JP2012508145A - エアバッグモジュール用エアバッグの折り畳み方法及び折り畳み装置 - Google Patents
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Abstract
本発明は、エアバッグモジュール用エアバッグの折り畳み方法に関し、エアバッグ(G)が支持部(1)上に配置され、前記エアバッグ(G)の折り畳みのための少なくとも1つの突き当て要素(21,22)が、前記支持部(1)上に配置された前記エアバッグ(G)の外縁(R)に隣接して配置され、前記支持部(1)上に配置された前記エアバッグ(G)の内部の方向に前記支持部(1)に沿って前記エアバッグ(G)の前記外縁(R)に作用するよう移動する少なくとも1つの突き当て要素(21,22)によって、前記エアバッグ(G)が折り畳まれ、前記少なくとも1つの突き当て要素(21,22)から保持部(31,32)が突出し、当該保持部はその作動時に前記突き当て要素(21,22)とともに移動して前記エアバッグ(G)の縁部領域(R1,R2)の上方又は下方に達する。本発明によれば、前記保持部(31,32)の作用によって前記エアバッグ(G)にアンダーカット部(H)が形成されるように、前記少なくとも1つの保持部(31,32)が前記エアバッグ(G)の縁部領域(R1,R2)に作用する。
【選択図】 図4B
【選択図】 図4B
Description
本発明は、請求項1の前段部分(プレアンブル)にかかるエアバッグモジュール用エアバッグの折り畳み方法と、請求項18の前段部分(プレアンブル)にかかる、そのような方法を行うための装置に関するものである。
ここで、エアバッグは支持部上に配置され、少なくとも1つの突き当て要素が支持部上に配置されたエアバッグの(円環状の)外縁部に連接して設けられ、これによりエアバッグが突き当て要素によって(その外縁部から仮想の中央部の方向に)束ねられ、少なくとも1つの折り畳み又は突き当て要素は、支持部に配置されたエアバッグの内面に方向(例えば中央)に関し支持部に沿ってエアバッグの外縁領域へ作用することによって移動する。
DE 195 35 564 A1が参照されるように、いわゆるパイル折りとしての折り畳み方法が公知である。ここで、折り畳まれるエアバッグは、互いに1組で対向する複数の突き当て要素によってそれぞれエアバッグパッケージへと束ねられる。これは予め定められた高さ寸法を規定する折り畳み空間内で行われ、当該高さ寸法は上方及び下方がパイル折りによって形成されるエアバッグパッケージを規定する。このパイル折りは基本的には1つの突き当て要素のみで行うこともでき、例えば前記突き当て要素に対向して固定されたカウンターベアリングを配置し、エアバッグの縁部領域への作用によってエアバッグを折り畳むべく突き当て要素を前記カウンターベアリングに向けて移動させる。
少なくとも1つの突き当て要素から突出する保持部(リテーナー)は、支持部に沿った突き当て要素の作動時に突き当て要素とともに移動し、これによりエアバッグの縁部領域の上方に達する。
US 2008/0194393 A1から公知のこの種類の方法の場合、折り畳まれたエアバッグを事故の際に膨張させるために設けられたガスジェネレータが支持部の中央部分に配置される。相対移動可能な2組の突き当て要素によってエアバッグを折り畳む際、エアバッグの中央部は、ガスジェネレータの上方に延在する折り畳み部内に配置される。ガスジェネレータに隣接して形成されたパイル処理エアバッグの折り畳み部の別領域が、ガスジェネレータの上方に配置された折り畳み部に入り込むのを防止するためには、公知の方法のようにガスジェネレータに隣接して形成される折り畳み部が、各突き当て要素に設けられた保持部から上方に延在し、このためガスジェネレータの上方の折り畳み部の高さまで突出するのを阻止する。
本発明の課題は、前述の種類のエアバッグの折り畳み方法を、特にエアバッグの規定の展開特性を実現するという観点に基づいて改良することである。
この課題は、請求項1の特徴を有する方法を実現することによって解決される。
従って、突き当て要素とともに移動可能な少なくとも1つの保持部がエアバッグに作用する前に、当該エアバッグが予め前折りされ、また少なくとも1つの折り畳み又は突き当て要素から突出し、前記要素とともに移動可能とされる保持部が、予め前折りされたエアバッグの縁部領域に作用して、保持部の挿入によりエアバッグの縁部領域に所定のアンダーカット部が形成されるように構成される。
このため、保持部は、突き当て要素から突出するように構成されるのが好ましく、予め前折りされたエアバッグに保持部を挿入することによって、更にエアバッグが折り畳まれ、また凹み部(アンダーカット部)が形成され、(予め前折りされた)エアバッグの一部は、保持部の下方、例えば保持部と支持部との間に配置され、また(予め前折りされた)エアバッグの別の部位は、保持部の上方、例えば保持部のうち支持部から離間する面の前方に配置される。
従って、エアバッグ部は、各保持部の上方又は下方に選択的に形成可能とされ、ガスジェネレータから特に迅速に又は僅かな遅れ時間でガスが流入することによるエアバッグ展開時に、ガスジェネレータから生じるガス流れに対するエアバッグ部の相対的な配置や、完成したエアバッグモジュールの排出開口部に対するエアバッグ部の相対的な配置に依存して展開する。
このため、エアバッグは、突き当て要素による突き当て処理(パイル処理)の前では、平坦状に広げられた状態で支持部上に配置されず、エアバッグは、(凹み部又はアンダーカット部を形成するべく)保持部と共に突き当て要素が作用する前に、(部分的に束ねられた形態へと)予め前折りされている。
エアバッグは、特に(第1の)空間方向に沿って所定寸法(幅)へと予め前折りされることによって範囲を規定することができ、また縮小可能とされ、当該所定寸法は、この空間方向に沿った(完全な折り畳みプロセスの終了後における)本質的な最終寸法に一致し、これによりエアバッグは、例えばこの方向についての寸法については、その収容のために設けられたエアバッグモジュールのモジュールハウジングに既に適合している。少なくとも1つの保持部がエアバッグ又はその縁部領域に作用した後は、前述の第1の空間方向に沿ったエアバッグの更なる折り畳みは必要なく、これにより保持部によって形成される各凹み部(アンダーカット部)は、前記(第1の)空間方向に沿ったその後の(追加の)折り畳みステップに影響されない。
(前折りされたエアバッグに)保持部を挿入することによってエアバッグの左右の縁部領域に再形成可能なアンダーカット部を確実に形成するために、エアバッグの外縁の一端部は、保持部が突出する突き当て要素に、即ち特に保持部の下方又は上方に固定される。
従って、エアバッグの外縁の一端部を突き当て要素に固定することが、特に保持部に設けられた固定要素によって行われ、例えば保持部に設けられたクランプ要素、或いは保持部自体のスライド動作可能又は回転動作可能な形態によってエアバッグの端部をクランプするように作用することができる。別の固定要素の利用、或いは保持部のスライド動作可能/回転動作可能な形態の変更例として、突き当て要素の作用時にエアバッグの外縁が確実に固定されるように、保持部と支持部との間隔を設定することができる。
本発明の更なる改良として、複数の可動性の突き当て要素が、折り畳みエアバッグに対して用いられ、最初にエアバッグの外周の外縁に隣接して配置され、それぞれエアバッグの折り畳み(束ね動作)のために、エアバッグ内の方向へと、即ちエアバッグが配置される支持部に沿って、エアバッグの縁部領域に作用するよう移動する。このため、複数の突き当て要素の少なくとも一部は、従って突き当て要素と、そこから突出する保持部の少なくとも1つは、形成されたエアバッグパッケージ内へと突入して、エアバッグ接触時にアンダーカット部を形成する。
このため、2つの突き当て要素はそれぞれ、互いに対向して1組(一対)で配置可能とされ、これにより当該突き当て要素はエアバッグの折り畳み時に互いに向けて相対移動する。2つの突き当て要素はそれぞれ、少なくとも互いに対向する1組の突き当て要素の場合、そこから突出する保持部を有する。
例えば、4つの突き当て要素が設けられる場合、それぞれが互いに対向して配置され、エアバッグの折り畳み時に互いに向けて相対移動し、折り畳み空間は4面で規定され、従って特に折り畳みエアバッグが配置され、またエアバッグの折り畳みのために突き当て要素が移動される支持部に沿った空間方向の全部について規定される。
これに対して互いに対向する2つの突き当て要素のみが設けられる場合、当該突き当て要素はエアバッグ折り畳み時に互いに向けて相対移動し、従って折り畳みエアバッグのための折り畳み空間は、エアバッグの支持部に沿って延在する(互いに対向する)2つの空間方向のみが規定される。この場合、この折り畳み空間の制限のために、垂直な空間方向に沿って、また同時に支持部に沿って、折り畳み空間の更なる左右の規制要素(突き当て要素としては構成されない)を作用させることができる。
更に、突き当て要素の移動時に折り畳まれる(束ねられる)エアバッグの所定の高さ寸法を規定するために、支持部と対向してカバーが配置され、当該カバーは折り畳み空間の上側を、従ってエアバッグ用の支持部から離間した所定方向に沿って規定し、これにより当該エアバッグは支持部とカバーとの間での突き当て要素の移動時に束ねられ、これによりまた支持部及びカバーが、エアバッグの折り畳みが行われる高さ寸法を規定する。
エアバッグを所定のエアバッグパッケージへと折り畳む、或いは束ねる主な目的は、当該エアバッグを車両に組み込み可能なモジュールハウジング内に詰め込むことである。この場合、モジュールハウジングは、エアバッグ用の支持部の下方に、例えば支持部の下方に設けられた収容部に配置されるのが好ましく、このため支持部は収容部の上方に所定の開口部を有し、これによりモジュールハウジングを有する収容部は支持部の上方からのアクセスが可能となる。
垂直方向に、例えば支持部に本質的に垂直に移動可能な押し込み部材(パンチ)を、折り畳み空間の上方を制限するカバーと一体化することによって、最終的に突き当て処理(パイル処理)されたエアバッグを、支持部の下方に配置されたモジュールハウジング内へと押し込むのに前記押し込み部材を用いることができ、このためエアバッグの膨張作用を果たすガスジェネレータを予め前記ハウジング内に配設することができる。このため、折り畳みプロセスの前に予めモジュールハウジングにエアバッグを固定することができる。
従って、エアバッグは、例えば支持部又は折り畳み空間に配置される前に予め、例えば1回又は複数回の折り返し、或いは巻き上げによる前折りが可能とされる。他方では、エアバッグは、支持部上又は折り畳み空間に配置された後でのみ前折りを行うことができ、例えば、保持部が形成された突き当て要素がエアバッグの折り畳みに用いられる前に、保持部が形成されていない折り畳み要素の初期動作によって、エアバッグの前折りを行うことができる。
このため、具体的には、保持部を有する少なくとも1つの突き当て要素がエアバッグに作用する前に、即ち、特には2つの端面の間で長尺状に延在する前折りエアバッグの各端面に作用する前に、エアバッグが長めの長尺状に延在する形態へと前折りされる。
保持部を有する少なくとも1つの突き当て要素の作用前にエアバッグが前折りされる場合、突き当て要素に隣接して配置され、突き当て要素が作用するエアバッグの外縁は、平坦状に広げられたエアバッグの外縁ではなく、支持部上に配置されて予め前折りされたエアバッグの外縁であると解される。
例えば、支持部上に配置されるエアバッグの外縁は、少なくとも1つの突き当て要素及びそれに割り当てられた保持部が作用した場合に形成されるエアバッグの形態で、支持部に沿って環状に循環するエアバッグの左右の規制部分であると解される。
上述の方法は、いわゆる膝部エアバッグモジュール用のエアバッグの、例えば、車両において着座して車両乗員の膝部を保護するべくエアバッグが膨張可能とされたエアバッグモジュール用のエアバッグの折り畳みに特に適している。
特に、本発明にかかる方法を実現することが可能な装置は、請求項18の特徴によって特徴付けされる。この装置の好ましい実施形態はそれに従属する従属項において構成される。
本発明にかかる折り畳みエアバッグパッケージは、請求項26に記載の特徴によって特徴付けられる。
本発明の更なる詳細及び有利点は、図面が参照される以下に示す実施形態において明確化される。
図1A及び図1Bには、エアバッグGを折り畳むための折り畳み装置を上方からみた平面図(図1A)、及びその長手方向の断面図(図1B)が示されており、この実施形態では、折り畳み装置の支持部1上にエアバッグが本質的に平坦状に配置される。この支持部1は、特に折り畳みテーブルの表面となり得る。
折り畳み装置は、所定の折り畳み空間15を規定(定義)し、この折り畳み空間において、折り畳みエアバッグGは、所定のエアバッグパッケージ(「エアバッグ包体」ともいう)へと束ねられる(包まれる)ことが想定されている。この折り畳み空間15は、支持部1と交差して延在する垂直軸zに関しては、図3Bからわかるように、下側が支持部1によって、上側がカバー面によって規定される。支持部1及びカバー5は、折り畳まれるエアバッグGをエアバッグパッケージへと束ねるための所定の高さないし高さ寸法を規定している。この場合、支持部1とカバー5との間の垂直距離として規定される高さHは本質的に一定とされ、これにより折り畳み空間15は、本質的に位置に無関係の高さHを有する。一方で、より複雑化された高さ寸法を設定することもできる。(図1A及び図1Bに示す状況では、折り畳み空間15において最初に支持部1上へのエアバッグGの配置を可能とするべく、カバーが予定のように折り畳み空間15の上側の範囲を定める図3Bに示す位置まで、カバー5が未だ下降していない)。
その結果、支持部1及びカバー5は、支持部1と垂直に延在する空間上の2方向である−z及びz方向に関し、折り畳み空間15の範囲を定め、これによって高さ寸法を規定している。
本質的に支持部1に沿って延在する空間上の残りの方向であるx,−x,y及び−y方向に関しては、折り畳み空間15は、長軸方向xに沿って互いに向けて相対移動可能な2つの突き当て要素(「パイル要素」又は「押し付け要素」ともいう)21,22によって、また水平断面方向yに沿って互いに向けて相対移動可能な左右の2つの規制要素41,42によって範囲が規定される。
このため、2つの突き当て要素21,22は、支持部1に平行に延在する長軸xに沿って互いに対向して配置されており、また折り畳み空間15において支持部1上に配置されたエアバッグGを所定のエアバッグパッケージへと折り畳むことができるように、前記長軸に沿って互いに向けて相対移動できるようになっている。
左右の2つの規制要素41,42は、支持部1にも平行で長軸xに垂直に延在する水平断面軸yに沿って互いに対向している。この左右の2つの規制要素41,42は、また軸(y)に沿って互いに向けて相対移動可能とされるが、この場合、エアバッグGの折り畳みのためではなく、折り畳み空間15の幅を可変状に調整するために、それらの要素が当該軸に沿って互いに対向している。本実施形態の変形として、一方ではエアバッグGを束ねるために作用する突き当て要素として左右の規制要素41,42を構成することができる。
支持部1の中央部分の下方(この実施形態では、2つの突き当て要素21,22と左右の2つの規制要素41,42との間のほぼ中央)には、所定の自由空間が設けられ、挿入された膨張装置A(ガスジェネレータ(ガス発生器))を有するモジュールハウジングMと、それに設けられた固定又はガス分散装置(ディフューザ)が当該自由空間に収容され、当該装置がエアバッグGをモジュールハウジングM上に固定することもできる。変更例として、モジュールハウジングMの外部に膨張装置Aを配置することもできる。
モジュールハウジングMは、図1A及び図1Bに示す折り畳み装置によってエアバッグが予定のように折り畳まれた後に、エアバッグGを収容する収容体としての機能を果たす。折り畳まれたエアバッグを最終的にモジュールハウジングM内に詰め込むために、支持部1は、モジュールハウジングMを収容する自由空間の上方に貫通開口部10を備えている。
図1Aでは、支持部10上で折り畳まれるエアバッグの配置についての異なる可能性が破線、点線及び一点鎖線によって示されており、例えば2つの突き当て要素21,22の間に延在する長軸xと平行に延在する中心軸Lについて対称(破線)に、前記中心軸Lについて非対称(点線)に、或いは前記中心軸Lについて本質的に一方側(一点鎖線)に示されている。
図1A及び図1Bに示されるような支持部1上でのエアバッグの配置が可能とされ、これは左右の規制要素41,42は、図1A及び図1Bに示される状態では、(最初に平坦状に広げられた)エアバッグがその間に収容可能となるように、水平断面軸yに沿って非常に大きな間隔を有するからである。従って、これは長軸xに沿った突き当て要素21,22の間隔についても当てはまる。
このため、折り畳まれるエアバッグGを支持部1上に規定の状態で固定するには、特に、支持部1の下方に直に配置されたモジュールハウジングMにエアバッグGが割り当てられるように構成することができる。
図1A及び図1Bに示される折り畳み装置の格別な特徴として、この実施形態では、折り畳み時にエアバッグパッケージを形成する以外に、各突き当て要素21,22へのエアバッグの固定機能を果たす保持部(リテーナー)31又は32が突き当て要素21,22上に設けられている。
一方で、この実施形態では、図1Aに示されるように、支持部1上に直に平坦状に広げられた破線、点線及び一点鎖線の形態のエアバッグは、突き当て要素21,22によっては折り畳まれず、エアバッグGは、予め折り畳まれる前折りによって図1Aと図1Bの各図面に示されるような(長尺状の)前折り形状に予め変形される。
(長尺状に延在する)前折りされたエアバッグの別の実施形態が、図8Aから図8Cに断面図にて示されており、それぞれの場合の断面では、エアバッグGは、所定の前折りの方向(y)に沿って寸法(幅)が縮小され、これによりエアバッグは、この方向(y)に沿ったその形状が(完全に折り畳まれた)エアバッグGを収容するために設けられたモジュールハウジングM内に既に適合している。
図8Aによれば、エアバッグGは、水平断面軸yに沿って中心軸Lに向けて巻き上げられ、即ち中心軸Lの両側の両側部から均等に巻き上げられる。エアバッグが中心軸Lに対して支持部1上の片側に配置されている場合には、エアバッグGの片側の巻き上げを行うことができる。片側の巻き上げは図8Bの実施形態においても示されており、これによればエアバッグGは、複合的に、即ち折り返しの方向を変化させて折り返されている。図8Aの実施形態に関連して、エアバッグGを適切に配置した場合、両側の前折りを折り返しで行うことができる。
図8A及び図8Bに示す折り畳みの変形例も、それぞれ手動で行うことができる。
