドによる自己免疫抗体の検出に基づく、自己免疫疾患、特にヘノッホ・シェーンライン紫斑病(Henoch-Schoenlein purpura)を容易に検出または診断するための合成ペプチド、方法
およびキットを提供する。

Description

本発明は、自己免疫疾患を検出または診断するための合成ペプチド、方法およびキットに関する。より詳細には、本発明は、β−2−グリコプロテイン−1(β2−GPI)に由来する合成ペプチドによる自己免疫抗体の検出に基づく、ヘノッホ・シェーンライン紫斑病(Henoch-Schoenlein purpura, Schoenleinのoeは原文ではoウムラウト)(HSP)を容易に検出または診断するための合成ペプチド、方法およびキットを提供する。
紫斑病は、血管からの血液が皮膚または粘膜へ溢出することから起こる。紫斑病の病変は、その寸法によって、点状出血(最大直径で2mm未満の天井の出血)、紫斑病(2mm〜1cm)、または皮下溢血斑(1cmを超えるもの)として伝統的に分類される。紫斑病はそれ自体は危険ではないが、それに潜んでいる命にかかわる障害の徴候である可能性がある。したがって、診断を確定するかまたは安心を求めるための研究が重要である。
ヘノッホ・シェーンライン紫斑病(HSP)は、全身性血管炎、すなわち皮膚または腎臓におけるIgAの堆積を特徴とする血管の炎症の疾患である。顕著な特徴は、血小板非減少性紫斑病、腹痛、関節炎および腎炎である。HSPは子供における血管炎の最も一般的な態様である。HSPは人生のどの時期にも発症し得るが、しかし、2〜11歳の間の子供で通常起こり、罹患率は男性が女性の2倍である。現在まで、HSPのための一回の試験は存在しておらず、医者は、HSPの診断を確定するのに一連の注意深い履歴の調査および身体検査と、いくつかの臨床検査とを行なう必要があり得る。示された検査には、全血球計数と血小板計数、末梢血スメア、プロトロンビン時間および活性化部分トロンボプラスチン時間、尿サンプルにおける血尿のチェック、皮膚サンプルまたは/および腎生検サンプルの検査が含まれる。
したがって、HSPに罹患しているかその疑いがある被験者の状態を早期に診断、検出または確定し、それにより早期治療を必要とする被験者に早期治療を提供するのを促進する改良された方法が当該技術分野において必要とされている。
本発明は、ヘノッホ・シェーンライン紫斑病(HSP)に罹患した被験者の自己抗体により認識されるタンパク質であるβ−2−グリコプロテイン−1(β2−GPI))の抗原決定基に由来する合成ペプチドの使用に関する。かかるペプチドは、ヘノッホ・シェーンライン紫斑病に罹患している被験者の自己免疫抗体と反応し得る。
従って、1態様では、本発明は、HSPに罹患しているかその疑いがある患における自己抗体の容易な検出または診断のための合成ペプチドを提供する。合成ペプチドはβ2−GPIに由来し、配列番号3、配列番号5、配列番号7、配列番号11および配列番号12から成るグループから選択された配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する。驚いたことに、本発明に従って合成されたペプチドは、HSPの特異的診断に適していることが分かった。
従って、別の態様では、本発明は、ヘノッホ・シェーンライン紫斑病に罹患しているかその疑いがある被験者を検出または診断する方法であって、
被験者から生体試料を得ること、および
合成ペプチドと自己抗体が反応して、それにより免疫反応で複合体を形成するように、本発明の1つの好ましい例に記載された手順に従って製造された合成ペプチドと生体試料を混合することにより生体試料中の自己抗体を検出すること、
からなる方法を提供する。
好ましくは、合成ペプチドはβ2−GPIに由来し、配列番号3、配列番号5、配列番号7、配列番号11および配列番号12から成るグループから選択された配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する。1実施形態では、免疫反応は酵素免疫吸着法(ELISA)である。1つの好ましい実施形態では、自己抗体は、配列番号3と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を有する、β2−GPIに由来する合成ペプチドと複合体を形成する。自己抗体は免疫グロブリンA(IgA)を含む。1実施形態では、生体試料は、皮膚の生検サンプル、全血試料、血清試料、血漿試料、尿サンプル、粘液サンプル、およびそれらの精製された形態または濾過された形態から成るグループから選択される。
