JP2012508237A - アリールアミン化合物の製造方法 - Google Patents

アリールアミン化合物の製造方法 Download PDF

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Abstract

塩基及び遷移金属触媒の存在下で、アミノ基を有する化合物とアリ−ル化化合物とをN−アリ−ルアミン化合物を形成するのに有効な反応条件下で反応させる工程を含み;ここで、該遷移金属触媒は、第8〜10族金属と(R)−(−)−1−[(S)−2−ジシクロヘキシルホスフィノ]フェロセニル]エチルジ−t−ブチルホスフィンを含む少なくとも1個のキレ−ト配位子との錯体を含む、N−アリ−ルアミン化合物の製造方法。

Description

関連出願の相互参照
本願は、米国仮出願第61/198852号(2008年11月10日出願)の利益を主張する。これらの出願の開示は、その全体の参照により援用するものとする。
発明の分野
一態様では、本発明はアリールアミンの製造法に関する。別の態様では、本発明は、第15族原子及び金属触媒の化合物の製造法に関する。
背景
N−アリールアミン化合物は、天然産物並びに医薬、染料及び農産物などの工業化学物質における重要な部分構造である。N−アリールアミンは、薬剤活性及び生物活性をスクリーニングするのに有用であるだけでなく、市販の重合体を製造する際にも有用である。ハロゲン化アリール及び/又はトシル酸アリールなどのアリール化化合物からN−アリールアミン化合物を製造することが有益であろう。というのは、ハロゲン化アリールは、一般に安価でかつ容易に利用できると共に、トシル酸アリールはフェノールから容易に製造されるからである。しかし、今まで、N−アリールアミンを製造する方法は不十分であり、又は経済的に魅力のないものであった。アリール−窒素結合を生じさせる多くの既知の方法は、厳しい反応条件下で実施しなければならず、或いは活性化された基質(利用できない場合もある)を使用しなければならない。アリールアミン化合物を生成するための手順の例としては、アリール先駆物質の求核置換及び銅仲介ウルマン縮合反応によるアリールアミンの合成が挙げられる。
メタロセンポリオレフィン触媒の商品化により、特に経済的な気相及びスラリー相方法で使用するための他の触媒及び触媒系の設計と製造に対して関心の広がりが生み出されてきている。陰イオン性ヘテロ原子多座配位子がポリオレフィン触媒作用において注目を集めている。活性な重合触媒となる注目すべき陰イオン性二座配位子の部類としては、N−N-及びN−O-の配位子の組が挙げられる。これらのタイプの触媒の例としては、アミドピリジンと、ヒドロキシキノリンを主成分とする触媒ポリオレフィン触媒とが挙げられる。
米国特許第5,576,460号(‘460特許)には、アリールアミン化合物を製造するために2つの合成経路が開示されている。第1の経路は、錫、硼素、亜鉛、マグネシウム、インジウム及び珪素よりなる群から選択される金属を有する金属アミドと、活性化された置換基を有する芳香族化合物とを遷移金属触媒の存在下で反応させてアリールアミンを形成させることを含む。第2の経路は、金属アミドではなくアミンを利用する。この'460特許には、約120℃未満の温度で実施すること、そしてこれがアリールアミンを医薬及び農薬用途における中間体として使用することに惹きつけられることが教示されている。
米国特許第5,929,281号には、パラジウム化合物と第三ホスフィンとを含む触媒系の存在下で複素環式芳香族アミンを製造すること、及びパラジウム化合物とトリアルキルホスフィンとを含む触媒系の存在下でアリールアミンを製造することが開示されている。
米国特許第3,914,311号には、ニッケル触媒及び塩基の存在下で、アミンと置換可能な活性化置換基を有する芳香族化合物とを25℃程度に低い温度で反応させることによってアリールアミンを製造する低温方法が開示されている。
N−アリールアミン化合物について議論する他の特許としては、米国特許第6,235,938号及び同6,518,444号を挙げることができ、他には、Shen,Q.、Shekhar,S、Stambuli,J.P.、Hartwig,J.F.,Angew. Chem.、Int.Ed.; 2005,44,1371−1375などの文献を挙げることができる。
米国特許第5,576,460号明細書 米国特許第5,929,281号明細書 米国特許第3,914,311号明細書 米国特許第6,235,938号明細書 米国特許第6,518,444号明細書
容易に入手できるアリール化化合物からN−アリールアミン化合物を合成する一般的かつ効率的な方法に対する要望がある。このような方法の発見及び実施は、単に、商業上重要な有機N−アリールアミンを製造することにつきる。また、これは、新規な重合体及び薬理学的に活性な化合物の開発を促進させるであろう。
概要
一態様では、本発明は、塩基及び遷移金属触媒の存在下で、アミノ基を有する化合物とアリール化化合物とをN−アリールアミン化合物を形成するのに有効な反応条件下で反応させる工程を含み、ここで、該遷移金属触媒は、第8〜10族金属と(R)−(−)−1−[(S)−2−ジシクロヘキシルホスフィノ]フェロセニル]エチルジ−t−ブチルホスフィンを含む少なくとも1個のキレート配位子との錯体を含む、N−アリールアミン化合物の製造方法に関する。
別の態様では、本発明は、次の工程:(a)塩基及び遷移金属触媒の存在下で、アミノ基を有する化合物とアリール化化合物とをN−アリールアミン化合物を形成するのに有効な反応条件下で反応させることによって、N−アリールアミン化合物を含む配位子を製造し、ここで、該遷移金属触媒は、第8族金属と、(R)−(−)−1−[(S)−2−ジシクロヘキシルホスフィノ]フェロセニル]エチルジ−t−ブチルホスフィンを含む少なくとも1個のキレート配位子とを含むものとし;そして、(b)工程(a)で製造された配位子と、式Mnn(Mは第3〜14族金属であり、nはMの酸化状態であり、Xは陰イオン基である。)で表される化合物とを混合させることを含む、第15族原子及び金属触媒化合物の製造方法に関する。
図1は、N−アリールアミンの製造についての、本発明に従う触媒と比較触媒との性能のグラフ比較である。
詳細な説明
本願の化合物、成分、組成物及び/又は方法を開示し説明する前に、特に示さない限り本発明は特定の化合物、成分、組成物、反応体、反応条件、配位子、メタロセン構造などに限定されず、特に示さない限りそれら自体を変更することができると解すべきである。また、ここで使用する用語は、特定の実施形態を説明する目的で用いるものであり、限定を目的としない。
本明細書及び添付した特許請求の範囲において使用するときに、単数形の「a」、「an」及び「the」は、特に明示しない限り複数の指示物を含むことにも留意しなければならない。すなわち、例えば、「脱離基で置換された」部分のような「脱離基」の言及には、該部分が2個以上の脱離基で置換されていてよいように、1個よりも多い脱離基が含まれる。同様に、「ハロゲン原子で置換された」部分のような「ハロゲン原子」の言及には、該部分が2個以上のハロゲン原子で置換されていてよいように、1個よりも多いハロゲン原子が含まれ、「置換基」の言及には、1個以上の置換基が含まれ、「配位子」の言及には、1個以上の配位子が含まれる。
ここで使用するときに、元素の周期律表及びその族に関しては、特に断らない限り、全て、HAWLEY’S CONDENSED CHEMICAL DICTIONARY、第13版,John Wiley & Sons,Inc.,(1997)(IUPACから許諾を得て複製)において公開された新表記法を参照するが、ただし、ローマ数字で示された以前のIUPAC形式に言及する場合を除く。
一態様では、本発明は、N−アリールアミン化合物の製造に関する。別の態様では、本発明は、第15族原子及び金属触媒化合物の製造に関する。
N−アリールアミン配位子(配位子YLZ及びYL’Z)の製造
N−アリールアミン化合物は、アミノ基を有する化合物及びアリール化化合物から本発明に従って合成できる。ここでは、用語「アリール」とは、分子がベンゼン、ナフタリン、フェナントロリン、アントラセン、複素環式などの環構造の特徴を有する化合物であると定義される。「アリール化化合物」とは、有機反応においてアリール置換基を与える化合物であると定義される。「N−アリールアミン化合物」とは、化合物の窒素原子はアリール基で置換された化合物のことである。