図8Cの実施形態では、エアバッグGは、左右の折り畳み又は規制要素41,42によって束ねられ、例えば図1A及び図1Bの左右の規制要素41,42によって、即ち、より長い水平断面軸yで束ねられることによって、(長軸xに沿って)長尺状に延在する形態が形成可能とされる。この理由のため、先述のように上方のカバー5を(下降するように)適用して折り畳み空間を制限するのが適切とされる。
図示された前折りでは、同様に、エアバッグGは、前記方向yに関しモジュールハウジングMの幅に概ね合致する所定幅へと水平断面軸yに沿って、従って垂直軸z及び長軸xと交差して圧縮される。従って、前折りされたエアバッグGは、モジュールハウジングMへの詰め込みのために、水平断面方向yに沿って更に束ねられる必要はない。
支持部1上に平坦状に広げられた(破線、点線、或いは一点鎖線で)図示のエアバッグに加えて、図1A以降で図示されたエアバッグGは、それぞれ予め前折りされた所定のエアバッグに関するものであり、例えば図8Aから図8Cの折り畳み形態のいずれか1つに示されるような長尺状に延在する形態を有している。
その後のエアバッグGの外縁については、図1Aにおいて破線、点線、或いは一点鎖線で示されるように平坦状に広げられたエアバッグの環状に循環する外縁ではなく、予め長尺状に延在する前折りエアバッグGにて環状に循環する外縁が、図1Aにて前折りされたエアバッグGに沿った直線状の外縁Rとして循環する。
従って、エアバッグGの上面又は下面はそれぞれ、前折りされたエアバッグGの垂直軸zに沿った上面及び下面に関連している。
図2A及び図2Bでは、図1A及び図1Bの折り畳み装置は、2つの突き当て要素21,22のそれぞれに設けられた各保持部31,32が長軸xに沿って展開された状態が示されており、これにより保持部は、対応する突き当て要素21又は22から前記長軸に沿って突出している。
特に図2Bによって明確であるように、エアバッグGの外縁Rのうち各突き当て要素21,22に隣接する縁部領域R1,R2の上方において、各保持部31,32がその下面33又は34において支持部1に対向して所定の垂直高さで延在するように、各保持部31,32は、対応する突き当て要素21,22から突出している。例えば、各保持部31,32は、エアバッグGのうち対応する突き当て要素21,22に隣接して延在している縁部領域R1,R2の上方に達する。このため、各保持部31,32の下面33,34の支持部1からの設定された垂直距離は、任意に前折りされたエアバッグGの各縁部領域R1,R2の垂直方向の寸法(厚み)に依存している。エアバッグGがより強く前折りされると、垂直軸zに沿ったその垂直方向の寸法がより拡張可能とされ、また各保持部31,32の下面33,34の支持部1からの垂直方向の距離がより拡張されなければならない。この理由のため、一実施の形態では、保持部31,32の垂直方向の位置を垂直軸zに沿って調整可能とするように構成することができる。
更に、保持部31,32は、垂直軸zに沿った高さ寸法に関し、図3Bが参照されるように、各保持部31,32の上面35,36が実質的に折り畳み空間の上方を規定するカバー5から離間するような(低い)寸法(高さ)とされる。
この場合、保持部31,32は、エアバッグGの外縁R上にて対応する各縁部領域R1,R2の上方に達する機能を果たすのみならず、隣接して配置された突き当て要素21又は22に対して各縁部領域R1,R2を固定する機能を果たす。具体的には、前折りされたエアバッグGの外縁Rのうち、長軸xに沿って互いに離間し、また互いに対向する縁部領域R1,R2は、それぞれ突き当て要素21,22のうちの一方に固定される。そのような固定方法の別の変形例が図9Aから図9Cに示されており、当該図面はそれぞれ突き当て要素21及びそこから突出する保持部31の部位について図2Bの詳細を示している。
図9Aにおける実施形態では、各保持部(例えば、31)は、保持部(31)と支持部1との間にエアバッグの縁部領域をクランプする(挟み込む)ために、スプリング要素37(「バネ要素」ともいう)によって予め弾性応力が付与された所定のクランプ要素38(「挟み込み要素」又は「係止要素」ともいう)を介して、エアバッグGのうち対応する縁部領域(例えば、R1)に作用する。
図9Bの実施形態によれば、各保持部(31)は、前記保持部と、より詳しくはその下面(33)と支持部1との間にエアバッグGの縁部領域(R1)をクランプできるように、垂直軸zに沿って移動可能とされる。図9Cの実施形態では、各保持部(31)は、(ジョイント39のまわりの)適切な目的のために対応する突き当て要素(21)に対し回転可能に保持されている。
従って、図9B及び図9Cの実施形態では、エアバッグGの各縁部領域R1,R2を突き当て要素21,22上へ固定する機能を果たす固定要素が各保持部31,32と一致するのに対して、図9Aの実施形態では、クランプ装置の形態の別体の固定手段37,38が設けられている。
このため、特に、図9A及び図9Bに示される(別体のクランプ装置37,38の形態の、或いは垂直移動可能な保持部31の形態の)固定要素は、垂直軸zに沿った異なる垂直方向の寸法(厚み)で縁部領域R1,R2を固定するのにも適している。
勿論、エアバッグの各縁部領域R1,R2を隣接して配置された突き当て要素21,22上に固定するために、図9Aから図9Cの実施形態で示される固定要素に加えて、別の固定手段を用いることも可能である。
長尺状に延在する前折りされたエアバッグGのうち長軸xに沿って互いに対向する縁部領域R1,R2が突き当て要素21,22のそれぞれに固定された後においては、図3B及び3Bが参照されるようにして、その後の束ね処理を行うための折り畳み空間15が規定される。
この理由のため、折り畳み装置の左右の規制要素41,42は、(自動式、例えば電動式又は空気式で駆動されるスライド部材によって)それらの距離が水平断面軸yに沿ってモジュールハウジングMの幅に合致するまで、互いに向けて水平断面軸yに沿って移動され、これにより折り畳み空間15で前折りされたエアバッグをその後に前記モジュールハウジングM内に詰め込むことができる。この実施形態では、左右の規制要素41,42は、水平断面軸yに沿って互いに向けてエアバッグGへと移動する間は実質的にエアバッグGには作用せず、これは当該エアバッグが予め前折りされており、このため水平断面軸yに沿ったその寸法が本質的にモジュールハウジングMの幅に既に一致しているからである。変更例として、エアバッグGは、2つの左右の規制要素41,42が互いに向けて作動する間に、長尺状に延在する所定の形態へと前折りされることもでき、この場合、左右の規制要素41,42が同時に折り畳み要素又は突き当て要素としての機能を果たす。
更に、垂直軸zに沿った支持部1の上方への規定距離にカバー5を配置することよって、折り畳み空間15の高さ寸法が規定される。この場合、カバー5は、パッキングパンチ(エアバッグ包み用の「押し込み部材」ないし「パンチ部材」ともいう)55が配置される中央開口部を有するカバープレート50からなる。パッキングパンチ55は、モジュールハウジングMの支持部1の下方の自由空間と対向して配置され、また垂直軸zに垂直な平面に関し、エアバッグGがモジュールハウジングM内に詰め込まれた後に押圧可能とされるような寸法を有する。
本実施形態の変更例として、折り畳み空間15を所定の高さ寸法を設定するために、前折りされたエアバッグGの縁部領域R1,R2を突き当て要素21,22上に固定する前に、支持部1の上方の規定高さまでカバー5を予め下降させることも可能である。この場合、前記固定は実質的に全く自動で行われるが、これはカバー5の下降後での折り畳み空間15への手動のアクセスが、個別の構造に依存して妨げられ或いは不可能とされるからである。この固定手段の考えられる変形例として、先述の図9Aから図9Cの変形例が参照される。
折り畳み空間15が規定された後、長軸xに沿って互いに対向する2つの突き当て要素21,22は、その後に図4A及び図4Bにしたがって、(自動式、例えば電動式又は空気式で駆動されるスライド部材によって)前記軸xに沿って互いに向けて相対移動し、このため前折りされたエアバッグはまた水平断面軸Yに沿って押圧され、より詳しくは長軸xに沿って束ねられる。このためにエアバッグGは特定の形態とされ、これにより一方では、長軸xに沿って互いに対向するその縁部領域R1,R2は、それらに対応する突き当て要素21,22にそれぞれ固定され、このため各保持部31,32の一方が上方に達し、また前記突き当て要素21,22は、エアバッグGを束ねるべく、特にそこから長軸xに沿って突出する保持部31,32を介してエアバッグGに作用する。
突き当て要素21,22の移動によって長軸xに沿ってエアバッグGを圧縮する際、エアバッグGの外側の縁部領域R1,R2の端部はそれぞれ、対応する突き当て要素21,22の保持部31,32の下方に留まる。より明確には、前記端部は、この押し付けプロセス時に各保持部31,32の下面33,34と支持部との間に常時に収容され、これは各突き当て要素21,22へのエアバッグGの縁部領域R1,R2の固定によって確実になる。
カバー5によってこの折り畳み空間15の上方が垂直方向について制限されるため、突き当て要素21,22から長軸xに沿って前方へと突出する保持部31,32を介して、エアバッグGに突き当て要素21,22が突き当たることで、形成されたエアバッグパッケージ(各縁部領域R1,R2)には、所定のアンダーカット部(凹み部)Hが形成され、またこのためエアバッグGのうち対応する縁部領域R1,R2に隣接する各部位は、対応する保持部31,32の上方へと達して、上面35又は36とカバー5との間に収容される。
エアバッグGが所定の中央部においてモジュールハウジングM上に固定されるため、縁部領域R1,R2に隣接し内側に向かうエアバッグ部は、前折り状態では前記縁部領域とともに概ね所定のΩ形状を形成し、オメガ折り部Ω1,Ω2として構成される。既に述べたように各保持部31,32と支持部1との間でエアバッグの縁部領域R1,R2が固定されるため、また各保持部31,32の上面35,32がカバー5から離間されてエアバッグGの押し付け時にエアバッグがそれらの間に収容されるため、各オメガ折り部Ω1,Ω2の突出部は、図4A及び図4Bの実施形態のようにカバー5と対向し、このカバーとの位置を保持する。
突き当て要素21,22は、圧縮されたエアバッグGの前記軸xに沿った寸法がモジュールハウジングMの長さに一致するように、長軸xに沿ったエアバッグGの圧縮時にともに移動される。このため、エアバッグGは、その後に問題なくモジュールハウジングM内に収容可能とされる。
このため、例えば垂直軸zに沿った保持部31,32の配置による長軸xに沿った保持部31,32の突出深さ(長さ)によって、また前記軸zに沿ったその厚みによって、また更には折り畳み空間15の高さ寸法(従って、特に垂直延出高さH)によって、圧縮されたエアバッグGの所望の折り畳み形態を変更することができる。
ハウジングMの軸xに沿った長さに対応した寸法となるように、エアバッグGを長軸xに沿って圧縮した後は、図5A及び図5Bが参照されるように、保持部31,32は、まず引っ込められ、これにより折り畳まれたエアバッグG内へとそれ以上は突出しない。
その後、図6のようにパッキングパンチ55が支持部1の方向に垂直軸zと反対側へと移動した結果、折り畳みエアバッグGに作用して、当該エアバッグをモジュールハウジングM内へと押し込むことによって、エアバッグGはパッキングパンチ55によってモジュールハウジングに収容される。このため、オメガ折り部Ω1,Ω2が平坦状となるように圧縮される一方、その(平坦状の)突出部ないし突部Tは、モジュールハウジングM内に詰め込まれたエアバッグGの上面側(カバー5側、或いはより正確にはパッキングパンチ55側)に留まる。換言すれば、オメガ折り部Ω1,Ω2の圧縮された突出部Tは、モジュールハウジングMのうち、エアバッグGがパッキングパンチ55によってモジュールハウジングM内へと押し込まれた上側開口部の下方に隣接して延在している。
最終的に、突き当て要素21,22、左右の規制要素41,42及びカバー5は、図7A及び図7Bのように、それぞれの移動方向x,y或いはzに沿って移動し、これによりモジュールハウジングMがそこに詰め込まれたエアバッグGとともに移動するために折り畳み空間15が開放される。
図10には、突き当て要素(例えば、21)及び対応する保持部(21)に対するエアバッグGの縁部領域(例えば、R1)の配置に関して、図1Aから図7Bに示す実施形態の変形例が示されている。
図10の場合、保持部31とカバー5との間に、より正確には、保持部31の上面35とカバー5のカバープレート50との間に、長尺状に延在する前折りされたエアバッグの縁部領域R1が配置されている。この場合、前折りされたエアバッグGの縁部領域R1の端部では、図1Aから図7Bの場合のように保持部31が上方に延在するのではなく、下方に延在している。
このため、保持部31とカバー5との間における縁部領域R1の固定は、折り畳み空間15の高さ寸法を制限するべくカバー5が下降する前に、保持部31又はその上面35に縁部領域R1が配置されることで行うことができる。カバー5の下降時においては、保持部31又はその上面35とカバー5との間に、より詳しくはそのカバープレート50との間に、エアバッグの縁部領域R1がクランプされる(挟み込まれる)。
変更例として、図9Aから図9Cに記載された、エアバッグGの縁部領域R1を対応する突き当て要素21上に固定するための手段において、縁部領域R1の固定が保持部31の下方ではなく上方で生じるような相違点を用いることができる。図1Aから図7Bの実施形態に比べて、図10の装置のエアバッグは、いわゆるオメガ折り部Ω1,Ω2のうちその突出部Tの領域が支持部1に対して押圧される。
図1Aから図7B及び図10に図示されている筒状(「管状」ないし「チューブ状」ともいう)のエアバッグは、図8Aから図8Cに示す典型例のように、エアバッグが長尺状の形態に予め前折りされている。これは、図1Aから図7B及び図10に図示されたこの筒状の要素Gはそれぞれ、断面形状が例えば図8A,図8B又は図8Cの構造を有するような長尺状に延在する形態へとエアバッグが予め前折りされていることを示す。これは、図1A中のVIII−VIII線断面にて示されており、図1Aにおいて筒状に示されている前折りされたエアバッグGは、図8A,図8B又は図8Cのうちの1つと一致することが可能である。
従って、エアバッグGは、各オメガ折り部Ω1,Ω2に更に各補助折り部が設けられており、これは前記オメガ形状に折り畳まれたエアバッグ部が前折りされるからである。
図10に示すように折り畳まれたエアバッグパッケージを、図6が参照されるようにモジュールハウジングMに詰め込んだ後では、オメガ折り部Ω1,Ω2のうち突出した補助部Tは、図6の場合のようにモジュールハウジングMの上側開口部Oに配置されるのではなく、膨張装置Aも配置される反対側のモジュールハウジングMの床空間の領域に配置される。
これは、図10に示す装置では、オメガ折り部のうち突出した補助部Tは、膨張装置Aが作動しそれによってエアバッグGが膨張した後に僅かの遅れ時間でモジュールハウジングMから放出可能とされることを示しており、これはモジュールハウジングMの上側開口部Oに近接して配置されたエアバッグ部が最初にモジュールハウジングM外へと展開されるからである。一方で、図5B,図6及び図7Bに示す配置の場合には、膨張装置Aの作動後においては、オメガ折り部Ω1,Ω2のうち突出した補助部Tが最初にモジュールハウジングMの上側開口部Oから放出され、これは前記オメガ折り部Ω1,Ω2のうち突出した補助部Tが、モジュールハウジングMの上側開口部Oに隣接しているからである。従って、この場合、オメガ折り部Ω1,Ω2のうち突出した補助部は、膨張装置Aが作動した後においては特に迅速にモジュールハウジングMから放出される。
図11には、モジュールハウジングMと、当該モジュールハウジング内で圧縮されたエアバッグGと、またモジュールハウジングM内に配置された膨張装置Aとを有するエアバッグモジュールの断面が図示されており、車両のインストルメントパネルIのうち車両において着座している乗員(人)の向こうずねSの領域に配置されている。モジュールハウジングMは、インストルメントパネルIのうち保護乗員との対向面に設けられ、モジュールハウジングM内に配置されたエアバッグGが既知の形態で膨張し展開する間に開放されるカバーによって閉鎖可能な放出開口部Oを有し、例えばモジュールハウジングMのカバーは、予め定められた脆弱線又は破断線に沿って開裂する。従って、モジュールハウジングMは、その放出開口部Oが車両垂直軸vに関して、主にエアバッグモジュールによって保護される各乗員の膝部Kよりも多少下方に設けられている。
そのように配置されたエアバッグモジュールでは、モジュールハウジングM内で圧縮されたエアバッグGは、最初にその放出開口部Oを通じ、保護乗員の向こうずねSの方向に(インストルメントパネルIのうち車室内との対向面に本質的に垂直な)所定の放出方向ARに沿って展開し、また車両乗員の向こうずねに沿って延びる所定の展開方向Eに延在し、これによりエアバッグGの所定部位が保護乗員の膝部Kの前方に配置される。
図1Aから図10によって前述のエアバッグモジュールのエアバッグの折り畳みは、特に膝部エアバッグモジュール用として、特にエアバッグGの展開の第1段階において、図11に図示されるように放出方向ARに沿って展開されることを想定している。
図12Aには、図11に示すエアバッグモジュールのように、原則的に乗員の膝部Kの保護用として配置されたエアバッグモジュールの一部が示されており、一方でこの場合、エアバッグGは、図1Aから図7Bの実施形態のように、モジュールハウジングMに収容されたエアバッグパッケージとして圧縮されている。
図12Aには、エアバッグモジュールのうち、図11中の放出方向ARと、モジュールハウジングM内に配置された筒状のガスジェネレータの形態の膨張装置Aの長軸について延在する切断面に関する部位が示されている。エアバッグモジュールの非作動状態、例えば膨張装置Aが膨張ガスをエアバッグG内へと放出する前においては、エアバッグGのうち平坦状に圧縮された突出部T、ここではオメガ折り部Ω1,Ω2の補助部Tは、モジュールハウジングMの上面に対して保持され、またモジュールハウジングMのうち膨張及び展開時にエアバッグGを放出可能な放出開口部Oに隣接して配置されている。
衝突の際に膨張装置Aが作動すると、エアバッグGを膨張させるためのガスが解放されて、その結果として当該エアバッグがガスで充填されて展開する。従って、膨張装置に貯蔵されたガスを放出する構成のコールドガスジェネレータ(低温ガス発生器)として、或いは、膨張装置を化学反応で作動させて生成したガスを放出する構成、いわゆるホットガスジェネレータ(高温ガス発生器)として既知の形態によって、この膨張装置Aを構成することができる。変更例として、膨張装置に収容されたコールドガス(低温ガス)と所定の化学反応によって得られたホットガス(高温ガス)との混合物を作動後に放出する構成のハイブリッド型のガスジェネレータを更に使用することができる。