さらなる態様では、本発明は、HSP被験者をに罹患しているかその疑いがある被験者を検出または診断するためのキットを提供する。キットは、容器と、生体試料中の自己抗体を検出するための試薬と、前記容器に結合され、被験者の生体試料中の自己抗体を検出するためのβ2−GPI由来ペプチドの使用方法を示す説明手段とを備え、試薬は、本発明の1つの例に記載された手順に従って合成された少なくとも1つのβ2−GPI由来ペプチドを含み、ペプチドは配列番号3、配列番号5、配列番号7、配列番号11および配列番号12から成るグループから選択された配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する。1実施形態では、キットさらには、健康な被験者における配列番号3、5、7、11および12のいずれかと少なくとも80%同一なアミノ酸配列を有する合成β2−GPIペプチドと複合体を形成する自己抗体の標準レベルを示す陰性対照をさらに備えてもよい。生物試料は、皮膚の生検サンプル、全血試料、血清試料、血漿試料、尿サンプル、粘液サンプル、およびそれらの精製された形態または濾過された形態から成るグループから選択される。
添付図面は、本発明の一層の理解を提供するために含まれており、本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する。図面は、その説明と共に、本発明の実施形態を説明するものであり、本発明の原理を説明する役目を果たす。
図1Aから図1Cは、本発明の1実施形態に従って急性HSPに罹患した子供で測定された抗カルジオリピン(aCL)に対する(A)IgG、(B)IgM、(C)IgAの血漿レベルを示す(ODとして示される)。各群の平均値を各パネル中に側線により表す。 図1Dは、急性HSPに罹患した被験者(A)と、回復期にあるHSP被験者(C)との間のIgA aCL抗体レベルの比較である。破線は比較されている測定点を示し、*は統計的に有意であることを示す。 図2Aから図2Cは、本発明の1実施形態に従って急性HSPに罹患した子供で測定された内皮細胞に対する(A)IgG、(B)IgM、(C)IgAの血漿レベルを示す(ODとして示される)。各群の平均値を各パネル中に側線により表わす。 図2Dは、急性HSPに罹患した被験者(A)と、回復期にあるHSP被験者(C)との間のIgA 抗内皮細胞抗体(AECA)レベルの比較である。破線は比較されている測定点を示し、*は統計的に有意であることを示す。 図3Aから3Cは、本発明の1実施形態に従って急性HSPに罹患した子供で測定されたβ2−GPIに対する(A)IgG、(B)IgM、(C)IgAの血漿レベルを示す(ODとして示される)。各群の平均値を各パネル中に側線により表す。 図3Dは、急性HSPに罹患した被験者(A)と、回復期にあるHSP被験者(C)との間のIgA 抗β2−GPI抗体レベルの比較である。破線は比較されている測定点を示し、*は統計的に有意であることを示す。 図4Aは、本発明の1実施形態による、急性HSPに罹患した子供における、IgA aCL抗体とIgA 抗β2−GPI抗体との間の相関を示す。 図4Bは、本発明の1実施形態による、急性HSPに罹患した子供における、IgA AECAとIgA 抗β2−GPI抗体との間の相関を示す。 図5Aおよび5Bは、本発明の1実施形態による、ポリクローナルIgA(つまりIgA群、50(g/ml))および7人の選択された被験者の血漿試料から精製されたIgA(つまりHSP群、50(g/ml))の(A)β2−GPI抗原または(B)aCL抗原との反応性を示す。 図5Cおよび5Dは、(C)β2−GPI抗体または(D)aCL抗原に対する、ポリクローナルIgAまたは2人の選択された被験者サンプル(IgA1およびIgA2)から分離されたIgAの用量依存性を示す。 図6は、本発明の1実施形態による、β2−GPI、オボアルブミン(OVA)およびプロトロンビン(PT)を含む種々のタンパク質に対する、2つの無作為に選択されたサンプルから分離された自己抗体IgA(IgA2、IgA6、10(g/ml))の結合特異性を示す。 図7−1は、図7A−D。図7A−Hは、本発明の1実施形態による、β2−GPIの15個の合成ペプチド(つまりP−1からP−15)に対する7つのIgAサンプル(つまりIgA1−7、10(g/ml))の反応性を示す。IgAのβ2−GPIとの結合(ODで表される)を陽性対照として使用し、緩衝液(PBS)との結合を陰性対照として使用した。陽性対照よりも高いOD値を有意な結合と見なす。 図7−2は、図7−1の図A−Dに続く図7E−H。 図8は図7の結果の要約を示す。急性HSP(n=7)の7人の被験者に由来するIgAと、合成ペプチド3、5または7(図8A)ならびに合成ペプチド11または12(図8B)のいずれかとの間で有意な結合が見出された。 図9は、急性HSPの子供における合成ペプチド3、5、7、11、12および6(つまりP3、P5、P7、P11、P12およびP6)のそれぞれに対するIgA自己抗体の血漿レベルを示す。