反応は、塩基及び第8〜10族遷移金属触媒の存在下で実施できる。N−アリールアミン化合物を生成させるためのアリール化化合物とアミンとの反応の一例は、次の反応(I)で表すことができる:
Figure 2012508237
簡単に言えば、反応(I)では、アリール化化合物とアミン化合物とを塩基及びキレート配位子(LL)を含む第8〜10族遷移金属(M)錯体の存在下で反応させてN−アリールアミン化合物を形成させる。以下においては、これらの反応及びそれらの成分のそれぞれを詳細に説明する。
本発明に従う遷移金属触媒は、((R)−(−)−1−[(S)−2−ジシクロヘキシルホスフィノ)-フェロセニル]エチルジ−t−ブチルホスフィン)(以下、CyPF−t−Buと省略する)の第8〜10族遷移金属錯体である。所定の実施形態では、この第8〜10族遷移金属は、パラジウム、白金及びニッケルの少なくとも1種を含む。いくつかの実施形態では、該第8〜10族遷移金属はパラジウムである。CyPF−t−Buのパラジウム錯体は、有利なことに、N−アリールアミン化合物の製造のために開示された従来のパラジウム触媒よりも高い転化率及び選択性をもたらすことができるため、薬理学的に活性な化合物の開発及び重合体及びオリゴマーの処理加工に特に意味のある重要な化合物の部類であるN−アリールアミン化合物を効率的に製造するのが可能になることが分かった。
N−アリールアミン化合物は、本発明に従い、塩基及びCyPF−t−Buの第8〜10族遷移金属錯体の存在下で第一アミン又は第二アミンなどのアミン含有化合物とアリール化化合物とをN−アリールアミン化合物を形成するのに有効な反応条件下で反応させることにより合成できる。CyPF−t−Buは、式(II)によって表すことができる。
Figure 2012508237
本発明の方法で使用するアリール化化合物は、式(III)の任意のアリール化化合物であることができる:
Figure 2012508237
式(III)において、Xは任意のハロゲン原子(F、Cl、Br、I)であることができ、或いは当業者に知られている任意の硫黄含有脱離基(例えば、トリフレート、スルホネート、トシレートなど)であることができる。本発明の方法では塩化物が特に好ましい。R1、R2、R3、R4及びR5は、H;CN;メチル、エチル、プロピル、n−ブチル、t−ブチルなどのアルキル;アルコキシ、ビニル、アルケニル、ホルミル;CF3;CCl3;ハロゲン化物、C65;C(O)N(CH32、C(O)N(CH2CH32、C(O)N(CH2CH2CH32などのアミド;C(O)−C65などのアシル;エステル、アミノ、チオアルコキシ、ホスフィノなどから独立に選択される。また、アリール化化合物は、アゾ−ル又はアゾ−ル誘導体、燐酸アリール、トリフルオロ酢酸アリールなどの複素環式芳香族化合物であることもできる。或いは、請求項1に記載の方法において、このアリール化化合物は、芳香族又は複素環式芳香族塩化物などの任意の芳香族又は複素環式芳香族ハロゲン化物であることができる。
本発明の方法において使用するのに好ましいアリール化化合物としては、臭化アリール、例えば、クロルベンゼン、4−クロルベンゾニトリル、4−クロル−t−ブチルベンゼン、3−クロルメトキシベンゼン、2−クロルトルエン、塩化p−ホルミルフェニル、塩化p−CF3フェニル、塩化p−フェニルフェニル、塩化p−C(O)N(CH2CH32フェニル及び塩化p−C(O)−C65フェニルなどを挙げることができる。
いくつかの実施形態では、アリール化化合物としては、2,3,4,5,6−ペンタメチルブロムベンゼン(PMBB)及び2,4,6−トリメチルブロムベンゼン(TMBB)の少なくとも一つを挙げることができる。いくつかの実施形態では、アリール化化合物としては、2,3,4,5,6−ペンタメチルブロムベンゼンを挙げることができる。他の実施形態では、アリール化化合物としては、2,4,6−トリメチルブロムベンゼンを挙げることができる。
本発明の方法によれば、アミン含有化合物は、第一アミン(例えば、R若しくはR'が水素である)又は第二アミン化合物(例えば、R及びR’がHではない)を包含する。有用な第一アミンの例としては、アニリン(NH2Ph)及びアミノブタン(NH2Bu)が挙げられる。有用な第二アミンの例としては、モルフィリン(C49NO)及びピペリジン(C511N)が挙げられる。他の有用なアミンとしては、特に、ジエチレントリアミン、1,5−ジアミノペンタン及び2,2’−オキシジエチルアミンを挙げることができる。このようなアミンは単独で使用しても組み合わせて使用してもよい。
スキームIで示した塩基は、本発明の方法に必要である。本発明の方法がN−アリールアミン生成物を生じる限りにおいて、どんな塩基を使用してもよい。これは、塩基が触媒上のキレート配位子の全てを置換しない点で重要だと思われる。キレート配位子が第8〜10族金属に結合したままかどうか、又は該配位子が塩基で置換されたかどうかを決定するには、例えば、核磁気共鳴法、赤外線分光法及びラマン分光法が有用である。
好適な塩基の例としては、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物;ナトリウムt−ブトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド;炭酸カリウム、炭酸セシウム及び炭酸マグネシウムなどの炭酸の金属塩;ホスフェート;カリウムフェノキシドなどのアルカリ金属アリールオキシド;リチウムアミドなどのアルカリ金属アミド;トリエチルアミン及びトリブチルアミンなどの第三アミン;水酸化ベンジルトリメチルアンモニウム及び水酸化テトラエチルアンモニウムなどの水酸化(ヒドロカルビル)アンモニウム;並びに1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン及び1,8−ジアザビシクロ−[2.2.2.]−オクタンなどのジアザ有機塩基が挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、塩基はアルカリ水酸化物又はアルカリアルコキシドであり、より好ましくは、アルカリアルコキシドであり、最も好ましくは、アルカリ金属C1〜10アルコキシドである。
塩基の使用量は、N−アリールアミン生成物の形成を可能にする任意の量であることができる。好ましくは、塩基対アリール化化合物のモル比は、約1:1〜約3:1、より好ましくは約1:1〜2:1の範囲にある。
特定の一実施形態では、N1−(2,3,4,5,6−ペンタメチルフェニル)−N2−(2−(2,3,4,5,6−ペンタメチルフェニルアミノ)エチル)エタン−1,2−ジアミンを形成するようにアミン化合物がジエチレントリアミンであり、かつ、アリール化化合物が2,3,4,5,6−ペンタメチルブロムベンゼンであることができるところ、式(IV)によって表される反応は、配位子(L)としてCyPF−t−Buを有する上記パラジウム錯体の存在下で実施される。
Figure 2012508237
遷移金属触媒をまず合成し、そしてその後アリール化過程で使用することができる。或いは、この触媒は、アリール化反応混合物中でその場で製造できる。アリール化反応混合物を使用する場合には、パラジウム触媒先駆物質化合物とキレート配位子(CyPF−tBu)とをこの反応混合物に別々に添加し、その際に遷移金属触媒の形成がその場で生じる。好適な先駆物質化合物としては、パラジウムのアルケン及びジエン錯体、好ましくは、パラジウムのジ(ベンジリデン)アセトン(dba)錯体、並びに、パラジウムの単座ホスフィン錯体、及びカルボン酸パラジウムが挙げられる。キレート配位子の存在下で、遷移金属触媒の現場形成が生じる。好適な先駆物質化合物の例としては、[ビス−ジ(ベンジリデン)アセトン]パラジウム(0)、テトラキス-(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、トリス[ジ(ベンジリデン)アセトン]パラジウム(0)、トリス[ジ(ベンジリデン)アセトン]ジパラジウム(0)、酢酸パラジウム並びに同様の鉄、コバルト、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、オスミウム、イリジウム及び白金の錯体が挙げられるが、これらに限定されない。上記触媒先駆物質のいずれかは、結晶化の溶媒を含むことができる。また、炭素上に担持された第8〜10族金属、好ましくは、炭素に担持されたパラジウムも先駆物質化合物として好適に使用できる。所定の実施形態では、触媒先駆物質化合物は酢酸パラジウムである。