膨張装置Aから放出されたガスは、最初にエアバッグGのうち膨張装置Aに保持された部位、或いはそれに接続されたディフューザに流入する。この理由のため、エアバッグG上の少なくとも1つの膨張開口部に合致する前述の部位に対応する流出開口部が設けられている。
膨張装置A又はディフューザに保持されるエアバッグ中央部は、エアバッグGのうちエアバッグモジュールMの放出開口部Oに隣接し、オメガ折り部Ω1,Ω2の補助部としての突出部Tによって支持される。これら突出部は、図12Bのようにエアバッグ膨張時に早期にガスで充填され、保護乗員の向こうずねSの方向に放出方向ARに沿って放出されて、前記向こうずねに速やかに作用ないし接触する。
従って、エアバッグGのうち膨張装置A又はディフューザに保持されたエアバッグ部は、モジュールハウジングMの放出開口部Oを通じてこれら2つの突出部Tの間で外部空間の方向に展開する。
エアバッグGのうち、エアバッグGの折り畳み時に保持部31,32によって固定された縁部領域R1,R2は、他方では最初はモジュールハウジング内に留まるが、これは突出部Tの展開後においてのみ、モジュールハウジングMの放出開口部Oを通じた展開用の経路が開放されるためである。
図12Bに示されるようなエアバッグGの膨張時の早期段階において既に、前記エアバッグは、保護乗員のための保護機能を発揮し、これはモジュールハウジングM外へと展開した突出部Tが、図11が参照されるように、インストルメントパネルIのうち向こうずねSの前方に位置する部位を被覆し、更に向こうずねSに作用ないし接触するからである。
図12Bから図12への推移によって示されるように、エアバッグGが図12B中の左右の矢印で示されるように更に左右に展開した場合には、エアバッグGのうち向こうずねSに対して保持された突出部Tは前述の位置に留まり、これにより保護乗員の向こうずねSとそれに対して保持されたエアバッグ部との間の相対的な動作は生じない。これにより、図12Bに示すように、展開の早期段階においては、エアバッグGが速やかに規定の位置に配置される。
縁部領域R1,R2も放出開口部Oを通じてモジュールハウジングMから放出されるエアバッグの最終的な左右の展開時においては、モジュールハウジングMの外部に配置されて保護クッションを形成するエアバッグGの表面が拡張され、図11が参照されるように当該表面が特に保護乗員の膝部Kに達する。
【書類名】 明細書
【発明の名称】 エアバッグモジュール用エアバッグの折り畳み方法及び折り畳み装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前段部分(プレアンブル)にかかるエアバッグモジュール用エアバッグの折り畳み方法と、請求項18の前段部分(プレアンブル)にかかる、そのような方法を行うための装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ここで、エアバッグは支持部上に配置され、少なくとも1つの突き当て要素が支持部上に配置されたエアバッグの(円環状の)外縁部に連接して設けられ、これによりエアバッグが突き当て要素によって(その外縁部から仮想の中央部の方向に)束ねられ、少なくとも1つの折り畳み又は突き当て要素は、支持部に配置されたエアバッグの内面に方向(例えば中央)に関し支持部に沿ってエアバッグの外縁領域へ作用することによって移動する。
【0003】
DE 195 35 564 A1が参照されるように、いわゆるパイル折りとしての折り畳み方法が公知である。ここで、折り畳まれるエアバッグは、互いに1組で対向する複数の突き当て要素によってそれぞれエアバッグパッケージへと束ねられる。これは予め定められた高さ寸法を規定する折り畳み空間内で行われ、当該高さ寸法は上方及び下方がパイル折りによって形成されるエアバッグパッケージを規定する。このパイル折りは基本的には1つの突き当て要素のみで行うこともでき、例えば前記突き当て要素に対向して固定されたカウンターベアリングを配置し、エアバッグの縁部領域への作用によってエアバッグを折り畳むべく突き当て要素を前記カウンターベアリングに向けて移動させる。
【0004】
少なくとも1つの突き当て要素から突出する保持部(リテーナー)は、支持部に沿った突き当て要素の作動時に突き当て要素とともに移動し、これによりエアバッグの縁部領域の上方に達する。
【0005】
US 2008/0194393 A1から公知のこの種類の方法の場合、折り畳まれたエアバッグを事故の際に膨張させるために設けられたガスジェネレータが支持部の中央部分に配置される。相対移動可能な2組の突き当て要素によってエアバッグを折り畳む際、エアバッグの中央部は、ガスジェネレータの上方に延在する折り畳み部内に配置される。ガスジェネレータに隣接して形成されたパイル処理エアバッグの折り畳み部の別領域が、ガスジェネレータの上方に配置された折り畳み部に入り込むのを防止するためには、公知の方法のようにガスジェネレータに隣接して形成される折り畳み部が、各突き当て要素に設けられた保持部から上方に延在し、このためガスジェネレータの上方の折り畳み部の高さまで突出するのを阻止する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、前述の種類のエアバッグの折り畳み方法を、特にエアバッグの規定の展開特性を実現するという観点に基づいて改良することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題は、請求項1の特徴を有する方法を実現することによって解決される。
【0008】
従って、突き当て要素とともに移動可能な少なくとも1つの保持部がエアバッグに作用する前に、当該エアバッグが予め前折りされ、また少なくとも1つの折り畳み又は突き当て要素から突出し、前記要素とともに移動可能とされる保持部が、予め前折りされたエアバッグの縁部領域に作用して、保持部の挿入によりエアバッグの縁部領域に所定のアンダーカット部が形成されるように構成される。
【0009】
このため、保持部は、突き当て要素から突出するように構成されるのが好ましく、予め前折りされたエアバッグに保持部を挿入することによって、更にエアバッグが折り畳まれ、また凹み部(アンダーカット部)が形成され、(予め前折りされた)エアバッグの一部は、保持部の下方、例えば保持部と支持部との間に配置され、また(予め前折りされた)エアバッグの別の部位は、保持部の上方、例えば保持部のうち支持部から離間する面の前方に配置される。
【0010】
従って、エアバッグ部は、各保持部の上方又は下方に選択的に形成可能とされ、ガスジェネレータから特に迅速に又は僅かな遅れ時間でガスが流入することによるエアバッグ展開時に、ガスジェネレータから生じるガス流れに対するエアバッグ部の相対的な配置や、完成したエアバッグモジュールの排出開口部に対するエアバッグ部の相対的な配置に依存して展開する。
【0011】
このため、エアバッグは、突き当て要素による突き当て処理(パイル処理)の前では、平坦状に広げられた状態で支持部上に配置されず、エアバッグは、(凹み部又はアンダーカット部を形成するべく)保持部と共に突き当て要素が作用する前に、(部分的に束ねられた形態へと)予め前折りされている。
【0012】
エアバッグは、特に(第1の)空間方向に沿って所定寸法(幅)へと予め前折りされることによって範囲を規定することができ、また縮小可能とされ、当該所定寸法は、この空間方向に沿った(完全な折り畳みプロセスの終了後における)本質的な最終寸法に一致し、これによりエアバッグは、例えばこの方向についての寸法については、その収容のために設けられたエアバッグモジュールのモジュールハウジングに既に適合している。少なくとも1つの保持部がエアバッグ又はその縁部領域に作用した後は、前述の第1の空間方向に沿ったエアバッグの更なる折り畳みは必要なく、これにより保持部によって形成される各凹み部(アンダーカット部)は、前記(第1の)空間方向に沿ったその後の(追加の)折り畳みステップに影響されない。
【0013】
(前折りされたエアバッグに)保持部を挿入することによってエアバッグの左右の縁部領域に再形成可能なアンダーカット部を確実に形成するために、エアバッグの外縁の一端部は、保持部が突出する突き当て要素に、即ち特に保持部の下方又は上方に固定される。
【0014】
従って、エアバッグの外縁の一端部を突き当て要素に固定することが、特に保持部に設けられた固定要素によって行われ、例えば保持部に設けられたクランプ要素、或いは保持部自体のスライド動作可能又は回転動作可能な形態によってエアバッグの端部をクランプするように作用することができる。別の固定要素の利用、或いは保持部のスライド動作可能/回転動作可能な形態の変更例として、突き当て要素の作用時にエアバッグの外縁が確実に固定されるように、保持部と支持部との間隔を設定することができる。
【0015】
本発明の更なる改良として、複数の可動性の突き当て要素が、折り畳みエアバッグに対して用いられ、最初にエアバッグの外周の外縁に隣接して配置され、それぞれエアバッグの折り畳み(束ね動作)のために、エアバッグ内の方向へと、即ちエアバッグが配置される支持部に沿って、エアバッグの縁部領域に作用するよう移動する。このため、複数の突き当て要素の少なくとも一部は、従って突き当て要素と、そこから突出する保持部の少なくとも1つは、形成されたエアバッグパッケージ内へと突入して、エアバッグ接触時にアンダーカット部を形成する。
【0016】
このため、2つの突き当て要素はそれぞれ、互いに対向して1組(一対)で配置可能とされ、これにより当該突き当て要素はエアバッグの折り畳み時に互いに向けて相対移動する。2つの突き当て要素はそれぞれ、少なくとも互いに対向する1組の突き当て要素の場合、そこから突出する保持部を有する。
【0017】
例えば、4つの突き当て要素が設けられる場合、それぞれが互いに対向して配置され、エアバッグの折り畳み時に互いに向けて相対移動し、折り畳み空間は4面で規定され、従って特に折り畳みエアバッグが配置され、またエアバッグの折り畳みのために突き当て要素が移動される支持部に沿った空間方向の全部について規定される。
【0018】
これに対して互いに対向する2つの突き当て要素のみが設けられる場合、当該突き当て要素はエアバッグ折り畳み時に互いに向けて相対移動し、従って折り畳みエアバッグのための折り畳み空間は、エアバッグの支持部に沿って延在する(互いに対向する)2つの空間方向のみが規定される。この場合、この折り畳み空間の制限のために、垂直な空間方向に沿って、また同時に支持部に沿って、折り畳み空間の更なる左右の規制要素(突き当て要素としては構成されない)を作用させることができる。
【0019】
更に、突き当て要素の移動時に折り畳まれる(束ねられる)エアバッグの所定の高さ寸法を規定するために、支持部と対向してカバーが配置され、当該カバーは折り畳み空間の上側を、従ってエアバッグ用の支持部から離間した所定方向に沿って規定し、これにより当該エアバッグは支持部とカバーとの間での突き当て要素の移動時に束ねられ、これによりまた支持部及びカバーが、エアバッグの折り畳みが行われる高さ寸法を規定する。
【0020】
エアバッグを所定のエアバッグパッケージへと折り畳む、或いは束ねる主な目的は、当該エアバッグを車両に組み込み可能なモジュールハウジング内に詰め込むことである。この場合、モジュールハウジングは、エアバッグ用の支持部の下方に、例えば支持部の下方に設けられた収容部に配置されるのが好ましく、このため支持部は収容部の上方に所定の開口部を有し、これによりモジュールハウジングを有する収容部は支持部の上方からのアクセスが可能となる。
【0021】
垂直方向に、例えば支持部に本質的に垂直に移動可能な押し込み部材(パンチ)を、折り畳み空間の上方を制限するカバーと一体化することによって、最終的に突き当て処理(パイル処理)されたエアバッグを、支持部の下方に配置されたモジュールハウジング内へと押し込むのに前記押し込み部材を用いることができ、このためエアバッグの膨張作用を果たすガスジェネレータを予め前記ハウジング内に配設することができる。このため、折り畳みプロセスの前に予めモジュールハウジングにエアバッグを固定することができる。
【0022】
従って、エアバッグは、例えば支持部又は折り畳み空間に配置される前に予め、例えば1回又は複数回の折り返し、或いは巻き上げによる前折りが可能とされる。他方では、エアバッグは、支持部上又は折り畳み空間に配置された後でのみ前折りを行うことができ、例えば、保持部が形成された突き当て要素がエアバッグの折り畳みに用いられる前に、保持部が形成されていない折り畳み要素の初期動作によって、エアバッグの前折りを行うことができる。
【0023】
このため、具体的には、保持部を有する少なくとも1つの突き当て要素がエアバッグに作用する前に、即ち、特には2つの端面の間で長尺状に延在する前折りエアバッグの各端面に作用する前に、エアバッグが長めの長尺状に延在する形態へと前折りされる。
【0024】
保持部を有する少なくとも1つの突き当て要素の作用前にエアバッグが前折りされる場合、突き当て要素に隣接して配置され、突き当て要素が作用するエアバッグの外縁は、平坦状に広げられたエアバッグの外縁ではなく、支持部上に配置されて予め前折りされたエアバッグの外縁であると解される。
【0025】
例えば、支持部上に配置されるエアバッグの外縁は、少なくとも1つの突き当て要素及びそれに割り当てられた保持部が作用した場合に形成されるエアバッグの形態で、支持部に沿って環状に循環するエアバッグの左右の規制部分であると解される。
【0026】
上述の方法は、いわゆる膝部エアバッグモジュール用のエアバッグの、例えば、車両において着座して車両乗員の膝部を保護するべくエアバッグが膨張可能とされたエアバッグモジュール用のエアバッグの折り畳みに特に適している。
【0027】
特に、本発明にかかる方法を実現することが可能な装置は、請求項18の特徴によって特徴付けされる。この装置の好ましい実施形態はそれに従属する従属項において構成される。
【0028】
本発明にかかる折り畳みエアバッグパッケージは、請求項26に記載の特徴によって特徴付けられる。
【0029】
本発明の更なる詳細及び有利点は、図面が参照される以下に示す実施形態において明確化される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1A】
図1Aは、折り畳まれるエアバッグとともに支持部上に配置された、エアバッグを折り畳むための折り畳み装置を上方からみた平面図である。
【図1B】
図1Bは、図1Aの装置の長手方向の断面図である。
【図2A】
図2Aは、図1Aの装置を、折り畳まれるエアバッグが前折りされた後の状態にて示す図である。
【図2B】
図2Bは、図2Aの装置の長手方向の断面図である。
【図3A】
図3Aは、図2Aにおいて、折り畳まれるエアバッグの折り畳み空間が左右及び上方に関して制限された後の状態を示す図である。
【図3B】
図3Bは、図3Aの装置の長手方向の断面図である。
【図4A】
図4Aは、図3Aにおいて、エアバッグを折り畳むために互い対向する要素をそこから突出する保持部とともにパイル処理する方法を示す図である。
【図4B】
図4Bは、図4Aの装置の長手方向の断面図である。
【図5A】
図5Aは、図4Aにおいて、突き当て要素上に設けられた保持部の挿入後の状態を示す図である。
【図5B】
図5Bは、図5Aの装置の長手方向の断面図である。
【図6】
図6は、折り畳まれたエアバッグを、エアバッグ用の支持部の下方に配置されたモジュールハウジング内へとパンチによって押し込む際の状態を示す図である。
【図7A】
図7Aは、図6において、エアバッグが詰め込まれたエアバッグモジュールの解放後の状態を上方からみた平面図である。
【図7B】
図7Bは、図7Aの装置の長手方向の断面図である。
【図8A】
図8Aは、エアバッグの前折りのための第1の変形例を示す図である。
【図8B】
図8Bは、エアバッグの前折りのための第2の変形例を示す図である。
【図8C】
図8Cは、エアバッグの前折りのための第3の変形例を示す図である。
【図9A】
図9Aは、突き当て要素に対しエアバッグの縁部領域を固定するための第1実施の形態の固定手段を示す図である。
【図9B】
図9Bは、突き当て要素に対しエアバッグの縁部領域を固定するための第2実施の形態の固定手段を示す図である。
【図9C】
図9Cは、突き当て要素に対しエアバッグの縁部領域を固定するための第3実施の形態の固定手段を示す図である。
【図10】
図10は、各突き当て要素に対するエアバッグの縁部領域の配置に関し、図1Aから図7Bの実施形態の変更例を示す図である。
【図11】
図11は、膝保護用として適用された際に、エアバッグモジュールに収容された折り畳みエアバッグの車両での可能な配置位置を示す図である。
【図12A】
図12Aは、図11のように組み付けられて図1Aから図7Bにしたがって折り畳まれたエアバッグの展開の様子を示す図である。
【図12B】
図12Bは、図11のように組み付けられて図1Aから図7Bにしたがって折り畳まれたエアバッグの展開の様子を示す図である。
【図12C】
図12Cは、図11のように組み付けられて図1Aから図7Bにしたがって折り畳まれたエアバッグの展開の様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1A及び図1Bには、エアバッグGを折り畳むための折り畳み装置を上方からみた平面図(図1A)、及びその長手方向の断面図(図1B)が示されており、この実施形態では、折り畳み装置の支持部1上にエアバッグが本質的に平坦状に配置される。この支持部1は、特に折り畳みテーブルの表面となり得る。
【0032】
折り畳み装置は、所定の折り畳み空間15を規定(定義)し、この折り畳み空間において、折り畳みエアバッグGは、所定のエアバッグパッケージ(「エアバッグ包体」ともいう)へと束ねられる(包まれる)ことが想定されている。この折り畳み空間15は、支持部1と交差して延在する垂直軸zに関しては、図3Bからわかるように、下側が支持部1によって、上側がカバー面によって規定される。支持部1及びカバー5は、折り畳まれるエアバッグGをエアバッグパッケージへと束ねるための所定の高さないし高さ寸法を規定している。この場合、支持部1とカバー5との間の垂直距離として規定される高さHは本質的に一定とされ、これにより折り畳み空間15は、本質的に位置に無関係の高さHを有する。一方で、より複雑化された高さ寸法を設定することもできる。(図1A及び図1Bに示す状況では、折り畳み空間15において最初に支持部1上へのエアバッグGの配置を可能とするべく、カバーが予定のように折り畳み空間15の上側の範囲を定める図3Bに示す位置まで、カバー5が未だ下降していない)。