本明細書で説明する実施形態および本明細書で使用される用語は、例証的な実施形態を説明することを目的としているにすぎず、制限することは意図していない。本発明の範囲は、本明細書で特には説明していない追加の実施形態を包含するものとするが、そのような実施形態は本開示を読み、本発明を実施すれば当業者には明白であろう。
ヘノッホ・シェーンライン紫斑病(HSP)の発生のマーカーとしてのβ2−GPI由来ペプチド
本発明は、HSPの発生の指標としての、自己抗原に由来する特定のマーカーまたはペプチドを提供する。そのようなペプチドはHSPの検出、診断または確定に有用である。
本発明の開発の間に特に行なわれた実験で、自己抗原、すなわちHSPに罹患した人等の被験者から分離された血漿タンパクであるβ2−グリコプロテイン−1(β2−GPI)が同定された。従って、HSPの特異的自己免疫抗体により認識された2−GPI由来ペプチドは、医師が臨床上のHSP症状を正確に診断および確定し、続いて治療の必要がある被験者に治療を提供することを可能にするツールとして開発される。
いくつかの実施形態では、本発明は、β2−グリコプロテイン−1に由来する合成ペプチドによる自己抗体の検出に基づいてHSPを検出または診断するための合成ペプチド、方法およびキットを提供する。
本明細書に使用する場合、用語「被験者」は、ヒトやヒト以外の霊長類を含むがそれら
に限定されない、本発明の診断を受けることになっている任意の動物(例えば哺乳動物)を指す。一般に、用語「患者」および「被験者」は、ヒトの被験者に関して本明細書では互換的に使用される。
本明細書に使用する場合、用語「HSPに罹患しているかその疑いがある被験者」は、HSPを示す1または複数の徴候を示すか、HSPに関してスクリーニングされる被験者のことを指す。HSPに罹患しているかその疑いがある被験者は、1または複数の他の危険因子をさらに有していてもよく、HSPに関して一般に試験されたことがない。「HSPに罹患しているかその疑いがある被験者」は、初期診断を受けたが、HSPの重篤度がわからない個人を包含する。用語「HSPに罹患しているかその疑いがある被験者」は、以前HSPに罹患していたが、その徴候が軽減された人をさらに含む。
β2グリコプロテイン−1は、高度に精製され、結晶化され、特徴付けされたいくつかのヒト血漿タンパク質のうちの1つである。この糖タンパク質は約50kDaの分子量を有する345個のアミノ酸残基を備えたポリペプチドから成る。β2グリコプロテイン−1は、従来、内因性凝固系における抗凝固剤として機能することが知られており、陰イオン性リン脂質ELISAを使用して測定された時に自己免疫疾患を有する被験者から精製された「抗リン脂質」(aPL)抗体の結合に絶対的な必要なものである。β2−GP1は、低密度リポタンパク質(LDL)にも結合し、これは唾液免疫測定における心血管疾患の検出の有用なマーカーであることを示唆している(米国特許第5,900,356号および米国特許出願公開第2003/0100036号参照)。
本研究の1実施形態によれば、全長β2−GP1ポリペプチドは、15個の断片(フラグメント)にランダムに分割され、各断片には重複するアミノ酸残基があってもなくてもよい。ペプチド断片はそれぞれ、ヒトβ2−GP1の約18〜57個のアミノ酸残基を含む。β2−GP1由来ペプチドは、当該技術分野の任意の標準ペプチド合成プロトコルに従って合成されてもよい。1実施形態では、β2GP1由来ペプチドは、製造業者のプロトコルに従って固相ペプチド合成装置(ABI433Aペプチド合成装置、Applied Biosystems Inc., Life Technologies Corp., Foster City,
アメリカ合衆国カリフォルニア州所在)を用いて合成された。合成ペプチドは、P−1(配列番号1)、P−2(配列番号2)、P−3(配列番号3)、P−4(配列番号4)、P−5(配列番号5)、P−6(配列番号6)、P−7(配列番号7)、P−8(配列番号8)、P−9(配列番号9)、P−10(配列番号10)、P−11(配列番号11)、P−12(配列番号12)、P−13(配列番号13)、P−14(配列番号14)およびP−15(配列番号15)と名付けられ、これらは1つの好ましい例で表1に詳細に記載されている。
