JP2012507324A - 超音波治療のための方法及びシステム - Google Patents

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Abstract

超音波切除システムは、関心領域の第1の画像を捕捉する撮像装置(50)と、第1の画像を用いた計画標的体積の選択を受信するプロセッサ(75)と、計画標的体積上で第1の超音波切除を実行する超音波トランスデューサ(170)とを含み得る。プロセッサは、超音波切除形状のライブラリから超音波切除形状を選択し得る。超音波トランスデューサは、選択された超音波切除形状に少なくとも部分的に基づいて、計画標的体積にエネルギーを印加し得る。撮像装置は、第1の超音波切除の適用後に、関心領域の第2の画像を捕捉し得る。プロセッサは、第2の画像に少なくとも部分的に基づいて、超音波切除形状のライブラリから別の超音波切除形状を選択し得る。

Description

本発明は、治療技術、特に超音波切除治療に関し、特にそれを参照して説明される。しかしながら認識されるように、典型的な実施形態はその他の治療的処置などにも適用され得る。
超音波技術は、部分的にその非侵襲性により、治療的介入に関する望ましい手法となりつつある。このような用途における超音波の使用は、深部組織の非侵襲治療を可能にする。例えば、ユーザは子宮筋腫の熱治療的介入のために高密度焦点式超音波を使用している。組織切除(アブレーション)のための超音波治療は、吸収されて熱に変換される高密度超音波を関心組織に照射し、組織の温度を上昇させることを含んでいる。温度が55℃以上に上昇すると、組織の凝固壊死が起こり、即座の細胞死がもたらされる。
超音波に基づく組織切除において、腫瘍切除に用いられる超音波損傷は典型的に葉巻形であり、超音波の伝搬方向に沿った長さと横断方向に沿った幅とを有する。電子的に操舵されるアレイが、超音波ビームの位置を迅速に変えるために使用されるとき、これらの超音波損傷は、ビーム自体の空間位置とともに変化し得る。例えば、超音波ビームが、トランスデューサから深い組織に集束するようにされるとき、ビームサイズは典型的に、ビームがトランスデューサの近くに操舵される場合よりも遙かに大きくなる。また、超音波ビームは、軸外に操舵されるとき、伝搬軸に沿って集束される場合より大きく且つ長くなる傾向にある。超音波ビームの典型的な寸法は、伝搬軸方向に1cmから2cm、横断方向に1mmから2mmである。超音波損傷の大きさは、超音波ビーム特性だけでなく、超音波処理時間にも依存する。
単一の超音波損傷の大きさより大きい腫瘍を最適に処置するためには、腫瘍の相異なる部分に超音波ビームを再位置付けする必要がある。この処理は、複数の超音波損傷又は切除が腫瘍全体に及ぶまで繰り返される。実際には、腫瘍の診断撮像スキャンでは視認できないことがある微小な癌組織をも処置するために、医師は、腫瘍を包囲する付加的な小さい周辺部(マージン)を処置する。腫瘍及びマージンは、計画標的体積(Planned Target Volume;PTV)としても知られている。現行システムにおいては、3次元の処置体積(ボリューム)を達成するためのこれら超音波損傷の相互配置は、最適化されていない手法で行われている。頻繁に当てはまるケースであるPTVが一度の切除より大きい場合、“合成切除(コンポジットアブレーション)”と呼ぶ、一連の、複数の重なり合う切除を作り出さなければならない。PTVが個々の切除より僅かにのみ大きい場合であっても、多数回の切除が必要とされることがあり、特に3次元において、合成切除を計画する作業を実行困難なものにしている。複数の重なり合う切除を用いた任意のPTVをカバーする合成切除について、それを計算する計画ツールの一例が、特許文献1に記載されている(この文献の開示をここに援用する)。この文献には、無線周波数切除計画のためのカバレッジアルゴリズムが記載されているが、これは、超音波切除の回数及び配置を計算することには使用されることができない。上記計画ツールは、PTVをカバーする1つの典型的な切除形状を使用するものである。
例えば前立腺治療用のSonablate(登録商標)又はAblatherm(登録商標)など、超音波切除を用いる現行装置は、どこに焦点が移動されても同一のビーム形状を有し且つ切除損傷同士の真っ直ぐな配置を用いる機械的焦点式トランスデューサを採用している。しかしながら、超音波損傷同士の間のデッドスポット、又は相互にかなりの重なりを有する不必要に多数の損傷が懸念される。
さらに、観察される実際の切除損傷は、例えば局部的なかん流レベル(例えば、近くの大血管の存在)、局部的な超音波吸収率、及び未知の介在組織減衰などの数多くの要因に応じて変化し得る。これらは先験的に知られていないため、前もって事前計画された処置プロトコルではしばしば不適切であり、実際の損傷は、計画された切除形状より大きくなったり小さくなったりする。この手順は、実際の損傷が期待より大きい場合、不必要に多い数の重なり合う損傷を使用してしまい得る。逆に、損傷が期待より小さい場合には、その処置は、未処置の隙間を処置体積内に残してしまい得る。