【0033】
その結果、支持部1及びカバー5は、支持部1と垂直に延在する空間上の2方向である−z及びz方向に関し、折り畳み空間15の範囲を定め、これによって高さ寸法を規定している。
【0034】
本質的に支持部1に沿って延在する空間上の残りの方向であるx,−x,y及び−y方向に関しては、折り畳み空間15は、長軸方向xに沿って互いに向けて相対移動可能な2つの突き当て要素(「パイル要素」又は「押し付け要素」ともいう)21,22によって、また水平断面方向yに沿って互いに向けて相対移動可能な左右の2つの規制要素41,42によって範囲が規定される。
【0035】
このため、2つの突き当て要素21,22は、支持部1に平行に延在する長軸xに沿って互いに対向して配置されており、また折り畳み空間15において支持部1上に配置されたエアバッグGを所定のエアバッグパッケージへと折り畳むことができるように、前記長軸に沿って互いに向けて相対移動できるようになっている。
【0036】
左右の2つの規制要素41,42は、支持部1にも平行で長軸xに垂直に延在する水平断面軸yに沿って互いに対向している。この左右の2つの規制要素41,42は、また軸(y)に沿って互いに向けて相対移動可能とされるが、この場合、エアバッグGの折り畳みのためではなく、折り畳み空間15の幅を可変状に調整するために、それらの要素が当該軸に沿って互いに対向している。本実施形態の変形として、一方ではエアバッグGを束ねるために作用する突き当て要素として左右の規制要素41,42を構成することができる。
【0037】
支持部1の中央部分の下方(この実施形態では、2つの突き当て要素21,22と左右の2つの規制要素41,42との間のほぼ中央)には、所定の自由空間が設けられ、挿入された膨張装置A(ガスジェネレータ(ガス発生器))を有するモジュールハウジングMと、それに設けられた固定又はガス分散装置(ディフューザ)が当該自由空間に収容され、当該装置がエアバッグGをモジュールハウジングM上に固定することもできる。変更例として、モジュールハウジングMの外部に膨張装置Aを配置することもできる。
【0038】
モジュールハウジングMは、図1A及び図1Bに示す折り畳み装置によってエアバッグが予定のように折り畳まれた後に、エアバッグGを収容する収容体としての機能を果たす。折り畳まれたエアバッグを最終的にモジュールハウジングM内に詰め込むために、支持部1は、モジュールハウジングMを収容する自由空間の上方に貫通開口部10を備えている。
【0039】
図1Aでは、支持部10上で折り畳まれるエアバッグの配置についての異なる可能性が破線、点線及び一点鎖線によって示されており、例えば2つの突き当て要素21,22の間に延在する長軸xと平行に延在する中心軸Lについて対称(破線)に、前記中心軸Lについて非対称(点線)に、或いは前記中心軸Lについて本質的に一方側(一点鎖線)に示されている。
【0040】
図1A及び図1Bに示されるような支持部1上でのエアバッグの配置が可能とされ、これは左右の規制要素41,42は、図1A及び図1Bに示される状態では、(最初に平坦状に広げられた)エアバッグがその間に収容可能となるように、水平断面軸yに沿って非常に大きな間隔を有するからである。従って、これは長軸xに沿った突き当て要素21,22の間隔についても当てはまる。
【0041】
このため、折り畳まれるエアバッグGを支持部1上に規定の状態で固定するには、特に、支持部1の下方に直に配置されたモジュールハウジングMにエアバッグGが割り当てられるように構成することができる。
【0042】
図1A及び図1Bに示される折り畳み装置の格別な特徴として、この実施形態では、折り畳み時にエアバッグパッケージを形成する以外に、各突き当て要素21,22へのエアバッグの固定機能を果たす保持部(リテーナー)31又は32が突き当て要素21,22上に設けられている。
【0043】
一方で、この実施形態では、図1Aに示されるように、支持部1上に直に平坦状に広げられた破線、点線及び一点鎖線の形態のエアバッグは、突き当て要素21,22によっては折り畳まれず、エアバッグGは、予め折り畳まれる前折りによって図1Aと図1Bの各図面に示されるような(長尺状の)前折り形状に予め変形される。
【0044】
(長尺状に延在する)前折りされたエアバッグの別の実施形態が、図8Aから図8Cに断面図にて示されており、それぞれの場合の断面では、エアバッグGは、所定の前折りの方向(y)に沿って寸法(幅)が縮小され、これによりエアバッグは、この方向(y)に沿ったその形状が(完全に折り畳まれた)エアバッグGを収容するために設けられたモジュールハウジングM内に既に適合している。
【0045】
図8Aによれば、エアバッグGは、水平断面軸yに沿って中心軸Lに向けて巻き上げられ、即ち中心軸Lの両側の両側部から均等に巻き上げられる。エアバッグが中心軸Lに対して支持部1上の片側に配置されている場合には、エアバッグGの片側の巻き上げを行うことができる。片側の巻き上げは図8Bの実施形態においても示されており、これによればエアバッグGは、複合的に、即ち折り返しの方向を変化させて折り返されている。図8Aの実施形態に関連して、エアバッグGを適切に配置した場合、両側の前折りを折り返しで行うことができる。
【0046】
図8A及び図8Bに示す折り畳みの変形例も、それぞれ手動で行うことができる。
【0047】
図8Cの実施形態では、エアバッグGは、左右の折り畳み又は規制要素41,42によって束ねられ、例えば図1A及び図1Bの左右の規制要素41,42によって、即ち、より長い水平断面軸yで束ねられることによって、(長軸xに沿って)長尺状に延在する形態が形成可能とされる。この理由のため、先述のように上方のカバー5を(下降するように)適用して折り畳み空間を制限するのが適切とされる。
【0048】
図示された前折りでは、同様に、エアバッグGは、前記方向yに関しモジュールハウジングMの幅に概ね合致する所定幅へと水平断面軸yに沿って、従って垂直軸z及び長軸xと交差して圧縮される。従って、前折りされたエアバッグGは、モジュールハウジングMへの詰め込みのために、水平断面方向yに沿って更に束ねられる必要はない。
【0049】
支持部1上に平坦状に広げられた(破線、点線、或いは一点鎖線で)図示のエアバッグに加えて、図1A以降で図示されたエアバッグGは、それぞれ予め前折りされた所定のエアバッグに関するものであり、例えば図8Aから図8Cの折り畳み形態のいずれか1つに示されるような長尺状に延在する形態を有している。
【0050】
その後のエアバッグGの外縁については、図1Aにおいて破線、点線、或いは一点鎖線で示されるように平坦状に広げられたエアバッグの環状に循環する外縁ではなく、予め長尺状に延在する前折りエアバッグGにて環状に循環する外縁が、図1Aにて前折りされたエアバッグGに沿った直線状の外縁Rとして循環する。
【0051】
従って、エアバッグGの上面又は下面はそれぞれ、前折りされたエアバッグGの垂直軸zに沿った上面及び下面に関連している。
【0052】
図2A及び図2Bでは、図1A及び図1Bの折り畳み装置は、2つの突き当て要素21,22のそれぞれに設けられた各保持部31,32が長軸xに沿って展開された状態が示されており、これにより保持部は、対応する突き当て要素21又は22から前記長軸に沿って突出している。
【0053】
特に図2Bによって明確であるように、エアバッグGの外縁Rのうち各突き当て要素21,22に隣接する縁部領域R1,R2の上方において、各保持部31,32がその下面33又は34において支持部1に対向して所定の垂直高さで延在するように、各保持部31,32は、対応する突き当て要素21,22から突出している。例えば、各保持部31,32は、エアバッグGのうち対応する突き当て要素21,22に隣接して延在している縁部領域R1,R2の上方に達する。このため、各保持部31,32の下面33,34の支持部1からの設定された垂直距離は、任意に前折りされたエアバッグGの各縁部領域R1,R2の垂直方向の寸法(厚み)に依存している。エアバッグGがより強く前折りされると、垂直軸zに沿ったその垂直方向の寸法がより拡張可能とされ、また各保持部31,32の下面33,34の支持部1からの垂直方向の距離がより拡張されなければならない。この理由のため、一実施の形態では、保持部31,32の垂直方向の位置を垂直軸zに沿って調整可能とするように構成することができる。
【0054】
更に、保持部31,32は、垂直軸zに沿った高さ寸法に関し、図3Bが参照されるように、各保持部31,32の上面35,36が実質的に折り畳み空間の上方を規定するカバー5から離間するような(低い)寸法(高さ)とされる。
【0055】
この場合、保持部31,32は、エアバッグGの外縁R上にて対応する各縁部領域R1,R2の上方に達する機能を果たすのみならず、隣接して配置された突き当て要素21又は22に対して各縁部領域R1,R2を固定する機能を果たす。具体的には、前折りされたエアバッグGの外縁Rのうち、長軸xに沿って互いに離間し、また互いに対向する縁部領域R1,R2は、それぞれ突き当て要素21,22のうちの一方に固定される。そのような固定方法の別の変形例が図9Aから図9Cに示されており、当該図面はそれぞれ突き当て要素21及びそこから突出する保持部31の部位について図2Bの詳細を示している。
【0056】
図9Aにおける実施形態では、各保持部(例えば、31)は、保持部(31)と支持部1との間にエアバッグの縁部領域をクランプする(挟み込む)ために、スプリング要素37(「バネ要素」ともいう)によって予め弾性応力が付与された所定のクランプ要素38(「挟み込み要素」又は「係止要素」ともいう)を介して、エアバッグGのうち対応する縁部領域(例えば、R1)に作用する。
【0057】
図9Bの実施形態によれば、各保持部(31)は、前記保持部と、より詳しくはその下面(33)と支持部1との間にエアバッグGの縁部領域(R1)をクランプできるように、垂直軸zに沿って移動可能とされる。図9Cの実施形態では、各保持部(31)は、(ジョイント39のまわりの)適切な目的のために対応する突き当て要素(21)に対し回転可能に保持されている。
【0058】
従って、図9B及び図9Cの実施形態では、エアバッグGの各縁部領域R1,R2を突き当て要素21,22上へ固定する機能を果たす固定要素が各保持部31,32と一致するのに対して、図9Aの実施形態では、クランプ装置の形態の別体の固定手段37,38が設けられている。
【0059】
このため、特に、図9A及び図9Bに示される(別体のクランプ装置37,38の形態の、或いは垂直移動可能な保持部31の形態の)固定要素は、垂直軸zに沿った異なる垂直方向の寸法(厚み)で縁部領域R1,R2を固定するのにも適している。
【0060】
勿論、エアバッグの各縁部領域R1,R2を隣接して配置された突き当て要素21,22上に固定するために、図9Aから図9Cの実施形態で示される固定要素に加えて、別の固定手段を用いることも可能である。
【0061】
長尺状に延在する前折りされたエアバッグGのうち長軸xに沿って互いに対向する縁部領域R1,R2が突き当て要素21,22のそれぞれに固定された後においては、図3B及び3Bが参照されるようにして、その後の束ね処理を行うための折り畳み空間15が規定される。
【0062】
この理由のため、折り畳み装置の左右の規制要素41,42は、(自動式、例えば電動式又は空気式で駆動されるスライド部材によって)それらの距離が水平断面軸yに沿ってモジュールハウジングMの幅に合致するまで、互いに向けて水平断面軸yに沿って移動され、これにより折り畳み空間15で前折りされたエアバッグをその後に前記モジュールハウジングM内に詰め込むことができる。この実施形態では、左右の規制要素41,42は、水平断面軸yに沿って互いに向けてエアバッグGへと移動する間は実質的にエアバッグGには作用せず、これは当該エアバッグが予め前折りされており、このため水平断面軸yに沿ったその寸法が本質的にモジュールハウジングMの幅に既に一致しているからである。変更例として、エアバッグGは、2つの左右の規制要素41,42が互いに向けて作動する間に、長尺状に延在する所定の形態へと前折りされることもでき、この場合、左右の規制要素41,42が同時に折り畳み要素又は突き当て要素としての機能を果たす。
【0063】
更に、垂直軸zに沿った支持部1の上方への規定距離にカバー5を配置することよって、折り畳み空間15の高さ寸法が規定される。この場合、カバー5は、パッキングパンチ(エアバッグ包み用の「押し込み部材」ないし「パンチ部材」ともいう)55が配置される中央開口部を有するカバープレート50からなる。パッキングパンチ55は、モジュールハウジングMの支持部1の下方の自由空間と対向して配置され、また垂直軸zに垂直な平面に関し、エアバッグGがモジュールハウジングM内に詰め込まれた後に押圧可能とされるような寸法を有する。
【0064】
本実施形態の変更例として、折り畳み空間15を所定の高さ寸法を設定するために、前折りされたエアバッグGの縁部領域R1,R2を突き当て要素21,22上に固定する前に、支持部1の上方の規定高さまでカバー5を予め下降させることも可能である。この場合、前記固定は実質的に全く自動で行われるが、これはカバー5の下降後での折り畳み空間15への手動のアクセスが、個別の構造に依存して妨げられ或いは不可能とされるからである。この固定手段の考えられる変形例として、先述の図9Aから図9Cの変形例が参照される。
【0065】
折り畳み空間15が規定された後、長軸xに沿って互いに対向する2つの突き当て要素21,22は、その後に図4A及び図4Bにしたがって、(自動式、例えば電動式又は空気式で駆動されるスライド部材によって)前記軸xに沿って互いに向けて相対移動し、このため前折りされたエアバッグはまた水平断面軸Yに沿って押圧され、より詳しくは長軸xに沿って束ねられる。このためにエアバッグGは特定の形態とされ、これにより一方では、長軸xに沿って互いに対向するその縁部領域R1,R2は、それらに対応する突き当て要素21,22にそれぞれ固定され、このため各保持部31,32の一方が上方に達し、また前記突き当て要素21,22は、エアバッグGを束ねるべく、特にそこから長軸xに沿って突出する保持部31,32を介してエアバッグGに作用する。
【0066】
突き当て要素21,22の移動によって長軸xに沿ってエアバッグGを圧縮する際、エアバッグGの外側の縁部領域R1,R2の端部はそれぞれ、対応する突き当て要素21,22の保持部31,32の下方に留まる。より明確には、前記端部は、この押し付けプロセス時に各保持部31,32の下面33,34と支持部との間に常時に収容され、これは各突き当て要素21,22へのエアバッグGの縁部領域R1,R2の固定によって確実になる。
【0067】
カバー5によってこの折り畳み空間15の上方が垂直方向について制限されるため、突き当て要素21,22から長軸xに沿って前方へと突出する保持部31,32を介して、エアバッグGに突き当て要素21,22が突き当たることで、形成されたエアバッグパッケージ(各縁部領域R1,R2)には、所定のアンダーカット部(凹み部)Hが形成され、またこのためエアバッグGのうち対応する縁部領域R1,R2に隣接する各部位は、対応する保持部31,32の上方へと達して、上面35又は36とカバー5との間に収容される。
【0068】
エアバッグGが所定の中央部においてモジュールハウジングM上に固定されるため、縁部領域R1,R2に隣接し内側に向かうエアバッグ部は、前折り状態では前記縁部領域とともに概ね所定のΩ形状を形成し、オメガ折り部Ω1,Ω2として構成される。既に述べたように各保持部31,32と支持部1との間でエアバッグの縁部領域R1,R2が固定されるため、また各保持部31,32の上面35,32がカバー5から離間されてエアバッグGの押し付け時にエアバッグがそれらの間に収容されるため、各オメガ折り部Ω1,Ω2の突出部は、図4A及び図4Bの実施形態のようにカバー5と対向し、このカバーとの位置を保持する。
【0069】
突き当て要素21,22は、圧縮されたエアバッグGの前記軸xに沿った寸法がモジュールハウジングMの長さに一致するように、長軸xに沿ったエアバッグGの圧縮時にともに移動される。このため、エアバッグGは、その後に問題なくモジュールハウジングM内に収容可能とされる。
【0070】
このため、例えば垂直軸zに沿った保持部31,32の配置による長軸xに沿った保持部31,32の突出深さ(長さ)によって、また前記軸zに沿ったその厚みによって、また更には折り畳み空間15の高さ寸法(従って、特に垂直延出高さH)によって、圧縮されたエアバッグGの所望の折り畳み形態を変更することができる。
【0071】
ハウジングMの軸xに沿った長さに対応した寸法となるように、エアバッグGを長軸xに沿って圧縮した後は、図5A及び図5Bが参照されるように、保持部31,32は、まず引っ込められ、これにより折り畳まれたエアバッグG内へとそれ以上は突出しない。
【0072】
その後、図6のようにパッキングパンチ55が支持部1の方向に垂直軸zと反対側へと移動した結果、折り畳みエアバッグGに作用して、当該エアバッグをモジュールハウジングM内へと押し込むことによって、エアバッグGはパッキングパンチ55によってモジュールハウジングに収容される。このため、オメガ折り部Ω1,Ω2が平坦状となるように圧縮される一方、その(平坦状の)突出部ないし突部Tは、モジュールハウジングM内に詰め込まれたエアバッグGの上面側(カバー5側、或いはより正確にはパッキングパンチ55側)に留まる。換言すれば、オメガ折り部Ω1,Ω2の圧縮された突出部Tは、モジュールハウジングMのうち、エアバッグGがパッキングパンチ55によってモジュールハウジングM内へと押し込まれた上側開口部の下方に隣接して延在している。
【0073】
最終的に、突き当て要素21,22、左右の規制要素41,42及びカバー5は、図7A及び図7Bのように、それぞれの移動方向x,y或いはzに沿って移動し、これによりモジュールハウジングMがそこに詰め込まれたエアバッグGとともに移動するために折り畳み空間15が開放される。
【0074】
図10には、突き当て要素(例えば、21)及び対応する保持部(21)に対するエアバッグGの縁部領域(例えば、R1)の配置に関して、図1Aから図7Bに示す実施形態の変形例が示されている。
【0075】
図10の場合、保持部31とカバー5との間に、より正確には、保持部31の上面35とカバー5のカバープレート50との間に、長尺状に延在する前折りされたエアバッグの縁部領域R1が配置されている。この場合、前折りされたエアバッグGの縁部領域R1の端部では、図1Aから図7Bの場合のように保持部31が上方に延在するのではなく、下方に延在している。
【0076】