当業者には、ポリペプチド配列の変化のポリペプチド配座に対する影響を予測し、そのため修飾されたβ2−GP1由来ペプチドが所望の機能または配座を保持するか否かを決定すべく修飾されたβ2−GP1由来ペプチドを提唱および試験することにより、本明細書に開示された情報に基づいてβ2−GP1由来ペプチドを「設計」または「修飾」し得る。β2−GP1由来ペプチドは、その生理活性と無関係なペプチドの特徴を変更すべく、特異的に修飾されてもよい。例えば、望ましくないジスルフィド結合を防ぐために、システイン残基が置換されたり削除されたりしてもよい。同様に、本研究のペプチドの生理活性(つまり免疫分析におけるHSP特異的な自己抗体に結合する能力)に影響を及ぼさずに、特定のアミノ酸が変更および/または削除されてもよい。本発明は、保存的アミノ酸置換を有するペプチドを含む、本発明の1実施形態で合成されたβ2−GP1由来ペプチドの機能的に等価な誘導体を包含する。アミノ酸の保存的置換は、次のグループ内のいくつかのアミノ酸の間でなされる置換を含む:(a)M、I、L、V;(b)F、Y、W;(c)K、R、H;(d)A、G;(e)S、T;(f)Q、N;(g)E、D;およ
び(h)C、M。
β2−GP1由来ペプチドによる自己抗体の検出
合成β2−GP1ペプチドは、被験者のHSPに特異的な自己抗体を検出するかまたは該自己抗体に結合するツールとして使用された。従って、本発明は、ヘノッホ・シェーンライン紫斑病(Henoch-Schoenlein purpura)に罹患しているかその疑いがある被験者を検
出または診断する方法であって、被験者から生体試料を得ること、および上述の通りに調製した合成β2GP1ペプチドと自己抗体とが反応して、免疫反応において複合体を形成するように、生体試料を合成ペプチドと混合することにより生体試料中の自己抗体を検出すること、からなる方法を提供する。好ましくは、合成β2GP1ペプチドは、配列番号3、配列番号5、配列番号7、配列番号11および配列番号12から成るグループから選択された配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する。より好ましくは、合成β2−GP1ペプチドは、配列番号3、配列番号5、配列番号7、配列番号11および配列番号12から成るグループから選択された配列と少なくとも81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97% 98%、99%または100%同一のアミノ酸配列を有する。最も好ましくは、合成β2−GP1ペプチドは、配列番号3と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を有する。同一性のパーセンテージは、特定長の標的ポリペプチド配列と比較された場合の、あるポリペプチドの中断されない直線配列における同一のアミノ酸残基の数の測定値である。本明細書に使用する場合、配列の「同一性」とは、2つの別個の配列中の比較されたアミノ酸残基が同一であることを意味する。したがって100%の同一性とは、例えば、2つの異なる分子中の20個の連続するアミノ酸残基を比較すると、その2つの異なる分子中の20個の残基がいずれも同一であることを意味する。御本明細書で使用する場合、「生体試料」には、皮膚の生検サンプル、全血試料、血清試料、血漿試料、尿サンプル、粘液サンプル、およびそれらの精製された形態または濾過された形態が含まれるがそれらに限定されるわけではない。
抗体結合は当該技術分野の周知技術により検出されてよく、それにはラジオイムノアッセイ、酵素免疫吸着法(ELISA)、「サンドイッチ」免疫測定、in situ免疫測定法(例えばコロイド金、抗嘘または放射性同位元素標識を使用)、ウェスタンブロット、凝集アッセイ(例えばゲル凝集アッセイ、赤血球凝集アッセイ等)、補体結合測定法、免疫蛍光測定法および免疫電気泳動測定法等が含まれる。1実施形態では、抗体結合はELISAの使用により検出される。1実施形態では、自己抗体は免疫グロブリンA(IgA)を含む。いくつかの実施形態では、自己抗体は、全血、血清、血漿、粘液、尿、およびそれらの精製された形態または濾過された形態を含むがそれらに限定されない体液で検出される。1つの好ましい実施例において、自己抗体は血漿試料から検出された。別の実施形態では、自己抗体は、皮膚中に白血球があることが明らかで、IgAが堆積している皮膚生検サンプルから検出される。
本発明を使用するツールを当業者に提供するために、本発明の合成β2−GP1ペプチドは、HSPの診断、検出または確定用のキットに組み込まれる。好ましい実施形態では、本発明の合成β2−GP1ペプチドに反応性の自己抗体の存在が、被験者に予後診断を提供するために使用される。例えば、サンプル中に、対照と比較して、β2−GP1由来ペプチドに反応する高レベルの自己抗体が検出されることは、HSPの発生を示す。提供される情報は、治療の方針を指定するためにも使用される。例えば、被験者が自己抗原(つまりβ2−GP1)に由来するペプチドに対して自己抗体を有することが分かった場合、HSPの治療用の治療が、それらが有効である可能性が高い、より早い時期から始められてもよい。