本発明の方法で使用される遷移金属触媒の量は、N−アリール生成物の形成を促進させる任意の量である。一般に、この量は触媒量であるが、これは、触媒を不飽和有機スルホネートに対して化学量論未満の量で使用することを意味する。典型的には、遷移金属触媒は、該反応で使用される少なくとも1個の不飽和窒素原子を有する化合物のモル数に基づいて、約0.01〜約20モル%の範囲である。好ましくは、遷移金属触媒の量は、不飽和窒素含有化合物のモルに基づき、約1〜約10モル%、より好ましくは約3〜約8モル%である。
ここで説明する方法は、触媒工程のために設計された従来の反応器内で実施できる。連続式、半連続式及びバッチ式反応器を使用できる。均質過程のように触媒が反応混合物に実質的に溶解する場合には、撹拌槽及び加圧オートクレーブを備えたバッチ式反応器を使用できる。触媒が担体に固定され、かつ、実質的に不均一相の場合には、固定床及び流動床反応器を使用できる。本発明の典型的な実施態様では、アミノ基を有する化合物と、アリール化化合物と、塩基と、触媒とを、随意に溶媒と共にバッチ式で混合し、そして得られた混合物を、N−アリール化生成物を製造するのに効果的な温度及び圧力で維持する。
本発明の方法では任意の溶媒を使用することができるが、ただし、それがN−アリールアミン生成物の形成を阻害しないことを条件とする。従って、非プロトン性溶媒及びプロトン性溶媒並びにそれらの組合せが条件を満たす。好適な非プロトン性溶媒としては、トルエン及びキシレンなどの芳香族炭化水素、ジクロルベンゼンなどの塩素化芳香族炭化水素、並びにテトラヒドロフランなどのエーテルが挙げられるが、これらに限定されない。好適なプロトン性溶媒としては、水、並びにエタノール、イソプロパノール及びシクロヘキサノールなどの脂肪族アルコール、並びにグリコール及び他のポリオールが挙げられるが、これらに限定されない。溶媒の使用量は、任意の量、好ましくは反応体及び塩基を少なくとも部分的に溶解させるのに十分な量であることができる。溶媒の好適な量は、典型的には、反応体1グラム当たり約1〜約100グラム溶媒の範囲である。また、特定のプロセス条件及び当業者によって決定されるような他の溶媒量も好適である場合がある。
触媒を任意の有効量で使用して本発明に従うN−アリールアミンを製造することができる。いくつかの実施形態では、遷移金属触媒は、アリール化反応の間に、アミノ基を有する化合物、アリール化化合物及び遷移金属触媒の全量を基にして、約0.01〜約1.25モル%の範囲の濃度で存在する。他の実施形態では、遷移金属触媒は、アリール化反応の間に、アミノ基を有する化合物、アリール化化合物及び遷移金属触媒の全量を基にして約0.03〜約1.0モル%の範囲の濃度で;他の実施形態ではアミノ基を有する化合物、アリール化化合物及び遷移金属触媒の全量を基にして約0.03〜約0.5モル%;さらに別の実施形態ではアミノ基を有する化合物、アリール化化合物及び遷移金属触媒の全量を基にして約0.05〜約0.1モル%の範囲で存在する。
一般に、これらの試剤を互いに混合したり、溶媒に任意の順序で添加したりすることができる。好ましくは、反応過程の間に反応容器から空気が除去されるが、ただし、この工程は常に必要なわけではない。空気を除去することが望ましい又は必要な場合には、溶媒及び反応混合物を窒素、ヘリウム又はアルゴンなどの非反応性ガスと共に散布することができ、或いは、反応を嫌気的条件下で実施することができる。これらのプロセス条件は、所望のN−アリール生成物をもたらす任意の実施可能な条件であることができる。有益には、この目的での反応条件は穏やかである。例えば、本発明の方法のために好ましい温度は、約周囲温度、約22℃から約150℃、好ましくは、約80℃〜約110℃の範囲である。この方法は、所望ならば大気圧より低い圧力で実施できるが、ただし、典型的には約大気圧で十分によく進行する。この方法は、不飽和窒素含有化合物をできるだけ生成物に転化させるのに十分な時間にわたって実施される。典型的な反応時間は約30分〜約24時間であるが、必要ならそれよりも長い時間を使用してもよい。
N−アリール化アミン生成物は、例えば、蒸留、結晶化、昇華及びゲルクロマトグラフィーを含めて当業者に知られている従来の方法で回収できる。生成物の収率は、使用する特定の触媒、試剤及びプロセス条件に応じて変わってくるであろう。本発明の目的上、「収率」とは、使用される不飽和窒素含有化合物のモル数に基づく、回収されたN−アリールアミン生成物のモル%であると定義される。典型的には、N−アリールアミン生成物の収率は約25モル%を超える。好ましくは、N−アリールアミン生成物の収率は約60モル%を超える、より好ましくは約80モル%を超える。
第15族原子及び金属触媒化合物
ここで開示する方法によって製造できる第15族原子及び金属触媒化合物は、概して、第3〜14族金属原子、好ましくは第3〜7族、より好ましくは第4〜6族、さらに好ましくは第4族金属原子が、少なくとも1個の脱離基に結合し、また少なくとも2個の第15族原子(そのうちの少なくとも一つは他の基を介して第15族又は16族原子にも結合している)にも結合してなるものである。また、触媒化合物の第15族原子は、C1〜C20炭化水素基、ヘテロ原子含有基、珪素、ゲルマニウム、錫、鉛又はリンであることができる別の基を介して第15族又は16族原子に結合し、ここで、この第15族又は16族原子は、どれにも結合していないか、又は水素、第14族原子含有基、ハロゲン若しくはヘテロ原子含有基に結合していてもよく、2個の第15族原子のそれぞれは、環状基にも結合し、かつ、随意に、水素、ハロゲン、ヘテロ原子若しくはヒドロカルビル基又はヘテロ原子含有基に結合していてもよい。
別の実施形態では、本発明の方法によって製造される第15族原子含有金属触媒化合物は次式で表される:
Figure 2012508237
式中、Mは第3〜12族遷移金属又は第13又は14主族金属、好ましくは第4、5又は6族金属、より好ましくは第4族金属、最も好ましくはジルコニウム、チタン又はハフニウムであり;それぞれのXは、独立して、脱離基、好ましくは、陰イオン性脱離基、より好ましくは水素、ヒドロカルビル基、ヘテロ原子又はハロゲン、最も好ましくはアルキルであり;yは0又は1であり(yが0のときは、L’は存在しない);nはMの酸化状態であり、好ましくは+3、+4又は+5、より好ましくは+4であり;mはYLZ又はYL’Z配位子の形式電荷、好ましくは0、−1、−2又は−3、より好ましくは−2であり;Lは第15族又は16族元素、好ましくは窒素であり;L’は第15族若しくは16族元素又は第14族元素含有基、好ましくは炭素、珪素又はゲルマニウムであり;Yは、第15族元素、好ましくは窒素又はリン、より好ましくは窒素であり;Zは第15族元素、好ましくは窒素又はリン、より好ましくは窒素であり;R1及びR2は、独立して、C1〜C1炭化水素基、20個までの炭素原子を有するヘテロ原子含有基、珪素、ゲルマニウム、錫、亜鉛又はリン、好ましくはC2〜C20アルキル、アリール又はアラルキル基、より好ましくは直鎖状、分岐状又は環状C2〜C20アルキル基、最も好ましくはC2〜C6炭化水素基であり;R3は存在せず、又は炭化水素基、水素、ハロゲン、ヘテロ原子含有基、好ましくは1〜20個の炭素原子を有する直鎖状、環状又は分岐状アルキル基であり、より好ましくはR3は存在せず、水素又はアルキル基、最も好ましくは水素であり;R4及びR5は、独立して、アルキル基、アリール基、置換アリール基、環状アルキル基、置換環状アルキル基、環状アラルキル基、置換環状アラルキル基又は多環系、好ましくは20個までの炭素原子、より好ましくは3〜10個の炭素原子を有するもの、さらに好ましくはC1〜C20炭化水素基、C1〜C20アリール基又はC1〜C20アラルキル基又はヘテロ原子含有基、例えばPR3(ここで、Rはアルキル基である。)であり、R1及びR2は互いに結合していてよく、及び/又はR4及びR5は互いに結合していてよく;R6及びR7は、独立して、存在せず、又は水素、アルキル基、ハロゲン、ヘテロ原子若しくはヒドロカルビル基、好ましくは1〜20個の炭素原子を有する直鎖状、環状又は分岐状アルキル基であり、より好ましくは存在せず;R*は存在せず、又は水素、第14族原子含有基、ハロゲン、ヘテロ原子含有基である。