このため、保持部31とカバー5との間における縁部領域R1の固定は、折り畳み空間15の高さ寸法を制限するべくカバー5が下降する前に、保持部31又はその上面35に縁部領域R1が配置されることで行うことができる。カバー5の下降時においては、保持部31又はその上面35とカバー5との間に、より詳しくはそのカバープレート50との間に、エアバッグの縁部領域R1がクランプされる(挟み込まれる)。
【0077】
変更例として、図9Aから図9Cに記載された、エアバッグGの縁部領域R1を対応する突き当て要素21上に固定するための手段において、縁部領域R1の固定が保持部31の下方ではなく上方で生じるような相違点を用いることができる。図1Aから図7Bの実施形態に比べて、図10の装置のエアバッグは、いわゆるオメガ折り部Ω1,Ω2のうちその突出部Tの領域が支持部1に対して押圧される。
【0078】
図1Aから図7B及び図10に図示されている筒状(「管状」ないし「チューブ状」ともいう)のエアバッグは、図8Aから図8Cに示す典型例のように、エアバッグが長尺状の形態に予め前折りされている。これは、図1Aから図7B及び図10に図示されたこの筒状の要素Gはそれぞれ、断面形状が例えば図8A,図8B又は図8Cの構造を有するような長尺状に延在する形態へとエアバッグが予め前折りされていることを示す。これは、図1A中のVIII−VIII線断面にて示されており、図1Aにおいて筒状に示されている前折りされたエアバッグGは、図8A,図8B又は図8Cのうちの1つと一致することが可能である。
【0079】
従って、エアバッグGは、各オメガ折り部Ω1,Ω2に更に各補助折り部が設けられており、これは前記オメガ形状に折り畳まれたエアバッグ部が前折りされるからである。
【0080】
図10に示すように折り畳まれたエアバッグパッケージを、図6が参照されるようにモジュールハウジングMに詰め込んだ後では、オメガ折り部Ω1,Ω2のうち突出した補助部Tは、図6の場合のようにモジュールハウジングMの上側開口部Oに配置されるのではなく、膨張装置Aも配置される反対側のモジュールハウジングMの床空間の領域に配置される。
【0081】
これは、図10に示す装置では、オメガ折り部のうち突出した補助部Tは、膨張装置Aが作動しそれによってエアバッグGが膨張した後に僅かの遅れ時間でモジュールハウジングMから放出可能とされることを示しており、これはモジュールハウジングMの上側開口部Oに近接して配置されたエアバッグ部が最初にモジュールハウジングM外へと展開されるからである。一方で、図5B,図6及び図7Bに示す配置の場合には、膨張装置Aの作動後においては、オメガ折り部Ω1,Ω2のうち突出した補助部Tが最初にモジュールハウジングMの上側開口部Oから放出され、これは前記オメガ折り部Ω1,Ω2のうち突出した補助部Tが、モジュールハウジングMの上側開口部Oに隣接しているからである。従って、この場合、オメガ折り部Ω1,Ω2のうち突出した補助部は、膨張装置Aが作動した後においては特に迅速にモジュールハウジングMから放出される。
【0082】
図11には、モジュールハウジングMと、当該モジュールハウジング内で圧縮されたエアバッグGと、またモジュールハウジングM内に配置された膨張装置Aとを有するエアバッグモジュールの断面が図示されており、車両のインストルメントパネルIのうち車両において着座している乗員(人)の向こうずねSの領域に配置されている。モジュールハウジングMは、インストルメントパネルIのうち保護乗員との対向面に設けられ、モジュールハウジングM内に配置されたエアバッグGが既知の形態で膨張し展開する間に開放されるカバーによって閉鎖可能な放出開口部Oを有し、例えばモジュールハウジングMのカバーは、予め定められた脆弱線又は破断線に沿って開裂する。従って、モジュールハウジングMは、その放出開口部Oが車両垂直軸vに関して、主にエアバッグモジュールによって保護される各乗員の膝部Kよりも多少下方に設けられている。
【0083】
そのように配置されたエアバッグモジュールでは、モジュールハウジングM内で圧縮されたエアバッグGは、最初にその放出開口部Oを通じ、保護乗員の向こうずねSの方向に(インストルメントパネルIのうち車室内との対向面に本質的に垂直な)所定の放出方向ARに沿って展開し、また車両乗員の向こうずねに沿って延びる所定の展開方向Eに延在し、これによりエアバッグGの所定部位が保護乗員の膝部Kの前方に配置される。
【0084】
図1Aから図10によって前述のエアバッグモジュールのエアバッグの折り畳みは、特に膝部エアバッグモジュール用として、特にエアバッグGの展開の第1段階において、図11に図示されるように放出方向ARに沿って展開されることを想定している。
【0085】
図12Aには、図11に示すエアバッグモジュールのように、原則的に乗員の膝部Kの保護用として配置されたエアバッグモジュールの一部が示されており、一方でこの場合、エアバッグGは、図1Aから図7Bの実施形態のように、モジュールハウジングMに収容されたエアバッグパッケージとして圧縮されている。
【0086】
図12Aには、エアバッグモジュールのうち、図11中の放出方向ARと、モジュールハウジングM内に配置された筒状のガスジェネレータの形態の膨張装置Aの長軸について延在する切断面に関する部位が示されている。エアバッグモジュールの非作動状態、例えば膨張装置Aが膨張ガスをエアバッグG内へと放出する前においては、エアバッグGのうち平坦状に圧縮された突出部T、ここではオメガ折り部Ω1,Ω2の補助部Tは、モジュールハウジングMの上面に対して保持され、またモジュールハウジングMのうち膨張及び展開時にエアバッグGを放出可能な放出開口部Oに隣接して配置されている。
【0087】
衝突の際に膨張装置Aが作動すると、エアバッグGを膨張させるためのガスが解放されて、その結果として当該エアバッグがガスで充填されて展開する。従って、膨張装置に貯蔵されたガスを放出する構成のコールドガスジェネレータ(低温ガス発生器)として、或いは、膨張装置を化学反応で作動させて生成したガスを放出する構成、いわゆるホットガスジェネレータ(高温ガス発生器)として既知の形態によって、この膨張装置Aを構成することができる。変更例として、膨張装置に収容されたコールドガス(低温ガス)と所定の化学反応によって得られたホットガス(高温ガス)との混合物を作動後に放出する構成のハイブリッド型のガスジェネレータを更に使用することができる。
【0088】
膨張装置Aから放出されたガスは、最初にエアバッグGのうち膨張装置Aに保持された部位、或いはそれに接続されたディフューザに流入する。この理由のため、エアバッグG上の少なくとも1つの膨張開口部に合致する前述の部位に対応する流出開口部が設けられている。
【0089】
膨張装置A又はディフューザに保持されるエアバッグ中央部は、エアバッグGのうちエアバッグモジュールMの放出開口部Oに隣接し、オメガ折り部Ω1,Ω2の補助部としての突出部Tによって支持される。これら突出部は、図12Bのようにエアバッグ膨張時に早期にガスで充填され、保護乗員の向こうずねSの方向に放出方向ARに沿って放出されて、前記向こうずねに速やかに作用ないし接触する。
【0090】
従って、エアバッグGのうち膨張装置A又はディフューザに保持されたエアバッグ部は、モジュールハウジングMの放出開口部Oを通じてこれら2つの突出部Tの間で外部空間の方向に展開する。
【0091】
エアバッグGのうち、エアバッグGの折り畳み時に保持部31,32によって固定された縁部領域R1,R2は、他方では最初はモジュールハウジング内に留まるが、これは突出部Tの展開後においてのみ、モジュールハウジングMの放出開口部Oを通じた展開用の経路が開放されるためである。
【0092】
図12Bに示されるようなエアバッグGの膨張時の早期段階において既に、前記エアバッグは、保護乗員のための保護機能を発揮し、これはモジュールハウジングM外へと展開した突出部Tが、図11が参照されるように、インストルメントパネルIのうち向こうずねSの前方に位置する部位を被覆し、更に向こうずねSに作用ないし接触するからである。
【0093】
図12Bから図12への推移によって示されるように、エアバッグGが図12B中の左右の矢印で示されるように更に左右に展開した場合には、エアバッグGのうち向こうずねSに対して保持された突出部Tは前述の位置に留まり、これにより保護乗員の向こうずねSとそれに対して保持されたエアバッグ部との間の相対的な動作は生じない。これにより、図12Bに示すように、展開の早期段階においては、エアバッグGが速やかに規定の位置に配置される。
【0094】
縁部領域R1,R2も放出開口部Oを通じてモジュールハウジングMから放出されるエアバッグの最終的な左右の展開時においては、モジュールハウジングMの外部に配置されて保護クッションを形成するエアバッグGの表面が拡張され、図11が参照されるように当該表面が特に保護乗員の膝部Kに達する。
【0095】
本発明では、「a)エアバッグ(G)が支持部(1)上に配置され、b)前記エアバッグ(G)の折り畳みのための少なくとも1つの突き当て要素(21,22)が、前記支持部(1)上に配置された前記エアバッグ(G)の外縁(R)に隣接して配置され、
c)前記支持部(1)上に配置された前記エアバッグ(G)の内部の方向に前記支持部(1)に沿って前記エアバッグ(G)の前記外縁(R)に作用するよう移動する少なくとも1つの突き当て要素(21,22)によって、前記エアバッグ(G)が折り畳まれ、前記少なくとも1つの突き当て要素(21,22)から保持部(31,32)が突出し、当該保持部はその作動時に前記突き当て要素(21,22)とともに移動して前記エアバッグ(G)の縁部領域(R1,R2)の上方又は下方に達し、前記エアバッグ(G)は、少なくとも1つの保持部(31,32)が前記突き当て要素(21,22)とともに当該エアバッグに作用する前に予め折り畳まれる前折りがなされ、また前記保持部(31,32)の作用によって前記エアバッグ(G)にアンダーカット部(H)が形成されるように、前記少なくとも1つの保持部(31,32)が前記エアバッグ(G)の縁部領域(R1,R2)に作用するエアバッグモジュール用エアバッグの折り畳み方法、或いは請求項1に記載の方法であって、前記エアバッグ(G)に前記保持部(31,32)が作用して前記アンダーカット部(H)が形成される間に、前記エアバッグの一部が前記支持部(1)に垂直な方向(z)に関して前記保持部(31,32)の下方と前記保持部(31,32)の上方に配置されることを特徴とする方法」という態様(態様1)を採り得る。
また本発明では、「請求項1又は前記態様1に記載の方法であって、前記エアバッグ(G)の前記縁部領域(R1,R2)が、前記突き当て要素(21,22)上に配置されることを特徴とする方法」という態様(態様2)を採り得る。
また本発明では、「前記態様2に記載の方法であって、前記エアバッグ(G)の前記縁部領域(R1,R2)は、前記突き当て要素(21,22)の前記保持部(31,32)の上方及び下方において、前記支持部(1)に垂直な方向(z)に沿って配置されることを特徴とする方法」という態様(態様3)を採り得る。
また本発明では、「前記態様2又は3に記載の方法であって、前記エアバッグの前記縁部領域(R1,R2)は、前記突き当て要素(21,22)から突出する前記保持部(31,32)及び/又はそれに接続された固定手段(37,38)が突き当たることによって、前記突き当て要素(21,22)上に配置されることを特徴とする方法」という態様(態様4)を採り得る。
また本発明では、「前記態様2から4のうちのいずれかに記載の方法であって、前記エアバッグ(G)の前記縁部領域(R1,R2)は、前記突き当て要素(21,22)においてクランプされることを特徴とする方法」という態様(態様5)を採り得る。
また本発明では、「請求項2に記載の方法であって、前記エアバッグ(G)の折り畳みのために、前記突き当て要素(21,22)が1組で相対移動することを特徴とする方法」という態様(態様6)を採り得る。
また本発明では、「前記態様6に記載の方法であって、前記エアバッグ(G)の折り畳みのために、1組で相対移動可能な少なくとも4つの突き当て要素(21,22;41,42)が用いられることを特徴とする方法」という態様(態様7)を採り得る。
また本発明では、「請求項4に記載の方法であって、前記エアバッグ(G)は、折り畳み時に前記モジュールハウジング(M)に固定されることを特徴とする方法」という態様(態様8)を採り得る。
【0096】
また本発明では、「請求項1から5、前記態様1から8のうちのいずれかに記載の方法であって、前記エアバッグ(G)は、前記突き当て要素(21,22)が突き当たる前に、長尺状に延在する形状に予め前折りされることを特徴とする方法」という態様(態様9)を採り得る。
また本発明では、「前記態様9に記載の方法であって、前記エアバッグ(G)は、巻き上げ、複数回の折り畳み、束ねによって長尺状に延在する形状に予め前折りされることを特徴とする方法」という態様(態様10)を採り得る。
また本発明では、「前記態様6ないし前記態様9又は10に記載の方法であって、前記突き当て要素は、前記エアバッグ(G)の長尺延在方向(x)に沿って互いに対向する前記エアバッグ(G)の縁部領域(R1,R2)に作用する間に、前記エアバッグ(G)を折り畳むべく相対移動することを特徴とする方法」という態様(態様11)を採り得る。
また本発明では、「請求項1から5、前記態様1から11のうちのいずれかに記載の方法であって、折り畳まれたエアバッグ(G)は、膝部エアバッグモジュールに適用され、衝突の際に乗員の膝部(K)を保護する機能を果たすことを特徴とする方法」という態様(態様12)を採り得る。
また本発明では、「折り畳まれるエアバッグ(G)が配置される支持部(1)と、前記支持部(1)上に配置された前記エアバッグ(G)を折り畳むべく、前記支持部(1)に沿って移動可能とされ、前記エアバッグ(G)の外縁(R)への作用のために移動する少なくとも1つの突き当て要素(21,22)と、前記突き当て要素(21,22)から突出し、作動時に前記突き当て要素(21,22)とともに移動可能とされた保持部(31,32)と、を備え、前記保持部(31,32)は、前記支持部(1)から所定距離を隔てて前記突き当て要素(21,22)上に配置され、前記突き当て要素(21,22)の作動時に所定のアンダーカット部(H)を形成するべく、前記支持部(1)上に配置された前記エアバッグ(G)の縁部領域(R1,R2)に作用するエアバッグモジュール用エアバッグの折り畳み装置、或いは請求項6に記載の装置であって、前記エアバッグ(G)の縁部領域(R1,R2)を前記突き当て要素(21,22)上に配置するための手段(31,32,37,38)が設けられていることを特徴とする装置」という態様(態様13)を採り得る。
また本発明では、「前記態様13に記載の装置であって、前記保持部(31,32)は、前記エアバッグ(G)の縁部領域(R1,R2)の配置のために、前記突き当て要素(21,22)にスライド動作可能及び/又は回転動作可能に保持されていることを特徴とする装置」という態様(態様14)を採り得る。
また本発明では、「前記態様13に記載の装置であって、前記エアバッグ(G)の前記縁部領域(R1,R2)への作用のために、予め弾性応力が付与されたクランプ要素(38)からなる固定手段(37,38)を有することを特徴とする装置」という態様(態様15)を採り得る。
また本発明では、「乗員の膝部(K)の保護するように構成された膝部エアバッグモジュールであって、乗員の膝部(K)を保護するべく膨張可能なエアバッグ(G)と、前記エアバッグ(G)を膨張させるための膨張装置(A)とを有し、前記エアバッグ(G)がエアバッグパッケージとしてエアバッグモジュールに詰め込まれ、前記エアバッグパッケージは、請求項1から5のうちのいずれか一項に記載の方法で折り畳まれたエアバッグ(G)によって構成されていることを特徴とする膝部エアバッグモジュール」という態様(態様16)を採り得る。
【発明の名称】 エアバッグモジュール用エアバッグの折り畳み方法及び折り畳み装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前段部分(プレアンブル)にかかるエアバッグモジュール用エアバッグの折り畳み方法と、請求項18の前段部分(プレアンブル)にかかる、そのような方法を行うための装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ここで、エアバッグは支持部上に配置され、少なくとも1つの突き当て要素が支持部上に配置されたエアバッグの(円環状の)外縁部に連接して設けられ、これによりエアバッグが突き当て要素によって(その外縁部から仮想の中央部の方向に)束ねられ、少なくとも1つの折り畳み又は突き当て要素は、支持部に配置されたエアバッグの内面に方向(例えば中央)に関し支持部に沿ってエアバッグの外縁領域へ作用することによって移動する。
【0003】
DE 195 35 564 A1が参照されるように、いわゆるパイル折りとしての折り畳み方法が公知である。ここで、折り畳まれるエアバッグは、互いに1組で対向する複数の突き当て要素によってそれぞれエアバッグパッケージへと束ねられる。これは予め定められた高さ寸法を規定する折り畳み空間内で行われ、当該高さ寸法は上方及び下方がパイル折りによって形成されるエアバッグパッケージを規定する。このパイル折りは基本的には1つの突き当て要素のみで行うこともでき、例えば前記突き当て要素に対向して固定されたカウンターベアリングを配置し、エアバッグの縁部領域への作用によってエアバッグを折り畳むべく突き当て要素を前記カウンターベアリングに向けて移動させる。
【0004】
少なくとも1つの突き当て要素から突出する保持部(リテーナー)は、支持部に沿った突き当て要素の作動時に突き当て要素とともに移動し、これによりエアバッグの縁部領域の上方に達する。
【0005】
US 2008/0194393 A1から公知のこの種類の方法の場合、折り畳まれたエアバッグを事故の際に膨張させるために設けられたガスジェネレータが支持部の中央部分に配置される。相対移動可能な2組の突き当て要素によってエアバッグを折り畳む際、エアバッグの中央部は、ガスジェネレータの上方に延在する折り畳み部内に配置される。ガスジェネレータに隣接して形成されたパイル処理エアバッグの折り畳み部の別領域が、ガスジェネレータの上方に配置された折り畳み部に入り込むのを防止するためには、公知の方法のようにガスジェネレータに隣接して形成される折り畳み部が、各突き当て要素に設けられた保持部から上方に延在し、このためガスジェネレータの上方の折り畳み部の高さまで突出するのを阻止する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、前述の種類のエアバッグの折り畳み方法を、特にエアバッグの規定の展開特性を実現するという観点に基づいて改良することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題は、請求項1の特徴を有する方法を実現することによって解決される。