1実施形態では、本発明は、少なくとも1つのβ2−GPI由来ペプチドの使用による
HSP診断のためのキットを提供する。キットに含まれる構成要素は以下の通りである:容器;生体試料中の自己抗体を検出する試薬;容器に結合され、生体試料中の自己抗体を検出するためのペプチドの使用方法を示す説明手段。試薬は、本発明の1つの例に記載された手順に従って合成された少なくとも1つのβ2−GPI由来ペプチドを含み、ペプチドは配列番号3、配列番号5、配列番号7、配列番号11および配列番号12から成るグループから選択された配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する。説明手段は、パンフレット、テープ、CD、VCDまたはDVDの形式であってもよい。キットはさらに、健康な被験者における配列番号3、5、7、11および12のいずれかと少なくとも80%同一なアミノ酸配列を有する合成β2−GPIペプチドと複合体を形成する自己抗体の正常レベルを示す陰性対照をさらに備えてもよい。
別段の定義がない場合、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は本発明が属する技術における当業者によって理解されるのと同じ意味を有する。本発明の実施または試験には本明細書で説明しものと同様なまたは等価な任意の方法および材料が使用可能であるが、ここでは好ましい方法と材料について説明する。言及されるすべての刊行物は参照により本明細書に組み込まれる。別段言及がない限り、本明細書で使用または想定される技術は当業者に周知の標準法である。材料、方法、および実施例はあくまで例示であって、限定ではない。
数値を限定しない名詞は、本明細書では、別途文脈が明示しない限り、複数の対照を含むものとして使用される。作用例以外に、または別途示さない限り、本願で使用される成分の数量や反応条件等は、いずれの場合も用語「約」を付けて改変されるものとする。従って、逆のことが示されていない限り、本願に記載されている数のパラメータは、本発明で得られることが求められている所望の性質に依存して変更し得る近似である。
以下の実施例を、本発明を限定するのではなく例示するために提供する。
実施例
以下の実施例を、本発明の特定の態様を説明し、かつ当業者が本発明を実施するのを支援するために提供する。これらの実施例は本発明の範囲をいかようにも限定するものではない。
材料および方法
患者 本研究では、アメリカリューマチ学会(American College of Rheumatology, ACR)で定義された基準(Mills JA et al., Arthritis Rheum 1990 33:1114-1121)に従って急性HSPに罹患していると診断された25人の子供を国立台湾大学病院(台湾、台北市)に登録し、年齢および性別が一致する23人の健康な子供を対照として登録した。両方の群から血清試料を採取し、退行時期にある(25人の患者のうち)15人の患者からは血清試料をさらに集めた。
抗カルジオリピン抗体の検出 簡潔に説明すると、96ウェル高結合プレート(Coster、アメリカ合衆国マサチューセッツ州Cambridge所在)を50μg/mlのカルジオリピ
ン(CL)エタノール溶液でコーティングし、空気乾燥させた。4℃で一晩インキュベートした後、プレートを10%ウシ血清のリン酸緩衝液(PBS、pH7.4)でブロックした。その後、血漿試料(IgGおよびIgMの場合1:100、IgAの場合1:50)および10%ウシ血清/PBS中の患者からのIgA分画(示された濃度)を二連にしてウェルに分配し、室温で1.5時間インキュベートした。プールした正常なヒトのIgA(Jackson ImmunoResearch、アメリカ合衆国ペンシルベニア州West Grove所在)を同じ濃度で陰性対照として使用した。TBSで洗浄した後、結合したヒトIgG/A/Mを、HRP共役ヤギ抗ヒトIgG/A/M(BioSource International、アメリカ合衆国カリ
フォルニア州Camarillo所在)およびペルオキシダーゼ基質であるテトラメチルベンジジ
ン(Kirkegaard & Perry Laboratories、アメリカ合衆国メリーランド州Gaithersburg)