「YLZ又はYL’Z配位子の形式電荷」とは、金属及び脱離基Xを除く配位子全体の電荷を意味する。
「R1及びR2は相互に結合していてもよい」とは、R1及びR2が互いに直接結合していてよいこと又は他の基を介して互いに結合していてよいことを意味する。「R4及びR5は相互に結合していてもよい」とは、R4及びR5が互いに直接結合していてよいこと又は他の基を介して互いに結合していてよいことを意味する。
アルキル基は、直鎖状、分岐状アルキル基、又はアルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基又はアリール基、アシル基、アロイル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、ジアルキルアミノ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキル−又はジアルキル−カルバモイル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アロイルアミノ基、直鎖、分岐又は環状アルキレン基、又はそれらの組合せであることができる。アラルキル基とは、置換アリール基であると定義される。
好ましい実施形態では、R4及びR5は、独立して、次式(VII)によって表される基である:
Figure 2012508237
式中、R8〜R12は、それぞれ独立して、水素、C1〜C40アルキル基、ハロゲン化物、ヘテロ原子、40個までの炭素原子を含有するヘテロ原子含有基、好ましくはC1〜C20直鎖状又は分岐状アルキル基、好ましくはメチル、エチル、プロピル又はブチル基であり、任意の2個のR基は環状基及び/又は複素環式基を形成することができる。この環状基は芳香族であることができる。好ましい実施形態ではR9、R10及びR12は、独立して、メチル、エチル、プロピル又はブチル基(全ての異性体を含む)であり、好ましい実施形態では、R9、R10及びR12はメチル基であり、R8及びR11は水素である。
特定の一実施形態では、R4及びR5は、両方とも次式(VIII)で表される基である:
Figure 2012508237
この実施形態では、Mは第4族金属、好ましくはジルコニウム、チタン又はハフニウム、さらに好ましくはジルコニウムであり;L、Y及びZのそれぞれは窒素であり;R1及びR2のそれぞれは−CH2−CH2−であり;R3は水素であり;R6及びR7は存在しない。
特に好ましい実施形態では、第15族原子含有金属触媒化合物は、以下の化合物(IX)によって表される(Phはフェニル基を表す):
Figure 2012508237
別の実施形態では、R4及びR5は、両方とも次式(X)によって表される基である:
Figure 2012508237
この実施形態では、Mは第4族金属、好ましくはジルコニウム、チタン又はハフニウム、さらに好ましくはジルコニウムであり;L、Y及びZのそれぞれは窒素であり;R1及びR2のそれぞれは−CH2−CH2−であり;R3は水素であり;R6及びR7は存在しない。
特に好ましい実施形態では、第15族原子含有金属触媒化合物は、以下の化合物(XI)によって表される(Phはフェニル基を表す):
Figure 2012508237
第15族原子及び金属触媒化合物の製造
第15族原子及び金属触媒化合物は、当該技術分野において知られているとおりに、上記のように製造された中性配位子のYLZ又はYL’Zと、式Mnn(ここで、Mは第3〜14族金属であり、nはMの酸化状態であり、それぞれのXは、独立して、脱離基、好ましくは、陰イオン性脱離基、より好ましくは水素、ヒドロカルビル基、ヘテロ原子又はハロゲン、最も好ましくはアルキルである。)によって表される化合物とを、エーテル、トルエン、キシレン、ベンゼン、塩化メチレン及び/又はヘキサンなどの非配位性又は弱配位性溶媒或いは約20℃〜約150℃、好ましくは20℃〜100℃の沸点を有する他の溶媒中において、好ましくは24時間以上にわたって反応させることによって製造できる。Xがハロゲンの場合には、混合物は、過剰の(例えば4当量以上)の強塩基、例えば、リチウムジメチルアミド(LiN(CH32)など又はアルキル化剤、例えばエーテル中の臭化メチルマグネシウムなどで処理される。このマグネシウム塩(存在する場合)は、ろ過により除去される。続いて、得られた金属錯体を標準的な技術で分離する。好ましい実施形態では、溶媒は60℃よりも高い沸点を有し、例えばトルエン、キシレン、ベンゼン及び/又はヘキサンである。別の実施形態では、溶媒はエーテル及び/又は塩化メチレンを含み、いずれも好ましい。
例えば、いくつかの実施形態では、第15族原子及び金属触媒化合物、例えば構造(XI)で例示されるものは、上記のように製造された中性配位子のYLZ又はYL’Zと、式Mnn(ここで、MはZrであり、nはMの酸化状態であり、それぞれのXはアルキルなどの陰イオン基である。)で表される化合物とを反応させることによって製造できる。
別の例として、いくつかの実施形態では、第15族原子及び金属触媒化合物、例えば構造(XI)で例示されるものは、当該技術分野において知られているとおりに、上記のように製造された中性配位子のYLZ又はYL’Zと、式Mnn(ここで、Mは第3〜14族金属であり、nはMの酸化状態であり、それぞれのXはベンジルなどの陰イオン基である。)によって表される化合物とを、トルエン、キシレン、ベンゼン、塩化メチレン、及び/又はヘキサンなどの非配位性又は弱配位性溶媒或いは約20℃〜約150℃、好ましくは20℃〜100℃の沸点を有する他の溶媒中において、好ましくは1時間以上にわたって反応させることによって製造できる。得られた金属錯体を、溶媒を除去することによって分離し、そして得られた固形物をヘキサンで洗浄して粉末を得ることができる。好ましい実施形態では、この反応のための溶媒はトルエンである。
触媒化合物のための活性剤及び活性化方法
通常、上で製造された第15族原子及び金属触媒化合物を、活性剤化合物と結合させて、オレフィンを配位し、挿入しそして重合する開いた配位部位を有する化合物を生じさせる。この特許明細書及び添付した請求の範囲の目的上、用語「活性剤」とは、中性の触媒化合物を触媒として活性な触媒化合物陽イオンに転化させることによって上記触媒化合物のいずれか1種を活性化させることのできる任意の化合物であると定義される。活性剤としては、例えば、アルモキサン、アルミニウムアルキル、中性でもイオン性でもよいイオン化性活性剤及び従来型の共触媒が挙げられる。
アルモキサン及びアルミニウムアルキル活性剤
一実施形態では、アルモキサン活性剤は、本発明の触媒組成物における活性剤として使用される。アルモキサンは、通常、−Al(R)−O−サブユニット(ここでRはアルキル基である)を含有するオリゴマー化合物である。アルモキサンの例としては、メチルアルモキサン(MAO)、変性メチルアルモキサン(MMAO)、エチルアルモキサン及びイソブチルアルモキサンが挙げられる。アルモキサンは、それぞれのトリアルキルアルミニウム化合物の加水分解により生成できる。MMAOは、トリメチルアルミニウム及びそれよりも高級のトリアルキルアルミニウム、例えばトリイソブチルアルミニウムの加水分解により製造できる。一般に、MMAOの方が脂肪族溶媒により可溶であり、しかも保存中により安定である。アルモキサン及び変性アルモキサンを製造するための方法は多数あり、その非限定的な例が米国特許第4,665,208号、同4,952,540号、同5,091,352号、同5,206,199号、同5,204,419号、同4,874,734号、同4,924,018号、同4,908,463号、同4,968,827号、同5,308,815号、同5,329,032号、同5,248,801号、同5,235,081号、同5,157,137号、同5,103,031号、同5,391,793号、同5,391,529号、同5,693,838号、同5,731,253号、同5,731,451号、同5,744,656号、同5,847,177号、同5,854,166号、同5,856,256号及び同5,939,346号並びに欧州特許出願公開EP−A−0 561 476、EP−B1−0 279 586、EP−A−0 594−218及びEP−B1−0 586 665、並びにPCT公開WO94/10180及びWO99/15534に記載されており、これらの全てを引用により完全に含める。別のアルモキサンは、変性メチルアルモキサン(MMAO)共触媒3A型(米国特許第5,041,584号により保護されている、変性メチルアルモキサン3A型という商品名でアクゾ・ケミカルズ社から入手できる)である。