【0008】
従って、突き当て要素とともに移動可能な少なくとも1つの保持部がエアバッグに作用する前に、当該エアバッグが予め前折りされ、また少なくとも1つの折り畳み又は突き当て要素から突出し、前記要素とともに移動可能とされる保持部が、予め前折りされたエアバッグの縁部領域に作用して、保持部の挿入によりエアバッグの縁部領域に所定のアンダーカット部が形成されるように構成される。
【0009】
このため、保持部は、突き当て要素から突出するように構成されるのが好ましく、予め前折りされたエアバッグに保持部を挿入することによって、更にエアバッグが折り畳まれ、また凹み部(アンダーカット部)が形成され、(予め前折りされた)エアバッグの一部は、保持部の下方、例えば保持部と支持部との間に配置され、また(予め前折りされた)エアバッグの別の部位は、保持部の上方、例えば保持部のうち支持部から離間する面の前方に配置される。
【0010】
従って、エアバッグ部は、各保持部の上方又は下方に選択的に形成可能とされ、ガスジェネレータから特に迅速に又は僅かな遅れ時間でガスが流入することによるエアバッグ展開時に、ガスジェネレータから生じるガス流れに対するエアバッグ部の相対的な配置や、完成したエアバッグモジュールの排出開口部に対するエアバッグ部の相対的な配置に依存して展開する。
【0011】
このため、エアバッグは、突き当て要素による突き当て処理(パイル処理)の前では、平坦状に広げられた状態で支持部上に配置されず、エアバッグは、(凹み部又はアンダーカット部を形成するべく)保持部と共に突き当て要素が作用する前に、(部分的に束ねられた形態へと)予め前折りされている。
【0012】
エアバッグは、特に(第1の)空間方向に沿って所定寸法(幅)へと予め前折りされることによって範囲を規定することができ、また縮小可能とされ、当該所定寸法は、この空間方向に沿った(完全な折り畳みプロセスの終了後における)本質的な最終寸法に一致し、これによりエアバッグは、例えばこの方向についての寸法については、その収容のために設けられたエアバッグモジュールのモジュールハウジングに既に適合している。少なくとも1つの保持部がエアバッグ又はその縁部領域に作用した後は、前述の第1の空間方向に沿ったエアバッグの更なる折り畳みは必要なく、これにより保持部によって形成される各凹み部(アンダーカット部)は、前記(第1の)空間方向に沿ったその後の(追加の)折り畳みステップに影響されない。
【0013】
(前折りされたエアバッグに)保持部を挿入することによってエアバッグの左右の縁部領域に再形成可能なアンダーカット部を確実に形成するために、エアバッグの外縁の一端部は、保持部が突出する突き当て要素に、即ち特に保持部の下方又は上方に固定される。
【0014】
従って、エアバッグの外縁の一端部を突き当て要素に固定することが、特に保持部に設けられた固定要素によって行われ、例えば保持部に設けられたクランプ要素、或いは保持部自体のスライド動作可能又は回転動作可能な形態によってエアバッグの端部をクランプするように作用することができる。別の固定要素の利用、或いは保持部のスライド動作可能/回転動作可能な形態の変更例として、突き当て要素の作用時にエアバッグの外縁が確実に固定されるように、保持部と支持部との間隔を設定することができる。
【0015】
本発明の更なる改良として、複数の可動性の突き当て要素が、折り畳みエアバッグに対して用いられ、最初にエアバッグの外周の外縁に隣接して配置され、それぞれエアバッグの折り畳み(束ね動作)のために、エアバッグ内の方向へと、即ちエアバッグが配置される支持部に沿って、エアバッグの縁部領域に作用するよう移動する。このため、複数の突き当て要素の少なくとも一部は、従って突き当て要素と、そこから突出する保持部の少なくとも1つは、形成されたエアバッグパッケージ内へと突入して、エアバッグ接触時にアンダーカット部を形成する。
【0016】
このため、2つの突き当て要素はそれぞれ、互いに対向して1組(一対)で配置可能とされ、これにより当該突き当て要素はエアバッグの折り畳み時に互いに向けて相対移動する。2つの突き当て要素はそれぞれ、少なくとも互いに対向する1組の突き当て要素の場合、そこから突出する保持部を有する。
【0017】
例えば、4つの突き当て要素が設けられる場合、それぞれが互いに対向して配置され、エアバッグの折り畳み時に互いに向けて相対移動し、折り畳み空間は4面で規定され、従って特に折り畳みエアバッグが配置され、またエアバッグの折り畳みのために突き当て要素が移動される支持部に沿った空間方向の全部について規定される。
【0018】
これに対して互いに対向する2つの突き当て要素のみが設けられる場合、当該突き当て要素はエアバッグ折り畳み時に互いに向けて相対移動し、従って折り畳みエアバッグのための折り畳み空間は、エアバッグの支持部に沿って延在する(互いに対向する)2つの空間方向のみが規定される。この場合、この折り畳み空間の制限のために、垂直な空間方向に沿って、また同時に支持部に沿って、折り畳み空間の更なる左右の規制要素(突き当て要素としては構成されない)を作用させることができる。
【0019】
更に、突き当て要素の移動時に折り畳まれる(束ねられる)エアバッグの所定の高さ寸法を規定するために、支持部と対向してカバーが配置され、当該カバーは折り畳み空間の上側を、従ってエアバッグ用の支持部から離間した所定方向に沿って規定し、これにより当該エアバッグは支持部とカバーとの間での突き当て要素の移動時に束ねられ、これによりまた支持部及びカバーが、エアバッグの折り畳みが行われる高さ寸法を規定する。
【0020】
エアバッグを所定のエアバッグパッケージへと折り畳む、或いは束ねる主な目的は、当該エアバッグを車両に組み込み可能なモジュールハウジング内に詰め込むことである。この場合、モジュールハウジングは、エアバッグ用の支持部の下方に、例えば支持部の下方に設けられた収容部に配置されるのが好ましく、このため支持部は収容部の上方に所定の開口部を有し、これによりモジュールハウジングを有する収容部は支持部の上方からのアクセスが可能となる。
【0021】
垂直方向に、例えば支持部に本質的に垂直に移動可能な押し込み部材(パンチ)を、折り畳み空間の上方を制限するカバーと一体化することによって、最終的に突き当て処理(パイル処理)されたエアバッグを、支持部の下方に配置されたモジュールハウジング内へと押し込むのに前記押し込み部材を用いることができ、このためエアバッグの膨張作用を果たすガスジェネレータを予め前記ハウジング内に配設することができる。このため、折り畳みプロセスの前に予めモジュールハウジングにエアバッグを固定することができる。
【0022】
従って、エアバッグは、例えば支持部又は折り畳み空間に配置される前に予め、例えば1回又は複数回の折り返し、或いは巻き上げによる前折りが可能とされる。他方では、エアバッグは、支持部上又は折り畳み空間に配置された後でのみ前折りを行うことができ、例えば、保持部が形成された突き当て要素がエアバッグの折り畳みに用いられる前に、保持部が形成されていない折り畳み要素の初期動作によって、エアバッグの前折りを行うことができる。
【0023】
このため、具体的には、保持部を有する少なくとも1つの突き当て要素がエアバッグに作用する前に、即ち、特には2つの端面の間で長尺状に延在する前折りエアバッグの各端面に作用する前に、エアバッグが長めの長尺状に延在する形態へと前折りされる。
【0024】
保持部を有する少なくとも1つの突き当て要素の作用前にエアバッグが前折りされる場合、突き当て要素に隣接して配置され、突き当て要素が作用するエアバッグの外縁は、平坦状に広げられたエアバッグの外縁ではなく、支持部上に配置されて予め前折りされたエアバッグの外縁であると解される。
【0025】
例えば、支持部上に配置されるエアバッグの外縁は、少なくとも1つの突き当て要素及びそれに割り当てられた保持部が作用した場合に形成されるエアバッグの形態で、支持部に沿って環状に循環するエアバッグの左右の規制部分であると解される。
【0026】
上述の方法は、いわゆる膝部エアバッグモジュール用のエアバッグの、例えば、車両において着座して車両乗員の膝部を保護するべくエアバッグが膨張可能とされたエアバッグモジュール用のエアバッグの折り畳みに特に適している。
【0027】
特に、本発明にかかる方法を実現することが可能な装置は、請求項18の特徴によって特徴付けされる。この装置の好ましい実施形態はそれに従属する従属項において構成される。
【0028】
本発明にかかる折り畳みエアバッグパッケージは、請求項26に記載の特徴によって特徴付けられる。
【0029】
本発明の更なる詳細及び有利点は、図面が参照される以下に示す実施形態において明確化される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1A】
図1Aは、折り畳まれるエアバッグとともに支持部上に配置された、エアバッグを折り畳むための折り畳み装置を上方からみた平面図である。
【図1B】
図1Bは、図1Aの装置の長手方向の断面図である。
【図2A】
図2Aは、図1Aの装置を、折り畳まれるエアバッグが前折りされた後の状態にて示す図である。
【図2B】
図2Bは、図2Aの装置の長手方向の断面図である。
【図3A】
図3Aは、図2Aにおいて、折り畳まれるエアバッグの折り畳み空間が左右及び上方に関して制限された後の状態を示す図である。
【図3B】
図3Bは、図3Aの装置の長手方向の断面図である。
【図4A】
図4Aは、図3Aにおいて、エアバッグを折り畳むために互い対向する要素をそこから突出する保持部とともにパイル処理する方法を示す図である。
【図4B】
図4Bは、図4Aの装置の長手方向の断面図である。
【図5A】
図5Aは、図4Aにおいて、突き当て要素上に設けられた保持部の挿入後の状態を示す図である。
【図5B】
図5Bは、図5Aの装置の長手方向の断面図である。
【図6】
図6は、折り畳まれたエアバッグを、エアバッグ用の支持部の下方に配置されたモジュールハウジング内へとパンチによって押し込む際の状態を示す図である。
【図7A】
図7Aは、図6において、エアバッグが詰め込まれたエアバッグモジュールの解放後の状態を上方からみた平面図である。
【図7B】
図7Bは、図7Aの装置の長手方向の断面図である。
【図8A】
図8Aは、エアバッグの前折りのための第1の変形例を示す図である。
【図8B】
図8Bは、エアバッグの前折りのための第2の変形例を示す図である。
【図8C】
図8Cは、エアバッグの前折りのための第3の変形例を示す図である。
【図9A】
図9Aは、突き当て要素に対しエアバッグの縁部領域を固定するための第1実施の形態の固定手段を示す図である。
【図9B】
図9Bは、突き当て要素に対しエアバッグの縁部領域を固定するための第2実施の形態の固定手段を示す図である。
【図9C】
図9Cは、突き当て要素に対しエアバッグの縁部領域を固定するための第3実施の形態の固定手段を示す図である。
【図10】
図10は、各突き当て要素に対するエアバッグの縁部領域の配置に関し、図1Aから図7Bの実施形態の変更例を示す図である。
【図11】
図11は、膝保護用として適用された際に、エアバッグモジュールに収容された折り畳みエアバッグの車両での可能な配置位置を示す図である。
【図12A】
図12Aは、図11のように組み付けられて図1Aから図7Bにしたがって折り畳まれたエアバッグの展開の様子を示す図である。
【図12B】
図12Bは、図11のように組み付けられて図1Aから図7Bにしたがって折り畳まれたエアバッグの展開の様子を示す図である。
【図12C】
図12Cは、図11のように組み付けられて図1Aから図7Bにしたがって折り畳まれたエアバッグの展開の様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1A及び図1Bには、エアバッグGを折り畳むための折り畳み装置を上方からみた平面図(図1A)、及びその長手方向の断面図(図1B)が示されており、この実施形態では、折り畳み装置の支持部1上にエアバッグが本質的に平坦状に配置される。この支持部1は、特に折り畳みテーブルの表面となり得る。
【0032】
折り畳み装置は、所定の折り畳み空間15を規定(定義)し、この折り畳み空間において、折り畳みエアバッグGは、所定のエアバッグパッケージ(「エアバッグ包体」ともいう)へと束ねられる(包まれる)ことが想定されている。この折り畳み空間15は、支持部1と交差して延在する垂直軸zに関しては、図3Bからわかるように、下側が支持部1によって、上側がカバー面によって規定される。支持部1及びカバー5は、折り畳まれるエアバッグGをエアバッグパッケージへと束ねるための所定の高さないし高さ寸法を規定している。この場合、支持部1とカバー5との間の垂直距離として規定される高さHは本質的に一定とされ、これにより折り畳み空間15は、本質的に位置に無関係の高さHを有する。一方で、より複雑化された高さ寸法を設定することもできる。(図1A及び図1Bに示す状況では、折り畳み空間15において最初に支持部1上へのエアバッグGの配置を可能とするべく、カバーが予定のように折り畳み空間15の上側の範囲を定める図3Bに示す位置まで、カバー5が未だ下降していない)。
【0033】
その結果、支持部1及びカバー5は、支持部1と垂直に延在する空間上の2方向である−z及びz方向に関し、折り畳み空間15の範囲を定め、これによって高さ寸法を規定している。
【0034】
本質的に支持部1に沿って延在する空間上の残りの方向であるx,−x,y及び−y方向に関しては、折り畳み空間15は、長軸方向xに沿って互いに向けて相対移動可能な2つの突き当て要素(「パイル要素」又は「押し付け要素」ともいう)21,22によって、また水平断面方向yに沿って互いに向けて相対移動可能な左右の2つの規制要素41,42によって範囲が規定される。
【0035】
このため、2つの突き当て要素21,22は、支持部1に平行に延在する長軸xに沿って互いに対向して配置されており、また折り畳み空間15において支持部1上に配置されたエアバッグGを所定のエアバッグパッケージへと折り畳むことができるように、前記長軸に沿って互いに向けて相対移動できるようになっている。
【0036】
左右の2つの規制要素41,42は、支持部1にも平行で長軸xに垂直に延在する水平断面軸yに沿って互いに対向している。この左右の2つの規制要素41,42は、また軸(y)に沿って互いに向けて相対移動可能とされるが、この場合、エアバッグGの折り畳みのためではなく、折り畳み空間15の幅を可変状に調整するために、それらの要素が当該軸に沿って互いに対向している。本実施形態の変形として、一方ではエアバッグGを束ねるために作用する突き当て要素として左右の規制要素41,42を構成することができる。
【0037】
支持部1の中央部分の下方(この実施形態では、2つの突き当て要素21,22と左右の2つの規制要素41,42との間のほぼ中央)には、所定の自由空間が設けられ、挿入された膨張装置A(ガスジェネレータ(ガス発生器))を有するモジュールハウジングMと、それに設けられた固定又はガス分散装置(ディフューザ)が当該自由空間に収容され、当該装置がエアバッグGをモジュールハウジングM上に固定することもできる。変更例として、モジュールハウジングMの外部に膨張装置Aを配置することもできる。
【0038】
モジュールハウジングMは、図1A及び図1Bに示す折り畳み装置によってエアバッグが予定のように折り畳まれた後に、エアバッグGを収容する収容体としての機能を果たす。折り畳まれたエアバッグを最終的にモジュールハウジングM内に詰め込むために、支持部1は、モジュールハウジングMを収容する自由空間の上方に貫通開口部10を備えている。
【0039】
図1Aでは、支持部10上で折り畳まれるエアバッグの配置についての異なる可能性が破線、点線及び一点鎖線によって示されており、例えば2つの突き当て要素21,22の間に延在する長軸xと平行に延在する中心軸Lについて対称(破線)に、前記中心軸Lについて非対称(点線)に、或いは前記中心軸Lについて本質的に一方側(一点鎖線)に示されている。
【0040】
図1A及び図1Bに示されるような支持部1上でのエアバッグの配置が可能とされ、これは左右の規制要素41,42は、図1A及び図1Bに示される状態では、(最初に平坦状に広げられた)エアバッグがその間に収容可能となるように、水平断面軸yに沿って非常に大きな間隔を有するからである。従って、これは長軸xに沿った突き当て要素21,22の間隔についても当てはまる。
【0041】
このため、折り畳まれるエアバッグGを支持部1上に規定の状態で固定するには、特に、支持部1の下方に直に配置されたモジュールハウジングMにエアバッグGが割り当てられるように構成することができる。
【0042】
図1A及び図1Bに示される折り畳み装置の格別な特徴として、この実施形態では、折り畳み時にエアバッグパッケージを形成する以外に、各突き当て要素21,22へのエアバッグの固定機能を果たす保持部(リテーナー)31又は32が突き当て要素21,22上に設けられている。
【0043】
一方で、この実施形態では、図1Aに示されるように、支持部1上に直に平坦状に広げられた破線、点線及び一点鎖線の形態のエアバッグは、突き当て要素21,22によっては折り畳まれず、エアバッグGは、予め折り畳まれる前折りによって図1Aと図1Bの各図面に示されるような(長尺状の)前折り形状に予め変形される。
【0044】
(長尺状に延在する)前折りされたエアバッグの別の実施形態が、図8Aから図8Cに断面図にて示されており、それぞれの場合の断面では、エアバッグGは、所定の前折りの方向(y)に沿って寸法(幅)が縮小され、これによりエアバッグは、この方向(y)に沿ったその形状が(完全に折り畳まれた)エアバッグGを収容するために設けられたモジュールハウジングM内に既に適合している。
【0045】
図8Aによれば、エアバッグGは、水平断面軸yに沿って中心軸Lに向けて巻き上げられ、即ち中心軸Lの両側の両側部から均等に巻き上げられる。エアバッグが中心軸Lに対して支持部1上の片側に配置されている場合には、エアバッグGの片側の巻き上げを行うことができる。片側の巻き上げは図8Bの実施形態においても示されており、これによればエアバッグGは、複合的に、即ち折り返しの方向を変化させて折り返されている。図8Aの実施形態に関連して、エアバッグGを適切に配置した場合、両側の前折りを折り返しで行うことができる。
【0046】
図8A及び図8Bに示す折り畳みの変形例も、それぞれ手動で行うことができる。
【0047】
図8Cの実施形態では、エアバッグGは、左右の折り畳み又は規制要素41,42によって束ねられ、例えば図1A及び図1Bの左右の規制要素41,42によって、即ち、より長い水平断面軸yで束ねられることによって、(長軸xに沿って)長尺状に延在する形態が形成可能とされる。この理由のため、先述のように上方のカバー5を(下降するように)適用して折り畳み空間を制限するのが適切とされる。