により検出した。結果を、Thermomaxプレートリーダ(Molecular Devices社、アメリカ合衆国カリフォルニア州Sunnyvale所在)を使用して、650nmのバックグラウンドに対
して450nmの波長で読み取った。
抗内皮細胞抗体(AECA)の検出 ヒト臍静脈内皮細胞(HUVEC)を、1×105細胞/ウェルの濃度でゼラチンでコーティングした96ウェルマイクロタイタープレー
ト(Nunc(商標)、デンマーク)に接種した。細胞増殖が3−4日後にコンフルエントに達すると、細胞を0.2% グルタルアルデヒドのPBS溶液で室温で10分間固定し、1% ウシ血清アルブミン(BSA)/PBS溶液で37℃で1時間ブロックした。PBSで洗浄した後、1% BSA/PBSに希釈(IgG/IgM検出の場合1:100、IgA検出の場合1:50)した血漿試料を、HRP共役ヤギ抗ヒトIgG/A/M(BioSource International、アメリカ合衆国カリフォルニア州Camarillo所在)およびペルオキシダーゼ基質であるテトラメチルベンジジン(Kirkegaard & Perry Laboratories、ア
メリカ合衆国メリーランド州Gaithersburg)により検出した。結果を、Thermomaxプレー
トリーダ(Molecular Devices社、アメリカ合衆国カリフォルニア州Sunnyvale所在)を使用して、650nmのバックグラウンドに対して450nmの波長で読み取った。
β2−GPI抗体の検出 簡潔に説明すると、96ウェル高結合プレート(Coster、アメリカ合衆国マサチューセッツ州Cambridge所在)を10μg/mlの濃度でTris緩
衝液(TBS, 0.05M Tris-HClおよびNaCl, pH7.5)に溶かしたヒトβ2GPI(Haematologic Technologies, アメリカ合衆国バーモント州)または他の無関係のタンパク質(プロ
トロンビンおよびオボアルブミン)でコーティングする。4℃で一晩インキュベートした後、プレートを0.3%ゼラチンを含むTBSでブロックする。その後、血漿試料(IgGおよびIgMの場合1:100、IgAの場合1:50)およびTBS/0.1%ゼラチン中の患者からのIgA分画(示された濃度)を二連にしてウェルに分配し、室温で1.5時間インキュベートする。プールした正常なヒトのIgA(Jackson ImmunoResearch、アメリカ合衆国ペンシルベニア州West Grove所在)を同じ濃度で陰性対照として使用した。TBSで洗浄した後、結合したヒトIgG/A/Mを、HRP共役ヤギ抗ヒトIgG/A/M(BioSource International、アメリカ合衆国カリフォルニア州Camarillo所在)およびペルオキシダーゼ基質であるテトラメチルベンジジン(Kirkegaard & Perry Laboratories、アメリカ合衆国メリーランド州Gaithersburg)により検出した。結果を、The rmomaxプレートリーダ(Molecular Devices社、アメリカ合衆国カリフォルニア州Sunnyvale所在)を使用して、650nmのバックグラウンドに対して450nmの波長で読み取
った。
IgA抗体の生成 血清中を循環しているIgA免疫グロブリンを、ガラクトース結合レクチンにより血清中を循環しているIgAを分離する紫斑のキットであるImmobilized Jacalin(アメリカ合衆国PIERCE社)を使用してCLおよびβ2GPIがいずれも陽性の
7つの血漿サンプルから分離した。
合成β2GPI由来ペプチドの調製
β2−グリコプロテイン−1のその自己抗体への結合エピトープの位置を決定するために、β2−グリコプロテイン−1を15個のペプチドの断片に無作為に分割した。これは自動固相ペプチド合成装置(ABI433Aペプチド合成装置、Applied Biosystems Inc., Life Technologies Corp., Foster City,アメリカ合衆国カリフォルニア州所在)を使用して調製された。Nα−フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)化学の標準手順を使用して、かかるペプチドを調製した。各ペプチドの一時配列を表1に示す。
合成β2−GPIペプチドはすべて、半調製オクタデシル(C18)カラムによる逆相高速液体クロマトグラフィ(RP−HPLC)で精製した。RP−HPLCの移動相は、0
.1%のトリフルオロ酢酸(TFA)を含むアセトニトリル/水溶媒系である。220nmの波長で検出を行い、ピークを記録および定量化した。精製の各実行からの溶離液を収集し、同一成分の分画を一つにプールし、次に、真空状態の凍結乾燥により回収した。各収集したペプチドの最終精製度を分析RP−HPLCにより決定した。また、95%以上の精製度が達成された。例えば配列番号11の合成ペプチドの精製度は95.23%と決定された。合成ペプチドは使用されるまで−20℃で冷凍保存された。