現行の超音波切除治療の実施は、組織の隣接領域群を系統的に熱エネルギーに晒すことによって、腫瘍ボリュームをカバーしようとしている。1つの手法は、熱がボリューム全体に及ぶように、より長い期間にわたって1つの箇所にエネルギーを印加し、該箇所から外側に熱を拡散させることによるものである。他の一手法は、領域を走査するものであり、ボリューム全体をカバーする幾何学的な走査パターンで焦点を移動させ、組織の小領域群を順次切除するものである。これらの現行技術は何れも、疾患組織領域を包含した計画標的体積のカバレッジを改善すること、健常組織へのダメージを最小化すること、又は総手順時間を最小化することの何れかの点で、切除の最適位置を実現しない。これらの要因は全て、患者の予後及び使用可能な手順時間に基づいて重要なものとなり得る。
以下の概要は、発明の特質及び要旨を指し示す発明の概要を要求する米国規則37C.F.R§1.73に従って提供されるものである。以下の概要は請求項の範囲又は意味を解釈あるいは限定するために使用されるものではない。
国際公開第2008/090484号パンフレット
超音波切除治療のための方法及びシステムを提供する。
典型的な実施形態の一態様によれば、方法は、関心領域の第1の画像を取得することと、第1の画像を用いて計画標的体積を輪郭描写することと、超音波切除形状のライブラリから超音波切除形状を選択することと、選択された超音波切除形状を用いて計画標的体積上で第1の超音波切除を実行することと、第1の超音波切除を実行した後に関心領域の第2の画像を取得することと、第2の画像に少なくとも部分的に基づいて前記選択された超音波切除形状を調整することとを含み得る。
典型的な実施形態の他の一態様によれば、コンピュータ読み取り可能記憶媒体は、その中に格納されたコンピュータ実行可能コードを含むことができ、該コンピュータ実行可能コードは、当該コンピュータ読み取り可能記憶媒体がロードされた計算装置に、関心領域の第1の画像を取得するステップと、第1の画像を用いた計画標的体積の選択を受信するステップと、超音波切除形状のライブラリから超音波切除形状を選択するステップと、選択された超音波切除形状に基づいて、エネルギーを印加する超音波トランスデューサを用いて、計画標的体積上で第1の超音波切除を実行するステップと、第1の超音波切除を実行した後に、関心領域の第2の画像を取得するステップと、第2の画像に少なくとも部分的に基づいて、超音波切除形状のライブラリから別の超音波切除形状を選択するステップと、選択された別の超音波切除形状に少なくとも部分的に基づいて第2の超音波切除を実行するステップとを実行させるように構成される。
典型的な実施形態の他の一態様によれば、超音波切除システムは、関心領域の第1の画像を捕捉する撮像装置と、第1の画像を用いた計画標的体積の選択を受信するプロセッサと、計画標的体積上で第1の超音波切除を実行する超音波トランスデューサとを含み得る。プロセッサは、超音波切除形状のライブラリから超音波切除形状を選択し得る。超音波トランスデューサは、選択された超音波切除形状に少なくとも部分的に基づいて、計画標的体積にエネルギーを印加し得る。撮像装置は、第1の超音波切除の適用後に、関心領域の第2の画像を捕捉し得る。プロセッサは、第2の画像に少なくとも部分的に基づいて、超音波切除形状のライブラリから別の超音波切除形状を選択し得る。
一実施形態において、プロセッサは、重なり合う複数の切除で腫瘍を覆う(カバーする)ことを計画する計画ツールを含み得る。計画ツールは、PTVをカバーするために、利用可能な切除形状のライブラリを使用し得る。計画ツールは、例えばPTV全体のカバレッジを保証する、切除の数を最小化する、健常組織の切除を最小化する、重要組織を回避する、又は総処置時間を最小化するなどの、1つ以上の臨床目的を最適化することができる。計画ツールの結果が処置計画となり得る。この計画は、医師による評価の後に、処置の継続のために承認され得る。計画ツールは、必要に応じて処置計画を迅速に再計算することができ、医師が、目的を再重み付けすること、及び/又は実行される処置の物理パラメータを変更することを可能にする。計画ツールはまた、エネルギー送達の焦点と、ライブラリから決定された箇所での超音波損傷形状とを描写するグラフィカルインタフェースの形態で、処置計画を視覚化することができる。超音波に基づく組織切除に使用される典型的な実施形態は、撮像情報、切除治療の物理パラメータ、及び処置時点での位置的なフィードバックの組み合わせを用いることを含み得る。
ここで説明する典型的な実施形態は、現行のシステム及びプロセスに対して、超音波損傷同士の間のデッドスポットを抑制あるいは排除すること、及び/又はかなりの重なりを有する不必要に多い数の損傷を回避することを含む、数多くの利点を有し得る。ここで説明する典型的な実施形態は、組織の効率的な超音波切除処置を、短縮された時間及び低減された超音波被曝で提供し得る。
本発明の上述及びその他の特徴及び利点は、以下の詳細な説明、図面及び特許請求の範囲から、当業者に認識され理解されることになる。
超音波切除に使用されるシステムの典型的な一実施形態を示す模式図である。 フェイズド超音波アレイを用いて生成される切除のレイアウトを例示する空間マップを示す図である。 本発明の一実施形態に従った応用処置計画を用いた撮像を示す図である。 本発明の一実施形態に従った他の応用処置計画を用いた撮像を示す図である。 超音波切除のために図1のシステムによって使用され得る方法を示す図である。