【0048】
図示された前折りでは、同様に、エアバッグGは、前記方向yに関しモジュールハウジングMの幅に概ね合致する所定幅へと水平断面軸yに沿って、従って垂直軸z及び長軸xと交差して圧縮される。従って、前折りされたエアバッグGは、モジュールハウジングMへの詰め込みのために、水平断面方向yに沿って更に束ねられる必要はない。
【0049】
支持部1上に平坦状に広げられた(破線、点線、或いは一点鎖線で)図示のエアバッグに加えて、図1A以降で図示されたエアバッグGは、それぞれ予め前折りされた所定のエアバッグに関するものであり、例えば図8Aから図8Cの折り畳み形態のいずれか1つに示されるような長尺状に延在する形態を有している。
【0050】
その後のエアバッグGの外縁については、図1Aにおいて破線、点線、或いは一点鎖線で示されるように平坦状に広げられたエアバッグの環状に循環する外縁ではなく、予め長尺状に延在する前折りエアバッグGにて環状に循環する外縁が、図1Aにて前折りされたエアバッグGに沿った直線状の外縁Rとして循環する。
【0051】
従って、エアバッグGの上面又は下面はそれぞれ、前折りされたエアバッグGの垂直軸zに沿った上面及び下面に関連している。
【0052】
図2A及び図2Bでは、図1A及び図1Bの折り畳み装置は、2つの突き当て要素21,22のそれぞれに設けられた各保持部31,32が長軸xに沿って展開された状態が示されており、これにより保持部は、対応する突き当て要素21又は22から前記長軸に沿って突出している。
【0053】
特に図2Bによって明確であるように、エアバッグGの外縁Rのうち各突き当て要素21,22に隣接する縁部領域R1,R2の上方において、各保持部31,32がその下面33又は34において支持部1に対向して所定の垂直高さで延在するように、各保持部31,32は、対応する突き当て要素21,22から突出している。例えば、各保持部31,32は、エアバッグGのうち対応する突き当て要素21,22に隣接して延在している縁部領域R1,R2の上方に達する。このため、各保持部31,32の下面33,34の支持部1からの設定された垂直距離は、任意に前折りされたエアバッグGの各縁部領域R1,R2の垂直方向の寸法(厚み)に依存している。エアバッグGがより強く前折りされると、垂直軸zに沿ったその垂直方向の寸法がより拡張可能とされ、また各保持部31,32の下面33,34の支持部1からの垂直方向の距離がより拡張されなければならない。この理由のため、一実施の形態では、保持部31,32の垂直方向の位置を垂直軸zに沿って調整可能とするように構成することができる。
【0054】
更に、保持部31,32は、垂直軸zに沿った高さ寸法に関し、図3Bが参照されるように、各保持部31,32の上面35,36が実質的に折り畳み空間の上方を規定するカバー5から離間するような(低い)寸法(高さ)とされる。
【0055】
この場合、保持部31,32は、エアバッグGの外縁R上にて対応する各縁部領域R1,R2の上方に達する機能を果たすのみならず、隣接して配置された突き当て要素21又は22に対して各縁部領域R1,R2を固定する機能を果たす。具体的には、前折りされたエアバッグGの外縁Rのうち、長軸xに沿って互いに離間し、また互いに対向する縁部領域R1,R2は、それぞれ突き当て要素21,22のうちの一方に固定される。そのような固定方法の別の変形例が図9Aから図9Cに示されており、当該図面はそれぞれ突き当て要素21及びそこから突出する保持部31の部位について図2Bの詳細を示している。
【0056】
図9Aにおける実施形態では、各保持部(例えば、31)は、保持部(31)と支持部1との間にエアバッグの縁部領域をクランプする(挟み込む)ために、スプリング要素37(「バネ要素」ともいう)によって予め弾性応力が付与された所定のクランプ要素38(「挟み込み要素」又は「係止要素」ともいう)を介して、エアバッグGのうち対応する縁部領域(例えば、R1)に作用する。
【0057】
図9Bの実施形態によれば、各保持部(31)は、前記保持部と、より詳しくはその下面(33)と支持部1との間にエアバッグGの縁部領域(R1)をクランプできるように、垂直軸zに沿って移動可能とされる。図9Cの実施形態では、各保持部(31)は、(ジョイント39のまわりの)適切な目的のために対応する突き当て要素(21)に対し回転可能に保持されている。
【0058】
従って、図9B及び図9Cの実施形態では、エアバッグGの各縁部領域R1,R2を突き当て要素21,22上へ固定する機能を果たす固定要素が各保持部31,32と一致するのに対して、図9Aの実施形態では、クランプ装置の形態の別体の固定手段37,38が設けられている。
【0059】
このため、特に、図9A及び図9Bに示される(別体のクランプ装置37,38の形態の、或いは垂直移動可能な保持部31の形態の)固定要素は、垂直軸zに沿った異なる垂直方向の寸法(厚み)で縁部領域R1,R2を固定するのにも適している。
【0060】
勿論、エアバッグの各縁部領域R1,R2を隣接して配置された突き当て要素21,22上に固定するために、図9Aから図9Cの実施形態で示される固定要素に加えて、別の固定手段を用いることも可能である。
【0061】
長尺状に延在する前折りされたエアバッグGのうち長軸xに沿って互いに対向する縁部領域R1,R2が突き当て要素21,22のそれぞれに固定された後においては、図3B及び3Bが参照されるようにして、その後の束ね処理を行うための折り畳み空間15が規定される。
【0062】
この理由のため、折り畳み装置の左右の規制要素41,42は、(自動式、例えば電動式又は空気式で駆動されるスライド部材によって)それらの距離が水平断面軸yに沿ってモジュールハウジングMの幅に合致するまで、互いに向けて水平断面軸yに沿って移動され、これにより折り畳み空間15で前折りされたエアバッグをその後に前記モジュールハウジングM内に詰め込むことができる。この実施形態では、左右の規制要素41,42は、水平断面軸yに沿って互いに向けてエアバッグGへと移動する間は実質的にエアバッグGには作用せず、これは当該エアバッグが予め前折りされており、このため水平断面軸yに沿ったその寸法が本質的にモジュールハウジングMの幅に既に一致しているからである。変更例として、エアバッグGは、2つの左右の規制要素41,42が互いに向けて作動する間に、長尺状に延在する所定の形態へと前折りされることもでき、この場合、左右の規制要素41,42が同時に折り畳み要素又は突き当て要素としての機能を果たす。
【0063】
更に、垂直軸zに沿った支持部1の上方への規定距離にカバー5を配置することよって、折り畳み空間15の高さ寸法が規定される。この場合、カバー5は、パッキングパンチ(エアバッグ包み用の「押し込み部材」ないし「パンチ部材」ともいう)55が配置される中央開口部を有するカバープレート50からなる。パッキングパンチ55は、モジュールハウジングMの支持部1の下方の自由空間と対向して配置され、また垂直軸zに垂直な平面に関し、エアバッグGがモジュールハウジングM内に詰め込まれた後に押圧可能とされるような寸法を有する。
【0064】
本実施形態の変更例として、折り畳み空間15を所定の高さ寸法を設定するために、前折りされたエアバッグGの縁部領域R1,R2を突き当て要素21,22上に固定する前に、支持部1の上方の規定高さまでカバー5を予め下降させることも可能である。この場合、前記固定は実質的に全く自動で行われるが、これはカバー5の下降後での折り畳み空間15への手動のアクセスが、個別の構造に依存して妨げられ或いは不可能とされるからである。この固定手段の考えられる変形例として、先述の図9Aから図9Cの変形例が参照される。
【0065】
折り畳み空間15が規定された後、長軸xに沿って互いに対向する2つの突き当て要素21,22は、その後に図4A及び図4Bにしたがって、(自動式、例えば電動式又は空気式で駆動されるスライド部材によって)前記軸xに沿って互いに向けて相対移動し、このため前折りされたエアバッグはまた水平断面軸Yに沿って押圧され、より詳しくは長軸xに沿って束ねられる。このためにエアバッグGは特定の形態とされ、これにより一方では、長軸xに沿って互いに対向するその縁部領域R1,R2は、それらに対応する突き当て要素21,22にそれぞれ固定され、このため各保持部31,32の一方が上方に達し、また前記突き当て要素21,22は、エアバッグGを束ねるべく、特にそこから長軸xに沿って突出する保持部31,32を介してエアバッグGに作用する。
【0066】
突き当て要素21,22の移動によって長軸xに沿ってエアバッグGを圧縮する際、エアバッグGの外側の縁部領域R1,R2の端部はそれぞれ、対応する突き当て要素21,22の保持部31,32の下方に留まる。より明確には、前記端部は、この押し付けプロセス時に各保持部31,32の下面33,34と支持部との間に常時に収容され、これは各突き当て要素21,22へのエアバッグGの縁部領域R1,R2の固定によって確実になる。
【0067】
カバー5によってこの折り畳み空間15の上方が垂直方向について制限されるため、突き当て要素21,22から長軸xに沿って前方へと突出する保持部31,32を介して、エアバッグGに突き当て要素21,22が突き当たることで、形成されたエアバッグパッケージ(各縁部領域R1,R2)には、所定のアンダーカット部(凹み部)Hが形成され、またこのためエアバッグGのうち対応する縁部領域R1,R2に隣接する各部位は、対応する保持部31,32の上方へと達して、上面35又は36とカバー5との間に収容される。
【0068】
エアバッグGが所定の中央部においてモジュールハウジングM上に固定されるため、縁部領域R1,R2に隣接し内側に向かうエアバッグ部は、前折り状態では前記縁部領域とともに概ね所定のΩ形状を形成し、オメガ折り部Ω1,Ω2として構成される。既に述べたように各保持部31,32と支持部1との間でエアバッグの縁部領域R1,R2が固定されるため、また各保持部31,32の上面35,32がカバー5から離間されてエアバッグGの押し付け時にエアバッグがそれらの間に収容されるため、各オメガ折り部Ω1,Ω2の突出部は、図4A及び図4Bの実施形態のようにカバー5と対向し、このカバーとの位置を保持する。
【0069】
突き当て要素21,22は、圧縮されたエアバッグGの前記軸xに沿った寸法がモジュールハウジングMの長さに一致するように、長軸xに沿ったエアバッグGの圧縮時にともに移動される。このため、エアバッグGは、その後に問題なくモジュールハウジングM内に収容可能とされる。
【0070】
このため、例えば垂直軸zに沿った保持部31,32の配置による長軸xに沿った保持部31,32の突出深さ(長さ)によって、また前記軸zに沿ったその厚みによって、また更には折り畳み空間15の高さ寸法(従って、特に垂直延出高さH)によって、圧縮されたエアバッグGの所望の折り畳み形態を変更することができる。
【0071】
ハウジングMの軸xに沿った長さに対応した寸法となるように、エアバッグGを長軸xに沿って圧縮した後は、図5A及び図5Bが参照されるように、保持部31,32は、まず引っ込められ、これにより折り畳まれたエアバッグG内へとそれ以上は突出しない。
【0072】
その後、図6のようにパッキングパンチ55が支持部1の方向に垂直軸zと反対側へと移動した結果、折り畳みエアバッグGに作用して、当該エアバッグをモジュールハウジングM内へと押し込むことによって、エアバッグGはパッキングパンチ55によってモジュールハウジングに収容される。このため、オメガ折り部Ω1,Ω2が平坦状となるように圧縮される一方、その(平坦状の)突出部ないし突部Tは、モジュールハウジングM内に詰め込まれたエアバッグGの上面側(カバー5側、或いはより正確にはパッキングパンチ55側)に留まる。換言すれば、オメガ折り部Ω1,Ω2の圧縮された突出部Tは、モジュールハウジングMのうち、エアバッグGがパッキングパンチ55によってモジュールハウジングM内へと押し込まれた上側開口部の下方に隣接して延在している。
【0073】
最終的に、突き当て要素21,22、左右の規制要素41,42及びカバー5は、図7A及び図7Bのように、それぞれの移動方向x,y或いはzに沿って移動し、これによりモジュールハウジングMがそこに詰め込まれたエアバッグGとともに移動するために折り畳み空間15が開放される。
【0074】
図10には、突き当て要素(例えば、21)及び対応する保持部(21)に対するエアバッグGの縁部領域(例えば、R1)の配置に関して、図1Aから図7Bに示す実施形態の変形例が示されている。
【0075】
図10の場合、保持部31とカバー5との間に、より正確には、保持部31の上面35とカバー5のカバープレート50との間に、長尺状に延在する前折りされたエアバッグの縁部領域R1が配置されている。この場合、前折りされたエアバッグGの縁部領域R1の端部では、図1Aから図7Bの場合のように保持部31が上方に延在するのではなく、下方に延在している。
【0076】
このため、保持部31とカバー5との間における縁部領域R1の固定は、折り畳み空間15の高さ寸法を制限するべくカバー5が下降する前に、保持部31又はその上面35に縁部領域R1が配置されることで行うことができる。カバー5の下降時においては、保持部31又はその上面35とカバー5との間に、より詳しくはそのカバープレート50との間に、エアバッグの縁部領域R1がクランプされる(挟み込まれる)。
【0077】
変更例として、図9Aから図9Cに記載された、エアバッグGの縁部領域R1を対応する突き当て要素21上に固定するための手段において、縁部領域R1の固定が保持部31の下方ではなく上方で生じるような相違点を用いることができる。図1Aから図7Bの実施形態に比べて、図10の装置のエアバッグは、いわゆるオメガ折り部Ω1,Ω2のうちその突出部Tの領域が支持部1に対して押圧される。
【0078】
図1Aから図7B及び図10に図示されている筒状(「管状」ないし「チューブ状」ともいう)のエアバッグは、図8Aから図8Cに示す典型例のように、エアバッグが長尺状の形態に予め前折りされている。これは、図1Aから図7B及び図10に図示されたこの筒状の要素Gはそれぞれ、断面形状が例えば図8A,図8B又は図8Cの構造を有するような長尺状に延在する形態へとエアバッグが予め前折りされていることを示す。これは、図1A中のVIII−VIII線断面にて示されており、図1Aにおいて筒状に示されている前折りされたエアバッグGは、図8A,図8B又は図8Cのうちの1つと一致することが可能である。
【0079】
従って、エアバッグGは、各オメガ折り部Ω1,Ω2に更に各補助折り部が設けられており、これは前記オメガ形状に折り畳まれたエアバッグ部が前折りされるからである。
【0080】
図10に示すように折り畳まれたエアバッグパッケージを、図6が参照されるようにモジュールハウジングMに詰め込んだ後では、オメガ折り部Ω1,Ω2のうち突出した補助部Tは、図6の場合のようにモジュールハウジングMの上側開口部Oに配置されるのではなく、膨張装置Aも配置される反対側のモジュールハウジングMの床空間の領域に配置される。
【0081】
これは、図10に示す装置では、オメガ折り部のうち突出した補助部Tは、膨張装置Aが作動しそれによってエアバッグGが膨張した後に僅かの遅れ時間でモジュールハウジングMから放出可能とされることを示しており、これはモジュールハウジングMの上側開口部Oに近接して配置されたエアバッグ部が最初にモジュールハウジングM外へと展開されるからである。一方で、図5B,図6及び図7Bに示す配置の場合には、膨張装置Aの作動後においては、オメガ折り部Ω1,Ω2のうち突出した補助部Tが最初にモジュールハウジングMの上側開口部Oから放出され、これは前記オメガ折り部Ω1,Ω2のうち突出した補助部Tが、モジュールハウジングMの上側開口部Oに隣接しているからである。従って、この場合、オメガ折り部Ω1,Ω2のうち突出した補助部は、膨張装置Aが作動した後においては特に迅速にモジュールハウジングMから放出される。
【0082】
図11には、モジュールハウジングMと、当該モジュールハウジング内で圧縮されたエアバッグGと、またモジュールハウジングM内に配置された膨張装置Aとを有するエアバッグモジュールの断面が図示されており、車両のインストルメントパネルIのうち車両において着座している乗員(人)の向こうずねSの領域に配置されている。モジュールハウジングMは、インストルメントパネルIのうち保護乗員との対向面に設けられ、モジュールハウジングM内に配置されたエアバッグGが既知の形態で膨張し展開する間に開放されるカバーによって閉鎖可能な放出開口部Oを有し、例えばモジュールハウジングMのカバーは、予め定められた脆弱線又は破断線に沿って開裂する。従って、モジュールハウジングMは、その放出開口部Oが車両垂直軸vに関して、主にエアバッグモジュールによって保護される各乗員の膝部Kよりも多少下方に設けられている。
【0083】
そのように配置されたエアバッグモジュールでは、モジュールハウジングM内で圧縮されたエアバッグGは、最初にその放出開口部Oを通じ、保護乗員の向こうずねSの方向に(インストルメントパネルIのうち車室内との対向面に本質的に垂直な)所定の放出方向ARに沿って展開し、また車両乗員の向こうずねに沿って延びる所定の展開方向Eに延在し、これによりエアバッグGの所定部位が保護乗員の膝部Kの前方に配置される。
【0084】
図1Aから図10によって前述のエアバッグモジュールのエアバッグの折り畳みは、特に膝部エアバッグモジュール用として、特にエアバッグGの展開の第1段階において、図11に図示されるように放出方向ARに沿って展開されることを想定している。
【0085】
図12Aには、図11に示すエアバッグモジュールのように、原則的に乗員の膝部Kの保護用として配置されたエアバッグモジュールの一部が示されており、一方でこの場合、エアバッグGは、図1Aから図7Bの実施形態のように、モジュールハウジングMに収容されたエアバッグパッケージとして圧縮されている。
【0086】
図12Aには、エアバッグモジュールのうち、図11中の放出方向ARと、モジュールハウジングM内に配置された筒状のガスジェネレータの形態の膨張装置Aの長軸について延在する切断面に関する部位が示されている。エアバッグモジュールの非作動状態、例えば膨張装置Aが膨張ガスをエアバッグG内へと放出する前においては、エアバッグGのうち平坦状に圧縮された突出部T、ここではオメガ折り部Ω1,Ω2の補助部Tは、モジュールハウジングMの上面に対して保持され、またモジュールハウジングMのうち膨張及び展開時にエアバッグGを放出可能な放出開口部Oに隣接して配置されている。
【0087】