活性剤として使用できるアルミニウムアルキル又は有機アルミニウム化合物としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウム、トリ−n−オクチルアルミニウムなどが挙げられる。
イオン化性活性剤
中性又はイオン性のイオン化性又は化学量論活性剤、例えばトリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオルフェニル)硼素、トリスペルフルオルフェニル硼素メタロイド先駆物質又はトリスペルフルオルナフチル硼素メタロイド先駆物質、ポリハロゲン化ヘテロボラン陰イオン(WO98/43983)、ホウ酸(米国特許第5,942,459号)又はそれらの組合せを使用することは、本発明の範囲内にある。また、中性又はイオン性活性剤を単独で使用することや、アルモキサン又は変性アルモキサン活性剤と併用することも本発明の範囲内にある。
中性化学量論活性剤の例としては、3置換硼素、テルル、アルミニウム、ガリウム及びインジウム又はそれらの混合物が挙げられる。これら3つの置換基は、それぞれ独立して、アルキル、アルケニル、ハロゲン、置換アルキル、アリール、アリールハロゲン化物、アルコキシ及びハロゲン化物から選択される。好ましくは、これら3つの基は、独立して、ハロゲン、単環式又は多環式(ハロ置換を含む)アリール、アルキル、及びアルケニル化合物並びにそれらの混合物から選択され、好ましいのは、1〜20個の炭素原子を有するアルケニル基、1〜20個の炭素原子を有するアルキル基、1〜20個の炭素原子を有するアルコキシ基及び3〜20個の炭素原子を有するアリール基(置換アリールを含む)である。より好ましくは、これら3つの基は、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、フェニル、ナフチル又はそれらの混合物である。さらに好ましくは、これら3つの基は、ハロゲン化、好ましくは弗素化アリール基である。最も好ましくは、中性化学量論活性剤はトリスペルフルオルフェニル硼素又はトリスペルフルオルナフチル硼素である。
イオン性化学量論活性剤化合物は、活性プロトンや、該イオン化化合物の残りのイオンとは会合するがそれには配位していない又は緩く配位しているに過ぎない他の陽イオンを含有することもできる。このような化合物は、欧州特許出願公開EP−A−0 570 982、EP−A−0 520 732、EP−A−0 495 375、EP−B1−0 500 944、EP−A−0 277 003及びEP−A−0 277 004、並びに米国特許第5,153,157号、同5,198,401号、同5,066,741号、同5,206,197号、同5,241,025号、同5,384,299号及び同5,502,124号並びに1994年8月3日出願の米国特許出願公開第08/285,380号に記載されている。これらの全てを引用によりここに完全に含めるものとする。
好ましい実施形態では、化学量論活性剤は、陽イオン及び陰イオン成分を含み、かつ、次式で表すことができる:
陽イオン成分の(L−H)d +としては、アルキル又はアリールなどの部分をプロトン化し又は当該部分をメタロセン若しくは第15族原子含有遷移金属触媒先駆物質から引き抜いて陽イオン遷移金属種を生じさせることのできるプロトン又はプロトン化ルイス塩基などのブレンステッド酸や還元性ルイス酸が挙げられる。
活性化陽イオン(L−H)d +は、遷移金属触媒先駆物質にプロトンを供与して、遷移金属陽イオンを生じさせることのできるブレンステッド酸であることができ、アンモニウム、オキソニウム、ホスホニウム、シリリウム及びそれらの混合物、好ましくはメチルアミン、アニリン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、N−メチルアニリン、ジフェニルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、メチルジフェニルアミン、ピリジン、p−ブロムN,N−ジメチルアニリン、p−ニトロ−N,N−ジメチルアニリンのアンモニウム、トリエチルホスフィン、トリフェニルホスフィン及びジフェニルホスフィンのホスホニウム、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン及びジオキサンなどのエーテルからのオキソニウム、ジエチルチオエーテル及びテトラヒドロチオフェンなどのチオエーテルからのスルホニウム並びにそれらの混合物が挙げられる。また、活性化陽イオン(L−H)d +は銀、カルボニウム、トロピリウム、カルベニウム、フェロセニウム及びそれらの混合物、好ましくはカルボニウム及びフェロセニウムなどの引き抜き部分であることもできる。最も好ましくは(L−H)d +はトリフェニルカルボニウムである。
陰イオン成分Ad-としては、式[Mk+nd-(ここで、kは1〜3の整数であり;nは2〜6の整数であり;n−k=dであり;Mは元素の周期律表の第13族、好ましくは硼素又はアルミニウムから選択される元素であり、Qは、独立して、ヒドリド、架橋又は非架橋ジアルキルアミド、ハロゲン化物、アルコキシド、アリールオキシド、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ハロカルビル、置換ハロカルビル、及びハロ置換ヒドロカルビル基であり、該Qは20個までの炭素原子を有するが、ただし、Qがハロゲン化物のときは多くて1個である。好ましくは、それぞれのQは、1〜20個の炭素原子を有する弗素化ヒドロカルビル基であり、より好ましくはそれぞれのQは弗素化アリール基であり、最も好ましくは、それぞれのQはペンタフルオリルアリール基である。また、好適なAd-としては、米国特許第5,447,895号に記載されたジ硼素化合物も挙げられる(引用によりここに完全に含める。)。
担体、キャリヤー及び一般的な担持技術
本発明に従って製造される第15族原子及び金属触媒化合物は、担体材料又はキャリヤーや担持活性剤と混合できる。例えば、触媒化合物は、担体又はキャリヤー上に付着し、それと接触し、それに蒸着し、結合し又はその中に取り込まれ、その中又は上に吸着又は吸収される。
担体材料は、従来の担体材料のうち任意のものである。好ましくは、担持材料は、多孔質担体材料、例えば、タルク、無機酸化物及び無機塩化物である。他の担体材料としては、ポリスチレンなどの樹脂質担体材料、ポリスチレンジビニルベンゼン、ポリオレフィン又は高分子化合物などの官能化又は架橋有機担体、ゼオライト、クレーその他の任意の他の有機又は無機担体材料など、又はそれらの混合物が挙げられる。
好ましい担体材料は、第2、3、4、5、13又は14族金属の酸化物を含む無機酸化物である。好ましい担体としては、シリカ、ヒュームドシリカ、アルミナ(WO99/60033)、シリカ−アルミナ及びそれらの混合物が挙げられる。他の有用な担体としては、マグネシア、チタニア、ジルコニア、塩化マグネシウム(米国特許第5,965,477号)、モンモリロナイト(欧州特許第EP−B1 0 511 665号)、フィロシリケート、ゼオライト、タルク、クレー(米国特許第6,034,187号)などが挙げられる。また、これらの担体材料の組合せ、例えば、シリカ−クロム、シリカ−アルミナ、シリカ−チタニアなども使用できる。追加の担体材料としては、EP0767184B1号に記載された多孔質アクリル重合体を挙げることができる(引用によりここに含める)。他の担体材料としては、PCTのWO99/47598号に記載されたナノ複合材料、WO99/48605に記載されたエアロゲル、米国特許第5,972,510号に記載されたスフェルライト及びWO99/50311号に記載された高分子ビーズが挙げられる(これらを全て引用により含めるものとする)。好ましい担体は、Cabot CorporationからCabosil(商標)TS−610という商品名で入手できるヒュ−ムドシリカである。ヒュ−ムドシリカは、通常、表面ヒドロキシル基の大部分がキャップされるように二塩化ジメチルシリルで処理された、7〜30ナノメートルの粒度のシリカである。