ここで説明する実施形態は、PTV内での超音波切除治療を実現するシステム及び方法を提供する。これらのシステム及び方法は、より正確な処置体積の計算を介して、より効率的な処置を確保すること;十分なカバレッジを確保するとともに、重要な処置領域(例えば、腫瘍)がもらされないことを確保すること;皮膚のような健常組織に不必要なダメージを生じさせ得る多数の損傷位置ではなく、最適数の損傷位置を使用することができるために、健常組織へのダメージを抑制すること;処置時間を最小化すること(例えば、かん流が低い場合、その局所領域で、超音波処理時間を短縮することによって処置を速めることができる);を含む多数の利点を有する。ここに開示する実施形態は、組織内の後続の切除体積の配置を手順中に更新すること、及び後続の位置に対する処置プロトコルを更新することの何れか又は双方のためのフィードバックツールを含むことができる。
これらの実施形態は、手順を続けるのに先立って、ユーザ、医師、オペレータ、技師又はその他の個人を含むユーザによって新たな処置計画が評価されることを可能にする計画ツールを提供し、処置計画の迅速な計算を確保することは、何らかの修正を計算するための目的の再重み付けを可能にする。これらの計画及びフィードバックツールは、エネルギー送達の焦点、及び該焦点を取り囲む予期される組織ダメージに関して、個別に、あるいは全ての切除にわたって集合的に、処置計画を視覚化する方法を含むことができる。
一実施形態において、この開示に係るシステム及び方法は、患者から解剖学的情報(例えば、CT、超音波又はMRIの画像)を収集する撮像装置;1つ以上のPTVのユーザベース図形描写のためのシステム;及び/又は、組織、トランスデューサ及び/又は励起に依存する切除形状のライブラリを含むことができる。例えば、切除形状は、熱音響モデル化ツールにより事前計算され、且つ/或いは実験を介して取得されることができる。ライブラリは、メモリ又は記憶装置に格納されてもよいし、処置計画の計算中に計算されてもよい。
他の一実施形態において、この開示に係るシステム及び方法は、ユーザが切除形状のライブラリから一組の切除形状を選択することを可能にするユーザベースの相互作用のためのシステム;前もって提示された目的の組を満足する一組の切除を計算する計画ツール;該計画ツールによって使用される上記目的のユーザベースの重み付けのためのシステム;エネルギー送達の焦点、及び該焦点を取り囲む予期される組織ダメージに関して、個別に、あるいは全ての切除にわたって集合的に、処置計画を視覚化するための視覚化装置;切除ボリュームを(例えば、MRI又は超音波弾性率計測法などの撮像手段を介して)監視するための手順中システム;観察された切除形状を計画モジュールに通信するフィードバックモジュール;及び/又は、処置ボリュームの残りの(例えば、未処置)部分を切除するための切除位置及び形状の組を再計算して更新する再計算モジュールを含むことができる。例えば、再計算モジュールは、特定の動作モードとして、計画モジュールの一部として実装されることが可能である。
図面、特に図1−3を参照するに、超音波切除システム10は、撮像装置又はシステム50と、患者20内での切除処置に利用可能な超音波装置又はシステム150とを有することができる。切除処置の具体的な種類は、子宮筋腫、並びに、肝臓、脳、前立腺及びその他の癌病巣の処置を含め、様々であり得る。
システム50及び150の各々はプロセッサ75と通信し得る。プロセッサ75は、それに接続された表示装置80(例えば、モニタ)を有している。しかしながら、この実施形態は、プロセッサ75に接続されているシステム50及び150を説明するものであるが、当業者に理解されるように、システム10に関して説明される特定の技術は、その他の技術とは独立に機能してもよい。例えば、撮像システム50は、手順を開始するのに先立って患者20の画像を取得するために使用される独立したシステムであるとして、再び後述するように撮像フィードバックを提供することには、別の撮像システムが使用されてもよい。
一実施形態において、撮像システム50は、例えば図1に示したオープンMRI装置を用いるシステムのように、MRI撮像を使用することができる。システム50は、PTVを確立するために輪郭描写あるいはその他の方法でマーク付けされることが可能な標的領域の画像をユーザに提供することができる。画像の具体的なモダリティは、例えば超音波モダリティ及びCTモダリティなど様々であり、また、ユーザが処置領域の一層良好な描写を有するように、複数モダリティの組み合わせを含むことも可能である。
一実施形態において、システム50は、画像を収集し、プロセッサ75を用いて該画像をモニタ80上に表示し、PTVを輪郭描写するためのユーザインタフェースを提供することができる。他の一実施形態において、プロセッサ75は、患者の画像をインポートし、疾患組織の3次元輪郭の生成及び調整(例えば、移動、回転及び拡大縮小など)を行うことが可能なグラフィカルツールを用いて、輪郭描写を提供することができる。一実施形態において、各領域が特定され、PTVとして分類され得る。他の一実施形態において、ユーザは、超音波治療システムによって損傷されることが意図されない、PTV近傍にある重要(クリティカル)な構造の輪郭を描くことができる。これらPTV及びクリティカル領域は、プロセッサ75の計画ツール76による使用のために記録されることができる。