衝突の際に膨張装置Aが作動すると、エアバッグGを膨張させるためのガスが解放されて、その結果として当該エアバッグがガスで充填されて展開する。従って、膨張装置に貯蔵されたガスを放出する構成のコールドガスジェネレータ(低温ガス発生器)として、或いは、膨張装置を化学反応で作動させて生成したガスを放出する構成、いわゆるホットガスジェネレータ(高温ガス発生器)として既知の形態によって、この膨張装置Aを構成することができる。変更例として、膨張装置に収容されたコールドガス(低温ガス)と所定の化学反応によって得られたホットガス(高温ガス)との混合物を作動後に放出する構成のハイブリッド型のガスジェネレータを更に使用することができる。
【0088】
膨張装置Aから放出されたガスは、最初にエアバッグGのうち膨張装置Aに保持された部位、或いはそれに接続されたディフューザに流入する。この理由のため、エアバッグG上の少なくとも1つの膨張開口部に合致する前述の部位に対応する流出開口部が設けられている。
【0089】
膨張装置A又はディフューザに保持されるエアバッグ中央部は、エアバッグGのうちエアバッグモジュールMの放出開口部Oに隣接し、オメガ折り部Ω1,Ω2の補助部としての突出部Tによって支持される。これら突出部は、図12Bのようにエアバッグ膨張時に早期にガスで充填され、保護乗員の向こうずねSの方向に放出方向ARに沿って放出されて、前記向こうずねに速やかに作用ないし接触する。
【0090】
従って、エアバッグGのうち膨張装置A又はディフューザに保持されたエアバッグ部は、モジュールハウジングMの放出開口部Oを通じてこれら2つの突出部Tの間で外部空間の方向に展開する。
【0091】
エアバッグGのうち、エアバッグGの折り畳み時に保持部31,32によって固定された縁部領域R1,R2は、他方では最初はモジュールハウジング内に留まるが、これは突出部Tの展開後においてのみ、モジュールハウジングMの放出開口部Oを通じた展開用の経路が開放されるためである。
【0092】
図12Bに示されるようなエアバッグGの膨張時の早期段階において既に、前記エアバッグは、保護乗員のための保護機能を発揮し、これはモジュールハウジングM外へと展開した突出部Tが、図11が参照されるように、インストルメントパネルIのうち向こうずねSの前方に位置する部位を被覆し、更に向こうずねSに作用ないし接触するからである。
【0093】
図12Bから図12への推移によって示されるように、エアバッグGが図12B中の左右の矢印で示されるように更に左右に展開した場合には、エアバッグGのうち向こうずねSに対して保持された突出部Tは前述の位置に留まり、これにより保護乗員の向こうずねSとそれに対して保持されたエアバッグ部との間の相対的な動作は生じない。これにより、図12Bに示すように、展開の早期段階においては、エアバッグGが速やかに規定の位置に配置される。
【0094】
縁部領域R1,R2も放出開口部Oを通じてモジュールハウジングMから放出されるエアバッグの最終的な左右の展開時においては、モジュールハウジングMの外部に配置されて保護クッションを形成するエアバッグGの表面が拡張され、図11が参照されるように当該表面が特に保護乗員の膝部Kに達する。
【0095】
本発明では、「a)エアバッグ(G)が支持部(1)上に配置され、b)前記エアバッグ(G)の折り畳みのための少なくとも1つの突き当て要素(21,22)が、前記支持部(1)上に配置された前記エアバッグ(G)の外縁(R)に隣接して配置され、
c)前記支持部(1)上に配置された前記エアバッグ(G)の内部の方向に前記支持部(1)に沿って前記エアバッグ(G)の前記外縁(R)に作用するよう移動する少なくとも1つの突き当て要素(21,22)によって、前記エアバッグ(G)が折り畳まれ、前記少なくとも1つの突き当て要素(21,22)から保持部(31,32)が突出し、当該保持部はその作動時に前記突き当て要素(21,22)とともに移動して前記エアバッグ(G)の縁部領域(R1,R2)の上方又は下方に達し、前記エアバッグ(G)は、少なくとも1つの保持部(31,32)が前記突き当て要素(21,22)とともに当該エアバッグに作用する前に予め折り畳まれる前折りがなされ、また前記保持部(31,32)の作用によって前記エアバッグ(G)にアンダーカット部(H)が形成されるように、前記少なくとも1つの保持部(31,32)が前記エアバッグ(G)の縁部領域(R1,R2)に作用するエアバッグモジュール用エアバッグの折り畳み方法、或いは請求項1に記載の方法であって、前記エアバッグ(G)に前記保持部(31,32)が作用して前記アンダーカット部(H)が形成される間に、前記エアバッグの一部が前記支持部(1)に垂直な方向(z)に関して前記保持部(31,32)の下方と前記保持部(31,32)の上方に配置されることを特徴とする方法」という態様(態様1)を採り得る。
また本発明では、「請求項1又は前記態様1に記載の方法であって、前記エアバッグ(G)の前記縁部領域(R1,R2)が、前記突き当て要素(21,22)上に配置されることを特徴とする方法」という態様(態様2)を採り得る。
また本発明では、「前記態様2に記載の方法であって、前記エアバッグ(G)の前記縁部領域(R1,R2)は、前記突き当て要素(21,22)の前記保持部(31,32)の上方及び下方において、前記支持部(1)に垂直な方向(z)に沿って配置されることを特徴とする方法」という態様(態様3)を採り得る。
また本発明では、「前記態様2又は3に記載の方法であって、前記エアバッグの前記縁部領域(R1,R2)は、前記突き当て要素(21,22)から突出する前記保持部(31,32)及び/又はそれに接続された固定手段(37,38)が突き当たることによって、前記突き当て要素(21,22)上に配置されることを特徴とする方法」という態様(態様4)を採り得る。
また本発明では、「前記態様2から4のうちのいずれかに記載の方法であって、前記エアバッグ(G)の前記縁部領域(R1,R2)は、前記突き当て要素(21,22)においてクランプされることを特徴とする方法」という態様(態様5)を採り得る。
また本発明では、「請求項2に記載の方法であって、前記エアバッグ(G)の折り畳みのために、前記突き当て要素(21,22)が1組で相対移動することを特徴とする方法」という態様(態様6)を採り得る。
また本発明では、「前記態様6に記載の方法であって、前記エアバッグ(G)の折り畳みのために、1組で相対移動可能な少なくとも4つの突き当て要素(21,22;41,42)が用いられることを特徴とする方法」という態様(態様7)を採り得る。
また本発明では、「請求項4に記載の方法であって、前記エアバッグ(G)は、折り畳み時に前記モジュールハウジング(M)に固定されることを特徴とする方法」という態様(態様8)を採り得る。
【0096】
また本発明では、「請求項1から5、前記態様1から8のうちのいずれかに記載の方法であって、前記エアバッグ(G)は、前記突き当て要素(21,22)が突き当たる前に、長尺状に延在する形状に予め前折りされることを特徴とする方法」という態様(態様9)を採り得る。
また本発明では、「前記態様9に記載の方法であって、前記エアバッグ(G)は、巻き上げ、複数回の折り畳み、束ねによって長尺状に延在する形状に予め前折りされることを特徴とする方法」という態様(態様10)を採り得る。
また本発明では、「前記態様6ないし前記態様9又は10に記載の方法であって、前記突き当て要素は、前記エアバッグ(G)の長尺延在方向(x)に沿って互いに対向する前記エアバッグ(G)の縁部領域(R1,R2)に作用する間に、前記エアバッグ(G)を折り畳むべく相対移動することを特徴とする方法」という態様(態様11)を採り得る。
また本発明では、「請求項1から5、前記態様1から11のうちのいずれかに記載の方法であって、折り畳まれたエアバッグ(G)は、膝部エアバッグモジュールに適用され、衝突の際に乗員の膝部(K)を保護する機能を果たすことを特徴とする方法」という態様(態様12)を採り得る。
また本発明では、「折り畳まれるエアバッグ(G)が配置される支持部(1)と、前記支持部(1)上に配置された前記エアバッグ(G)を折り畳むべく、前記支持部(1)に沿って移動可能とされ、前記エアバッグ(G)の外縁(R)への作用のために移動する少なくとも1つの突き当て要素(21,22)と、前記突き当て要素(21,22)から突出し、作動時に前記突き当て要素(21,22)とともに移動可能とされた保持部(31,32)と、を備え、前記保持部(31,32)は、前記支持部(1)から所定距離を隔てて前記突き当て要素(21,22)上に配置され、前記突き当て要素(21,22)の作動時に所定のアンダーカット部(H)を形成するべく、前記支持部(1)上に配置された前記エアバッグ(G)の縁部領域(R1,R2)に作用するエアバッグモジュール用エアバッグの折り畳み装置、或いは請求項6に記載の装置であって、前記エアバッグ(G)の縁部領域(R1,R2)を前記突き当て要素(21,22)上に配置するための手段(31,32,37,38)が設けられていることを特徴とする装置」という態様(態様13)を採り得る。
また本発明では、「前記態様13に記載の装置であって、前記保持部(31,32)は、前記エアバッグ(G)の縁部領域(R1,R2)の配置のために、前記突き当て要素(21,22)にスライド動作可能及び/又は回転動作可能に保持されていることを特徴とする装置」という態様(態様14)を採り得る。
また本発明では、「前記態様13に記載の装置であって、前記エアバッグ(G)の前記縁部領域(R1,R2)への作用のために、予め弾性応力が付与されたクランプ要素(38)からなる固定手段(37,38)を有することを特徴とする装置」という態様(態様15)を採り得る。
また本発明では、「乗員の膝部(K)の保護するように構成された膝部エアバッグモジュールであって、乗員の膝部(K)を保護するべく膨張可能なエアバッグ(G)と、前記エアバッグ(G)を膨張させるための膨張装置(A)とを有し、前記エアバッグ(G)がエアバッグパッケージとしてエアバッグモジュールに詰め込まれ、前記エアバッグパッケージは、請求項1から5のうちのいずれか一項に記載の方法で折り畳まれたエアバッグ(G)によって構成されていることを特徴とする膝部エアバッグモジュール」という態様(態様16)を採り得る。
Claims (27)
- エアバッグモジュール用エアバッグの折り畳み方法であって、
a)エアバッグ(G)が支持部(1)上に配置され、
b)前記エアバッグ(G)の折り畳みのための少なくとも1つの突き当て要素(21,22)が、前記支持部(1)上に配置された前記エアバッグ(G)の外縁(R)に隣接して配置され、
c)前記支持部(1)上に配置された前記エアバッグ(G)の内部の方向に前記支持部(1)に沿って前記エアバッグ(G)の前記外縁(R)に作用するよう移動する少なくとも1つの突き当て要素(21,22)によって、前記エアバッグ(G)が折り畳まれ、
前記少なくとも1つの突き当て要素(21,22)から保持部(31,32)が突出し、当該保持部はその作動時に前記突き当て要素(21,22)とともに移動して前記エアバッグ(G)の縁部領域(R1,R2)の上方又は下方に達し、
前記エアバッグ(G)は、少なくとも1つの保持部(31,32)が前記突き当て要素(21,22)とともに当該エアバッグに作用する前に予め折り畳まれる前折りがなされ、また前記保持部(31,32)の作用によって前記エアバッグ(G)にアンダーカット部(H)が形成されるように、前記少なくとも1つの保持部(31,32)が前記エアバッグ(G)の縁部領域(R1,R2)に作用することを特徴とする方法。 - 請求項1に記載の方法であって、前記エアバッグ(G)に前記保持部(31,32)が作用して前記アンダーカット部(H)が形成される間に、前記エアバッグの一部が前記支持部(1)に垂直な方向(z)に関して前記保持部(31,32)の下方と前記保持部(31,32)の上方に配置されることを特徴とする方法。
- 請求項1又は2に記載の方法であって、前記エアバッグ(G)の前記縁部領域(R1,R2)が、前記突き当て要素(21,22)上に配置されることを特徴とする方法。
- 請求項3に記載の方法であって、前記エアバッグ(G)の前記縁部領域(R1,R2)は、前記突き当て要素(21,22)の前記保持部(31,32)の上方及び下方において、前記支持部(1)に垂直な方向(z)に沿って配置されることを特徴とする方法。
- 請求項3又は4に記載の方法であって、前記エアバッグの前記縁部領域(R1,R2)は、前記突き当て要素(21,22)から突出する前記保持部(31,32)及び/又はそれに接続された固定手段(37,38)が突き当たることによって、前記突き当て要素(21,22)上に配置されることを特徴とする方法。
- 請求項3から5のうちのいずれか一項に記載の方法であって、前記エアバッグ(G)の前記縁部領域(R1,R2)は、前記突き当て要素(21,22)においてクランプされることを特徴とする方法。
- 請求項1から6のうちのいずれか一項に記載の方法であって、前記エアバッグ(G)の折り畳みのために、少なくとも2つの突き当て要素(21,22)が前記エアバッグ(G)に作用することを特徴とする方法。
- 請求項7に記載の方法であって、前記エアバッグ(G)の折り畳みのために、前記突き当て要素(21,22)が1組で相対移動することを特徴とする方法。
- 請求項8に記載の方法であって、前記エアバッグ(G)の折り畳みのために、1組で相対移動可能な少なくとも4つの突き当て要素(21,22;41,42)が用いられることを特徴とする方法。
- 請求項1から9のうちのいずれか一項に記載の方法であって、前記エアバッグ(G)は、前記支持部(1)の上方がカバー(5)によって規定される折り畳み空間(15)で折り畳まれ、これにより前記エアバッグ(G)が前記支持部(1)と前記カバー(5)との間で折り畳まれることを特徴とする方法。
- 請求項1から10のうちのいずれか一項に記載の方法であって、前記エアバッグ(G)が折り畳み後に詰め込まれるモジュールハウジング(M)が前記支持部(1)の下方に設けられていることを特徴とする方法。
- 請求項11に記載の方法であって、前記エアバッグ(G)は、折り畳み時に前記モジュールハウジング(M)に固定されることを特徴とする方法。
- 請求項10ないし請求項11又は12に記載の方法であって、前記エアバッグ(G)は、折り畳み後に押し込み部材(55)によって前記モジュールハウジング(M)内へと押し込まれることを特徴とする方法。
- 請求項1から13のうちのいずれか一項に記載の方法であって、前記エアバッグ(G)は、前記突き当て要素(21,22)が突き当たる前に、長尺状に延在する形状に予め前折りされることを特徴とする方法。
- 請求項14に記載の方法であって、前記エアバッグ(G)は、巻き上げ、複数回の折り畳み、束ねによって長尺状に延在する形状に予め前折りされることを特徴とする方法。
- 請求項8ないし請求項14又は15に記載の方法であって、前記突き当て要素は、前記エアバッグ(G)の長尺延在方向(x)に沿って互いに対向する前記エアバッグ(G)の縁部領域(R1,R2)に作用する間に、前記エアバッグ(G)を折り畳むべく相対移動することを特徴とする方法。
- 請求項1から16のうちのいずれか一項に記載の方法であって、折り畳まれたエアバッグ(G)は、膝部エアバッグモジュールに適用され、衝突の際に乗員の膝部(K)を保護する機能を果たすことを特徴とする方法。
- エアバッグモジュール用エアバッグの折り畳み装置であって、
折り畳まれるエアバッグ(G)が配置される支持部(1)と、
前記支持部(1)上に配置された前記エアバッグ(G)を折り畳むべく、前記支持部(1)に沿って移動可能とされ、前記エアバッグ(G)の外縁(R)への作用のために移動する少なくとも1つの突き当て要素(21,22)と、
前記突き当て要素(21,22)から突出し、作動時に前記突き当て要素(21,22)とともに移動可能とされた保持部(31,32)と、
を備え、
前記保持部(31,32)は、前記支持部(1)から所定距離を隔てて前記突き当て要素(21,22)上に配置され、前記突き当て要素(21,22)の作動時に所定のアンダーカット部(H)を形成するべく、前記支持部(1)上に配置された前記エアバッグ(G)の縁部領域(R1,R2)に作用することを特徴とする装置。 - 請求項18に記載の装置であって、前記エアバッグ(G)の縁部領域(R1,R2)を前記突き当て要素(21,22)上に配置するための手段(31,32,37,38)が設けられていることを特徴とする装置。
- 請求項19に記載の装置であって、前記保持部(31,32)は、前記エアバッグ(G)の縁部領域(R1,R2)の配置のために、前記突き当て要素(21,22)にスライド動作可能及び/又は回転動作可能に保持されていることを特徴とする装置。
- 請求項19に記載の装置であって、前記エアバッグ(G)の前記縁部領域(R1,R2)への作用のために、予め弾性応力が付与されたクランプ要素(38)からなる固定手段(37,38)を有することを特徴とする装置。
- 請求項18から21のうちのいずれか一項に記載の装置であって、前記エアバッグ(G)を折り畳むために少なくとも2つの突き当て要素(21,22)が設けられ、特に少なくとも2つの突き当て要素(21,22)が互いに対向して相対移動可能とされていることを特徴とする装置。
- 請求項18から22のうちのいずれか一項に記載の装置であって、前記エアバッグ(G)が折り畳まれる折り畳み空間(15)を規定するために前記支持部(1)と対向するカバー(5)が設けられていることを特徴とする装置。
- 請求項18から23のうちのいずれか一項に記載の装置であって、折り畳まれたエアバッグ(G)が詰め込まれるモジュールハウジング(M)を配置するための自由空間が、前記支持部(1)の下方に設けられていることを特徴とする装置。
- 請求項18から24のうちのいずれか一項に記載の装置であって、当該装置は、請求項1から17のうちのいずれか一項に記載の方法を行うように構成されていることを特徴とする装置。
- 車両のエアバッグモジュールに配置されるように構成されたエアバッグパッケージであって、
当該エアバッグパッケージは、請求項1から17のうちのいずれか一項に記載の方法で折り畳まれたエアバッグ(G)によって構成されていることを特徴とするエアバッグパッケージ。 - 乗員の膝部(K)の保護するように構成された膝部エアバッグモジュールであって、
乗員の膝部(K)を保護するべく膨張可能なエアバッグ(G)と、前記エアバッグ(G)を膨張させるための膨張装置(A)とを有し、前記エアバッグ(G)がエアバッグパッケージとしてエアバッグモジュールに詰め込まれ、前記エアバッグパッケージは、請求項1から17のうちのいずれか一項に記載の方法で折り畳まれたエアバッグ(G)によって構成されていることを特徴とする膝部エアバッグモジュール。
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