担体材料、最も好ましくは無機酸化物は、約10〜約700m2/gの範囲の表面積、約0.1〜約4.0cc/gの範囲の細孔容積及び約5〜約500ミクロンの範囲の平均粒度を有することが好ましい。より好ましくは、担体材料の表面積は、約50〜約500m2/gの範囲であり、細孔容積は約0.5〜約3.5cc/gであり、平均粒度は約10〜約200ミクロンである。最も好ましくは、担体材料の表面積は約100〜約400m2/gの範囲であり、細孔容積は約0.8〜約3.0cc/gであり、平均粒度は約5〜約100ミクロンである。本発明のキャリヤ−の平均細孔寸法は、典型的には、10〜1000Å、好ましくは50〜約500Å、最も好ましくは75〜約350Åの範囲の細孔寸法を有する。
重合方法
ここで記載した触媒化合物は、任意の重合方法に、例えば、懸濁、溶液、スラリー、気相方法又はそれらの組合せに、既知の器具及び反応条件を使用して適用でき、しかも任意の特定の重合系には限定されない。つまり、ここで記載する触媒化合物は、気相、気/固相、液/固相、気/液相及び気/液/固相反応器系(重合反応器系を含む);気相、気/固相、液/固相、気/液相及び気/液/固相物質移動系;気相、気/固相、液/固相、気/液相及び気/液/固相混合系;気相、気/固相、液/固相、気/液相及び気/液/固相加熱又は冷却系;気/固相及び気/固/液相乾燥系などを含めて(これらに限定されない)、多くのタイプの方法に対する適合可能性を有することもできる。

本発明をその特定の実施形態と共に説明してきたが、先の説明は例示を目的とするものであって、本発明の範囲を限定しようとするものではないと解すべきである。他の態様、利点及び変更は、本発明の属する分野における通常の知識を有する者であれば明確であろう。
ジエチレントリアミンと2,3,4,5,6−ペンタメチルブロムベンゼンのパラジウム触媒カップリングの一般的手順(例1及び比較例1−25)
ドライボックス内において、パラジウムプレ触媒(0.01mmol)、配位子(0.01mmol)、2,3,4,5,6−ペンタメチルブロムベンゼン(227.0mg、1.00mmol)、ジエチレントリアミン(56.7μL、0.52mmol)、ナトリウムt−ブトキシド(120.1mg、1.25mmol)、ドデカン(50.0μL、0.020mmol)及び1mLの溶媒を、磁気撹拌棒を備えかつPTFE隔膜を含むキャップで密閉された4mLシンチレーション瓶に添加した。反応物質を温度制御アルミニウム加熱ブロックに置き、試料を様々な時点で採取し、そしてGC/MSで分析した。転化率を内部標準(ドデカン)を基準にして決定した。
例1
1−(2,3,4,5,6−ペンタメチルフェニル)−N2−(2−(2,3,4,5,6−ペンタメチルフェニルアミノ)エチル)エタン−1,2−ジアミン(上記反応IV)を選択的に生じさせるための2当量の2,3,4,5,6−ペンタメチルブロムベンゼン(PMBB)及びジエチレントリアミン(DETA)のパラジウム触媒カップリングを、CyPF−t−Buを有するパラジウム錯体を使用して実施した。CyPF−t−Buを有するパラジウム錯体を、触媒先駆物質として酢酸パラジウム(Pd(OAc)2)を使用して形成させた。
比較例1〜25
DETAとPMBBとの反応カップリングを、リストのパラジウム先駆物質及び配位子から形成された表1に示す比較パラジウム触媒を使用して実施した。表1に示した省略した配位子は、表1解答(Key)で詳しく説明している。
例1及び比較例2〜23のそれぞれについて、反応は、約1モル%の触媒、2.5当量の塩基(NaOtBu)、内部標準としてのドデカンを使用して、溶媒中で実施し、その際、反応は100℃で実施した。比較例1についての反応条件は、1モル%のパラジウム、1モル%の配位子、1mmolのPMBB、0.5mmolのDETA、1.25mmolのNaOtBu及び1mL溶媒が包含され、この場合、反応は25℃で実施した。
Figure 2012508237
Figure 2012508237
実験結果によって示されるように、Pd(OAc)2/CyPF−t−Buの触媒系(例1)は、米国特許第6,518,444号の触媒系(表1、項目1及び2)と比較して割合が増加し、しかも、調査した他の全ての触媒よりも性能に優れると共に、所望の生成物に対する優れた選択率(>98%)を維持している。Pd2dba3及びrac−Binapからなる基準触媒系は、予想通りに機能した;3.5時間後に、この反応は、所望の生成物を93.2%で生じさせた(表1、比較例3及び4)。Pd2dba3又はPd(OAc)2のいずれかを有する嵩高単座ホスフィンを主成分とする触媒系(比較例5〜10及び14〜17)及び広いバイト角の二座ホスフィン(比較例18〜23)は、100℃で2時間後に所望の生成物を26.3%未満しか生じないため不十分であることが分かった。また、シクロ金属化パラジウム錯体(項目25及び26)も非生産的であることが分かった。比較例11及び比較例1で並の収率が達成されたものの、両触媒については、反応時間の延長は、触媒の分解により転化率が制限されることが分かった。本発明に従う触媒系のCyPF−t−Bu及びPd(OAc)2は、任意の触媒試料のなかで最も活性が高いことを示し、また、この触媒は、僅か15分で定量的収率の所望の生成物を与えた(例1)。
ジエチレントリアミン及び2,3,4,5,6−ペンタメチルブロムベンゼンのパラジウム触媒カップリングに及ぼす触媒濃度の影響についての一般的手順(例2〜6及び比較例26)
ドライボックス内において、2,3,4,5,6−ペンタメチルブロムベンゼン(227.0mg、1.00mmol)、ジエチレントリアミン(56.7μL、0.52mmol)、ナトリウムt−ブトキシド(120.1mg、1.25mmol)、ドデカン(50.0μL、0.020mmol)及び1mLの溶媒を磁気撹拌棒を備えた4mLのシンチレーション瓶に添加した。新たに調製されたPd(OAc)2/CyPF−t−Buの10.0mM溶液溶液を添加し、そして反応器をPTFE隔膜を含むキャップで密閉した。反応物質を温度制御アルミニウム加熱ブロックに置き、様々な時点で試料を採取し、そしてGC/MSで分析した。転化率を内部標準(ドデカン)を基準にして決定した。
例2〜6
触媒充填量を減少させる影響を調査した。反応プロフィールをGCで監視すると共に、例1について与えたのと同様の条件で触媒濃度を0.025から1.0モル%の間で変化させた。各例についての触媒濃度を表2に示す。
Figure 2012508237
比較例26
例1〜6の減少した触媒充填量を、1.0モル%Pd2(dba)3/2.0モル%rac−Binapで実施され、比較例3について与えたのと同様の条件でも実施された反応と比較した。
反応期間中に試料を定期的に採取し、そして反応体のN−アリールアミンへの転化率を分析した。反応についての転化率対時間の結果を図1に示している。反応の分析から、Pd(OAc)2/CyPF−t−Buは、充填量が低くても、比較例26の触媒よりも活性が良好であったことが明らかに示された。
1.0又は0.5モル%の触媒(例1及び2)で実施された反応は、最初のデータ点で完全な転化に到達したので区別できなかった。触媒充填量を減らしたその後の反応は区別できた;0.1モル%(例3)、0.075モル%(例4)及び0.05モル%(例5)で実施された反応は、それぞれ60分、180分及び≧180分で完全な転化に到達した。興味深いことに、触媒濃度を0.025モル%にまで減らすと、反応時間を長くしても完全な転化が達成できなかったが、これは、おそらく触媒が分解したためだと考えられる。
例7〜11