超音波システム150は、超音波コントローラ160と、超音波トランスデューサ又はプローブ170とを含み得る。超音波コントローラ160、トランスデューサ170、及びシステム10によって使用されるその他の超音波コンポーネントの具体的な種類は様々であり、具体的な超音波技術もまた様々であり得る。この実施形態は、PTVに超音波エネルギーを送達する外部トランスデューサ170を描いているが、この開示は、内部又は届きにくい場所に位置付けられた組織に超音波エネルギーを送達する内部トランスデューサであるトランスデューサも意図している。トランスデューサ170は、例えばカニューレを通してなど、PTVまで患者の体内に挿入されることを可能にする大きさ及び形状を有することができ、また、患者内の血管、尿道及び直腸を通して位置付けられることも含み得る。
一実施形態において、コントローラ160は、トランスデューサ170の超音波の操舵(ステアリング)及び電子的な焦点合わせ(フォーカシング)に関連する構成要素を含むことができ、且つ/或いは上記ステアリング及び電子的フォーカシングに関連する技術を利用することができる。この開示はまた、上述のコントローラ160の構成要素に加えて、あるいは代えて、その他の構成要素及び/又は技術の使用も意図している。また、当業者に理解されるように、コントローラ160、又はその構成要素のうちの1つ以上、例えばデータ処理技術及びプレゼンテーション技術に関するものなどは、プロセッサ75に組み込まれたり、プロセッサ75と共有されたりすることが可能である。
トランスデューサ170は、超音波の送信及び超音波エコー信号の受信のためのトランスデューサ又は音響素子のアレイを含むことができる。一実施形態において、トランスデューサ170は、処置すべき標的領域に対する超音波のステアリング及び電子的フォーカシングを提供することが可能である。各トランスデューサ素子に印加されるパルスを適切に遅延させることにより、トランスデューサ170は、所望の送信走査ラインに沿って集束超音波ビームを送信することができる。一実施形態によれば、アレイトランスデューサ170は、例えば本願の譲受人に譲受された米国特許第6428477号(その内容をここに援用する)に開示されているような2次元アレイを含み得る。一実施形態において、システム10は、例えば高密度焦点式超音波(high-intensity focused ultrasound;HIFU)といった、高度に集束された超音波治療ビームを送り届けることができる。しかしながら、この開示はまた、あまり集束されていないビームも含め、組織切除を実行するためのその他の超音波技術も意図している。
プロセッサ75の計画ツール76は、組織特性、トランスデューサの物理特性、及び/又はトランスデューサ170を介してのエネルギー送達の具体的な適用のために選択されるパラメータ、に関連付けられた一組の切除形状を作り出すことができる。組織特性は、切除損傷の実際の大きさ及び形状を変化させ得る。トランスデューサの物理特性は、切除損傷の焦点及びその対応する形状に影響を及ぼすトランスデューサ170内でアクティブに使用される様々な基本素子の数、形状及び位置を含み得る。エネルギー送達パラメータは、所与の位置における印加パワー及び曝露時間を含み得る。これらのトランスデューサ及び組織の特性並びにエネルギー送達パラメータの組み合わせは、適切に設計された熱音響モデル化ツール内で使用されるとき、計画ツール76によって使用されることが可能な切除形状のライブラリを取得する方法を提供することができる。
計画ツール76は、様々な形状及び大きさの切除の間で、ユーザによって定められる1つ以上の処置目的に最も合致するものを選択することができる。ユーザが複数の目的の重み付けをプロセッサ75内に有する場合、計画ツール76はその結果を、該重み付けに従って適応させることが可能である。得られた処置計画は、例えば図3に示すように、図形的に視覚化され得る。
組織、トランスデューサ及び励起に依存する切除形状のライブラリは、器官若しくは組織の種類の知識と、期待されるトランスデューサ特性と、音響エネルギーを送り届けるために使用されるパラメータとを使用する熱音響モデル化ツールによって作り出されることができる。切除形状の計算は、トランスデューサの位置に関する3D空間内の特定の位置において実行され得る。例えば、表1は、様々な超音波アレイ構成に関して、軸方向、横断方向及び高さ方向に沿った音響ビーム幅の一例を示している。
Figure 2012507324
音響ビーム幅は、例えばパワー及び持続時間といった特定のエネルギー送達パラメータを有する音響ビームを用いることに由来する切除形状に影響を与えるために使用され得る。図2は、表2に示す特定焦点位置(例えば、トランスデューサの先端からの軸方向距離及び横方向距離によって指示される)で特定時間量にわたって使用されるときの、所与のトランスデューサに関する実際の切除形状を示している。
Figure 2012507324
プロセッサ75の計画ツール76は、PTV全体に及ぶアルゴリズムを、ライブラリ内で規定されるものとして形状が制限される切除形状の組と組み合わせることができる。計画ツール76は、例えば総処置時間を考慮した上で切除回数を最小化する、あるいは総処置時間を犠牲にして一層多くの健常組織を切除するなど、ユーザの目的の組と協働することができる。一実施形態において、ユーザは、計画ツール76へのテキスト又は図形ベースインタフェースを介して、目的の重み付けのリストから選択を行い得る。