精製されたβ2−GPI合成ペプチドを、エレクトロスプレイイオン化質量分光法(ESI−MS)によりそれらの分子量について特徴付けした。例えば、ESI−MSにより決定された配列番号11の合成ペプチドの分子量は、6244.4ダルトン(計算値=6247.2ダルトン)であることが分かった。
IgA抗β2−GPI由来ペプチド抗体の検出 簡潔に説明すると、96ウェル高結合プレート(Coster、アメリカ合衆国マサチューセッツ州Cambridge所在)を10g/ml
の濃度でTris緩衝液(TBS, 0.05M Tris-HClおよびNaCl, pH7.5)に溶かした1〜15のヒトβ2−GPIペプチドでコーティングした。4℃で一晩インキュベートした後、プレートを0.3%ゼラチンを含むTBSでブロックする。その後、血漿試料(IgAの場
合1:50)およびTBS/0.1%ゼラチン中の患者からのIgA分画(示された濃度)を二連にしてウェルに分配し、室温で1.5時間インキュベートする。プールした正常なヒトのIgA(Jackson ImmunoResearch、アメリカ合衆国ペンシルベニア州West Grove所在)を同じ濃度で陰性対照として使用した。TBSで洗浄した後、結合したヒトIgG/A/Mを、HRP共役ヤギ抗ヒトIgG/A/M(BioSource International、アメリ
カ合衆国カリフォルニア州Camarillo所在)およびペルオキシダーゼ基質であるテトラメ
チルベンジジン(Kirkegaard & Perry Laboratories、アメリカ合衆国メリーランド州Gaithersburg)により検出した。結果を、Thermomaxプレートリーダ(Molecular Devices社
、アメリカ合衆国カリフォルニア州Sunnyvale所在)を使用して、650nmのバックグ
ラウンドに対して450nmの波長で読み取った。
結果
β2−GPIは、急性HSPの発生の原因となる抗原である
本研究の発明者らは、急性HSPと診断された患者が、健常人のものより有意に高い量のIgA抗カルジオリピン(aCL)(図1)、IgA抗内皮細胞(IgA AECA)(図2)およびIgA抗β2−GPI抗体(図3)を示すと共に、IgA抗β2−GPI抗体とIgA aCLまたはIgA AECAとの間にも正の相関が見出されることを同定した(図4)。このことは、β2−GPIがHSP発生の抗原であり、したがってHSPに離間した患者を検出および診断するための有用なバイオマーカーとなり得ることを示唆している。
β2−GPIが子供の急性HSPの発生を検出するための有用な抗原またはバイオマーカーであることを実証するために、IgA抗カルジオリピン抗体およびIgA抗β2−GPI抗体のいずれもが高濃度を示す7人の患者から全IgAを集め、精製して他の血清タンパク質を完全に除去した。精製されたIgA抗体は、カルジオリピンではなくβ2−GPIに結合しているだろうことが判明した(図5Aおよび5B)。HSP患者の2つの血清試料(以後、IgA1およびIgA2と称する)からの分析により、IgAとβ2−GPIの間の結合が用量依存的な様式であることがさらに示された(図5Cおよび5D)。つまり、結合したIgA抗β2−GPI抗体複合体の量はIgA濃度の増加に従って増加する。2つの他の無関係なタンパク質であるオボアルブミン(OVA)およびプロトロンビンを使用した陰性対照により、IgA自己抗体とβ2−GPIの間の結合は特異的であることが確認された。具体的には、上述したのと同じ血清試料(以後、IgA2およびIgA6と称する)を、OVAおよびプロトロンビンとそれぞれ混合して反応させた。IgA自己抗体と、OVAまたはプロトロンビンとの結合は無視できる程度である(図6)。
β2−GPI由来ペプチドは、HSPを検出または診断するための有用な抗原またはバイオマーカーである
β2−GPIの結合エピトープの位置を決定するために、β2−GPIを15個のより小さいペプチド断片に無作為に切断し、上記手順に従って合成した。合成ペプチドをそれぞれP1〜P15と名づけ、各ぺプチドは配列番号1〜15で記載されるアミノ酸配列を有した。
上記手順に従って行なわれた結合アッセイにより、急性HSPの子供におけるIgA抗β2−GPIペプチド(各々配列番号3、5、7、11および12で記載されたアミノ酸配列を有するP3、P5、P7、P11およびP12を含む)抗体の血漿レベルは、健康な被験者におけるそれらよりも有意に高いことが示された(ODとして表す、P<0.0001)。結合の強さは合成ペプチドP3に関して最も高かった(図7、8および9)。