本発明に従う触媒組成物を使用したカップリング反応をより大きな規模、すなわち例1の規模の約250倍でも実施した。例1と比較した手順における唯一の顕著な変更点は、検査を容易にするために、水性/有機系への分配前に反応溶媒の揮発分を除去したことであった。ジエチレントリアミンによるPMBBのアミノ化の他に、1,5−ジアミノペンタン及び2,2’−オキシジメチルアミンのアリ−ル化も調査した。以下に各例についての実験手順を与え、その後表3にまとめている。
1 −(2,3,4,5,6−ペンタメチルフェニル)−N 2 −(2−(2,3,4,5,6−ペンタメチルフェニルアミノ)エチル)エタン−1,2−ジアミンの大規模製造(例7)
ドライボックス内において、2,3,4,5,6−ペンタメチルブロムベンゼン(57.50g、253.2mmol)、ナトリウムt−ブトキシド(30.41g、316.4mmol)、250mLの無水DME及びジエチレントリアミン(13.81mL、127.8mmol)を、磁気撹拌棒を備えたオーブン乾燥500mL丸底フラスコ内で混合させた。Pd(OAc)2(14.2mg、0.0632mmol)、CyPF−t−Bu(35.1mg、0.0633mmol)及びDME(ジメチルエーテル、2mL)を別々の4mLシンチレーション瓶内で混合し、均一になるまで撹拌してから前者の溶液に添加した。還流冷却器を反応器に取り付け、その後これを100℃で一晩(14時間)加熱した。この反応器を室温にまで冷却した後に、完全な転化をGC/MSで確認した。全ての揮発分をロータリーエバポレーターで除去し、残留物を400mLのH2O/CH2Cl2(1:1)に分配した。有機画分を分離し、そして水性相をCH2Cl2の2つの50mL部で洗浄した。有機画分を一緒にし、そしてMgSO4で乾燥させた。この懸濁液をろ過し、そして全ての揮発性物質を回転蒸発により除去して、N1−(2,3,4,5,6−ペンタメチルフェニル)−N2−(2−(2,3,4,5,6−ペンタメチルフェニルアミノ)エチル)エタン−1,2−ジアミン(49.79g、99.4%)を淡褐色固形物として得た。
1H NMRスペクトルを400MHzで得、そして残留プロチオ溶媒に対して記録した。13C NMRスペクトルを101MHzで得、そして残留溶媒共鳴に対して記録した。記録したスペクトルは次のとおりである:1H NMR(CDCl3、400MHz、22℃):δ2.34(s、6H)、2.36(s、12H)、2.42(s、12H)、3.02−3.05(m、4H)、3.09−3.12(m、4H)。13C NMR(CDCl3、101MHz、22℃):δ14.8、16.4、16.7、49.4、50.0、126.8、129.5、132.8、143.5。
N1,N5−ビス(2,3,4,5,6−ペンタメチルフェニル)ペンタン−1,5−ジアミン(例8)
ドライボックス内において、2,3,4,5,6−ペンタメチルブロムベンゼン(750.0mg、3.30mmol)、1,5−ペンタンジアミン(195.2μL、1.67mmol)、ナトリウムt−ブトキシド(396.6mg、4.13mmol)、3.0mLのジメトキシエタン及び10.0mMのPd(OAc)2/CyPF−t−Bu(82.5μL、8.25×10-4mmol)を、磁気撹拌器を備えた20mLシンチレーション瓶に添加し、PTFE隔膜を含むキャップで密閉した。この反応器を温度制御アルミニウム加熱ブロックに置き、そして100℃で6時間撹拌した。室温まで冷却した後に、この反応混合物を100mLのH2O/ジエチルエーテル(Et2O)(1:1)に分配し、有機相を分離し、MgSO4で乾燥させ、その後全ての揮発性物質を除去して表題化合物619mg(95.0%)を得た。
1H NMRスペクトルを400MHzで得、そして残留プロチオ溶媒に対して記録した。13C NMRスペクトルを101MHzで得、そして残留溶媒共鳴に対して記録した。記録したスペクトルは次のとおりである:1H NMR(CDCl3、400MHz、22℃):δ1.50−1.71(m、6H)、2.21(s、6H)、2.22(s、12H)、2.25(s、12H)、2.84(t、J=7.2Hz、4H)、2.88(br s、2H)。13C NMR(CDCl3、101MHz、22℃):δ14.8、16.5、16.9、25.0、30.9、49.9、126.8、129.6、132.9、143.7。
N,N’−(2,2’−オキシビス(エタン−2,1−ジイル))ビス(2,3,4,5,6−ペンタメチルアニリン)(例9)
ドライボックス内において、2,3,4,5,6−ペンタメチルブロムベンゼン(750.0mg、3.30mmol)、2,2’−オキシジエチルアミンジヒドロクロリド(295.3mg、1.67mmol)、ナトリウムt−ブトキシド(714.0mg、7.43mmol)、3.0mLのジメトキシエタン及び10.0mMのPd(OAc)2/CyPF−t−Bu(82.5μL、8.25×10-4mmol)を、磁気撹拌器を備えた20mLシンチレーション瓶に添加し、PTFE隔膜を含むキャップで密閉した。この反応器を温度制御アルミニウム加熱ブロックに置き、そして100℃で6時間撹拌した。室温まで冷却した後に、この反応混合物を100mLのH2O/Et2O(1:1)に分配し、有機相を分離し、MgSO4で乾燥させ、その後全ての揮発性物質を除去して表題化合物611mg(93.3%)を得た。
1H NMRスペクトルを400MHzで得、そして残留プロチオ溶媒に対して記録した。13C NMRスペクトルを101MHzで得、そして残留溶媒共鳴に対して記録した。記録したスペクトルは次のとおりである:1H NMR(CDCl3、400MHz、22℃):δ2.22(s、6H)、2.23(s、12H)、2.29(s、12H)、3.07(t、J=5.0Hz、4H)、3.55(br s、2H)、3.67(t、J=5.0Hz、4H)。13C NMR(CDCl3、101MHz、22℃):δ14.7,16.6、16.8、49.3、70.6、127.0、129.7、133.0、143.1。
N1,N5−ジメシチルペンタン−1,5−ジアミン(例10)
ドライボックス内において、2,4,6−トリメチルブロムベンゼン(750.0μL、4.90mmol)、1,5−ペンタンジアミン(286.8μL、2.45mmol)、ナトリウムt−ブトキシド(588.7mg、6.13mmol)、4.0mLのジメトキシエタン及び10.0mMのPd(OAc)2/CyPF−t−Bu(123μL、1.23×10-3mmol)を、磁気撹拌器を備えた20mLシンチレーション瓶に添加し、PTFE隔膜を含むキャップで密閉した。この反応器を温度制御アルミニウム加熱ブロックに置き、そして100℃で6時間撹拌した。室温まで冷却した後に、この反応混合物を100mLのH2O/Et2O(1:1)に分配し、有機相を分離し、MgSO4で乾燥させ、その後全ての揮発性物質を除去して表題化合物821mg(99.0%)を得た。
1H NMRスペクトルを400MHzで得、そして残留プロチオ溶媒に対して記録した。13C NMRスペクトルを101MHzで得、そして残留溶媒共鳴に対して記録した。記録したスペクトルは次のとおりである:1H NMR(CDCl3、400MHz、22℃):δ1.45−1.54(m、2H)、1.59−1.67(m、4H)、2.24(s、6H)、2.26(s、12H)、2.87(br s、2H)、2.95(t、J=7.2Hz、4H)、6.83(s、4H)。13C NMR(CDCl3、101MHz、22℃):δ18.3、20.5、24.8、31.0、48.8、129.4、129.5、131.1、143.7。
N,N’−(2,2’−オキシビス(エタン−2,1−ジイル))ビス(2,4,6−トリメチルアニリン)(例11)
ドライボックス内において、2,4,6−トリメチルブロムベンゼン(500.0μL、3.27mmol)、2,2’−オキシジエチルアミンジヒドロクロリド(289.3mg、1.63mmol)、ナトリウムt−ブトキシド(706.5mg、7.35mmol)、4.0mLのジメトキシエタン及び10.0mMのPd(OAc)2/CyPF−t−Bu(81.8μL、8.18×10-4mmol)を、磁気撹拌器を備えた20mLシンチレーション瓶に添加し、PTFE隔膜を含むキャップで密閉した。この反応器を温度制御アルミニウム加熱ブロックに置き、そして100℃で6時間撹拌した。室温まで冷却した後に、この反応混合物を100mLのH2O/Et2O(1:1)に分配し、有機相を分離し、MgSO4で乾燥させ、その後全ての揮発性物質を除去して表題化合物505mg(91.0%)を得た。