表示装置80は、PTV領域に重ねて切除形状を描写することによって、処置計画の視覚化を提供することができる。図形描写は、エネルギー送達の焦点と、個別に、あるいは全ての切除にわたって集合的に、の何れかでの該焦点を取り囲む切除の予期形状とを含み得る。この図形描写300を図3に示す。図形描画300は、関心領域内の組織325と、PTV350と、合成切除375と、個々のエネルギー送達の焦点380及び対応する切除形状と、他の撮像平面385、395内の更なる撮像スライスとを含んでいる。合成切除375は、複数の切除形状で構成されることができ、この図においては、2cm×0.25cm×0.25cmの大きさの唯一の形状を含んでいる。図形描写300は、総切除回数を115として示し、健常組織の巻き添え損傷を11.4ccとして示している。
一実施形態において、ユーザは、ライブラリからの限られた組の切除形状を使用するように、計画ツール76を制限することができる。この制限は、計画ツールの処理時間を短縮することが可能である。一実施形態において、計画ツール76は、実行される場合には手順内の早い段階である末端部の切除は中心部の切除に影響しないとして、一連の切除を含む制約を考慮し得る。これは、取り得る候補切除位置の探索空間を縮小するという点で、計画アルゴリズムの複雑性を緩和し得る。
他の一実施形態において、プロセッサ75は、重要構造へのダメージを防止するために、冷却のための休止時間を伴う切除を実行することができる。手順の総時間は、この休止時間を考慮に入れることができる。計画ツール76は、別個の複数のPTVにまたがって、1つの関心領域に関する休止時間を別の関心領域に関するアクティブ時間に重ねるように、切除のシーケンスを適応させることが可能である。関心領域が1つの場合であっても、これらの実施形態は、表面構造へのダメージを防止するために、実質的に相異なる領域を切除するように、超音波アレイのサブアパーチャ同士間で順々に切り替えることができる。
さらに図5を参照するに、システム10を用いて超音波切除治療を実行するために使用され得る方法が、全体を参照符号500で表されて示されている。当業者に理解されるように、方法500に関して説明されるステップ群は、システム10の使用の例となるものであり、より多く、あるいはより少ないステップが用いられてもよい。また、方法500の実行には、システム10に関して具体的に説明していない構成要素又は装置も使用され得る。方法500は、患者の関心領域の画像がプロセッサ75によって取得されるステップ502で開始し得る。関心領域は、1つ以上の腫瘍又は患者のその他の処置領域を含み得る。ステップ504にて、手順前の画像データセットに基づいて、ユーザによって、1つ以上の計画標的体積(PTV)が記述あるいはその他の方法で確立され得る。
ステップ506にて、例えばパワー、トランスデューサ音響周波数及びトランスデューサのf値などの超音波トランスデューサに関する特性が、プロセッサ75によって取得され得る。ステップ508にて、プロセッサ75はライブラリから切除形状を選択し得る。例えば、熱音響モデル化モジュールが、PTV内の様々な空間位置でのパワー、トランスデューサ音響周波数、トランスデューサのf値及び処置継続時間に基づいて、切除形状のライブラリから選択される候補切除形状を提供し得る。一実施形態において、切除形状は、位置特定的であり得る。プロセッサ75の計画ツール76は、候補切除のライブラリを用いて、健常な重要構造を破壊することなくPTVを完全にカバーする一組の切除形状を事前選択することができる。
ステップ510にて、組織に超音波エネルギーを印加することによって、切除治療が開始され得る。ステップ512にて、プロセッサ75は、例えばMRI温度マッピングといった画像フィードバックを介して、術中切除形状モニタリングを実行し得る。この実施形態は、フィードバック機構としてMRI温度測定を用いることを説明しているが、例えば超音波を用いる弾性率計測技術などのその他の撮像モダリティも使用され得る。
一実施形態において、フィードバックは、例えばMRI撮像がフィードバックに使用される場合には3秒から5秒ごとなど、頻繁に取得されることができる。フィードバックの周波数は、フィードバックに使用される撮像の種類を含む多数の要因に基づき得る。撮像フィードバックは、手順中に、それまでに切除された物の空間マップを提供し得る。方法500は、ステップ514にて、切除治療が完了したかを決定することができ、完了していなければステップ516へと進み、そこで、プロセッサ75は実際に切除された形状及び体積を処置前の見積もりと比較し得る。
ステップ518にて、プロセッサ75は、切除治療の調整のためにフィードバックデータを適用し得る。例えば、観察された体積が事前決定された見積もりより大きい(例えば、その位置での温度上昇を高める傾向にある小さめのかん流が存在する)場合、(上記損傷に少なくとも局所的に近接する)残りの組織に対する残りの切除形状が、より少ない切除箇所を用いて大きくなるように選択され得る。これは、自動的に遂行されることができ、且つ/或いは、遂行される前にユーザによって検証されることができる。逆に、観測された切除体積が事前決定された見積もりより小さい場合、残りの切除形状は、それらの間のデッドスポットを抑制あるいは排除するために、より小さくなるように選択され得る。