(産業上の利用性)
本発明は、特異性抗原またはバイオマーカー(例えばβ2−GPI由来抗体)を使用してHSPの患者を早期に検出または診断するための新規かつ迅速な解決策を提供する。本
発明による合成ペプチド、方法およびキットは、医師が、履歴や、医師の経験または患者の症状の発達に基づいて医師がくだす判断のような主観的手段の代わりに、客観的手段すなわちマーカー(つまりβ2−GPI由来ペプチド)に基づくことにより、医師がHSP患者を容易に検出または診断することを可能にする。
本発明の種々の実施形態についての上記の説明を、例示および説明の目的で提示したが、これは網羅的なものではないし、本発明を開示された正確な実施形態に限定することは意図しない。上記の教示に照らせば多数の改変または変更が可能である。上記に論じた実施形態は、本発明の原理の最良の例を提供するために選択および説明したものであり、これを実際に応用すれば、想定される特定の用途に適するように、様々な実施形態でかつ様々な改変を伴って当業者は本発明を利用することが可能である。そのようなすべての改変および変更は、それらが公平に、法律的に、衡平法上に適格な外延に従って解釈された場合、添付の特許請求の範囲により決定される本発明の範囲内にある。

Claims (14)

  1. 配列番号3、配列番号5、配列番号7、配列番号11および配列番号12から成るグループから選択された配列と少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する合成ペプチド。
  2. 免疫反応において、ヘノッホ・シェーンライン紫斑病(Henoch-Schoenlein purpura)に
    罹患しているかその疑いがある被験者の自己抗体と複合体を形成する、請求項1に記載の合成ペプチド。
  3. 前記免疫反応は酵素免疫吸着法(ELISA)である請求項2に記載の合成ペプチド。
  4. 前記自己抗体はIgAである請求項2に記載の合成ペプチド。
  5. ヘノッホ・シェーンライン紫斑病(Henoch-Schoenlein purpura)に罹患しているかその
    疑いがある被験者を検出または診断する方法であって、
    被験者から生体試料を得ること、および
    請求項1に記載の合成ペプチドと自己抗体が反応して、免疫反応において複合体を形成するように、生体試料を請求項1に記載の合成ペプチドと混合することにより生体試料中の自己抗体を検出すること、
    からなる方法。
  6. 前記合成ペプチドが、配列番号3、配列番号5、配列番号7、配列番号11および配列番号12から成るグループから選択された配列と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を有する請求項5に記載の方法。
  7. 前記合成ペプチドが、配列番号3と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を有する請求項6に記載の方法。
  8. 前記免疫反応はELISAである請求項5に記載の方法。
  9. 前記自己抗体はIgAである請求項5に記載の方法。
  10. 前記生体試料が、皮膚の生検サンプル、全血試料、血漿試料、血清試料、尿サンプル、粘液サンプル、およびそれらの精製された形態または濾過された形態から成るグループから選択される請求項5に記載の方法。
  11. ヘノッホ・シェーンライン紫斑病(Henoch-Schoenlein purpura)に罹患しているかその
    疑いがある被験者を検出または診断するためのキットであって、
    容器、
    請求項1に記載の合成ペプチド、および
    前記容器に結合され、被験者の生体試料中の自己抗体を検出するための前記ペプチドの使用方法を示す説明手段、
    を備えたキット。
  12. 前記合成ペプチドは、配列番号3、配列番号5、配列番号7、配列番号11および配列番号12から成るグループから選択された配列と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を有する請求項11に記載のキット。
  13. 前記自己抗体はIgAである請求項11に記載のキット。
  14. 前記生体試料が、皮膚の生検サンプル、全血試料、血漿試料、血清試料、尿サンプル、粘液サンプル、およびそれらの精製された形態または濾過された形態から成るグループから選択される請求項11に記載のキット。
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