1H NMRスペクトルを400MHzで得、そして残留プロチオ溶媒に対して記録した。13C NMRスペクトルを101MHzで得、そして残留溶媒共鳴に対して記録した。記録したスペクトルは次のとおりである:1H NMR(CDCl3、400MHz、22℃):δ2.24(s、6H)、2.28(s、12H)、3.15(t、J=5.0Hz、4H)、3.49(br s)、3.61(t、J=5.0Hz、4H)、6.84(s、4H)。13C NMR(CDCl3、101MHz、22℃):δ18.2、20.5、48.2、70.4、129.4、129.8、131.3、143.1。
Figure 2012508237
上記結果により示されるように、ジエチレントリアミンによるPMBBのより大きな規模でのアミノ化を、収率や選択率を擬制にすることなく、例1の規模の250倍を超える規模で実施することに成功した。さらに、PMBB又は2,4,6−トリメチルブロムベンゼンのいずれかによるジアミン(1,5−ジアミノペンタン及び2,2’−オキシジエチルアミン)の両方のアリール化も見事に進行し、ほぼ定量的収率で所望のアリ−ル化ジアミンが得られた。
上記のように、CyPF−t−Buとの第8族遷移金属触媒錯体を、窒素含有化合物とアリール化剤との反応を効果的に触媒させるために使用して、重合触媒を形成させるために使用できるN−アリ−ルアミンを形成させることができる。特に、酢酸パラジウム /CyPF−t−Bu錯体は、少なくとも98%の選択率で99%を超える転化率を達成することができ、この場合、この高い転化率は、比較パラジウム触媒が80%又は90%の転化率を達成するために必要とするよりも有意に短い反応時間で達成できることが分かった。
「から本質的になる」という記載は、特に明示しない限り、本明細書において具体的に言及したかどうかを問わず、他の工程、要素又は材料を除外するものではなく(ただし、このような工程、要素又は材料が本発明の基本的かつ新規な特徴に影響を及ぼさない場合に限る。)、さらに、使用した要素及び材料と通常関連のある不純物を除外するものでもない。
ここでは所定の範囲しか明示的に開示していない。しかしながら、任意の下限値からの範囲を任意の上限値と組み合わせて明示的に規定されていない範囲を規定することができるだけでなく、任意の下限値からの範囲を任意の他の下限値と組み合わせて明示的に規定されていない範囲を規定することができ、同様に、任意の上限値からの範囲を任意の他の上限値を組み合わせて明示的に規定されていない範囲を規定することができる。さらに、所定の範囲内には、たとえ明示的に規定されていなくても、その端点間の全ての点又は個々の値が含まれる。つまり、全ての点又は個々の値は、任意の他の点若しくは個々の値又は任意の他の上限値若しくは下限値と組み合わせて明示的に規定されていない範囲を規定するために、それ自体が下限値又は上限値としての役割を果たすことができる。
本明細書で引用した全ての文書は、援用が認められる全ての管轄について、その開示が本発明の記載と一致する範囲で、引用により完全に援用するものとする。
本発明を多数の実施形態及び実施例に関して説明してきたが、この開示の利益を受ける当業者であれば、ここに開示した発明の範囲及び精神から逸脱することなく、他の実施形態を案出することができることが分かるであろう。

Claims (15)

  1. 次の工程:
    塩基及び遷移金属触媒の存在下で、アミノ基を有する化合物とアリ−ル化化合物とをN−アリ−ルアミン化合物を形成するのに有効な反応条件下で反応させること
    を含み、該遷移金属触媒は、第8〜10族金属と(R)−(−)−1−[(S)−2−ジシクロヘキシルホスフィノ]フェロセニル]エチルジ−t−ブチルホスフィンを含む少なくとも1個のキレ−ト配位子との錯体を含む、N−アリ−ルアミン化合物の製造方法。
  2. 次の工程:
    (a)塩基及び遷移金属触媒の存在下で、アミノ基を有する化合物とアリ−ル化化合物とをN−アリ−ルアミン化合物を形成するのに有効な反応条件下で反応させることによって、N−アリ−ルアミン化合物を含む配位子を製造し、ここで、該遷移金属触媒は、第8族〜10族金属と(R)−(−)−1−[(S)−2−ジシクロヘキシルホスフィノ]フェロセニル]エチルジ−t−ブチルホスフィンを含む少なくとも1個のキレ−ト配位子とを有し;
    (b)工程(a)で製造された配位子と、式Mnn(Mは第3〜14族金属であり、nはMの酸化状態であり、Xは陰イオン基である。)で表される化合物とを混合させること
    を含む、第15族原子及び金属触媒化合物の製造方法。
  3. 前記第8〜10族金属がパラジウム、白金及びニッケルの少なくとも1種を含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 第8〜10族金属触媒先駆物質とキレ−ト配位子とを反応させることによって前記遷移金属触媒を形成させることをさらに含む、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記第8族金属触媒先駆物質が酢酸パラジウム(II)(Pd(OAc)2)を含む、請求項4に記載の方法。
  6. 前記アミノ基を有する化合物が第一アミン、第二アミン及びそれらの組合せよりなる群から選択される、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 前記アミノ基を有する化合物がジエチレントリアミン、1,5−ジアミノペンタン及び2,2’−オキシジエチルアミンの少なくとも一つを含む、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 前記アミノ基を有する化合物がジエチレントリアミンを含む、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 前記アリ−ル化化合物が次式を有する少なくとも1種の化合物を含む、請求項1〜8のいずれかに記載の方法:
    Figure 2012508237
    式中、Xはハロゲン原子又は硫黄含有脱離基であり、R1、R2、R3、R4、R5は、独立して、H、CN、アルキル、アルコキシ、ビニル、アルケニル、ホルミル、CF3、CCl3、ハロゲン化物、C65、アミド、アシル、エステル、アルコキシ、アミノ、チオアルコキシ、ホスフィノ及びそれらの組合せよりなる群から選択される。
  10. 前記アリ−ル化化合物が2,3,4,5,6−ペンタメチルブロムベンゼン及び2,4,6−トリメチルブロムベンゼンの少なくとも一つを含む、請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
  11. 前記アリ−ル化化合物が2,3,4,5,6−ペンタメチルブロムベンゼンを含む、請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 前記N−アリ−ルアミン化合物がN1−(2,3,4,5,6−ペンタメチルフェニル)−N2-(2−(2,3,4,5,6−ペンタメチルフェニルアミノ)エタン−1,2−ジアミンを含む、請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
  13. 前記N−アリ−ルアミン化合物と、式Mnn(ここで、Mは第3〜14族金属であり、nはMの酸化状態であり、Xは陰イオン基である。)で表される化合物とを混合させて第15族原子含有金属触媒化合物を形成させることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  14. 前記第15族原子含有金属触媒化合物と活性剤及び担体材料の少なくとも一つとを混合させることをさらに含む、請求項2又は13に記載の方法。
  15. 前記遷移金属触媒が、前記反応の間に、前記アミノ基を有する化合物、前記アリ−ル化化合物及び該遷移金属触媒の全量を基にして約0.03〜約1.0モル%の範囲の濃度で存在する、請求項1〜14のいずれかに記載の方法。
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