一実施形態において、フィードバックデータを用いる計画ツール76は、観測された切除形状の、手順前の計画から予期されていた形状との一致度を確立することができる。計画ツール76は、手順前に計画された残りの切除の位置及び形状が、残りの腫瘍ボリュームに対して重み付けられた目的の全てを満足する完全な計画を生じさせるかを再計算し、そうでなければ、残りの腫瘍ボリュームに対する新たな計画を再計算することができる。
一実施形態において、ステップ520にて、フィードバックデータに基づいて、切除形状の候補ライブラリが更新され得る。フィードバックデータに基づいて更新された切除形状を有するライブラリ又はその一部は、患者特有のものにされ得る。例えば、図4に示すように、名目の組織パラメータに基づいて選択された2cm×0.35cm×0.35cmの病変サイズを有する事前決定された関心ボリュームの処置が示される。図4に示した図形描写400は、組織425と、PTV450と、合成切除475と、個々のエネルギー送達の焦点480及び対応する切除形状と、他の撮像平面485、495内の更なる撮像スライスとを含んでいる。図形描写400は、患者のかん流が期待より低く、PTVをカバーするのに69回の損傷のみを必要とする大きい損傷が生じているときの処置を示している。この例において、プロセッサ75は、捕捉されたフィードバックデータを用いて、実際の観測損傷サイズが事前計画されたものより大きいことを決定することができ、プロセッサ75はこの情報を反映させるようにライブラリ内の切除サイズ/形状を更新し、計画ツール76は、ライブラリからの更新後の切除形状を用いて、処置ボリュームをカバーするのに69回の切除損傷のみを用いる計画を再計算する。この例において、手順中のフィードバックの恩恵なく元々の処置計画が継続された場合、67%長い処置時間をもたらすとともに、例えば皮膚表面などの介在組織への、より大きい超音波ドーズ量をもたらす。実際、かん流及びその他の特性は局所的に変化し、特定の部分領域は小さめの損傷体積を用い、他の部分領域は大きめの損傷体積を用い得る。この処置手順は、短縮された処置時間で完全な処置を提供することができる。
他の一実施形態において、システム10は校正ステップを有することができる。校正ステップでは、PTV全体で損傷形成挙動を十分にサンプリングするために、PTV内の十分な数の箇所に切除損傷が配置され得る。一実施形態において、これらの切除は順々に実行され得る。そして、観察された損傷が事前計画された損傷と比較されて、切除の大きさ/形状のライブラリが更新され、計画ツール76が、様々なサンプリング箇所での更新された切除形状を考慮に入れて、処置プロトコルを再計画することができる。その後、処置が開始されるが、その処置は、校正ステップの完了後の実際の手順中には、より少ないフィードバックを必要とすることになる。
典型的な実施形態は、超音波治療処置の実行のために、手順前段階での全ての切除位置の計算と図形的な視覚化とを提供する。計画は、エネルギー送達のパラメータに基づく大きさ及び形状の範囲内で切除が作り出されることを可能にする。計画ツール76は、切除のライブラリ内に記述される大きさ及び形状の全範囲についての知識を使用することができる。このライブラリは、器官又は組織の種類と期待されるトランスデューサ特性との知識を使用する音響モデル化ツールを含む数多くの手法で作り出され、且つ/或いは実験手段を介して作り出されることができる。
典型的な実施形態はまた、以下の目的のうちの1つ以上を満足することが可能な処置計画を作成する能力を提供する:PTVの完全な切除;切除数を最小すること;PTVを取り囲む健常組織への熱ドーズ量を最小化すること;特定された重要構造に対する安全性(例えば、切除なし)を維持すること;総処置時間を最小化すること;ライブラリから固定の切除形状の組を使用すること;及び/又は近接する場所での熱傷を最小化する切除シーケンスを選択すること。処置の目的は、手順に先立って、医師によって重み付けられ得る。一実施形態において、この開示は、処置計画の迅速な計算の確保を提供し、目的の重み付けを変えて何らかの変更を計算することを可能にする
この開示に係る典型的な実施形態を、ヒトの腫瘍を処置する超音波切除治療に関して説明した。当業者に理解されるように、この開示に係る典型的な実施形態は、ヒトであろうと動物であろうと、血栓溶解(超音波血栓溶解)、媒介薬物送達及び遺伝子治療、美容手段(例えば、脂肪除去)などのその他の処置を含め、その他の種類の医療介入及びその他の人体部分にも適用されることが可能である。
例えば、典型的な実施形態に関して説明した方法及びシステムは、例えば脳卒中患者のためのtPAの使用などの既存の医療処置の効能を高めるために使用されることができる。典型的な実施形態は、超音波媒介薬物送達及び遺伝子治療とともに使用され得る。遺伝子治療におけるタンパク質の遺伝的発現、及びサイト標的化治療における薬物の高められた送達は、多様な疾患を最小の副作用で治療する可能性を有する。ここで説明した典型的な実施形態は、深部組織の非侵襲処置への超音波の使用を、それを覆っている器官に殆ど、あるいは全く影響を及ぼさずに提供する。典型的な実施形態はまた、例えば前臨床評価などにおいて、ヒト以外にも適用されることができる。一実施形態において、典型的な実施形態に関して説明したような治療的ペイロードの撮像、標的化及び送達のために、マイクロバブル及び/又はナノ粒子超音波造影剤が使用され得る。この開示はまた、無線周波数アブレーションを含むその他のエネルギー送達方法の使用をも意図している。
本発明は、上述の方法のステップ群を含めて、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせにて実現され得る。本発明は、1つのコンピュータにて集中的に実現されてもよいし、相互接続された幾つかのコンピュータシステム間に様々な要素を展開して分散的に実現されてもよい。ここで説明した方法を実行するように適応される如何なる種類のコンピュータシステム又はその他の装置も適したものとなる。ハードウェアとソフトウェアとの典型的な組み合わせは、ロードされて実行されるときに、コンピュータを制御して、ここで説明した方法を実行させるコンピュータプログラム、を有する汎用コンピュータシステムとし得る。
本発明は、上述の方法のステップ群を含めて、コンピュータプログラム製品に埋め込まれることができる。コンピュータプログラム製品は、コンピュータ読み取り可能記憶媒体を有することができ、その中に、ここで説明した様々な手順、処理及び方法を実行するように計算装置又はコンピュータベースのシステムを導くコンピュータ実行可能コードを有するコンピュータプログラムが埋め込まれる。この文脈におけるコンピュータプログラムは、情報処理能力を有するシステムに、直接的に、あるいはa)別の言語、コード若しくは表記への変換;b)異なる材料形態での再現;の何れか又は双方の後に、の何れかで、特定の機能を実行させるように意図された一組の命令の、何らかの言語、コード若しくは表記での、如何なる表現をも意味する。
ここで説明した実施形態の例示は、様々な実施形態の構成の大まかな理解を提供するためのものであり、ここで説明した構成を使用し得る装置及びシステムの全ての要素及び機能を完全に記述したものとしての役割を果たすものではない。以上の説明を読んだ当業者には、数多くのその他の実施形態が明らかになるであろう。他の実施形態は、以上の説明から得られて利用されるものであり、この開示の範囲を逸脱することなく構造的及び論理的な置換及び変更が為され得る。図もまた、単に表象的なものであり、縮尺通りに描かれていないことがある。図の一部の比率は誇張されていることがあり、他の部分は最小化されていることがある。従って、この明細書及び図面は、限定的な意味合いではなく、例示的な意味合いにて考慮されるべきものである。
故に、ここでは特定の実施形態の図示及び説明を行ってきたが、認識されるように、同一の目的を達成するように計算された如何なる構成も、示した特定の実施形態のために代用され得る。この開示は、様々な実施形態の全ての適応又は変形に及ぶものである。以上の説明を読んだ当業者には、上述の実施形態の組み合わせ、及びここで特に説明していないその他の実施形態が明らかになるであろう。従って、この開示は、本発明を実行するためのベストモードとして開示した特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明は、添付の請求項の範囲に入る全ての実施形態を含むものである。

Claims (20)

  1. 関心領域の第1の画像を取得すること;
    前記第1の画像を用いて、計画標的体積を輪郭描写すること;
    超音波切除形状のライブラリから超音波切除形状を選択すること;
    前記選択された超音波切除形状を用いて、前記計画標的体積上で第1の超音波切除を実行すること;
    前記超音波切除の一部を実行した後に、前記関心領域の第2の画像を取得すること;及び
    前記第2の画像に少なくとも部分的に基づいて、前記選択された超音波切除形状を調整すること;
    を有する方法。
  2. 前記調整された超音波切除形状に少なくとも部分的に基づいて、第2の超音波切除を実行すること、を更に有する請求項1に記載の方法。
  3. 前記第2の画像に基づいて前記超音波切除形状のライブラリから1つ以上のその他の形状を選択することにより、前記選択された超音波切除形状を調整すること;及び前記調整された超音波切除形状を前記超音波切除形状のライブラリに格納すること;のうちの少なくとも1つを更に有する請求項2に記載の方法。
  4. 前記超音波切除形状の大きさ、位置及び数のうちの少なくとも1つを調整すること、を更に有する請求項1に記載の方法。
  5. 磁気共鳴撮像を用いて前記関心領域の温度測定値を捕捉することにより第2の撮像を実行すること、前記関心領域の形状に関連付けられた超音波撮像を実行すること、弾性率計測を実行すること、のうちの少なくとも1つを更に有する請求項1に記載の方法。
  6. 前記第2の画像から観察された切除損傷を、見積もられた切除損傷と比較することによって、前記選択された超音波切除形状を調整すること、を更に有する請求項1に記載の方法。
  7. ユーザによって与えられる処置目的と、前記第1の超音波切除を実行する超音波トランスデューサに関する超音波特性とに少なくとも部分的に基づいて、前記超音波切除形状のライブラリから前記超音波切除形状を選択すること、を更に有する請求項1に記載の方法。
  8. 前記第1の超音波切除を実行するために患者内に超音波トランスデューサを導入すること、を更に有する請求項1に記載の方法。
  9. コンピュータ実行可能コードが格納されたコンピュータ読み取り可能記憶媒体であって、前記コンピュータ実行可能コードは、当該コンピュータ読み取り可能記憶媒体がロードされた計算装置に:
    関心領域の第1の画像を取得するステップ;
    前記第1の画像を用いた計画標的体積の図形的な輪郭描写を可能にするステップ;
    超音波切除形状のライブラリから超音波切除形状を選択するステップ;
    前記選択された超音波切除形状に基づいて、エネルギーを印加する超音波トランスデューサを用いて、前記計画標的体積上で第1の超音波切除を実行するステップ;
    前記第1の超音波切除を実行した後に、前記関心領域の第2の画像を取得するステップ;
    前記第2の画像に少なくとも部分的に基づいて、前記超音波切除形状のライブラリから別の超音波切除形状を選択するステップ;及び
    前記選択された別の超音波切除形状に少なくとも部分的に基づいて第2の超音波切除を実行するステップ;
    を実行させるように構成されている、コンピュータ読み取り可能記憶媒体。
  10. 前記計算装置に、前記第2の画像から観察された切除損傷を、見積もられた切除損傷と比較することによって、前記別の超音波切除形状の選択及び変更を行わせるコンピュータ実行可能コード、を更に有する請求項9に記載のコンピュータ読み取り可能記憶媒体。
  11. 前記計算装置に、前記第1の画像を表示させ、前記ライブラリから選択された超音波切除形状を用いて処置計画を決定させ、且つ前記処置計画を表示させるコンピュータ実行可能コード、を更に有し、
    前記処置計画は、前記計画標的体積と、エネルギー送達の焦点と、前記超音波切除形状と、前記関心領域内で前記計画標的体積上に重ねられた合成切除との図形表現を有する、
    請求項9に記載のコンピュータ読み取り可能記憶媒体。
  12. 前記計算装置に、前記選択された別の超音波切除形状を前記超音波切除形状のライブラリに格納させるコンピュータ実行可能コード、を更に有する請求項9に記載のコンピュータ読み取り可能記憶媒体。
  13. 前記計算装置に、ユーザによって入力される処置目的を受信させ;且つ、前記処置目的と、前記第1の超音波切除を実行する前記超音波トランスデューサに関する超音波特性とに少なくとも部分的に基づいて、前記超音波切除形状のライブラリから前記超音波切除形状を選択させる;コンピュータ実行可能コード、を更に有する請求項9に記載のコンピュータ読み取り可能記憶媒体。
  14. 前記計算装置に、アブレーションモデルと、前記第1の超音波切除を実行する前記超音波トランスデューサに関する超音波特性とに少なくとも部分的に基づいて、前記超音波切除形状のライブラリからの一群の前記超音波切除形状を使用させるコンピュータ実行可能コード、を更に有する請求項10に記載のコンピュータ読み取り可能記憶媒体。
  15. 関心領域の第1の画像を捕捉する撮像装置;
    計画ツールを有し、且つ前記第1の画像を用いた計画標的体積の図形的な輪郭描写を可能にするプロセッサ;及び
    前記計画標的体積上で第1の超音波切除を実行する超音波トランスデューサ;
    を有し、
    前記プロセッサは、超音波切除形状のライブラリから超音波切除形状を選択し、前記計画ツールは、処置計画を決定し、前記超音波トランスデューサは、前記選択された超音波切除形状を含む前記処置計画に少なくとも部分的に基づいて、前記計画標的体積にエネルギーを印加し、前記撮像装置は、前記第1の超音波切除の適用後に、前記関心領域の第2の画像を捕捉し、前記プロセッサは、前記第2の画像に少なくとも部分的に基づいて、前記超音波切除形状のライブラリから別の超音波切除形状を選択する、
    超音波切除システム。
  16. 前記超音波トランスデューサは、前記選択された別の超音波切除形状に少なくとも部分的に基づいて第2の超音波切除を実行する、請求項15に記載のシステム。
  17. 前記第1の画像及び処置計画を表示する表示装置を更に有し、前記処置計画は、前記計画標的体積と、エネルギー送達の焦点と、前記超音波切除形状と、前記関心領域内で前記計画標的体積上に重ねられた合成切除との図形表現を有する、請求項16に記載のシステム。
  18. 前記プロセッサは、ユーザによって入力される処置目的を受信し、前記計画ツールは、前記処置目的と、前記第1の超音波切除を実行する前記超音波トランスデューサに関する超音波特性とに少なくとも部分的に基づいて、前記超音波切除形状のライブラリからの一組の前記超音波切除形状を使用する、請求項15に記載のシステム。
  19. 前記プロセッサは、前記第2の画像から観察された切除損傷を、見積もられた切除損傷と比較することによって、前記別の超音波切除形状の選択及び変更を行い、前記変更は、前記超音波切除形状の形状、大きさ、位置及び数のうちの少なくとも1つに基づく、請求項15に記載のシステム。
  20. 前記撮像装置は、磁気共鳴撮像を用いて前記関心領域の温度測定値を捕捉することによる前記第2の画像の撮像;前記関心領域の形状に関連付けられた超音波撮像;及び弾性率計測;のうちの少なくとも1つを実行する、請求項19に記載のシステム。
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